JP4362153B2 - バリ取り装置 - Google Patents

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  • Grinding And Polishing Of Tertiary Curved Surfaces And Surfaces With Complex Shapes (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、ワークに付着したバリを除去するバリ取り装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、板材の周辺あるいは板材に加工された加工穴の内周にバリが付着している。このバリを除去する装置としては図8に示されているバリ取り装置が一般的に知られている。
【0003】
すなわち、バリ取り装置101は、コンベアとして例えばベルトコンベア103上にワークWが載置搬送され、このワークWに付着したバリを除去するものである。その構成は、架台105に駆動モータ107が設けられ、この駆動モータ107の出力軸に軸受109A,109Bにて回転自在に支承された回転軸111が連結され、この回転軸111に一体的にコア113が装着され、このコア113の外周にナイロン繊維,セラミック,ナイロンブラシ等の材質で形成されたホイール115が一体的に設けられている。
【0004】
上記構成により、ベルトコンベア103にてワークWを送り、ホイール115を駆動モータ107の駆動によりワークWの搬送方向と同一方向へ回転せしめると共にワークWの上面にホイール115を押圧することにより、ワークWに付着したバリを取除くものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述した従来のバリ取り装置101では、ホイール115が回転してワークWに付着したバリをこすって取り除く方式であるため、例えば、表面処理鋼板のバリ取りについては、バリを取ると同時に表面のメッキも取り除いてしまうという問題があり、表面処理鋼板には不向きであった。
【0006】
この発明は、表面処理鋼板の表面のメッキを落さずにバリのみを取り除く、バリ取り装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前述のごとき問題に鑑みてなされたもので、搬送装置(3)に走行自在に備えたベルト(23)によって搬送されるワーク(W)の上面に付着したバリを除去するバリ取り装置であって、駆動モータ(27)によって回転されるホイール(37)の軸心を、前記ワーク(W)の搬送方向に対して直交する方向で、かつ前記ベルト(23)の上面に平行に設け、このホイール(37)の外周面に備えた複数の球状穴(45)内に鋼球(39)を回転自在かつ前記球状穴(45)内を移動自在に備えた構成であり、前記鋼球(39)は前記ホイール(37)の回転による遠心力により前記球状穴(45)の外方側へ移動して前記ワーク(W)に付着した前記バリに当りバリをたたき落とし、ワーク(W)に当たると前記鋼球(39)は前記球状穴(45)にしずみ込む構成であることを特徴とするものである。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0018】
まず、バリ取り装置1の全体的構成について説明する。図1を参照するに、バリ取り装置1は、搬送装置として例えばベルトコンベア装置3とバリ取り本体5とで構成されている。
【0019】
前記ベルトコンベア装置3は、各一対の架台7A上に設けられ、一対の架台7Aのうちの一方上には駆動モータ9が設けられ、この駆動モータ9の出力軸に軸受11A,11Bにて回転自在に支承された回転軸13が連結され、この回転軸13に駆動プーリ15が一体的に設けられている。一方、従動プーリ17は、架台7C上に設けた軸受19に従動プーリ17と一体的に設けた軸21が回転自在に支承されている。そして、従動プーリ17と前記駆動プーリ15とに無端状のベルト23が掛回されている。
【0020】
上記構成により、駆動モータ9を駆動せしめると駆動プーリ15は回転しベルト23が走行して、ベルト23上に載置されたワークWは搬送される。
【0021】
前記バリ取り本体5は、一対の架台25A上に設けられ、この架台25A上の一方には駆動モータ27が設けられ、この駆動モータ27の出力軸に軸受29A,29Bにて回転自在に支承された回転軸31が連結されている。この回転軸31には一体的にコア33が装着されていて、コア33の外周には弾性部材35として例えばスポンジ等の弾性体により形成されたホイール37が一体的に設けられている。
【0022】
上記構成により、駆動モータ27を駆動せしめると回転軸31は回転し、この回転軸31に一体化したコア33を介してホイール37は回転する。
【0023】
前記ホイール37の外周には複数個の鋼球39が埋設されている。より詳細には、図2乃至図4を参照するに、鋼球39の材質は例えば鉄、セラミック、樹脂等で製作され、図4に示すごとく市販のフリーベアリング41を用いている。そして、ホイール37の外周に、図2に示されているごとく互いに配列を異にし互い違いに複数個埋設して設けられている。
【0024】
上述したごとき構成により、その作用としては、図5を参照するに、ベルトコンベア装置3に設けたベルト23上に装置されたワークWは図5において右から左へ搬送され、ホイール37は時計方向廻りに回転する。ホイール37の回転によりフリーな鋼球39がワークWのバリ部に当りバリをたたき落す。また、ワークWの表面も鋼球39が当たるが、鋼球39はフリーになっているためワーク表面をこすることなく表面のメッキは落ちることがない。また、ホイール37の回転を速くすることによりショットブラストの効果も出すことができ、市販品を採用したのでコストの低減を図ることができる。
【0025】
図6および図7には、ホイール37の別の構造が示されている。すなわち、ホイール37の外周には複数個の鋼球39の直径R1より小さい開口部43を形成した球状穴45が設けられている。そして、この球状穴45の直径R2は前記鋼球39の直径R1より大きく形成し、この球状穴45へ挿入された鋼球39は自由に移動自在となっている。
【0026】
したがって、ホイール37の回転による遠心力により鋼球39は外方へ移動し、ワークWに付着したバリに当たりバリをたたいて落とし、ワークWに当ると鋼球39はしずみこむ。よって、ワークWのバリを取ると共に、表面処理鋼板の表面のメッキを落さず、ホイール37の回転を速くすることによりショットブラストの効果を出すことができる。
【0027】
なお、この発明は前述した発明の実施の形態に限定されることなく、適宜な変更を行なうことにより、その他の態様で実施し得るものである。
【0028】
【発明の効果】
以上のごとき実施の形態の説明より理解されるように、本発明によれば、ホイールに埋設した複数個の鋼球によりワークに付着したバリを除去すると共に、鋼球は回転自在に設けられているのでワーク表面を転動し、表面処理鋼板の表面メッキを剥離することがない。
【0032】
また、本発明によれば、球状穴内へ鋼球を挿入すると、鋼球は球状穴内を自由に移動でき、ホイールの回転の遠心力により鋼球が外方へ移動してワークに付着したバリをたたいて取り除くことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】バリ取り装置の全体的構成を示す斜視説明図である。
【図2】ホイールを示す正面図である。
【図3】図2におけるIII−III線に沿った断面図である。
【図4】図3におけるIV矢視部の拡大説明図である。
【図5】作用説明図である。
【図6】他の実施の形態を示すホイールの断面説明図である。
【図7】図6におけるVII矢視部の拡大説明図である。
【図8】従来例を示し、バリ取り装置の斜視説明図である。
【符号の説明】
1 バリ取り装置
3 ベルトコンベア装置(搬送装置)
25A,25B 架台(フレーム)
35 弾性部材
37 ホイール
39 鋼球
41 フリーベアリング
43 開口部
45 球状穴
W ワーク

Claims (1)

  1. 搬送装置(3)に走行自在に備えたベルト(23)によって搬送されるワーク(W)の上面に付着したバリを除去するバリ取り装置であって、駆動モータ(27)によって回転されるホイール(37)の軸心を、前記ワーク(W)の搬送方向に対して直交する方向で、かつ前記ベルト(23)の上面に平行に設け、このホイール(37)の外周面に備えた複数の球状穴(45)内に鋼球(39)を回転自在かつ前記球状穴(45)内を移動自在に備えた構成であり、前記鋼球(39)は前記ホイール(37)の回転による遠心力により前記球状穴(45)の外方へ移動して前記ワーク(W)に付着した前記バリに当りバリをたたき落とし、ワーク(W)に当たると前記鋼球(39)は前記球状穴(45)にしずみ込む構成であることを特徴とするバリ取り装置。
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