JP4361980B2 - サンプルの潜在的抗血液凝固能の測定法 - Google Patents

サンプルの潜在的抗血液凝固能の測定法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、血液凝固試験において、トロンボモジュリンおよびトロンボプラスチンを添加してサンプルの潜在的抗血液凝固能を測定する方法に関する。
【0002】
【従来技術】
血液凝固の活性化は、プロ酵素プロトロンビンの活性化プロテアーゼ、トロンビンへの変換を招く。トロンビンはそれ自体、タンパク分解的切断によって血液凝固V因子およびVIII因子を活性化することで、その形成を促進する。これらの活性化された補因子は、プロテアーゼの血液凝固Xa因子およびIXa因子それぞれとともに、リン脂質表面上に活性な酵素/補因子複合体を形成し、その複合体の活性はそれら自身の上にあるプロテアーゼ活性よりファクタ−約10,000のオーダーまで高い。この正のフィ−ドバックは、ほぼ爆発的に大量のトロンビンの形成を招来する。トロンビンはフィブリノーゲンをフィブリンに変換し、これが通常、創傷の閉鎖および創傷の治癒となる。生体の血管系の閉塞すなわち血栓症を招く、生命の危険がある血液凝固への進展を防止するために、活性プロテアーゼおよび他の活性化プロテアーゼを阻害しなければならない。生体内においては、活性プロテアーゼはプロテアーゼ阻害剤により共有結合した複合体の形成によって中和される。最も重要なプロテアーゼ阻害剤は、アンチトロンビンIIIであり、その抗血液凝固作用はヘパリン硫酸によって促進される。活性血液凝固プロテアーゼの連続的な形成は、フィードバック機構を介して作用するトロンビン自体によって中断される。トロンビンは、膜タンパク質、トロンボモジュリンに結合し、その血液凝固促進作用たとえば血小板の活性化またはフィブリノーゲンの変換作用が失われる。カルシウムイオンの存在下では、トロンビン/トロンボモジュリン複合体がプロ酵素のプロテインCを活性なプロテアーゼ、プロテインCa(APC)に変換する(作用A)。さらにトロンボモジュリン自体そのグリコシル化、ヘパラン硫酸を介して抗血液凝固作用を奏する。これは、不活性なトロンビン/アンチトロンビンIII複合体が形成する速度を増大させる(Dittmann WA, Majerus, PW, Blood, 1990;75:329-336;Bourin M-C, Lindahl U, Biochem J., 1990;270:419-425)。その補因子プロテインSとともに、生成するAPCは複合体を形成し、これがタンパク分解的に切断して活性な補因子、血液凝固VIIa因子およびVa因子を不活性化する。これにより、APCはこれらの補因子による強力な刺激、ならびに、血液凝固Xa因子およびトロンビンの形成を、さらに中断する。他の膜タンパク質、すなわち内皮プロテインC受容体はトロンビン/トロンボモジュリン複合体のプロテインC活性化活性を刺激するように思われる。
【0003】
上述のこのプロテインCシステムは重要な抗血液凝固機構を構成する。これは遺伝的なまたは後天的なプロテインCまたはプロテインSの欠損または障害を有する患者で血栓症特に反復性静脈血栓症が極めて起こりやすいという事実により確認される。プロテインCおよびプロテインS以外の他の因子は、このシステムの活性、たとえば血液凝固VIIIa因子のタンパク分解的切断を保護できるフォンウィレブランド因子および血液凝固IXa因子に影響する。後天的障害はまた、ループス抗凝血剤の形成にそれらの起源を有することができる。これらはリン脂質に対する抗体であり、プロテアーゼ/補因子複合体の適切な機能に必要なリン脂質表面への結合を妨害する。APCによって全くまたは極めて弱くしか活性化されない血液凝固V因子の突然変異体も記載されている。トロンビン/トロンボモジュリン複合体に関与し、活性化プロテインCの形成の減少を招く血液凝固因子の突然変異、たとえばトロンボモジュリン自体、プロテインCおよびトロンビンの突然変異も知られている。
【0004】
アンチトロンビンIIIの障害または欠損は、血栓形成の他の重要な原因である。一般に、アンチトロンビンIIIは、高度に希釈したサンプルにトロンビンおよびヘパリンを添加し、ついで色素原基質またはフィブリノーゲンを添加して変換速度またはフィブリン血餅の形成を測定することによって、残ったトロンビンを測定して定量される。
【0005】
プロテインCシステムには多くの可能な障害があることから、臨床的診断においてはこのシステムの障害、すなわちその潜在的抗血液凝固能を一般的に指示するスクリーニング試験を使用することは意味がある。これは特に、特殊な障害たとえば、フォンウィレブランド因子、血液凝固IXa因子、ループス抗凝血剤もしくは血液凝固V因子の突然変異による障害の場合に該当し、この領域で特に経験のある検査室で極めて手の込んだ方法でしか分析できない。これに加えて、プロテインCシステムの潜在的能力を測定するスクリーニング試験はたとえば急性相反応または炎症の影響のような原因による障害も示すことが可能であり、個々の因子の測定結果の集計から様々な因子の相互作用を結論的に確立することはできないことから、詳細な分類はほとんど不可能である。しかも、このようなスクリーニング試験では、その原因が現時点でもまだ不明の障害を付随的に検出することができる。したがって、このような試験は、血栓症の危険の増大を招きうる単独または多重因子の障害について患者の検診に使用できる。
【0006】
サンプル、すなわちプロテインCシステムおよび/またはアンチトロンビンIIIの抗血液凝固作用の可能性を決定する試験の使用は個々の原因の決定以上の成果をもたらし、血栓症の傾向の増大(血栓易発症性)および、結果として、たとえばクマリン誘導体またはヘパリン類を使用する抗血液凝固療法のような治療の結果を認識するための臨床的実務における成功によりそれ自身の価値を達成する。したがって、抗血液凝固療法のモニタリングおよび制御はこの試験の更なる適用である。
【0007】
現在まで、個々の因子としてはプロテインCおよびプロテインSに対する機能的検討が実施されてきた。このためには、サンプルまたはサンプルから単離されたプロテインCを化学量論以下の量でプロテインC欠損血漿に最初に添加する。ついで、プロテインCをトロンビンもしくはトロンビンとトロンボモジュリンの添加、または商品名 Protac(R)(Pentapharm, Basel, Switzerland)のAgkistrodon contortrix蛇毒の添加のいずれかによって活性化する。サンプル中に存在するプロテインCは、サンプル中に存在するプロテインCの抗血液凝固作用による血液凝固時間の延長に基づきまたはトロンビンに特異的な基質の変換のいずれかによって検出される。別法として、プロテインC活性はまたAPCに特異的な基質を用いることによりトロンビンまたは Protac(R)で活性化したのち、直接的な方法で色素原によって測定できる。
【0008】
プロテインSの定量はサンプルをPS欠損血漿と混合することによって実施される。APCに対するプロテインSの刺激作用は血液凝固時間の増大の決定によって測定する。この目的で要求されるAPCは添加するかまたはPS欠損血漿中に存在するプロテインCを Protac(R)で活性化する(Bertina, RM, Res Clin Lab, 1990;20:127-138)。Matschiner(US 5,525,478)はトロンボモジュリンを用いるプロテインSの定量方法を記載している(下記参照)。
【0009】
トロンボモジュリンを用いるプロテインCの既知の測定方法は、サンプルから吸着によりプロテインCを単離することに基づいている。サンプルから単離されたこのプロテインCはついで、トロンビン/トロンボモジュリン複合体で活性化し、発生した活性なプロテインCを色素原試験で検出する(Thiel W.ら、Blut, 1986;52:169-177)。この方法は複雑で、プロテインCシステムの全体の能力を決定しない。しかも、その使用は色素原による方法に限定される。すなわち、この方法では、フィブリン血餅の形成に対する生理学的影響を測定することは不可能である。
【0010】
EP 0 711 838 には、その活性化型が正常な(野生型の)血液凝固Va因子によるよりもAPCによってわずかしか不活性化されない血液凝固V因子の変異体を機能的に測定する方法が記載されている。この測定にはサンプルを、たとえば血液凝固因子欠損、ループス抗血液凝固剤または治療的影響(経口的抗血液凝固またはヘパリン)のような影響への干渉を排除するため、血液凝固V因子欠損血漿と混合し、ついで活性化プロテインCの存在下に血液凝固試験が行われる。
【0011】
トロンボモジュリンの検出に元来用いられた方法は、トロンボモジュリンと活性な複合体を形成しないことをその特徴とするトロンビンの変異体の検出に採用されていることも既に報告されている。このためにはサンプルを、当業者にはそれ自体知られている蛇毒からの酵素を用いてプロトロンビンを活性化してトロンビンを形成させたのちにも、以後の測定を妨害する可能性のある血餅が形成しないように希釈する。トロンボモジュリンとプロテインCを添加したのち、活性化プロテインCの形成を色素原プロテインC基質の変換によってモニタリングする。
【0012】
これまでに引用した方法は、それぞれの場合に個々に検討された因子によって生じるプロテインCシステムの障害の検出にのみ適している。上述の理由によりそれらはスクリーニング試験には適当でない。測定方法が十分に実用的なものではないという事実は、広範な最前線にわたるスクリーニング試験としてのそれらの導入に著しい障害となる。
【0013】
FVの障害を測定するために、Amerら(Thromb. Res., 1990;57:247-258)は活性化部分トロンボプラスチン時間(APTT)を改良した。APTTは血液凝固における障害を検出するための標準的方法、すなわち出血傾向の診断に用いられる方法である。サンプル血漿を活性化表面で活性化したのちでも、通常のAPTTの場合のように塩化カルシウムの溶液の添加では血液の凝固は開始せず、代わりにカルシウムイオンと同時にAPCを添加する。外因的に添加したAPCの抗血液凝固作用は血液凝固時間を延長する。したがって、この試験では既に、APCが外因的に添加されることから、サンプル中のプロテインCにおける障害または欠損以外の多くのプロテインCシステムの障害、またトロンボモジュリンは存在しないことから、たとえばプロテインCおよび/またはトロンビンとトロンボモジュリンの相互作用に関連する障害が認識されている。
【0014】
DE 44 27 785 には、検討すべきサンプルのプロテインC(内因性プロテインC)を、まず第一にプロテインCアクティベーターにより予め活性化するプロテインCシステムの障害の測定方法が記載されている。生成したAPCのトロンビン形成を遅延させる作用が、ついで血液凝固試験で調べられる。既知のアクティベーター、たとえば、蛇毒酵素[たとえば、Agkistrodon contortrix、商品名Protac(R)]、またはトロンビン/トロンボモジュリン複合体がプロテインCアクティベーターとして使用される。トロンビンの形成は血餅形成により(古典的方法)または色素原基質を用いて検出できる。プロテインCシステムの抗血液凝固作用の測定の基盤として用いられる血液凝固試験は、すべて当業者にそれ自体既知の方法、たとえば、APTT、トロンボプラスチン時間(PT)、ラッセルの蛇毒時間(RVVT)、あるいは活性化血液凝固因子もしくは蛇毒またはこれらの毒液からの酵素の添加による方法からなり、最終的にはトロンビンの形成、したがって活性化血液凝固V因子の形成を招来する。従来の方法と比較して、この方法は、トロンビンおよびトロンボモジュリンの変異体を除くプロテインCシステムのすべての障害を包含する。予め形成させたトロンビン/トロンボモジュリン複合体を用いると、この方法でさらにトロンビン/トロンボモジュリン複合体への結合またはその活性化が障害されているプロテインCの変異体も検出することができる。
【0015】
FR 2 689 640 には、血液凝固診断における標準方法であるトロンボプラスチン時間に基づき、サンプルにトロンボプラスチンおよびカルシウムを添加することにより血液凝固を活性化する方法が記載されている。トロンボモジュリンを同時に加えた場合には、生成したトロンビンがサンプル中のプロテインC(内因性プロテインC)を活性化する。APCは、プロテインCシステムが機能する効率に依存する程度までトロンビンの形成に拮抗する。15分後、カルシウムイオンを封鎖して以後の血液凝固活性を中断し、形成したトロンビンを特異的な色素原基質の変換によって測定する。形成したトロンビンの量はプロテインCシステムの操作性に間接的に比例する。内因性プロテインCおよび内因性プロトロンビンの両方が活性化されるので、サンプル中のプロテインCシステムのすべての障害を検出することができる。しかしながら、この試験にはいくつかの欠点がある。第一に、この方法は、16分の長い総測定時間のためにスクリーニング試験としてのルーチンな使用には不適当である。第二に、活性化されたプロテインCが実際に形成される前にサンプル中に血餅が生成し、その結果、この方法は生成したトロンビンの変換を検出する色素原測定方法との組合せでのみ使用できることである。したがって、フィブリン血餅の形成を検出する旧来の測定方法は最早、使用できない。Ducheminらによって開発された方法では、したがって、サンプル中のフィブリノーゲンを、生成する血餅による干渉を回避するため、検討の前にたとえばフィブリン−切断酵素の添加によって除去している。
【0016】
類似の方法が Rijkersら(Rijkers DTSら、 Thromb Haemost, 1997;補遺;550 Abstract PS-2251)および US 5,051,357 に記載されている。
【0017】
サンプル中の内因性プロトロンビンおよび外因的に添加されたトロンボモジュリンを用いてサンプル中のプロテインCを活性化する前述のこれらの方法は以下の特徴を有する。
1. 活性化されたプロテインCの形成のためにプレインキュベーションを必要とし、
2. 内因性トロンビンの活性化はフィブリン血餅の未熟な形成を招来し、このため、サンプル中のフィブリノーゲンを分析前に破壊しなければならず、したがって、
3. 色素原検出方法の使用のみが可能であり、
4. これは、インキュベーション時間および/またはサンプルの前処理により全体的に測定時間を長くする(10分以上)。
【0018】
しかしながら、プロテインCシステムの潜在能の分析に有利な方法は、現在用いられている凝固計でのルーチンな測定を可能にし、すなわち短い(10秒未満)測定時間の使用およびフィブリン血餅の旧来の測定方法の実施を可能にする方法である。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】
したがって、本発明の目的は、旧来の方法および短い測定時間を用いてプロテインCシステムの潜在能の測定をも可能にする方法を見出すことであった。他の目的は、このような試験が同時にアンチトロンビンIIIにおける障害も検出できることであった。
【0020】
US 5,525,478 に Matschiner はプロテインCの潜在能を測定する方法を記載している。この方法では、サンプルは接触相アクティベーターとインキュベートし、ついで塩化カルシウム単独に代えて塩化カルシウムとトロンボモジュリンの混合物で活性化する。Matschiner は1Uの(ウサギ)トロンボモジュリン/mlを添加した場合、APTTでの血液凝固時間は36秒から156秒に延長されると述べている。さらに Matschiner は、これに由来し、この試験に使用する前にサンプルをプロテインC欠損血漿またはプロテインS欠損血漿と混合することによってプロテインCおよびプロテインSを測定する方法を記載している。本発明者ら自身の実験では(実施例3参照)、APTTにおける血液凝固時間を約30秒から約160秒に延長するためには、5μgの(ウサギ)トロンボモジュリン/ml(総試験アッセイに基づいて)の添加が必要であることを確認した。
【0021】
類似の測定はまた、組換えトロンボモジュリンを用いても実施された。期待されたように、血液凝固時間は延長されることが見出された(Ohishiら、Thromb. Haemostas, 1993;70:423-426)。しかしながら興味あることに、この作用はきわめて弱い(血漿中約1μgのトロンボモジュリン/ml;血漿中約1Uのトロンボモジュリン/mlにおいて約150秒)。しかしながら、この作用は、この場合のように、トロンボモジュリン非添加時の血液凝固時間がきわめて長い(450秒)場合にのみ明らかである。これらの長い血液凝固時間に伴って、トロンビン形成における遅延は血餅形成に対してし不均衡な作用を有し、そのため、150秒までのこの延長は、トロンボモジュリンの存在しない場合のはるかに短い基本的な血液凝固時間に伴って起こる Matschiner によって記載された延長と比較することはできない。この長い血液凝固時間は塩化カルシウムできわめて高度に希釈されたトロンボプラスチン試薬を用いることにより得られた。これらの長い血液凝固時間(300秒以上)は、測定の精度がきわめて低いことから当業者によっては批判的に見られている。血液凝固因子特に補因子VおよびVIIIはわずかな変動でも血液凝固時間の不均衡に大きな増大を招来する。しかも長い測定時間は定常条件下におけるサンプルの処理量を低下させるので、ルーチンの測定には実用的ではない。
【0022】
高度に希釈したPTに代えて正常なPTを使用すると、きわめて大量を用いることによりトロンボモジュリンの抗凝固作用を証明することしかできない。これは Takahashiら(Tromb Haemostas, 1995;73:805-811)により実施された研究から明らかである。これによると、尿から濃縮したトロンボモジュリンを正常血漿に加えて正常なPTを実施し、トロンボモジュリンなしでの血液凝固時間約13秒を得ている。血液凝固時間はきわめて高濃度の添加によって延長されたが、1000U/mlでも血液凝固時間の延長は約17秒にすぎなかった。これは、正常人とプロテインCシステムの欠損を有する患者との間の識別には不適当である。
【0023】
驚くべきことに、コンドロイチナーゼABCを用いてヘパリン様グリコシル化を除去したトロンボモジュリンは、Matschiner によって記載された方法において血液凝固時間の著しい延長は示さないことが見出された。
【0024】
組換えによって製造されたトロンボモジュリンも、トロンビンがアンチトロンビンIIIによって不活性化される速度を増大させる(作用B)のに適当なグリコシル化を欠き、すなわち、トロンビンに対する補因子としてプロテインCを活性化する性質(作用A)のみを有する。
【0025】
したがって、本発明は抗血液凝固潜在能を測定するためのスクリーニング方法を提供する目的に基づくものであった。抗血液凝固潜在能とは、トロンビン形成に基づく血液凝固試験において、トロンビンの直接阻害および/またはトロンビンの形成の遅延により血液凝固時間の延長をもたらす血漿の性質を意味するものと理解すべきである。
【0026】
スクリーニング方法には特殊な要件がある。それらは大量のサンプルをきわめて確実に、しかも短時間に処理することを意図するため、それらの測定時間は5分を越えてはならず、有利には、1工程アッセイで実施できる必要がある。1工程アッセイとは、試薬の添加の間にプレインキュベーション時間を要しない試験を意味するものと理解すべきである。比較的大きな集団をスクリーニングする目的では、可能な限り再現性よく製造できる試薬、たとえば組換えタンパク質、この場合にはたとえば組換えトロンボモジュリンを使用するのが有利である。したがって、スクリーニング方法はまた、その起源が何であれ、このような組換えトロンボモジュリンで操作可能でなければならない。この目的は請求の範囲に掲げる実施態様によって達成された。
【0027】
【課題を解決するための手段】
本発明は、外因的に添加したトロンボモジュリンの存在下にサンプルの抗血液凝固潜在能を測定または診断する方法であって、
a) サンプル、好ましくは血漿サンプルに、以下の試薬:
i) トロンビンと複合体を形成することができる外因性トロンボモジュリン(この複合体はサンプル中のプロテインC、内因性プロテインCもしくは外因的に添加されたプロテインCを活性化できる)、
ii) さらに中間インキュベーションを行わなくても、トロンビンを形成するプロトロンビンの活性化を導くアツティベーター(プロトロンビンは内因性プロトロンビンまたは外因的に添加されたプロトロンビンのいずれでもよい)、
iii) リン脂質、
iv) カルシウムイオン、および
v) 血液凝固試験の至適化に一般的に使用される他の付加的試薬
を添加する工程、
b) プロトロンビンアクティベーター含有試薬の添加により反応を開始させる工程、および
c) フィブリン血餅形成までの時間の測定または標識トロンビン基質の変換速度により決定する、トロンビン基質の変換速度により測定することによりトロンビンの形成を定量する工程からなる方法に関する。
【0028】
【発明の実施の態様】
サンプルとしては静脈または毛細血管からの全血および血漿、好ましくは加クエン酸塩血漿が使用できる。
【0029】
中間インキュベーションを行わなくてもプロトロンビンの活性化を導き、トロンビンを形成させるプロトロンビンアクティベーターとしては、以下のものを使用するのが好ましい:血液凝固XaもしくはVa因子またはXa/Va複合体、蛇毒からのプロトロンビンアクティベーター、たとえば当業者にはそれ自体既知のエカリンもしくはテキスタリン(Rosing J., Tans G., Thromb. Haemostas, 1991;65:627-630)、または血液凝固X因子アクティベーターたとえば血液凝固IXa因子、VIIIa因子もしくはIXa/VIIIa複合体、または蛇毒からの血液凝固Xおよび/もしくはV因子アクティベーター、たとえば、当業者にはそれ自体既知のラッセルの蛇毒、しかしながら好ましくは、ウサギ脳もしくは肺またはヒト胎盤からのトロンボプラスチン含有試薬たとえば Thromborel S(Behring Diagnosticsより)または組換え起源のたとえば Innovin(Dade社より)もしくは Thromborel R(Behring Diagnostics社より)の添加によるものである。
【0030】
添加するリン脂質は、天然または合成起源のいずれでもよく、好ましくはヒトもしくは動物起源の胎盤、肺、脳もしくは血小板の組織抽出物から得られ、また大豆のような植物からの抽出物も好ましい。リン脂質は有利には、試験アッセイ中に0.001%〜1.0%(w/v)、好ましくは0.005%〜0.5%、特に好ましくは0.015%〜0.15%の濃度が得られる量が添加される。
【0031】
この新規な方法は特定の血液凝固因子の欠陥を選択的に測定するためにも使用できる。このためには、その試験では一緒に検出されない血液凝固因子を含有する溶液を、用いられるサンプルに、好ましくはサンプルを試験に使用する前に添加する。
特に興味がある血液凝固因子は、たとえばAT III、プロテインS、プロテインC、血液凝固V因子およびプロトロンビン、またはそれらの変異体である。
【0032】
ヘパリンによる干渉を除去するためには、サンプル中に存在するヘパリンは、たとえばヘパリナーゼ、またはアミンたとえばポリリジン、ヘキサジメトリン、スペルミン、スペルジミンもしくは硫酸プロタミンを用いて分解もしくは中和できるし、また期待されるヘパリン濃度に比べて可能な限り大量な過剰、好ましくは、試験アッセイに0.1〜10U/ml、特に好ましくは0.3〜3U/ml、特にきわめて好ましくは0.7U/mlを添加することができる。
【0033】
異なるトロンボモジュリンの効果について行った調査から、トロンビンの阻害はトロンボモジュリンの数種の性質の一つのみではなく、プロテインCシステムによる抗血液凝固活性の前提条件であることが結論付けられた。この発見は新規である。さらに、トロンボモジュリンのグリコシル化がアンチトロンビンIIIの抗血液凝固作用の促進に関与し、その結果、この新規な方法はプロテインCシステムに加えて他の重要な抗血液凝固機構、すなわちアンチトロンビンIIIそれ自体を測定する。したがって、本明細書には、血液凝固を調節する重要な両機構を決定する方法がはじめて記載される。
【0034】
この驚くべき作用の原因は、多分、トロンビンの阻害に伴うフィブリノーゲン切断の阻害である以上に、血液凝固V因子活性化の阻害であろうと考えられる。血液凝固V因子の限りない活性化は、ファクター約10,000のオーダーまで増大したトロンビンの供給を招き、トロンボモジュリンは最早、このトロンビンを効果的に捕獲することはできない。
【0035】
これらの新しい洞察に基づいて、正常血漿に代えてアンチトロンビンIII欠損血漿を使用した場合、トロンボモジュリンの存在下では、アンチトロンビンIIIが、トロンボモジュリンと複合体化したトロンビンの血液凝固促進活性を最早、中和できないので、血液凝固時間の短縮化が期待される。プロテインCシステムに障害または欠損がある場合は、血液凝固時間の延長も正常血漿に比べて顕著ではない。したがって、両システムにおける障害は同じ方向に作用する。これは実施例6にはじめて示された。
【0036】
無傷のグリコシル化を有するトロンボモジュリンは、したがって、プロテインCシステムおよびアンチトロンビンIIIの生理学的機能を表わすために使用されなければならない。すなわち、使用されるトロンボモジュリンはトロンビン阻害活性(活性B)およびプロテインC活性化活性(活性A)の両方をもっていなければならない。この洞察に基づき、トロンボプラスチン含有試薬を使用して、血液凝固促進活性を測定することが可能である。これは生理学的に関係がある外因性血液凝固経路を表し、接触相を活性化するためにサンプルをプレインキュベートする必要がない(実施例3)。
【0037】
トロンボプラスチンに基づく方法を開発するためには、トロンボプラスチンの濃度を、トロンビンの産生の進行がきわめて遅いので、この間に、活性化されたプロテインCが十分に形成され、血餅形成に必要なトロンビンの産生が遅延するように選択されなければならない。このために、試薬中のトロンボプラスチン濃度は、トロンボモジュリンの不存在下における正常血漿の血液凝固時間が少なくとも20秒、最高でも300秒、好ましくは40〜150秒になるように調整される。これは、たとえば市販のトロンボプラスチン試薬を希釈することによって達成される。血液凝固活性に必要なカルシウムイオンを含有する溶液を希釈のために使用することが好ましい。
【0038】
さらに、試薬を希釈する場合にはリン脂質も適当量(0.001〜1%w/v)および(好ましくは組織抽出物たとえば血小板、肺、胎盤もしくは脳からまたは植物起源からの)もので置換されなければならない。これらの起源は通常、活性化プロテインCの活性に重要なリン脂質、ホスファチジルエタノールアミンを十分高い割合で含有する。しかしながら、この化合物はまたトロンボモジュリンの活性AおよびプロテインCシステムを刺激するため必要に応じて添加することもできる。
【0039】
トロンボプラスチン濃度とトロンボモジュリン濃度の至適な組合せを決定するためには、特定の濃度のトロンボモジュリンの存在下または不存在下において、トロンボプラスチンの希釈度に関連して、血液凝固時間を測定し、この測定を異なるトロンボモジュリン濃度で反復して、曲線ファミリーを構築する(実施例4参照)。
【0040】
試験アッセイの最終容量に基づいて0.5〜50μg/mlのトロンボモジュリン濃度の使用が好ましく、特に1〜10μg/mlの濃度が好ましい。この曲線ファミリーから以下の組合せが適当であることが見出された。すなわちトロンボモジュリンの存在下に正常血漿で、300秒未満、特に好ましくは150秒未満の血液凝固時間を示し、トロンボモジュリンの不存在下における血液凝固時間との関連での差が、トロンボモジュリンの不存在下でのこの血液凝固時間の少なくとも50%、好ましくは100〜300%の組合せである。
【0041】
トロンボプラスチンは天然起源たとえばヒトまたは動物起源の胎盤、肺または脳に由来するものでよく、また組換え手段により製造することもできる。
【0042】
トロンボモジュリンは、当業者にはそれ自体周知の方法を用いて、天然起源、たとえばヒトまたは動物起源の胎盤、肺または脳から単離することが好ましい。トロンボモジュリンの特徴的な性質は、トロンボモジュリン含有分画が、プロテインCの活性化の提示に加えてアンチトロンビンIIIによって増強される抗トロンビン作用を示すことである。
【0043】
トロンボモジュリンを組換えによって調製することも知られている。活性Bは非グリコシル化組換えトロンボモジュリンに、トロンボモジュリンを生化学的にまたは化学的にヘパリン硫酸にカップリングさせることによって翻訳後に付加しなければならない。これはまた、トロンボモジュリンをグリコシル化細胞たとえばヒト起源の細胞内で発現させることによっても達成される。驚くべきことに、トロンボモジュリンに結合しないヘパリン硫酸を加えることによっても、必要な作用が達成されることも見出された(実施例7)。
【0044】
既知の凝集阻害剤、たとえばフィブリノーゲンをシアノーゲンブロミド、プラスミン、エラスターゼまたは他の既知の酵素たとえば蛇毒(たとえばMarkland FS Jr., Thromb. Haemostas., 1991;65:438-443参照)で開裂して得られたフィブリン開裂生成物、あるいはたとえば EP-A-O 456 152 に記載のようなRGD配列を有する合成ペプチドを、未熟な血餅形成を回避するために、試薬に添加することもできる。
【0045】
当業者にはそれ自体周知の物質たとえばヘキサシアノ酸鉄カリウム、ビタミンC、グルタチオン、尿酸、ハイドロキノン、トコフェロール、ブチルヒドロキシトルエン(BHT)、ブチルヒドロキシアニリン、ユビキノンまたは酵素たとえばスーパーオキシドジスムターゼもしくはカタラーゼを試薬中のトロンボモジュリンまたはリン脂質の酸化を防止するための酸化保護に使用できる。
【0046】
この新規な方法に基づき、抗血液凝固システムの個々の部分を、試薬またはサンプルに添加することによって可視化することができる。すなわち、たとえばプロテインCシステムの障害のみを検出するようにアンチトロンビンIIIを加えることができる。逆に、プロテインCシステムの障害を排除するためには、サンプルを、たとえばアンチトロンビンIII欠損血漿と混合することができる。さらに、プロテインCシステムの1種以上の因子を含まない血漿は、これが天然のたとえば先天性の欠損血漿によるものであれ、これらの因子がたとえば免疫吸着のような技術を用いて除去されたものであれ、混合に使用する血漿中に存在しない因子の障害のみが明らかになるように、サンプル血漿への添加に使用することができる。リン脂質たとえば血小板からのリン脂質も、抗リン脂質抗体たとえばループス抗血液凝固剤を中和するため、試薬にまたは直接サンプルおよび/もしくは欠損血漿に添加することができる。
【0047】
プロテインCシステムによる血液凝固活性の明瞭に認識可能な遅延を生じさせためには、トロンボモジュリンの抗血液凝固作用(活性B)が必要であるという観察は、炭水化物部分の生物学的重要性および診断的使用に関して新しい解釈を導く。糖タンパク質の炭水化物部分の真の生物学的な意味はこれまで不明である。一般に、考察は循環中における半減期に対する影響の可能性のみに集中している(Paulson JC, TIBS, 1989;14:272-275)。しかしながら、糖尿病が比較的高頻度の血栓症を特に動脈血管系に示すことは知られている。ここで得られた結論に基づくと、トロンビンに対する抗血液凝固作用がプロテインCの抗血液凝固活性の前提要件であり、他方、炭水化物部分の適切な合成の障害が糖尿病においても起こり得ることが知られていることから、糖尿病におけるトロンボモジュリンの抗トロンビン活性の喪失は血栓症の危険の増大を招来する病理学的機構に重要な役割を果たしているものと推察される。
【0048】
これはトロンボモジュリンのグリコシル化または活性(抗トロンビン作用)の活性(プロテインC活性化)との関連での検出は、血管表面におけるプロテインCの抗血液凝固潜在能の診断のための重要なマーカーであり、したがって血栓症、特に動脈血管系血栓症の危険の評価に使用できることを意味する。この分析は、内皮に対する障害の進行を決定するため、糖尿病またはメチオニン代謝の障害(高ホモシステイン血症)に冒されている患者に行うのが好ましい。この分析はまた、内皮の代謝における障害を伴う他の疾患たとえば腫瘍、動脈硬化、自己免疫疾患または他の炎症疾患の場合に重要で、予後判定または治療に有用な情報を提供できる。
【0049】
2つの活性の比は、血漿中に自然に生じるトロンボモジュリンの分解生成物の使用および患者の自然の組織の分析による両方法のいずれでも検出できる。2つの活性は、たとえば Preissnerら(J. Biol. Chem., 1990;265:4915-4922)に記載されたように、色原体試験で別個に測定される(実施例1参照)。測定を行う前に、トロンボモジュリンは残ったマトリックス(たとえば、血漿構成成分)から分離することが好ましい。トロンボモジュリンに対する抗体で被覆された固相、たとえばマイクロタイタープレート、試験ストリップまたは試験モジュールからなる試験キットがこの目的に適している。最初のインキュベーション工程において、トロンボモジュリンは固相に結合し、ついで干渉するマトリックスは洗浄によって除去される。その後に、2つの活性の比率が別個の試験アッセイにおいて色原体試験により測定される。
【0050】
さらに、患者の血液または組織から単離されたトロンボモジュリンがグリコシル化されている程度は、当業者には周知の方法を用いて直接測定することができる。それらの結果、たとえば活性Aと活性Bの比またはその逆は、合成における障害の重篤度の指標としておよび/または血栓症の危険の増大のインディケーターとして有用である。
【0051】
【実施例】
以下の実施例は本発明の例示のみを意図するものであり、本発明を限定するものではない。特に指示がない限り、使用した試薬および装置は、Behring Diagnostics GmbH から入手した。
【0052】
実施例 1
トロンボモジュリン活性A(プロテインC活性化)の色素原測定
トロンボモジュリンの活性の色素原測定は Salemら、Journal of Biological Chemistry, 259巻, 19号, 12246-12251頁(1984)に基づくものである。試験は Behring Coagulation Timer(Behring Diagnostics社製)を用いて実施した。すなわち50μlのサンプルを50mM Tris-HCl、200mM NaCl、5mM MnCl2、1%ウシ血清アルブミン、pH 7.3中50μgのプロテインC/mlおよび6μgのトロンビン/mlからなる50μlの試薬1と混合して,全体を5分間インキュベートした。この間に,トロンビンはサンプル中に存在するトロンボモジュリンとともに作用して、プロテインCを活性化して活性化プロテインCを形成する。この活性化は,阻害剤カクテル(50mM Tris-HCl、100mM NaCl、5mM EDTA、pH 7.4中50UのアンチトロンビンIII/ml、5アンチトロンビン単位のヒルジン/ml、および1Uの非分画化ヘパリン/ml)の添加により中断し、その30秒後に、50μlの色素原プロテインC基質(Berichrom protein C;BehringDiagnostics社製から構成される)を加える。発色を405nmで30秒間モニターし、これから1分間あたりの吸光度の変化(ΔU/分)を計算する。この変化はサンプル中のトロンボモジュリンの量に比例する。表1に掲げる値は、ウサギトロンボモジュリン(American Diagnostics社製;タンパク質 1000U/mlから)によって得られた。
表1は、色素原試験によるトロンボモジュリン活性の測定結果を示す(TM deglyc.=コンドロイチナーゼ処理トロンボモジュリン;実施例2参照)。
【0053】
【表1】
Figure 0004361980
【0054】
実施例 2
トロンボモジュリンの炭水化物部分の除去
トロンボモジュリンのヘパリン部分の除去の目的のために、30μlのコンドロイチナーゼABC溶液(10U/ml、Sigmaから)を50mM Tris−HCl、pH8.0中、ウサギトロンボモジュリン(American Diagnosticsから)30μg/mlを含む溶液1mlに加え、混合物を+37℃で一夜インキュベートした。
処理したトロンボモジュリンを実施例1からの試薬緩衝液中、0.5μg/mlに希釈して試験した。0.5μg/mlでは前処理したトロンボモジュリンは0.6μgの非処理トロンボモジュリン/mlに相当する活性を示した。すなわち、プロテインC活性化活性は低下せず、逆にわずかながら上昇した。
【0055】
実施例 3
トロンボモジュリンの添加によるAPTTの延長
Matschiner(US 5,525,478)の記載のように、接触相を活性化するために、正常ドナーからの血漿プール50μlに、APTT試薬(アクチン;Dade社から入手)50μlを加え、混合物を+37℃で120秒間インキュベートした。50μlのトロンボモジュリン(ウサギから;生理食塩溶液中 15μg/ml)を、APTTの場合には添加される塩化カルシウムに代えて加え、その後にのみ塩化カルシウム(25mmol/L)を加えて血液凝固を誘導した。結果は表2に掲げる。結果はまず第一に、トロンボモジュリンが存在する場合、血液凝固時間が正常サンプルに比べて延長することを示している。これは Matschiner のデータに一致する。
【0056】
しかしながら、プロテインC欠損血漿の場合は、たとえもっと小さくても、類似の延長が認められる。この場合、本発明者らは、これは抗血液凝固補因子VIIIaおよびVaの不活性化(活性A)に対するよりもむしろトロンビンに対するトロンボモジュリンの阻害作用(活性B)によるものと考えている。この実施例のように、グリコシル化を除去したトロンボモジュリンを用いればこれは明瞭になる。驚くべきことに、除去された活性Bによる血液凝固の延長のみでなく、活性Aによるの血液凝固の延長もほとんど完全に消失する(トロンボモジュリンの存在および不存在下のプロテインC欠損血漿の間の差=約20秒)。
これは以前には明らかにされていなかった。活性Bは生理的条件(フィブリン形成)下には活性Aの必須要件であり、したがって、無傷のグリコシル化を有するトロンボモジュリンのみが血液凝固試験に使用できるとの結論に導く。
表2は、正常血漿およびプロテインC欠損血漿のAPTTに対するトロンボモジュリン(試験アッセイ中3.75μg/ml)の影響を示す。与えられた値は血液凝固時間(秒)である。TM=トロンボモジュリン、Intact=天然のグリコシル化されたトロンボモジュリン、Deglyc=コンドロイチナーゼABC処理後(実施例2参照)。
【0057】
【表2】
Figure 0004361980
【0058】
実施例 4
トロンボプラスチンおよびトロンボモジュリンの濃度に依存する、トロンボモジュリンによる正常血漿のPTの延長
新規な方法においては、プロテインCシステムのスクリーニング試験に適当な血液凝固時間の延長(20〜300秒)を達成するためには、トロンボモジュリンの与えられた濃度に対する、トロンボプラスチン含有PT試薬の適当な濃度を探さなければならない。
このためには、1部のトロンボモジュリン含有試薬(0.025%大豆リン脂質を含むまたは含まない50mM Tris−HCl、pH7.4中ウサギトロンボモジュリン)を1部のサンプルに加え、異なる希釈度のPT試薬で血液凝固反応を誘導した(この場合、たとえば Thromborel S, Behring Diagnostics;25mM塩化カルシウム溶液で希釈)。比較のために、トロンボモジュリンを添加しないで血液凝固時間を測定した。
【0059】
表3に記録された例は、トロンボモジュリンの低濃度では、初期には血液凝固時間は、トロンボプラスチンの希釈度を上昇させてもトロンボモジュリンを加えない場合のPTの値と同じままであり、差は高希釈度(この場合、1:1000)でのみ得られる。他方、トロンボモジュリンの高濃度を選択した場合には、差は低希釈度で既に認めることができる。この実験には,トロンボプラスチンの低希釈度では差が小さすぎることから、トロンボモジュリン1.7μg/mlの存在下におけるトロンボプラスチンの希釈度1:100での最適な組合せが選択される(実施例5も参照)。1:100の希釈度では、1.4μg/mlの存在下の差は多少小さすぎて、一方2.0μg/mlの存在下では多少大きすぎる。したがってこの方法は、Matschiner の方法の場合よりも試験アッセイに著しく低量のトロンボモジュリンを要求し、この点で後者に比べて優れている。
高希釈度では、リン脂質が置換されなかった場合には、リン脂質が置換された場合に比べてTMの存在および不存在下に長い血液凝固時間が得られる(表4参照)。リン脂質が置換されない場合、トロンボモジュリンを加えない対照試験とトロンボモジュリンを加えた実際のスクリーニング試験の間の差は多少劣る。リン脂質が置換された場合には、これがこの方法におけるループス抗血液凝固剤に対する感度を低下させるという事実を考慮しなければならない。
【0060】
表3は、リン脂質の一定濃度において、トロンボモジュリンの不存在下および様々な濃度の存在下の正常血漿のPTに対するトロンボプラスチン濃度の影響を示す。与えられた値は、秒単位での血液凝固時間およびアッセイにおけるトロンボモジュリンの不存在下での血液凝固時間と比較した差である。TM=トロンボモジュリン、PL=リン脂質、Diff.=TMの存在下と不存在下の血液凝固時間の差。
また、表4はトロンボモジュリンの一定濃度(0.7μg/ml)において、リン脂質の不存在下および様々な濃度の存在下の正常血漿のPTに対するトロンボプラスチン濃度の影響を示す。与えられた値は、秒単位での血液凝固時間およびアッセイにおけるトロンボモジュリンの存在下および不存在下の血液凝固時間の差である。TM=トロンボモジュリン、PL=リン脂質。
【0061】
【表3】
Figure 0004361980
【0062】
【表4】
Figure 0004361980
【0063】
実施例 5
新規な方法における抗血液凝固システムに障害を有する血漿の挙動
アクティベーター試薬(この場合,トロンボプラスチン)とトロンボモジュリンの最適な組合せを、実施例4に記載のようにして測定した曲線ファミリーから決定した。表5には、このような組合せについて、プロテインCシステムに障害を有する異なる血漿の反応を示す。Thromborel S を実施例4の場合と同様に塩化カルシウムで1:100に希釈した。トロンボモジュリン試薬はトロンボモジュリン5.0μg/ml(試験アッセイにおける1.7μg/mlに相当)およびリン脂質(0.025%)を含有した。以下の血漿、すなわち正常血漿プール、プロテインC欠損血漿、プロテインS欠損血漿および血液凝固V因子疾患血漿を試験した。表5の結果は、これらの条件下では病的サンプルの血液凝固時間がトロンボモジュリンの存在下において正常血漿に比較して短縮したことの証拠を提供する。
これは、血液凝固時間の延長の著しい低下が見られないので、トロンボモジュリンの存在下における希釈PTに基づく試験が、プロテインCシステムの障害を指示することを示している。
表5は、新規な方法において正常血漿プールと比較した場合のプロテインCシステムに障害を有する様々な血漿の血液凝固時間(秒)を示す。TM=トロンボモジュリン。
【0064】
【表5】
Figure 0004361980
【0065】
実施例 6
新規な方法におけるアンチトロンビンIII欠損血漿の挙動
先天性アンチトロンビンIII障害を有するが、他の血液凝固因子は正常範囲の血漿(<0.01UのAT III/ml;Milan Analytica AG, Switzerlandから)を実施例5に記載のように新規な方法に使用した。実施例5とは異なり、トロンボモジュリン試薬は、実施例4に示すように最適反応を達成するためにトロンボモジュリン7.0μg/ml(試験アッセイにおける2.3μg/mlに相当)を含有した。
表6に示した結果は、アンチトロンビン欠損血漿の血液凝固時間が、トロンボモジュリンの存在下に正常血漿と比較し短縮したことの証拠を提供する。この短縮は抗血液凝固潜在能が正常血漿に比較して不完全であることを指示する。したがって、新規な方法は、重要な抗血液凝固システムすなわちプロテインCシステムおよびアンチトロンビンIIIシステムの両者における障害を検出することをはじめて可能にする。
表6は、新規な方法において正常血漿プールと比較した場合のアンチトロンビンIII障害(<0.001U/ml)を有する様々な血漿の血液凝固時間(秒)を示す。与えられた値は、トロンボモジュリンの存在下および不存在下における血液凝固時間およびまた2つの血液凝固時間の間の差および比である。TM=トロンボモジュリン。
【0066】
【表6】
Figure 0004361980
【0067】
実施例 7
脱グリコシル化トロンボモジュリンへのヘパリン硫酸の添加による天然のグリコシル化の置換
実施例2に記載のようにウサギのトロンボモジュリンをコンドロイチナーゼを用いて脱グリコシル化した(TM deglyc)。
実施例4の場合と同様 Thromborel S を25mmol/Lの塩化カルシウムにより 1:100に希釈した。トロンボモジュリン試薬はトロンボモジュリン10μg/ml(試験アッセイ中3.3μg/mlに相当)および大豆リン脂質(0.05%)を含有した。この新規方法では、表7に正常血漿プールについて示すように、脱グリコシル化により、きわめてわずかな血液凝固時間の延長しか達成されない。トロンボモジュリン含有試薬にヘパリンを添加した場合には(1U/ml;試験アッセイ中0.33U/mlに相当;Liquemin,Hoffmann LaRoche, Switzerlandより)、トロンボモジュリンの不存在下における血液凝固時間も抗血液凝固反応の阻害により延長され、他方、トロンボモジュリンの存在下には血液凝固時間は数倍に延長される。これはプロテインCシステムに障害を有する血漿(異型接合血液凝固V因子障害血漿)を用いた場合には,これらの2つの血液凝固時間の間の差または比がはるかに小さくなるので,ヘパリンの添加によって回復されたトロンボモジュリンの抗血液凝固活性によるものである。
したがって、新規な方法はまた、非グリコシル化トロンボモジュリンたとえば組換えによって調製されたトロンボモジュリンを用い、試験アッセイにヘパリンを添加することによっても実施できる。
表7は、新規な方法においてグリコシル化トロンボモジュリン(gly)または脱グリコシル化トロンボモジュリン(degly)を用い、ヘパリン1U/mlの非添加(−)または添加(hep)下に測定した正常血漿およびプロテインCシステムに障害(異型接合血液凝固V因子障害)がある血漿の血液凝固時間(秒)を示す。示された値は、トロンボモジュリンの存在下および非存在下における血液凝固時間ならびに2つの血液凝固時間の間の差および比である。TM=トロンボモジュリン。
【0068】
【表7】
Figure 0004361980

Claims (9)

  1. 患者サンプル中のプロテインC活性化活性およびトロンボモジュリンのアンチトロンビンIIIによるトロンビンの阻害の促進をもたらす活性の比の測定によって患者のトロンボモジュリンのグリコシル化を検出および定量化する方法。
  2. プロテインC活性化活性を別個の試験アッセイにおいて測定する請求項1記載の方法であって、以下の工程:
    i)患者サンプルに、以下:
    プロテインC、
    プロテインCアクティベータ、
    カルシウムイオン、および
    プロテインC基質
    を添加する工程、ならびに
    ii)プロテインC活性を測定する工程
    を包含する方法。
  3. プロテインC活性を活性化プロテインCに特異的な基質を用いることにより色素原で測定する請求項2記載の方法。
  4. アンチトロンビンIIIによるトロンビンの阻害の促進をもたらす活性を別個の試験アッセイにおいて測定する請求項1〜3のいずれかに記載の方法であって、以下の工程:
    i)患者サンプルに、以下の試薬:
    アンチトロンビンIII、および
    トロンビン
    を添加する工程、ならびに
    ii)トロンビン活性を測定する工程
    を包含する方法。
  5. トロンビン活性をトロンビンに特異的な基質を用いることにより色素原で測定する請求項4記載の方法。
  6. トロンボモジュリンを患者サンプルから、プロテインC活性化活性および/またはアンチトロンビンIIIによるトロンビンの阻害の促進をもたらす活性を測定する前に単離する請求項1記載の方法。
  7. トロンボモジュリンをトロンボモジュリンに対する抗体で被覆された固相に結合させ、そして残りのマトリックスを洗浄により除去する請求項6記載の方法。
  8. 固相がマイクロタイタープレートまたは試験ストリップである請求項7記載の方法。
  9. 請求項1記載の患者のトロンボモジュリンのグリコシル化を検出および定量化する方法を包含する、血栓症の危険の増大を測定する方法であって、ここでトロンボモジュリンの抗トロンビン活性の喪失が血栓症の危険の増大を示す方法。
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