JP4357700B2 - 赤外線電球 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、加熱、暖房、調理、又は、乾燥等に使用される赤外線電球に関する。特に、炭素系物質の焼結体より成る棒状又は板状の発熱体を有する赤外線電球に関する。
【0002】
【従来の技術】
近赤外線又は遠赤外線を放射する熱源として使用されている赤外線電球としては従来、コルツランプ、ハロゲンランプ又はシーズヒータ等が知られている。
コルツランプ又はハロゲンランプは、タングステンスパイラルフィラメントを石英ガラス管の中心部に保持して石英ガラス管の両端を気密に封じて、内部に不活性ガスを封入したものである。この不活性ガスは一般に、コルツランプにおいてはアルゴンガス、ハロゲンランプにおいてはハロゲンガスを少量添加したアルゴンガスである。しかし、従来のコルツランプ又はハロゲンランプはフィラメントとしてタングステンを用いているので、以下のような問題点があった。
1) タングステンの赤外線放射率は0.4〜0.5と低いので、赤外線電球の効率が低い。
2) タングステンの電気抵抗率は温度の上昇と共に著しく大きくなるので、赤外線電球の突入電流が大きい。コルツランプ又はハロゲンランプでは、電源をオンした瞬間に定格の約10倍程度のラッシュ電流が流れる。このように著しく大きな突入電流に対しても赤外線電球を制御し得る回路を構成することは難しい。それに加えて、著しく大きい突入電流により電磁的ノイズが発生し、赤外線電球の周辺にある電気機器に電磁的障害を与える。
3) タングステンスパイラルフィラメントを石英ガラス管の中心部に保持するためには、タングステンサポートを多数個使用する必要がある。それ故、赤外線電球の組立が簡単ではない。
【0003】
シーズヒータは、ニクロム線ヒーター又は金属抵抗線をステンレススチール管に挿入し、その周辺に耐熱性絶縁体の粉末を詰め込んだものである。ニクロムはタングステンに比べれば突入電流が小さい。しかし、抵抗線が赤熱するまでに1〜5分程度必要であった。つまり、速熱性に問題があった。
【0004】
以上の問題点を解決した赤外線電球として、従来のタングステンスパイラルフィラメントに代えて、棒状又は板状に形成された炭素系物質の焼結体を発熱体として使用するものが特開平11−54092に開示されている。
炭素系物質の赤外線放射率は0.85と高いので、赤外線電球の効率が高い。
炭素系物質では遠赤外線が良く放出される。実際、炭素系物質からの放射光の内放射強度がピークとなる波長は1〜2μmにある。この波長を有する遠赤外線は、水分又は有機物の加温に最適である。
更に、炭素系物質の電気抵抗率の温度変化は、タングステンに比べて実質的に1/10程度の大きさでしかない。それ故、点灯時の突入電流がほとんどないので、赤外線電球の制御回路が簡単な構成のもので良い。更に、点灯時の電磁的ノイズが比較的小さいので、周辺にある電気機器への電磁的障害が全く無い。
【0005】
上記のような炭素系物質の発熱体を有する従来の赤外線電球の例(以下、従来例という)について、図15を用いて説明する。図15(a)は従来例の平面図、図15(b)は側面図をそれぞれ示している。炭素系物質から成る発熱体1が透明な石英ガラスから成るガラス管2に挿入されている。発熱体1の両端部には耐熱性かつ電気伝導性を有する材料、例えば黒鉛から成る放熱端子3−1及び3−2が接合されている。放熱端子3−1及び3−2には内部リード線4−1及び4−2の一端部5−1及び5−2がそれぞれ密に巻かれて、電気的に接続されている。内部リード線4−1及び4−2は中央部にスパイラル部6−1及び6−2をそれぞれ有する。内部リード線4−1及び4−2の他端部にはモリブデンから成る金属箔7−1及び7−2の一端がそれぞれ溶接されている。金属箔7−1及び7−2の他端部にはモリブデンから成る外部リード線8−1及び8−2がそれぞれ溶接により接続されている。金属箔7−1及び7−2はガラス管2の両端部中に封止されている。ここで、本明細書では、ガラスを熱して溶融した部分に金属等の部材の全体又は一部を埋め込み、その後溶融したガラスを冷却して固化させてその部材をそのガラス内部に固定することを「封止する」という。ガラス管2内部の空間にはアルゴンガス等の不活性ガスが封入されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
図15に示されている従来例の赤外線電球では、外部リード線8−1及び8−2がガラス管2の両端部に出ている。それ故、電気機器内に設置する時の配線が比較的複雑になるので、線材等の部品数が多い、組み立て工程数が多い、及び、赤外線電球の設置部分の見栄えが悪い等の不具合があった。
更に赤外線電球を水、油、又は各種溶液中に挿入して直接その溶液等を加熱する場合、赤外線電球の絶縁性を確保する必要がある。そのような用途に従来例を使用する場合、ガラス管2の両端に外部リード線8−1及び8−2があるので、装置全体が大がかりな構造となりがちであった。その結果、その装置の価格は一般に高く、かつ、その使用は一般に難しかった。
【0007】
従来例を食品の加熱に適用した場合、その赤外線電球としての効率が良いので短時間に加熱ができる。更に、その遠赤外線放出率が高いので、調理にとって望ましい加熱ができる(例えば、食品の内部まで良く熱が伝わる等)。
しかしその反面、従来例のガラス管2は石英ガラスから成るので、被加熱物より飛散する油及び塩分による品質の劣化が避けられなかった。特に、ガラス管2に塩分が付着した状態で赤外線電球を使用していると、アルカリ成分による石英ガラスの失透現象が生じる。すると、ガラス管2の赤外線透過率が低下するので赤外線電球の加熱効率が低下する。更に失透現象によってガラス管2の強度が低下するので、最悪の場合ガラス管2が破損するという重大な問題があった。
【0008】
上記のような石英ガラスの問題点を解決する目的で、従来例のガラス管2の材料としてホウケイ酸ガラスを用いることが考えられる。ホウケイ酸ガラスは、従来例以外の電球のガラス管又はガラス球の材料として一般によく用いられる。しかし、従来例のガラス管2は両端に外部リード線を接続する形状であるのに対し、従来例以外の電球では一般に片端だけに外部リード線又は口金を接続する形状である。更に、従来例以外の電球の組立は、ガラスから成るステームに対して発熱体等、ガラス管内部に封入する構造物を一旦固定した後、ステームとガラス管とを溶着させて行われていた。このようにガラス管の形状及び組立方法が異なるので、ホウケイ酸ガラスから従来例のガラス管2を作ることは既存の工程とは別な工程を必要とした。
【0009】
そこで本発明は、炭素系物質から成る発熱体を有する赤外線電球であって、ガラス管の片端だけに外部リード線又は口金を接続する形状を有するものを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記の問題点を解決するために、本発明による赤外線電球は、
a) 両端を密封され、片方の端部だけが内部と外部とを電気的に接続するための電極を封止する電極端であるガラス管;
b) 前記ガラス管内に前記ガラス管の長手方向に沿って設置された、棒状又は板状に形成された炭素系物質の焼結体から成る少なくとも一本の発熱体;
c) 前記発熱体の両端に電気的に接続される密着部分と、所定のバネ弾性を有する螺旋形状部分とを有するリード部材;及び、
d) 前記発熱体から所定の距離を置いて設置され、一端部が前記ガラス管の前記電極端に封止された一方の固定端であり、他端部が前記ガラス管の対向する内面に接触する板状の振動防止板に接続された他方の固定端であり、前記螺旋形状部分から固定端側に導出するリード線に接続して前記発熱体を支持している、実質的に棒状又は板状の少なくとも一本の支持部材;を有する。
また、別の観点から好ましい態様において、本発明による赤外線電球は、
a) 両端を密封され、片方の端部だけが内部と外部とを電気的に接続するための電極を封止する電極端であるガラス管;
b) 前記ガラス管内に前記ガラス管の長手方向に沿って設置された、板状に形成された炭素系物質の焼結体から成る複数の発熱体;
c) 前記発熱体の両端に電気的に接続される密着部分と、所定のバネ弾性を有する螺旋形状部分とを有するリード部材;及び、
d) 前記発熱体から所定の距離を置いて設置され、一端部が前記ガラス管の前記電極端に封止された一方の固定端であり、他端部が前記ガラス管の対向する内面に接触する振動防止板に接続された他方の固定端であり、前記螺旋形状部分から固定端側に導出するリード線に接続して前記発熱体を支持している、実質的に棒状又は板状の少なくとも一本の支持部材;を有し、
前記複数の発熱体が並設されて各板面が同一平面上に配置され、前記ガラス管の対向する内面に接触する前記振動防止板の延設方向が前記発熱体の並設方向である。
【0011】
本発明の赤外線電球では、ガラス管の一端部だけが電極を封止した電極端である。但し本明細書では、内部と外部とを電気的に接続するための電極、例えば、金属箔又はリード線等、を封止しているガラス管の端部を電極端という。従って、例えば、本発明の赤外線電球は、電極端とは逆側の端部をそのまま溶液中に浸して使用できる等、両端部がいずれも電極端である従来の電球に較べ使いやすい。
更に、片端だけを電極端とするガラス管の材料としては従来、ホウケイ酸ガラス又はソーダガラス等が良く用いられている。それ故、そのような従来の組み立て工程を利用して、本発明の赤外線電球のガラス管を石英ガラス以外から容易に作成できる。従って、本発明の赤外線電球のガラス管はアルカリ成分による失透現象に対して強い。
【0012】
本発明の赤外線電球において、一つの観点から好ましい態様では、前記支持部材の少なくとも一本が金属から成る。
これにより、支持部材が発熱体に比べて横断面積が小さい線材が形成されていても十分な強度が得られる。従って、支持部材全体を発熱体に比べてコンパクトにまとめ得るので、スリムな赤外線電球が提供できる。
【0013】
前記金属から成る支持部材が、前記固定端を前記電極に、前記固定端とは逆側の端部を前記リード部材に、それぞれ電気的に接続しても良い。
金属製の支持部材をリード部材として兼用できるので、ガラス管内部に封入される部品数が少ない。従って、ガラス管内部に封入する部分全体をよりコンパクトにできるので、よりスリムな赤外線電球を提供できる。
【0014】
本発明の赤外線電球において、別の観点から好ましい態様では、前記支持部材の少なくとも一本が絶縁体から成る部分を含む。
支持部材の絶縁体製部分は金属製部分より放電しにくいので、発熱体の近傍に設置できる。従って、絶縁体製部分を含む支持部材は発熱体をより安定に支持でき、かつ、支持部材全体の構造をよりコンパクトにできる。
更に、絶縁体製部分が支持部材の両端部を絶縁している場合、その支持部材によって発熱体両端が短絡するおそれがない。
【0015】
本発明の赤外線電球が上記の構成及び態様に加えて、前記発熱体と前記支持部材との間に赤外線用反射板を有しても良い。
これにより、発熱体からの赤外線を特定の方向に集中させ得る。
【0016】
本発明の赤外線電球が、前記発熱体を前記支持部材に固定する線状のサポート部材を有しても良い。
これにより、発熱体がより安定にガラス管内に支持される。更に、サポート材で発熱体の中央部を固定する場合、振動又は衝撃により発熱体がたわみ、支持部材又は他の発熱体に接触して短絡するおそれがない。
サポート材は、支持部材が絶縁体製部分を含む場合はその場所へ固定されても良い。この場合は、サポート材による短絡のおそれがないので、サポート材を金属製にできる。
更に赤外線用反射板がある場合、サポート材がそれへ固定されても良い。この場合、サポート材の固定場所が比較的自由であるので、サポート材の長さを短くでき、又は、発熱体をより効果的に安定に支持できる場所を選択できる。
【0017】
本発明の赤外線電球においては、前記リード部材が前記発熱体の両端との接続部近傍に、螺旋形状であって所定のバネ弾性を示すリード線部分を含んでいる。
リード線部分のバネ弾性により発熱体に対して張力が常にかかるように、リード部材を設置できる。この張力により発熱体が振動しにくい。更に、外部からの衝撃をリード線部分が吸収するので、発熱体に衝撃力が加わりにくい。
リード線部分の螺旋形状により所定のバネ弾性を得ているので、発熱体へ張力を与えるための別の構成部品が不要である。
【0018】
本発明の赤外線電球において、更に別の観点から好ましい態様では、前記支持部材が前記リード部材を弾性支持するためのバネを含む。
このバネにより発熱体に対して張力が常にかかるように、リード部材を設置できる。この張力により発熱体が振動しにくい。更に、外部からの衝撃をバネが吸収するので、発熱体に衝撃力が加わりにくい。
上記の態様では、リード部材が螺旋形状のリード線部分を含む態様と比べると、バネを発熱体から十分に離して設置できるので、バネ材の耐熱性が比較的低くても良い。更に、バネ自体に電流が流れるようにする必要がないので、バネ材の電気抵抗が比較的大きくても良い。但し、金属製の支持部材で発熱体の両端を導通させる態様では弾性支持用のバネに電流を導通させる必要があるので、バネ材の電気抵抗が小さい方が良い。
【0019】
本発明の赤外線電球の、上記のものとは別の観点から好ましい態様では、前記支持部材の前記固定端近傍に固定されて前記リード部材の前記電極との接続部近傍を支持する絶縁体製の支持具を有する。
リード部材において、ガラス管の電極端に封止された電極との接続部は、発熱体の振動により最も大きな応力を受けやすい。上記の絶縁体製の支持具はそのリード部材の部分を支持してリード部材の破損を防ぐ。
【0020】
前記絶縁体製の支持具が前記ガラス管の前記電極端近傍の過熱を防ぐための遮熱板であっても良い。
これにより、電極端近傍にあるリード部材の温度上昇を抑え、リード部材と電極との接続、及び、電極と外部のリード線等との接続が過熱により損なわれることを防ぐ。
前記遮熱板が端部を前記ガラス管の内面に接触させていても良い。これにより、発熱体を支持部材だけでなくガラス管の内面で支持できるので、発熱体の安定性が増す。
【0021】
本発明の赤外線電球においては、中央部を前記支持部材の前記固定端とは逆側の端部に固定され、端部を前記ガラス管の内面に接触させている板状振動防止板を有している。
これにより、支持部材自体が固定端と振動防止板とで支持されて安定になる。
特に、振動防止板により、支持部材がたわみ振動をしない。前記振動防止板が実質的に板状の金属から成っても良い。金属の剛性は大きいので、例えば振動防止板の板幅又は棒の径がガラス管の直径に比べて小さくても、支持部材のたわみ振動を十分抑え得る。振動防止板が発熱体及び支持部材からの距離を放電のおそれがない程度離して設置する場合、振動防止板の板面の形状がガラス管の横断面と実質的に同じであっても良い。この場合、支持部材がより安定に支持される。更に、前記振動防止板が実質的に前記ガラス管の横断面と同じ形状の板である絶縁体から成っても良い。上記の金属製の振動防止板と比べて、板面の面積が大きくても発熱体又はリード部材からの放電のおそれがない。
【0022】
本発明の赤外線電球は、上記の構成及び態様に加えて、
前記発熱体の両端と前記リード部材との接続部に、前記発熱体より十分に広い横断面である放熱端子を有しても良い。
放熱端子の横断面積は発熱体に比べ十分に大きいので、放熱端子の抵抗が発熱体に比べて十分に小さい。従って、放熱端子自身の発熱量は発熱体に比べて十分に小さいので、放熱端子は発熱体からの熱をガラス管内の不活性ガスへ放熱する。それ故、放熱端子に接続されたリード部材の過熱が抑えられる。
【0023】
本発明の赤外線電球において、上記のものとは別の観点から好ましい態様では、前記発熱体が複数本の板状であって、いずれも実質的に同一平面上に板面を有する。
これにより、発熱体からの赤外線の放射強度が板面の法線方向で著しく増大する。従って、赤外線電球が特定の方向だけを加熱すれば良い場合、本発明の赤外線電球では他の方向へ失われる赤外線量が小さいので加熱効率が良い。
【0024】
本発明の赤外線電球の、上記のものとは更に別の観点から好ましい態様では、前記発熱体を複数本有し、それらの横断面の形状が互いに異なる。
発熱体の横断面の形状が、例えば長方形等、実質的に円ではない場合、赤外線放射強度の方向分布が長手方向の周りに異方性を示す。従って、様々な赤外線放射強度の方向分布を有する複数本の発熱体を電気的に直列又は並列に接続することにより、赤外線電球の赤外線放射強度の方向分布を用途に合わせて設計できる。例えば、複数本の板状の発熱体を板面の法線方向がそれぞれ異なるように設置する場合、それぞれの板面の法線方向で赤外線放射強度がピークを示す。特に、複数本の発熱体を並列に接続するとそれぞれの発熱体を単独で発熱させ得るので、赤外線電球の赤外線放射強度の方向分布をそれぞれの発熱体のものに切り替えて使用できる。
【0025】
本発明の赤外線電球の、上記のものとは更に別の観点から好ましい態様では、前記発熱体を複数本有し、前記電極及び前記リード部材が前記発熱体を一本ずつ独立して導通させるように前記発熱体と電気的に接続され、前記発熱体の一本当たりの赤外線放射量が互いに異なる。
この態様では、点灯させる発熱体を切り替えることにより放射される赤外線の量を切り替え得る。従って、例えば、一本の発熱体を赤外線放射量が比較的少ない予熱用とし、別の発熱体を赤外線放射量が比較的多い本加熱用として使用できる。
上記の態様において、金属製の支持部材がリード部材として兼用されても良い。すると、リード部材の構造が比較的簡単になる。
発熱体ごとの赤外線放射量の相違は、例えば、発熱体がいずれも板状でその板面が同一平面上にある場合、板面の面積又は板の長さを発熱体ごとに相違させることにより得られる。発熱体の横断面の形状が発熱体ごとに相違する場合、例えば、一方が板状であり他方が棒状である等の場合、それぞれの発熱体の表面積及び横断面積を相違させることにより、それぞれの赤外線放射量を相違させ得る。
【0026】
本発明の赤外線電球は上記の構成及び態様に加えて、前記ガラス管が石英ガラスから成っても良い。
石英ガラスはホウケイ酸ガラス等と比べてガラスの軟化点が高いので、本発明のように片端だけに電極端を設ける構造を形成しにくい。しかし、その形成は不可能ではない。更に、石英ガラスはホウケイ酸ガラス等と比べて赤外線透過率が高い。特に波長1〜5μmの遠赤外線を良く透過する。遠赤外線は水分又は有機物質に良く吸収されるので、石英ガラス製のガラス管を有する赤外線電球が水分又は有機物質の加熱にとって最適である。
【0027】
本発明の赤外線電球は上記の構成及び態様に更に加えて、前記ガラス管の前記電極端の外側に接着された口金を有しても良い。
ここでの口金としては、エジソンベース口金、スワンベース口金、又は、ピンタイプ口金等、既に良く知られたものが使用できる。
この構成により、従来の加熱機器等に対して本発明の赤外線電球を使用するには、従来の赤外線電球と単に取り換えるだけで良い。更に、本発明の赤外線電球は従来の電球同様加熱機器等から簡単に脱着ができるので、ガラス管の外面が汚れた場合簡単に取り外して清掃できる。
【0028】
本発明の赤外線電球は上記の構成及び態様に加えて、前記ガラス管が実質的に円形の横断面を有しても良い。
これにより、従来のガラス管を本発明の赤外線電球用のものとして容易に使用できる。
【0029】
更に、上記の形状とは別に、前記ガラス管が実質的に楕円形の横断面を有しても良い。
発熱体が複数本ある場合、発熱体、支持部材及びリード部材を組み合わせた構造物の形状が板状のように横長のものになり得る。この場合、ガラス管の横断面が円形であるより、上記の組み合わせた構造物の縦幅及び横幅に合わせた短径及び長径をそれぞれ有する楕円形である方が、ガラス管がコンパクトになり得る。
【0030】
本発明の赤外線電球の、上記のものとは更に別の観点から好ましい態様では、前記発熱体の赤外線を発する部分と実質的に同じ長さに渡って、前記ガラス管の横断面の半分と実質的に同じ形状の赤外線用反射膜を有する。
この赤外線用反射膜により、発熱体からの赤外線は反射膜の反射面と対向する方向へ集中して放射される。従って、この態様の赤外線電球は特定の方向を特に加熱する用途に対して最適である。更に、赤外線用反射膜で覆われた方向へは赤外線がほとんど放射されない。従って、その方向に加熱装置の筐体を置くようにすると、筐体自体の温度上昇を抑え得る。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の好ましい実施の形態について、図面を参照して説明する。
《実施例1》
図1は本発明の実施例1の平面図であり、図2はその側面図である。但し、図1では、口金32の内部がわかるように、口金32の一部が断面で示されている。
実施例1は二本の発熱体20−1及び20−2を有する。図1に比較的間隔の広い斜線を付けてある部分が発熱体20−1及び20−2を示している。尚、この斜線部は通常の製図法のように金属の断面を表しているものではない。以下、本明細書で参照する図2〜図14においても同様な斜線部は、図1と同様に発熱体を示す。
発熱体20−1及び20−2は、黒鉛等の結晶化炭素、窒素化合物等の抵抗値調整用物質及びアモルファス炭素を含む混合物である炭素系物質から成る。ここで、抵抗値調整用物質は炭素のみから成る時より発熱体20−1及び20−2の電気抵抗を大きくするために混合される。発熱体20−1及び20−2は、約0.3mmの厚さ、約6.0mmの幅及び約200mmの長さを有する板状であり、それぞれの板面が同一平面上にあるように配置される。
【0032】
ガラス管21はホウケイ酸ガラス又はソーダガラスから成り、実質的に円筒形状を有する。円筒形状の部分は、外径約60mm、厚さ約1mm、長さ約300mmである。ガラス管21の両端21−1及び21−2はいずれも封じられている。その一端21−2にはステーム29が封止されている。ステーム29は、ガラス管21がホウケイ酸ガラスの時は同じくホウケイ酸ガラスから、ガラス管21がソーダガラスの時は鉛ガラスからそれぞれ成る。ここで述べたガラス管21及びステーム29の材料の組み合わせは、ステーム29をガラス管21の端部21−2に封止するときの条件(融点の違い、熱膨張率の違い、溶着強度、加工の容易さ等)から最適である。ステーム29にはガラス管21の内部と外部とをつなぐ穴である排気管30が形成されている。排気管30は、ステーム29をガラス管21の端部21−2に封止した後、ガラス管21の内部の空気を抜いて常圧のアルゴンガスを詰める時、空気及びアルゴンガスが通るための通路である。赤外線電球が完成した状態では、排気管30は溶融されて閉じられている。それ故、ガラス管21の内部はアルゴンガスで満たされて、外部から気密になっている。
【0033】
発熱体20−1及び20−2の両端部の構造は、図15に示されている従来の赤外線電球と実質的に同じである。従って、その詳細は図15を参照すれば良いであろう。
発熱体20−1及び20−2の両端には四つの放熱端子22−1〜22−4が取り付けられている。これらは図15の放熱端子3−1及び3−2と実質的に同じである。図1に比較的間隔の狭い斜線を付けてある部分が放熱端子22−1〜22−4を示している。尚、この斜線部は通常の製図法のように金属の断面を表しているものではなく、狭い部分のみを現している放熱端子22−1〜22−4を的確に示すためのものである。以下、本明細書で参照する図2〜図14においても同様な斜線部は、図1と同様に放熱端子を示す。
放熱端子22−1〜22−4は発熱体20−1及び20−2と同様な炭素系物質から成る。その実質的な形状は、直径約6mm、長さ約20mmの円柱である。図1及び図2には示されていないが図15を参照すれば分かるように、放熱端子22−1〜22−4の一端には発熱体20−1又は20−2の端部と形状が一致する切れ込みがある。発熱体20−1及び20−2は、その両端部を放熱端子22−1〜22−4の切れ込みにそれぞれはめ込んで、放熱端子22−1〜22−4とそれぞれ密着する。この密着部分は炭素系接着剤で接着されている。
【0034】
放熱端子22−1〜22−4のそれぞれの中央付近の側面にはリード線25−1〜25−4がそれぞれ密に巻かれて密着部分23−1〜23−4を形成している。その詳細は図15の密着部分5−1及び5−2と同様である。
放熱端子22−1〜22−4は発熱体20−1及び20−2に比べて十分に大きな横断面積(実施例1では約9倍以上)を有し、その抵抗が発熱体20−1及び20−2に比べて十分に小さい。それ故、発熱体20−1及び20−2が発熱する時、放熱端子22−1〜22−4自体の発熱は発熱体20−1及び20−2に比べて十分に無視できる。それ故、放熱端子22−1〜22−4は発熱体20−1及び20−2から伝わってくる熱の一部を表面から発散する役割を主に果たす。従って、リード線25−1〜25−4が発熱体20−1及び20−2からの熱により過熱されない。
【0035】
リード線25−1〜25−4はモリブデンまたはタングステンから成る直径約0.7mmの導線である。リード線25−1〜25−4は、放熱端子22−1〜22−4に巻かれた密着部分23−1〜23−4に続いて、その部分より約0.5〜1.0mm程大きな直径で、かつ、放熱端子22−1〜22−4と同軸の螺旋形状部分24−1〜24−4を有する。その詳細は図15の螺旋形状部分6−1及び6−2と実質的に同じである。螺旋形状部分24−1〜24−4は放熱端子22−1〜22−4の軸方向に沿って弦巻バネのように伸縮でき、放熱端子22−1〜22−4の側面と所定の間隔を置いている。リード線25−1〜25−4の発熱体20−1及び20−2とは逆側の端は、リード線取付用部材26−1〜26−4の一端部にそれぞれ固定されている。
【0036】
リード線接続部材26−1〜26−4はステンレス製の棒状部材であり、直径が約2〜3mmである。
ステーム29とは逆側にある方のリード線接続部材26−1及び26−3は連結用部材27により接続されている。連結用部材27はリード線接続部材26−1〜26−4と同様直径約2〜3mmのステンレス製の棒状部材である。連結用部材27はコの字形又はC字形であって、その両端部にリード線接続部材26−1及び26−3をそれぞれ溶接により接続している。連結用部材27の中央部27aは支持棒28のステーム29とは逆側の端部に接続されている。
ステーム29側にある方のリード線接続部材26−2及び26−4は一端部をリード線25−2及び25−4に接続している。一方、リード線接続部材26−2及び26−4それぞれの他端部はステーム29内部に封止されている。第二リード線接続部材26−2の封止された方の端部26−2aは第一外部リード線31−1と、第四リード線接続部材26−4の封止された方の端部26−4aは第二外部リード線31−2と、それぞれステーム29内部で溶接により接続されている。
【0037】
外部リード線31−1及び31−2はモリブデンから成り、直径約1mmの線材である。第一外部リード線31−1はステーム29とは逆側の端部を口金32の内側面に、第二外部リード線31−2はステーム29とは逆側の端部を口金32の底板33の中心にある金属端子34に、それぞれ接続している。実施例1では外部リード線31−1及び31−2が発熱体20−1及び20−2を外部とをつなぐ電極としての役割を果たす。以下、ステーム29を封止した方のガラス管21の端部21−2を電極端という。
【0038】
口金32は真鍮又はアルミニウムから成るJIS規格品のスワンベース口金であり、実質的に円筒形状を有する。口金32の底部には絶縁体から成る底板33がはめられていて、その中心部に金属端子34がある。口金32の開口端32aはガラス管21の電極端21−2の外面に接着される。口金32と電極端21−2との接着前の状態は図1に、接着後の状態は図2にそれぞれ示されている。この時用いられる接着剤としては、例えば樹脂系接着剤又はアルミナ系ゾルゲルタイプの無機系接着剤のように、耐熱性が高く、かつ、口金32及びガラス管21いずれの材質に対しても接着力の強いものが好ましい。
上記の口金32のサイズは本発明にとって本質的なものではないので、スワンベース口金は任意の規格品を用い得る。例えば、口金32が外側面に加熱機器内のソケットに対する位置決め用の突起35を有していても良い。特に突起35を利用して、発熱体20−1及び20−2の板面の法線方向が所定の加熱方向と一致するように設定できる。
【0039】
支持棒28はリード線接続部材26−1〜26−4及び連結用部材27と同様、直径約1mmのステンレス製の棒である。支持棒28の長さは約250mmであり、長手方向が発熱体20−1及び20−2と実質的に平行である。支持棒28の両端部は長手方向に対して直角に同じ向きに曲がっている(図2参照)。支持棒28の一端28−1には振動防止板36の中央部が溶接により接続されている。支持棒28の他端部28−2はステーム29の内部に封止されている。支持棒28はリード線接続部材26−1〜26−4及び連結用部材27と一体となって発熱体20−1及び20−2に対する支持部材としての役割を果たす。
尚、支持棒28の両端部28−1及び28−2、リード線接続部材26−1〜26−4、並びに、連結用部材27それぞれの形状は、図2に示されているように、発熱体20−1及び20−2と支持棒28との距離をその間で放電しない程度に大きくするように工夫されている。
【0040】
以上の構成により、口金32の側面、第一外部リード線31−1、第二リード線接続部材26−2、第二リード線25−2、第二放熱端子22−2、第一発熱体20−1、第一放熱端子22−1、第一リード線25−1、第一リード線接続部材26−1、連結用部材27、第三リード線接続部材26−3、第三リード線25−3、第二発熱体20−2、第四リード線25−4、第四リード線接続部材26−4、第二外部リード線31−2、そして、口金32の金属端子34で形成される経路を電流が流れ得る。つまり、発熱体20−1及び20−2が電気的に直列に接続されている。
【0041】
振動防止板36は厚さ約0.3mm、幅約5mm、長さ約80mmのステンレス製の長方形の板である。図1及び図2に示されているように、振動防止板36の長手方向は支持棒28の長手方向に対して垂直であって発熱体20−1及び20−2の板面に平行である。振動防止板36の両端部36a及び36bはその長手方向に対して直角に曲がっていて、ガラス管21の内面に接触している。この接触により、発熱体20−1及び20−2、支持棒28、リード線接続部材26−1〜26−4、並びに、連結用部材27の組み合わせ全体が、ステーム29に封止された端部を支点として振動しにくい。従って、第二リード線接続部材26−2及び第四リード線接続部材26−4が過剰な曲げ応力を受けにくいので断線しにくい。
【0042】
リード線25−1〜25−4の螺旋形状部分24−1〜24−4のバネ弾性により、発熱体20−1及び20−2が長さ方向外向きに所定の張力(約50〜200N(約50〜200g))で引っ張られて、リード線接続部材26−1〜26−4、連結用部材27及び支持棒28により安定に支持される。
更に、螺旋形状部分24−1〜24−4は、以下のような機能を有する。発熱体20−1及び20−2からの熱により発熱体20−1と20−2、及び、支持棒28それぞれの温度が上昇し熱膨張する。この時、双方の熱膨張率の違いにより、リード線25−1〜25−4及びリード線接続部材26−1〜26−4に熱応力が生じる。螺旋形状部分24−1〜24−4は、この熱応力をその弾性力によって打ち消すように伸縮する。こうして、リード線25−1〜25−4と放熱端子22−1〜22−4との接続が熱応力により損なわれることがない。
【0043】
実施例1では、発熱体20−1及び20−2の板面が同一平面上にあるので、板面の法線方向へ放射される赤外線の強度は板面の接線方向より約10倍以上強い。従って、特定の方向に対してだけ赤外線を集中して照射すれば十分な場合、その方向以外へ放射される赤外線量が少ないので、実施例1の赤外線電球は効率上有利である。例えば、そのような用途に従来のコルツランプ又はハロゲンランプを使用する場合と比べて、実施例1の赤外線電球は約30%以下の消費電力でほぼ同じ加熱性能を示した。
【0044】
発熱体20−1及び20−2からの赤外線放射強度は、発熱温度が約1100℃の場合波長1〜2μmでピークを持ち、赤外線放射強度の波長分布は波長1〜5μmの範囲に集中している。一方、有機物質又は水分は上記の範囲に波長を持つ赤外線(遠赤外線)を良く吸収する。調理器具は有機物質又は水分を主な加熱対象とするので、実施例1の赤外線電球は調理器具における使用に対して顕著に有効である。
実際、ロースター用の赤外線電球として従来のコルツヒーター又はシーズヒーターを用いた場合と実施例1を用いた場合とで、それぞれのロースターで焼いた魚、肉及び野菜の焼き具合を比較した。実験の結果、実施例1の赤外線電球を用いたロースターは従来の約半分の時間で食材の中心部まで十分に加熱できた。このように、実施例1の赤外線電球は、特に調理器具において従来のものより有利である。
【0045】
《実施例2》
図3は本発明の実施例2の平面図であり、図4は側面図である。実施例2は実施例1と比べて反射板40が付加されている点だけが異なる。実施例1の構成要素に対応するものには同一符号を付け、上記の実施例での説明を援用する。
反射板40は絶縁体、例えばステアタイト等のセラミックスから成り、発熱体20−1及び20−2より少し長く、かつ、幅約50mm、厚さ約1mmの板である。反射板40の板面は発熱体20−1及び20−2の板面と平行であり、発熱体20−1及び20−2と支持棒28との中間に配置され(図4参照)、支持棒28に対して複数の止め金具41により固定されている。止め金具41は鉄又はステンレスから成り、ハトメにより反射板40に固定された上で、支持棒28に溶接により接合される。
【0046】
反射板40は、発熱体20−1及び20−2から放射される赤外線を板面の法線方向に反射する。これにより、反射板40の板面の法線方向に対する赤外線の放射強度が大きくなる。従って、特定の方向だけを特に加熱する用途に対して、実施例2の赤外線電球は適している。
更に、反射板40は絶縁体であるので、発熱体20−1及び20−2と金属(ステンレス)製の支持棒28との間の放電を防ぐのに有効である。
反射板40の材料としてはセラミックスが好ましい。その他に、石英ガラス又はホウケイ酸ガラスが使用できる。更に、反射板40の反射面に赤外線反射率の高い金属膜、例えば、窒化アルミニウム、アルミニウム、窒化チタン、金、銀などの薄膜を厚さ数十μm程形成しても良い。これらの薄膜は、蒸着、転写、メッキ等、薄膜の材料である金属の種類に適した方法で形成できる。
【0047】
発熱体20−1及び20−2と支持棒28との間に放電を生じるおそれがない場合は、反射板40が金属であっても良い。更にこの場合、反射板40が発熱体20−1及び20−2に対して支持棒28より遠くに設置されても良い。
反射板40は平面形状の他に、例えば、複数の平面をコの字形に組み合わせたもの、実質的に多角形、円、楕円若しくは放物線の一部から成る横断面を有するもの又はそれらの組み合わせであっても良い。これらの形状は、赤外線の放射強度の方向分布が実施例2の赤外線電球の用途において最適なものになるように選択できる。
【0048】
《実施例3》
図5は実施例3の赤外線電球の平面図であり、図6は側面図である。実施例3は実施例1と比べて、A) 支持棒28(図1及び図2)の代わりに支持管52を有する点、並びに、B) 第一サポート材53−1、第二サポート材53−2、及び、遮熱板55が付加されている点、が異なる。実施例1の構成要素に対応するものには同一符号を付け、上記の実施例での説明を援用する。
【0049】
支持管52はホウケイ酸ガラス製のガラス管であり、発熱体20−1及び20−2とほぼ同じ長さ、約4mmの直径及び約0.5mmの厚さを有し、発熱体20−1及び20−2と平行に配置される。支持管52の両端は第一支持棒接続部材50により連結用部材27の中央部27aと、第二支持棒接続部材51によりステーム29と、それぞれ接続される。支持棒接続部材50及び51は直径約1mmのステンレス製の線材であり、それぞれ一端部を支持管52の両端に封止されている。
支持管52は絶縁体であるので、その両端を電気的に短絡させるおそれがない。更に、発熱体20−1及び20−2からの距離が実施例1の支持棒28等と比べて近くても、その間に放電が生じるおそれがない。
更に、ガラスの剛性は強いので、リード線25−1〜25−4の螺旋形状部分24−1〜24−4の張力により支持管52が変形するおそれがない。
【0050】
支持管52の中央部にはサポート材53−1及び53−2の一端が封止されている。サポート材53−1及び53−2のそれぞれの他端は発熱体20−1及び20−2の中央部にそれぞれ巻かれている。発熱体20−1及び20−2はサポート材53−1及び53−2で中央部を固定されるので、実施例1(図1及び図2)のように両端部だけで固定される場合より安定に支持され得る。
サポート材53−1及び53−2は耐熱性の高い金属、例えば、タングステンから成り、直径約1mmの線材である。支持管52は絶縁体であるので、サポート材53−1及び53−2が金属であってもそれによって短絡するおそれはない。更に、支持管52はガラス管であるので、サポート材53−1及び53−2の端部を封止することにより簡単かつ確実に固定できる。
尚、実施例2の反射板40を有する場合、その反射板40に対してサポート材53−1及び53−2を取り付けても良い。この場合、支持管52に固定する場合と比べて、サポート材53−1及び53−2の固定位置を発熱体20−1及び20−2の支持に最適な場所に選ぶことが容易である。
【0051】
ステーム29と放熱端子22−2及び22−4との間に、遮熱板55が設置されている。第二リード線25−2、第四リード線25−4、及び、第二支持棒接続部材51はそれぞれ遮熱板55の中央部に設けられた穴(図示せず)を通り、その穴の内面との接触部で遮熱板55に固定されている。
遮熱板55は耐熱性が高い絶縁体、例えばステアタイト等のセラミックスから成り、厚さ約1mmであってガラス管21の内径と実質的に同じ直径の円板である。
遮熱板55は、発熱体20−1及び20−2からの輻射熱がステーム29近傍の部材に伝わりにくくする。これにより、ステーム29近傍が過熱されて、リード線接続部材26−2及び26−4、又は、外部リード線31−1及び31−2が断線するおそれがない。
更に遮熱板55は、第二リード線25−2及び第四リード線25−4を第二支持棒接続部材51によって支持する。これにより、第二リード線25−2及び第四リード線25−4に過剰な曲げ応力が作用せず断線しない。
遮熱板55の形状は好ましくはガラス管21の横断面と実質的に同じである。遮熱板55の端部がガラス管21の内面と接触するので、より安定に第二リード線25−2、第四リード線25−4、及び、第二支持棒接続部材51を支持できる。実施例3の場合、遮熱板55は円形である。その他に、遮熱板55は多角形又は楕円形等、ガラス管21の横断面に適した形状でも良い。
【0052】
《実施例4》
図7は実施例4の赤外線電球の平面図である。実施例4において実施例1の構成要素に対応するものには同一符号を付け、上記の実施例での説明を援用する。
第一支持棒61−1及び第二支持棒61−2は、発熱体20−1より少し長く、直径約1mmのステンレス製の棒である。それらは好ましくは、ガラス管21の中心軸近傍に置かれた発熱体20−1と平行に設置される。発熱体20−1、第一支持棒61−1及び第二支持棒61−2は、同一平面上にはないように設置されて、互いの間に十分な距離を置いている。但し、放電のおそれがない場合は、それらが同一平面上にあるように設置しても良い。
【0053】
第一支持棒61−1及び第二支持棒61−2は、それぞれの両端部近傍に他の部分より少し大きい直径である約2mmの膨らみ部分62−1〜62−4を有する。第一膨らみ部分62−1及び第三膨らみ部分62−3よりガラス管21の端部21−1側に振動防止板70−1が、第二膨らみ部分62−2及び第四膨らみ部分62−4よりガラス管21の電極端21−2側に遮熱板70−2が、それぞれ設置される。
第一支持棒61−1及び第二支持棒61−2は、ガラス管21の電極端21−2に近い端部を第一リード線接続部材65−1及び第二リード線接続部材65−2にそれぞれ溶接により接続される。第一リード線接続部材65−1及び第二リード線接続部材65−2は直径約1mmのステンレス製の線材であり、第一支持棒61−1及び第二支持棒61−2との接続端とは逆の端部をステーム29に封止されている。ステーム29内に封止された第一リード線接続部材65−1及び第二リード線接続部材65−2の端部には、第一外部リード線31−1及び第二外部リード線31−2がそれぞれ接続されている。
【0054】
口金66は実施例1の口金32と同じ材質及び実質的に同じサイズのエジソンベース口金である。口金66は実施例1の口金32とは異なり、側部にネジ形状部を有し、同様なネジ形状の内面を有するソケット(図示せず)にねじ込まれて加熱機器等に接続される。口金66は実施例1の口金32と同様の接着剤によりガラス管21の電極端21−2と接着される。
第一外部リード線31−1は口金66内部の側面へ、第二外部リード線31−2は口金66の底部の金属端子68へそれぞれ接続されている。
【0055】
振動防止板70−1は厚さ約1mmであり、ガラス管21の横断面と実質的に同じ大きさ及び形状のセラミックス製円板である。第一支持棒61−1、第二支持棒61−2及び第一リード線25−1は、振動防止板70−1の板面に設けられた穴(図示せず)をそれぞれ通っている。第一支持棒61−1及び第二支持棒61−2は、第一膨らみ部分62−1及び第三膨らみ部分62−3と、第一パイプ63−1及び第三パイプ63−3との間に振動防止板70−1を挟んで固定している。ここで、第一パイプ63−1及び第三パイプ63−3は第一支持棒61−1及び第二支持棒61−2の直径よりわずかに大きい内径を有するステンレス製の円筒であり、円筒の内面と第一支持棒61−1及び第二支持棒61−2とを溶接により固定されている。
振動防止板70−1の端部はガラス管21の内面に接触して、発熱体20−1、第一支持棒61−1及び第二支持棒61−2等の振動を抑える。
【0056】
遮熱板70−2は振動防止板70−1と実質的に同じ円板である。第一支持棒61−1、第二支持棒61−2及び第二リード線25−2は、遮熱板70−2の板面に設けられた穴(図示せず)をそれぞれ通っている。第一支持棒61−1及び第二支持棒61−2は、第二膨らみ部分62−2及び第四膨らみ部分62−4と、第二パイプ63−2及び第四パイプ63−4との間に遮熱板70−2を挟んで固定している。ここで、第二パイプ63−2及び第四パイプ63−4は第一パイプ63−1及び第三パイプ63−3と実質的に同じステンレス製の円筒であり、円筒の内面と第一支持棒61−1及び第二支持棒61−2とを溶接により固定されている。
遮熱板70−2は発熱体20−1からの輻射熱を遮るので、ステーム29近傍の過熱による断線を防ぐ。更に、遮熱板70−2の端部はガラス管21の内面と接触して、発熱体20−1、第一支持棒61−1及び第二支持棒61−2の振動を抑える。
【0057】
発熱体20−1は第一リード線25−1に溶接された第一小パイプ60−1を振動防止板70−1の板面に、第二リード線25−2に溶接された第二小パイプ60−2を遮熱板70−2の板面に、それぞれ接触させて固定される。ここで、第一小パイプ60−1及び第二小パイプ60−2は、第一リード線25−1及び第二リード線25−2の直径よりわずかに大きい内径を有するステンレス製の円筒である。
【0058】
第一リード線25−1は、振動防止板70−1に対してガラス管21の端部21−1側で、連結用部材64により第二支持棒61−2の端部と接続される。連結用部材64は直径約1mmのステンレス製の線材であり、両端部が第一リード線25−1と第二支持棒61−2と、溶接によりそれぞれ固定される。
第二リード線25−2は、遮熱板70−2に対してガラス管21の電極端21−2側で、第一リード線接続部材65−1と溶接により接続される。
【0059】
以上の構成により、口金66の側部、第一外部リード線31−1、第一リード線接続部材65−1、第二リード線25−2、第二放熱端子22−2、発熱体20−1、第一放熱端子22−1、第一リード線25−1、連結用部材64、第二支持棒61−2、第二リード線接続部材65−2、第二外部リード線31−2、そして、口金66底部の金属端子68で形成される経路を電流が流れ得る。つまり、実施例4では第二支持棒61−2、第一リード線接続部材65−1及び第二リード線接続部材65−2が、発熱体20−1の支持部材であると共に、電流の経路となるリード部材の役割を兼ねている。
【0060】
実施例4は支持棒を二本有するので、実施例1等の支持棒を一本だけ含む場合と比べて発熱体20−1の支持部材全体の剛性が大きい。その一方で、支持部材とリード部材とが兼用されているので、実施例1と同程度の部品数で構成できる。
更に、第一支持棒61−1及び第二支持棒61−2と発熱体20−1との間に、実施例2の反射板40と同様の反射板を設置しても良い。これにより、実施例2同様、発熱体20−1の板面の法線方向に赤外線を集中して放射できる。
【0061】
《実施例5》
図8は実施例5の赤外線電球の平面図である。実施例5は実施例4と発熱体が二本ある点だけが実質的に異なる。実施例5において実施例1又は実施例4の構成要素に対応するものには同一符号を付け、上記の実施例の説明を援用する。
第一発熱体20−1は第一小パイプ60−1及び第二小パイプ60−2により、第二発熱体20−2は第三小パイプ60−3及び第四小パイプ60−4により、振動防止板70−1及び遮熱板70−2にそれぞれ固定される。その固定方法は実施例4の発熱体20−1に対するものと同様なので、その詳細は省略する。
【0062】
振動防止板70−1に対してガラス管21の端部21−1側で、第一リード線60−1及び第三リード線60−3は連結用部材72により接続される。連結用部材72は直径約1mmのステンレス製の線材であり、その両端部で溶接により第一リード線60−1及び第三リード線60−3と接続される。
遮熱板70−2に対してガラス管21の電極端21−2側で、第二リード線25−2は第一リード線接続部材65−1と、第四リード線25−4は第二リード線接続部材65−2と、それぞれ溶接により接続される。
【0063】
以上の構成により、口金66の側面、第一外部リード線(図示せず)、第一リード線接続部材65−1、第二リード線25−2、第二放熱端子22−2、第一発熱体20−1、第一放熱端子22−1、第一リード線25−1、連結用部材72、第三リード線25−3、第二発熱体20−2、第四リード線25−4、第二リード線接続部材65−2、第二外部リード線(図示せず)、そして、口金66の金属端子68で形成される経路を電流が流れ得る。つまり、第一発熱体20−1及び第二発熱体20−2が電気的に直列に接続されている。
実施例5では実施例4とは異なり発熱体が二本あるので、支持棒のいずれかをリード部材として兼用する必要はない。従って、実施例4(図7)のように第二支持棒61−2と第二リード線接続部材65−2とを接続する必要もない。但し、二本の支持棒等を含む支持部材全体の耐振動性をより強くする目的で、第二支持棒61−2と第二リード線接続部材65−2とを接続しても良い。第一支持棒61−1と第一リード線接続部材65−1との接続も同様である。
【0064】
更に、第一支持棒61−1及び第二支持棒61−2と二本の発熱体20−1及び20−2との間に、実施例2の反射板40と同様の反射板を設置しても良い。これにより、実施例2同様、二本の発熱体20−1及び20−2の板面の法線方向に赤外線を集中して放射できる。
【0065】
《実施例6》
図9は実施例6の赤外線電球の平面図である。実施例6は実施例3(図5)の構成において、二本の発熱体20−1及び20−2を電気的に並列に接続し、かつ、別々に導通できるようにしたものである。実施例6において実施例3の構成要素に対応するものには同一符号を付け、上記の実施例での説明を援用する。
支持管52の両端に封止されている第一支持棒接続部材50と第二支持棒接続部材51とは、第一リード棒80及び第二リード棒81により互いに電気的に接続されている。
第一リード棒80は直径約1mmのステンレス製の真っ直ぐな棒である。その一端に第一リード線接続部材26−1を、中央部に第三リード線接続部材26−3を、そして、他端に第二リード棒81をそれぞれ溶接により接続している。
第二リード棒81は直径約1mmのステンレス製の実質的に真っ直ぐな棒である。その長さは発熱体20−1及び20−2より少し長い程度であり、発熱体20−1及び20−2と平行に、かつ、それらから十分な距離を置いて設置されている。ステーム29に近い方の端部は長さ方向に対して直角に曲げられて、第二支持棒接続部材51の中央部に溶接により接続されている。
【0066】
第二支持棒接続部材51のステーム29内に封止された端部51aは、第三外部リード線31−3に溶接されて接続されている。第三外部リード線31−3は第一外部リード線31−1及び第二外部リード線31−2と同様にモリブデンから成り、直径約1mmの線材である。三本の外部リード線31−1、31−2及び31−3はそれぞれカップ状口金85底部の三本のピン86、87及び88にそれぞれ接続されている。
カップ状口金85はセラミックスから成り、直径約40mmの実質的に円筒形状である。その開口端85aはガラス管21の電極端21−2に実施例1同様の接着剤で接着される。カップ状口金85の底部85bは閉じられていて、底面に設けられた三つの穴(図示せず)から三本のピン86、87及び88を外へ向けて平行に突出させている。三本のピン86、87及び88はいずれも真鍮製の真っ直ぐな棒である。
【0067】
以上の構成により、第一ピン86、第一外部リード線31−1、第二リード線接続部材26−2、第二リード線25−2、第二放熱端子22−2、第一発熱体20−1、第一放熱端子22−1、第一リード線25−1、第一リード線接続部材26−1、第一リード棒80、第二リード棒81、第二支持棒接続部材51、第三外部リード線31−3、そして、第二ピン87で形成される経路を電流が流れ得る。
以上の経路とは独立して、第三ピン88、第二外部リード線31−2、第四リード線接続部材26−4、第四リード線25−4、第四放熱端子22−4、第二発熱体20−2、第三放熱端子22−3、第三リード線25−3、第三リード線接続部材26−3、第一リード棒80、第二リード棒81、第二支持棒接続部材51、第三外部リード線31−3、そして、第二ピン87で形成される経路を電流が流れ得る。
従って、第一ピン86と第二ピン87との間を導通させると第一発熱体20−1が発熱し、第三ピン88と第二ピン87との間を導通させると第二発熱体20−2が発熱する。つまり、第一発熱体20−1及び第二発熱体20−2を独立に発熱させ得る。更に、二本の発熱体20−1及び20−2を同時に発熱させることもできる。
実施例6では二本の発熱体20−1及び20−2が同形状であるのでそれぞれから放射される赤外線の強度が等しい。その他に、発熱体の板幅を相違させる等によりそれぞれから放射される赤外線の強度を相違させても良い。この場合、二本の発熱体を切り替えて又は同時に発熱させることにより、用途に合わせて放射強度を少なくとも三段階に変化させ得る。
【0068】
上記のように二本の発熱体20−1及び20−2を独立に導通させる構成は、実施例1又は実施例4のいずれの構成に対しても同様に応用できることは、関連分野の通常の技術者(以下、当業者という)であれば理解できるであろう。特に、実施例1では支持棒28が、実施例4では第一支持棒61−1又は第二支持棒61−2が、それぞれ実施例6の第一リード棒80及び第二リード棒81等のリード部材としての役割を兼用できる。
更に、実施例6においても、実施例2の反射板40と同様な反射板を設けることが可能である。
【0069】
遮熱板89は、実施例3の遮熱板55と同様、セラミックス等の絶縁体から成り、ガラス管21の内径と実質的に同じ直径の円板である。第二リード線接続部材26−2、第四リード線接続部材26−4、及び、第二支持棒接続部材51は、遮熱板89の板面に設けられた穴(図示せず)を通り、その穴の内面との接触部分で遮熱板89に固定される。これにより、第二リード線接続部材26−2及び第四リード線接続部材26−4がステーム29との接続部に過剰な曲げ応力を受けないので断線しない。
尚、遮熱板89の設置場所は図9に示されているものに限られず、図5に示されている実施例3の遮熱板55の場所に設置されても良い。
【0070】
《実施例7》
図10は実施例7の赤外線電球の平面図である。実施例7は実施例6と、第二発熱体20−2が二本の棒状発熱体90−1及び90−2に置換されている点だけ異なる。実施例7において実施例6の構成要素に対応するものには同一符号を付け、上記の実施例での説明を援用する。
二本の棒状発熱体90−1及び90−2は上記の実施例における発熱体と同様の炭素系物質から成り、直径約0.5mmの円を横断面とし、第一発熱体20−1と実質的に同じ長さである。棒状発熱体90−1及び90−2の両端は第三放熱端子22−3及び第四放熱端子22−4の端面に設けられた穴(図示せず)に挿入されて固定される。
【0071】
第一発熱体20−1は板状であるので、板面の法線方向へ放射される赤外線の強度が、板面の接線方向へのものより約10倍強い。一方、棒状発熱体90−1及び90−2は実質的に等方的な放射強度を示す。実施例6で説明したように第一発熱体20−1と棒状発熱体90−1及び90−2とは独立して発熱させ得るので、上記の二種類の方向分布及びそれらを重ね合わせた方向分布の放射強度を有する赤外線を、用途に合わせて切り替えて利用できる。
更に、棒状発熱体90−1及び90−2が第一発熱体20−1に比べて十分細い場合、棒状発熱体90−1及び90−2の赤外線放射量は第一発熱体20−1より小さい。従って、いずれの発熱体を発熱させるか又は同時に発熱させるかによって、赤外線放射量を少なくとも三段階に切り替え得る。
【0072】
《実施例8》
図11は実施例8の赤外線電球の平面図である。実施例8において実施例1の構成要素に対応するものには同一符号を付け、上記の実施例での説明を援用する。
実施例8では上記の実施例とは異なり、ガラス管109が石英ガラスから成る。ガラス管109のサイズは上記の実施例のガラス管21と実質的に同じである。ガラス管109の一端109−1は上記の実施例のガラス管21の端部21−1と同様に閉じられている。一方、ガラス管109の他端109−2は板状に封じられ、内部に三枚の金属箔107−1〜107−3を封止している。三枚の金属箔107−1〜107−3はモリブデンから成り、
そのサイズは約3mm×7mm×0.02mmである。第一金属箔107−1の両端には第二リード線接続部材26−2及び第一外部リード線108−1が、第二金属箔107−2の両端には第二支持枠連結用部材105及び第二外部リード線108−2が、第三金属箔107−3の両端には第四リード線接続部材26−4及び第三外部リード線108−3が、それぞれ溶接により接続されている。それらの接続部全体がガラス管109の電極端109−2内部に封止されている。ここで、第二支持枠連結用部材105は直径約1mmのステンレス製の線材である。
【0073】
支持枠102は直径約1mmのステンレス製の線材から成り、長辺と短辺との比が著しく大きい実質的に長方形状の枠である。但し、その短辺の一つは開いていて、直径約1mmのステンレス製の棒である第一支持枠連結用部材103を支持枠102の長辺の両端102a及び102bへ溶接により接続している。支持枠102の閉じている短辺102cには、第一リード線接続部材26−1、第三リード線接続部材26−3及び振動防止板36を支持するための支持棒101が溶接により接続されている。支持棒101は直径約1mmのステンレス製の線材である。
一方、第一支持枠連結用部材103の中央部には第二支持枠連結用部材105の端部が溶接により接続されている。図11では、第二リード線接続部材26−2及び第四リード線接続部材26−4が第一支持枠連結用部材103の両端と接続されているかのごとくに見える。しかし、第二リード線接続部材26−2及び第四リード線接続部材26−4は第一支持枠連結用部材103に対して、図11の紙面に垂直な方向に所定の間隔だけ離れて配置されて、相互に絶縁されている。
【0074】
以上の構成により、第一外部リード線108−1、第一金属箔107−1、第二リード線接続部材26−2、第二リード線25−2、第二放熱端子22−2、第一発熱体20−1、第一放熱端子22−1、第一リード線25−1、第一リード線接続部材26−1、支持枠102、支持枠102と第一支持枠連結用部材103との第一接続点102a、第一支持枠連結用部材103、第二支持枠連結用部材105、第二金属箔107−2、そして、第二外部リード線108−2で形成される経路を電流が流れ得る。
以上の経路とは独立して、第三外部リード線108−3、第三金属箔107−3、第四リード線接続部材26−4、第四リード線25−4、第四放熱端子22−4、第二発熱体20−2、第三放熱端子22−3、第三リード線25−3、第三リード線接続部材26−3、支持枠102、支持枠102と第一支持枠連結用部材103との第二接続点102b、第一支持枠連結用部材103、第二支持枠連結用部材105、第二金属箔107−2、そして、第二外部リード線108−2で形成される経路を電流が流れ得る。
【0075】
従って、第一外部リード線108−1と第二外部リード線108−2との間を導通させると第一発熱体20−1が発熱し、第三外部リード線108−3と第二外部リード線108−2との間を導通させると第二発熱体20−2が発熱する。つまり、第一発熱体20−1及び第二発熱体20−2を独立に発熱させ得る。更に、二本の発熱体20−1及び20−2を同時に発熱させることもできる。
実施例7では二本の発熱体20−1及び20−2が同形状であるのでそれぞれから放射される赤外線の強度が等しい。その他に、発熱体の板幅を相違させる等によりそれぞれから放射される赤外線の強度を相違させても良い。この場合、二本の発熱体を切り替えて又は同時に発熱させることにより、用途に合わせて放射強度を少なくとも三段階に変化させ得る。
【0076】
石英ガラスはホウケイ酸ガラス等に比べ融点が高くかつ固いので、上記の実施例のステーム29を利用した組立は困難である。しかし、上記のような構成を採れば、石英ガラスによるガラス管109においても片端だけを電極端とする構造を形成し得る。更に、外部リード線108−1〜3に実施例7のカップ状口金85と同様なピンタイプの口金を接合しても良い。
ホウケイ酸ガラス等は、発熱体から放射される赤外線の内、2〜4μmの波長域を良く吸収するので、水分又は有機物質の加熱には不適である。一方、石英ガラスはその波長域の赤外線を良く透過する。従って実施例8の赤外線電球は水分又は有機物質の加熱、例えば、調理等において最適である。
【0077】
《実施例9》
図12は実施例9の赤外線電球の平面図である。実施例9は実施例8と比べ、
A) リード線25−1〜25−4が螺旋形状部24−1〜24−4を持たない点、及び、B) 二本の発熱体20−1及び20−2が支持枠102に対してバネ113により弾性支持される点だけで異なる。実施例9において実施例8の構成要素に対応するものには同一符号を付け、上記の実施例での説明を援用する。
第一リード線25−1及び第三リード線25−3は、直径約1mmのステンレス製の棒である連結用部材111に溶接により接続されている。連結用部材111の中央部111aと支持枠102の短辺102cの中央部との間に、バネ113が両端を溶接されて接続されている。バネ113は、例えばオーステナイト系等、耐熱性の高いバネ鋼である。その他にタングステンから成っていても良い。バネ113は約100〜400N(約100〜400g)の張力を二本発熱体20−1及び20−2に作用させている。従って、上記の実施例におけるリード線25−1〜25−4の螺旋形状部24−1〜24−4の役割と同様の役割をバネ113は果たし得る。すなわち、バネ113は外部からの振動及び衝撃を吸収して発熱体20−1及び20−2を保護すると共に、支持枠102等の支持部材と発熱体20−1及び20−2との間に生じる熱応力を吸収してリード線25−1〜25−4の断線を防ぐ。
【0078】
バネ113による弾性支持は、上記の実施例における螺旋形状部24−1〜24−4による弾性支持に比べて、次のような利点がある。
A) リード線25−1〜25−4が簡単な構造となって作りやすい。
A) 螺旋形状部24−1〜24−4を形成するモリブデン又はタングステンは、その温度が約500℃以上になると弾性が極端に低下し、発熱体20−1及び20−2に所定の張力を与えられなくなる。従って、発熱体20−1及び20−2が発熱している時に振動及び衝撃を吸収できず、振動した発熱体が例えばガラス管の内側面に衝突して破損するおそれがある。一方、バネ113は発熱体20−1及び20−2から十分に距離を置いて設置できるので、その温度上昇を抑え得る。更に、バネ113の材質として比較的温度に対する弾性変化が小さいものが選択できるので、発熱体の発熱時にも所定の弾性を失わないようにできる。
尚、バネ113による弾性支持は実施例9の構成に限られるものではなく、上記の他の実施例においても採用し得ることは当業者であれば容易に理解できるであろう。
【0079】
《実施例10》
図13は実施例10の赤外線電球の横断面図である。実施例10は実施例3(図5)と比べてガラス管130の横断面の形状だけが異なる。実施例10において実施例8の構成要素に対応するものには同一符号を付け、上記の実施例での説明を援用する。
図13は、図5のXIII−XIIIで示されている横断面に相当する。但し、実施例3ではガラス管21の横断面が円であるのに対して、実施例10のガラス管130は楕円である。二本の発熱体20−1及び20−2は、ガラス管130の横断面である楕円の長径方向に対して板面が平行になるように配置されている。このように配置すると、二本の発熱体20−1及び20−2、並びに、支持管52の配置は、図13に示されているように扁平であるので、楕円の短径方向はガラス管130の内面同士の間隔を長径方向ほど広くなくても良い。従って、円形を横断面とするガラス管21よりもガラス管130の方が体積が小さい。
【0080】
実施例3に限らず、上記の実施例では発熱体及び支持部材等、ガラス管内に封入される構造物全体のサイズが一般に扁平である。従って、図13のようにその構造物の扁平に合わせた楕円をガラス管の横断面とすると、ガラス管全体の体積を小さくできる。
【0081】
《実施例11》
図14は実施例11の赤外線電球の側面図である。実施例11は実施例3(図6)と比べてガラス管21の内面に赤外線用反射膜135を有する点だけが異なる。実施例11において実施例3の構成要素に対応するものには同一符号を付け、上記の実施例での説明を援用する。
赤外線用反射膜135は、図14の間隔が比較的広い斜線部で示されているガラス管21の内面上の範囲にある。赤外線用反射膜135は厚さ約20〜30μmのアルミニウム蒸着膜であり、発熱体20−1及び20−2から放射される赤外線の約70%を反射する。赤外線用反射膜135は、図14に示されているように、ガラス管21のほぼ全長に渡って発熱体20−1及び20−2の板面に対向する半円筒形状である。
赤外線用反射膜135により、発熱体20−1及び20−2から放射される赤外線は赤外線用反射膜135の反射面に対向する方向(図14において上方)に集中する。従って、実施例11の赤外線電球は、効率良く特定の方向だけを集中して加熱できる。
尚、赤外線用反射膜135は実施例3の構成においてのみ有効であるのではなく、他の実施例において設置されても同様に有効である。
赤外線用反射膜135はアルミニウムの他に、窒化チタン、金、銀等、赤外線に対する反射率が高く、高温でも安定なものから形成され得る。更に、反射膜の形成方法は蒸着の他、転写、メッキ等、反射膜の材料に適した方法で形成できる。
【0082】
本発明の赤外線電球は、以上説明した実施例の範囲だけに限られるものではない。実際、上記の実施例の構成要素を相互に置換できることは実証済みである。
例えば、実施例1のスワンベース口金をエジソンベース口金又はピンタイプ口金に置き換えても良い。同様に、他の実施例の口金を他の実施例のものに置き換えることも可能である。
実施例2の反射板40又は実施例3の遮熱板55を他の実施例の構成に加えることもできる。
実施例1のように二本の発熱体20−1及び20−2が直列に接続されているものを、実施例6のように並列に接続することも容易であろう。
【0083】
実施例8及び9を除き、上記の実施例のガラス管はホウケイ酸ガラスから成る。その他にソーダガラス等、耐熱性及び赤外線に対する透過率が共に高い材料を使用できる。
実施例1の支持棒28等の支持部材、及び、リード線接続部材26−1〜26−4等のリード部材、それぞれを構成する棒材又は線材はステンレス製である。その他に、
表面にクロムメッキを施された鉄等、耐熱性及び剛性に優れ、かつ、さびにくい材料であれば使用できる。
実施例4を除き、上記の実施例では発熱体がいずれも二本である。しかしこの他に、実施例4のように発熱体を一本だけ有していても、又は三本以上であっても、それらを支持して導通させるように支持部材及びリード部材の構造を変化させることは、当業者であれば容易であろう。
上記の実施例においてガラス管内に封入されるガスはアルゴンガスである。その他に、窒素ガス、クリプトンガス、キセノンガス、又は、それらのガスの混合物であっても良い。
【0084】
本発明の赤外線電球は以下に例示列挙された装置に対して適用できる。
1)暖房装置:例えばストーブ、サウナ、コタツ、足温器、浴室乾燥暖房機、脱衣所用ストーブ等;
2)乾燥装置:例えば衣類の乾燥機、食器乾燥機、布団乾燥機、各種塗料・塗幕の乾燥焼きつけ装置、印刷物の乾燥装置、水洗後のプリント基板の乾燥装置、水洗後の写真印画紙の乾燥装置等;
3)加熱装置:例えば飲料水の加熱機、観賞用水槽の加熱器、冷蔵庫の霜取り機、温水器、生ゴミ処理機、各種食品の加熱装置、LBP・PPC・PPF・FAXのトナー定着用加熱装置等;
4)保温装置:例えばデリカート、肉まん・ソーセージ・焼き鳥・たこ焼き等の保温装置等;
5)調理装置:例えば電子レンジ、ロースター、トースター、オーブンレンジ、焼き鳥装置、ハンバーグ調理機、各種家庭用業務用調理装置等;
6)医療装置:例えば赤外線治療機等;
7)焙煎装置:例えば胡麻、いりこ、コーヒー、麦茶、ピーナツ、豆菓子、アーモンド等の焙煎装置等;
8)熟成装置:例えば果実酒、漬け物、ハム、薫製、ソーセージ、チーズ等の熟成装置;
9)発酵装置:例えばヨーグルト、酢、醤油、乳酸飲料、ウーロン茶、発酵酒等の発酵装置;
10)解凍装置:例えば冷凍食品の解凍装置;
11)焼成装置:例えば蒲鉾、竹輪、パン、ケーキ、焼き芋、甘栗、海苔、魚肉等の焼成装置;
12)殺菌装置:例えばそば、鰹節、果実、真空パック食品の殺菌装置;
但し、以上列挙された装置類はあくまでも例示であり、本発明の赤外線電球が以上の装置だけに適用が限定されるものではない。
【0085】
【発明の効果】
本発明の赤外線電球では、ガラス管が一方の端部だけを電極端とできるので、加熱機器に設置する時の配線が容易である。それ故、組立工程数、配線に要する部品数等を削減できる。更に、ガラス管の電極端ではない方の端部を、特に絶縁目的の構造にすることなく、直接溶液中に浸して用いることが可能であるので、従来の構成より簡単なものにできる。
【0086】
本発明の赤外線電球におけるガラス管の一端だけが電極端である構成は、赤外線電球以外の電球等で通常用いられるものと実質的に同じである。従って、従来のガラス管の材料であるホウケイ酸ガラスをそのまま用いることができる。それ故、既存の工程と実質的に同じ工程で本発明の赤外線電球を形成できる。
【0087】
更に、本発明の赤外線電球は、発熱体を支持するための支持部材と発熱体を導通させるためのリード部材とを兼用できるので、発熱体を電気的に直列に接続する場合、及び、並列に接続する場合、いずれにおいても、比較的少ない部品数で構成できる。従って、従来例のようにガラス管の両端に電極端を有するものと同程度に容易かつ安価に本発明の赤外線電球を作成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1による赤外線電球の平面図である。
【図2】本発明の実施例1による赤外線電球の側面図である。
【図3】本発明の実施例2による赤外線電球の平面図である。
【図4】本発明の実施例2による赤外線電球の側面図である。
【図5】本発明の実施例3による赤外線電球の平面図である。
【図6】本発明の実施例3による赤外線電球の側面図である。
【図7】本発明の実施例4による赤外線電球の平面図である。
【図8】本発明の実施例5による赤外線電球の平面図である。
【図9】本発明の実施例6による赤外線電球の平面図である。
【図10】本発明の実施例7による赤外線電球の平面図である。
【図11】本発明の実施例8による赤外線電球の平面図である。
【図12】本発明の実施例9による赤外線電球の平面図である。
【図13】本発明の実施例10による赤外線電球の横断面図である。
【図14】本発明の実施例11による赤外線電球の平面図である。
【図15】従来の赤外線電球の平面図(a)及び側面図(b)である。
【符号の説明】
20 発熱体
21 ガラス管
22 放熱端子
23 リード線25の放熱端子22への密着部
24 リード線25の螺旋形状部
25 リード線
26 リード線接続部材
27 連結用部材
28 支持棒
29 ステーム
30 排気管
31 外部リード線
32 口金
36 振動防止板

Claims (22)

  1. a) 両端を密封され、片方の端部だけが内部と外部とを電気的に接続するための電極を封止する電極端であるガラス管;
    b) 前記ガラス管内に前記ガラス管の長手方向に沿って設置された、棒状又は板状に形成された炭素系物質の焼結体から成る少なくとも一本の発熱体;
    c) 前記発熱体の両端に電気的に接続される密着部分と、所定のバネ弾性を有する螺旋形状部分とを有するリード部材;及び、
    d) 前記発熱体から所定の距離を置いて設置され、一端部が前記ガラス管の前記電極端に封止された一方の固定端であり、他端部が前記ガラス管の対向する内面に接触する板状の振動防止板に接続された他方の固定端であり、前記螺旋形状部分から固定端側に導出するリード線に接続して前記発熱体を支持している、実質的に棒状又は板状の少なくとも一本の支持部材;を有する赤外線電球。
  2. a) 両端を密封され、片方の端部だけが内部と外部とを電気的に接続するための電極を封止する電極端であるガラス管;
    b) 前記ガラス管内に前記ガラス管の長手方向に沿って設置された、板状に形成された炭素系物質の焼結体から成る複数の発熱体;
    c) 前記発熱体の両端に電気的に接続される密着部分と、所定のバネ弾性を有する螺旋形状部分とを有するリード部材;及び、
    d) 前記発熱体から所定の距離を置いて設置され、一端部が前記ガラス管の前記電極端に封止された一方の固定端であり、他端部が前記ガラス管の対向する内面に接触する振動防止板に接続された他方の固定端であり、前記螺旋形状部分から固定端側に導出するリード線に接続して前記発熱体を支持している、実質的に棒状又は板状の少なくとも一本の支持部材;を有し、
    前記複数の発熱体が並設されて各板面が同一平面上に配置され、前記ガラス管の対向する内面に接触する前記振動防止板の延設方向が前記発熱体の並設方向である赤外線電球。
  3. 前記支持部材の少なくとも一本が金属から成る請求項1又は請求項2に記載の赤外線電球。
  4. 前記金属から成る支持部材が、前記固定端を前記電極に、前記固定端とは逆側の端部を前記リード部材に、それぞれ電気的に接続した請求項3に記載の赤外線電球。
  5. 前記支持部材の少なくとも一本が絶縁体から成る部分を含む請求項1、請求項2又は請求項4のいずれか一項に記載の赤外線電球。
  6. 前記発熱体と前記支持部材との間に赤外線用反射板を有する請求項1から請求項5までのいずれか一項に記載の赤外線電球。
  7. 前記発熱体を前記支持部材に固定する線状のサポート部材を有する請求項1、請求項2、請求項5又は請求項6のいずれか一項に記載の赤外線電球。
  8. 前記支持部材が前記リード部材を弾性支持するためのバネを含む請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載の赤外線電球。
  9. 前記支持部材の前記固定端近傍に固定されて前記リード部材の前記電極との接続部近傍を支持する絶縁体製の支持具を有する請求項1又は請求項2に記載の赤外線電球。
  10. 前記絶縁体製の支持具が前記ガラス管の前記電極端近傍の過熱を防ぐための遮熱板である請求項9記載の赤外線電球。
  11. 前記遮熱板が端部を前記ガラス管の内面に接触させている請求項10記載の赤外線電球。
  12. 前記振動防止板が実質的に板状の金属から成る請求項1又は請求項2に記載の赤外線電球。
  13. 前記振動防止板が実質的に前記ガラス管の横断面と同じ形状の板である絶縁体から成る請求項1又は請求項2に記載の赤外線電球。
  14. 前記発熱体の両端と前記リード部材との接続部に、前記発熱体より十分に広い横断面である放熱端子を有する請求項1又は請求項2に記載の赤外線電球。
  15. 前記発熱体が複数本の板状であって、いずれも実質的に同一平面上に板面を有する請求項1記載の赤外線電球。
  16. 前記発熱体を複数本有し、それらの横断面の形状が互いに異なる請求項1又は請求項2に記載の赤外線電球。
  17. 前記発熱体を複数本有し、前記電極及び前記リード部材が前記発熱体を一本ずつ独立して導通させるように前記発熱体と電気的に接続され、前記発熱体の一本当たりの赤外線放射量が互いに異なる請求項1、請求項2、請求項4、請求項15又は請求項16のいずれか一項に記載の赤外線電球。
  18. 前記ガラス管が石英ガラスから成る請求項1又は請求項2に記載の赤外線電球。
  19. 前記ガラス管の前記電極端の外側に接着された口金を有する請求項1又は請求項2に記載の赤外線電球。
  20. 前記ガラス管が実質的に円形の横断面を有する請求項1又は請求項2に記載の赤外線電球。
  21. 前記ガラス管が実質的に楕円形の横断面を有する請求項1又は請求項2に記載の赤外線電球。
  22. 前記発熱体の赤外線を発する部分と実質的に同じ長さに渡って、前記ガラス管の横断面の半分と実質的に同じ形状の赤外線用反射膜を有する請求項1、請求項2、請求項20又は請求項21のいずれか一項に記載の赤外線電球。
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