JP4356615B2 - 記録装置及び液体噴射装置 - Google Patents

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本発明は、被記録媒体に記録を行う記録装置に関し、特にプレート形状を成す被搬送媒体(例えば、光ディスク等の薄板状体をセット可能なセット部を有するトレイ)を搬送可能に構成された記録装置および液体噴射装置に関する。
ここで、液体噴射装置とは、インクジェット式記録ヘッドが用いられ、該記録ヘッドからインクを吐出して被記録媒体に記録を行うプリンタ、複写機およびファクシミリ等の記録装置に限らず、インクに代えてその用途に対応する液体を前記インクジェット式記録ヘッドに相当する液体噴射ヘッドから被記録媒体に相当する被噴射媒体に噴射して、前記液体を前記被噴射媒体に付着させる装置を含む意味で用いる。
液体噴射ヘッドとして、前記記録ヘッドの他に、液晶ディスプレー等のカラーフィルター製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機ELディスプレーや面発光ディスプレー(FED)等の電極形成に用いられる電極材(導電ペースト)噴射ヘッド、バイオチップ製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド、精密ピペットとしての試料噴射ヘッド等が挙げられる。
記録装置或いは液体噴射装置の一例としてのインクジェットプリンタには、CD−Rや、DVD(Digital Versatile Disc)等に代表される、薄板状体としての光ディスク等を被記録媒体とし、そのラベル面に直接インク滴を吐出することによって記録を実行可能に構成されたものがある。この様なインクジェットプリンタにおいては、一般的に光ディスク等の薄板状体はプレート形状を成すトレイにセットされ、当該トレイにセットされた状態でインクジェットプリンタ内の搬送経路を搬送(副走査送り)され、そして前記ラベル面にインクジェット記録が実行される。
ところで、記録手段の下流側に設けられる被記録媒体の排出手段は、回転駆動される排出駆動ローラおよび当該排出駆動ローラに接して従動回転する排出従動ローラとを備えて構成されていて、そして排出従動ローラには、インクの白ヌケや転着防止の為に、外周に複数の歯を有する歯付きローラ(拍車)が採用される。しかし、光ディスクにはラベル面の直下にデータ記憶領域を有するものがあり、この様な光ディスクのラベル面に排出従動ローラ(歯付きローラ)が接触すると、ラベル面直下のデータ記憶領域にダメージを与える虞がある。そこで、光ディスク等のラベル面に直接インクジェット記録を実行可能に構成されたインクジェットプリンタにおいては、特許文献1〜3に示すように、排出従動ローラを排紙駆動ローラに対して接離可能に構成し、光ディスクのラベル面へのインクジェット記録実行時には排紙従動ローラを排紙駆動ローラ(即ち光ディスクのラベル面)から離間(レリース)させるように成されている。
特開2004−130774号公報 特開2004−42382号公報 特開2003−211757号公報
しかし、上記従来のインクジェットプリンタにあっては、以下の点で更なる改善が望まれていた。
第1に、特許文献1記載の記録装置にあっては、排紙従動ローラを支持する排紙フレームと、排紙スタッカとをリンク機構によって連結し、排紙スタッカのポジション切り換え操作に伴って排紙フレーム(排紙従動ローラ)が上下するように構成されている。従って、この様にリンク機構を採用することによって部品点数の増加に伴うコストアップを招き易い構成となっていた。
第2に、特許文献2記載の記録装置にあっては、記録装置本体に対して着脱可能に設けられたアタッチメント(CD搬送部)を記録装置本体に装着し、且つアタッチメントを構成するスライドカバーを操作することで排紙従動ローラ(拍車)が排紙駆動ローラ(排紙ローラ)から離間する構成となっている。従って、部品点数の増加に伴うコストアップを招き易く、且つ所定の操作を行う必要があることから必ずしもユーザフレンドリとは言えなかった。
第3に、特許文献3記載の記録装置にあっては、光ディスクをセットする搬送用トレイを記録装置にセットすると、搬送用トレイ自身が排紙フレームに設けられたレリースローラを押し退けることで、排紙フレーム(排紙従動ローラ)が上昇するよう構成されている。この構成においては、排紙従動ローラを特別な操作を行うことなく確実にレリースさせることができる反面、排紙フレームのレリースストロークを大きくとることができないといった欠点を有している。また、排紙フレームを安定した状態(姿勢)で離間ポジションに保持するためにはレリースローラをトレイの幅方向に複数設けることが望ましいが、レリースローラは単票紙の排出の妨げになるので、単票紙の搬送経路の外側に配置する必要がある。従って、単票紙の搬送経路の両側にレリースローラを設けると、これに伴ってトレイの幅寸法を大きくせざるを得なくなる(トレイの大型化)。
そこで本発明はこの様な状況に鑑み成されたものであり、その目的は、特別な操作を必要とせずに排紙従動ローラをレリース可能とするユーザフレンドリな記録装置を、トレイの大型化を伴わず、且つ低コストに構成することにある。
上記課題を解決するために、本発明の第1の態様は、被記録媒体に記録を行う記録手段と、前記記録手段の下流側に設けられ、回転駆動される排出駆動ローラ及び当該排出駆動ローラに接して従動回転する排出従動ローラとを備えて構成された被記録媒体排出手段と、前記排出従動ローラを支持するとともに、前記排出従動ローラが前記排出駆動ローラに接する接触ポジションと、前記排出従動ローラが前記排出駆動ローラから離間する離間ポジションと、をとり得るように変位可能に設けられた従動ローラ支持手段と、前記従動ローラ支持手段を前記接触ポジションから前記離間ポジションへ変位させるレリース手段と、を備えるとともに、プレート形状を成す被搬送媒体を搬送可能に構成された記録装置であって、前記レリース手段が、前記被搬送媒体の搬送経路に突出するレバー部を備えるとともに前記搬送経路を側視して回動可能となる様に前記従動ローラ支持手段に軸支されるレリース部材を備えて構成され、前記レバー部が前記搬送経路に突出した状態において前記被搬送媒体が前記搬送経路に差し込まれることにより、前記被搬送媒体が前記レバー部を押し上げて前記レリース部材が回動し、当該レリース部材の回動動作に伴って前記従動ローラ支持手段が前記接触ポジションから前記離間ポジションへ変位するよう構成されていることを特徴とする。
上記態様によれば、排出従動ローラを支持する従動ローラ支持手段を離間ポジションに変位させるレリース手段は、プレート形状を成す被搬送媒体の搬送経路に突出するレバー部を備えるとともに、前記搬送経路を側視して回動可能となる様に前記従動ローラ支持手段に軸支されるレリース部材を備えて構成され、前記レバー部が前記搬送経路に突出した状態において前記被搬送媒体が前記搬送経路に差し込まれることにより、前記被搬送媒体が前記レバー部を押し上げて前記レリース部材が回動し、当該レリース部材の回動動作に伴って前記従動ローラ支持手段が前記接触ポジションから前記離間ポジションへ変位する。即ち、上記レリース部材の回動動作を介して従動ローラ支持手段が離間ポジションに変位するので、従動ローラ支持手段のレリースストロークを大きくとることができるとともに、リンク機構を採用する場合等のように部品点数の増加を招くことなく、低コスト化に資すことができる。また、前記被搬送媒体が前記搬送経路に差し込まれることで特別な操作を要せずに前記排出従動ローラが前記排出駆動ローラから確実に離間するので、ユーザの取扱性を向上させることができる。
本発明の第2の態様は、上記第1の態様において、前記レリース手段が、前記レバー部が前記搬送経路に突出するよう前記レリース部材に回動傾向を付与する付勢手段を備えていることを特徴とする。
上記態様によれば、前記レリース手段が、前記レバー部が前記搬送経路に突出するよう前記レリース部材に回動傾向を付与する付勢手段を備えているので、前記被搬送媒体が排出される際には、前記レバー部が前記被搬送媒体の先端を排出方向に押し出す様に作用する。従ってこれにより前記被搬送媒体の排出性が高まり、円滑に前記被搬送媒体を排出することができる。
本発明の第3の態様は、上記第1のまたは第2の態様において、前記レリース部材には、前記従動ローラ支持手段の前記離間ポジションにおいて前記被搬送媒体を前記排出駆動ローラに向けて押圧する押圧部が設けられていることを特徴とする。
上記態様によれば、前記レリース部材には、前記従動ローラ支持手段の前記離間ポジションにおいて前記被搬送媒体を前記排出駆動ローラに向けて押圧する押圧部が設けられているので、前記被搬送媒体の浮き上がりを防止でき、前記被搬送媒体が前記排出従動ローラに接触することを確実に防止することができる。
本発明の第4の態様は、上記第1のまたは第2の態様において、前記レリース部材には、前記レバー部の前記搬送経路からの退避に伴って前記搬送経路に進出し且つ前記被搬送媒体を前記排出駆動ローラに向けて押圧する押圧部が設けられていることを特徴とする。
上記態様によれば、前記レリース部材には、前記レバー部の前記搬送経路からの退避に伴って前記搬送経路に進出し且つ前記被搬送媒体を前記排出駆動ローラに向けて押圧する押圧部が設けられているので、前記被搬送媒体にセットされた被記録媒体が前記排出従動ローラに接触することを確実に防止することができる。
本発明の第5の態様は、上記第3のまたは第4の態様において前記押圧部が、前記被搬送媒体と接して従動回転する押圧ローラによって成されていることを特徴とする。
上記態様によれば、前記押圧部が、前記被搬送媒体と接して従動回転する押圧ローラによって成されているので、前記被搬送媒体の搬送に際して負荷を生じさせることなく、円滑に搬送することができる。
本発明の第6の態様は、上記第3から第5の態様のいずれかにおいて、前記押圧部が主走査方向に複数設けられるとともに、その主走査方向における位置は、前記被搬送媒体の主走査方向中心に対して対称を成す位置であることを特徴とする。
上記態様によれば、前記押圧部が主走査方向に複数設けられるとともに、その主走査方向における位置は、前記被搬送媒体の主走査方向中心に対して対称を成す位置であるので、前記押圧ローラと前記排出駆動ローラとによって前記被搬送媒体を搬送する際に、スキューを生じることなく適切に搬送することができる。
本発明の第7の態様は、上記第3から第6の態様のいずれかにおいて、前記押圧部は、主走査方向において被記録媒体の通過領域内に位置し、且つ被記録媒体の通過経路を側視して、前記従動ローラ支持手段の前記接触ポジションにおいては被記録媒体の通過領域から退避し、前記従動ローラ支持手段の前記離間ポジションにおいては被記録媒体の通過領域内に進出することを特徴とする。
上記態様によれば、前記押圧部は主走査方向において単票紙等の被記録媒体の通過領域の外側ではなく内側に位置しているので、前記被搬送媒体の幅方向(主走査方向)寸法が大きくなることを防止できるとともに、前記従動ローラ支持手段の前記接触ポジションにおいては被記録媒体の通過領域から退避するので、単票紙等の被記録媒体の通過を妨げることがない。
本発明の第8の態様は、上記第1から第7の態様のいずれかにおいて、前記レリース手段は、前記従動ローラ支持手段を前記離間ポジションにおいて水平姿勢に保持することを特徴とする。
従動ローラ支持手段の上流側は記録ヘッドを備えたキャリッジの主走査領域となっていることが多く、この様な場合に従動ローラ支持手段が傾斜姿勢をとると、従動ローラ支持手段の上流側端部がキャリッジの主走査領域に干渉し易い。しかし、上記態様によれば、前記レリース手段は、前記従動ローラ支持手段を前記離間ポジションにおいて水平姿勢に保持することから、従動ローラ支持手段の上流側端部がキャリッジの主走査領域に干渉し難く、従って従動ローラ支持手段とキャリッジとの干渉を防止するために両者を大きく離す必要がなく、装置の大型化を防止することができる。
本発明の第9の態様は、上記第1から第8の態様のいずれかにおいて、前記従動ローラ支持手段の上方に位置決め部材が配設され、前記従動ローラ支持手段には、前記位置決め部材と対向する側に前記位置決め部材に向かって突出する突出部が設けられ、前記突出部が前記位置決め部材における前記従動ローラ支持手段と対向する面に当接することで、前記従動ローラ支持手段が前記離間ポジションに保持されるよう構成されていることを特徴とする。
上記態様によれば、簡単な構成で、前記従動ローラ支持手段を前記離間ポジションに保持することができる。
本発明の第10の態様は、上記第9の態様において、前記突出部を前記位置決め部材に圧接させる圧接手段を有していることを特徴とする。
上記態様によれば、前記突出部を前記位置決め部材に圧接させる圧接手段を有しているので、前記従動ローラ支持手段をより安定した状態で前記離間ポジションに保持することができる。
本発明の第11の態様は、上記第1から第10の態様のいずれかにおいて、前記レリース部材が前記排出従動ローラの下流側に設けられていることを特徴とする。
上記態様によれば、前記レリース部材が前記排出従動ローラの下流側に設けられているので、前記被搬送媒体を前記排出従動ローラの下流側(即ち記録装置の前方側)から挿入する構成を採る場合に、前記被搬送媒体にセットされた薄板状体が前記排出従動ローラに接触することを防止することができる。
本発明の第12の態様は、上記第1から第11の態様のいずれかにおいて、前記従動ローラ支持手段が前記接触ポジションにあるときに前記被搬送媒体の前記記録装置への誤挿入を防止する誤挿入防止手段を備えていることを特徴とする。
上記態様によれば、前記従動ローラ支持手段が前記接触ポジションにあるときに前記被搬送媒体の前記記録装置への挿入を防止する誤挿入防止手段を備えていることから、前記従動ローラ支持手段が前記接触ポジションにあるときに前記被搬送媒体が不適切な位置(例えば、前記レバー部と係合しない位置)から挿入され、そして当該被搬送媒体が前記排出従動ローラに接触するといった不具合を防止することができる。
本発明の第13の態様は、上記第1から第12の態様のいずれかにおいて、前記被搬送媒体が、薄板状体をセット可能なセット部を有するトレイであることを特徴とする。
上記態様によれば、光ディスク等の薄板状体をセット可能なトレイを用いて光ディスク等のラベル面に記録を実行する際に、上述した第1から第12の態様による作用効果を得ることができる。
本発明の第14の態様は、被噴射媒体に液体噴射を行う液体噴射手段と、前記液体噴射手段の下流側に設けられ、回転駆動される排出駆動ローラ及び当該排出駆動ローラに接して従動回転する排出従動ローラとを備えて構成された被記録媒体排出手段と、前記排出従動ローラを支持するとともに、前記排出従動ローラが前記排出駆動ローラに接する接触ポジションと、前記排出従動ローラが前記排出駆動ローラから離間する離間ポジションと、をとり得るように変位可能に設けられた従動ローラ支持手段と、前記従動ローラ支持手段を前記接触ポジションから前記離間ポジションへ変位させるレリース手段と、を備えるとともに、プレート形状を成す被搬送媒体を搬送可能に構成された液体噴射装置であって、前記レリース手段が、前記被搬送媒体の搬送経路に突出するレバー部を備えるとともに前記搬送経路を側視して回動可能となる様に前記従動ローラ支持手段に軸支されるレリース部材を備えて構成され、前記レバー部が前記搬送経路に突出した状態において前記被搬送媒体が前記搬送経路に差し込まれることにより、前記被搬送媒体が前記レバー部を押し上げて前記レリース部材が回動し、当該レリース部材の回動動作に伴って前記従動ローラ支持手段が前記接触ポジションから前記離間ポジションへ変位するよう構成されていることを特徴とする。
<<第1の実施形態>>
以下、本発明の第1実施形態について図面を参照しながら説明する。以下では先ず、図1および図2を参照しながら、記録装置或いは液体噴射装置の一例としてのインクジェットプリンタ(以下「プリンタ」と言う)1の概要について説明する。ここで、図1はプリンタ1の装置本体(外装ケースを取り外した状態)の外観斜視図であり、図2は同側断面図である。尚、以下では図2の右方向(プリンタ前方側)を用紙或いはトレイの搬送経路の「下流側」と言い、左方向(プリンタ後方側)を「上流側」と言うこととする。
プリンタ1は後部に「被記録媒体」、「被噴射媒体」の一例としての記録用紙(主として単票紙:以下「用紙P」と言う)を傾斜姿勢でセット可能な給送装置2を備え、当該給送装置2から、用紙Pを下流側の被記録媒体搬送手段4へ向けて給送する。給送された用紙Pは被記録媒体搬送手段4によって下流側の記録手段3へ搬送され、記録が実行される。尚、被記録媒体搬送手段4は後述する「プレート形状を成す被搬送媒体」としてのトレイ50も搬送し、記録手段3はトレイ50にセットされた「被記録媒体」、「被噴射媒体」としての光ディスクD(薄板状体)へ記録を実行する。記録手段3によって記録の行われた用紙Pや、光ディスクD(トレイ50)は、下流側の被記録媒体排出手段5によって装置前方へ排出される。
以下、プリンタ1の用紙搬送経路上の構成要素について更に詳説する。給送装置2は、ホッパ11と、給送ローラ12と、リタードローラ13と、戻しレバー14とを備えて構成されている。
ホッパ11は板状体から成り、上部の揺動支点(図示せず)を中心に揺動可能に構成され、揺動することにより、ホッパ11上に傾斜姿勢に支持された用紙Pを給送ローラ12に圧接させ、または、給送ローラ12から離間させる。給送ローラ12は側面視略D形の形状を成し、その円弧部分によって圧接した最上位の用紙Pを下流側へ給送する一方で、用紙Pが給送された後の、被記録媒体搬送手段4による用紙Pの搬送中においては、搬送負荷を生じさせない様に図示する様にその平坦部が用紙Pと対向する様に制御される。
リタードローラ13は、給送ローラ12の円弧部分と圧接可能に設けられている。リタードローラ13は用紙Pの重送が発生せずに、1枚だけ用紙Pが給送されている場合にはこの用紙Pに接して従動回転(図2の時計回り)し、用紙Pが給送ローラ12とリタードローラ13との間に複数枚存在する場合には、用紙間の摩擦係数が用紙Pとリタードローラ13との間の摩擦係数よりも低いため、回転せずに停止した状態となる。従ってこれにより、給送されるべき最上位の用紙Pにつられて重送されようとする次位以降の用紙Pが、リタードローラ13から下流側へ進まずに、重送が防止される。戻しレバー14は回動可能に設けられていて、重送されようとした次位以降の用紙Pをホッパ11上に戻す作用を奏する。
給送装置2と被記録媒体搬送手段4との間には、用紙Pの通過を検出する検出手段(図示せず)と、用紙Pの給送姿勢を形成するとともに用紙Pの給送ローラ12への接触を防止して搬送負荷を軽減するガイドローラ26が設けられている。尚、本実施形態においてガイドローラ26は、紙案内上24の上流側端部において自由回転可能に軸支されている。
給送装置2の下流側に設けられた被記録媒体搬送手段4は、モータによって回転駆動される搬送駆動ローラ30と、該搬送駆動ローラ30に圧接して従動回転する搬送従動ローラ31とを備えて構成されている。搬送駆動ローラ30は用紙幅方向に延びる金属軸の外周面に耐摩耗性粒子がほぼ均一に分散されて成る付着層を備えて成され、搬送従動ローラ31は外周面がエラストマ等の低摩擦材料によって成され、搬送駆動ローラ30の軸線方向に複数配設されている。
また、搬送従動ローラ31は本実施形態では1つの紙案内上24の下流側端部に2つ自由回転可能に軸支され、その紙案内上24は、用紙幅方向に3つ、図1に示すように設けられている。また、紙案内上24は軸24aがメインフレーム23に軸支されることで、用紙搬送経路を側視して軸24a中心に揺動可能に設けられるとともに、コイルばね25によって、搬送従動ローラ31が搬送駆動ローラ30に圧接する方向に付勢されている。
被記録媒体搬送手段4に到達した用紙Pは、搬送駆動ローラ30と搬送従動ローラ31とによってニップされた状態で搬送駆動ローラ30が回転することにより、下流側の記録手段3へと搬送される。
記録手段3は、インクジェット記録ヘッド(以下「記録ヘッド」と言う)36と、当該記録ヘッド36と対向するように設けられる紙案内下37とを備えて構成される。記録ヘッド36はキャリッジ33の底部に設けられ、当該キャリッジ33は主走査方向に延びるキャリッジガイド軸34にガイドされながら、図示しない駆動モータによって主走査方向に往復動する様に駆動される。また、キャリッジ33は、複数色の各色毎に独立したインクカートリッジ35を搭載し、記録ヘッド36へとインクを供給する。
用紙Pと記録ヘッド36との距離を規定する紙案内下37には、記録ヘッド36と対向する面にリブが形成されているとともに(図示せず)、インクを打ち捨てる凹部(図示せず)が形成されていて、用紙Pの端部から外れた領域に吐出するインクを前記凹部に打ち捨てることにより、用紙Pの端部に余白無く印刷を行う所謂フチ無し印刷が実行される。
続いて、記録ヘッド36の下流側には、ガイドローラ43と、被記録媒体排出手段5が設けられている。ガイドローラ43は用紙Pの紙案内下37からの浮き上がりを防止して用紙Pと記録ヘッド36との距離を一定に保つ機能を果たす。被記録媒体排出手段5は図示しないモータによって回転駆動される排出駆動ローラ41と、当該排出駆動ローラ41に接して従動回転する排出従動ローラ42とを備えて構成されている。本実施形態において排出駆動ローラ41はゴムローラによって成されるとともに回転駆動される軸体の軸方向に複数設けられる(図11参照)。
また、排出従動ローラ42は外周に複数の歯を有する歯付きローラによって成されるとともに、主走査方向に長い形状を成す排紙フレームAssy(従動ローラ支持手段)45に、複数の排出駆動ローラ41に対応するよう複数設けられる。記録手段3によって記録の行われた用紙Pは、排出駆動ローラ41と排出従動ローラ42とによってニップされた状態で排出駆動ローラ41が回転駆動されることにより、装置前方(図示しないスタッカ)へ向けて排出される。
尚、従動ローラ支持手段としての排紙フレームAssy45は、排出従動ローラ42が排出駆動ローラ41に接する接触ポジションと、排出駆動ローラ41から離間する離間ポジションと、をとり得るように変位可能に設けられている。また、排紙フレームAssy45を前記接触ポジションから前記離間ポジションへ変位させるレリース手段が設けられているが、これらについては後に詳述する。
以上が用紙搬送経路上の構成要素であるが、プリンタ1は、被記録媒体或いは被噴射媒体として単票紙等の他に、CD−R等の光ディスク(薄板状体)のラベル面に直接インクジェット記録可能に構成されている。図1に示す様に光ディスクDは、プレート形状を成すトレイ50にセットされた状態で、プリンタ1における直線状のトレイ搬送経路を搬送される。トレイ50はプリンタ1とは別体に構成され、プリンタ1前方に設けられたトレイガイド7に支持されながら、プリンタ1の後方側(上流側)へ向けて、トレイ搬送経路に手差しで差し込まれる。
以下、トレイ50の構成について図3および図4を参照しながら説明する。図3はトレイ50の平面図、図4はトレイ50先端の外観斜視図である。
図3に示すように、トレイ50は平面視において長方形の形状を成し、搬送駆動ローラ30と搬送従動ローラ31とによってニップ可能なプレート形状を成すとともに、搬送駆動ローラ30の回転に伴って副走査送り可能となっている。
トレイ50は、トレイ本体51とセット部52とを備えるように樹脂材料によって一体的に形成されている。セット部52は、図示するように平面視において円形の形状を成す凹部によって構成されている。セット部52の中心には凸部53が形成され、光ディスクDがセット部52にセットされた際に、光ディスクDの中心穴(図示せず)が凸部53に嵌合し、これによって光ディスクDのセット部52における位置が定まるようになっている。尚、セット部52の周囲に形成された穴54、54は、光ディスクDの取り出し(イジェクト)用穴である。
図3の上下方向はトレイ50の搬送方向となっていて、上述したようにトレイ50をトレイガイド7を介してトレイ50の搬送経路に差し込む(給送する)際には、図3の上方を先端として差し込むようになっている。即ち、符号56は、トレイ50の先端を示している。そして、トレイ50の先端には、図4にも示すように舌片部57、57が、トレイ50の差し込み方向に突出するように、トレイ50と一体的に形成されている。
この舌片部57は、図4に示すように先端に向かって先細りするとともに、その底面が、トレイ本体51の底面とともに平坦な面を形成するように成されている。また、トレイ50の先端56も、舌片部57と同様に先端に向かって先細りするように形成されている。
上記舌片部57は、以下の様な作用効果を奏する。即ち、トレイ50をトレイ50の搬送経路に差し込む際には、トレイ50の先端56を頭にして、トレイガイド7を介してプリンタ1後方側へ向けて差し込む。このとき、後述するレリース手段によって排出従動ローラ42が排出駆動ローラ41から離間するとともに、押圧ローラ63(図2)が搬送経路に進出し、トレイ50は排出駆動ローラ41と押圧ローラ63とによって(搬送経路を側視して)挟まれた状態となる。そして、この状態で排出駆動ローラ41が回転駆動されることによって、トレイ50が被記録媒体搬送手段4へ向けて搬送される。
搬送駆動ローラ30と搬送従動ローラ31とによってトレイ50を副走査送りするには、トレイ50の先端56を、搬送駆動ローラ30と搬送従動ローラ31との間に入り込ませる必要があるが、トレイ50の先端56には前記舌片部57が形成されているので、排出駆動ローラ41の回転に伴ってトレイ50が被記録媒体搬送手段4へ向けて搬送されると、舌片部57が搬送駆動ローラ30と搬送従動ローラ31との間に入り込み、これがきっかけとなってその後にトレイ50の先端56が搬送駆動ローラ30と搬送従動ローラ31との間に入り込み、やがてトレイ50は両ローラによってニップされる。
即ち、舌片部57によってトレイ50先端の面積(平面視による)が極めて小さくなるので、小さい力でトレイ50の先端56を搬送駆動ローラ30と搬送従動ローラ31との間に容易に入り込ませることができる。従ってこれにより、搬送従動ローラ31を搬送駆動ローラ31から離間(レリース)させる手段を用いることなく、トレイ50を搬送駆動ローラ30と搬送従動ローラ31との間に入り込ませることが可能となる。
以上がプリンタ1の概要であり、以下、図5乃至図10を参照しながら、排紙フレームAssy45および当該排紙フレームAssy45を接触ポジションから離間ポジションへ変位させるレリース手段について詳説する。ここで図5および図6は排紙フレームAssy45の外観斜視図、図7はレリース部材60(レリース手段6)の外観斜視図、図8はレリース部材60の取付部の拡大斜視図、図9および図10は排紙フレームAssy45周辺のトレイ搬送経路の側断面図である。
図5に示すように、排紙フレームAssy45は、金属板材によって形成された排紙フレーム46と、樹脂材料によって形成されたローラ支持部材47とを備えて構成され、主走査方向(用紙幅方向)に延びる形状を成している。
ローラ支持部材47には、排出従動ローラ42を軸支するホルダ部44が、主走査方向に局在するように一体的に形成されていて、また、後述するレリース部材60を軸支する軸受け部47a、47aが一体的に形成されている。
尚、図6および図7において符号47bで示すリブは、普通紙等の用紙Pが排出される際に、当該用紙Pを下流側へ円滑に案内するためのガイドリブである。
一方、図7に示すようにレリース手段6を構成するレリース部材60は主走査方向に延びる軸体によって成され、その軸端部60a、60aが、図8に詳しく示すように上記軸受け部47a、47aにスナップフィット式に嵌合することにより、ローラ支持部材47に保持される。尚、図8に示すように排紙フレーム46がローラ支持部材47と嵌合することによって、排紙フレーム46に形成された抜け留め部46aが軸端部60aを軸受け部47aから脱落しないよう確実に保持するよう構成されている。以上により、レリース部材60は、排紙フレームAssy45に回動可能に軸支される。
次に、図7および図8に示すようにレリース部材60の一方の軸端部60aの近傍には、レバー部61が形成され、更にレバー部61近傍と、他方の軸端部60aの近傍には、「押圧部」を構成する押圧ローラ63(例えば、ゴムローラによって成される)が、軸受部62によってそれぞれ回動自在に軸支されている。
以下、レリース部材60の作用、特にレバー部61と押圧ローラ63との関係について、図9および図10を参照しながら説明する。
図9は、排出従動ローラ42が排出駆動ローラ41に接した状態(排紙フレームAssy45の接触ポジション)を示し、図10は排出従動ローラ42が排出従動ローラ41から離間した状態(排紙フレームAssy45の離間ポジション)を示している。
排紙フレームAssy45の接触ポジションを示す図9においては、図示するようにレバー部61がトレイ50の搬送経路に突出し、且つ、押圧ローラ63がトレイ50の搬送経路から退避した状態となっている。ここで、レリース部材60は、図示しない付勢手段(例えば、捻りばね)の付勢力によってレバー部61がトレイ50の搬送経路に突出するような回動傾向が付勢された状態に設けられている(図9の矢印d方向)。
この状態において、トレイ50が装置前方(トレイ搬送経路の下流側)から装置後方(トレイ搬送経路の上流側)へ向けて、手差しでトレイ搬送経路に差し込まれると(図9の矢印e方向)、図10に示すようにトレイ50がレバー部61を押し上げて、レリース部材60が回動し、当該レリース部材60の回動動作に伴って排紙フレームAssy45が上方に変位する。即ち、レリース部材60がトレイ50によって上方に押し上げられることで、排紙フレームAssy45は接触ポジションから離間ポジションに変位する。
ここで、排紙フレームAssy45の上方には「位置決め部材」としてのガイドフレーム48が設けられていて、ローラ支持部材47の下流側端部には、ガイドフレーム48に向かって突出する突出部45aが形成されている。そして、図10に示すように、突出部45aがガイドフレーム48の下面(排紙フレームAssy45と対向する面)に当接することで、排紙フレームAssy45が離間ポジションに位置決めされる。
尚この離間ポジションにおいては、図10に示すように排紙フレームAssy45はほぼ水平姿勢に保持されるようになっている。これは、排紙フレームAssy45の上流側の上方は、図示するようにキャリッジ35の主走査領域となっており、例えば排紙フレームAssy45の上流側が斜め上方に向かうように排紙フレームAssy45の姿勢が傾斜姿勢となると、排紙フレームAssy45の上流側端部がキャリッジ35と干渉してしまうからである。そこで、上述の通り排紙フレームAssy45を離間ポジションにおいて水平姿勢とすることで、排紙フレームAssy45とキャリッジ35とを大きく離すことなく双方の干渉を防止して、装置の大型化を防止している。
次に、排紙フレームAssy45とガイドフレーム48との間には、「圧接手段」としてのコイルばね49が配設され、そして排紙フレームAssy45の上流側をガイドフレーム48から離間させる様に付勢力を作用させている。このコイルばね49の付勢力は、押圧ローラ63がトレイ50を排出駆動ローラ41に向けて押圧する押圧力と、突出部45aがガイドフレーム48に圧接する圧接力と、を形成するように作用する。即ち、図10に示すように力点(符号aで示す)、支点(符号bで示す)、作用点(符号cで示す)からなる梃子の原理が形成される。従ってこれにより、排紙フレームAssy45が安定して離間ポジションを保持することができるとともに、確実にトレイ50を排出駆動ローラ41へ向けて押圧することが可能となっている。
以上説明したように、レリース部材60の回動動作を介して排紙フレームAssy45が離間ポジションに変位するので、排紙フレームAssy45のレリースストロークを大きくとることができるとともに、リンク機構を採用する場合等のように部品点数の増加を招くことなく、低コストにレリース手段を構成することができる。また、トレイ50が搬送経路に差し込まれることで、トレイ50それ自体が排紙フレームAssy45を接触ポジションから離間ポジションに変位させることから、特別な操作を要せずに排出従動ローラ42を排出駆動ローラ41から確実に離間させることができ、ユーザの取扱性を向上させることが可能となる。更に、押圧ローラ63によってトレイ50が排出駆動ローラ41に向けて押圧されるので、トレイ50の浮き上がり、即ちトレイ50にセットされた光ディスクDと排出従動ローラ42との接触を確実に防止することができる。また、押圧ローラ63は自由回転可能なので、トレイ50の搬送に際しての搬送負荷を最小限に留めることができる。
次に、図9から図10への変化に示すように、レバー部61の搬送経路からの退避に伴って押圧ローラ63が搬送経路に進出し、そしてトレイ50を排出駆動ローラ41に向けて押圧する。従ってこれにより、トレイ50が排出駆動ローラ41と押圧ローラ63とによって(搬送経路を側視して)挟まれた状態となり、排出駆動ローラ41の回転によってトレイ50を搬送可能な状態となる。
そしてトレイ50は、排出駆動ローラ41の回転によって上流側へ搬送され、その先端に形成された舌片部57(図3)の作用によって、トレイ50の先端は搬送駆動ローラ30と搬送従動ローラ31との間に円滑に入りこみ、トレイ50は搬送駆動ローラ30と搬送従動ローラ31とによってニップされた状態となる。以降は、搬送駆動ローラ30の回転によって下流側に副走査送りされ、記録ヘッド36による光ディスクDへの記録が実行される。
ここで、トレイ50が排出される際には(図9の矢印f方向)、レリース部材60には矢印dで示す方向の回動傾向が付与されているので、レバー部61が、トレイ50の先端を排出方向(矢印f方向)に押し出すように作用する。従ってこれによりトレイ50の排出性が高まり、円滑にトレイ50を排出することができる。
ところで、図12において主走査方向における領域Bは単票紙等の用紙Pが通過する領域を示し、領域Aはトレイ50が通過する領域を示しており、図示するように押圧ローラ63は、領域B内に位置している。また、図9に示すように用紙搬送経路を側視しては、排紙フレームAssy45の接触ポジションにおいて単票紙等の用紙Pが通過する領域から退避し、図10に示すように排紙フレームAssy45の離間ポジションにおいては単票紙等の用紙Pの通過領域内に進出する。
即ち、押圧ローラ63を単票紙等の用紙Pの通過の妨げにならないように、主走査方向において単票紙等の用紙Pの通過領域Bの外側に配置すると、これにともなって領域A、即ちトレイ50の幅方向寸法が大きくなる。しかし、押圧ローラ63は主走査方向において単票紙等の用紙Pの通過領域Bの内側に位置しているので、トレイ50の幅方向寸法が大きくなることを防止できるとともに、単票紙等の用紙Pが通過する状態(図9に示す排紙フレームAssy45の接触ポジション)では、単票紙等の用紙Pの通過領域から退避するので、単票紙等の用紙Pの通過を妨げることがない。
尚、押圧ローラ63は複数(本実施形態では、2つ)設けられるとともに、図12に示すようにその主走査方向における位置は、トレイ50の主走査方向中心に対して対称を成す位置(本実施形態では、トレイ50の両側端近傍)であるので、押圧ローラ63と排出駆動ローラ41とによってトレイ50を搬送する際に、スキューを生じることなく適切に搬送することができるようになっている。
続いて、排紙フレームAssy45が接触ポジションにあるときにトレイ50が誤った位置から挿入されることを防止する誤挿入防止手段について説明する。
図1に示すように、トレイガイド7には、誤挿入防止手段を構成するガイドリブ74、75が形成されている。ガイドリブ74、75はトレイ50の両側端位置に設けられることでトレイ50の側端位置を規制するとともに、ひさし部74a、75aを備え、これによってトレイ50のトレイガイド7からの浮き上がりを防止する機能を果たす。
ところで、トレイ50がガイドリブ74、75を介して正しくセットされず、例えば、トレイ50の一方側の側端がひさし部74aまたは75aの上部に乗り上げるようにセットされて、そしてその状態で装置内部に差し込まれた際に、トレイ50の先端がレリース部材60を上方に押し上げてしまうと、排紙フレームAssy45は接触ポジションから離間ポジションに変位してしまう。従って、トレイ50がトレイガイド7から浮き上がった状態のまま装置内部に差し込まれて、トレイ50にセットされた光ディスクDが排出従動ローラ42と接触してしまったり、トレイ50先端によって装置内部の構成要素を破損させてしまうといった不具合を招く虞がある。
しかし、ひさし部74a、75aは、その上部にトレイ50の側端が載った場合には、トレイ50の先端がローラ支持部材47に当接するようにトレイ50の先端を案内する機能を果たす。従ってこれにより、トレイ50がガイドリブ74、75によって正しくガイドされない状態で差し込まれても、トレイ50の先端がローラ支持部材47と当接することで、それ以上の進入が防止され、即ち排紙フレームAssy45が接触ポジションから離間ポジションに変位することがなく、トレイ50の誤挿入に伴う不具合を防止できるようになっている。
<<第2の実施形態>>
続いて、本発明の第2実施形態について、図11乃至図13を参照しながら説明する。ここで、図11はプリンタ1の装置本体の外観斜視図、図12は同正面図、図13は本実施形態に係るトレイ50Aの平面図である。
上述したように、図9から図10への変化に示すように排出従動ローラ42の退避に伴って押圧ローラ63がトレイ搬送経路に進出し、そしてトレイ50を排出駆動ローラ41に向けて押圧するので、排出駆動ローラ41の回転によってトレイ50を搬送可能な状態となる。上記第1の実施形態では、この状態で排出駆動ローラ41を回転させることでトレイ50を上流側の被記録媒体搬送手段4へと搬送し、実際の記録実行時には、被記録媒体搬送手段4によってトレイ50を副走査送りした。しかし、本実施形態では被記録媒体搬送手段4を用いずに、実際の記録実行時においても、排出駆動ローラ41の回転のみによってトレイ50を副走査送りする。
ここで、押圧ローラ63は、光ディスクDの記録面側に配置されるとともに、図11および図12に示すようにトレイ50(トレイ本体51)においてセット部52以外の領域と接するように配置されている。即ち、トレイ50を搬送するトレイ搬送手段が、光ディスクDの記録面側に配置されるとともにトレイ本体51においてセット部52以外の領域と接する第1ローラ(押圧ローラ63)と、トレイ本体51において前記第1ローラが接する面に対して反対側の面と接する第2ローラ(排出駆動ローラ41)と、を備えて構成されている。従って、トレイ50にセットされた光ディスクDの記録面にローラの通過痕を残すことがなく、記録品質の低下を防止して良好な記録結果を得ることが可能となる。加えて、トレイ50におけるセット部52をローラが通過すると、セット部52の段差形状をローラが通過することによって搬送精度に悪影響を及ぼす虞があるが、上述の通りトレイ搬送手段はセット部52以外の領域と接するので、上記の様な搬送精度の低下を防止できる。
また、被記録媒体搬送手段4を利用しないため、即ち単票紙等(特に、銀塩写真並の超高画質印刷を行う為の専用光沢紙等)の搬送精度を考慮する必要が無いため、押圧ローラ63によるトレイ50を押圧する押圧力を、容易に最適化することができる。従ってトレイ50を強く押圧することによるトレイ50へのダメージの付与を防止することができる。また、搬送駆動ローラ30は上述の通り金属軸の外周面に耐摩耗性粒子がほぼ均一に分散されて成る付着層を備えて成されているので、トレイ50がこの様な搬送駆動ローラ30によって搬送されることによる、トレイ50へのダメージの付与を防止できる。
加えて、トレイ50はプリンタ1の前方側から手差しで差し込まれるが、光ディスクDへの記録に際してトレイ50先端が被記録媒体搬送手段4にニップされる必要がないので、従ってトレイ50を、図13に示すトレイ50Aのようにその先端部分の寸法(セット部52の領域から先端までの距離:符号Lで示す)を短くした形態とすることができ、トレイの小型化を図ることができる。
尚、上記実施形態では、光ディスクDへの記録開始時にはトレイ50の先端は被記録媒体搬送手段4の更に上流側に位置することになるから、搬送従動ローラ31を搬送駆動ローラ30から離間させるレリース手段が設けられている(図示せず)。
ところで、上記実施形態では、トレイ50を搬送するトレイ搬送手段は、押圧ローラ63と排出駆動ローラ41とを備えて構成されているが、搬送駆動ローラ30と搬送従動ローラ31とで構成しても良い。即ち、搬送従動ローラ31を、トレイ50のセット部52以外の領域と接するように配置すれば、トレイ50にセットされた光ディスクDの記録面にローラの通過痕を残すことがなく、記録品質の低下を防止して良好な記録結果を得ることが可能となる。
尚、「プレート形状を成す被搬送媒体」としては、上述したトレイ50に限られず、例えばボード紙等のように剛性の大きいプレート形状を成す被搬送媒体であれば、どのようなものであっても構わない。
本発明に係るプリンタの装置本体の外観斜視図。 本発明に係るプリンタの側断面図。 トレイの平面図。 トレイ先端の外観斜視図。 排紙フレームAssyの外観斜視図。 排紙フレームAssyの外観斜視図。 レリース部材(レリース手段)の外観斜視図。 レリース部材の取付部の拡大斜視図。 排紙フレームAssy周辺のトレイ搬送経路の側断面図。 排紙フレームAssy周辺のトレイ搬送経路の側断面図。 本発明に係るプリンタの装置本体の外観斜視図。 本発明に係るプリンタの装置本体の正面図。 他の実施形態に係るトレイの平面図。
符号の説明
1 インクジェットプリンタ、2 給紙装置、3 記録手段、4 被記録媒体搬送手段、5 被記録媒体排出手段、6 レリース手段、7 トレイガイド、11 ホッパ、12 給送ローラ、13 リタードローラ、14 紙戻しレバー、23 メインフレーム、24 紙案内上、25 コイルばね、26 ガイドローラ、30 搬送駆動ローラ、31 搬送従動ローラ、33 キャリッジ、34 キャリッジガイド軸、35 インクカートリッジ、36 記録ヘッド、37 プラテン、41 排出駆動ローラ、42 排出従動ローラ、43 ガイドローラ、44 ホルダ部、45 排紙フレームAssy、46 排紙フレーム、47 ローラ支持部材、48 ガイドフレーム、49 コイルばね、50 トレイ、51 トレイ本体、52 セット部、60 レリース部材、61 レバー部、62 軸受部、63 押圧ローラ(押圧部)、74、75 ガイドリブ、D 光ディスク、P 記録用紙

Claims (14)

  1. 被記録媒体に記録を行う記録手段と、
    前記記録手段の下流側に設けられ、回転駆動される排出駆動ローラ及び当該排出駆動ローラに接して従動回転する排出従動ローラとを備えて構成された被記録媒体排出手段と、
    前記排出従動ローラを支持するとともに、前記排出従動ローラが前記排出駆動ローラに接する接触ポジションと、前記排出従動ローラが前記排出駆動ローラから離間する離間ポジションと、をとり得るように変位可能に設けられた従動ローラ支持手段と、
    前記従動ローラ支持手段を前記接触ポジションから前記離間ポジションへ変位させるレリース手段と、を備えるとともに、プレート形状を成す被搬送媒体を搬送可能に構成された記録装置であって、
    前記レリース手段が、前記被搬送媒体の搬送経路に突出するレバー部を備えるとともに前記搬送経路を側視して回動可能となる様に前記従動ローラ支持手段に軸支されるレリース部材を備えて構成され、
    前記レバー部が前記搬送経路に突出した状態において前記被搬送媒体が前記搬送経路に差し込まれることにより、前記被搬送媒体が前記レバー部を押し上げて前記レリース部材が回動し、当該レリース部材の回動動作に伴って前記従動ローラ支持手段が前記接触ポジションから前記離間ポジションへ変位するよう構成されている、
    ことを特徴とする記録装置。
  2. 請求項1において、前記レリース手段が、前記レバー部が前記搬送経路に突出するよう前記レリース部材に回動傾向を付与する付勢手段を備えている、
    ことを特徴とする記録装置。
  3. 請求項1または2において、前記レリース部材には、前記従動ローラ支持手段の前記離間ポジションにおいて前記被搬送媒体を前記排出駆動ローラに向けて押圧する押圧部が設けられている、
    ことを特徴とする記録装置。
  4. 請求項1または2において、前記レリース部材には、前記レバー部の前記搬送経路からの退避に伴って前記搬送経路に進出し且つ前記被搬送媒体を前記排出駆動ローラに向けて押圧する押圧部が設けられている、
    ことを特徴とする記録装置。
  5. 請求項3または4において、前記押圧部が、前記被搬送媒体と接して従動回転する押圧ローラによって成されている、
    ことを特徴とする記録装置。
  6. 請求項3から5のいずれか1項において、前記押圧部が主走査方向に複数設けられるとともに、その主走査方向における位置は、前記被搬送媒体の主走査方向中心に対して対称を成す位置であることを特徴とする記録装置。
  7. 請求項3から6のいずれか1項において、前記押圧部は、主走査方向において被記録媒体の通過領域内に位置し、且つ被記録媒体の通過経路を側視して、前記従動ローラ支持手段の前記接触ポジションにおいては被記録媒体の通過領域から退避し、前記従動ローラ支持手段の前記離間ポジションにおいては被記録媒体の通過領域内に進出する、
    ことを特徴とする記録装置。
  8. 請求項1から7のいずれか1項において、前記レリース手段は、前記従動ローラ支持手段を前記離間ポジションにおいて水平姿勢に保持する、
    ことを特徴とする記録装置。
  9. 請求項1から8のいずれか1項において、前記従動ローラ支持手段の上方に位置決め部材が配設され、
    前記従動ローラ支持手段には、前記位置決め部材と対向する側に前記位置決め部材に向かって突出する突出部が設けられ、
    前記突出部が前記位置決め部材における前記従動ローラ支持手段と対向する面に当接することで、前記従動ローラ支持手段が前記離間ポジションに保持されるよう構成されている、
    ことを特徴とする記録装置。
  10. 請求項9において、前記突出部を前記位置決め部材に圧接させる圧接手段を有している、
    ことを特徴とする記録装置。
  11. 請求項1から10のいずれか1項において、前記レリース部材が前記排出従動ローラの下流側に設けられている、
    ことを特徴とする記録装置。
  12. 請求項1から11のいずれか1項において、前記従動ローラ支持手段が前記接触ポジションにあるときに前記被搬送媒体の前記記録装置への誤挿入を防止する誤挿入防止手段を備えている、
    ことを特徴とする記録装置。
  13. 請求項1から12のいずれか1項において、前記被搬送媒体が、薄板状体をセット可能なセット部を有するトレイである、
    ことを特徴とする記録装置。
  14. 被噴射媒体に液体噴射を行う液体噴射手段と、
    前記液体噴射手段の下流側に設けられ、回転駆動される排出駆動ローラ及び当該排出駆動ローラに接して従動回転する排出従動ローラとを備えて構成された被記録媒体排出手段と、
    前記排出従動ローラを支持するとともに、前記排出従動ローラが前記排出駆動ローラに接する接触ポジションと、前記排出従動ローラが前記排出駆動ローラから離間する離間ポジションと、をとり得るように変位可能に設けられた従動ローラ支持手段と、
    前記従動ローラ支持手段を前記接触ポジションから前記離間ポジションへ変位させるレリース手段と、を備えるとともに、プレート形状を成す被搬送媒体を搬送可能に構成された液体噴射装置であって、
    前記レリース手段が、前記被搬送媒体の搬送経路に突出するレバー部を備えるとともに前記搬送経路を側視して回動可能となる様に前記従動ローラ支持手段に軸支されるレリース部材を備えて構成され、
    前記レバー部が前記搬送経路に突出した状態において前記被搬送媒体が前記搬送経路に差し込まれることにより、前記被搬送媒体が前記レバー部を押し上げて前記レリース部材が回動し、当該レリース部材の回動動作に伴って前記従動ローラ支持手段が前記接触ポジションから前記離間ポジションへ変位するよう構成されている、
    ことを特徴とする液体噴射装置。
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