JP3061113U

JP3061113U - 切刃保護装置を備えた型抜き加工装置

Info

Publication number: JP3061113U
Application number: JP1999000357U
Authority: JP
Inventors: 榮昌陳
Original assignee: 榮昌陳
Priority date: 1999-01-29
Filing date: 1999-01-29
Publication date: 1999-09-17
Anticipated expiration: 2005-01-29
Also published as: GB2347104B; CN2406789Y; GB0000803D0; GB2347104A

Abstract

(57)【要約】【課題】切刃に不規則な負荷が加わって摩耗するのを防
止し、型抜き版の長寿命化を図ることが可能な切刃保護
装置を備えた型抜き加工装置を提供する。【解決手段】切刃（14）を有する型抜き版（10）が外周
面に巻き付けられ、回転自在に支持された裁断胴（１）
と、裁断胴（１）と平行に回転自在に設けられた受け胴
（３）と、受け胴（３）又は裁断胴（１）を回転駆動す
る装置と、裁断胴（１）と受け胴（３）の間に裁断すべ
き素材を供給する手段とを具備し、型抜き版（10）の切
刃（14）により素材を型抜き加工する装置において、裁
断胴（１）の重量を支持し、裁断胴（１）に外接して自
在に回転し得るように設けられた少なくとも１個の回転
輪（２）から成る切刃保護装置を備えた型抜き加工装置
によって達成できる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、切刃保護装置を備えた型抜き加工装置に関し、特に、回転自在に支持された裁断胴の外周面に巻き付けた型抜き版に形成された切刃の摩耗を防止し、その長寿命化を図ることが可能な型抜き加工装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

紙や布、皮革等の柔軟で薄い素材を所望の形状に型抜き加工することは一般に広く行われており、その場合、平板状の型抜き版を用いる加工装置や、回転円筒状の型抜き版を用いる加工装置が利用されている。回転円筒状の型抜き版を用いる加工装置の場合、回転駆動せしめられる裁断胴の外周面に、切刃を有する型抜き版を巻き付け、当該裁断胴と僅かな間隔を保って対向せしめられた受け胴との間に裁断すべき長尺の素材を連続的に供給することにより、同一形状の製品を多数連続的に効率よく型抜き加工することができる。

【０００３】しかしながら、裁断胴は相当の重量を有するものであり、これを回転自在に支持する軸受にはその荷重が集中する。軸受内にはボールが回転するための僅かな間隙が存在し、そのため、裁断胴の回転中心軸は裁断胴の自重により軸受の中心から下方へ変位し、僅かに偏心した状態で回転することになる。

【０００４】一方、裁断胴の外周面に巻き付けた型抜き版の切刃の向きは、裁断胴の円周方向（回転による移動方向）を縦向きとした場合、縦、横、斜め等々、様々な向きの部分が存在し、それらが一連につながることにより、所望の形状の型抜きがなされるようになっている。この場合、切刃の縦向きの部分では、素材を切断する際の応力の方向が切刃と同一方向であるため、切刃は充分な耐久力を有する。しかしながら、切刃が横向きの部分では、上記応力の方向が切刃に直交する方向に短時間に集中して加わり、しかも裁断胴が前記の如く偏心した状態で回転するため、横向きの切刃部分はその不規則で過大な荷重によって摩耗が激しく、高価な型抜き版であっても寿命が短いという重大な問題がある。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は上記の問題点を解決するためなされたものであり、その目的とするところは、裁断胴の回転中心が軸受の中心軸と一致するように裁断胴を支持することにより、切刃に不規則な負荷が加わって摩耗するのを防止し、型抜き版の長寿命化を図ることが可能な切刃保護装置を備えた型抜き加工装置を提供することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

上記の目的は、切刃を有する型抜き版が外周面に巻き付けられ、回転自在に支持された裁断胴と、裁断胴と平行に回転自在に設けられた受け胴と、受け胴又は裁断胴を回転駆動する装置と、裁断胴と受け胴の間に裁断すべき素材を供給する手段とを具備し、型抜き版の切刃により素材を型抜き加工する装置において、裁断胴の重量を支持し、裁断胴に外接して自在に回転し得るように設けられた少なくとも１個の回転輪から成る切刃保護装置を備えた型抜き加工装置によって達成し得る。この場合、上記回転輪を、裁断胴の両端外周に形成した環状リブに外接して自在に回転し得るよう構成することが推奨される。

【０００７】或いはまた、切刃を有する型抜き版が外周面に巻き付けられ、回転自在に支持された裁断胴と、裁断胴と平行に回転自在に設けられた受け胴と、受け胴又は裁断胴を回転駆動する装置と、裁断胴と受け胴の間に裁断すべき素材を供給する手段とを具備し、型抜き版の切刃により素材を型抜き加工する装置において、裁断胴の重量を支持し、裁断胴の回転軸に外接して自在に回転し得るように設けられた回転輪から成る切刃保護装置を備えた型抜き加工装置によっても前記目的を達成し得る。

【０００８】

【考案の実施の形態】

以下、図面を参照しつゝ本考案を具体的に説明する。図１は、本考案に係る型抜き加工装置の一実施例の外観斜視図、図２は、その要部の側面図、図３は、その要部の正面図、図４は、もう一つの実施例の側面図、図５は、更にもう一つの実施例の正面図である。

【０００９】図中、１は裁断胴、１０は裁断胴の外周面に巻き付けられた型抜き版、１１は環状リブ、１２は回転軸、１３は軸受、１４は切刃、２は回転輪、３は受け胴、３０はその外周面、４は素材、Ａは重力、Ａ１は重力の分力、Ｂは重力に対する反作用力、Ｂ１は重力の分力に対する反作用力である。

【００１０】図１に示すように、裁断胴１は機台上に回転自在に支持され、その外周面には、切刃１４を有する型抜き版１０が巻き付けられている。受け胴３は、裁断胴１と対向してこれと平行に回転自在に設けられ、図では省略した駆動力源によりプーリ５１，５２やタイミングベルト５３を介して回転駆動せしめられる。裁断すべき素材４は、裁断胴１と受け胴３の間に連続的に供給され、型抜き版１０の切刃１４により型抜き加工されるようになっている。

【００１１】而して、図１〜図３に示した実施例においては、裁断胴１に外接して自在に回転し得るように設けられた一対の回転輪２，２によって裁断胴１の重量が支持され、これにより裁断胴１の偏心回転が防止され、切刃１４に不規則な負荷が加わって切刃が摩耗するのが防止されるようになっている。具体的には、回転輪２，２は、裁断胴１の両端外周に形成した環状リブ１１に外接して回転するよう構成されている（図３参照）。

【００１２】図２に示した実施例においては、裁断胴１の両端外周の環状リブ１１に外接して回転する２個の回転輪２，２によって、裁断胴１の重力の分力Ａ１，Ａ１がその反作用力Ｂ１，Ｂ１として支持されるようになっており、また、図４に示した実施例においては、裁断胴１の両端外周の環状リブ１１に外接して回転する１個の回転輪２によって、裁断胴１の重力Ａが反作用力Ｂとして支持されるようになっている。

【００１３】従って、受け胴３及び裁断胴１が回転し、裁断胴１の切刃１４が受け胴３の外周面３０との間に挟まれた素材４を裁断する際、切刃が縦向きの部分では低負荷で素材を切断できるが、切刃が横向きの部分では瞬間的に高負荷となり、切刃１４が摩耗し易いものであるが、本考案においては、裁断胴１の荷重が少なくとも１個の回転輪２によって支持され、切刃１４に衝撃的に荷重が加わるのが防止されるものであるから、切刃１４の摩耗が防止され、長寿命化が図られるものである。

【００１４】以上の実施例においては、少なくとも１個の回転輪２が裁断胴１の環状リブ１１に当接して、裁断胴１の重量を斜め下方もしくは真下から支えるように構成されたが、これとは異なって、図５に示すように、裁断胴１の回転軸１２を回転輪２，２によって真下から回転自在に支持するように構成することによっても、同様に軸受１３内で回転軸１２が偏心回転するのを防止でき、切刃の摩耗を低減させることができる。

【００１５】なお、本考案は上記実施例に限定されるものでなく、その目的の範囲内において上記の説明から当業者が容易に想到し得るすべての変更実施例を包摂するものである。

【００１６】

【考案の効果】

本考案は上記の如く構成されるから、本考案によるときは、裁断胴の回転中心が軸受の中心軸と一致するように裁断胴が支持され、これにより、切刃に瞬間的に過大な荷重が加わって切刃が摩耗するのを防止でき、型抜き版の長寿命化を図ることが可能な実用価値の大きい型抜き加工装置を提供し得るものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る型抜き加工装置の一実施例の外
観斜視図である。

【図２】その要部の側面図である。

【図３】その要部の正面図である。

【図４】もう一つの実施例の側面図である。

【図５】更にもう一つの実施例の正面図である。１裁断胴１１環状リブ１２回転軸１３軸受１４切刃２回転輪３受け胴４素材

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】切刃（14）を有する型抜き版（10）が外周
面に巻き付けられ、回転自在に支持された裁断胴（１）
と、裁断胴（１）と平行に回転自在に設けられた受け胴
（３）と、受け胴（３）又は裁断胴（１）を回転駆動す
る装置と、裁断胴（１）と受け胴（３）の間に裁断すべ
き素材を供給する手段とを具備し、型抜き版（10）の切
刃（14）により素材を型抜き加工する装置において、裁
断胴（１）の重量を支持し、裁断胴（１）に外接して自
在に回転し得るように設けられた少なくとも１個の回転
輪（２）から成る切刃保護装置を備えた型抜き加工装
置。
【請求項２】上記回転輪（２）が、裁断胴（１）の両端
外周に形成した環状リブ（11）に外接して自在に回転し
得るよう設けられた請求項１に記載の切刃保護装置を備
えた型抜き加工装置。
【請求項３】切刃（14）を有する型抜き版（10）が外周
面に巻き付けられ、回転自在に支持された裁断胴（１）
と、裁断胴（１）と平行に回転自在に設けられた受け胴
（３）と、受け胴（３）又は裁断胴（１）を回転駆動す
る装置と、裁断胴（１）と受け胴（３）の間に裁断すべ
き素材を供給する手段とを具備し、型抜き版（10）の切
刃（14）により素材を型抜き加工する装置において、裁
断胴（１）の重量を支持し、裁断胴（１）の回転軸（1
2）に外接して自在に回転し得るように設けられた回転
輪（２）から成る切刃保護装置を備えた型抜き加工装
置。