JP4356292B2 - アミノ酸エステル塩酸塩の製造方法 - Google Patents

アミノ酸エステル塩酸塩の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、アミノ酸エステル塩酸塩の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
アミノ酸エステル塩酸塩は、医薬、農薬、精密化学品等の合成中間体として有用である(例えば特開平6−192207号公報、特開平9−286803号公報等)。かかるアミノ酸エステル塩酸塩の製造方法としては、アミノ酸とアルコールの混合液に、塩化チオニルを10℃以下の低温で加え、その後室温以上に昇温して反応させる方法が知られている(精密有機合成,第2版,139頁(1995)、Liebigs Ann.Chem.,641,176(1961)、Helv.Chim.Acta,36,1109(1953)、J.Org.Chem.,55,3475(1990)等)。しかしながら、これらの方法は、塩化チオニルを低温で加えるため、反応の進行が遅く、塩化チオニルが反応液中に滞留しやすいという問題があった。反応液中に塩化チオニルが滞留すると、例えば昇温中に一気に反応が進行し、反応温度の急激な上昇、副生ガス(塩化水素、二酸化硫黄)の急激な発生、反応液の突沸等が起こるため、これら方法は、反応の制御が困難な、安全面で改善の余地のある製造方法であり、工業的なアミノ酸エステル塩酸塩の製造方法とは言えなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このような状況の下、本発明者らは、工業的に実施可能なアミノ酸エステル塩酸塩の製造方法について検討したところ、塩化チオニルの存在下、アミノ酸とアルコール類を反応させる方法において、アミノ酸とアルコール類の混合液に、塩化チオニルを、内温20℃以上で連続的または間欠的に添加することにより、塩化チオニルの添加とともにおだやかに反応が進行し、反応液が突沸することもなく、反応温度の制御も容易であることを見出し、本発明に至った。
【0004】
【課題を解決するための手段】
すなわち本発明は、塩化チオニルの存在下、アミノ酸とアルコール類を反応させてアミノ酸エステル塩酸塩を製造する方法において、アミノ酸とアルコール類の混合液に、内温20℃以上で塩化チオニルを連続的または間欠的に添加することを特徴とするアミノ酸エステル塩酸塩の製造方法を提供するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】
アミノ酸としては、天然物であってもよいし、非天然物であってもよい。また、光学活性体の単独または混合物のいずれであってもよい。かかるアミノ酸としては、例えばグリシン、アラニン、β−アラニン、α−アミノ酪酸、メチオニン、バリン、ノルバリン、ロイシン、イソロイシン、フェニルアラニン、2−フェニルグリシン、2−(1−ナフチル)グリシン、2−(2−ナフチル)グリシン、セリン、スレオニン、チロシン、プロリン等の中性アミノ酸、例えばアスパラギン酸、グルタミン酸、システイン酸等の酸性アミノ酸、例えばリジン、アルギニン、トリプトファン等の塩基性アミノ酸、およびこれらアミノ酸のカルボキシル基以外の例えばアミノ基、水酸基等の官能基が保護ざれたアミノ酸誘導体等が挙げられる。また、かかるアミノ酸は、例えば塩酸塩、硫酸塩等のアミノ酸鉱酸塩として用いてもよい。
【0006】
アルコール類としては、例えばメタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、sec−ブタノール、tert−ブタノール、n−ペンタノール、2−ペンタノール等の炭素数1〜5の低級アルコール類が挙げられる。
【0007】
アルコール類の使用量は、アミノ酸中のカルボキシル基に対して、通常1モル倍以上であればよいが、反応溶媒を兼ねて大過剰量用いてもよい。アルコール類を反応溶媒として用いる場合の使用量は、特に制限されないが、あまり多いと、コスト面、容積効率の面で不利になりやすいため、実用的には、アミノ酸に対して、50重量倍以下である。かかるアルコール類は、通常全量を予めアミノ酸と混合して用いる。
【0008】
塩化チオニルの使用量は、アミノ酸中のカルボキシル基に対して、通常1モル倍以上であればよく、その上限は特に制限されないが、あまり多いと経済的に不利になりやすく、また反応後の処理も煩雑になりやすいため、実用的には、アミノ酸中のカルボキシル基に対して、2モル倍以下、好ましくは1.5モル倍以下である。なお、塩化チオニルは、後述する反応溶媒を用いる場合には、該反応溶媒と混合して用いてもよい。
【0009】
本反応は、アミノ酸とアルコール類の混合液に、塩化チオニルが連続的または間欠的に添加することにより実施されるが、塩化チオニルの添加は、内温20℃以上で行うことが重要である。塩化チオニルの添加温度の上限は特にないが、あまり高いとアミノ酸エステル塩酸塩の安定性が悪くなったり、塩化チオニルが揮発しやすくなるため、通常80℃以下、好ましくは60℃以下である。添加時間は、発生ガスの処理能力、反応熱の除熱能力等に応じて適宜設定すればよく、通常0.5〜20時間程度である。
【0010】
本反応は、上記のとおり、通常アルコール類を反応溶媒を兼ねて用いるが、アルコール類以外の溶媒を反応溶媒として用いてもよい。アルコール類以外の反応溶媒としては、例えばトルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒、例えばヘキサン、へプタン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素系溶媒、例えばジエチルエーテル、メチルtert−ブチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル系溶媒、例えばジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素系溶媒、例えば酢酸エチル等のエステル系溶媒等の単独または混合溶媒が挙げられ、その使用量は特に制限されないが、あまり多いと容積効率が悪くなるため、実用的には、アミノ酸に対して、50重量倍以下である。かかる溶媒は、アミノ酸、アルコール類および塩化チオニルのいずれと混合してもよい。
【0011】
塩化チオニルの添加終了後、必要に応じて所定温度で保温することにより、アミノ酸エステル塩酸塩を含む反応液が得られる。保温温度は、通常20〜80℃の範囲である。なお、反応をより効率的に進行させるため、アミノ酸が反応液中にほぼ均一に溶解もしくは分散するよう、十分攪拌しながら反応を実施することが好ましい。
【0012】
反応終了後、例えば該反応液を濃縮処理して、未反応の塩化チオニルおよびアルコール類、さらに有機溶媒を用いた場合には該有機溶媒を除去することにより、目的とするアミノ酸エステル塩酸塩を取り出すことができる。また該反応液をそのままもしくは濃縮処理した後、晶析処理することにより、アミノ酸エステル塩酸塩を取り出すこともできる。また、該反応液をそのままもしくは未反応の塩化チオニル等を除去した後、必要に応じ有機溶媒に溶解させ、次工程の反応等に用いてもよい。取り出したアミノ酸エステル塩酸塩は、例えば再結晶、蒸留、カラムクロマトグラフィ等の通常の精製手段により、さらに精製してもよい。
【0013】
かくして得られるアミノ酸エステル塩酸塩としては、例えばグリシンメチルエステル塩酸塩、グリシンエチルエステル塩酸塩、グリシンn−プロピルエステル塩酸塩、グリシンイソプロピルエステル塩酸塩、グリシンn−ブチルエステル塩酸塩、グリシンイソブチルエステル塩酸塩、グリシンsec−ブチルエステル塩酸塩、グリシンtert−ブチルエステル塩酸塩、グリシンn−ペンチルエステル塩酸塩、アラニンメチルエステル塩酸塩、アラニンエチルエステル塩酸塩、アラニンn−プロピルエステル塩酸塩、アラニンイソプロピルエステル塩酸塩、アラニンn−ブチルエステル塩酸塩、アラニンイソブチルエステル塩酸塩、アラニンsec−ブチルエステル塩酸塩、アラニンtert−ブチルエステル塩酸塩、アラニンn−ペンチルエステル塩酸塩、β−アラニンメチルエステル塩酸塩、β−アラニンエチルエステル塩酸塩、β−アラニンn−プロピルエステル塩酸塩、β−アラニンイソプロピルエステル塩酸塩、β−アラニンn−ブチルエステル塩酸塩、β−アラニンイソブチルエステル塩酸塩、β−アラニンsec−ブチルエステル塩酸塩、β−アラニンtert−ブチルエステル塩酸塩、β−アラニンn−ペンチルエステル塩酸塩、α−アミノ酪酸メチルエステル塩酸塩、α−アミノ酪酸エチルエステル塩酸塩、α−アミノ酪酸n−プロピルエステル塩酸塩、α−アミノ酪酸イソプロピルエステル塩酸塩、α−アミノ酪酸n−ブチルエステル塩酸塩、α−アミノ酪酸イソブチルエステル塩酸塩、α−アミノ酪酸sec−ブチルエステル塩酸塩、α−アミノ酪酸tert−ブチルエステル塩酸塩、α−アミノ酪酸n−ペンチルエステル塩酸塩、
【0014】
メチオニンメチルエステル塩酸塩、メチオニンエチルエステル塩酸塩、メチオニンn−プロピルエステル塩酸塩、メチオニンイソプロピルエステル塩酸塩、メチオニンn−ブチルエステル塩酸塩、メチオニンイソブチルエステル塩酸塩、メチオニンsec−ブチルエステル塩酸塩、メチオニンtert−ブチルエステル塩酸塩、メチオニンn−ペンチルエステル塩酸塩、バリンメチルエステル塩酸塩、バリンエチルエステル塩酸塩、バリンn−プロピルエステル塩酸塩、バリンイソプロピルエステル塩酸塩、バリンn−ブチルエステル塩酸塩、バリンイソブチルエステル塩酸塩、バリンsec−ブチルエステル塩酸塩、バリンtert−ブチルエステル塩酸塩、バリンn−ペンチルエステル塩酸塩、ノルバリンメチルエステル塩酸塩、ノルバリンエチルエステル塩酸塩、ノルバリンn−プロピルエステル塩酸塩、ノルバリンイソプロピルエステル塩酸塩、ノルバリンn−ブチルエステル塩酸塩、ノルバリンイソブチルエステル塩酸塩、ノルバリンsec−ブチルエステル塩酸塩、ノルバリンtert−ブチルエステル塩酸塩、ノルバリンn−ペンチルエステル塩酸塩、ロイシンメチルエステル塩酸塩、ロイシンエチルエステル塩酸塩、ロイシンn−プロピルエステル塩酸塩、ロイシンイソプロピルエステル塩酸塩、ロイシンn−ブチルエステル塩酸塩、ロイシンイソブチルエステル塩酸塩、ロイシンsec−ブチルエステル塩酸塩、ロイシンtert−ブチルエステル塩酸塩、ロイシンn−ペンチルエステル塩酸塩、
【0015】
イソロイシンメチルエステル塩酸塩、イソロイシンエチルエステル塩酸塩、イソロイシンn−プロピルエステル塩酸塩、イソロイシンイソプロピルエステル塩酸塩、イソロイシンn−ブチルエステル塩酸塩、イソロイシンイソブチルエステル塩酸塩、イソロイシンsec−ブチルエステル塩酸塩、イソロイシンtert−ブチルエステル塩酸塩、イソロイシンn−ペンチルエステル塩酸塩、フェニルアラニンメチルエステル塩酸塩、フェニルアラニンエチルエステル塩酸塩、フェニルアラニンn−プロピルエステル塩酸塩、フェニルアラニンイソプロピルエステル塩酸塩、フェニルアラニンn−ブチルエステル塩酸塩、フェニルアラニンイソブチルエステル塩酸塩、フェニルアラニンsec−ブチルエステル塩酸塩、フェニルアラニンtert−ブチルエステル塩酸塩、フェニルアラニンn−ペンチルエステル塩酸塩、2−フェニルグリシンメチルエステル塩酸塩、2−フェニルグリシンエチルエステル塩酸塩、2−フェニルグリシンn−プロピルエステル塩酸塩、2−フェニルグリシンイソプロピルエステル塩酸塩、2−フェニルグリシンn−ブチルエステル塩酸塩、2−フェニルグリシンイソブチルエステル塩酸塩、2−フェニルグリシンsec−ブチルエステル塩酸塩、2−フェニルグリシンtert−ブチルエステル塩酸塩、2−フェニルグリシンn−ペンチルエステル塩酸塩、
【0016】
2−(1−ナフチル)グリシンメチルエステル塩酸塩、2−(1−ナフチル)グリシンエチルエステル塩酸塩、2−(1−ナフチル)グリシンn−プロピルエステル塩酸塩、2−(1−ナフチル)グリシンイソプロピルエステル塩酸塩、2−(1−ナフチル)グリシンn−ブチルエステル塩酸塩、2−(1−ナフチル)グリシンイソブチルエステル塩酸塩、2−(1−ナフチル)グリシンsec−ブチルエステル塩酸塩、2−(1−ナフチル)グリシンtert−ブチルエステル塩酸塩、2−(1−ナフチル)グリシンn−ペンチルエステル塩酸塩、2−(2−ナフチル)グリシンメチルエステル塩酸塩、2−(2−ナフチル)グリシンエチルエステル塩酸塩、2−(2−ナフチル)グリシンn−プロピルエステル塩酸塩、2−(2−ナフチル)グリシンイソプロピルエステル塩酸塩、2−(2−ナフチル)グリシンn−ブチルエステル塩酸塩、2−(2−ナフチル)グリシンイソブチルエステル塩酸塩、2−(2−ナフチル)グリシンsec−ブチルエステル塩酸塩、2−(2−ナフチル)グリシンtert−ブチルエステル塩酸塩、2−(2−ナフチル)グリシンn−ペンチルエステル塩酸塩、
【0017】
セリンメチルエステル塩酸塩、セリンエチルエステル塩酸塩、セリンn−プロピルエステル塩酸塩、セリンイソプロピルエステル塩酸塩、セリンn−ブチルエステル塩酸塩、セリンイソブチルエステル塩酸塩、セリンsec−ブチルエステル塩酸塩、セリンtert−ブチルエステル塩酸塩、セリンn−ペンチルエステル塩酸塩、スレオニンメチルエステル塩酸塩、スレオニンエチルエステル塩酸塩、スレオニンn−プロピルエステル塩酸塩、スレオニンイソプロピルエステル塩酸塩、スレオニンn−ブチルエステル塩酸塩、スレオニンイソブチルエステル塩酸塩、スレオニンsec−ブチルエステル塩酸塩、スレオニンtert−ブチルエステル塩酸塩、スレオニンn−ペンチルエステル塩酸塩、チロシンメチルエステル塩酸塩、チロシンエチルエステル塩酸塩、チロシンn−プロピルエステル塩酸塩、チロシンイソプロピルエステル塩酸塩、チロシンn−ブチルエステル塩酸塩、チロシンイソブチルエステル塩酸塩、チロシンsec−ブチルエステル塩酸塩、チロシンtert−ブチルエステル塩酸塩、チロシンn−ペンチルエステル塩酸塩、
【0018】
プロリンメチルエステル塩酸塩、プロリンエチルエステル塩酸塩、プロリンn−プロピルエステル塩酸塩、プロリンイソプロピルエステル塩酸塩、プロリンn−ブチルエステル塩酸塩、プロリンイソブチルエステル塩酸塩、プロリンsec−ブチルエステル塩酸塩、プロリンtert−ブチルエステル塩酸塩、プロリンn−ペンチルエステル塩酸塩、アスパラギン酸ジメチルエステル塩酸塩、アスパラギン酸ジエチルエステル塩酸塩、アスパラギン酸ジn−プロピルエステル塩酸塩、アスパラギン酸ジイソプロピルエステル塩酸塩、アスパラギン酸ジn−ブチルエステル塩酸塩、アスパラギン酸ジイソブチルエステル塩酸塩、アスパラギン酸ジsec−ブチルエステル塩酸塩、アスパラギン酸ジtert−ブチルエステル塩酸塩、アスパラギン酸ジn−ペンチルエステル塩酸塩、グルタミン酸ジメチルエステル塩酸塩、グルタミン酸ジエチルエステル塩酸塩、グルタミン酸ジn−プロピルエステル塩酸塩、グルタミン酸ジイソプロピルエステル塩酸塩、グルタミン酸ジn−ブチルエステル塩酸塩、グルタミン酸ジイソブチルエステル塩酸塩、グルタミン酸ジsec−ブチルエステル塩酸塩、グルタミン酸ジtert−ブチルエステル塩酸塩、グルタミン酸ジn−ペンチルエステル塩酸塩、
【0019】
システイン酸ジメチルエステル塩酸塩、システイン酸ジエチルエステル塩酸塩、システイン酸ジn−プロピルエステル塩酸塩、システイン酸ジイソプロピルエステル塩酸塩、システイン酸ジn−ブチルエステル塩酸塩、システイン酸ジイソブチルエステル塩酸塩、システイン酸ジsec−ブチルエステル塩酸塩、システイン酸ジtert−ブチルエステル塩酸塩、システイン酸ジn−ペンチルエステル塩酸塩、リジンメチルエステル塩酸塩、リジンエチルエステル塩酸塩、リジンn−プロピルエステル塩酸塩、リジンイソプロピルエステル塩酸塩、リジンn−ブチルエステル塩酸塩、リジンイソブチルエステル塩酸塩、リジンsec−ブチルエステル塩酸塩、リジンtert−ブチルエステル塩酸塩、リジンn−ペンチルエステル塩酸塩、アルギニンメチルエステル塩酸塩、アルギニンエチルエステル塩酸塩、アルギニンn−プロピルエステル塩酸塩、アルギニンイソプロピルエステル塩酸塩、アルギニンn−ブチルエステル塩酸塩、アルギニンイソブチルエステル塩酸塩、アルギニンsec−ブチルエステル塩酸塩、アルギニンtert−ブチルエステル塩酸塩、アルギニンn−ペンチルエステル塩酸塩、トリプトファンメチルエステル塩酸塩、トリプトファンエチルエステル塩酸塩、トリプトファンn−プロピルエステル塩酸塩、トリプトファンイソプロピルエステル塩酸塩、トリプトファンn−ブチルエステル塩酸塩、トリプトファンイソブチルエステル塩酸塩、トリプトファンsec−ブチルエステル塩酸塩、トリプトファンtert−ブチルエステル塩酸塩、トリプトファンn−ペンチルエステル塩酸塩等が挙げられる。
【0020】
【実施例】
以下、実施例により本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されない。なお、化学純度(含量;重量%)および光学純度は高速液体クロマトグラフィ分析法により求めた。
【0021】
実施例1
フラスコに、d−アラニン(d体比99.8%以上)14.5gおよびエタノール40gを室温で加え、懸濁させた。内温50℃に昇温し、同温度で塩化チオニル22.8gを2時間かけて滴下した。滴下終了後、同温度で3時間攪拌、反応させた後、減圧条件下で内温50℃以上を保ちながら、未反応のエタノールおよび塩化チオニルを濃縮除去した。濃縮残渣に、トルエン51.7gを加え、内温70℃に昇温し、均一溶液であることを確認した後、内温20℃まで、2時間かけて冷却した。析出した結晶を濾取し、減圧条件下で乾燥し、d−アラニンエチルエステル塩酸塩24.0gを得た。収率96%、化学純度100%、光学純度99.8%以上。
【0022】
実施例2
実施例1において、エタノールに代えてメタノールを用いた以外は実施例1と同様に実施して、d−アラニンメチルエステル塩酸塩22.0gを得た。収率97%、化学純度100%、光学純度99.8%以上。
【0023】
実施例3
フラスコに、d−アラニン(d体比99.8%以上)25.0gおよびエタノール69.7gを室温で加え、懸濁させた。内温50℃に昇温し、同温度で塩化チオニル37.3gを1時間かけて滴下した。滴下終了後、同温度で3時間攪拌、反応させた後、減圧条件下で内温50℃以上を保ちながら、未反応のエタノールおよび塩化チオニルを濃縮除去した。濃縮残渣に、トルエン100gを加え、内温50℃、操作圧100〜20Torr(13.3〜2.7kpa相当)で、トルエンを濃縮除去した。得られた濃縮残渣に、テトラヒドロフラン100gを内温50℃で加え、d−アラニンエチルエステル塩酸塩/テトラヒドロフラン溶液143gを得た。該テトラヒドロフラン溶液中のd−アラニンエチルエステル塩酸塩の化学純度(含量)は30%、光学純度は99.8%以上、収率は100%であった。
【0024】
実施例4
フラスコに、2−(1−ナフチル)グリシン50gおよびメタノール190gを室温で加え、懸濁させた。内温35℃に昇温し、同温度で塩化チオニル53.5gを1時間かけて滴下した。滴下終了後、同温度で3時間攪拌、反応させた後、減圧条件下で内温50℃以上を保ちながら、未反応のメタノールおよび塩化チオニルを濃縮除去した。濃縮残渣に、ジエチルエーテル160gを加え、内温5〜10℃に冷却し、結晶を析出させた。結晶を濾取し、ジエチルエーテル40gで洗浄、減圧条件下で乾燥させ、2−(1−ナフチル)グリシンメチルエステル塩酸塩61.9gを得た。収率98.4%、化学純度(含量)は100%であった。
【0025】
比較例1
フラスコに、d−アラニン(d体比99.8%以上)14.5gおよびエタノール40gを室温で加え、懸濁させた。内温5℃に調整し、内温5〜10℃で塩化チオニル22.8gを2時間かけて滴下した。滴下終了後、内温を40〜50℃に調整しようと昇温したところ、内温が20〜30℃になった時点で、急に反応が進行し始め、激しい発泡も起こり出した。その結果、除熱が十分にできず、内温が、70℃付近まで上昇してしまった。
【0026】
【発明の効果】
本発明によれば、反応液の突沸もなく、反応温度の制御も容易であり、工業的にアミノ酸エステル塩酸塩を製造することができる。

Claims (2)

  1. 塩化チオニルの存在下、アミノ酸とアルコール類を反応させてアミノ酸エステル塩酸塩を製造する方法において、アミノ酸とアルコール類の混合液に、内温35℃以上、60℃以下で塩化チオニルを連続的または間欠的に添加することを特徴とするアミノ酸エステル塩酸塩の製造方法。
  2. アルコール類が、炭素数1〜5の低級アルコール類である請求項1に記載のアミノ酸エステル塩酸塩の製造方法。
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