JP4360147B2 - 撮影レンズ、およびカメラシステム - Google Patents
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Description
この種の従来技術では、まず、撮影レンズやカメラの振動を角速度センサによって検出する。撮影レンズは、この角速度に基づいて、被写体像の像面ブレを打ち消すのに必要なブレ補正光学系の位置(以下『目標駆動位置』という)を決定し、ブレ補正光学系をこの目標駆動位置に追従制御する。
さらに、本願の発明者は、画像動き信号を光学的ブレ補正にフィードバックした場合、光学的ブレ補正の停止に際して、ブレ補正光学系が不要に動くという問題に気が付いた。
また、本発明の別の目的は、センタバイアスの付勢力を増加した場合に、光学的ブレ補正の制御安定性が低下するという現象を防ぐことである。
さらに、本発明の別の目的は、光学的ブレ補正を停止した場合に、ブレ補正光学系が不要に動く現象を改善することである。
《請求項1》
請求項1に記載の発明は、カメラの撮像面に被写体像を形成する撮影レンズであって、ブレ補正光学系、振動検出部、情報取得部、制御部、およびセンタバイアス部を備える。
このブレ補正光学系は、撮像面における被写体像の像面ブレを光学的に補正するための光学系である。
情報取得部は、カメラの撮像画像を解析して得られる画像動き信号を情報取得する。
制御部は、振動検出信号によるブレ補正光学系のフィードフォワード制御と、画像動き信号によるブレ補正光学のフィードバック制御とにより、像面ブレを軽減する。
センタバイアス部は、ブレ補正光学系の中心位置からの変位を、ブレ補正光学系の制御にフィードバックすることにより、ブレ補正光学系を中心位置に付勢する。
特に、上述した制御部は、センタバイアス部のフィードバックゲインの増加に伴って、画像動き信号のフィードバックゲインを低減する。
また逆に、制御部は、センタバイアス部のフィードバックゲインの減少に伴って、画像動き信号のフィードバックゲインを増加する。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の撮影レンズにおいて、検知部を備える。この検知部は、『三脚固定』および『ブレ補正光学系の可動限界到達』からなる群の少なくとも一つであるカメラ状態情報を検知する。
センタバイアス部は、このカメラ状態情報の検知に応じて、センタバイアス部のフィードバックゲインを増加する。
一方、制御部は、このカメラ状態情報の検知に応じて、画像動き信号のフィードバックゲインを低減する。
請求項3に記載の発明は、カメラの撮像面に被写体像を形成する撮影レンズであって、ブレ補正光学系、振動検出部、情報取得部、および制御部を備える。
このブレ補正光学系は、撮像面における被写体像の像面ブレを光学的に補正するための光学系である。
振動検出部は、振動を検出して振動検出信号を出力する。
情報取得部は、カメラの撮像画像を解析して得られる画像動き信号を情報取得する。
制御部は、振動検出信号によるブレ補正光学系のフィードフォワード制御と、画像動き信号によるブレ補正光学のフィードバック制御とにより、像面ブレを軽減する。
特に、上述した制御部は、ブレ補正光学系による像面ブレの軽減動作を停止する場合、フィードフォワード制御の停止に先立って画像動き信号のフィードバックを停止する。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の撮影レンズにおいて、検知部を備える。
この検知部は、『三脚固定』、『パンニング』、および『ブレ補正光学系の可動限界到達』からなる群の少なくとも一つであるカメラ状態情報を検知する。
制御部は、カメラ状態情報の検知により、画像動き信号のフィードバックを停止し、その後にフィードフォワード制御を停止する。
請求項5に記載の発明は、請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の撮影レンズにおいて、制御部は、基準値推定部、基準値修正部、目標駆動位置演算部、および駆動部を備える。
この基準値推定部は、振動検出信号に基づいて、振動検出信号の基準値(振動のない静止状態における振動検出部の出力)を推定する。
基準値修正部は、基準値推定部により推定された基準値に、画像動き信号をフィードバックすることにより、基準値を修正する。
目標駆動位置演算部は、振動検出信号と、修正後の基準値との差から、像面ブレの原因となる振動成分を求め、振動成分に基づいて目標駆動位置を求める。この目標駆動位置は、像面ブレを軽減するブレ補正光学系の位置である。
駆動部は、ブレ補正光学系を目標駆動位置に追従制御する。
請求項6に記載のカメラシステムは、撮影レンズ、撮像部、および動き検出部を備える。
この撮影レンズは、請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の撮影レンズである。 撮像部は、撮影レンズにより撮像面に形成される被写体像を撮像する。
動き検出部は、撮像部から撮像画像を取得して撮像画像の時間軸の変化を検出し、被写体像の撮像面に対する動きを画像動き信号として出力する。
まず、センタバイアス部のフィードバックゲインを増加した場合、ブレ補正光学系の中心位置への付勢力が強くなる。このブレ補正光学系の付勢により、ブレ補正性能が低下、撮像画像の動きが速くなり、画像動き信号が大きくなる。このようにして、センタバイアスおよび画像動き信号のフィードバック量が相前後する位相をもって増加する。このような波状的なフィードバック量の増加により、光学的ブレ補正の制御安定性が低くなる。その結果、過度な行き過ぎや、振動により整定しにくい、最悪の場合には発振するといった弊害が生じる。
以上説明したように、本発明では、光学的ブレ補正の状況変化を適切にモニタし、その状況変化に適時に対処して、画像動き信号のフィードバックを適切に変更することが可能になる。
[実施形態の構成説明]
図1は、光学的ブレ補正の機構を有するカメラシステム190(撮影レンズ190aを含む)を示す図である。なお、実際のカメラシステム190は、水平および垂直の2軸方向について像面ブレを補正する。しかしながら、図1では、説明を簡明にするため、光学的ブレ補正の機構を1軸分のみ記載している。
以下、図1および図2を参照して、各部の構成について説明する。
角速度センサ10は、カメラシステム190の振動を、コリオリ力などにより角速度として検出する。増幅部20は、角速度センサ10の出力を増幅する。なお、センサ出力の高周波ノイズを低減させることを目的として、ローパスフィルタを付加させてもよい。A/D変換部30は、増幅部20の出力をデジタルの角速度データに変換する。
この目標駆動位置演算部50(図1中の50a)は、角速度データから基準値を減算することにより、像面ブレの原因となる真の角速度を求める。
目標駆動位置演算部50(図1中の50e)は、このセンタバイアス後の角速度を積分することにより、目標駆動位置を求める。この目標駆動位置は、被写体像の像面ブレを打ち消すブレ補正光学系100の位置である。
ドライバ70は、求めた駆動信号(デジタル信号)に応じて、駆動電流を駆動機構80に流す。
撮像素子150は、撮像面に形成される被写体像を撮像する。撮像画像は、不図示のモニタ画面に表示される他、動きベクトル検出部160へ出力される。
この三脚判定部210は、角速度センサ10の出力や、カメラシステム190の三脚固定箇所のセンサスイッチ等などから、カメラシステム190が三脚固定状態か否かを判定する。また、パンニング判定部220は、角速度センサ10の出力や、画像動きベクトルなどから、カメラシステム190がパンニング中か否かを判定する。一方、可動限界判定部230は、位置検出部90の出力から、ブレ補正光学系100が可動限界の端付近に到達したか否かを判定する。
以下、発明と本実施形態との対応関係について説明する。なお、ここでの対応関係は、参考のために一解釈を例示するものであり、本発明を徒らに限定するものではない。
請求項記載の撮影レンズは、撮影レンズ190aに対応する。
請求項記載のブレ補正光学系は、ブレ補正光学系100に対応する。
請求項記載の振動検出部は、角速度センサ10に対応する。
請求項記載の情報取得部は、動きベクトル変換部170に対応する。
請求項記載の制御部は、基準値演算部40、目標駆動位置演算部50、駆動信号演算部60、ドライバ70、駆動機構80、位置検出部90、およびシステムコントロール部200に対応する。
請求項記載のセンタバイアス部は、目標駆動位置演算部50の『ブレ補正光学系100の中心変位Lrをブレ補正光学系100の制御にフィードバックする機能』に対応する。
請求項記載の検知部は、三脚判定部210、パンニング判定部220、および可動限界判定部230に対応する。
請求項記載の基準値推定部は、基準値演算部40の『角速度データの低域成分を抽出して基準値を推定する機能』に対応する。
請求項記載の基準値修正部は、基準値演算部40の『基準値に画像動きベクトルをフィードバックする機能』に対応する。
請求項記載の目標駆動位置演算部は、目標駆動位置演算部50に対応する。
請求項記載の駆動部は、駆動信号演算部60、ドライバ70、駆動機構80、および位置検出部90に対応する。
請求項記載のカメラシステムは、カメラシステム190に対応する。
請求項記載の撮像部は、撮像素子150に対応する。
請求項記載の動き検出部は、動きベクトル検出部160に対応する。
請求項記載の画像動き信号は、画像動きベクトルの角速度方向の成分に対応する。
請求項記載の振動検出信号は、角速度センサ10が検出する角速度に対応する。
図3は、画像動きベクトルの計算手順を示す流れ図である。
図4は、光学的ブレ補正の制御動作を示す流れ図である。
以下、これらの図を参照して、本実施形態の動作を説明する。
まず、画像動きベクトルの計算処理について図3を用いて説明する。
なお、撮像画像の全体について画像動きベクトルを求めてもよい。または、撮像画像の一部エリアについて画像動きベクトルを求めてもよい。
さらに、画像動きベクトルとしては、光学的ブレ補正の各軸方向(例えば、垂直と水平など)ごとに個別に求めてもよい。この場合、各軸方向の画像動き(フレーム間の変位など)を個々の要素とする画像動きベクトルが求まる。
また、画像動きベクトルとしては、複数の向きについて撮像画像のフレーム間変位の検出を行うことで、撮像画像の変位方向と変位量を求めてもよい。
この画像動きベクトルの更新動作は、撮像画像が得られるたびに随時実施される。
ステップS11: A/D変換部30は、角速度センサ10の角速度出力を、目標駆動位置の更新間隔に合わせて、A/D変換する。
このような設定後、システムコントロール部200はステップS17に動作を移行する。
このような設定後、システムコントロール部200はステップS17に動作を移行する。
Wo′=Wo−Km・v′ ・・・(2)
ただし、v′は画像動きベクトルV′の角速度方向の成分である。
一般に、基準値Wo′に誤差が生じると、光学的ブレ補正において撮像画像に残存ブレが生じる。この残存ブレを画像動きベクトルV′として検出し、上式(2)によって基準値にフィードバックすることにより、基準値Wo′の誤差を低減することができる。
基準値Wo′の誤差が低減するに従って、画像動きベクトルV′に含まれる残存ブレも低減する。最終的に画像動きベクトルV′がゼロと見なせるほどに小さくなると、基準値Wo′は、角速度センサ10のドリフト出力やDCオフセットを含んだ正確な値となる。
なお、光学的ブレ補正では、ブレ補正光学系100の追従性を高めるため、画像動きベクトルの更新間隔よりも短いサンプリング間隔で、目標駆動位置および基準値の更新を実行する。そのため、毎回の基準値修正のたびに、毎回新しい画像動きベクトルを使用することはできない。そこで、次回の画像動きベクトルを取得するまでの期間、今回の画像動きベクトルV′を繰り返し使用して、基準値修正を行う。
C=f・(1+β)2/K ・・・(3)
W1(Tk)=C・[W(Tk)−Wo′] ・・・(4)
ただし、fは焦点距離、βは撮影倍率、W(Tk)は角速度データ、W1(Tk)はスケール換算後の角速度データ、およびKはブレ補正係数である。このブレ補正係数Kは、下式に基づいて予め実測しておく。
K=(被写体像の変位)/(ブレ補正光学系100の変位)
W2(Tk)=W1(Tk)−Kc・Lr ・・・(5)
ただし、Kcは、センタバイアスのフィードバックゲインである。
θ(Tk)=θ(Tk-1)+Ct・W2(Tk) ・・・(6)
ただし、θ(Tk-1)は前回の目標駆動位置、Ctは積分間隔(Tk−Tk-1)に対応する定数である。
この目標駆動位置θ(Tk)は、被写体像の像面ブレを適切に打ち消すために必要なブレ補正光学系100の位置である。
(2)基準値演算部40が角速度データをそのまま基準値として出力するように設定し、角速度データによるフィードフォワード制御を停止する。
図2に示す制御系の主要構成に基づいて、本実施形態の効果を説明する。
まず、図2中のブロック300は、センタバイアスに係わるフィードバック系である。このブロック300の伝達関数Gc(S)は、ブレ補正光学系100の駆動系の伝達特性をおおよそ『1』と見なすことにより、
Gc(S)≒1/(S+Kc) ・・・(7)
となる。すなわち、ブロック300は一次遅れの伝達要素である。図5は、この伝達関数Gc(S)のゲイン特性および位相特性を示す図である。
本実施形態では、このような特性調整に際して、下記のようなバランス調整を実施している。
本実施形態では、カメラシステム190が手持ち撮影の状態にあり、かつブレ補正光学系100も可動状態にある場合、フィードバックゲインKcを低減する。(ステップS15参照)。
図5に示したように、ブロック300のフィードバックゲインKcを小さくすることによって、ブロック300の一巡伝達関数の低域通過ゲインは増加する。この場合、角速度の低域成分の通過量が増加し、より低い周波数成分の像面ブレを抑制できる。
そこで、本実施形態では、ステップS15において、フィードバックゲインKcの低減に先だって、画像動きベクトルのフィードバックゲインKmを増加する。角速度センサ10の低域のドリフト変動は、撮像画像の残存ブレとなって現れる。この残存ブレは画像動きベクトルとして検出可能である。この画像動きベクトルのフィードバックゲインKmを増加することによって、基準値の修正精度を高めて、ドリフト変動の通過量を低減することができる。
その結果、フィードバックゲインKcの低減によるドリフト変動の影響増大を回避し、外乱による防振性能の低下を防止できる。
一方、本実施形態では、カメラシステム190が三脚固定状態にあるか、あるいはブレ補正光学系100が可動限界に到達した場合、センタバイアスのフィードバックゲインKcを増加させる(ステップS16参照)。
その結果、ブレ補正光学系100に中心付勢力が強く作用し、可動限界の端に位置するブレ補正光学系100を中心位置まで速やかに戻すことができる。
一方、フィードバックゲインKcを増加させたことにより、光学的ブレ補正の位相余裕が低下する。また、中心付勢力の強く作用することにより、撮像画像の動きが速くなり、その分だけ大きな画像動きベクトルが位相遅れを伴って発生しやすい。このような要因により、光学的ブレ補正の制御安定性は低下し、過度な行き過ぎや振動が発生しやすくなる。
そこで、本実施形態では、ステップS16において、フィードバックゲインKcの増加に先だって、画像動きベクトルのフィードバックゲインKmを低減している。その結果、光学的ブレ補正の位相余裕またはゲイン余裕を稼ぐことができる。その結果、ブレ補正光学系100の過度な行き過ぎや発振を確実に抑制することが可能になる。
また、本実施形態では、パンニングを検出すると、基準値として角速度データをそのまま出力する。その結果、角速度データを打ち消して、角速度のフィードフォワード制御を停止させることができる。この場合、フィードフォワード制御の停止に先立って、画像動きベクトルのフィードバックゲインをゼロに設定する。
特に、本実施形態では、光学的ブレ補正を停止して、ブレ補正光学系100がセンタバイアスのみかかった状態に置く。この場合、画像動きベクトルのフィードバックがかかっていると、センタバイアスと画像動きベクトルが交互に作用して、ブレ補正光学系100の中心回帰が妨害されたり、振動的な軌跡となる。しかしながら、本実施形態では、画像動きベクトルのフィードバックを事前に停止するため、このようなおそれはない。
なお、本実施形態において、『三脚固定』や『ブレ補正光学系の可動限界到達』の判定時に、光学的ブレ補正を停止してもよい。この場合も、フィードフォワード制御に先立って、画像動き信号のフィードバックゲインをゼロにすることが好ましい。このような事前動作により、ブレ補正光学系が意味無くふらつくといった現象を回避することができる。
20 増幅部
30 A/D変換部
40 基準値演算部
50 目標駆動位置演算部
60 駆動信号演算部
70 ドライバ
80 駆動機構
82 ヨーク
84 マグネット
86 コイル
90 位置検出部
92 赤外線LED
94 スリット板
98 PSD
100 ブレ補正光学系
150 撮像素子
160 動きベクトル検出部
170 動きベクトル変換部
190 カメラシステム
190a 撮影レンズ
200 システムコントロール部
210 三脚判定部
220 パンニング判定部
230 可動限界判定部
300,400 ブロック
Claims (6)
- カメラの撮像面に被写体像を形成する撮影レンズであって、
前記撮像面における前記被写体像の像面ブレを光学的に補正するためのブレ補正光学系と、
振動を検出して振動検出信号を出力する振動検出部と、
前記カメラの撮像画像を解析して得られる画像動き信号を情報取得する情報取得部と、
前記振動検出信号による前記ブレ補正光学系のフィードフォワード制御と、前記画像動き信号による前記ブレ補正光学のフィードバック制御とにより、前記像面ブレを軽減する制御部と、
前記ブレ補正光学系の中心位置からの変位を、前記ブレ補正光学系の制御にフィードバックすることにより、前記ブレ補正光学系を前記中心位置に付勢するセンタバイアス部とを備え、
前記制御部は、
前記センタバイアス部のフィードバックゲインの増加に伴って、前記画像動き信号のフィードバックゲインを低減し、
前記センタバイアス部のフィードバックゲインの減少に伴って、前記画像動き信号のフィードバックゲインを増加する
ことを特徴とする撮影レンズ。 - 請求項1に記載の撮影レンズにおいて、
『三脚固定』および『前記ブレ補正光学系の可動限界到達』からなる群の少なくとも一つであるカメラ状態情報を検知する検知部を備え、
前記センタバイアス部は、前記カメラ状態情報の検知に応じて、前記センタバイアス部のフィードバックゲインを増加し、
前記制御部は、前記カメラ状態情報の検知に応じて、前記画像動き信号のフィードバックゲインを低減する
ことを特徴とする撮影レンズ。 - カメラの撮像面に被写体像を形成する撮影レンズであって、
前記撮像面における前記被写体像の像面ブレを光学的に補正するためのブレ補正光学系と、
振動を検出して振動検出信号を出力する振動検出部と、
前記カメラの撮像画像を解析して得られる画像動き信号を情報取得する情報取得部と、
前記振動検出信号による前記ブレ補正光学系のフィードフォワード制御と、前記画像動き信号による前記ブレ補正光学のフィードバック制御とにより、前記像面ブレを軽減する制御部とを備え、
前記制御部は、
前記ブレ補正光学系による前記像面ブレの軽減動作を停止する場合、前記フィードフォワード制御の停止に先立って、前記画像動き信号のフィードバックを停止する
ことを特徴とする撮影レンズ。 - 請求項3に記載の撮影レンズにおいて、
三脚固定、パンニング、および前記ブレ補正光学系の可動限界到達からなる群の少なくとも一つであるカメラ状態情報を検知する検知部を備え、
前記制御部は、前記カメラ状態情報の検知により、前記画像動き信号のフィードバックを停止し、その後に前記フィードフォワード制御を停止する
ことを特徴とする撮影レンズ。 - 請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の撮影レンズにおいて、
前記制御部は、
前記振動検出信号に基づいて、前記振動検出信号の基準値(前記振動のない静止状態における前記振動検出部の出力)を推定する基準値推定部と、
前記基準値推定部により推定された前記基準値に、前記画像動き信号をフィードバックすることにより、前記基準値を修正する基準値修正部と、
前記振動検出信号と、修正後の前記基準値との差から、前記像面ブレの原因となる振動成分を求め、前記振動成分に基づいて前記像面ブレを軽減する前記ブレ補正光学系の目標駆動位置を求める目標駆動位置演算部と、
前記ブレ補正光学系を前記目標駆動位置に追従制御する駆動部とを備える
ことを特徴とする撮影レンズ。 - 請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の撮影レンズと、
前記撮影レンズにより撮像面に形成される被写体像を撮像する撮像部と、
前記撮像部から撮像画像を取得して前記撮像画像の時間軸の変化を検出し、前記被写体像の撮像面に対する動きを画像動き信号として出力する動き検出部と
を備えたことを特徴とするカメラシステム。
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