JP4356166B2 - コイルの載荷・脱荷方法および装置 - Google Patents

コイルの載荷・脱荷方法および装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、両持式の吊具に対し、線材を巻回したコイルの載荷および脱荷作業を全自動で行ない得るコイルの載荷・脱荷方法および装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
線材の熱間圧延および焼鈍等の熱処理工程において線材表面に生成されたスケールを除去するために、該線材を巻回したコイルを、液槽に貯留された塩酸や硝弗酸、弗硫酸等の薬液に浸漬する酸洗が行なわれる。この酸洗工程では、搬送パレットに載置されて所定位置まで搬送されたコイルを、薬液に浸漬するための吊具に吊下げたり、酸洗の完了したコイルを吊具から抜外して搬送パレット等に移載する載荷・脱荷作業が行なわれる。
【0003】
前記吊具としては、天井レールを走行する台車に垂設したC型状のフックが従来から用いられている。しかるに、軸長が長いコイルを安定して吊下げる場合は、C型フックの形状に起因して該フック自体の剛性を高めるために極めて大型化すると共にコストが嵩む問題がある。しかも、フックはコイルと共に薬液に浸漬されるために経時的に腐食し、定期的な交換を必要とするため、高価なフックを用いる場合にはランニングコストが高騰する難点も指摘される。
【0004】
そこで、天井走行クレーンにより昇降する支持部材に、棒状の吊具の一端部を回動自在に枢支すると共に、該吊具の他端部を支持部材に配設した吊環に挿脱可能に挿通支持するよう構成した、両持式の載荷・脱荷装置が提案されている。この載荷・脱荷装置では、吊具にコイルを吊下げる場合は、搬送パレットに載置されているコイルに吊具を挿通可能な位置まで支持部材を下降させる。次に、前記吊具の他端部から吊環を離脱し、該吊具を作業者が支持した状態でコイルに挿通した後に、再び吊具の他端部を吊環に挿通支持させる。この状態で支持部材を上昇すれば、コイルは両端部が支持されている吊具に吊下げられる。また、吊具に吊下げられているコイルを搬送パレットに移載する場合は、前述した吊下げ作業とは逆に、コイルが搬送パレットに載置されるまで支持部材を下降させた後、吊具の他端部から吊環を離脱し、該吊具をコイルから抜外して再び吊環に挿通支持させる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
前述した従来の載荷・脱荷装置では、両持式の吊具を採用しているので、吊具自体を大型化することなく長尺なコイルを安定して吊下げることができる。しかるに、吊具に対してコイルを吊下げ状態で載荷する作業、および吊具からコイルを抜外して脱荷する作業の何れも、作業者の手作業に頼っており、作業能率の低下を招来する欠点がある。しかも、この人手作業は多大な労力を必要とし、作業者にとって煩わしい作業であり、人件費が嵩むと共に省力化が図れなかった。
【0006】
【発明の目的】
この発明は、前述した従来の技術に内在している前記課題に鑑み、これを好適に解決するべく提案されたものであって、吊具に対するコイルの載荷作業および脱荷作業を全自動で行ない得るコイルの載荷・脱荷方法および装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前述した課題を解決し、所期の目的を好適に達成するため、本発明に係るコイルの載荷方法は、
載荷ステーションの上方に昇降可能に支持部材が臨み、この支持部材に長手方向の一端部が回動可能に枢支されると共に、他端部が該支持部材に傾動可能に枢支された吊環に支持された吊具に、線材を巻回したコイルを吊下げ状態で載荷するコイルの載荷方法であって、
前記載荷ステーションに臨む吊具受け手段に対して前記支持部材を下降して、前記吊具を一端部側から他端部側に向かうにつれて上方傾斜する傾斜姿勢で吊具受け手段の受け爪に下方から支持受けさせることで、該吊具の他端部を前記吊環の支持部から離間させ、
前記吊具を支持する支持位置に臨む前記吊環を、該吊具の他端部から離間する離脱位置に傾動させ、
前記コイルの通孔に支持爪を挿通した状態で該コイルを支持しているコイル搬送手段を、前記載荷ステーションに向けて前記吊具の他端部側から移動することでコイルの通孔に該吊具を挿通し、
前記離脱位置に臨む前記吊環を、前記吊具を支持する支持位置に傾動させ、
前記支持部材を上昇することで吊環に他端部が支持される吊具によりコイルを支持して前記コイル搬送手段の支持爪から引上げ、
前記吊具受け手段およびコイル搬送手段を載荷ステーションから離間移動して受け爪および支持爪をコイルの通孔から離脱させた後、前記支持部材を更に上昇することで吊具にコイルを吊下げ状態で載荷することを特徴とする。
【0008】
また前記目的を好適に達成するため、本願の別の発明に係るコイルの脱荷方法は、
脱荷ステーションの上方に昇降可能に支持部材が臨み、この支持部材に長手方向の一端部が回動可能に枢支されると共に、他端部が該支持部材に傾動可能に枢支された吊環に支持された吊具に吊下げられているコイルを、該吊具から抜外して脱荷するコイルの脱荷方法であって、
前記支持部材を所定位置まで下降し、
前記脱荷ステーションから離間しているコイル搬送手段および吊具受け手段を該脱荷ステーションに向けて移動することで、前記吊具に吊下げられているコイルの通孔に、コイル搬送手段の支持爪および吊具受け手段の受け爪を夫々挿通し、
前記支持部材を更に下降することで、前記吊具に吊下げられているコイルをコイル搬送手段の支持爪に支持させると共に、吊具を一端部側から他端部側に向かうにつれて上方傾斜する傾斜姿勢で吊具受け手段の受け爪に下方から支持受けさせることで、該吊具の他端部を前記吊環の支持部から離間させ、
前記吊具を支持する支持位置に臨む前記吊環を、該吊具の他端部から離間する離脱位置に傾動させ、
前記脱荷ステーションからコイル搬送手段を離間移動することで、前記支持爪で支持しているコイルを吊具から抜外して脱荷することを特徴とする。
【0009】
更に前記目的を好適に達成するため、本願の別の発明に係るコイルの載荷・脱荷装置は、
線材を巻回したコイルを吊具に吊下げ状態で載荷し、また吊具に吊下げられているコイルを抜外して脱荷するコイルの載荷・脱荷装置であって、
前記コイルの載荷・脱荷ステーションの上方に昇降可能に臨み、前記吊具の長手方向の一端部が回動可能に枢支されると共に、該吊具を離脱可能に支持する吊環が傾動可能に枢支された支持部材と、
前記支持部材に配設され、前記吊環を、吊具の支持位置と該吊具の他端部から離間する離脱位置との間を傾動させる傾動手段と、
前記載荷・脱荷ステーションに臨む作動位置と該作動位置から離間する待機位置との間を移動可能で、作動位置において前記吊具の他端部を吊環の支持部から離間するよう該吊具を一端部側から他端部側に向かうにつれて上方傾斜する傾斜姿勢で下方から支持受け可能な受け爪を備える吊具受け手段と、
前記コイルの通孔に挿通した状態で該コイルを支持可能な支持爪を備え、前記載荷・脱荷ステーションに対して前記吊具の他端部側から進退移動可能であり、前記吊具に対するコイルの挿通および抜外しを行なうコイル搬送手段とから構成したことを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】
次に、本発明に係るコイルの載荷・脱荷方法および装置につき、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照しながら以下説明する。
【0011】
図1は、実施例に係るコイルの載荷・脱荷装置を示すものであって、該載荷・脱荷装置10は、コイル搬送装置12、コイル搬送パレット14、吊具受け台車16およびローラテーブル18,20から基本的に構成される。
【0012】
(コイル搬送装置)
前記コイル搬送装置12は、図1に示す如く、天井レール22に自走可能に載架された走行台車24に、図示しない昇降機構を介して支持部材26が昇降可能に配設される。この支持部材26の長手方向の一端部には、所定長さで垂下するプレート28が複数のボルトを介して着脱可能に配設されており、該プレート28の下端部に、ピン30を介して丸棒状の吊具32の長手方向の一端部(後端部)が回動可能に枢支されている。また支持部材26の他端部に、丸棒をU字状に形成した第1吊環(吊環)34が傾動可能に枢支され、該吊環34に吊具32の他端部(前端部)が挿通支持してある(図4参照)。更に吊具32には、図3に示す如く、該吊具32を支持する支持位置に位置決めされている第1吊環34より前方(吊具32の前端側)に臨む部位に抜止めピン36が上下に貫通され、該吊具32が当接する第1吊環34の下部内面(支持部)より下方に抜止めピン36が垂下することで、吊具32の前端部から第1吊環34が容易には離脱しないよう構成される。なお、プレート28と第1吊環34とで支持される吊具32は略水平な姿勢となり、所定長さのコイル38を安定して吊下げ状態で載荷し得るよう構成される。
【0013】
前記支持部材26におけるプレート28が配設される一端部近傍に、丸棒をU字状に形成した第2吊環40が回動可能に枢支されており、前記吊具32は第2吊環40にも挿通されている。そして前記コイル38は、第1吊環34と第2吊環40との間に臨む吊具32に吊下げられるようになっている。なお、第2吊環40は、コイル38の端面がプレート28に直接当接して傷付くのを防止するべく機能するものであって、省略することも可能である。また両吊環34,40は、何れも支持部材26に対して取外し可能に構成され、酸洗に伴う腐食によって必要となる交換を簡単に行ない得るよう構成される。
【0014】
前記支持部材26の第1吊環34が配設される他端部側に、該第1吊環34を、支持部材26から真下に垂下して吊具32を支持可能な支持位置(図3の実線位置)と、吊具32の前端部から前方に離間するよう傾傾してコイル38の前端部側からの挿脱を許容する離脱位置(図3の二点鎖線位置)との間を傾動させる傾動手段としての跳上げ装置42が配設されている。この跳上げ装置42は、図3に示す如く、支持位置に臨む第1吊環34を前後(図面上での左右)から挟むことが可能な2本の爪44a,44aを平行に突設されたホルダ44を、前後の向きに傾動可能に備える。また、支持部材26にブラケット46を介して傾動可能に配設されたエアシリンダ48のピストンロッド48aが、ホルダ44に突設されたアーム44bの先端に枢支されており、エアシリンダ48を正逆付勢することでホルダ44が所定角度範囲で傾動するよう構成される。すなわちホルダ44は、2本の爪44a,44aが支持部材26の下方に臨む待機位置と、前方に向けて傾く作動位置との間を傾動されるよう設定され、待機位置から作動位置に傾動することで、2本の爪44a,44aの間に臨む第1吊環34を吊具32の前端部から離間する方向に傾動して離脱するよう構成される。なおホルダ44は、図示しないモータにより第1吊環34に対して側方(第1吊環34の傾動方向と直交する方向)から近接・離間可能に構成され、常には爪44a,44aが第1吊環34から離間する位置に保持されるようになっている。またホルダ44の爪44aは、第1吊環34を吊具32の前端部から離間する方向に傾動し得るものであれば1本であってもよい。
【0015】
(ローラテーブルおよびコイル搬送パレット)
前記コイル38の載荷・脱荷ステーション(載荷ステーション,脱荷ステーション)には、複数のローラ50を前後方向に離間して回転自在に配設した第1ローラテーブル18が配置される。また第1ローラテーブル18の前方側(図1の右側)に、複数のローラ52を前後方向に離間して回転自在に配設した第2ローラテーブル20が、その搬送面を第1ローラテーブル18の搬送面と同一レベルとした状態で配置され、該両ローラテーブル18,20上をコイル搬送手段としてのコイル搬送パレット14が走行するよう構成される。
【0016】
前記コイル搬送パレット14は、両ローラテーブル18,20上を走行するよう構成された逆L字形の基台54に、その走行方向と直交する左右方向に離間して後方(図1の左側)に向けて所定長さで延在する2本の平行な支持爪56,56を備え、前記コイル38は、その通孔38aに両支持爪56,56が挿通された状態で支持されるよう構成される(図5参照)。そして、コイル搬送パレット14を、前記載荷・脱荷ステーションに対して前記吊具32の前端部側から進退移動することで、吊具32に対するコイル38の挿通および抜外しを行なうよう構成される。なお、各支持爪56の上面には、前後方向に離間して位置決め片58,58が突設され、両位置決め片58,58の間にコイル38を支持することで前後動を規制するようになっている。
【0017】
(吊具受け台車)
前記載荷・脱荷ステーションには、左右方向に離間して一対のレール60,60(一方のみ図示)が敷設されており、両レール60,60は、前記第1ローラテーブル18より後方に所定長さで延在している。そして両レール60,60間に、吊具受け手段としての吊具受け台車16が走行可能に載架され、該台車16は、載荷・脱荷ステーションに臨む作動位置(図6)と、該ステーションから後退する待機位置(図1)との間を移動可能に構成される。なお、吊具受け台車16は、架台62に回転自在に配設されてレール60,60に載置された複数の輪車64を、積載したモータ66により回転することで、レール60,60上を自走するようになっている。
【0018】
図1に示す如く、前記架台62に所定高さの支柱68が立設され、該支柱68の上端部には、前記コイル搬送パレット14における一対の支持爪56,56の間に臨む1本の受け爪70(図4参照)が、前方に向けて所定長さで略水平に延出するよう設けられている。この受け爪70の上面には、前後方向に離間して一対の受け部72,74が突設され、両受け部72,74で前記吊具32を下方から支持受けるよう構成される。なお、作動位置に位置決めされた吊具受け台車16における受け爪70の前端は、載荷・脱荷ステーションの上方に臨む吊具32の前端より後方に位置し、該受け爪70には吊具32の第1吊環34で支持されている部位が前端から前方に延出する状態で支持受けられるよう設定してある。
【0019】
また受け爪70の延出端部(前端部)に位置する前受け部72の突出高さは、後側に位置する後受け部74の突出高さより高く設定されており、両受け部72,74に支持受けられた吊具32は、図2に示す如く、その後端側から前端側に向けて上方傾斜するようになっている。そして、この傾斜姿勢で吊具32の抜止めピン36の下端は、第1吊環34の下部内面から上方に離間して臨み、この状態での第1吊環34の支持位置から離脱位置、あるいは離脱位置から支持位置への傾動を許容するよう構成される。(図3参照)。
【0020】
前記吊具受け台車16における受け爪70の上面レベルは、図5に示す如く、、前記コイル搬送パレット14の支持爪56,56の上面レべルより低く設定され、該受け爪70に傾斜姿勢で支持受けられている前記吊具32に対し、コイル搬送パレット14の支持爪56,56に支持されているコイル38の挿脱を許容するよう構成される。なお、両受け部72,74の上面は、丸棒状の吊具32を安定して支持受けるべくV字状または溝状に形成してある。
【0021】
【実施例の作用】
次に、前述した実施例に係るコイルの載荷・脱荷装置の作用につき、コイルの載荷・脱荷方法との関係において説明する。
【0022】
【コイルの載荷方法】
図6に示すように、前記吊具受け台車16を待機位置から作動位置に移動した状態で、載荷・脱荷ステーションの上方に到来させたコイル搬送装置12の支持部材26を下降させる。なお、前記コイル38を支持しているコイル搬送パレット14は、載荷・脱荷ステーションから離間する位置に待機している。前記支持部材26と共に下降する前記吊具32は、吊具受け台車16の受け爪70における前後の受け部72,74に下方から支持受けられることで、その後端部側から前端部側に向かうにつれて上方傾斜する(図2参照)。この傾斜姿勢において吊具32の前端部は、前記第1吊環34の下部内面から上方に離間し、該第1吊環34を前記抜止めピン36と干渉させることなく傾動させ得る状態となる。
【0023】
次に、前記跳上げ装置42のホルダ44を、その爪44a,44aが第1吊環34から離間する位置から近接する位置に移動し、両爪44a,44aの間に第1吊環34を臨ませる。そして、前記エアシリンダ48を所定方向に付勢することによりホルダ44を待機位置から作動位置へ傾動させるのに伴って、図3および図7に示すように、一方の爪44aに係合する第1吊環34が支持位置から離脱位置に傾動する。この状態で、前記コイル38が一対の支持爪56,56で支持されているコンベヤ搬送パレット14を、図8に示す如く、第2ローラコンベヤ20および第1ローラコンベヤ18を介して載荷・脱荷ステーションに向けて移動すると、コイル38の通孔38aに吊具32および受け爪70が挿通される(図5参照)。
【0024】
前記吊具32の前端部がコイル38の前方に突出する位置までコンベヤ搬送パレット14が移動して停止された後、前記跳上げ装置42のエアシリンダ48を逆方向に付勢することで、離脱位置に臨んでいる第1吊環34が支持位置まで傾動することで、該第1吊環34に吊具32の前端部が挿通される。
【0025】
次に、前記支持部材26を上昇させると、前記吊具32の後端部が引上げられると共に、その前端部に第1吊環34の下部内面が当接して吊具32は支持部材26と一体的に上昇される。前記プレート28および第1吊環34により略水平に支持されている吊具32が更に上昇することで、該吊具32がコイル38の上部内面に当接してこれを引上げ、図9に示す如く、前記コンベヤ搬送パレット14の支持爪56,56からコイル38の上部内面が上方に離間する(図4参照)。すなわち、コイル38と干渉することなくコンベヤ搬送パレット14の支持爪56,56および吊具受け台車16の受け爪70を離脱させ得る位置で支持部材26を一旦停止させる。この状態で、コンベヤ搬送パレット14および吊具受け台車16を載荷・脱荷ステーションから離間移動させることで、支持爪56,56および受け爪70はコイル38の通孔38aから離脱する。従って、支持部材26を上昇することで、吊具32にコイル38が吊下げ状態で載荷される(図1参照)。
【0026】
前記コイル38が載荷されたコイル搬送装置12は、薬液が貯留されている液槽上方の酸洗ステーションまで移動し、前記支持部材26を下降することでコイル38を薬液に浸漬して酸洗を行なう。なお、この酸洗に際してコイル38が吊下げられている吊具32やプレート28および吊環34,40等も薬液に浸漬するために経時的に腐食して交換が必要になる。この場合において、実施例の載荷・脱荷装置10では、支持部材26に対して吊具32、プレート28および吊環34,40を取外し可能に構成してあるから、これらの部品のみを交換することで対応し得る。
【0027】
【コイルの脱荷方法】
前記酸洗作業が完了したコイル38を載荷している載荷・脱荷装置10を載荷・脱荷ステーションの上方まで移動した後(図1参照)、前記支持部材26を、図10に示す如く、コイル38の通孔38aに吊具受け台車16およびコイル搬送パレット14の受け爪70および支持爪56,56が挿通可能な所定位置まで下降させる。このとき、前記吊具受け台車16およびコイル搬送パレット14は、何れも載荷・脱荷ステーションから離間している。
【0028】
次に、載荷・脱荷ステーションから離間しているコイル搬送パレット14および吊具受け台車16を該載荷・脱荷ステーションに向けて移動することで、前記吊具32に吊下げられているコイル38の通孔38aに、支持爪56,56および受け爪70が前後方向から夫々挿通される(図4参照)。この状態で支持部材26を下降することで、吊具32に吊下げられているコイル38は、図5に示す如く、コイル搬送パレット14の支持爪56,56に上部内面が当接して支持される。支持部材26の更なる下降により、支持部材26と共に下降する前記吊具32は、吊具受け台車16の受け爪70における前後の受け部72,74に下方から支持受けられることで、その後端部側から前端部側に向かうにつれて上方傾斜する(図2参照)。この傾斜姿勢において吊具32の前端部は、前記第1吊環34の下部内面から上方に離間し、該第1吊環34を前記抜止めピン36と干渉させることなく傾動させ得る状態となる。
【0029】
次に、前記跳上げ装置42のホルダ44を、モータおよびエアシリンダ48により前述したと同様に作動させて待機位置から作動位置へ傾動させることで、一方の爪44aに係合する第1吊環34が支持位置から離脱位置に傾動し、コイル38の吊具前端部側からの抜外しを許容する状態となる(図12参照)。この状態で、前記載荷・脱荷ステーションからコイル搬送パレット14を前方に向けて離間移動することで、図13に示す如く、一対の支持爪56,56で支持されているコイル38は、前記吊具32および受け爪70から抜外されて脱荷される。そして、コイル搬送パレット14に移載されたコイル38は、図示しない後工程に向けて搬送される。
【0030】
なお、コイル38が脱荷された載荷・脱荷装置10は、新たなコイル38を載荷可能な状態となっているので、別のコイル38を支持しているコンベヤ搬送パレット14を載荷・脱荷ステーションに向けて移動することで、前述したと同様にコイル38を吊具32へ吊下げ状態で載荷することができる。
【0031】
すなわち、実施例に係るコイルの載荷・脱荷装置10では、吊具32に対するコイル38の載荷作業および脱荷作業を全自動で行なうことができるから、作業能率を向上し得ると共に省力化を図ることができる。また両持式の吊具32を採用しているから、必要な剛性を大型化することなく得ることができ、製造コストを低廉に抑えることが可能である。
【0032】
なお、前述した実施例においては、第1吊環を傾動させる傾動手段としてエアシリンダを用いた機構で説明したが、第1吊環が配設される軸をモータで回転させることで傾動させる機構を採用可能である。また、受け爪の上面全体を傾斜するよう形成することで、吊具を傾斜姿勢で支持受けるようにしてもよい。
【0033】
【発明の効果】
以上説明した如く、本発明に係るコイルの載荷・脱荷方法および装置では、吊具に対するコイルの吊下げ状態での載荷作業および抜外しによる脱荷作業を全自動で行なうことができ、作業能率を向上し得ると共に省力化を図り得る。また、作業者を多大な労力を必要とする労働から解放し得ると共に、人件費を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好適な実施例に係る載荷・脱荷装置を示す概略構成図である。
【図2】実施例に係る吊具が受け爪に支持受けられた状態を示す要部構成概略図である。
【図3】実施例に係る跳上げ装置を示す構略構成図である。
【図4】実施例に係る吊具に吊下げられるコイルと支持爪および受け爪との関係を、吊具が受け爪に支持受けられていない状態で示す概略構成図である。
【図5】実施例に係る吊具に吊下げられるコイルと支持爪および受け爪との関係を、吊具が受け爪に支持受けられている状態で示す概略構成図である。
【図6】実施例に係る載荷・脱荷装置による載荷工程を示すものであって、吊具受け台車を載荷・脱荷ステーションに移動した状態を示す工程図である。
【図7】実施例に係る載荷・脱荷装置による載荷工程を示すものであって、支持部材を下降して吊具受け台車の受け爪に吊具を支持受けさせた状態を示す工程図である。
【図8】実施例に係る載荷・脱荷装置による載荷工程を示すものであって、コイル搬送パレットを載荷・脱荷ステーションに向けて移動することでコイルに吊具が挿通された状態を示す工程図である。
【図9】実施例に係る載荷・脱荷装置による載荷工程を示すものであって、支持部材を上昇することでコイル搬送パレットからコイルを引上げる状態を示す工程図である。
【図10】実施例に係る載荷・脱荷装置による脱荷工程を示すものであって、吊具に吊下げられているコイルに吊具受け台車の受け爪およびコイル搬送パレットの支持爪を挿通可能な位置まで支持部材を下降した状態を示す工程図である。
【図11】実施例に係る載荷・脱荷装置による脱荷工程を示すものであって、吊具受け台車およびコイル搬送パレットを載荷・脱荷ステーションに向けて移動することでコイルに受け爪および支持爪が挿通された状態を示す工程図である。
【図12】実施例に係る載荷・脱荷装置による脱荷工程を示すものであって、支持部材を更に下降することでコイルをコイル搬送パレットの支持爪に支持させると共に吊具受け台車の受け爪に吊具を支持受けさせた状態を示す工程図である。
【図13】実施例に係る載荷・脱荷装置による脱荷工程を示すものであって、コイル搬送パレットを載荷・脱荷ステーションから離間移動することで吊具からコイルを抜外す状態を示す工程図である。
【符号の説明】
14 コイル搬送パレット(コイル搬送手段)
16 吊具受け台車(吊具受け手段)
26 支持部材
32 吊具
34 第1吊環(吊環)
38 コイル
38a 通孔
42 跳上げ装置(傾動手段)
56 支持爪
70 受け爪

Claims (3)

  1. 載荷ステーションの上方に昇降可能に支持部材(26)が臨み、この支持部材(26)に長手方向の一端部が回動可能に枢支されると共に、他端部が該支持部材(26)に傾動可能に枢支された吊環(34)に支持された吊具(32)に、線材を巻回したコイル(38)を吊下げ状態で載荷するコイルの載荷方法であって、 前記載荷ステーションに臨む吊具受け手段(16)に対して前記支持部材(26)を下降して、前記吊具(32)を一端部側から他端部側に向かうにつれて上方傾斜する傾斜姿勢で吊具受け手段(16)の受け爪(70)に下方から支持受けさせることで、該吊具(32)の他端部を前記吊環(34)の支持部から離間させ、
    前記吊具(32)を支持する支持位置に臨む前記吊環(34)を、該吊具(32)の他端部から離間する離脱位置に傾動させ、
    前記コイル(38)の通孔(38a)に支持爪(56,56)を挿通した状態で該コイル(38)を支持しているコイル搬送手段(14)を、前記載荷ステーションに向けて前記吊具(32)の他端部側から移動することでコイル(38)の通孔(38a)に該吊具(32)を挿通し、
    前記離脱位置に臨む前記吊環(34)を、前記吊具(32)を支持する支持位置に傾動させ、
    前記支持部材(26)を上昇することで吊環(34)に他端部が支持される吊具(32)によりコイル(38)を支持して前記コイル搬送手段(14)の支持爪(56,56)から引上げ、
    前記吊具受け手段(16)およびコイル搬送手段(14)を載荷ステーションから離間移動して受け爪(70)および支持爪(56,56)をコイル(38)の通孔(38a)から離脱させた後、前記支持部材(26)を更に上昇することで吊具(32)にコイル(38)を吊下げ状態で載荷する
    ことを特徴とするコイルの載荷方法。
  2. 脱荷ステーションの上方に昇降可能に支持部材(26)が臨み、この支持部材(26)に長手方向の一端部が回動可能に枢支されると共に、他端部が該支持部材(26)に傾動可能に枢支された吊環(34)に支持された吊具(32)に吊下げられているコイル(38)を、該吊具(32)から抜外して脱荷するコイルの脱荷方法であって、
    前記支持部材(26)を所定位置まで下降し、
    前記脱荷ステーションから離間しているコイル搬送手段(14)および吊具受け手段(16)を該脱荷ステーションに向けて移動することで、前記吊具(32)に吊下げられているコイル(38)の通孔(38a)に、コイル搬送手段(14)の支持爪(56,56)および吊具受け手段(16)の受け爪(70)を夫々挿通し、
    前記支持部材(26)を更に下降することで、前記吊具(32)に吊下げられているコイル(38)をコイル搬送手段(14)の支持爪(56,56)に支持させると共に、吊具(32)を一端部側から他端部側に向かうにつれて上方傾斜する傾斜姿勢で吊具受け手段(16)の受け爪(70)に下方から支持受けさせることで、該吊具(32)の他端部を前記吊環(34)の支持部から離間させ、
    前記吊具(32)を支持する支持位置に臨む前記吊環(34)を、該吊具(32)の他端部から離間する離脱位置に傾動させ、
    前記脱荷ステーションからコイル搬送手段(14)を離間移動することで、前記支持爪(56,56)で支持しているコイル(38)を吊具(32)から抜外して脱荷する
    ことを特徴とするコイルの脱荷方法。
  3. 線材を巻回したコイル(38)を吊具(32)に吊下げ状態で載荷し、また吊具(32)に吊下げられているコイル(38)を抜外して脱荷するコイルの載荷・脱荷装置であって、
    前記コイル(38)の載荷・脱荷ステーションの上方に昇降可能に臨み、前記吊具(32)の長手方向の一端部が回動可能に枢支されると共に、該吊具(32)を離脱可能に支持する吊環(34)が傾動可能に枢支された支持部材(26)と、
    前記支持部材(26)に配設され、前記吊環(34)を、吊具(32)の支持位置と該吊具(32)の他端部から離間する離脱位置との間を傾動させる傾動手段(42)と、
    前記載荷・脱荷ステーションに臨む作動位置と該作動位置から離間する待機位置との間を移動可能で、作動位置において前記吊具(32)の他端部を吊環(34)の支持部から離間するよう該吊具(32)を一端部側から他端部側に向かうにつれて上方傾斜する傾斜姿勢で下方から支持受け可能な受け爪(70)を備える吊具受け手段(16)と、
    前記コイル(38)の通孔(38a)に挿通した状態で該コイル(38)を支持可能な支持爪(56,56)を備え、前記載荷・脱荷ステーションに対して前記吊具(32)の他端部側から進退移動可能であり、前記吊具(32)に対するコイル(38)の挿通および抜外しを行なうコイル搬送手段(14)とから構成した
    ことを特徴とするコイルの載荷・脱荷装置。
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