JP4356455B2 - マスクおよびその製造方法と半導体装置の製造方法 - Google Patents

マスクおよびその製造方法と半導体装置の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体装置の製造に用いられるマスクおよびその製造方法と、半導体装置の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
フォトリソグラフィーに代わる次世代露光技術の一つとして、低速電子線近接転写リソグラフィー(LEEPL;low energy electron proximity projection lithography)がある。LEEPLには、厚さ数100nmのメンブレンにデバイスパターンに相当する孔が形成されたステンシルマスクが用いられる。ステンシルマスクとは、メンブレンを貫通するような孔が形成されたマスクをいう。ステンシルマスクの孔内部の空間には、物質が存在しない。
【0003】
LEEPLでは、マスクとウェハーとの間隔が数10μm程度となるように、マスクをウェハー直上に設置する。数10keVの電子線でマスクのパターン部分を走査することにより、パターンをウェハーに転写する(非特許文献1)。
【0004】
しかしながら、上記のLEEPL用マスクには、メンブレンサイズを大きくすると自重によりメンブレンがたわみ、内部応力によってパターンが歪むという問題がある。この問題を解決する一つの方法は、ダイヤモンド等のヤング率の高い物質をメンブレン材料に用いることである(特許文献1参照)。自重によるメンブレンのたわみを小さくするためには、メンブレンサイズの増加に合わせて、メンブレンの内部応力を高める必要がある。したがって、メンブレンの大区画化には自ずと上限がある。
【0005】
別の方法は、小区画メンブレンを梁構造(グリッド構造)で支持する方法であり、SCALPEL(scattering with angular limitation in projection electron-beam lithography)、PREVAIL(projection exposure with variable axis immersion lenses)およびEBステッパーのマスクに用いられている(例えば、非特許文献2)。
【0006】
図1に、現在提案されているEBステッパー用マスクの模式図を示した。図1に示すように、グリッド11によりメンブレン12が分割されており、グリッド11はメンブレン12を支持している。メンブレン12にはデバイスパターンで孔(不図示)が形成されている。
【0007】
図1に示すマスクは、例えば、シリコンウェハー上にシリコン酸化膜を介してシリコン活性層が形成されたSOI(silicon on insulatorまたはsemiconductor on insulator)ウェハーを用いて形成される。SOIウェハー表面のシリコン活性層がメンブレン12として用いられ、シリコン活性層の裏面側からシリコンウェハーをエッチングしてグリッド11が形成される。
【0008】
図1に示すマスク構造によれば、メンブレン12が小区画に分割され、剛性の高いグリッド11で支持される。したがって、メンブレンサイズの増加に伴い、メンブレンのたわみが増大するという、特許文献1記載のマスク等で見られる問題は起こらない。
【0009】
しかしながら、図1に示すようにグリッド11が正方形のメッシュ状に規則的に配列されたマスク構造を、そのままLEEPLに適用することはできない。LEEPLでは、まず、1個または複数個のチップに相当するマスク領域を電子線で走査する。
【0010】
この露光が終了したら、チップサイズに相当する距離あるいはその整数倍だけウェハーステージを移動させて、再び露光を行う。この繰り返しによって、ウェハー全面に配置されたチップに対して露光を行う(ステップ・アンド・リピート露光)。図1に示すように、グリッド11が正方形のメッシュ状に配置された場合、グリッド直下の領域を露光できない。
【0011】
そこで、すべてのマスク領域を一様にメッシュ状に分割するのではなく、図2に示すように、マスク21のメンブレンを4つの小領域A〜Dに分割し、これらの領域で互いにメッシュがずれるようにしてグリッド(図1参照)を形成する方法が考えられる。ここで、小領域A〜Dはそれぞれ1個あるいは複数個のチップに相当するマスク領域(チップ転写用領域)であり、ウェハーステージはこれらの小領域を移動単位とする。
【0012】
図3は、図2のメンブレンの小領域A〜Dにグリッド11を配置した一例を示す。図3において、直交するx軸およびy軸によって分割された領域が、それぞれ図2の小領域A〜Dに対応する。図3に示すように、便宜的に各小領域をメッシュ状に分割された10×10ブロックの正方形と仮定する。
【0013】
図3に示す例では、各小領域A〜Dの点線で囲まれた5×5ブロックの部分がチップ1個分に相当する。ウェハーステージを小領域A〜Dにそれぞれ移動させたとき、点線で囲まれた部分が多重露光される。各小領域におけるグリッド11の配置は、点線で囲まれた部分(転写用領域)のグリッド11の配置を繰り返したものとなっている。
前述したように、グリッド直下の領域を露光できないことから、点線で囲まれた5×5ブロックを5行×5列の表に対応させ、各ブロックでどの小領域が露光されるか(すなわち、どの小領域にパターンを形成できるか)をまとめると、表1のようになる。
【0014】
【表1】
Figure 0004356455
【0015】
ステンシルマスクの場合、例えばドーナツ状のパターンを形成すると、パターンで囲まれた中央部を支持できなかったり、あるいは、一方向に長いパターン等を形成したときにメンブレンが歪み、パターンの位置精度が低くなったりする。したがって、パターンを分割し、複数の相補マスクにパターンが形成される。相補マスクを用いて多重露光を行い、相補的にパターンが転写される(相補分割)。
【0016】
ここで、相補マスクとは、ある領域のパターンを分割したパターンのうちの一部であって、互いに異なるパターン(相補分割パターン)が形成された複数のマスクをいう。各相補マスクの特定の領域を、露光対象物(通常はウェハー)の同一の箇所に重ねて露光することにより、分割前のパターンが露光対象物に復元されて転写される。
【0017】
例えば、図3に示すグリッド配置とした場合、表1に示すように、各ブロックで少なくとも2つの小領域にパターンを形成できる。したがって、チップの任意の位置に対して2つ以上の小領域を対応させることができる。同一のマスク上の4つの小領域を重ね合わせる多重露光により、ドーナツ状のパターンを含む任意のデバイスパターンをウェハーに転写できる。
【0018】
しかしながら、図3に示すようにグリッドが配置されたマスクを、ある種のアライメント法と組み合わせると、問題が生じる可能性がある。LEEPLではマスクとウェハーが数10μmの間隔に近接しているため、アライメント光学系をマスクとウェハーとの間に配置できない。
【0019】
そこで、図4に示すようなTTR(through the reticle)アライメント方式(特許文献2)が用いられる。図4に示すように、ウェハー31の表面にウェハー側位置合わせ(アライメント)マーク32が形成される。一方、マスク33にもマスク側アライメントマーク34が形成される。マスク側アライメントマーク34はメンブレンを貫通する開口部であっても、あるいはメンブレンの表面のみに形成された凹部であっても、いずれでもよい。
【0020】
アライメント光はウェハー側アライメントマーク32およびマスク側アライメントマーク34にそれぞれ入射する。ウェハー側アライメントマーク32で反射された光LWと、マスク側アライメントマーク34で反射された光LMを検出する。光LWと光LMの相対位置から、マスク33とウェハー31のアライメントを行う。
【0021】
図5に示すように、4個のアライメント検出系(X1、X2 )をマスクの4隅に配置して、図4に示すようなアライメントを行うことにより、チップに相当するマスク領域の歪みを完全に決定することができる。このようなTTRアライメント方式によれば、アライメント光学系がマスクとウェハーとの間に配置されないため、電子線露光中も常時アライメントマークを検出し、リアルタイムでチップ歪み補正を行うことができる。
【0022】
図1あるいは図3に示すように正方形のメッシュ状でマスクにグリッドを形成した場合、TTRアライメント方式でアライメントを行うと、特定の条件の下ではアライメントが不可能となる。図6はグリッド11で囲まれたパターン形成領域の一つを示す断面図である。
【0023】
図6に示すように、マスク法線方向zから測ったアライメント光Lの検出角度θが、グリッド11の間隔および高さとアライメントマーク34の位置とで決定される特定の臨界角θaを超えると、グリッド11とアライメント光L(マスク側アライメントマーク34からの反射光)が干渉し、アライメント光Lが検出できなくなる。
【0024】
【特許文献1】
特開2001−77016号公報
【特許文献2】
特許第3101582号
【特許文献3】
特開2000−91227号公報
【非特許文献1】
T. Utsumi, Journal of Vacuum Science and Technology B 17, 2897 (1999)
【非特許文献2】
L. R. Harriott, Journal of Vacuum Science and Technology B 15, 2130 (1997); H. C. Pfeiffer, Japanese Journal of Applied Physics 34, 6658 (1995)
【非特許文献3】
Theory of Plates and Shells (S. P. Timishenko and S. Woinwsky-Krieger
【0026】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであり、TTR方式によるアライメントと相補分割パターンの転写が可能であり、十分なメンブレン強度を有するマスクおよびその製造方法を提供することを目的とする。
【0027】
また、本発明は、リソグラフィー工程におけるアライメント精度を向上させ、微細パターンの高精度な転写を可能とする半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
【0028】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明のマスクは、支持枠と、前記支持枠より薄く形成され、前記支持枠で囲まれた薄膜と、前記薄膜において、第1の方向に伸びる第1の直線と、前記第1の直線に直交する、第2の方向に伸びる第2直線の交点を原点とし、前記第2の直線を含む、前記第1直線と直交する複数の線によって前記薄膜が複数の小領域に分割されたうちの一つであり、前記原点に接する第1の小領域と、前記第1の小領域と第1の方向において隣接する第2の小領域と、前記第1の小領域と第1の方向において隣接する第3の小領域と、前記第2の小領域と第2の方向において隣接し、前記第3の小領域と第1の方向において隣接する第4の小領域と、前記第1の小領域上で第2の方向に延在し、一端が第3群の梁の一つに接続して前記薄膜を補強する少なくとも一つの梁からなる第1群の梁であって、前記第2の直線に接する梁を含む前記第1群の梁と、前記第2の小領域上で第1の方向に延在し、一端が前記第1群の梁の一つに接続して前記薄膜を補強する少なくとも一つの梁からなる第2群の梁であって、前記第1の直線に接する梁を含む前記第2群の梁と、前記第3の小領域上で第1の方向に延在し、一端が第4群の梁の一つに接続して前記薄膜を補強する少なくとも一つの梁からなる前記第3群の梁であって、前記第1の直線に接する梁を含む前記第3群の梁と、前記第4の小領域上で第2の方向に延在し、一端が前記第2群の梁の一つに接続して前記薄膜を補強する少なくとも一つの梁からなる前記第4群の梁であって、前記第2の直線に接する梁を含む前記第4群の梁と、前記第1の小領域内の前記梁以外の部分の一部に形成された第1の開口部と、前記第2から第4の小領域のうちの少なくとも一つの小領域内の前記梁以外の部分の一部に形成された第2の開口部と、前記第1から第4の小領域の前記梁以外の、露光領域の4隅に対応する部分に設けられたマスク側アライメントマークとを有することを特徴とする。
【0029】
好適には、前記第1の開口部と前記第2の開口部は相補的にパターンを構成する。好適には、各小領域内において、前記梁は互いに等間隔に形成され、前記第1から第4の小領域は形状および大きさが互いに等しい正方形または矩形である。また、好適には、前記第1から第4群の梁のうちの少なくとも一つの群の梁は、他端が前記支持枠と接続するように形成されている。好適には、前記第1および第2の開口部は荷電粒子線が透過する孔である。好適には、前記第1から第4の小領域は第1の直線に平行な少なくとも1本の第1の分割線と、第2の直線に平行な少なくとも1本の第2の分割線の少なくとも一方の分割線によって、形状および大きさが等しい複数のチップ転写用領域に分割されている。好適には、前記第1から第4の小領域内の前記梁以外の部分の一部、特に前記原点から最も遠い部分に形成されたマスク側アライメントマークを有する。
【0030】
これにより、TTR方式により感光面とマスクとのアライメントを行ったとき、梁によってアライメント光が遮られ、アライメントが不可能となる問題が解消される。したがって、例えばLEEPLにより、微細パターンを高精度に転写することが可能となる。
【0031】
また、上記の目的を達成するため、本発明のマスクの製造方法は、マスクを製造するために、薄膜の周囲に支持枠を形成する工程と、前記薄膜の一方の面の一部に、前記薄膜を補強する梁を形成する工程と、前記梁以外の部分の前記薄膜に開口部を形成する工程と、マスク側アライメントマークを設ける工程とを有し、前記梁を形成する工程は、前記薄膜の第1の小領域に第1群の梁を形成し、前記薄膜の第2の小領域に第2群の梁を形成し、前記薄膜の第3の小領域に第3群の梁を形成し、前記薄膜の第4の小領域に第4群の梁を形成する工程を含み、前記第1の小領域は前記薄膜上において第1の方向に伸びる第1の直線と、前記第1の直線に直交する、第2の方向に伸びる第2の直線の交点を原点とし、前記第1直線と直交する、前記第2直線を含む複数の線によって前記薄膜が複数の小領域に分割されたうちの一つの、前記原点に接する小領域であり、前記第2の小領域は前記第1の小領域と第1の方向において隣接する小領域であり、前記第3の小領域は前記第1の小領域と第2の方向において隣接する小領域であり、前記第4の小領域は前記第2の小領域と第2の方向において隣接し、前記第3の小領域と第1の方向において隣接する小領域であり、前記第1群の梁は、前記第1の小領域上で第1の方向に延在し、一端が前記第3群の梁の一つに接続して前記薄膜を補強する少なくとも一つの梁からなり、かつ前記第2直線に接する梁を含み、前記第2群の梁は、前記第2の小領域上で第1の方向に延在し、一端が前記第1群の梁の一つに接続して前記薄膜を補強する少なくとも一つの梁からなり、かつ前記第1の直線に接する梁を含み、前記第3群の梁は、前記第3の小領域上で第1の方向に延在し、一端が前記第4群の梁の一つに接続して前記薄膜を補強する少なくとも一つの梁からなり、かつ前記第1の直線に接する梁を含み、前記第4群の梁は、前記第4の小領域上で第2の方向に延在し、一端が前記第2群の梁の一つに接続して前記薄膜を補強する少なくとも一つの梁からなり、かつ前記第2の直線に接する梁を含み、前記開口部を形成する工程は、前記第1の小領域内の前記梁以外の部分の一部に第1の開口部を形成し、前記第2から第4の小領域のうちの少なくとも一つの小領域内の前記梁以外の部分の一部に第2の開口部を形成する工程を含み、前記マスク側アライメントマークは、前記第1から第4の小領域の前記梁以外の、露光領域の4隅に対応する部分に設けられることを特徴とする。
【0032】
これにより、TTR方式により感光面とマスクとのアライメントを行ったとき、梁によってアライメント光が遮られないマスクを製造することが可能となる。本発明のマスクの製造方法によれば、微細パターンを高精度に転写できるマスクを製造することが可能となる。
【0033】
さらに、上記の目的を達成するため、本発明の半導体装置の製造方法は、半導体装置を製造するために、マスクを介して感光面に荷電粒子線、放射線または光線を照射する露光工程を含み、前記マスクは、支持枠と、前記支持枠より薄く形成され、前記支持枠で囲まれた薄膜と、前記薄膜において、第1の方向に伸びる第1の直線と、前記第1の直線に直交する第2の方向に伸びる第2の直線の交点を基準点とし、前記第1の直線と直交する、前記第2直線を含む複数の線によって前記薄膜が複数の小領域に分割されたうちの一つであり、前記原点に接する第1の小領域と、前記第1の小領域と第1の方向において隣接する第2の小領域と、前記第1の小領域と第2の方向において隣接する第3の小領域と、前記第2の小領域と第2の方向において隣接し、前記第3の小領域と第1の方向において隣接する第4の小領域と、前記第1の小領域上で第2の方向に延在し、一端が第3群の梁の一つに接続して前記薄膜を補強する少なくとも一つの梁からなる第1群の梁であって、前記第2の直線に接する梁を含む前記第1群の梁と、前記第2の小領域上で第1の方向に延在し、一端が前記第1群の梁の一つに接続して前記薄膜を補強する少なくとも一つの梁からなる第2群の梁であって、前記第1の直線に接する梁を含む前記第2群の梁と、前記第3の小領域上で第1の方向に延在し、一端が第4群の梁の一つに接続して前記薄膜を補強する少なくとも一つの梁からなる前記第3群の梁であって、前記第1の直線に接する梁を含む前記第3群の梁と、前記第4の小領域上で第2の方向に延在し、一端が前記第2群の梁の一つに接続して前記薄膜を補強する少なくとも一つの梁からなる前記第4群の梁であって、前記第2の直線に接する梁を含む前記第4群の梁と、前記第1の小領域内の前記梁以外の部分の一部に形成された第1の開口部と、前記第2から第4の小領域のうちの少なくとも一つの小領域内の前記梁以外の部分の一部に形成された第2の開口部と、前記第1から第4の小領域の前記梁以外の、露光領域の4隅に対応する部分に設けられたマスク側アライメントマークとを有し、前記マスクを介して感光面に荷電粒子線、放射線または光線を照射する露光工程、前記第1の小領域を前記感光面の所定箇所に重ねて第1の露光を行い、前記第1の開口部を前記所定箇所内に転写する第1の露光工程と、前記第2の開口部を含む小領域の一つを前記所定箇所に重ねて第2の露光を行い、前記第2の開口部を前記所定箇所内に転写する第2の露光工程とを含むことを特徴とする。
【0034】
好適には、前記マスクは前記第1から第4の小領域内の前記梁以外の部分の一部にそれぞれマスク側位置合わせマークを有し、前記第1の露光工程の前に、前記感光面または前記感光面下部に、前記マスクを介して検出できるウェハー側位置合わせマークを予め形成する工程をさらに有し、各露光工程の前に、第1の方向に延在する前記梁を含む小領域に、第1の方向で光を照射し、前記マスク側位置合わせマークで反射される光と、前記感光面側位置合わせマークで反射される光の位置を検出して、前記マスクと前記感光面の位置合わせを行う工程と、第2の方向に延在する前記梁を含む小領域に、第2の方向で光を照射し、前記マスク側位置合わせマークで反射される光と、前記感光面側位置合わせマークで反射される光の位置を検出して、前記マスクと前記感光面の位置合わせを行う工程の少なくとも一方を有する。好適には、前記位置合わせを前記露光と同時に並行して行う。
【0035】
【発明の効果】
これにより、リソグラフィー工程において、TTR方式による感光面とマスクとのアライメントが可能となる。本発明によれば、マスクの梁により、アライメント光が遮られないため、高精度にアライメントを行うことができる。
【0036】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明のマスクおよびその製造方法と半導体装置の製造方法の実施の形態について、図面を参照して説明する。
【0037】
図7は本実施形態のマスクの上面図である。本実施形態のマスクはLEEPLに好適に用いられる。図7に示すように、ステンシルマスク1は例えばシリコンウェハー2を用いて形成され、シリコンウェハー2の中央部にメンブレン3が形成される。ステンシルマスクとは、メンブレンを貫通するような孔が形成されたマスクをいう。ステンシルマスクの孔内部の空間には、物質が存在しない。
【0038】
メンブレン3周囲のシリコンウェハー2はメンブレン3の強度を補強する支持枠として用いられる。メンブレン3は周囲のシリコンウェハー2と一体化したグリッド(梁)4と、グリッド4で囲まれたパターン形成領域5とを含む。グリッド4はメンブレン3上に棒状または線状で形成された突起部分であり、グリッド4が形成された部分ではメンブレン3が実質的に厚くなる。これにより、メンブレン3が補強され、メンブレン3の自重による撓みが防止される。グリッド4の材質は必ずしも支持枠と同じである必要はないが、シリコンウェハー2にドライエッチングを行うことにより、支持枠とグリッド4を同一の工程で簡便に形成でき、この場合、これらの材質が同一となる。
【0039】
図8は図7のa−a’における断面図である。図8に示すように、グリッド4で囲まれたメンブレン3のパターン形成領域には、デバイスパターンに対応した孔6が形成される。また、パターン形成領域の一部には、マスク側アライメントマークが形成される。
【0040】
図7および図8に示す本実施形態のステンシルマスクは、例えばシリコンウェハー2上にシリコン酸化膜7を介してシリコン層(メンブレン3)が形成されたSOIウェハーを用いて形成される。シリコンウェハー2をメンブレン3の裏面側からエッチングして、グリッド4が形成される。シリコン酸化膜7はシリコンウェハー2のエッチングでエッチングストッパー層として用いられる。孔6はメンブレン3にエッチングを行って形成される。また、上記以外の方法でステンシルマスクを形成することも可能である。
【0041】
本実施形態のステンシルマスクは、次の3条件を満たす。第1の条件は、メンブレンがグリッドにより補強されていることである。第2の条件は、相補分割されたパターンをチップサイズの整数倍のステップ・アンド・リピート露光で効率よく露光できることである。第3の条件は、メンブレンを通してウェハー上のアライメントマークを検出するアライメント光学系の光路がグリッドと干渉しないことである。
【0042】
前述した図1に示すようなマスク構造の場合、第1の条件は満たされる。しかしながら、図1に示す構造で図2に示すようにメンブレンを4つの小領域に分割した場合、グリッドの形成位置が4つの小領域で重なり合う。したがって、4つの小領域A〜Dに相補分割パターンを形成できず、第2の条件が満たされない。また、図6に示したように、第3の条件も満たされない。
【0043】
図3に示すようなマスク構造とした場合は、第1の条件と第2の条件が満たされる。しかしながら、図6に示すように、第3の条件が満たされない。
【0044】
図9Aに、本実施形態のステンシルマスクにおけるグリッドの配置を拡大して示す。図9Aの斜線部分は図7のパターン形成領域5を示し、パターン形成領域5で挟まれた部分がグリッド4を示す。露光領域はx軸およびy軸により4つの小領域A〜Dに分割され、対角線上にある小領域A、Dでは原点Oに対して点対称にグリッド4が配置される。これらの小領域A、Dのグリッド4はx方向(第1の方向)に延在する。同様に、小領域B、Cでは原点Oに対して点対称にグリッド4が配置される。これらの小領域B、Cのグリッド4はy方向(第2の方向)に延在する。
【0045】
マスクを4つの小領域に分割した理由は、以下の通りである。グリッドが存在しないマスクは、メンブレンの自重による撓みが大きく、これによりパターンが変位するため、マスクとしての使用が難しい。そこで、メンブレン上にグリッドを形成する必要が生じるが、グリッドを形成した場合、本来、グリッドの部分に配置されていたパターンを形成するための領域を、マスク上の他の位置に確保する必要が生じる。これにより、マスク上に少なくとも2つの領域が必要となる。
【0046】
さらに、ステンシルマスクでは相補分割が前提となり、前述したように、1つのパターンにつき2つ以上の領域が必要となる。すなわち、グリッドを有するステンシルマスクでは、グリッドと重なるパターンを形成するための領域の確保と、相補分割の必要性の観点から、少なくとも2×2=4個の小領域が必要となる。したがって、本実施形態のステンシルマスクは4つの小領域に分割される。
【0047】
マスクを4つの小領域に分割し、これらの小領域でx方向またはy方向にグリッド4を配置するのは、TTR方式によるアライメントでアライメント光がグリッド4で遮られる問題を解消するためだけでなく、グリッド4の配置を均等として、マスク全体での歪みを抑えるためでもある。
【0048】
また、各小領域内において、グリッド4が一方向のみに延在し、ストライプ状の配置となることから、例えば図3に示すように、グリッドがメッシュ状に配置され、かつメッシュの位置が4つの小領域で互いにずれるような場合と比較すると、グリッド4とそれ以外の領域(パターン形成領域5)がより単純に分割される。
【0049】
図9Aに示すように、各小領域ではグリッド4と帯状のパターン形成領域5が交互に並び、グリッド4の本数とパターン形成領域5の本数の合計(小領域A、DではN、小領域B、CではM)は偶数である。図9AのXとYで決定される各小領域のサイズは、小領域Aに示したチップ転写用領域ACのサイズの整数倍となっている。すなわち、各小領域は1個または複数個のチップ転写用領域ACを含む。
【0050】
各小領域には、露光領域の4隅に対応する部分にマスク側アライメントマーク8が設けられる。図9Bおよび図9Cは、マスク側アライメントマーク8の例であるが、マスク側アライメントマーク8の形状はこれらに限定されない。また、マスク側アライメントマーク8はメンブレンを貫通する開口部であっても、あるいはメンブレンの表面のみに形成された凹部であっても、いずれでもよい。
【0051】
グリッド4の幅とパターン形成領域5の幅は同じである必要はないが、その合計がチップ転写用領域ACの1辺の長さの整数分の1であり、かつグリッド4の幅がメンブレンを支持するのに十分である必要がある。露光領域の4隅にはアライメント光学系X1、X2、Y1、Y2が配置される。
【0052】
また、x方向に延びるグリッド4(小領域B、Cのグリッド4)の幅と、y方向に延びるグリッド4(小領域A、Dのグリッド4)の幅は同じである必要はない。同様に、x方向に延びるパターン形成領域5(小領域B、Cのパターン形成領域5)の幅と、y方向に延びるパターン形成領域5(小領域A、Dのパターン形成領域5)の幅は同じである必要はない。
【0053】
図1あるいは図3に示すマスクと異なり、本実施形態のステンシルマスクではグリッドで囲まれた部分のメンブレンの形状が長方形である。この構造は、一見すると強度的に不利という印象を受けやすいが、誤りである。本実施形態のグリッド構造は、「矩形メンブレンにかかる最大曲げモーメントは短辺の2乗に比例する」という材料力学的理論に基づいている。
【0054】
周辺を固定されたメンブレンに加わる曲げモーメントは、長辺の中点で最大値M=c(b/a)×a2をとる。ここで、aは矩形の短辺の長さであり、bは矩形の長辺の長さである。比例係数cは比b/aの関数であるが、比b/aに対する依存性は弱いため、定数とみなせる。これらは、材料力学の著名な教科書である非特許文献3)等に記載されている。
【0055】
この理論に基づき、正方形メンブレンの辺の長さb(=a)を変化させた場合の最大曲げモーメント、および一辺の長さaを2mmに固定して他辺の長さbを変化させた場合の最大曲げモーメントを計算した。計算結果を図10に示す。図10に示すように、正方形メンブレンの場合、サイズが増大するとともに、メンブレンにかかる負荷は急激に増大する。
【0056】
一方、長方形メンブレンの場合、一辺が小さい限り、長辺を大きくしてもメンブレンにかかる負荷は一定の値で飽和する。以上のように、短辺の長さがaの長方形メンブレンの力学的強度は、長辺の長さbに関わらず、一辺の長さaの正方形メンブレンの力学的強度とほぼ同等である。したがって、本実施形態のマスクによれば、前述した第1の条件が満たされる。
【0057】
本実施形態のステンシルマスクを露光に用いる場合、グリッド直下の領域を露光できない。図9Aにおいて、小領域A、Dのy軸に平行なストライプと、小領域B、Cのx軸に平行なストライプとを重ね合わせると、M×N個のブロックが得られる。図9Aの例では、M=N=8である。M×NブロックをM行×N列(=8行×8列)の表に対応させ、各ブロックでどの小領域が露光されるか(すなわち、どの小領域にパターンを形成できるか)をまとめると、表2のようになる。
【0058】
【表2】
Figure 0004356455
【0059】
本実施形態のステンシルマスクのグリッド配置によれば、表2に示すように、各ブロックで2つの小領域にパターンを形成できる。したがって、チップの任意の位置に対して2つの小領域を対応させることができる。相補分割したパターンを同一のマスク上の4つの小領域のうち、露光される2つの小領域に振り分けて形成する。4つの小領域を重ね合わせる多重露光により、ドーナツ状のパターンを含む任意のデバイスパターンをウェハーに転写できる。すなわち、本実施形態のステンシルマスクによれば、前述した第2の条件が満たされる。
【0060】
各小領域のアライメント光学系の方向は、その小領域内のグリッド4の長手方向と平行になっている。したがって、図11の断面図に示すように、アライメント光学系の光路はグリッド4と干渉しない。図11は、グリッド4で囲まれたパターン形成領域の一つを示す断面図である。
【0061】
図11に示すように、マスク法線方向zから測ったアライメント光Lの検出角度θが大きくなった場合にも、図9に示す光学系の配置によれば、アライメント光L(マスク側アライメントマーク8からの反射光)はグリッド4によって遮られない。したがって、TTR方式によるアライメントを高精度に行うことができる。
【0062】
本実施形態の半導体装置の製造方法は、本実施形態のステンシルマスクを用いたリソグラフィー工程を含む。このリソグラフィー工程において、ウェハーステージを図9に示すXあるいはYずつ移動させ、移動させる毎に露光を繰り返す。例えば、第1の露光により小領域A〜Dのパターンをウェハーに露光した後、ウェハーステージを小領域のx軸方向の長さ(X)だけ移動させる。この状態で第2の露光により小領域A〜Dのパターンをウェハーに露光すると、第1の露光で小領域Aのパターンが露光された部分に、小領域Bのパターンが露光される。また、第1の露光で小領域Cのパターンが露光された部分に、小領域Dのパターンが露光される。
【0063】
第2の露光を行った後、ウェハーステージを例えば小領域のy軸方向の長さ(Y)だけ移動させる。この状態で第3の露光により小領域A〜Dのパターンをウェハーに露光すると、第1の露光で小領域Cのパターンが露光され、第2の露光で小領域Dのパターンが露光された部分に、小領域Bのパターンが露光される。この部分には、ウェハーをさらに−Xだけ移動させて第4の露光を行うことにより、小領域Aのパターンが露光される。すなわち、第1〜第4の露光により、小領域A〜Dのパターンがすべて露光される。
【0064】
実際の半導体装置の製造においては、ウェハー上に多数のチップがマトリクス状に配置される。したがって、上記のようにX、Y、−Xの順にウェハーステージを移動させるかわりに、一方向(例えばx方向)にXずつウェハーステージを端から端まで移動させた後、y方向にYだけウェハーステージを移動させ、再びx方向に−Xずつウェハーステージを端から端まで移動させてもよい。
【0065】
ウェハーステージの移動経路は、ウェハーステージの移動のための所要時間が少なくなるように、適宜選択できる。なお、上記のように、ウェハーを移動させる毎に小領域A〜Dのパターンを露光すると、ウェハー上で最も外側に配置されるチップには、すべての小領域のパターンを重ねて露光することはできず、1つまたは2つの小領域のパターンのみ露光される。これらのチップは排除すればよい。
【0066】
以上のように、4つの小領域A〜Dに形成された相補分割パターンが多重露光される。また、一つの小領域に含まれるチップ転写用領域ACの数と同数のチップに効率よくデバイスパターンを転写できる。本実施形態のステンシルマスクによれば、前述した第3の条件が満たされる。
【0067】
図12は、本実施形態の半導体装置の製造方法を示すフローチャートである。図12に示すように、ステップ1(ST1)では、第1の露光により第1の小領域のパターンを露光する。第1の小領域は、マスク上の4つの小領域のうちの一つとする。なお、図12のフローチャートは、ウェハー上に塗布されたレジストのある特定の箇所に施される処理を示したものであり、第1の露光では、第1〜第4の小領域のパターンがすべてウェハー上の感光面であるレジストに露光される。
【0068】
ステップ2(ST2)では、第2の露光により第2の小領域のパターンを露光する。第2の小領域は、第1の小領域以外の3つの小領域のうちの一つとする。なお、第1の露光と同様に、第2の露光でも第1〜第4の小領域のパターンがすべてウェハー上のレジストに露光される。
【0069】
ステップ3(ST3)では、第3の露光により第3の小領域のパターンを露光する。第3の小領域は、第1および第2の小領域以外の2つの小領域のうちの一方とする。なお、第1および第2の露光と同様に、第3の露光でも第1〜第4の小領域のパターンがすべてウェハー上のレジストに露光される。
【0070】
ステップ4(ST4)では、第4の露光により第4の小領域のパターンを露光する。第4の小領域は、第1〜第3の小領域以外の残りの小領域である。なお、第1〜第3の露光と同様に、第4の露光でも第1〜第4の小領域のパターンがすべてウェハー上のレジストに露光される。
【0071】
ステップ5(ST5)では、レジストの現像を行う。これにより、相補分割を行う前のパターンが復元されて、レジストに転写される。
【0072】
上記の本実施形態の半導体装置の製造方法によれば、小領域ごとのパターン転写を効率よく行うことができ、マスクの歪みを抑えながら、高いスループットで露光を行うことができる。
【0073】
ストライプ状のメンブレンは、例えば、特許文献3記載のSCALPEL用マスクに形成される。このマスクにおいては、電子線等の露光用の荷電粒子ビームを走査するとき、グリッドでビームをスキップさせる回数を減らす目的で、メンブレンが矩形にされる。メンブレンのストライプの方向は、荷電粒子ビームの走査方向と平行である。
【0074】
本実施形態のマスクは、上記の特許文献3記載のマスクとは異なる目的でメンブレンが矩形にされる。例えば、本実施形態のマスクでは、グリッドの高さに応じてアライメント光の検出角度の許容範囲が変動する。したがって、それに応じて矩形のメンブレンの長辺の長さも適宜決定される。
【0075】
それに対し、上記の公報に記載されたSCALPEL用マスクでは、そのような条件は考慮されない。また、本実施形態のマスクの小領域A〜Dのような、相補分割パターンを形成するためのマスク領域の分割も行われない。
【0076】
本実施形態のマスクによれば、グリッド4がアライメント光と干渉しないことから、光学系を設計する上での自由度が高くなる。したがって、開口数NAの大きな光学系を用いて、信号強度をより高くすることも可能である。図1に示すように、グリッド11が正方形のメッシュ状に形成された従来のマスク構造の場合、アライメント光とグリッド11との干渉を避けるには光学系を変更するか、メンブレンを拡大する必要がある。
【0077】
しかしながら、正方形のメンブレンの面積を拡大すると、図10に示したように、マスク強度が著しく低下する。また、光学系の変更も困難である。本実施形態のステンシルマスクによれば、光学系の変更が不要であり、マスク強度も低下しない。
【0078】
図13は、グリッドが各小領域において単数である場合のマスクの上面図である。図13のマスク1においても、マスクの中心で直交する直線(不図示)によってメンブレン3が4つの小領域に分割されている。2つの小領域が隣接する境界部分では、境界に沿って延びるグリッド4が、一方の小領域内に形成される。これにより、すべてのグリッド4が互いに接続する。各小領域に形成されるグリッドの数は、図7に示すように複数であっても、図13に示すように単数であっても、いずれでもよい。
【0079】
また、各小領域内のグリッドの数が複数の場合と単数の場合のいずれも、各小領域の大きさは必ずしも同一でなくてもよい。各小領域のうち、ウェハーの同一の箇所に重ねて転写される領域内において、その領域内のすべての点が少なくとも2つの小領域でパターン形成領域に含まれる限り、各小領域の大きさや形状は異なっていてもよい。但し、マスク全体の歪みを少なくするという観点からは、図1あるいは図13に示すように、各小領域を同一の大きさとし、対角線上の小領域に点対称にグリッドを形成することが望ましい。
【0080】
相補分割されたパターンを複数の相補マスクに形成し、相補マスクを用いた多重露光により相補的にパターンを転写する場合、露光装置に取り付けた相補マスクを交換する必要がある。ここで、相補マスクとは、ある領域のパターンを分割したパターンのうちの一部であって、互いに異なるパターン(相補分割パターン)が形成された複数のマスクをいう。各相補マスクの特定の領域を、露光対象物(通常はウェハー)の同一の箇所に重ねて露光することにより、分割前のパターンが露光対象物に復元されて転写される。
【0081】
それに対し、本実施形態のステンシルマスクによれば、同一のマスク内の異なる小領域に相補分割パターンが形成される。したがって、相補分割パターンを露光する際、露光装置に取り付けたマスクの交換は不要であり、ウェハーステージを移動させるのみでチップに多重露光を行うことができる。したがって、異なるマスクに相補分割パターンを形成する場合に比較して、露光のスループットを大幅に向上させることができる。
【0082】
また、本実施形態のステンシルマスクに形成される小領域の数は4個に限定されない。例えば、図14に示すように、メンブレンを16個の小領域に分割したり、図15に示すように、メンブレンを9個の小領域に分割したり、図16に示すように、メンブレンを6個に分割したりしてもよい。
【0083】
メンブレンを4個以外の小領域に分割する場合も、隣接する小領域同士では、梁が延在する方向を互いに直交させる。小領域の数を4個よりも多くした場合、増加した分の小領域には、4つの小領域A〜Dと同様の相補分割パターンを形成しても、他の相補分割パターンを形成しても、相補分割パターン以外の露光用パターンを形成しても、いずれでもよい。
【0084】
上記の本発明の実施形態のマスクおよび半導体装置の製造方法によれば、TTR方式によりアライメントを行ったとき、アライメント光がグリッドによって遮断されない。したがって、ウェハーとマスクを近接させるLEEPLにおいても、高精度にアライメントを行うことが可能となる。また、本発明の実施形態のマスクの製造方法によれば、TTR方式によるアライメントと相補分割パターンの転写の両方に適したマスクを製造することが可能となる。
【0085】
図17は、LEEPLに用いられる露光装置の概略図であり、電子線の投影光学系を示す。本実施形態のステンシルマスクは、図17に示すような露光装置による電子線露光に好適に用いることができる。
【0086】
図17の露光装置111は、低加速の電子線112を生成する電子銃113の他、アパーチャー114、コンデンサレンズ115、1対のメインデフレクター116、117および1対の微調整用デフレクター118、119を有する。
【0087】
アパーチャー114は電子線112を制限する。コンデンサレンズ115は電子線112を平行なビームにする。コンデンサレンズ115により集光される電子線112の断面形状は通常、円形であるが、他の断面形状であってもよい。メインデフレクター116、117および微調整用デフレクター118、119は偏向コイルであり、メインデフレクター116、117は電子線112がステンシルマスク120の表面に対して基本的に垂直に入射するように、電子線112を偏向させる。
【0088】
微調整用デフレクター118、119は電子線112がステンシルマスク120の表面に対して垂直に、または垂直方向からわずかに傾いて入射するように、電子線112を偏向させる。電子線112の入射角は、ステンシルマスク120上のパターン位置等に応じて最適化するが、電子線112の入射角は最大でも10mrad程度であり、電子線112はステンシルマスク120にほぼ垂直に入射する。
【0089】
図17の電子線112a〜cは、ステンシルマスクを走査する電子線112が、ステンシルマスク上の各位置にほぼ垂直に入射する様子を示し、電子線112a〜cがステンシルマスク120に同時に入射することを示すものではない。電子線112の走査はラスタ走査とベクタ走査のいずれも可能である。
【0090】
図17において、ステンシルマスク120の孔121部分を透過した電子線により、ウェハ122上のレジスト123が露光される。LEEPLには等倍マスクが用いられ、ステンシルマスク120とウェハ122は近接して配置される。
【0091】
上記の露光装置111で電子線露光を行う際に、ステンシルマスク120として本実施形態のステンシルマスクを用いる。本実施形態のステンシルマスクでは、メンブレンがグリッドによって補強されていることから、メンブレンのたわみが防止され、電子線露光での転写パターンの位置ずれが低減される。また、ウェハーを移動させることにより、ステンシルマスク120を交換せずに、相補分割パターンを重ね合わせて露光できる。
【0092】
上記の実施形態に示したグリッド配置を有するステンシルマスクを、LEEPL以外の電子線露光装置、例えば図18に示す電子線露光装置に適用することもできる。図18に示す投影光学系によれば、マスク201のパターンが電子線を用いてウェハー等の試料202に、所定の倍率で縮小転写される。電子線の軌道はコンデンサレンズ203、第1投影レンズ204、第2投影レンズ205、クロスオーバアパーチャ206、試料下レンズ207および複数の偏向器208a〜208iによって制御される。
【0093】
図18に示す投影光学系では、マスク201を透過した電子線が、クロスオーバアパーチャ206を通過して試料202に垂直に入射するように、複数の偏向器208から偏向磁界を発生させる。上記の投影光学系を有する電子線露光装置以外に、イオンビーム等の荷電粒子ビームを用いる露光装置に本実施形態のマスクを適用することもできる。また、X線や放射線あるいは光線を用いる露光装置に本実施形態のマスクを適用することもできる。
【0094】
本発明のマスクおよびその製造方法と半導体装置の製造方法の実施形態は、上記の説明に限定されない。例えば、マスクはグリッドがストライプ状に形成されていればよく、マスクの材料や構成は適宜変更できる。具体的には、メンブレンにチャージアップを防止するための導電層を設けたり、上記以外の方法でマスクを作製したりしてもよい。また、本実施形態のステンシルマスクは、リソグラフィー以外の半導体装置製造プロセス、例えばイオン注入等にも用いることができる。その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の変更が可能である。
【0095】
本発明のマスクによれば、TTR方式によるアライメントと相補分割パターンの転写が可能であり、十分なメンブレン強度も得られる。
【0096】
本発明のマスクの製造方法によれば、TTR方式によるアライメントと相補分割パターンの転写が可能であり、十分なメンブレン強度を有するマスクを製造できる。
【0097】
本発明の半導体装置の製造方法によれば、リソグラフィー工程におけるアライメント精度が向上し、微細パターンの高精度な転写が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は従来のマスクの斜視図である。
【図2】図2はマスクのメンブレンを複数の小領域に分割する例である。
【図3】図3はマスクのグリッド配置の一例を示す図である。
【図4】図4はTTRアライメント方式を示す概略図である。
【図5】図5はアライメント光学系の配置例を示す平面図である。
【図6】図6は従来のマスクでアライメントを行う場合の模式図である。
【図7】図7は本発明のマスクの上面図である。
【図8】図8は図7のa−a’における断面図である。
【図9】図9Aは図7のメンブレン3部分の拡大図であり、図9Bおよび図9Cはマスク側アライメントマークの例を示す図である。
【図10】図10はメンブレンサイズとメンブレンの最大曲げモーメントとの関係を計算した結果を示す。
【図11】図11は本発明のマスクでアライメントを行う場合の模式図である。
【図12】図12は本発明の半導体装置の製造方法を示すフローチャートである。
【図13】図13は本発明のマスクの上面図である。
【図14】図14は本発明のマスクの小領域の配置例を示す上面図である。
【図15】図15は本発明のマスクの小領域の配置例を示す上面図である。
【図16】図16は本発明のマスクの小領域の配置例を示す上面図である。
【図17】図17は本発明のマスクが適用される電子線露光装置の概略図である。
【図18】図18は本発明のマスクが適用される他の電子線露光装置の概略図である。
【符号の説明】
1…ステンシルマスク、2…シリコンウェハー、3…メンブレン、4…グリッド、5…パターン形成領域、6…孔、7…シリコン酸化膜、8…マスク側アライメントマーク、11…グリッド、12…メンブレン、21…マスク、31…ウェハー、32…ウェハー側アライメントマーク、33…マスク、34…マスク側アライメントマーク、111…露光装置、112、112a〜c…電子線、113…電子銃、114…アパーチャー、115…コンデンサレンズ、116、117…メインデフレクター、118、119…微調整用デフレクター、120…ステンシルマスク、121…孔、122…ウェハ、123…レジスト、201…マスク、202…試料、203…コンデンサレンズ、204…第1投影レンズ、205…第2投影レンズ、206…クロスオーバアパーチャ、207…試料下レンズ、208a〜208i…偏向器。

Claims (17)

  1. 支持枠と、
    前記支持枠より薄く形成され、前記支持枠で囲まれた薄膜と、
    前記薄膜において、第1の方向に伸びる第1の直線と、前記第1の直線に直交する、第2の方向に伸びる第2の直線の交点を原点とし、前記第2の直線を含む、前記第1の直線と直交する複数の線によって前記薄膜が複数の小領域に分割されたうちの一つであり、前記原点に接する第1の小領域と、
    前記第1の小領域と第1の方向において隣接する第2の小領域と、
    前記第1の小領域と第1の方向において隣接する第3の小領域と、
    前記第2の小領域と第2の方向において隣接し、前記第3の小領域と第1の方向において隣接する第4の小領域と、
    前記第1の小領域上で第2の方向に延在し、一端が第3群の梁の一つに接続して前記薄膜を補強する少なくとも一つの梁からなる第1群の梁であって、前記第2の直線に接する梁を含む前記第1群の梁と、
    前記第2の小領域上で第1の方向に延在し、一端が前記第1群の梁の一つに接続して前記薄膜を補強する少なくとも一つの梁からなる第2群の梁であって、前記第1の直線に接する梁を含む前記第2群の梁と、
    前記第3の小領域上で第1の方向に延在し、一端が第4群の梁の一つに接続して前記薄膜を補強する少なくとも一つの梁からなる前記第3群の梁であって、前記第1の直線に接する梁を含む前記第3群の梁と、
    前記第4の小領域上で第2の方向に延在し、一端が前記第2群の梁の一つに接続して前記薄膜を補強する少なくとも一つの梁からなる前記第4群の梁であって、前記第2の直線に接する梁を含む前記第4群の梁と、
    前記第1の小領域内の前記梁以外の部分の一部に形成された第1の開口部と、
    前記第2から第4の小領域のうちの少なくとも一つの小領域内の前記梁以外の部分の一部に形成された第2の開口部と、
    前記第1から第4の小領域の前記梁以外の、露光領域の4隅に対応する部分に設けられたマスク側アライメントマークとを有する
    マスク。
  2. 前記第1の開口部と前記第2の開口部は相補的にパターンを構成する
    請求項1記載のマスク。
  3. 前記第1から第4の小領域ごとに、前記梁は互いに等間隔に形成されている
    請求項1記載のマスク。
  4. 前記第3群の梁の互いの間隔は前記第2群の梁の互いの間隔と等しい
    請求項3記載のマスク。
  5. 前記第4群の梁の互いの間隔は前記第1群の梁の互いの間隔と等しい
    請求項4記載のマスク。
  6. 前記第1から第4の小領域は形状および大きさが互いに等しい正方形または矩形である
    請求項1記載のマスク。
  7. 前記第1から第4群の梁のうちの少なくとも一つの群の梁は、他端が前記支持枠と接続するように形成されている
    請求項1記載のマスク。
  8. 前記第1および第2の開口部は荷電粒子線が透過する孔である
    請求項1記載のマスク。
  9. 前記第1から第4の小領域は第1の直線に平行な少なくとも1本の第1の分割線と、第2の直線に平行な少なくとも1本の第2の分割線の少なくとも一方の分割線によって、形状および大きさが等しい複数のチップ転写用領域に分割されている
    請求項1記載のマスク。
  10. 前記マスク側アライメントマークは各小領域内で、前記原点から最も遠い部分に形成されている
    請求項記載のマスク。
  11. マスクを製造するために、
    薄膜の周囲に支持枠を形成する工程と、
    前記薄膜の一方の面の一部に、前記薄膜を補強する梁を形成する工程と、
    前記梁以外の部分の前記薄膜に開口部を形成する工程と、
    マスク側アライメントマークを設ける工程とを有し、
    前記梁を形成する工程は、前記薄膜の第1の小領域に第1群の梁を形成し、前記薄膜の第2の小領域に第2群の梁を形成し、前記薄膜の第3の小領域に第3群の梁を形成し、前記薄膜の第4の小領域に第4群の梁を形成する工程を含み、
    前記第1の小領域は前記薄膜上において第1の方向に伸びる第1の直線と、前記第1の直線に直交する、第2の方向に伸びる第2の直線の交点を原点とし、前記第1の直線と直交する、前記第2の直線を含む複数の線によって前記薄膜が複数の小領域に分割されたうちの一つの、前記原点に接する小領域であり、
    前記第2の小領域は前記第1の小領域と第1の方向において隣接する小領域であり、
    前記第3の小領域は前記第1の小領域と第2の方向において隣接する小領域であり、
    前記第4の小領域は前記第2の小領域と第2の方向において隣接し、前記第3の小領域と第1の方向において隣接する小領域であり、
    前記第1群の梁は、前記第1の小領域上で第1の方向に延在し、一端が前記第3群の梁の一つに接続して前記薄膜を補強する少なくとも一つの梁からなり、かつ前記第2の直線に接する梁を含み、
    前記第2群の梁は、前記第2の小領域上で第1の方向に延在し、一端が前記第1群の梁の一つに接続して前記薄膜を補強する少なくとも一つの梁からなり、かつ前記第1の直線に接する梁を含み、
    前記第3群の梁は、前記第3の小領域上で第1の方向に延在し、一端が前記第4群の梁の一つに接続して前記薄膜を補強する少なくとも一つの梁からなり、かつ前記第1の直線に接する梁を含み、
    前記第4群の梁は、前記第4の小領域上で第2の方向に延在し、一端が前記第2群の梁の一つに接続して前記薄膜を補強する少なくとも一つの梁からなり、かつ前記第2の直線に接する梁を含み、
    前記開口部を形成する工程は、前記第1の小領域内の前記梁以外の部分の一部に第1の開口部を形成し、前記第2から第4の小領域のうちの少なくとも一つの小領域内の前記梁以外の部分の一部に第2の開口部を形成する工程を含み、
    前記マスク側アライメントマークは、前記第1から第4の小領域の前記梁以外の、露光領域の4隅に対応する部分に設けられる
    マスクの製造方法。
  12. 半導体装置を製造するために、
    マスクを介して感光面に荷電粒子線、放射線または光線を照射する露光工程を含み、
    前記マスクは、
    支持枠と、
    前記支持枠より薄く形成され、前記支持枠で囲まれた薄膜と、
    前記薄膜において、第1の方向に伸びる第1の直線と、前記第1の直線に直交する第2の方向に伸びる第2の直線の交点を基準点とし、前記第1直線と直交する、前記第2の直線を含む複数の線によって前記薄膜が複数の小領域に分割されたうちの一つであり、前記原点に接する第1の小領域と、
    前記第1の小領域と第1の方向において隣接する第2の小領域と、
    前記第1の小領域と第2の方向において隣接する第3の小領域と、
    前記第2の小領域と第2の方向において隣接し、前記第3の小領域と第1の方向において隣接する第4の小領域と、
    前記第1の小領域上で第2の方向に延在し、一端が第3群の梁の一つに接続して前記薄膜を補強する少なくとも一つの梁からなる第1群の梁であって、前記第2の直線に接する梁を含む前記第1群の梁と、
    前記第2の小領域上で第1の方向に延在し、一端が前記第1群の梁の一つに接続して前記薄膜を補強する少なくとも一つの梁からなる第2群の梁であって、前記第1の直線に接する梁を含む前記第2群の梁と、
    前記第3の小領域上で第1の方向に延在し、一端が第4群の梁の一つに接続して前記薄膜を補強する少なくとも一つの梁からなる前記第3群の梁であって、前記第1の直線に接する梁を含む前記第3群の梁と、
    前記第4の小領域上で第2の方向に延在し、一端が前記第2群の梁の一つに接続して前記薄膜を補強する少なくとも一つの梁からなる前記第4群の梁であって、前記第2の直線に接する梁を含む前記第4群の梁と、
    前記第1の小領域内の前記梁以外の部分の一部に形成された第1の開口部と、
    前記第2から第4の小領域のうちの少なくとも一つの小領域内の前記梁以外の部分の一部に形成された第2の開口部と
    前記第1から第4の小領域の前記梁以外の、露光領域の4隅に対応する部分に設けられたマスク側アライメントマークとを有し、
    前記マスクを介して感光面に荷電粒子線、放射線または光線を照射する露光工程、前記第1の小領域を前記感光面の所定箇所に重ねて第1の露光を行い、前記第1の開口部を前記所定箇所内に転写する第1の露光工程と、
    前記第2の開口部を含む小領域の一つを前記所定箇所に重ねて第2の露光を行い、前記第2の開口部を前記所定箇所内に転写する第2の露光工程とを含む
    半導体装置の製造方法。
  13. 前記第1および第2の露光で前記所定箇所に重ねられていない小領域であって、第3の開口部を有する前記小領域を前記所定箇所に重ねて第3の露光を行い、前記第3の開口部を前記所定箇所内に転写する第3の露光工程と、
    前記第1から第3の露光で前記所定箇所に重ねられていない小領域であって、第4の開口部を有する前記小領域を前記所定箇所に重ねて第4の露光を行い、前記第4の開口部を前記所定箇所内に転写する第4の露光工程とをさらに有する
    請求項1記載の半導体装置の製造方法。
  14. 前記マスクは、前記第1の露光工程の前に、前記感光面または前記感光面下部に、前記マスクを介して検出できるウェハー側位置合わせマークを予め形成する工程をさらに有し、
    各露光工程の前に、第1の方向に延在する前記梁を含む小領域に、第1の方向で光を照射し、前記マスク側位置合わせマークで反射される光と、前記感光面側位置合わせマークで反射される光の位置を検出して、前記マスクと前記感光面の位置合わせを行う工程と、
    第2の方向に延在する前記梁を含む小領域に、第2の方向で光を照射し、前記マスク側位置合わせマークで反射される光と、前記感光面側位置合わせマークで反射される光の位置を検出して、前記マスクと前記感光面の位置合わせを行う工程の少なくとも一方を有する
    請求項1記載の半導体装置の製造方法。
  15. 前記マスクは、前記第1の露光工程の前に、前記感光面または前記感光面下部に、前記マスクを介して検出できるウェハー側位置合わせマークを予め形成する工程をさらに有し、
    各露光工程の前に、第1の方向に延在する前記梁を含む小領域に、第1の方向で光を照射し、前記マスク側位置合わせマークで反射される光と、前記感光面側位置合わせマークで反射される光の位置を検出して、前記マスクと前記感光面の位置合わせを行う工程と、
    第2の方向に延在する前記梁を含む小領域に、第2の方向で光を照射し、前記マスク側位置合わせマークで反射される光と、前記感光面側位置合わせマークで反射される光の位置を検出して、前記マスクと前記感光面の位置合わせを行う工程の少なくとも一方を有する
    請求項1記載の半導体装置の製造方法。
  16. 前記位置合わせマークは各小領域内で、前記基準点から最も遠い部分に形成されている
    請求項1記載の半導体装置の製造方法。
  17. 前記位置合わせを前記露光と同時に並行して行う
    請求項1記載の半導体装置の製造方法。
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