JP4358227B2 - 発泡樹脂成形体とその成形方法 - Google Patents

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Description

本発明は、通気性に富み、形状の安定性と優れた吸水性とを兼ね備え、失禁パンツ、おむつ類から失禁シーツ、足拭きマット等に好適な発泡樹脂成形体と、その成形方法に関する。
ポリウレタンを主原料とするスポンジは、触感に優れ、多数の気泡を形成することで吸水性に優れるため、これらの性能が要求される用途に好まれて使用されている。近年では、こうしたポリウレタンを主原料とするスポンジに、吸水性樹脂を含有させる試みが、いくつか提案されている。例えば、特許文献1は、活性水素含有有機化合物中に、吸収性樹脂が分散され、次いで、吸収性樹脂が水溶性単量体又は前駆体と架橋剤及び/または多糖類が重合され形成されたもの、あるいは分散体と有機ポリイソシアネート化合物とを反応して得られた樹脂を提案している。前記吸収性樹脂分散体は、水についての良好な吸水性について触れているが、人体から放出される汗又は尿のモデルとする生理食塩水の吸水性については触れられていない。また、安定した吸水性を有する具体的な吸収性樹脂分散体の製法についても触れられていない。
このほか、特許文献2、特許文献3、特許文献4及び特許文献5等が、吸水性スポンジについて提案している。これらが提案する吸収性スポンジは、吸収性がどの程度のものであるか、また吸水性が安定して発揮されるかが明らかでない。また、上記特許文献1同様、汗又は尿のモデルとする生理食塩水の吸水性については触れられていない。こうした吸水性にかかる点が不明であるのは、これらが提案する吸水性スポンジが、いずれも吸収性樹脂を含んだウレタンを整形して製造されるだけであることによる。こうした吸水性スポンジの成形方法は、吸水性樹脂が初期の吸水性を保ったままウレタンに組み込むことが難しいと考えられるからである。
特開平08−302218号公報(2頁〜10頁、図なし) 特開昭53−138500号公報(2頁〜5頁、図なし) 特開昭59−117519号公報(2頁〜8頁、図なし) 特開平03−203921号公報(3頁〜8頁、図なし) 特開平06−206966号公報(2頁〜4頁、図なし)
発泡樹脂成形体は、スポンジとして通気性に富み、ソフトな弾性を有する特徴があり、枕、クッション、ソファー等に広く利用されている。しかし、発泡樹脂成形体は、特に吸水性があるわけではなく、吸水性が求められる場合には、単なる発泡樹脂成形体のみでは適さない場合が多い。裏返せば、発泡樹脂成形体が、優れた通気性及びソフトな弾性等のほかに、吸水性を併せ持つようになれば、スポンジとしての利用価値は大きく拡大され、例えば足拭きマット、髪拭きタオル、サウナにおける敷物のほか、失禁パンツ、おむつ類から失禁シーツの反復使用等にも利用できることとなる。また、単なる吸水性の増大を追求するだけでなく、適度な吸水性を保持させて、製品の形態安定性を保ち、かつ、繰り返し反復使用に適した製品として、使い捨て商品の排出を極度に減少させて、環境保全に寄与することを課題とした。そこで、吸水性を付与した発泡樹脂成形体と、この吸水性を有する発泡樹脂成形体の成形方法について検討した。
検討の結果開発したものが、吸水性樹脂粉末と、発泡樹脂粒と、バインダとを混合させた芯原料を通水性シートで包み、芯原料及び通水性シートを一体かつ所定形状に加熱成形し、芯原料からなる芯層を通水性シートからなる表層で包み込んだ一体成形品とした発泡樹脂成形体である。本発明の発泡樹脂成形体は、表層に包み込まれた芯層を構成する芯原料に吸水性を付与することで、発泡樹脂成形体全体としての吸水性を実現している。
芯原料を構成する吸水性樹脂粉末は、水又は生理食塩水の吸水倍率が5〜100、好ましくは10〜60の比較的低吸水性樹脂である。具体例としては、アクリルアミド系モノマーの重合反応により生成したポリアクリルアミド系ゲル状樹脂を砕いて水洗後加熱乾燥させて必要により所定の平均粒径となるように破砕して得られる粉末や、イソブチレンと無水マレイン酸共重合物のゲル状樹脂である。吸水性樹脂粉末は、平均粒径90μm前後を目安とし、平均粒径60〜120μm、好ましくは平均粒径80〜100μmの範囲にする。
上記吸水性樹脂粉末は、ポリアクリル酸系樹脂も利用できるが、吸水倍率が100を超えるものは、製品の安定性に欠ける場合があるので、比較的低吸水性のポリアクリルアミド系樹脂、イソプロピルアクリアミド系樹脂等を用いるのがよく、ポリアクリルアミド系樹脂が安定性等の点から本発明に適している。具体的には、本発明に用いる吸水性樹脂粉末は、アクリルアミド及びN,N'−メチレン−ビスアクリルアミドからなるポリマー、N−置換アクリルアミド等から作成されたポリマーがより適当である。
例えば、吸水性樹脂粉末がアクリルアミド及びN,N'−メチレン−ビスアクリルアミドの共重合体からなるポリマーの場合、アクリルアミドの濃度により吸水性が大きく変わる。このアクリルアミドの濃度は通常3%から15%の範囲が考えられるが、アクリルアミドの濃度が小さいほどゲル化後の状態は脆弱になる。アクリルアミドの濃度が7.5%の場合、吸水性樹脂粉末1gあたり、17gの水、そして15gの1%食塩水(汗又は尿に相当)を吸収する。アクリルアミドの濃度が10%の場合、吸水性樹脂粉末1gあたり、15gの水、そして14gの1%食塩水を吸収する。アクリルアミドの濃度が15%の場合、吸水性樹脂粉末1gあたり、11gの水、そして10gの1%食塩水を吸収する。
芯原料を構成する発泡樹脂粒は、発泡ポリオレフィン粒、発泡ポリウレタン粒等を用いることができるが、弾性、形態安定性、ソフトな感触から、発泡ポリウレタン粒が好ましい。また、芯原料を構成するバインダは、発泡性ウレタンバインダが好ましい。
芯層の吸水性を十分に発揮させるには、表層が通気性を有することが好ましい。これから、表層は、多数の連続気泡を有する発泡樹脂からなり、芯層の発泡樹脂からなる発泡樹脂粒の気泡と前記表層の気泡とが連通した構成、すなわち連続気泡を有する発泡ポリウレタンシート又はポリエステル系の不織布を用いるとよい。
上述までの発泡樹脂成形体は、次の成形方法に従って製造する。すなわち、発泡樹脂ブロックを所定平均径大に裁断して発泡樹脂粒を得る発泡樹脂粒作成工程と、アクリルアミド系モノマーの重合反応により生成したポリアクリルアミド系ゲル状樹脂を砕いて水洗後加熱乾燥させて粉砕して吸水性樹脂粉末を得る吸水性樹脂粉末作成工程と、前記発泡樹脂粒作成工程及び吸水性樹脂粉末作成工程で得られた発泡樹脂粒及び吸水性樹脂粉末にバインダを添加、混合して芯原料を得る芯原料作成工程と、予め作成した通水性シートを下型の接触面側に配置する下層シート配置工程と、前記下層シート配置工程で下型の接触面側に配置した通水性シート上に芯原料作成工程で得られた芯原料を充填する芯原料充填工程と、前記芯原料充填工程で充填した芯原料上を通水性シートで覆う上層シート配置工程と、前記上層シート配置工程で芯原料上を覆った通水性シート上から上型を載せて蒸気存在下で加熱成形する成形工程とからなる発泡樹脂成形体の成形方法である。ここで、上記の吸水性樹脂粉末作成工程に代えて、水又は生理食塩水の吸水倍率が5〜100の比較的低吸水性樹脂であれば、市販の吸水性樹脂粉末を用いることができる。例えば、イソブチレンと無水マレイン酸共重合物架橋型のゲル状樹脂、他のアクリルアミド系やアクリル酸系の低吸水性樹脂粉末が上げられる。あるいは、場合により、吸水性樹脂の粉末化、造粒化に際して、吸水性樹脂粉末を水、又はポリビニルアルコール水溶液のような水溶性高分子水溶液に懸濁させ、微細な粘土鉱物、例えば、水膨潤性のモンモリロナイト鉱物を添加して乾燥、破砕又は粉砕する方法によっても、上記の吸水倍率を満足する比較的低吸水性樹脂を得ることができる。
発泡樹脂粒作成工程は、発泡樹脂ブロックを発泡樹脂粒に裁断する際の所定平均径が2〜15mm、好ましくは5〜10mmであるとよい。所定平均径2〜15mmの発泡樹脂粒は、型枠に倣って分散しやすく、また発泡樹脂粒相互に形成される隙間に吸水性樹脂粉末を潜り込ませることで、吸水性樹脂粉末を芯層全体に渡って分散させやすくなる。これにより、芯原料作成工程は、発泡樹脂粒作成工程及び吸水性樹脂粉末作成工程で得られた発泡樹脂粒及び吸水性樹脂粉末に発泡性ウレタンバインダを添加、混合して芯原料を得るとよい。
このほか、下層シート配置工程は、予め作成した連続気泡を有する発泡ポリウレタンシートを下型の接触面側に配置するか、予め作成したポリエステル系の不織布を下型の接触面側に配置するとよい。また、上層シート配置工程は、芯原料充填工程で充填した芯原料上を連続気泡を有する発泡ポリウレタンシートで覆うか、芯原料充填工程で充填した芯原料上をポリエステル系の不織布で覆うとよい。
本発明により、適当な吸水性が付与された発泡樹脂成形体、すなわちスポンジが提供できるようになる。しかも、本発明のように、吸水性樹脂粉末と発泡樹脂粒とを混合させて形成する芯層を有する発泡樹脂成形体は、良好な吸水性を発揮しながら、逆に短時間で乾燥するという利点を有する。これは、芯層に混在させた吸水性樹脂粉末が相互に密着せず、それぞれ独立して存在することで、各吸水性樹脂粉末の表面からの水の蒸発を妨げないで済むことによる効果である。これにより、本発明に基づく発泡樹脂成形体、すなわちスポンジは、吸水−乾燥を繰り返す使用形態を可能にし、従来のスポンジとは異なり、例えば失禁パンツ、おむつ、失禁シーツのほか足拭きマット、台所マット等、水周りの敷物に好適に用いることができる。
また、本発明の発泡樹脂成形体は、重合反応により生成した各種ゲル状樹脂を砕いて水洗後加熱乾燥させて粉砕して得る平均粒径が大きな吸水性樹脂粉末(85〜95μm)を発泡樹脂粒と混在させて芯層を形成することにより、水又は1%食塩水における吸水性の差を低減する。重合したゲル状樹脂を水洗することなく、直接加熱乾燥後粉砕して得られた吸水性樹脂粉末をそのまま使用した場合、水に対する1%食塩水の吸水性は数分の1にしかならないが、本発明で利用する吸水性樹脂粉末では、水に対する1%食塩水の吸水性は20%減以内に留まる。これにより、本発明の発泡樹脂成形体は、人体から放出される汗又は尿を吸収させ、洗濯等を経て再利用する目的での使用が可能になる効果がある。
以下、本発明の実施形態について図を参照しながら説明する。図1は本発明に基づく発泡樹脂成形体による足拭きマット1の一例を表した部分破断斜視図であり、図2は足拭きマット1の部分拡大断面図である。本例は、本発明の発泡樹脂成形体の利用態様として好ましいと思われる足拭きマット1の例である。
各図示では、本発明に係る構造部分だけを表しているが、実際の利用時には、更に足拭きマット全体を布製の袋等で包むとよい。
本発明の発泡樹脂成形体による足拭きマット1は、図1に見られるように、芯層11の上面、下面及び側面を表層12によって包み込んだ構造を有している。本例の芯層11は、図2に見られるように、発泡ポリウレタンフォーム(発泡樹脂ブロック)を5〜10mm径に裁断した発泡樹脂粒111と、発泡性ウレタンバインダと、吸水性樹脂粉末112とを混合させた芯原料を、一体かつシート状に加熱成形した構成で、吸水性樹脂粉末112が相互に密着する発泡樹脂粒111の隙間等に散在している。また、表層12は、前記芯層11の上面側を覆う発泡ポリウレタンシート121と、同じく芯層11の下面側を覆う発泡ポリウレタンシート122とからなり、芯層11の側面で前記両シート121,122を融着している。
このように、表層12及び芯層11は、それぞれに気泡を有し、かつ各気泡が相互に連通している状態にある。このため、図2に見られるように、足拭きマット1全体に渡って通気性(図2中細破線矢印参照)が確保されるとともに、芯層11に散在する吸水性樹脂粉末112が表層12を通じて吸水性を発揮する(図2中太実線矢印参照)。通常、一定量がまとまった吸水性樹脂粉末は高い吸水性を示すが、一度吸水すると乾燥しにくい。しかし、本発明による足拭きマットで1は、吸水性樹脂粉末112が個々に独立して芯層11に散在することから、乾燥は極めて早い(図2中太破線矢印参照)。
また、芯層11に散在する吸水性樹脂粉末112は、重合反応により生成したゲル状樹脂を砕いて水洗後、加熱乾燥させて粉砕して得ており、水と汗又は尿のモデルに近い1%食塩水との吸水性に差がなく、およそ人体に付着する水分をもれなく吸水できる利点がある。このほか、足拭きマット1全体は、発泡樹脂ウレタンフォームからなる発泡樹脂粒111を一体化した芯層11と、前記芯層11を包む発泡ウレタンシート121,122とからなるため、同種素材を単純に成形した発泡ウレタンフォーム製のマット同様、弾性を備え、触感もソフトになっている。このように、本発明は、通気性に富み、形状の安定性、優れた吸水性及び速乾性を備えた足拭きマット1を提供できる。
本発明の特徴である吸水性、特に水及び1%食塩水それぞれの吸水性に差がないことを確認するため、本発明に基づく試料を製造し、水及び1%食塩水それぞれについての吸水性を測定してみた。試料は本発明による略直方体形状のスポンジであり、あくまで芯層に混在する吸水性ゲルの吸水性を確認するため、表層を構成する通水性シートとして不織布を用いている。
芯原料を構成する発泡樹脂からなる発泡樹脂粒は、SSフォームブロック(発泡ポリウレタンフォーム)を裁断機で裁断し、所定平均径5〜10mmで形成する。バインダは、ポリウレタンバインダ(三洋化成株式会社SGI2000、樹脂60%、溶剤40%)を用い、前記発泡樹脂粒を撹拌しながら、エアレスガンにより吹き付けている。そして、後述する吸水性樹脂粉末を加えた後に十分撹拌、混合し、芯原料を生成した。この度の試験における芯原料の混合割合は、発泡樹脂粒100g、バインダ10g、そして吸水性樹脂粉末250gである。
吸水性樹脂粉末は、次の手順により得られたポリアクリルアミド吸水性樹脂細粉末である。すなわち、重曹(NaHCO3)99.12gを溶かした水道水11.8Lに、順次、30%アクリルアミド液(水道水14,582Lに、アクリルアミド6.3kg、N,N'−メチレン−ビスアクリルアミド168g溶解させたもの)4L、10%過硫酸アンモニウム液200mL、そしてN,N,N',N'−テトラメチルエチレンジアミン10mLを加えてよく混合して、ゲル化するまで放置する。ゲル化して30分後、吸水ゲルを細かく砕き、水道水でよく洗浄して、吸水ゲル内外に残存している未反応物質(特にアクリルアミド)を完全に除去する。その後、吸水ゲルを加熱(100℃付近)して乾燥する。そして、乾燥した吸水ゲルを粉砕機にて粒度80〜100μm程度に細かく粉砕して、吸水性樹脂粉末を得る。得られた吸水性樹脂粉末の粉末1g当り、水17g、1%食塩水15gの飽和吸水量であった。
次に、上記のポリアクリルアミド系吸水性樹脂粉末作成工程に代えて、水又は生理食塩水の吸水倍率が5〜100の比較的低吸水性樹脂の一つである市販のイソブチレンと無水マレイン酸共重合物のゲル状樹脂(KIゲル、商品名、株式会社クラレ製)粉末の飽和給水量は、樹脂粉末1g当り、水25g、1%食塩水20gであった。
この度の試験では、縦40cmm×横40cm×厚さ6mmの薄い直方体の発泡樹脂成形体、すなわちスポンジを試料とするため、前記スポンジ相当の大きさを有する下型と、この下型を上方から閉蓋する上型とを用いる。まず、下型に不織布を敷き、その上に約110gの芯原料を充填して全面均等にならし、この芯原料の上に同じく不織布(ナイロン70%、ポリエステル30%)を載せ、プレススチーム(120℃〜130℃)で2分間加熱加圧して、試料であるスポンジを得た。この試料であるスポンジの乾燥重量は、250gであった。
こうして得られたスポンジの吸水性及び乾燥性について検討した。まず、吸水性を検討するため、スポンジの吸水量を測定した。具体的には、試料であるスポンジを10分間水道水に浸漬し、その後スポンジを吊るして水滴が垂れなくなった時点での重量を測定した。この水滴が垂れなくなった時点での試料のスポンジの測定重量は、800gであった。これから、前記測定重量(800g)から試料の乾燥重量(250g)を減算すれば、試料であるスポンジの吸水量は550gとなった。同様に、1%食塩水について試験を実施すると、吸水量は490gであった。これは、水に対して約10%減の吸水性である。これから、本発明に基づく発泡樹脂成形体としてのスポンジは、自重の約2倍の吸水量を発揮すること、そして1%食塩水であっても水と同程度の吸水性を発揮できることが分かる。
次に、速乾性を検討するため、上記水道水を吸収させたスポンジを、一定条件下で放置し、自然乾燥によりどの程度の時間で自重に復帰するか、すなわち完全に乾燥するかを測定した。この度の試験における条件は、室温、湿度60%である。この結果、吸水時に800gであった試料であるスポンジは、1日後(24時間経過後)に550g、2日後(48時間経過後)に400g、3日後(72時間経過後)に300gとなり、4日後(96時間経過後)に265gとなり、およそ100時間経過以内に自重に復帰し、完全に乾燥することが分かった。また、日本プレスHG252型の送風乾燥機により、100℃の送風による強制乾燥させると、水道水を吸水させたスポンジはおよそ1時間以内に完全に乾燥した。これから、本発明に基づく樹脂成形体としてのスポンジは、自重の約2倍もの吸水性を発揮しながら、自然乾燥でも100時間以内、強制乾燥であれば僅か1時間以内に、完全に乾燥させることのできる速乾性を有することが分かる。
本発明による発泡樹脂成形体は、直接的には吸水性及び速乾性に優れた製品、例えばスポンジや吸水性シート材料を提供する。これから、前記吸水性及び速乾性を利用して、上記例示の足拭きマット等の水周り製品のほか、人体から放出される汗の吸水性にも優れるため、通常のマットレスやクッションへの利用もできる。更に、局部的な吸水性及び速乾性が望まれる失禁パンツやオムツのパッドへの利用も可能である。このように、本発明は、吸水性及び速乾性が望まれる発泡樹脂成形体の利用分野に幅広く適用できる。
本発明に基づく発泡樹脂成形体による足拭きマットの一例を表した部分破断斜視図である。 足拭きマットの部分拡大断面図である。
符号の説明
1 足拭きマット
11 芯層
111 発泡樹脂粒
112 吸水性樹脂粉末
12 表層
121 芯層の上面側を覆う発泡ポリウレタンシート
122 芯層の下面側を覆う発泡ポリウレタンシート

Claims (6)

  1. 吸水性樹脂粉末と、発泡樹脂粒と、バインダとを混合させた芯原料を通水性シートで包み、芯原料及び通水性シートを一体かつ所定形状に加熱成形し、芯原料からなる芯層を通水性シートからなる表層で包み込んだ一体成形品としてなる発泡樹脂成形体であって、
    吸水性樹脂粉末は、アクリルアミド系モノマーの重合反応により生成したポリアクリルアミド系ゲル状樹脂を砕いて水洗後加熱乾燥させて得られた低吸水性樹脂であり、
    発泡樹脂粒は、発泡ポリウレタン粒であり、
    バインダは、発泡性ウレタンバインダであり、
    通水性シートは、連続気泡を有する発泡ポリウレタンシート又はポリエステル系の不織布であり、
    表層は、多数の気泡を有する発泡樹脂からなり、芯層の発泡樹脂粒の気泡と前記表層の気泡とが連通していることを特徴とする発泡樹脂成形体。
  2. 発泡樹脂ブロックを所定平均径大に裁断して平均径が2〜15mmの発泡樹脂粒を得る発泡樹脂粒作成工程と、重合反応により生成したポリアクリルアミド系ゲル状樹脂を砕いて水洗後加熱乾燥させて粉砕して水又は生理食塩水の吸水倍率のいずれもが10〜17倍程度の吸水性樹脂粉末を得る吸水性樹脂粉末作成工程と、前記発泡樹脂粒作成工程及び吸水性樹脂粉末作成工程で得られた発泡樹脂粒及び吸水性樹脂粉末に発泡性ウレタンバインダを添加、混合して芯原料を得る芯原料作成工程と、予め作成した通水性シートを下型の接触面側に配置する下層シート配置工程と、前記下層シート配置工程で下型の接触面側に配置した通水性シート上に芯原料作成工程で得られた芯原料を充填する芯原料充填工程と、前記芯原料充填工程で充填した芯原料上を通水性シートで覆う上層シート配置工程と、前記上層シート配置工程で芯原料上を覆った通水性シート上から上型を載せて蒸気存在下で加熱成形する成形工程とで形成する発泡樹脂成形体の成形方法。
  3. 下層シート配置工程は、予め作成した連続気泡を有する発泡ポリウレタンシートを下型の接触面側に配置する請求項記載の発泡樹脂成形体の成形方法。
  4. 下層シート配置工程は、予め作成したポリエステル系の不織布を下型の接触面側に配置する請求項記載の発泡樹脂成形体の成形方法。
  5. 上層シート配置工程は、芯原料充填工程で充填した芯原料上を、連続気泡を有する発泡ポリウレタンシートで覆う請求項記載の発泡樹脂成形体の成形方法。
  6. 上層シート配置工程は、芯原料充填工程で充填した芯原料上を、ポリエステル系の不織布で覆う請求項記載の発泡樹脂成形体の成形方法。
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