JP4358745B2 - 脊椎移植片 - Google Patents

Description

本発明は、概括的には脊椎移植片に関し、より厳密には、排他的ではないが、横方向に拡張可能な椎骨移植片に関する。

持続性の、時には身体に障害を引き起こすほどの、背中の痛みの主な原因は、円板環の破壊、円板の慢性炎症、又は変性疾患により発症する様な所与の円板を取り囲む椎体が比較的不安定であること、に起因することがある。更に深刻な場合には、対象の円板の何れかの側の椎骨の動きに対してある種の形態の機械的制限が必要になる。そのような場合には、円板組織は回復できないほどに損傷を受けており、そのため円板全体を取り出すことが必要になる。しかしながら、その後の安定化なしに円板核を除去してしまうと、持続性の炎症及び／又は不安定さによって、問題の障害を引き起こす背中の痛みが再発することもしばしばである。

この物質の切除に続いて隣接する椎体を安定化するために、各種対応策が開発されている。或る対応策では、椎骨の間に移植される融合装置を通して、２つの隣接する椎体が一体に融合される。これら既存の移植片設計の多くには、脊椎融合率を低下させる欠点がある。これら設計上の欠点の中でも、１つの不備な点として、移植片が椎骨終板内に沈下して、これにより椎体間の間が狭くなるということがある。従来の融合装置、及び場合によっては人工装具装置でも、そのような装置では、荷重の大部分が椎体の最も弱い部分にかかり、その結果、装置が周囲の椎骨終板に空洞化を引き起こし、次いで内部円板空間が崩壊し、更には椎骨自体も傷つく原因となる。存続に関する別の頻度の高い原因としては、移植片と終板の間の接触面積が小さいことにより生じる。ご存知のように、移植片と終板の間の接触面積が小さいと、存続の危険が高まる。

多くの移植片の別の欠点は、移植後に生じる安定性の欠如である。安定性は融合の成功を左右する重要な要素である。移植片と椎体の間が確実に動かないようにするため、移植片は椎体にしっかりと固定せねばならない。椎体と移植片との間に動きが生じると、骨は正しく融合せず、これにより安定性上の問題が発生することになる。更に、設計によっては、移植片と共に使用できる移植組織材料の量が制限される場合もある。終板と接触することができる移植組織材料の面積が大きければ、２つの椎骨の間で良好且つ中実な骨が成長する可能性が高くなる。

設計によっては、存続の可能性を小さくするために、移植片の大部分が椎骨の骨端環(apophyseal rings)のより堅い皮質骨を覆うように配置される移植片を創作している。しかしながら、この様な設計では、移植片は、複数の別個の構成要素で作られ、それを円板空間内で、個別に組み立てることになる。各構成要素は、別々に移植され、次いで円板空間内で互いに取り付けられる。理解頂けるように、円板空間内でこのような移植片を組み立てることはかなり難しい。このような移植片は、移植片の安定性並びに全体的な融合構成に欠くことのできない剛性のある中央本体が欠ける傾向もある。更に、このような移植片には、移植片を椎体に固定するための機構がない。通常は、移植片を椎体に固定するために骨ねじを使用せねばならないが、これが移植工程をより複雑且つ困難にしている。更に、このような移植片は横方向の幅が一律であり、従って、大きさの異なる椎骨に合わせて調整することは、不可能ではないにしても、概して非常に難しい。別の欠点は、これらの設計では、スペーサが正しく配置されることを保証する機構が提供されないことである。これらの種類の移植片の横方向スペーサは、円板空間内で独立して組み立てられるので、横部材は骨端環に沿って不同の位置に配置されることになり、これにより移植片が椎骨終板に沈下する危険が高まる。

或る態様では、脊椎移植片は、内部空洞を画定するケージと、ケージの空洞内に入っている拡張機構を含んでいる。拡張機構には一対のウイングが作動的に連結されており、ウイングは、それぞれ、対向する椎骨に係合するように作られている互いに反対側の椎骨係合面を有している。拡張機構は、ウイングを、少なくともウイングの大部分がケージの空洞内に入っているコンパクト形態から、ウイングがケージから伸張して各ウイングの椎骨係合面が椎骨に係合している拡張形態へと、椎骨の間で横方向に動かせるようになっている。

別の態様は、円板空間を画定する対向する椎骨の間に移植するための融合装置に関する。この装置は、中央部材と、中央部材に滑動可能に連結された少なくとも一対の横部材を含んでいる。この装置は、横部材を、中央部材から椎骨の間の円板空間内に伸張させ、各横部材が両方の椎骨と係合した状態にするための手段を更に含んでいる。

別の態様では、装置は脊椎移植片を含んでいる。この脊椎移植片は、内部空洞を画定する中央部材と、中央部材の両側に内部空洞内に開口して形成された一対の開口部とを含んでいる。中央部材の開口部には一対のウイングが滑動可能に入っている。ウイングにはシャフトが連結され、シャフトは、ウイングの少なくとも一方に螺合する少なくとも１つのねじ部を有している。

本発明の原理の理解を深めるために、これより図面に示す実施形態を参照してゆくが、その際、特別な用語を使いながら説明する。しかしながら、これによって本発明の範囲を限定するものではない。本発明が関係する技術分野における当業者であれば、ここに例示する処理、システム、又は装置に対する様々な変更及び修正、並びにここに示す本発明の原理の別の使用法を、当然のこととして想起するであろう。本発明の幾つかの実施形態を詳細に示しているが、当業者には自明のように、幾つかの特徴については明解さを期すために示していない場合もある。

以下、本発明の或る実施形態による横方向に拡張可能な脊椎移植片１００について、図１から図６までを参照しながら説明する。図１及び図２に示すように、移植片１００は、中央部材即ちケージ１０２と、ケージ１０２から横方向に伸張するように作られている一対の横部材即ちウイング１０４と、ウイング１０４を伸張させるように作動可能な拡張機構１０６（又は手段）を含んでいる。図示の実施形態では、拡張機構１０６は、ウイング１０４を一体に接続する、ターンバックル即ちねじシャフト１０８を含んでいる。他の実施形態では、拡張機構は、液圧式ピストン、機械的リンクなどを含んでいる。シャフト１０８は、互いに反対側のねじ部１１２と１１４の間のシャフト１０８の中央に配置されたギヤ１１０を含んでいる。或る実施形態では、ねじ部１１２と１１４のねじ１１６は逆方向にねじが切られている（即ち、一方は左ねじで他方は右ねじである）。本発明の或る形態では、ねじ部１１２と１１４のねじ１１６は、ウイング１０４が中央部材１０２から同じ割合で伸張できるように、等しいピッチを有している。これにより、移植片は対称な構成を有し、これによって椎骨上での移植片１００の心出しがやり易くなる。ねじ部１１２と１１４は、ウイング１０４それぞれに画定されたねじ付開口部１１８と螺合する。別の実施形態では、シャフト１０８の一方の端部にだけねじが切られており、シャフト１０８の他方の端部にはねじが切られていない。この実施形態でも、ウイング１０４は、シャフト１０８を回転させることによって伸張させることができる。

移植片１００は、ウイング１０４を、ウイング１０４が横方向にケージ１０２から伸張した拡張形態に係止するために使用する係止機構１２０を更に含んでいる。図１に示す実施形態では、係止機構１２０は、各ウイング１０４内のねじ切り開口部１１８の横に形成された係止空洞１２２を含んでいる。図２に示すように、係止空洞１２２は、ウイング１０４内のねじ付開口部１１８に開口している。或る実施形態では、各係止空洞１２２は、ウイング１０４が拡張形態になると、シャフト１０８がねじ付開口部１１８から滑動して係止空洞１２２に入るように、部分的にのみねじが切られている。空洞１２２の入口付近だけに部分的にねじが切られていることにより、シャフト１０８は回転できなくなり、ウイング１０４は後退できなくなる。別の実施形態では、係止空洞１２２にはねじが切られていないが、ねじ付開口部１１８よりも深さが浅く、シャフトが係止空洞１２２に入ると、ウイング１０４を拡張形態に維持するようになっている。

図２に示すように、各ウイング１０４は、対向する椎骨に係合するように作られた互いに反対側の椎骨係合面２０２、並びに中央側面２０４と側方側面２０６を含んでいる。図示のように、ウイング１０４は、図示の実施形態によれば、椎骨の終板形状に一致するように概ね先細の形状を有している。椎骨係合面２０２は、中央側面２０４から側方側面２０６に向けて概ね先細になっている。移植片１００を挿入する時の外傷を更に低減するため、ウイング１０４は、椎骨係合面２０２と側方側面２０６の間に面取りされた縁部２０８を有している。図示の実施形態では、ウイング１０４の中央側は略平坦で、ウイング１０４がケージ１０２内に後退した際には、コンパクト形態で互いに接することができるようになっている。ウイング１０４の中央側面２０４には、ねじ付開口部１１４と係止空洞１２２の周りにアクセスチャネル２１０が形成されている。或る形態では、アクセスチャネル２１０は、シャフト１０８上のギヤ１１０を受け入れる大きさになっている。アクセスチャネル２１０は、医師がアクセスしてギヤ１１０を回転させ、移植片１００を拡張できるようにする開口部２１２を有している。図示の実施形態では、側方側面２０６は、椎骨の骨端環(apophyseal rings)の形状に一致させるため、全体的に湾曲した形状を有している。

引き続き図２に示すように、ケージ１０２は、近位又は工具係合端壁部２１４と、反対側の遠位端壁部２１６と、一対の互いに反対側の側壁部２１８を有し、それらは全体で内部空洞２２０を画定している。ケージ２０２は、更に、対向する椎骨と係合するように作られた互いに反対側の一対の椎骨係合面２２２を有している。椎骨の形状に一致させるため、図示の実施形態の一対の面２２２は、近位端壁部２１４から遠位端壁部２１６まで互いに向けて傾斜するように先細になっている。図示のように、内部空洞２２０は、両方の椎骨係合面２２２を貫通して伸張している。図示の実施形態では、ケージ１０２は、概ね矩形の形状をしている。椎骨係合面２２２は、移植片１００が椎骨から抜け出さないようにするためにテクスチャー加工(texturing)をされている。例えば、図示の実施形態の椎骨係合面２２２は、移植片１００が抜け出るのを防ぐ助けとなるリッジ２２４を含んでいる。理解頂けるように、本発明の他の形態では、椎骨係合面２２２は、移植片１００の抜け出しを防ぐために他のタイプのテクスチャー加工をされてもよい。近位端壁部２１４は、挿入工具を内部空洞２２０に挿入する際に通す工具用開口部２２６を画定しており、側方壁２１８は、ウイング１０４を滑動させて内部空洞２２０に入れる際に通すウイング用開口部２２８を画定している。

図３及び図４は、ウイング１０４が内部空洞２２０の内側に後退したコンパクト状態にある移植片１００を示している。図３に示すように、ウイング１０４は、ウイング用開口部２２８の周りに形成された対応するガイドチャネル３０４に係合する１つ又はそれ以上のガイドレール３０２を有している。図示の実施形態では、各ウイング１０４は４つのガイドレールを有し、各一対が、ウイング１０４の互いに反対側の椎骨係合面２０２それぞれに沿って配置されている。安定性を更に増すために、図示の実施形態のガイドレール３０２と、対応するチャネル３０４は、概ねあり継ぎのための形状を有している。更に、下に詳しく論じるが、ガイドレール３０２のあり継ぎのための形状は、一旦移植されると、ウイング１０４が椎骨に固定された状態で確実に維持されるようにする。移植片１００がコンパクト状態にあるとき、ウイング１０４の大部分は、ケージ１０２の内部空洞２２０に入っている。コンパクト状態では、中央側面２０４は互いに接触しており、アクセスチャネル２１０の入口２１２は、シャフト１０８を回すために挿入工具をシャフト１０８のギヤ１１０に接近させるためのアクセス開口部３０６を画定している。

先に説明したように、ギヤ１１０を使用してシャフト１０８を回し、これによってウイング１０４をケージ１０２から伸張させる。図５及び図６は、ウイング１０４がケージ１０２から伸張している横方向拡張状態にある移植片１００を示している。理解頂けるように、拡張機構１０６は、選択された椎骨の大きさに合わせて移植片１００の大きさを調整できるように、ウイング１０４がケージ１０２から様々な距離だけ伸張できるようにしている。図６に示すように、ガイドレール３０２の外部側方端４０２は、外部側方端４０２が切刃４０６を形成するように、内向きのノッチ４０４を画定している。ウイング１０４が伸張すると、切刃４０６は椎骨にチャネルを切り込む。切刃４０６は、ウイング１０４を椎骨終板に埋め込むためのスパイクのような機能を果たす。ウイング１０４が伸張してしまうと、ガイドレール３０２のあり継ぎのための形状は、ウイング１０４が椎骨に確実にしっかりと固定されるのを助ける。ウイング１０４が望ましい伸張位置に達すると、ウイング１０４を所望の伸張位置に係止するため、シャフト１０８を滑動させ係止空洞１２２（図２）に入れる。移植後、椎骨の融合を促進させるため、工具用開口部２２６を通して内部空洞２２０に骨移植組織材料が充填される。骨移植組織材料は、ウイング１０４を僅かに伸張させた状態で、移植前に充填してもよい。移植の後、内部空洞２２０は、融合塊を椎骨の間に形成できる広い領域を提供する。

本発明の或る実施形態による、挿入器７０２に連結された移植片１００を含んでいる移植片挿入器アッセンブリ７００を、図７及び図８に示している。挿入器７０２は、駆動ハンドル７０４と、作動ノブ７０６と、シャフト部７０８と、把持ノブ７１０と、頭部７１２を含んでいる。図示の実施形態では、ハンドル部７０４は中実で、衝撃面７１４を含んでおり、この衝撃面７１４にハンマーなどを打ち付けて移植片１００を椎骨の間に駆動する。作動ノブ７０６は駆動シャフト８０２に接続されており、駆動シャフト８０２は、作動ノブ７０６から、シャフト７０８を通り、頭部７１２を通って伸張している。移植片１００を挿入器７０２に係合すると、作動ノブ７０６はウイング１０４を伸張させることができるようになる。図８に示すように、駆動シャフト８０４は、一方の端に、キャリア部材８１０を介して頭部７１２に連結されている中間ギヤ８０８と係合する歯８０６を備えた駆動ギヤ８０４を有している。移植時には、中間ギヤ８０８は、移植片１００のシャフト１０８のギヤ１１０と係合する。作動ノブ７０６を回すと、駆動シャフト８０２が駆動ギヤ８０４を回転させる。すると、駆動ギヤ８０４は中間ギヤ８０８を回転させ、これを利用して、ウイング１０４を伸張させるためにシャフト１０８を回転させる。把持フィンガ８１２を内部空洞２２０の内側に伸張させるために把持ノブ７１０を回し、挿入器７０２を移植片１００の工具用開口部２２６と係合させる。把持ノブ７１０と把持フィンガ８１２は随意的なもので、或る実施形態では、ノブ７１０とフィンガ８１２は含まれていない。衝撃用に広い面積を提供するために、頭部７１２は、移植片１００の近位端壁部２１４の形状に概ね一致した略矩形形状を有している。

図９、図１０、図１１は、移植片１００が隣接する椎骨９０２、９０４の間に移植された状態を各方向から見た図である。移植前に、移植片１００の移植用により広い円板空間が作り出すため、環の一部が除去される。椎骨終板は、結合している軟骨性物質を除去することにより整えられる。ケージ１０２の形状と大きさに概ね一致しているウインドウ９０６が、両椎骨９０２と９０４の間に形成される。移植前には、ウイング１０４は、移植片１００の内部空洞２２０の内側の後退位置に置かれており、移植片１００は、図７に示したように挿入器７０２に取り付けられる。移植片１００は、次いで、椎骨９０２と９０４の間に形成されたウインドウ９０６に打ち込まれる。挿入器７０２の作動ノブ７０６を回転させることにより、移植片１００のシャフト１０８を回転させ、これによって移植片１００を伸張させる。先に説明してきたように、これによって、ウイング１０４は、椎骨の間をケージ１０２から横方向に拡張する。或る実施形態では、移植片１００が椎骨９０２と９０４の間の心出し位置に確実に保たれるように、両ウイング１０４は、ケージ１０２から同じ割合で伸ばされる。ウイング１０４が伸張するにつれ、ガイドレール３０２の切刃４０６は椎骨９０２と９０４に切り込み、これにより、移植片が確実にしっかりと椎骨９０２と９０４に固定される。ウイング１０４は、より硬い皮質骨を含んでいる骨端環を覆う位置に達するまで拡張される。図９に示すように、ウイング１０４の形状は、椎骨９０２と９０４の終板の形状に概ね対応している。移植片１００によってより広い面積が提供され、且つ骨端環のより硬い皮質骨上に支持されていることにより、移植片１００が椎骨９０２と９０４内に沈下する危険性が小さくなる。更に、移植片１００の構造は、移植片１００が様々な大きさの椎骨に対応できるように、移植片が可変寸法を有することができるようにしている。移植片１００を所望の拡張形態まで拡張させた後、ターンバックル１０８をブロック空洞１２２に動かして、ウイング１０４がその位置に係止されるようにする。

図１２に示す本発明の別の実施形態による移植片１２００には、以下に特記した事項を除いて、上記と同じ数多くの特徴が組み込まれている。理解頂けるように、この実施形態の係止機構１２０は、先に説明した係止機構とは異なっている。図１２に示す実施形態では、係止機構１２０は、ケージ１０２の遠位端壁部２１６に取り付けられた板ばね１２０２を含んでいる。図示のように、板ばね１２０２は、シャフト１０８のギヤ１１０と係合している。板ばね１２０２は、ウイング１０４が横方向の拡張方向にだけ動くように、シャフト１０８が一方向にしか回転しないように配置されている。ばね１２０２は、シャフトが反対方向に回転するのに抵抗するので、ウイング１０４が一旦所望の位置まで拡張してしまうと、ばね１２０２はウイング１０４をその位置に係止する。

以上、本発明を詳細に示し説明してきたが、本発明の広がりと範囲は、上記代表的な実施形態によって限定されるものではなく、特許請求の範囲の内容及びその等価物によってのみ定義されるものである。なお、選択された実施形態を示し説明してきたに過ぎず、本発明の趣旨の中に含まれる全ての変更及び修正は、保護の対象とされることを要求する旨理解されたい。

一の実施形態による脊椎移植片の、拡張形態を示す上面斜視図である。 図１の移植片の分解組み立て図である。 図１の移植片の、コンパクト形態を示す上面斜視図である。 図１の移植片の、コンパクト形態を示す端面図である。 図１の移植片の、拡張形態を示す上面斜視図である。 図１の移植片の、拡張形態を示す端面図である。 図１の移植片が挿入器工具に取り付けられた状態を示す斜視図である。 図１の移植片が図７の工具に取り付けられた状態の拡大斜視図である。 図１の移植片が拡張形態で円板内空間に配置された状態の部分断面図である。 図１の移植片の、円板内空間にある状態を示す側面図である。 図１の移植片の、円板内空間にある状態を示す上面図である。 他の実施形態による脊椎移植片の斜視図である。

Claims (37)

1. 内部空洞を画定するケージと、
   前記ケージの前記空洞内に入っている拡張機構と、
   前記拡張機構に作動的に連結された一対のウイングであって、それぞれ、対向する椎骨と係合するように作られた互いに反対側の椎骨係合面を有しているウイングと、を備えており、
   前記拡張機構は、前記ウイングを、前記ウイングの少なくとも大部分が前記ケージの前記空洞内に入っているコンパクト形態から、前記ウイングが前記ケージから伸張して前記各ウイングの前記椎骨係合面が椎骨に係合している拡張形態へと、前記椎骨の間で横方向に動かすことができる、脊椎移植片。
2. 前記拡張機構は、前記ウイングに螺合するねじ部が両端部に設けられたシャフトを含んでいる、請求項１に記載の脊椎移植片。
3. 前記シャフトには、シャフトを回転させるためのギヤが、前記ねじ部の間に設けられている、請求項２に記載の脊椎移植片。
4. 前記両ねじ部は反対方向にねじが切られており、等しいねじピッチを有している、請求項２に記載の脊椎移植片。
5. 前記ウイングを前記拡張形態に係止させることのできる係止機構を更に備えている、請求項２に記載の脊椎移植片。
6. 前記係止機構は、前記ウイング内に画定された複数の係止空洞を含んでおり、
   前記係止空洞は、前記シャフトが前記係止空洞内に配置されているときは、前記シャフトの回転を防ぐように作られている、請求項５に記載の脊椎移植片。
7. 前記各係止空洞の一部分にのみねじが切られている、請求項６に記載の脊椎移植片。
8. 前記係止機構は、前記ケージに係合する板ばねを含んでおり、前記板ばねは、少なくとも前記シャフトの一方向への回転を防止するように作動する、請求項５に記載の脊椎移植片。
9. 前記シャフトは、前記板ばねと係合可能なギヤを含んでいる、請求項８に記載の脊椎移植片。
10. 前記ウイングを拡張形態に係止するための係止機構を更に含んでいる、請求項１に記載の脊椎移植片。
11. 前記係止機構は、前記ウイングを前記拡張形態に係止するように構築され配置された係止空洞を含んでいる、請求項１０に記載の脊椎移植片。
12. 前記係止機構は、前記ケージに連結された板ばねを含んでいる、請求項１０に記載の脊椎移植片。
13. 前記ケージは、概ね矩形の断面形状を有している、請求項１に記載の脊椎移植片。
14. 前記ケージは、前記空洞にアクセスできるようにする工具用開口部を画定している、請求項１に記載の脊椎移植片。
15. 前記ケージは、前記ウイングが滑動可能に入れられる複数のウイング用開口部を、前記ケージの互いに反対側に画定している、請求項１に記載の脊椎移植片。
16. 前記ウイング用開口部の少なくとも一つは、ガイドチャネルを画定し、
    前記ウイングの少なくとも一つは、前記ガイドチャネルに滑動可能に入るガイド部材を有している、請求項１５に記載の脊椎移植片。
17. 前記ガイド部材は、あり継ぎのための断面形状を有している、請求項１６に記載の脊椎移植片。
18. 前記ガイド部材は、前記ウイングの伸張の間に、前記椎骨の一方に切り込むことのできる切刃を有している、請求項１７に記載の脊椎移植片。
19. 前記ガイド部材は、前記ウイングの伸張の間に、前記椎骨の一方に切り込むことのできる切刃を有している、請求項１６に記載の脊椎移植片。
20. 前記椎骨は骨端環を有しており、
    前記ウイングは、前記椎骨の前記骨端環の形状に一致する全体的に湾曲した形状を有している、請求項１に記載の脊椎移植片。
21. 前記ケージは、前記椎骨に係合するように作られた互いに反対側の面を有している、請求項１に記載の脊椎移植片。
22. 前記互いに反対側の面は、前記移植片が抜け出るのを防ぐテクスチャー加工された面である、請求項２１に記載の脊椎移植片。
23. 前記テクスチャー加工された面はリッジを含んでいる、請求項２２に記載の脊椎移植片。
24. 前記ウイングの前記椎骨係合面は、形状が前記椎骨と対応するように輪郭付けられている、請求項１に記載の脊椎移植片。
25. 前記ウイングの少なくとも一方は、前記ケージに画定されたガイドレールチャネル内に入るガイドレールを有している、請求項１に記載の脊椎移植片。
26. 前記ガイドレールは、あり継ぎのための断面形状を有している、請求項２５に記載の脊椎移植片。
27. 前記ガイドレールは、前記ウイングの伸張の間に前記椎骨に切り込むように構築され配置された外側の切刃を有している、請求項２５に記載の脊椎移植片。
28. 前記ケージは、互いに反対側に向いている椎骨係合面を有しており、前記内部空洞は、前記ケージの前記椎骨係合面の間に伸張している、請求項１に記載の脊椎移植片。
29. 前記ウイングは、前記ウイングが前記コンパクト形態にあるときに、前記拡張機構にアクセスできるようにするためのアクセス用開口部を画定している、請求項１に記載の脊椎移植片。
30. 円板空間を画定している対向する椎骨の間に移植するための融合装置において、
    中央部材と、
    前記中央部材に滑動可能に連結された少なくとも一対の横部材と、
    前記横部材を、前記中央部材から前記椎骨の間の円板空間内へ伸張させ、前記横部材それぞれが前記両椎骨に係合した状態にするための手段と、を備え、
    前記横部材を伸張させるための前記手段が前記横部材を伸張するとき、当該横部材の各々は前記対向する椎骨の前記骨端環のより硬い皮質骨に係合する、融合装置。
31. 前記横部材を伸張させるための前記手段は、前記横部材に連結されたねじ部を備えているシャフトを含んでいる、請求項３０に記載の融合装置。
32. 脊椎移植片を備えている装置において、
    前記脊椎移植片は、
    内部空洞を画定している中央部材であって、前記中央部材の両側面には、前記内部空洞に開口する一対の開口部が形成されている中央部材と、
    前記中央部材の前記開口部に滑動可能に入っている一対のウイングと、
    前記ウイングに連結されているシャフトであって、前記ウイングの少なくとも一方と螺合する少なくとも１つのねじ部を有するシャフトと、を含んでいる、装置。
33. 前記開口部はガイドチャネルを有し、
    前記ウイングは前記ガイドチャネル内に滑動可能に入るガイドレールを有している、請求項３２に記載の装置。
34. 前記少なくとも１つのねじ部は、前記シャフトの両端部に一対の対向するねじ部を有している、請求項３２に記載の装置。
35. 前記ウイングを伸張させるために前記移植片に係合される挿入器を更に含んでいる、請求項３２に記載の装置。
36. 前記脊椎移植片の前記シャフトはギヤを含んでいる、請求項３５に記載の装置。
37. 前記挿入器は、
    作動ノブと、
    前記ノブに連結された駆動シャフトと、
    前記駆動シャフトに連結された駆動ギヤと、
    前記駆動ギヤと、前記脊椎移植片の前記シャフト上の前記ギヤとを係合させる中間ギヤと、を含んでいる、請求項３６に記載の装置。

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