JP4359068B2 - 有機コンデンサ基板とその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、プリント配線板や多層プリント配線板に、実装或いは内蔵するのに好適な有機コンデンサ基板とその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
多層プリント配線板にコンデンサを内蔵するものとして、チップコンデンサを内蔵するものと、誘電体の表裏に配線パターンを形成した有機コンデンサ基板を内蔵するものとがあり、後者の例として、図3に示した如き構成の有機コンデンサ基板が既に報告されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
まず、図3(a)に示したように、誘電体フィラーと樹脂とを混合した誘電体1の両面に金属箔2を積層した両面金属箔張り積層板3を用意し、図3(b)に示したように、当該金属箔2にパターンエッチングを施し、配線パターン4を形成することによって、対向する当該配線パターン4部にコンデンサ部5を有する有機コンデンサ基板8aを得るというものである。
【0004】
このようにすれば、目的(数、位置、容量値等)とするコンデンサを容易に多層プリント配線板に内蔵することができる。
【0005】
【特許文献1】
特開平5−7063号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来のように、機器の小型・高機能化等が、近年に比べてそれほど要求されていなかった時代には、多層プリント配線板に実装される部品点数も少なく、それに比較して内蔵されるコンデンサの数も少なかったので、誘電体を極端に薄くし、単位面積当たりの静電容量値を稼ぐ必要がなく、上記製造方法で十分対応可能であったが、近年の機器仕様に対応すべくコンデンサを得るには、誘電体をかなり薄く(例えば20μm〜25μm程度)して、単位面積当たりの静電容量値を高くしなければならないため、上記製造方法では対応できなくなってきた。
【0007】
即ち、誘電体フィラーを多く含有する硬くて脆い誘電体(高誘電体)を上記のように薄くした状態でパターンエッチング等を行うと、当該誘電体の表裏で導体パターン非形成部が重なってしまった場合に、この部分から欠けや割れ等の破損が発生してしまうという不具合がでてきたためである。
【0008】
これを回避する手段として、誘電体の表裏に積層された金属箔の一方の金属箔のみ回路形成し、当該回路形成された一方の面に支持体を積層して当該誘電体の強度を確保した後、他方の金属箔に回路形成を行うという製造方法が考えられるが、回路形成工程が1回分増えてしまうため、非効率的な製造方法となり、更に、誘電体の表裏にて導体の残率(一方の配線パターンと他方の金属箔の面積比率)が極端に異なる場合には、その構造の非対称性に起因して、反りが発生する等の不具合を有していた。
【0009】
本発明は、有機樹脂中に誘電体フィラーを多く含有する誘電体の表裏に配線パターンを形成する際、両面同時にパターンエッチングを施した場合においても、当該誘電体に欠けや割れ等の破損が発生することのない有機コンデンサ基板とその製造方法を提供することを目的とする。
【0010】
上記目的を達成すべく請求項1に係る本発明は、有機樹脂中に誘電体フィラーを多く含有する誘電体と、当該誘電体の表裏に形成された配線パターンとを備えた有機コンデンサ基板において、当該誘電体が20〜25μmの厚さを有し、かつ当該配線パターンが金属箔のエッチングにより形成されていると共に、当該誘電体の表裏で配線パターン非形成部が重なった位置で、且つ領域の広い方の配線パターン非形成部の面に、誘電体補強パターンが形成されていることを特徴とする。
【0011】
これにより、誘電体の表裏いずれか一方には、導体パターンが存在する構造となるため、当該誘電体の強度が増し、当該誘電体に欠けや割れ等の破損が発生するのを防止することができる。
【0012】
また、請求項2に係る本発明は、有機樹脂中に誘電体フィラーを多く含有する誘電体と、当該誘電体の表裏に形成された配線パターンとを備えた有機コンデンサ基板の製造方法において、厚さ20〜25μmの誘電体の表裏に金属箔を積層する工程と、当該金属箔をエッチングすることによって、配線パターンを形成すると共に、当該誘電体の表裏で配線パターン非形成部が重なった位置で、且つ領域の広い方の配線パターン非形成部の面に、誘電体補強パターンを形成する工程と、を有することを特徴とする。
【0013】
これにより、誘電体の表裏に積層された金属箔に対して、両面同時にパターンエッチングしても何ら不具合は発生することがない。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を図1を用いて簡単に説明する。
【0015】
図1(c)は、本発明有機コンデンサ基板8の一実施形態を示したもので、有機樹脂中に、誘電体フィラーが多く含有された厚さの薄い(例えば20μm〜25μm程度)誘電体1と、当該誘電体1の表裏に形成された配線パターン4と、表裏の配線パターン4が対向しているコンデンサ部5と、回路とは関係のない誘電体補強パターン6とを有しており、当該誘電体補強パターン6は、当該誘電体1の表裏で配線パターン非形成部7(図中、点線で示した領域)が重なった位置で、且つ領域が広い方の配線パターン非形成部7の面(図1(c)の場合は、表面側)に形成されているとともに、当該誘電体補強パターン6と対向する面の配線パターン4の一部とオーバーラップするように形成され、各配線パターン非形成部7は当該誘電体1の表裏で重なり合わない状態となっている。
【0016】
続いて、図1(a)乃至図1(c)を用いて、本発明有機コンデンサ基板8の製造工程について説明する。
【0017】
まず、図1(a)に示したように、エポキシ樹脂やポリイミド樹脂等の有機樹脂中に誘電体フィラーが多く含有された、厚さの薄い、例えば20μm〜25μm程度の誘電体1の表裏に、銅箔等の金属箔2が積層された両面金属箔張り積層板3を用意し、当該金属箔2の表裏に、所望のエッチングレジストパターン9を形成する(図1(b)参照)。このとき、エッチングレジストパターン9は、当該誘電体1の表裏で配線パターン非形成部7(図1(c)中、点線で示した領域)が重なった位置で、且つ、領域の広い方の配線パターン非形成部7の面(図1(c)の場合は、表面側)に、誘電体補強パターン6が形成されるように、しかも当該誘電体補強パターン6が対向する面の配線パターン4の一部とオーバーラップするように形成される。次に、エッチング処理を行った後、表裏のエッチングレジストパターン9を剥離することによって、図1(c)に示したように、各配線パターン非形成部7が当該誘電体1の表裏で重なり合っていない有機コンデンサ基板8を得る。
【0018】
このように、誘電体補強パターンを配線パターン非形成部に形成するようにしたので、配線パターン非形成部における誘電体の強度を確保することができ、これによって、パターンエッチングの際に、当該誘電体に欠けや割れ等の破損が発生するのを防止することができる。
【0019】
上記実施の形態においては、誘電体補強パターンを設けることによって、誘電体の強度を確保する例を示したが、構成としてはこの限りでなく、図2に示したように、表裏の配線パターンの一部が必ずオーバーラップするように形成しても同様の効果が得られる。
【0020】
尚、本発明の実施の形態では、両面構造の有機コンデンサ基板について説明したが、3層以上の場合については、特に誘電体の欠けや割れ等の破損の懸念がなくなるため、3層以上のものについては、説明を省略した。
【0021】
【実施例】
以下実施例を挙げて本発明を更に説明する。
【0022】
実施例1
チタン酸バリウムを主成分とする無機フィラーを、誘電体材料の構成比率50%以上に充填させた厚さ20μmのエポキシ樹脂シート(以降、誘電体シートと呼ぶこととする)の表裏に、厚さ35μmの銅箔が積層された両面銅張り積層板を用意し、誘電体シートの表裏に形成される配線パターンの非形成部が、当該誘電体シートの表裏で重ならないように配線パターンを両面同時に形成して、両面構造の有機コンデンサ基板を作製した。
【0023】
比較例1
実施例1と同一の両面銅張り積層板を用意し、誘電体シートの表裏で配線パターン非形成部が重なる通常の配線パターンを両面同時に形成して、両面構造の有機コンデンサ基板を作製した。
【0024】
比較例2
実施例1と同様の両面銅張り積層板を用意し、誘電体シートの表裏に積層された銅箔の片面のみ配線パターンを形成して、片面構造の有機コンデンサ基板を作製した。
【0025】
実施例1並びに比較例1及び2で得られた各有機コンデンサ基板の状態は表1のとおりであった。
【0026】
【表1】
【0027】
【発明の効果】
有機樹脂中に誘電体フィラーを多く含有する誘電体と、当該誘電体の表裏に形成された配線パターンとを備えた有機コンデンサ基板を本発明の構成とすることにより、当該誘電体に欠けや割れ等の破損が発生せず、また、当該有機コンデンサ基板を本発明の製造方法により製造することによって効率良く製造することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明有機コンデンサ基板の製造工程を説明するための概略断面工程図。
【図2】本発明有機コンデンサ基板の他の構成を説明するための概略断面図。
【図3】従来の有機コンデンサ基板の製造工程を説明するための概略断面工程図。
【符号の説明】
1:誘電体
2:金属箔
3:両面金属箔張り積層板
4:配線パターン
5:コンデンサ部
6:誘電体補強パターン
7:配線パターン非形成部
8、8a:有機コンデンサ基板
9:エッチングレジストパターン
Claims (2)
- 有機樹脂中に誘電体フィラーを多く含有する誘電体と、当該誘電体の表裏に形成された配線パターンとを備えた有機コンデンサ基板において、当該誘電体が20〜25μmの厚さを有し、かつ当該配線パターンが金属箔のエッチングにより形成されていると共に、当該誘電体の表裏で配線パターン非形成部が重なった位置で、且つ領域の広い方の配線パターン非形成部の面に、誘電体補強パターンが形成されていることを特徴とする有機コンデンサ基板。
- 有機樹脂中に誘電体フィラーを多く含有する誘電体と、当該誘電体の表裏に形成された配線パターンとを備えた有機コンデンサ基板の製造方法において、厚さ20〜25μmの誘電体の表裏に金属箔を積層する工程と、当該金属箔をエッチングすることによって、配線パターンを形成すると共に、当該誘電体の表裏で配線パターン非形成部が重なった位置で、且つ領域の広い方の配線パターン非形成部の面に、誘電体補強パターンを形成する工程と、を有することを特徴とする有機コンデンサ基板の製造方法。
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