JP2003165865A - 吸水性ポリウレタン発泡体の製造方法とその方法により製造された吸水性ポリウレタン発泡体とクッション材およびシール材 - Google Patents

吸水性ポリウレタン発泡体の製造方法とその方法により製造された吸水性ポリウレタン発泡体とクッション材およびシール材

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JP2003165865A
JP2003165865A JP2001368394A JP2001368394A JP2003165865A JP 2003165865 A JP2003165865 A JP 2003165865A JP 2001368394 A JP2001368394 A JP 2001368394A JP 2001368394 A JP2001368394 A JP 2001368394A JP 2003165865 A JP2003165865 A JP 2003165865A
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polyurethane foam
water
absorbent
binder
meth
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JP2001368394A
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English (en)
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Tomohiro Fujimoto
智裕 藤本
Shigetoshi Mimura
成利 三村
Koichi Okamoto
功一 岡本
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Nippon Shokubai Co Ltd
Toyo Tire Corp
Original Assignee
Nippon Shokubai Co Ltd
Toyo Tire and Rubber Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 製造時にポリウレタンの発泡不良や成形性不
良を生じることなく吸水性ポリウレタン発泡体を製造で
きる方法とその方法により製造された吸水性ポリウレタ
ン発泡体とクッション材およびシール材を提供する。 【解決手段】 チップ状軟質ポリウレタン発泡体と粉体
状高吸水性樹脂とバインダーとの混合物を成形型に装入
し、これらを加熱してバインダーを硬化させる吸水性ポ
リウレタン発泡体の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は吸水性ポリウレタン
発泡体の製造方法とその方法により製造された吸水性ポ
リウレタン発泡体とクッション材に関し、詳しくは、水
を吸って膨潤する高吸水性樹脂を含む吸水性ポリウレタ
ン発泡体の製造方法とその方法により製造された吸水性
ポリウレタン発泡体とクッション材およびシール材に関
する。
【0002】
【従来の技術】ポリウレタン発泡体は、優れたクッショ
ン性を有することから、車のシート、寝装品などの各種
クッション材、コンクリートあるいは石材構造物類の補
修・保全用シール材、農業あるいは園芸用の保水材など
として用いられているが、ポリウレタン樹脂自体が本来
的に吸水性に劣るため、これらのポリウレタン発泡体を
用いた製品に大きな吸湿性、吸水性、保水性をもたせる
ことは難しい。
【0003】例えば、ポリウレタン発泡体を用いたクッ
ション材は、湿度の高い季節などでは蒸れを感じ易く、
改善の要請と強いものがあった。又、ポリウレタン発泡
体を補修・保全用あるいは保水用シール材として使用し
ようとした場合、吸水量や保水量が小さいため、水漏れ
をおこし易くてシール機能が低く、シール材としての使
用には必ずしも適したものとはいえなかった。
【0004】そこで、ポリウレタン発泡体に高吸水性を
付与すべく、高吸水性樹脂をポリウレタン発泡体と一体
化させる種々の試みがなされている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、高吸水
性樹脂をポリウレタン発泡体と一体化させようとした場
合、軟質ポリウレタン発泡体の製造に必要な発泡剤であ
る水とポリウレタン発泡原液成分であるイソシアネート
とが反応する前に、水が高吸水性樹脂に先に吸収されて
しまい、結局、ポリウレタンの発泡不良や成形性不良に
なるという問題があり、生産性は低く、実用性のある方
法ではなかった。
【0006】かかる従来技術の有する問題点に鑑みて、
本発明の目的は、製造時にポリウレタンの発泡不良や成
形性不良を生じることなく吸水性ポリウレタン発泡体を
製造できる方法とその方法により製造された吸水性ポリ
ウレタン発泡体とクッション材およびシール材を提供す
ることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的は各請求項記載
の発明により達成される。すなわち、本発明に係る吸水
性ポリウレタン発泡体の製造方法の特徴構成は、チップ
状軟質ポリウレタン発泡体と粉体状高吸水性樹脂とバイ
ンダーとの混合物を成形型に装入し、これらを加熱して
バインダーを硬化させることにある。
【0008】この構成によれば、軟質のポリウレタン発
泡体と高吸水性樹脂とが所定形状をした成形型内でバイ
ンダーにより固着されて成形されるので、従来技術のよ
うに、発泡剤である水とポリウレタン発泡原液成分であ
るイソシアネートとが反応する前に高吸水性樹脂に水が
先に吸収されて発泡不良となるといった不都合を生じる
ことがない。従って、製造時に発泡不良や成形性不良を
生じることがなく、均質な所定形状の成形体を歩留り良
く確実に製造することができる。その結果、本発明によ
れば、製造時にポリウレタンの発泡不良や成形性不良を
生じることなく吸水性ポリウレタン発泡体を製造できる
方法を提供することができた。
【0009】この場合、チップ状ポリウレタン発泡体と
粉体状高吸水性樹脂とバインダーとは、予めチップ状ポ
リウレタン発泡体と粉体状高吸水性樹脂とを十分に混合
してから、これらを成形型内に装入し、これらにバイン
ダーを加えて固着させてもよいし、予めチップ状ポリウ
レタン発泡体と粉体状高吸水性樹脂とを十分に混合し、
これにバインダーを加えて固着してからこれらを成形型
内に装入してもよい。又、本発明においてチップ状と
は、本来的な細片、薄片状のみならず、小塊状、球状、
角状、片状なども含める概念として用いる。
【0010】前記ポリウレタン発泡体と粉体状高吸水性
樹脂とを混合して撹拌し、ついで前記バインダーを添加
して十分に混合し、これらを前記成形型に装入して密閉
し、密封された型内に水蒸気を導入することが好まし
い。
【0011】この構成によれば、チップ状ポリウレタン
発泡体と粉体状吸水性樹脂とが所定形状の成形型内で固
着されて一体化し、一層均質かつ確実に歩留り良く成形
体を製造できる。
【0012】前記ポリウレタン発泡体が1〜10mmの
サイズであり、前記吸水性樹脂が前記ポリウレタン発泡
体に対して2〜50%含まれ、前記バインダーが前記ポ
リウレタン発泡体に対し固形分比率にして2〜30%含
まれていることが好ましい。
【0013】この構成によれば、広い用途に適用可能な
吸水性ポリウレタン発泡体を一層生産性高く、かつコス
トの高騰をもたらすことなく製造できる。ポリウレタン
発泡体のサイズ(長辺を意味する)が1mm未満である
と細かすぎて扱い難く、10mmを越えると全体に不均
質性が増して好ましくない。吸水性樹脂がポリウレタン
発泡体に対して2%未満であると吸水性が低く、50%
を越えるとクッション材等へ使用する場合にクッション
性を低下させることになり、かつコストの高騰をもたら
すことになって好ましくない。又、バインダーがポリウ
レタン発泡体に対して2%未満では結合力が弱く、30
%を越えると硬くなりすぎてクッション材等へ使用する
場合には相応しくない。
【0014】前記バインダーが、ウレタン系、アクリル
系、酢酸ビニール系のいずれか1種又は2種以上の混合
物であることが好ましい。
【0015】この構成によれば、ポリウレタン発泡体と
高吸水性樹脂との結合力に優れ、結合後ポリウレタン発
泡体の有する柔らかさを維持でき易くて都合がよい。
【0016】更に、本発明に係る吸水性ポリウレタン発
泡体の特徴構成は、請求項1〜4のいずれか1の吸水性
ポリウレタン発泡体の製造方法により製造されたことに
ある。
【0017】この構成によれば、製造時にポリウレタン
の発泡不良や成形性不良を生じることがない、吸湿性、
吸水性、保水性に優れた吸水性ポリウレタン発泡体を提
供することができる。
【0018】更に又、本発明に係るクッション材の特徴
構成は、請求項5の吸水性ポリウレタン発泡体を用いた
ことにある。
【0019】この構成によれば、湿度の高い季節などに
長く使用していても蒸れを感じ難いクッション材が得ら
れる。クッション材としては、座布団の他、寝具、マッ
トレスなどの寝装品、家具類、乗物搭載シートなど各種
の用途に使用可能である。
【0020】更に又、本発明に係るシール材の特徴構成
は、請求項5の吸水性ポリウレタン発泡体を用いたこと
にある。
【0021】この構成によれば、吸水量や保水量が大き
く、水漏れを起こしにくくシール機能の高いシール材が
得られる。シール材としては、覆工板間にこのシール材
を介在させて水漏れを防止するなど各種のシール用途に
使用可能である。
【0022】
【発明の実施の形態】本実施形態に係る吸水性ポリウレ
タン発泡体の製造方法を、以下に詳細に説明する。ま
ず、ポリウレタン発泡体を粉砕機にて長辺が1〜10m
m程度の大きさのチップ状に粉砕し、これに粉体状高吸
水性樹脂を加えて混合し、撹拌羽根で十分に撹拌する。
ポリウレタン発泡体は、軟質、半硬質など、更には低反
発発泡体、高反発発泡体など種々のものを使用できる
が、ポリウレタン発泡体の加工工程途中に発生する破材
(端部材、オフゲージ部材など)を使用すると、これら
を再生利用できることになって都合がよい。粉砕機とし
ては種々のものを使用でき、ポリウレタン発泡体を所定
のサイズ範囲内のチップ状に粉砕できるものであれば特
に限定されない。粉砕されたポリウレタン発泡体の形状
は、長辺が1〜10mm程度の大きさであれば、その形
状自体は特に限定されるものではなく、小塊状、球状、
角状、片状などもチップ状に含まれる。チップ状ポリウ
レタン発泡体の密度として、30〜300kg/m3
度のものを使用することが、取り扱い易くて好ましい。
【0023】高吸水性樹脂は、水を吸って膨潤し、か
つ、自重に対する脱イオン水のJISK 7223の高
吸水性樹脂の吸水量試験方法により測定した吸水倍率が
3倍以上の樹脂であることが好ましく、材質について特
に限定されるものではないが、吸水倍率が10倍以上の
樹脂がより好ましい。そして、高吸水性樹脂はポリウレ
タン発泡体に対して2〜50重量%程度加えることが好
ましい。尚、用いられる高吸水性樹脂の具体例は、後述
する。
【0024】次に、ポリウレタン発泡体どうし、あるい
はこれと粉体状高吸水性樹脂とを固着して固めるため、
チップ状ポリウレタン発泡体と粉体状高吸水性樹脂との
混合物にバインダーをスプレー塗布し、全体を均一に添
加・混合する。バインダーとしては、用途によって種々
のものを選択使用可能であるが、ウレタン系の1液型ポ
リウレタンプレポリマーが特に好ましく、2液混合系の
バインダー等の活性イソシアネートを含むものでもよ
い。これらのバインダーは必要に応じて適量の溶剤で希
釈したものを使用する。その他、ウレタン系、アクリル
系、酢酸ビニール系のエマルジョンバインダーのいずれ
か1種又は2種以上の混合物を使用できる。バインダー
は、ポリウレタン発泡体に対し固形分比率にして2〜3
0重量%程度を、スプレー等を用いて塗布することが好
ましい。もとより、塗布以外の方法でバインダーを付着
させてもよい。
【0025】バインダーを混合したポリウレタン発泡体
と粉体状吸水性樹脂とを所定形状の成形型内に装入し、
この成形型を密閉した後、加熱水蒸気を成形型内に導入
してバインダーを硬化させる。硬化が終了すると、成形
型から製品を取り出す。水系のバインダーを使用する場
合は、成形型内のチップ状ポリウレタン発泡体と粉体状
吸水性樹脂の混合物を加熱して、水を除去してから成形
型内に水蒸気を導入して硬化させるようにする。このよ
うにして製造された吸水性ポリウレタン発泡体製品は、
更にブロック状に成形したものをスライスしてシート状
にする等、最終用途に応じて適宜仕上げ加工される。そ
の結果、本実施形態の吸水性ポリウレタン発泡体は、各
種クッション材、コンクリートあるいは石材構造物類の
補修・保全用シール材、農業あるいは園芸用の保水材な
どにも使用可能である。
【0026】本実施形態において使用する高吸水性樹脂
として、具体的には、例えば、ポリ(メタ)アクリル酸
架橋体、ポリ(メタ)アクリル酸塩架橋体、スルホン酸
基を有するポリ(メタ)アクリル酸エステル架橋体、ポ
リオキシアルキレン基を有するポリ(メタ)アクリル酸
エステル架橋体、ポリ(メタ)アクリルアミド架橋体、
(メタ)アクリル酸塩と(メタ)アクリルアミドとの共
重合架橋体、(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルと
(メタ)アクリル酸塩との共重合架橋体、ポリジオキソ
ラン架橋体、架橋ポリエチレンオキシド、架橋ポリビニ
ルピロリドン、スルホン化ポリスチレン架橋体、架橋ポ
リビニルピリジン、デンプン−ポリ(メタ)アクリロニ
トリルグラフト共重合体のケン化物、デンプン−ポリ
(メタ)アクリル酸(塩)グラフト架橋共重合体、ポリ
ビニルアルコールと無水マレイン酸(塩)との反応生成
物、架橋ポリビニルアルコールスルホン酸塩、ポリビニ
ルアルコール−アクリル酸グラフト共重合体、ポリイソ
プチレンマレイン酸(塩)架橋重合体などが挙げられ
る。
【0027】これら吸水性樹脂は、必要に応じて、1種
類のみを用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
更に、吸水性樹脂が備える各種性質(吸水倍率など)を
阻害しない程度に、他の樹脂を吸水性樹脂と併用するこ
ともできる。
【0028】上記例示の吸水性樹脂のうち、ノニオン性
基および/またはスルホン酸(塩)基を有する吸水性樹
脂がより好ましく、アミド基またはヒドロキシアルキル
基を有する吸水性樹脂がさらに好ましい。かかる吸水性
樹脂としては、例えば、(メタ)アクリル酸塩と(メ
タ)アクリルアミドとの共重合架橋体、(メタ)アクリ
ル酸ヒドロキシアルキルと(メタ)アクリル酸塩との共
重合架橋体などが挙げられる。さらに、上記例示の吸水
性樹脂のうち、ポリオキシアルキレン基を有する吸水性
樹脂が特に好ましい。かかる吸水性樹脂としては、例え
ば、メトキシポリオキシアルキレン基を有する(メタ)
アクリル酸エステルと(メタ)アクリル酸塩との共重合
架橋体などが挙げられる。メトキシポリオキシアルキレ
ン基を有する吸水性樹脂は、長期間にわたって、例えば
セメント水のアルカリ水に対する膨潤性に特に優れてい
る。
【0029】更に又、吸水性樹脂として、水溶性を有す
るエチレン性不飽和単量体と、必要に応じて架橋剤とを
含む単量体成分を重合することによって得られる樹脂を
用いることができる。エチレン性不飽和単量体を(共)
重合してなる吸水性樹脂は、水に対する膨潤性により優
れており、かつ、一般的に安価である。尚、上記の架橋
剤は、特に限定されるものではない。また、直鎖状の高
分子に、架橋剤を添加して架橋することにより、あるい
は、電子線を照射して架橋することにより、吸水性樹脂
を形成することも好ましい。
【0030】上記のエチレン性不飽和単量体としては、
具体的には、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタ
コン酸、マレイン酸、フマル酸、クロトン酸、シトラコ
ン酸、ビニルスルホン酸、(メタ)アリルスルホン酸、
2 −(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスル
ホン酸、2 −(メタ)アクリロイルエタンスルホン酸、
2−(メタ)アクリロイルプロパンスルホン酸、並び
に、これら単量体のアルカリ金属塩やアンモニウム塩;
N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、
並びに、その四級化物;(メタ)アクリルアミド、N,
N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、2 −ヒドロキシ
エチル(メタ)アクリルアミド、ジアセトン(メタ)ア
クリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミ
ド、(メタ)アクリロイルモルホリン等の(メタ)アク
リルアミド類、並びに、これら単量体の誘導体;2 −ヒ
ドロキシエチル(メタ)アクリレート、2 −ヒドロキシ
プロピル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル
(メタ)アクリレート;ポリエチレングリコールモノ
(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ
(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコー
ルモノ(メタ)アクリレート、メトキシポリプロピレン
グリコールモノ(メタ)アクリレート等のポリアルキレ
ングリコールモノ(メタ)アクリレート;N−ビニル−
2−ピロリドン、N−ビニルスクシンイミド等のN−ビ
ニル単量体;B−ビニルホルムアミド、N−ビニル−N
−メチルホルムアミド、N−ビニルアセトアミド、N−
ビニル−N−メチルアセトアミド等のN−ビニルアミド
単量体;ビニルメチルエーテル;等が挙げられるが、特
に限定されるものではない。これらエチレン性不飽和単
量体は、1種類のみを用いてもよく、2種類以上を併用
してもよい。
【0031】上記例示のエチレン性不飽和単量体のう
ち、ノニオン性基および/またはスルホン酸(塩)基を
有するエチレン性不飽和単量体がより好ましい。かかる
単量体としては、例えば、2 −(メタ)アクリルアミド
−2−メチルプロパンスルホン酸、2−(メタ)アクリ
ロイルエタンスルホン酸、2−(メタ)アクリロイルプ
ロパンスルホン酸、(メタ)アクリルアミド、ヒドロキ
シアルキル(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレ
ングリコールモノ(メタ)アクリレート等が挙げられ
る。さらに、ポリオキシアルキレン基を有するエチレン
性不飽和単量体が特に好ましい。そして、メトキシポリ
エチレングリコールモノ(メタ)アクリレートを含む単
量体成分を重合して得られる吸水性樹脂は、アルカリ水
に対する膨潤性に特に優れている。
【0032】更に、単量体成分としてエチレン性不飽和
単量体を2種類以上併用する場合においては、この単量
体成分に占める、ノニオン性基および/またはスルホン
酸(塩)基を有するエチレン性不飽和単量体の割合を1
重量%以上にすることがより好ましく、10重量%以上
にすることがさらに好ましい。上記の割合が1重量%未
満である場合には、単量体成分を重合して得られる吸水
性樹脂を用いても、さらに性能を向上させることができ
なくなるおそれがある。
【0033】単量体成分としてエチレン性不飽和単量体
を2種類以上併用する場合における、より好ましい組み
合わせとしては、例えば、アクリル酸ナトリウム等の
(メタ)アクリル酸アルカリ金属塩とアクリルアミドと
の組み合わせ、(メタ)アクリル酸アルカリ金属塩とメ
トキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレー
トとの組み合わせ等が挙げられるが、特に限定されるも
のではない。
【0034】上記単量体成分を重合することにより、吸
水性樹脂が得られるが、単量体成分の重合方法、つま
り、吸水性樹脂の製造方法は、特に限定されるものでは
ない。また、吸水性樹脂の平均分子量や形状、平均粒子
径などは、吸水される溶液の組成やpH、作業環境、他
の基材と複合する場合の基材との組み合わせ等に応じて
設定すればよく、特に限定されるものではないが、平均
粒子径が2,000μm以下、より好ましくは500μ
m以下、さらに好ましくは200μm以下、特に好まし
くは100μm以下である吸水性樹脂を用いることがよ
り望ましい。さらに特に好ましい平均粒径は70μm以
下である。かかる平均粒子径の吸水性樹脂を用いること
により、吸水性樹脂の分散性または混合性が良好とな
る。また、単位面積当たりの吸水性樹脂の量を、均一な
状態で多くすることが容易で性能を更に向上させること
ができる。さらに、吸水、膨潤時における吸水性樹脂の
脱落も抑制し性能の低下を防ぐことができる。
【0035】
【実施例】以下、上記した製造方法に従い、吸水性樹脂
量を変えて吸水性ポリウレタン発泡体を製造した具体的
実施例を説明する。この場合、ポリウレタン発泡体は1
〜10mmサイズに粉砕したポリウレタンチップを用
い、高吸水性樹脂は平均粒径50μmである株式会社日
本触媒製のアクアリックCA−ML−70を用い、バイ
ンダーはウレタンプレポリマーをポリウレタンチップに
対して15%となるようにスプレー塗布した。
【0036】(a)吸水倍率、吸水量の測定方法 (サンプル作成)5×5cmに切り取ったシートを12
0℃にて30分間乾燥し、乾燥後のシート重量(乾燥重
量)を測定する。
【0037】(測定方法)容量100mlの容器に脱イ
オン水を100ml加え、これに上記の乾燥したサンプ
ルを1時間浸潰する。次に、サンプルを引き上げ1分間
風乾して余分な水を落とした後(水切り後)、その吸水
したサンプルの重量を測定する。
【0038】以下の式に従い、吸水倍率と吸水率を求め
た。 吸水倍率[g/g]=吸水後の重量/乾燥重量(試験
前) 吸水量[g/m2 ]=(吸水後の重量−乾燥重量)/
0.0025(サンプルサイズ) (b)吸湿性の測定 (サンプル作成)10×10cmに切り取ったシートを
120℃にて30分間乾燥し、乾燥後のシート重量(乾
燥重量)を測定する。
【0039】(測定方法) 1.上記サンプルを25℃−湿度90%の雰囲気下(恒
温恒湿機)に4時間放置した後、サンプルの吸湿後の重
量を測定する。
【0040】以下の式に従い、湿度90%時の吸湿量を
求める。 吸湿量[g/m2 ]=(吸湿後の重量−乾燥重量)/
0.01(サンプルサイズ) 2.引き続き、吸湿させた1.のサンプルを25℃−湿
度60%の雰囲気下に放置する以外は上記方法と同様に
行い、湿度60%時の吸湿量を求める。なお、1の吸湿
量と2の吸湿量との差を放湿量とする。
【0041】(c)漏れ量の測定 (手順) 1.サンプルを所定の厚みで5×5cmに裁断する。
【0042】2.サンプルを浮かばないように5分間、
脱イオン水に浸潰する。
【0043】3.脱イオン水から引き上げ水切りをした
後、サンプルの表面の余剰水を除去する。
【0044】4.余剰水を除去したサンプルを容器の口
に乗るように置く。容器例:φ5.6cm、深さ7cm
の容器。
【0045】5.容器の口に乗せたサンプルの上に2g
の脱イオン水を落とし、1分間放置する。
【0046】6.サンプルを通過し、容器の底に溜まっ
た水の量(g)を測定する(漏れ量の測定)。
【0047】測定結果を表1に示す。本実施形態の吸水
性ポリウレタンは、比較例(通常のポリウレタン発泡
体。密度:22kg/m3 )に比べて、吸水倍率、吸水
量、吸湿量が共に高く、それでいて漏れ量が少ない良好
な性質を示すことがわかる。
【0048】
【表1】 表1中、吸湿量90は25℃、相対湿度90%での吸湿
量を示し、吸湿量60は25℃、相対湿度60%での吸
湿量を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三村 成利 大阪府大阪市西区江戸堀1丁目17番18号 東洋ゴム工業株式会社内 (72)発明者 岡本 功一 大阪府吹田市西御旅町5−8 株式会社日 本触媒内 Fターム(参考) 4F074 AA03D AA32 AA41 AA42 AA42D AA47 AA48 AA50 AA51 AA53 AA76 AA78 CE56 CE84 DA33 DA39 4F204 AA18 AA21 AA42 AC01 AD05 AD17 AE05 AK01 EB01 EF01 EF05 4J002 BC12X BF02Y BG00Y BG01X BG07X BG13X BH02X BJ00X BN23X CH02X CK02W CK02Y

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 チップ状軟質ポリウレタン発泡体と粉体
    状高吸水性樹脂とバインダーとの混合物を成形型に装入
    し、これらを加熱してバインダーを硬化させる吸水性ポ
    リウレタン発泡体の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記ポリウレタン発泡体と粉体状高吸水
    性樹脂とを混合して撹拌し、ついで前記バインダーを添
    加して十分に混合し、これらを前記成形型に装入して密
    閉し、密封された型内に水蒸気を導入する請求項1の吸
    水性ポリウレタン発泡体の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記ポリウレタン発泡体が1〜10mm
    のサイズであり、前記吸水性樹脂が前記ポリウレタン発
    泡体に対して2〜50%含まれ、前記バインダーが前記
    ポリウレタン発泡体に対し固形分比率にして2〜30%
    含まれている請求項1又は2の吸水性ポリウレタン発泡
    体の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記バインダーが、ウレタン系、アクリ
    ル系、酢酸ビニール系のいずれか1種又は2種以上の混
    合物である請求項1〜3のいずれか1の吸水性ポリウレ
    タン発泡体の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか1の吸水性ポリ
    ウレタン発泡体の製造方法により製造された吸水性ポリ
    ウレタン発泡体。
  6. 【請求項6】 請求項5の吸水性ポリウレタン発泡体を
    用いたクッション材。
  7. 【請求項7】 請求項5の吸水性ポリウレタン発泡体を
    用いたシール材。
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