JP4359088B2 - 電子素子収容装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばCSP素子等の電子素子をキャリアテープのエンボス内に収容する電子素子収容装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
完成した電子素子をパッケージングする技術としてCSP(Chip Size Package )、BGA(Ball Grid Array )、WLCSP(Wafer Level CSP )がある。これらのパッケージング技術の一つであるCSPは、半導体集積回路のパッケージサイズが半導体集積回路のチップサイズに近く、リードが突出していないパッケージ形態の総称で、このようなパッケージ形態の電子素子を一般にCSP素子と呼ぶ。CSP素子には、DRAMなどのメモリ系デバイス、ゲートアレイ、マイクロプロセッサなどのロジック系デバイスなどがある。CSP素子の収容方法の一つに、CSP素子をキャリアテープに形成されたエンボス内に1個ずつ収納し、シーリングする方法がある。
【0003】
図19は、キャリアテープの一例を説明するための図である。図19(a)に示すように、樹脂又はパルプ等からなるキャリアテープ21には、その長手方向にエンボス23が等間隔に複数形成されている。個々のエンボス23は、図19(b)に示すように平面視略矩形をした容器を構成する。エンボス23の大きさはCSP素子の大きさに対応させた上、できるだけ小さくし、エンボス23内でCSP素子が動ける自由度を小さくすることが望ましい。これによりエンボス23内でCSP素子が反転すること又は裏返しになることなく所定の正しい収容姿勢を保つことができ、またCSP素子が反転すること又は裏返しになることが原因でCSP素子が損傷又は故障してしまうことを防ぐことができる。
【0004】
また、キャリアテープ21の側部には、テープ送りの際にスプロケットの歯を掛けるための穴25が等間隔に複数形成されている。この穴25のピッチpはエンボス23の中心間距離によって規定されている。
CSP素子は、ダイシング済の状態で端子面を上にしてウェーハシート上に貼り付けられ、この状態で正常に動作するか否かの検査が行われ、正常に動作するCSP素子のみが電子素子収容装置を用いて1個ずつ個別に分離され、エンボス23内に収納される。従来の電子素子収容装置の動作を図20を参照して説明する。
【0005】
ウェーハシート13は二次元的に移動可能なXYステージ11上に配置されている。まず、このXYステージ11を移動させてウェーハシート13上のCSP素子15を素子ピックアップ位置に配置する(図20(a))。この素子ピックアップ位置のCSP素子15を上から電子素子収容装置のコレット131で吸引保持し(図20(b))、素子収容位置に搬送する(図20(c))。この素子収容位置にはキャリアテープ21のエンボス23が配置されており、コレット131の吸引を停止することによりCSP素子15をエンボス内に収容する(図20(d))。
【0006】
その後、コレット131を素子ピックアップ位置に戻すとともに、テープ送りにより次のエンボスを素子収容位置に配置する。テープ送り量は、各エンボス23が素子収容位置に対して位置ずれを生じないように、穴25のピッチpの所定倍数に設定されている。そして、再度XYステージ11を移動させて次のCSP素子15を素子ピックアップ位置に配置し(図20(a))、以後上述した動作を繰り返し行う(例えば、特許文献1参照)。なお、出願人は、本明細書に記載した先行技術文献情報で特定される先行技術文献以外には、本発明に関連する先行技術文献を出願時までに発見するには至らなかった。
【0007】
【特許文献1】
特開2001−021617号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
従来の電子素子収容装置では、図21(a)に示すようにコレット131で毎回CSP素子15の所定の位置を吸引保持することができれば、コレット131で搬送したCSP素子15を図21(b)に示すようにキャリアテープ21のエンボス23内に適切に収納することができる。
【0009】
しかしながら、コレット131で吸引するCSP素子15の端子面には多くの凹凸があるため、コレット131でCSP素子15を吸引保持する過程でCSP素子15の位置がずれ、図21(c)に示すような位置ずれした状態でCSP素子15が保持されることがあった。上述したようにエンボス23はCSP素子15の大きさに対してできるだけ小さく形成されるので、位置ずれした状態でCSP素子15が保持されると、CSP素子15が図21(d)に示すようにエンボス23からはみ出すことや、飛び出すことがあった。その結果、エンボス23内でCSP素子15が詰まる「素子詰まり」や、エンボス23内にCSP素子15が1個も収納されていない「素子無し」などが発生するという問題があった。
【0010】
素子詰まりに対しては、電子素子収容装置を停止して、詰まっているCSP素子15をオペレータがエンボス23内に入れ直し、素子無しに対しては、同様に装置を停止して、収納すべきCSP素子15に相当するものをオペレータがエンボス23内に収容しなければならないので、オペレータが電子素子収容装置を終始監視する必要があった。また、人為的にCSP素子15をエンボス23内に収納するため、CSP素子15のモールド部分に汚れや傷を付けてしまう場合があった。
【0011】
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、エンボス内に収容されたCSP素子等の電子素子に異常があった場合に、装置の停止やオペレータによる人為的な操作を行うことなく、電子素子を入れ直すことができる電子素子収容装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明の電子素子収容装置は、エンボス付きキャリアテープを送り、電子素子を収容すべきエンボスを所定の素子収容位置に配置するキャリアテープ送り手段と、収容すべき電子素子が存在する所定の位置で電子素子を保持して、この電子素子を前記素子収容位置のエンボス内に収容する収容手段と、前記キャリアテープの進行方向に沿って前記素子収容位置よりも前記エンボスのピッチの整数倍だけ前方にある検査位置においてエンボス内の電子素子の位置および外観を検査する検査手段と、前記検査の結果が異常な場合に、前記所定の位置で保持した新たな電子素子を前記検査位置のエンボス内に収容する再収容手段と、この再収容手段による電子素子の保持位置を検出する保持位置検出手段と、この保持位置検出手段による検出結果に基づき前記再収容手段を制御し、この再収容手段によって前記検査位置のエンボス内に収容される電子素子の位置決めを行う位置決め制御手段とを備えるものである。
また、本発明の電子素子収容装置の1構成例において、前記再収容手段は、前記収容手段と共に移動し、前記収容手段が前記素子収容位置の直上に配置されるとき前記検査位置の直上に配置されるものである。
また、本発明の電子素子収容装置の1構成例において、前記再収容手段は、前記検査の結果が異常な場合に異常と判定された電子素子を前記検査位置のエンボスから取り出し、このエンボス内に新たな電子素子を収容するものである。
また、本発明の電子素子収容装置の1構成例において、前記再収容手段は、前記検査の結果が正常になるまで前記検査位置のエンボス内への電子素子の収容を繰り返すものである。
【0013】
また、本発明の電子素子収容装置の1構成例において、前記検査手段は、前記検査位置の直上に配置された撮像手段と、前記撮像手段から得られた画像データを基に前記検査位置のエンボス内の電子素子の位置および外観を検査する画像処理手段とを有するものである。
また、本発明の電子素子収容装置の1構成例において、前記検査手段は、前記検査のときに前記検査位置の直上に移動して前記検査位置のエンボス内の電子素子を照らし、前記検査の結果が正常な場合に所定の待機位置に戻る照明手段を有するものである。
また、本発明の電子素子収容装置の1構成例は、前記電子素子の保持位置と予め設定された基準位置との誤差を算出する誤差算出手段を備え、前記位置決め制御手段は、前記保持位置検出手段により算出された誤差のうち前記再収容手段により保持された電子素子の一主面と平行な前記再収容手段の移動方向の誤差が相殺されるように、前記再収容手段の移動量を設定する移動量設定手段を有するものである。
また、本発明の電子素子収容装置の1構成例は、前記電子素子の保持位置と予め設定された基準位置との誤差を算出する誤差算出手段と、前記再収容手段により保持された電子素子の一主面と垂直な軸を中心に前記再収容手段を回動させる回動手段とを備え、前記位置決め制御手段は、前記保持位置検出手段により算出された誤差のうち前記軸を中心とした回動方向の誤差が相殺されるように、前記回動手段による前記再収容手段の回動量を設定する回動量設定手段を有するものである。
【0014】
また、本発明の電子素子収容装置の1構成例において、前記キャリアテープの進行方向に沿った複数の素子収容位置のエンボスに対して前記収容手段が複数の電子素子を同時に収容する場合、前記検査位置は、前記キャリアテープの進行方向に沿って最前の素子収容位置よりも前記エンボスのピッチの整数倍だけさらに前方に設定されるものである。
また、本発明の電子素子収容装置の1構成例において、前記キャリアテープ送り手段は、前記検査の結果が正常となる度に、前記同時に収容された複数の電子素子が1個ずつ順に前記検査位置にくるように前記キャリアテープを前記エンボスのピッチだけ送り、前記検査手段は、前記同時に収容された複数の電子素子を1個ずつ順に検査するものである。
【0015】
【発明の実施の形態】
[第1の実施の形態]
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。図1は本発明の第1の実施の形態となる電子素子収容装置の機構系の主要部を示す斜視図、図2は図1の電子素子収容装置の電気系の構成を示すブロック図である。図1では、説明の便宜のため、ウェーハシート13が配置されるXYステージ11の載置面と平行な面をXY面とする右手系の直交座標を設定している。
【0016】
本実施の形態の電子素子収容装置は、XYステージ11と、XYステージ11上のウェーハシート13からCSP素子15をピックアップするピックアップユニット30と、ピックアップユニット30からCSP素子15を受け取って所定の素子収容位置に搬送し、CSP素子15をキャリアテープ21のエンボス23内に収容あるいはエンボス23からCSP素子15を排出する搬送ユニット40と、エンボス付きのキャリアテープ21を送り、エンボス23を素子収容位置に配置するキャリアテープ送りユニット50と、搬送ユニット40に保持されたCSP素子15を撮像して、搬送ユニット40によるCSP素子15の保持位置と予め設定された基準位置との誤差を算出すると共に、所定の検査位置においてエンボス23内のCSP素子15を撮像して、CSP素子15の位置および外観を検査する撮像ユニット60と、電子素子収容装置を制御する制御ユニット70とから構成されている。なお、図1では、キャリアテープ送りユニット50、撮像ユニット60および制御ユニット70の図示を省略している。
【0017】
ピックアップユニット30は、CSP素子15を吸引により保持する手段となるピックアップコレット31と、このピックアップコレット31を図1のZ軸に沿って昇降させると共に180°回動させる手段となるロータリーピックアップヘッド32と、このロータリーピックアップヘッド32を図1のX軸に沿って移動させる手段となるトランスファーアーム33とを有している。
【0018】
ロータリーピックアップヘッド32は、ピックアップコレット31をZ軸に沿って昇降させる手段と、Z軸に対して垂直かつX軸およびY軸に対して45°の方向にあるW軸と平行なロータリーピックアップヘッド32の軸を中心としてピックアップコレット31をW軸方向と垂直な平面内で180°回動させる手段とを有している。
【0019】
トランスファーアーム33は、ロータリーピックアップヘッド32(ピックアップコレット31)をX軸に沿って移動させ、ピックアップコレット31を素子ピックアップ位置直上と素子受渡位置直下との間で往復運動させるものである。ここで、素子ピックアップ位置とは、ウェーハシート13に貼り付けられたCSP素子15をピックアップコレット31でピックアップする位置であり、素子受渡位置とは、ピックアップコレット31が保持するCSP素子15を後述する搬送ユニット40のコレットに受け渡す位置である。
【0020】
搬送ユニット40は、ピックアップコレット31から受け取ったCSP素子15を吸引により保持して素子収容位置のエンボス23内に収容する手段となるソーティングコレット41と、撮像ユニット60による検査の結果が異常な場合に検査位置のエンボス23内に新たなCSP素子15を収容するリプレースメントコレット42と、ソーティングコレット41およびリプレースメントコレット42をZ軸に沿って昇降させると共に90°回動させる手段となるソーティングヘッド43と、ソーティングヘッド43をX軸に沿って移動させる手段となるソーティングアーム44とを有している。
【0021】
搬送ユニット40のうち、ソーティングコレット41とソーティングヘッド43とソーティングアーム44とは、CSP素子15を素子収容位置のエンボス23内に収容する収容手段を構成している。また、リプレースメントコレット42とソーティングヘッド43とソーティングアーム44とは、CSP素子15の検査の結果が異常な場合に検査位置のエンボス23内に新たなCSP素子15を収容する再収容手段を構成している。
【0022】
ここで、素子収容位置とは、ソーティングコレット41に保持されたCSP素子15をエンボス付きキャリアテープ21のエンボス23内に収容する位置として予め設定された位置であり、CSP素子15を収容するときにZ軸と平行なソーティングコレット41の軸とエンボス23の中心とが一致する位置に設定される。
【0023】
また、検査位置とは、キャリアテープ21の進行方向に沿って前記素子収容位置よりもエンボス23のピッチy1 の整数倍(本実施の形態では1倍)だけ前方に設定された位置であり、CSP素子15を収容あるいは排出するときにZ軸と平行なリプレースメントコレット42の軸とエンボス23の中心とが一致する位置に設定される。したがって、ソーティングコレット41の軸とリプレースメントコレット42の軸との距離は、素子収容位置と検査位置との距離に一致するように設定される。
【0024】
ソーティングヘッド43は、ソーティングコレット41およびリプレースメントコレット42をZ軸に沿って昇降させる手段と、Z軸方向と平行なリプレースメントコレット42の軸を中心としてソーティングコレット41およびリプレースメントコレット42を図1のXY平面内で回動させる回動手段とを有している。
【0025】
ソーティングアーム44は、ソーティングヘッド43(ソーティングコレット41およびリプレースメントコレット42)をX軸に沿って移動させ、ソーティングコレット41を素子受渡位置直上と素子収容位置直上との間で往復運動させると共に、リプレースメントコレット42を素子受渡位置直上と検査位置直上との間で往復運動させるものである。
【0026】
キャリアテープ送りユニット50は、テープ送りモータ51を有し、キャリアテープ21の側部に形成された穴25に掛かる歯を備えたスプロケット(不図示)をテープ送りモータ51によって回転させることにより、キャリアテープ21を図1のY軸に沿って送るものである。
【0027】
撮像ユニット60は、素子受渡位置の直下に配置され、ソーティングコレット41またはリプレースメントコレット42に保持されたCSP素子15を撮像するカメラ61と、CSP素子15の検査時に検査位置直上に移動して、キャリアテープ21のエンボス23内に収容されているCSP素子15を照らす照明手段となる円環状のライト62と、検査位置直上に配置され、ライト62の中心の開口部を通してエンボス23内のCSP素子15を撮像する撮像手段となるカメラ63とを有している。
【0028】
カメラ61と撮像制御部72とは、ソーティングコレット41またはリプレースメントコレット42によるCSP素子15の保持位置を検出する保持位置検出手段を構成している。ライト62とカメラ63と撮像制御部72とは、CSP素子15の位置および外観を検査する検査手段を構成している。また、撮像制御部72は、CSP素子15の保持位置と予め設定された基準位置との誤差を算出する誤差算出手段、および撮像手段から得られた画像データを基に検査位置のエンボス23内のCSP素子15を検査する画像処理手段を構成している。また、搬送制御部71は、保持位置検出手段による検出結果に基づき搬送ユニット40を制御する位置決め制御手段を構成している。
【0029】
制御ユニット70は、XYステージ11、ピックアップユニット30、搬送ユニット40およびキャリアテープ送りユニット50を制御する搬送制御部71と、撮像ユニット60を制御する撮像制御部72と、電子素子収容装置全体を制御する主制御部73と、カメラ61または63から出力される画像データを表示する表示部74とを有している。
【0030】
撮像制御部72は、ソーティングコレット41またはリプレースメントコレット42に保持された素子受渡位置のCSP素子15をカメラ61に撮像させる手段と、ライト62をY軸に沿って移動させる手段と、検査位置にあるエンボス23内のCSP素子15をカメラ63に撮像させる手段と、カメラ61から入力された画像データを基にソーティングコレット41またはリプレースメントコレット42によるCSP素子15の保持位置を検出して、この保持位置と予め設定された基準位置との誤差を算出する手段と、カメラ63から入力された画像データを基にCSP素子15の収容位置検査と外観検査とを行う手段とを有している。
【0031】
保持位置の比較対象となる基準位置とは、エンボス23に対するCSP素子15の位置決め制御を行わなくても、ソーティングコレット41またはリプレースメントコレット42により保持されたCSP素子15をエンボス23内に適切に収容可能な保持位置のことである。言い換えれば、ソーティングコレット41またはリプレースメントコレット42に基準位置で保持されたCSP素子15は、位置決め制御を行わなくても、素子収容位置にあるエンボス23内に適切に収容することができる。
【0032】
基準位置の設定については、基準位置設定のためにソーティングコレット41に保持されたCSP素子をカメラ61で撮像し、そのCSP素子を位置決め制御しなくてもエンボス23内に適切に収容できた場合に、コレット41によるCSP素子の保持位置を上述した方法で検出し、検出した保持位置を基準位置として設定すればよい。検出した保持位置と基準位置との誤差は、X軸方向の誤差Δxと、Y軸方向の誤差Δyと、Z軸を中心とする回転方向であるθ方向の誤差Δθとに分けて求められる。
【0033】
次に、本実施の形態の電子素子収容装置の動作について説明する。この電子素子収容装置の動作は、XYステージ11、ピックアップユニット30、搬送ユニット40、キャリアテープ送りユニット50および撮像ユニット60の動作を制御ユニット70が制御することにより実現される。図3〜図6は電子素子収容装置の動作を示すフローチャートである。なお、図3〜図6における白矢印は、この白矢印が結ぶ異なるユニットの動作に関連があることを示している。
【0034】
二次元的に移動可能なXYステージ11の載置面上にウェーハシート13が配置され、このウェーハシート13にCSP素子15が端子面を上にしてウェーハ単位で貼り付けられている。最初に、搬送制御部71は、XYステージ11を移動させて、CSP素子15を素子ピックアップ位置に配置する(図3ステップ101)。
【0035】
また、搬送制御部71は、XYステージ11の移動と同時に、トランスファーアーム33を制御してロータリーピックアップヘッド32を移動させ(ステップ102)、ロータリーピックアップヘッド32の軸34を中心としてピックアップコレット31を軸34と垂直な平面内で回動させて、コレット31を素子ピックアップ位置直上に配置する(ステップ103)。このときの状態を図7(a)に示す。
【0036】
次に、搬送制御部71は、ピックアップコレット31を図7(a)の−Z方向へ降下させる(ステップ104)。そして、搬送制御部71は、素子ピックアップ位置に設けられたニードル(不図示)でCSP素子15を裏面から突き上げ、このCSP素子15を上からピックアップコレット31により吸引保持する(ステップ105)。
【0037】
ピックアップコレット31の吸引側先端部には変形部材(不図示)が取り付けられている。この変形部材がCSP素子15の端子面の凹凸に合わせて変形するので、CSP素子15を保持する過程で生じる位置ずれを緩和することができる。また、CSP素子15の端子面を傷つけにくくすることができる。
【0038】
ピックアップコレット31によりCSP素子15を保持した後、搬送制御部71は、コレット31を図7(b)のように+Z方向へ上昇させる(ステップ106)。続いて、搬送制御部71は、軸34を中心としてピックアップコレット31を回動させて、所定の待機位置まで回動させる(ステップ107)。
【0039】
搬送制御部71は、ピックアップコレット31を待機位置へ回動させた後、トランスファーアーム33を制御してロータリーピックアップヘッド32を図7(b)の+X方向へ移動させ(ステップ108)、軸34を中心としてコレット31を回動させて、コレット31を素子受渡位置直下に配置する(ステップ109)。このときの状態を図7(c)に示す。ピックアップコレット31を回動させることにより、コレット31上の素子受渡位置にCSP素子15が配置されることになり、CSP素子15の上下が反転して、CSP素子15の端子面が下になる。
【0040】
なお、ステップ108の移動中に、ロータリーピックアップヘッド32は一旦停止して、レーザー装置(不図示)からレーザー光を照射することにより、ピックアップコレット31に保持されたCSP素子15の表面(図7(c)の上面)にレーザーマーキングが行われる。マーキング完了後、ロータリーピックアップヘッド32は移動を再開して素子受渡位置直下に達する。
【0041】
また、搬送制御部71は、ステップ109のピックアップコレット31の回動と同時に、ソーティングアーム44を制御してソーティングヘッド43を移動させ、ソーティングコレット41を素子受渡位置直上に配置する(図3ステップ201)。このときの状態を図8(a)に示す。
【0042】
続いて、搬送制御部71は、ソーティングコレット41を図8(a)の−Z方向へ降下させ(ステップ202)、ピックアップコレット31に吸引保持されているCSP素子15をソーティングコレット41に吸引保持させて(ステップ203)、ピックアップコレット31の吸引を停止させる(ステップ110)。これにより、CSP素子15の端子面を下にした状態で、CSP素子15をソーティングコレット41に保持させることができる。ピックアップコレット31の吸引停止後、搬送制御部71は、ソーティングコレット41を図8(a)の+Z方向へ上昇させる(ステップ204)。
【0043】
こうして、CSP素子15の受け渡しが終了し、搬送制御部71は、ロータリーピックアップヘッド32を素子ピックアップ位置直上に戻す(ステップ111)。搬送制御部71は、ステップ111の動作後、次のCSP素子15をピックアップするために、ステップ101以降の動作をXYステージ11およびピックアップユニット30に実行させる。
【0044】
素子受渡終了後、撮像制御部72は、ソーティングコレット41に保持されたCSP素子15をカメラ61で撮像する(図4ステップ301)。このときの状態を図8(b)に示す。ステップ111の動作によりカメラ61の上を遮るロータリーピックアップヘッド32が移動するので、コレット41に保持されたCSP素子15を撮像することができる。
【0045】
撮像制御部72は、カメラ61から出力された画像データを画像処理して、ソーティングコレット41によるCSP素子15の保持位置を検出する(ステップ302)。素子受渡位置直下にカメラ61を配置し、ソーティングコレット41に保持されたCSP素子15を下から撮像することにより、画像データに対して複雑な補正を加えずにCSP素子15の保持位置を検出することができる。CSP素子15の保持位置の検出は、例えばカメラ61によって撮像された画像のエッジを検出することにより実現できる。
【0046】
そして、撮像制御部72は、検出した保持位置と予め設定された基準位置とを比較して、基準位置に対する保持位置の誤差を算出し、算出した誤差を主制御部73を通じて搬送制御部71に通知する(ステップ303)。誤差は、X軸方向の誤差ΔxとY軸方向の誤差Δyとθ方向の誤差Δθとに分けて算出される。
【0047】
次に、搬送制御部71は、ソーティングアーム44を制御してソーティングヘッド43を図8(b)の+X方向へ移動させる(ステップ205)。このとき、素子受渡位置と素子収容位置との間でのX軸方向のソーティングヘッド43の移動量が予めx1 に設定されているとすると、搬送制御部71は、前記保持位置と前記基準位置とのX軸方向の誤差Δxを相殺すべく、X軸方向の移動量をx2 =x1 −Δxに補正してソーティングヘッド43を移動させる。
【0048】
続いて、搬送制御部71は、後述するCSP素子15の収容位置検査および外観検査で判定OKかどうかを判定する(ステップ401)。判定NGの場合、搬送制御部71は、キャリアテープ送りユニット50を制御せず、キャリアテープ21を現在の位置で止めたままとする。また、搬送制御部71は、判定OKの場合、ステップ402に進む。なお、電子素子収容装置の作動開始直後は、CSP素子15を未だ収容していないので、この場合には判定OKとする。
【0049】
ステップ401において判定OKの場合、搬送制御部71は、テープ送りモータ51を制御してキャリアテープ21を+Y方向に送る(ステップ402)。このとき、Y軸方向のテープ送り量が所定のピッチy1 に設定されているとすると、搬送制御部71は、前記保持位置と前記基準位置とのY軸方向の誤差Δyを相殺すべく、テープ送り量をy2 =y1 −Δyに補正してキャリアテープ21を送る。
【0050】
続いて、搬送制御部71は、ソーティングヘッド43を制御し、Z軸方向と平行なリプレースメントコレット42の軸45を中心としてソーティングコレット41およびリプレースメントコレット42をXY平面内で+θ方向に回動させる(ステップ206)。回動が終了したときの状態を図8(c)に示す。このとき、ソーティングコレット41およびリプレースメントコレット42のθ方向の回動量が予めθ1 (90°)に設定されているとすると、搬送制御部71は、前記保持位置と前記基準位置とのθ方向の誤差Δθを相殺すべく、θ方向の回動量をθ2 =θ1 −Δθに補正してソーティングコレット41およびリプレースメントコレット42を回動させる。
【0051】
こうして、ステップ205のX軸方向の補正とステップ402のY軸方向の補正とステップ206のθ方向の補正とにより、素子収容位置のエンボス23に対するCSP素子15の位置決めが正確に行われる。
【0052】
次に、搬送制御部71は、CSP素子15の収容位置検査および外観検査で判定OKかどうかを判定する(ステップ207)。判定NGの場合の動作については後述する。また、判定OKの場合、搬送ユニット40の動作はステップ208に進む。ステップ401と同様に、電子素子収容装置の作動開始直後は、CSP素子15を未だ収容していないので、この場合には判定OKとする。
【0053】
ステップ207において判定OKの場合、搬送制御部71は、ソーティングヘッド43を制御して、ソーティングコレット41を−Z方向へ降下させ(ステップ208)、コレット41の吸引を停止させることにより、コレット41の直下に配置されたエンボス23内にCSP素子15を収容する(ステップ209)。これによりCSP素子15の端子面を下にした状態で、CSP素子15をエンボス23内に収容することができる。
【0054】
素子収容終了後、搬送制御部71は、ソーティングヘッド43を制御して、ソーティングコレット41を+Z方向へ上昇させた後(ステップ210)、リプレースメントコレット42の軸45を中心としてソーティングコレット41およびリプレースメントコレット42をXY平面内で−θ方向に回動量θ2 だけ回動させ(ステップ211)、ソーティングアーム44を制御してソーティングヘッド43を−X方向に移動量x2 だけ移動させて、ソーティングコレット41を素子受渡位置直上に戻す(ステップ212)。
【0055】
そして、搬送制御部71は、次のCSP素子15の受け渡しを行うため、図3のステップ109のピックアップコレット31の回動終了後(コレット31が次のCSP素子15をピックアップして図7(c)の状態になった後)、ステップ202以降の動作を搬送ユニット40、キャリアテープ送りユニット50および撮像ユニット60に実行させる。
【0056】
一方、撮像制御部72は、ステップ212のソーティングヘッド43の移動後に、ライト62を−Y方向に移動させて検査位置直上に配置する(ステップ304)。続いて、搬送制御部71は、テープ送りモータ51を制御してキャリアテープ21を+Y方向にピッチy1 だけ送る(ステップ403)。
【0057】
なお、このときソーティングヘッド43が次のCSP素子15をロータリーピックアップヘッド32から受け取っている場合には、ソーティングコレット41によるCSP素子15の保持位置と基準位置との誤差が撮像制御部72で算出されている。したがって、搬送制御部71は、次のCSP素子15の保持位置と基準位置とのY軸方向の誤差Δyを相殺すべく、テープ送り量をy2 =y1 −Δyに補正してキャリアテープ21を送るようにしてもよい。
【0058】
そして、撮像制御部72は、ステップ209の動作でエンボス23内に収容されたCSP素子15をカメラ63で撮像する(図5ステップ305)。このときの状態を図9(a)に示す。キャリアテープ21を略1ピッチ送ることにより、エンボス23内に収容されたCSP素子15は検査位置に移動する。そして、ステップ212の動作によりカメラ63の下を遮るソーティングヘッド43が移動するので、検査位置のCSP素子15をライト62の中心の開口部を通して撮像することができる。
【0059】
撮像制御部72は、カメラ63から出力された画像データを画像処理して、CSP素子15の収容位置検査および外観検査を行い、検査結果を主制御部73を通じて搬送制御部71に通知する(ステップ306)。撮像制御部72は、エンボス23内にCSP素子15が存在しなかったり、CSP素子15がエンボス23からはみ出していたりする場合、収容位置検査NGと判定し、これらの異常がなく、CSP素子15がエンボス23内に正しく収容されている場合、収容位置検査OKと判定する。収容位置検査は、例えばカメラ63によって撮像された画像のエッジを検出することにより実現できる。
【0060】
また、撮像制御部72は、CSP素子15にレーザーマーキングされた文字が誤っていたり、レーザーマーキングの位置がずれたりしている場合、外観検査NGと判定し、これらの異常がなく、レーザーマーキングが正しく行われている場合、外観検査OKと判定する。外観検査は、例えばカメラ63によって撮像された画像のエッジ検出と、画像から抽出した文字の認識とを行うことにより実現できる。
【0061】
撮像制御部72は、CSP素子15の収容位置検査と外観検査とが共にOKの場合、ライト62を+Y方向に移動させて図8(c)に示した待機位置に戻す(ステップ307)。収容位置検査と外観検査とが共にOKの場合には、以上の動作が繰り返される。
【0062】
なお、XYステージ11およびピックアップユニット30の動作と、搬送ユニット40およびキャリアテープ送りユニット50の動作とは並行して実行し得るものであり、XYステージ11およびピックアップユニット30がウェーハシート13からCSP素子15をピックアップするのと並行して、搬送ユニット40およびキャリアテープ送りユニット50がCSP素子15をエンボス23内に収容することができるのは言うまでもない。このように、CSP素子15のピックアップとエンボス23内への収容とを並行して行うことにより、CSP素子15のパッケージングを短時間で行うことができる。
【0063】
また、図4、図5では、素子受渡位置でのカメラ61による撮像および誤差算出(ステップ301〜303)と、検査位置でのカメラ62による撮像および検査(ステップ304〜307)とを直列の動作として記載しているが、これに限るものではなく、この両者の動作は並行して実行し得るものである。
【0064】
次に、ステップ306において収容位置検査あるいは外観検査のうち少なくとも一方がNGの場合の動作について説明する。撮像制御部72は、収容位置検査あるいは外観検査のうち少なくとも一方がNGの場合、ライト62を+Y方向に移動させて待機位置に戻す(ステップ308)。
【0065】
このとき、ソーティングヘッド43は、次のCSP素子15をロータリーピックアップヘッド32から受け取っており、ライト62が待機位置に戻った後、図4のステップ205,206の動作により図8(c)と同様の状態となる。ソーティングコレット41の軸とリプレースメントコレット42の軸との軸間距離はピッチy1 に設定されているので、図8(c)と同様の状態でソーティングコレット41が素子収容位置直上にあるとき、リプレースメントコレット42は検査位置直上にある。
【0066】
ここで、ステップ207において判定NGなので、図5のステップ213に進み、搬送制御部71は、ソーティングヘッド43を制御して、リプレースメントコレット42を−Z方向へ降下させ(ステップ213)、収容位置検査あるいは外観検査で判定NGとなった検査位置のCSP素子15をリプレースメントコレット42に吸引保持させる(ステップ214)。吸引保持後、搬送制御部71は、リプレースメントコレット42を+Z方向へ上昇させる(ステップ215)。このときの状態を図9(b)に示す。
【0067】
続いて、搬送制御部71は、ソーティングアーム44を制御してソーティングヘッド43を所定の排出位置に移動させ、排出位置に達したところで、リプレースメントコレット42の吸引を停止させることにより、収容位置検査あるいは外観検査で判定NGとなったCSP素子15を排出する(ステップ216)。こうして、収容位置検査あるいは外観検査で判定NGとなったCSP素子15を検査位置のエンボス23から取り除くことができる。なお、収容位置検査でエンボス23内にCSP素子15が存在しないと判定された場合には、ステップ213〜216の動作をしないようにしてもよい。
【0068】
次に、搬送制御部71は、ソーティングアーム44を制御してソーティングヘッド43を移動させ、リプレースメントコレット42を素子受渡位置直上に配置する(ステップ217)。一方、ロータリーピックアップヘッド32のピックアップコレット31は、ステップ109の動作により図7(c)に示した状態にある。したがって、リプレースメントコレット42が素子受渡位置直上に移動すると、図9(c)の状態になる。
【0069】
そして、搬送制御部71は、リプレースメントコレット42を図9(c)の−Z方向へ降下させ(ステップ218)、ピックアップコレット31に吸引保持されているCSP素子15をリプレースメントコレット42に吸引保持させて(ステップ219)、ピックアップコレット31の吸引を停止させる(図3ステップ110)。これにより、CSP素子15の端子面を下にした状態で、CSP素子15をリプレースメントコレット42に保持させることができる。ピックアップコレット31の吸引停止後、搬送制御部71は、リプレースメントコレット42を図9(c)の+Z方向へ上昇させる(ステップ220)。
【0070】
こうして、CSP素子15の受け渡しが終了し、搬送制御部71は、ロータリーピックアップヘッド32を素子ピックアップ位置直上に戻す(ステップ111)。搬送制御部71は、ステップ111の動作後、次のCSP素子15をピックアップするために、ステップ101以降の動作をXYステージ11およびピックアップユニット30に実行させる。
【0071】
素子受渡終了後、撮像制御部72は、リプレースメントコレット42に保持されたCSP素子15をカメラ61で撮像する(図6ステップ309)。このときの状態を図10(a)に示す。撮像制御部72は、カメラ61から出力された画像データを画像処理して、リプレースメントコレット42によるCSP素子15の保持位置を検出する(ステップ310)。そして、撮像制御部72は、検出した保持位置と予め設定された基準位置とを比較して、基準位置に対する保持位置の誤差を算出し、算出した誤差を主制御部73を通じて搬送制御部71に通知する(ステップ311)。
【0072】
次に、搬送制御部71は、ソーティングアーム44を制御してソーティングヘッド43を図10(a)の+X方向へ移動させる(ステップ221)。素子受渡位置と素子収容位置との間でのX軸方向のソーティングヘッド43の移動量が予めx1 に設定されているとすると、搬送制御部71は、撮像制御部72で算出されたX軸方向の誤差Δxを相殺すべく、X軸方向の移動量をx2 =x1 −Δxに補正してソーティングヘッド43を移動させる。
【0073】
続いて、搬送制御部71は、ソーティングヘッド43を制御し、Z軸方向と平行なリプレースメントコレット42の軸45を中心としてソーティングコレット41およびリプレースメントコレット42をXY平面内で+θ方向に回動させる(ステップ222)。ソーティングコレット41およびリプレースメントコレット42のθ方向の回動量が予めθ1 に設定されているとすると、搬送制御部71は、撮像制御部72で算出されたθ方向の誤差Δθを相殺すべく、θ方向の回動量をθ2 =θ1 −Δθに補正してソーティングコレット41およびリプレースメントコレット42を回動させる。
【0074】
このときの状態は図9(b)と似た状態となる。ただし、図9(b)に示した状態では、収容位置検査あるいは外観検査で判定NGとなったCSP素子15をリプレースメントコレット42で吸引保持しているのに対し、ステップ222の状態では、素子受渡位置から搬送してきたCSP素子15をリプレースメントコレット42で吸引保持している。
【0075】
次に、搬送制御部71は、ソーティングヘッド43を制御して、リプレースメントコレット42を−Z方向へ降下させ(ステップ223)、コレット42の吸引を停止させることにより、検査位置に配置されたエンボス23(収容位置検査あるいは外観検査で判定NGとなったCSP素子15を取り除いたエンボス23)内にCSP素子15を収容する(ステップ224)。
【0076】
素子収容終了後、搬送制御部71は、ソーティングヘッド43を制御して、リプレースメントコレット42を+Z方向へ上昇させた後(ステップ225)、リプレースメントコレット42の軸45を中心としてソーティングコレット41およびリプレースメントコレット42をXY平面内で−θ方向に回動量θ2 だけ回動させ(ステップ226)、ソーティングアーム44を制御してソーティングヘッド43を−X方向に移動させて、ソーティングコレット41を素子受渡位置直上に戻す(ステップ227)。
【0077】
撮像制御部72は、ステップ227のソーティングヘッド43の移動後に、ライト62を−Y方向に移動させて検査位置直上に配置し(ステップ312)、ステップ224の動作でエンボス23内に収容されたCSP素子15をカメラ63で撮像する(図5ステップ305)。このときの状態は、図9(a)と同じである。そして、撮像制御部72は、カメラ63から出力された画像データを画像処理して、CSP素子15の収容位置検査および外観検査を行う(ステップ306)。
【0078】
CSP素子15の収容位置検査と外観検査とが共にOKの場合、撮像制御部72は、ライト62を+Y方向に移動させて待機位置に戻す(ステップ307)。こうして、検査位置のエンボス23内にCSP素子15を再度収容することができ、次にステップ205以降の動作に達したときには、ステップ401,207で判定OKとなるので、ソーティングコレット41によるCSP素子15の収容が行われる。
【0079】
一方、ステップ306において再び判定NGとなった場合には、ライト62を待機位置に戻した後(ステップ308)、ステップ205〜207,213・・・・の動作により、リプレースメントコレット42によるCSP素子15の排出と収容とが再び行われる。
【0080】
以上により、CSP素子15の収容位置検査あるいは外観検査で異常が発生した場合には、電子素子収容装置の停止やオペレータによる人為的な操作を行うことなく、CSP素子15を入れ直すことができる。その結果、オペレータが電子素子収容装置を終始監視する必要がなくなり、またCSP素子15のモールド部分に汚れや傷を付けてしまう恐れがなくなる。
【0081】
また、エンボス23内に収容したCSP素子15に異常が発生しても、キャリアテープ21を逆方向に戻すことはできない。何故ならば、キャリアテープ21を逆方向に戻すと、キャリアテープ21のシールが剥がれてしまうからである。したがって、ソーティングコレット41によってCSP素子15を入れ直そうとすると、キャリアテープ21を逆方向に戻す代わりにソーティングコレット41をY軸方向に沿って動かす必要があり、搬送ユニット40の構成が複雑になる。これに対して、本実施の形態では、リプレースメントコレット42を設けることで、搬送ユニット40をY軸方向に沿って動かす必要がなくなり、搬送ユニット40の構成を簡単にすることができる。
【0082】
また、ウェーハシート13からCSP素子15をピックアップコレット31でピックアップするとき、又はコレット31からソーティングコレット41へCSP素子15を受け渡すとき位置ずれが生じ、コレット41に保持されたCSP素子15が基準位置に対して誤差を生ずることがある。このような場合でも、X軸方向の誤差Δxをコレット41のX軸方向の移動量で補正し、Y軸方向の誤差Δyをキャリアテープ21のY軸方向の送り量で補正し、θ方向の誤差Δθをコレット41の回動量で補正することにより相殺するので、CSP素子15をエンボス23からはみ出すことや飛び出すことなく、適切に収容することができる。
【0083】
同様に、本実施の形態では、リプレースメントコレット42により検査位置のエンボス23内にCSP素子15を収容するとき、X軸方向の誤差Δxをコレット42のX軸方向の移動量で補正し、θ方向の誤差Δθをコレット42の回動量で補正するので、適切な収容を行うことができる。
【0084】
また、ピックアップユニット30のピックアップコレット31を180°回動自在な構成とし、このコレット31によりピックアップされたCSP素子15を上下反転した状態で搬送ユニット40のソーティングコレット41に受け渡し、このコレット41からキャリアテープ21のエンボス23内に収容することにより、CSP素子15の端子面を下にしてエンボス23内に収納することができる。
【0085】
なお、搬送ユニット40のソーティングヘッド43の移動方向と、キャリアテープ21の送り方向とは、必ずしも直交している必要はなく、少なくとも平行でなければ、X軸方向及びY軸方向の位置決め制御を行うことができる。また、以上では、電子素子収容装置がXY面上に配置された状態を想定し、このXY面を基準にした上下関係を用いて説明したが、このXY面は水平面でも鉛直面でもよい。また、ウェーハシートに貼り付けられたCSP素子15をエンボス23内に収容する場合を説明したが、個別分離可能な状態の電子素子であれば、BGA素子やWLCSP素子等のCSP素子15以外の電子素子であっても、本発明によりエンボス23内に適切に収容することができ、またウェーハシートに貼り付けられたものでなくても、エンボス23内に適切に収容することができる。
【0086】
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。図11は本発明の第2の実施の形態となる電子素子収容装置の機構系の主要部を示す斜視図であり、図1と同一の構成には同一の符号を付してある。電気系の構成は第1の実施の形態と同様なので、電気系のブロック図は省略する。
【0087】
本実施の形態が第1の実施の形態と大きく異なる点は、ピックアップコレットとソーティングコレットとをそれぞれ4つずつ有する点である。すなわち、ピックアップユニット30aは、4つのピックアップコレット31a−1〜31a−4と、このピックアップコレット31a−1〜31a−4を図11のZ軸に沿って昇降させると共に回動させる手段となるロータリーピックアップヘッド32aと、ロータリーピックアップヘッド32aを図1のX軸に沿って移動させるトランスファーアーム33aとを有している。
【0088】
また、搬送ユニット40aは、ピックアップコレット31a−1〜31a−4から受け取ったCSP素子15を吸引により保持してキャリアテープ21のエンボス23内に収容する手段となる4つのソーティングコレット41a−1〜41a−4と、リプレースメントコレット42と、ソーティングコレット41a−1〜41a−4およびリプレースメントコレット42をZ軸に沿って昇降させると共に90°回動させる手段となるソーティングヘッド43aと、ソーティングヘッド43aをX軸に沿って移動させる手段となるソーティングアーム44aとを有している。
【0089】
隣接するソーティングコレット41aの軸間距離はピッチy1 に設定される。また、本実施の形態の場合、ソーティングコレット41aが4つあるので、素子収容位置も4つのソーティングコレット41a−1〜41a−4に応じて4箇所存在することになる。各素子収容位置の間隔はピッチy1 である。検査位置は、キャリアテープ21の進行方向に沿って最前の素子収容位置よりもピッチy1 の整数倍(本実施の形態では1倍)だけさらに前方に設定される。したがって、第1のソーティングコレット41a−1の軸とリプレースメントコレット42の軸との距離は、最前の素子収容位置と検査位置との距離に一致するように設定される。
【0090】
図12は本実施の形態のXYステージ11およびピックアップユニット30aの動作を図3のステップ107まで説明するフローチャートである。図12の動作で第1の実施の形態と異なるのは、ウェーハシート13から4個のCSP素子15をピックアップするまでステップ101〜106と同様の動作を繰り返すことである。
【0091】
すなわち、第1のピックアップコレット31a−1により1個目のCSP素子15を吸引保持した後(ステップ101〜106)、搬送制御部71は、4個のCSP素子15をピックアップしたかどうか判定し(図12ステップ112)、判定NOの場合、XYステージ11を移動させて、2個目のCSP素子15を素子ピックアップ位置に配置する(ステップ113)。
【0092】
そして、搬送制御部71は、ロータリーピックアップヘッド32aの軸34を中心としてピックアップコレット31a−1〜31a−4を軸34と垂直な平面内で回動させて、第2のピックアップコレット31a−2を素子ピックアップ位置直上に配置し(ステップ114)、コレット31a−2を−Z方向へ降下させる(ステップ115)。
【0093】
そして、搬送制御部71は、素子ピックアップ位置に設けられたニードル(不図示)で2個目のCSP素子15を裏面から突き上げ、このCSP素子15を上から第2のピックアップコレット31a−2により吸引保持する(ステップ116)。CSP素子15を保持した後、搬送制御部71は、コレット31a−2を+Z方向へ上昇させる(ステップ117)。これで、2個目のCSP素子15のピックアップが終了する。
【0094】
次に、搬送制御部71は、4個のCSP素子15をピックアップしたかどうか判定し(ステップ112)、2個目が終了したところなので、判定NOとなり、ステップ113〜117の動作により3個目のCSP素子15を第3のピックアップコレット31a−3で吸引保持する。
【0095】
続いて、搬送制御部71は、4個のCSP素子15をピックアップしたかどうか判定し(ステップ112)、3個目が終了したところなので、ステップ113〜117の動作により4個目のCSP素子15を第4のピックアップコレット31a−4で吸引保持した後、ステップ107に進む。こうして、ウェーハシート13から4個のCSP素子15をピックアップする。4個のCSP素子15をピックアップするところを図13に示す。
【0096】
図14は本実施の形態のピックアップユニット30aおよび搬送ユニット40aの動作を図3のステップ108〜111,201〜205まで説明するフローチャートである。図14の動作で第1の実施の形態と異なるのは、ロータリーピックアップヘッド32aからソーティングヘッド43aへ4個のCSP素子15を渡すまでステップ108〜111,201〜204と同様の動作を繰り返すことである。
【0097】
すなわち、第1のピックアップコレット31a−1から第1のソーティングコレット41a−1に1個目のCSP素子15を渡した後(ステップ108〜110,201〜204)、搬送制御部71は、4個のCSP素子15の受け渡しが終了したかどうか判定し(図14ステップ118,228)、判定NOの場合、ロータリーピックアップヘッド32aの軸34を中心としてピックアップコレット31a−1〜31a−4を回動させて、第2のピックアップコレット31a−2を素子受渡位置直下に配置する(ステップ119)。
【0098】
また、搬送制御部71は、ステップ119のピックアップコレット31a−1〜31a−4の回動と同時に、ソーティングアーム44aを制御してソーティングヘッド43aを移動させ、第2のソーティングコレット41a−2を素子受渡位置直上に配置する(ステップ229)。
【0099】
続いて、搬送制御部71は、第2のソーティングコレット41a−2を−Z方向へ降下させ(ステップ230)、第2のピックアップコレット31a−2に吸引保持されている2個目のCSP素子15をコレット41a−2に吸引保持させて(ステップ231)、コレット31a−2の吸引を停止させる(ステップ120)。第2のピックアップコレット31a−2の吸引停止後、搬送制御部71は、第2のソーティングコレット41a−2を+Z方向へ上昇させる(ステップ232)。これで、2個目のCSP素子15の受け渡しが終了する。
【0100】
次に、搬送制御部71は、4個のCSP素子15の受け渡しが終了したかどうか判定し(ステップ118,228)、2個目が終了したところなので、判定NOとなり、ステップ119,120,229〜232の動作により3個目のCSP素子15を第3のピックアップコレット31a−3から第3のソーティングコレット41a−3に渡す。
【0101】
続いて、搬送制御部71は、4個のCSP素子15の受け渡しが終了したかどうか判定し(ステップ118,228)、3個目が終了したところなので、ステップ119,120,229〜232の動作により4個目のCSP素子15を第4のピックアップコレット31a−4から第4のソーティングコレット41a−4に渡した後、ステップ111に進む。こうして、ロータリーピックアップヘッド32aからソーティングヘッド43aへ4個のCSP素子15を渡す。
【0102】
なお、ステップ111の動作後、次の4個のCSP素子15をピックアップするために、搬送制御部71は、ステップ101以降の動作をXYステージ11およびピックアップユニット30aに実行させる。
【0103】
また、図14で説明した4個のCSP素子15の受け渡し中に、撮像制御部72は、撮像ユニット60を制御して、図4のステップ301〜303の動作をCSP素子15ごとに順次行う。この場合、撮像制御部72は、ソーティングコレット41a−1〜41a−4によるCSP素子15の保持位置の誤差を4回算出することになるので、X軸方向、Y軸方向、θ方向のそれぞれについて4種類の誤差が得られるが、各々の方向について4種類の誤差の平均値を求め、X軸方向の誤差ΔxとY軸方向の誤差Δyとθ方向の誤差Δθとを求めるようにすればよい。
【0104】
図15は本実施の形態の搬送ユニット40aの動作を図4のステップ205〜212まで説明するフローチャートである。撮像制御部72から誤差Δx,Δy,Δθの通知を付けた後、搬送制御部71は、ステップ205以降の動作を行うが、図15の動作で第1の実施の形態と異なるのは、ステップ205の前に、直前の検査(1個目のCSP素子15の収容位置検査および外観検査が終了した時点であれば、1個のCSP素子の検査)がOKかどうかを判定することである(ステップ233)。
【0105】
搬送制御部71は、ステップ233において判定NGであれば、ステップ205,206に進むが、ステップ207においてもステップ233と同様に判定NGとなる。ステップ207で判定NGとなったときの動作については、図6で説明したとおりである。
【0106】
一方、ステップ233において判定OKの場合、搬送制御部71は、4個のCSP素子15の全てについてOKかどうか判定する(ステップ234)。同時に収容された4個のCSP素子15のうち少なくとも1個について検査が未だ終了していない場合には、判定NGとなり、次のCSP素子15の検査結果を待って、ステップ233の判定を再び行う。したがって、1個目、2個目、3個目のCSP素子15の検査が全てOKの場合には、ステップ233,234の判定が繰り返されることになり、この間、搬送ユニット40aは動作しない。
【0107】
そして、同時に収容された4個のCSP素子15の全てについてOKであれば、ステップ234からステップ205に進む。なお、電子素子収容装置の作動開始直後は、CSP素子15の検査をまだ行っていないので、この場合にはステップ233,234共に判定OKとする。
【0108】
前述のとおり、本実施の形態の場合、ソーティングコレット41aが4つあるので、素子収容位置も4つのソーティングコレット41a−1〜41a−4に応じて4箇所存在することになる。そして、ステップ208においてソーティングコレット41a−1〜41a−4は同時に降下し、ステップ210において同時に上昇する。つまり、図15のステップ208〜210の動作により、CSP素子15のエンボス23内への収容は4個同時に行われる。この収容時の様子を図16に示す。
【0109】
図17は本実施の形態のキャリアテープ送りユニット50の動作を示すフローチャートである。第1の実施の形態と異なる点は、ステップ205の動作後、CSP素子15の収容位置検査および外観検査でOKかどうかを判定する際に(ステップ401a)、同時に収容された4個のCSP素子15の全てについてOKかどうか判定することである。
【0110】
少なくとも1個のCSP素子15で判定NGの場合、搬送制御部71は、キャリアテープ送りユニット50を制御せず、キャリアテープ21を現在の位置で止めたままとする。電子素子収容装置の作動開始直後は、CSP素子15を未だ収容していないので、この場合には判定OKとする。ステップ403以降の動作については後述する。
【0111】
図18は、本実施の形態の搬送ユニット40aおよび撮像ユニット60の動作を図5のステップ213〜220,305〜308まで説明するフローチャートである。図18の動作で第1の実施の形態と異なるのは、収容位置検査および外観検査を同時に収容された4個のCSP素子15について1個ずつ行うことである。
【0112】
すなわち、撮像制御部72は、検査位置にある1個目のCSP素子15を第1の実施の形態と同様に検査し、この検査がOKかどうか判定した後(ステップ306)、判定OKの場合には、同時に収容された4個のCSP素子15の全てについてOKかどうか判定する(ステップ313)。ここでは、1個目のCSP素子15が判定OKになっただけなので、ステップ305に戻る。
【0113】
一方、搬送制御部71は、1個目のCSP素子15の検査時にキャリアテープ21を1ピッチ送った後(図17ステップ403)、直前の検査(1個目のCSP素子15の収容位置検査および外観検査が終了した時点であれば、1個のCSP素子の検査)がOKかどうか判定する(ステップ404)。判定NGの場合、搬送制御部71は、キャリアテープ送りユニット50を制御せず、キャリアテープ21を現在の位置で止めたままとする。
【0114】
ステップ404において判定OKの場合、搬送制御部71は、撮像制御部72と同様に、4個のCSP素子15の全てについてOKかどうか判定する(ステップ405)。1個目のCSP素子15がOKになった時点では、ステップ405では判定NGとなるので、ステップ403に戻り、キャリアテープ送りユニット50を制御してキャリアテープ21を+Y方向に1ピッチ送る(ステップ403)。こうして、搬送制御部71は、同時に収容された4個のCSP素子15の全てについて判定OKとなるまで、1個のCSP素子15の検査がOKとなる度にキャリアテープ21を1ピッチ送ることになる。
【0115】
個々のCSP素子15の検査で判定NGとなった場合の動作については、図5(図18)のステップ308,213〜220および図6で説明したとおりである。
こうして、本実施の形態では、複数のソーティングコレット41aにより複数の素子収容位置のエンボス23に複数のCSP素子15を同時に収容する場合にも、リプレースメントコレット42を用いてCSP素子15を入れ直すことができる。
【0116】
また、本実施の形態の場合、キャリアテープ21とピッチが異なるエンボスを有するトレイにソーティングコレット41aを使ってCSP素子15を搬送することはできない。何故ならば、隣接するソーティングコレット41aの軸間距離はピッチy1 に設定されているからである。これに対して、本実施の形態では、リプレースメントコレット42を設けているので、このリプレースメントコレット42を利用することにより、キャリアテープ21と異なる規格のトレイにCSP素子15を搬送することができる。
【0117】
【発明の効果】
本発明によれば、電子素子を素子収容位置のエンボス内に収容する収容手段とは別に、キャリアテープの進行方向に沿って素子収容位置よりもエンボスのピッチの整数倍だけ前方にある検査位置においてエンボス内の電子素子の位置および外観を検査する検査手段と、検査の結果が異常な場合に検査位置のエンボス内に新たな電子素子を収容する再収容手段とを設けることにより、エンボス内に収容されたCSP素子等の電子素子に位置や外観の異常があった場合に、電子素子収容装置の停止やオペレータによる人為的な操作を行うことなく、電子素子を入れ直すことができる。その結果、オペレータが電子素子収容装置を終始監視する必要がなくなり、また電子素子のモールド部分に汚れや傷を付けてしまう恐れがなくなる。また、収容手段によって電子素子を入れ直そうとすると、キャリアテープを逆方向に戻す代わりに収容手段を動かす必要があり、収容手段の構成が複雑になる。これに対して、本発明では、再収容手段を設けることで、収容手段を動かす必要がなくなり、収容手段の構成を簡単にすることができる。
【0118】
また、再収容手段を、収容手段と共に移動させ、収容手段が素子収容位置の直上に配置されるとき検査位置の直上に配置されるようにすることにより、検査の結果が正常な場合には、素子収容位置のエンボス内への収容手段による電子素子の収容を行い、検査の結果が異常な場合には、検査位置のエンボス内への再収容手段による電子素子の収容を行うといった動作の切り替えを容易かつ迅速に行うことができる。
【0119】
また、再収容手段を設けることにより、検査の結果が異常な場合には、異常と判定された電子素子を検査位置のエンボスから取り出して、このエンボス内に新たな電子素子を収容することができる。
【0120】
また、検査の結果が正常になるまで検査位置のエンボス内への電子素子の収容を繰り返すことにより、検査位置のエンボス内への再収容手段による電子素子の収容を正しく行うことができる。
【0121】
また、検査手段を、検査位置の直上に配置された撮像手段と、撮像手段から得られた画像データを基に検査位置のエンボス内の電子素子の位置および外観を検査する画像処理手段とから構成することにより、電子素子の位置および外観の検査を画像処理によって実現することができる。
【0122】
また、検査のときに検査位置の直上に移動して検査位置のエンボス内の電子素子を照らし、検査の結果が正常な場合に所定の待機位置に戻る照明手段を検査手段に設けることにより、検査位置の電子素子を照らして、撮像手段による撮像を容易にし、また検査の結果が正常な場合には待機位置に回避することで、収容手段や再収容手段との衝突を避けることができる。
【0123】
また、再収容手段による電子素子の保持位置を検出する保持位置検出手段と、この保持位置検出手段による検出結果に基づき再収容手段を制御し、この再収容手段によって検査位置のエンボス内に収容される電子素子の位置決めを行う位置決め制御手段とを設けることにより、例え位置ずれした状態で再収容手段に電子素子が保持されていたとしても、電子素子を検査位置のエンボス内に適切に収容することができる。したがって、素子詰まりや素子無しなどの問題が検査位置で発生することを防止できる。
【0124】
また、電子素子の保持位置と予め設定された基準位置との誤差を算出する誤差算出手段を設け、位置決め制御手段が再収容手段の移動量を設定する移動量設定手段を有することにより、保持位置検出手段により算出された誤差のうち再収容手段により保持された電子素子の一主面と平行な再収容手段の移動方向の誤差を相殺することができる。
【0125】
また、電子素子の保持位置と予め設定された基準位置との誤差を算出する誤差算出手段と、再収容手段により保持された電子素子の一主面と垂直な軸を中心に再収容手段を回動させる回動手段とを設け、位置決め制御手段が回動量設定手段を有することにより、保持位置検出手段により算出された誤差のうち軸を中心とした回動方向の誤差を相殺することができる。
【0126】
また、キャリアテープの進行方向に沿った複数の素子収容位置のエンボスに対して収容手段が複数の電子素子を同時に収容する場合、検査位置を、キャリアテープの進行方向に沿って最前の素子収容位置よりもエンボスのピッチの整数倍だけさらに前方に設定することにより、複数の素子収容位置のエンボスに複数の電子素子を同時に収容する場合にも対応することができる。また、収容手段が複数の素子収容位置のエンボスに複数の電子素子を同時に収容する構成をとる場合、再収容手段をキャリアテープと異なる規格のトレイに電子素子を搬送する手段として利用することができる。
【0127】
また、キャリアテープ送り手段が、検査の結果が正常となる度に、同時に収容された複数の電子素子が1個ずつ順に検査位置にくるようにキャリアテープをエンボスのピッチだけ送り、検査手段が、同時に収容された複数の電子素子を1個ずつ順に検査することにより、複数の素子収容位置のエンボスに複数の電子素子を同時に収容する場合にも、電子素子の位置および外観の検査を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態となる電子素子収容装置の機構系の主要部を示す斜視図である。
【図2】 図1の電子素子収容装置の電気系の構成を示すブロック図である。
【図3】 図1の電子素子収容装置におけるXYステージ、ピックアップユニットおよび搬送ユニットの動作を示すフローチャートである。
【図4】 図1の電子素子収容装置における搬送ユニット、キャリアテープ送りユニットおよび撮像ユニットの動作を示すフローチャートである。
【図5】 図1の電子素子収容装置における搬送ユニットおよび撮像ユニットの動作を示すフローチャートである。
【図6】 図1の電子素子収容装置における搬送ユニットおよび撮像ユニットの動作を示すフローチャートである。
【図7】 図1の電子素子収容装置におけるピックアップユニットの動作を説明するための図である。
【図8】 図1の電子素子収容装置におけるピックアップユニット、搬送ユニット、キャリアテープ送りユニットおよび撮像ユニットの動作を説明するための図である。
【図9】 図1の電子素子収容装置におけるピックアップユニット、搬送ユニット、キャリアテープ送りユニットおよび撮像ユニットの動作を説明するための図である。
【図10】 図1の電子素子収容装置における搬送ユニットおよび撮像ユニットの動作を説明するための図である。
【図11】 本発明の第2の実施の形態となる電子素子収容装置の機構系の主要部を示す斜視図である。
【図12】 図11の電子素子収容装置におけるXYステージおよびピックアップユニットの動作を示すフローチャートである。
【図13】 図11の電子素子収容装置におけるピックアップユニットの動作を説明するための図である。
【図14】 図11の電子素子収容装置におけるピックアップユニットおよび搬送ユニットの動作を示すフローチャートである。
【図15】 図11の電子素子収容装置における搬送ユニットの動作を示すフローチャートである。
【図16】 図11の電子素子収容装置における搬送ユニット、キャリアテープ送りユニットおよび撮像ユニットの動作を説明するための図である。
【図17】 図11の電子素子収容装置におけるキャリアテープ送りユニットの動作を示すフローチャートである。
【図18】 図11の電子素子収容装置における搬送ユニットおよび撮像ユニットの動作を示すフローチャートである。
【図19】 キャリアテープの一例を説明するための図である。
【図20】 従来の電子素子収容装置の動作を説明するための図である。
【図21】 従来の電子素子収容装置の課題を説明するための図である。
【符号の説明】
11…XYステージ、13…ウェーハシート、15…CSP素子、21…キャリアテープ、23…エンボス、25…穴、30、30a…ピックアップユニット、31、31a−1〜31a−4…ピックアップコレット、32、32a…ロータリーピックアップヘッド、33、33a…トランスファーアーム、40、40a…搬送ユニット、41、41a−1〜41a−4…ソーティングコレット、42…リプレースメントコレット、43、43a…ソーティングヘッド、44、44a…ソーティングアーム50…キャリアテープ送りユニット、60…撮像ユニット、61、63…カメラ、62…ライト、70…制御ユニット、71…搬送制御部、72…撮像制御部、73…主制御部。
Claims (10)
- エンボス付きキャリアテープを送り、電子素子を収容すべきエンボスを所定の素子収容位置に配置するキャリアテープ送り手段と、
収容すべき電子素子が存在する所定の位置で電子素子を保持して、この電子素子を前記素子収容位置のエンボス内に収容する収容手段と、
前記キャリアテープの進行方向に沿って前記素子収容位置よりも前記エンボスのピッチの整数倍だけ前方にある検査位置においてエンボス内の電子素子の位置および外観を検査する検査手段と、
前記検査の結果が異常な場合に、前記所定の位置で保持した新たな電子素子を前記検査位置のエンボス内に収容する再収容手段と、
この再収容手段による電子素子の保持位置を検出する保持位置検出手段と、
この保持位置検出手段による検出結果に基づき前記再収容手段を制御し、この再収容手段によって前記検査位置のエンボス内に収容される電子素子の位置決めを行う位置決め制御手段とを備えることを特徴とする電子素子収容装置。 - 請求項1記載の電子素子収容装置において、
前記再収容手段は、前記収容手段と共に移動し、前記収容手段が前記素子収容位置の直上に配置されるとき前記検査位置の直上に配置されることを特徴とする電子素子収容装置。 - 請求項1記載の電子素子収容装置において、
前記再収容手段は、前記検査の結果が異常な場合に異常と判定された電子素子を前記検査位置のエンボスから取り出し、このエンボス内に新たな電子素子を収容することを特徴とする電子素子収容装置。 - 請求項1記載の電子素子収容装置において、
前記再収容手段は、前記検査の結果が正常になるまで前記検査位置のエンボス内への電子素子の収容を繰り返すことを特徴とする電子素子収容装置。 - 請求項1記載の電子素子収容装置において、
前記検査手段は、
前記検査位置の直上に配置された撮像手段と、
前記撮像手段から得られた画像データを基に前記検査位置のエンボス内の電子素子の位置および外観を検査する画像処理手段とを有することを特徴とする電子素子収容装置。 - 請求項5記載の電子素子収容装置において、
前記検査手段は、
前記検査のときに前記検査位置の直上に移動して前記検査位置のエンボス内の電子素子を照らし、前記検査の結果が正常な場合に所定の待機位置に戻る照明手段を有することを特徴とする電子素子収容装置。 - 請求項1記載の電子素子収容装置において、
前記電子素子の保持位置と予め設定された基準位置との誤差を算出する誤差算出手段を備え、
前記位置決め制御手段は、前記保持位置検出手段により算出された誤差のうち前記再収容手段により保持された電子素子の一主面と平行な前記再収容手段の移動方向の誤差が相殺されるように、前記再収容手段の移動量を設定する移動量設定手段を有することを特徴とする電子素子収容装置。 - 請求項1記載の電子素子収容装置において、
前記電子素子の保持位置と予め設定された基準位置との誤差を算出する誤差算出手段と、
前記再収容手段により保持された電子素子の一主面と垂直な軸を中心に前記再収容手段を回動させる回動手段とを備え、
前記位置決め制御手段は、前記保持位置検出手段により算出された誤差のうち前記軸を中心とした回動方向の誤差が相殺されるように、前記回動手段による前記再収容手段の回動量を設定する回動量設定手段を有することを特徴とする電子素子収容装置。 - 請求項1記載の電子素子収容装置において、
前記キャリアテープの進行方向に沿った複数の素子収容位置のエンボスに対して前記収容手段が複数の電子素子を同時に収容する場合、前記検査位置は、前記キャリアテープの進行方向に沿って最前の素子収容位置よりも前記エンボスのピッチの整数倍だけさらに前方に設定されることを特徴とする電子素子収容装置。 - 請求項9記載の電子素子収容装置において、
前記キャリアテープ送り手段は、前記検査の結果が正常となる度に、前記同時に収容された複数の電子素子が1個ずつ順に前記検査位置にくるように前記キャリアテープを前記エンボスのピッチだけ送り、
前記検査手段は、前記同時に収容された複数の電子素子を1個ずつ順に検査することを特徴とする電子素子収容装置。
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