JP4356008B2 - データ処理装置 - Google Patents
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Description
上記目的を達成するために、本発明にかかるデータ処理装置は、入力画像のデータの出力先がハードウェア処理である場合には、3層のレイヤ構造を選択し、入力画像のデータの出力先がソフトウェア処理である場合には、入力画像のデータに含まれる画像要素にグラフィックスが含まれているとき、3層のレイヤ構造を選択し、入力画像のデータに含まれる画像要素にグラフィックスが含まれていないとき、2層のレイヤ構造を選択する選択手段と、入力画像のデータを、前記選択手段により選択されたレイヤ構造に変換するレイヤ変換手段とを有する。
また、本発明にかかるプログラムは、コンピュータを含むデータ処理装置において、入力画像のデータの出力先がハードウェア処理である場合には、3層のレイヤ構造を選択し、入力画像のデータの出力先がソフトウェア処理である場合には、入力画像のデータに含まれる画像要素にグラフィックスが含まれているとき、3層のレイヤ構造を選択し、入力画像のデータに含まれる画像要素にグラフィックスが含まれていないとき、2層のレイヤ構造を選択するステップと、入力画像のデータを、選択されたレイヤ構造に変換するステップとを前記データ処理装置のコンピュータに実行させる。
まず本発明の理解を助けるために、その背景を説明する。
画像をレイヤ構造で管理する方法には主に2種類ある。1つは、多値の画像要素が割り当てられるイメージレイヤと、2値の画像要素が割り当てられる少なくとも1つのマスクレイヤとで画像データを構成する方法(以下、マルチマスク方式という)であり、もう1つは、多値の画像要素が割り当てられる2以上のイメージレイヤ、および、これらのイメージレイヤから画像領域毎に出力させる画像要素を選択する選択レイヤで画像データを構成するMRC方式である。ここで、イメージレイヤ及びマスクレイヤなどのレイヤは、互いに重なりあうことにより1つの画像を構成するものであり、複数のレイヤ間で予め相対的な位置関係(重なる位置など)が規定されている。
このように画像を複数のレイヤに分けて管理することにより、各レイヤに含まれる画像要素のデータ特性(階調変化の特性など)に応じた圧縮方式が適用でき、効率のよい圧縮が可能である。例えば、とりうる階調数が既定値以下の画像要素(例えば、とりうる階調が2値の画像)で構成されるマスクレイヤ又は選択レイヤなどに対しては、可逆なランレングス圧縮またはLZ圧縮(Ziv-Lempel coding)などを施し、とりうる階調数が既定値よりも大きな画像要素(例えば、256階調の中で階調変化する画像)で構成されるイメージレイヤに対しては、非可逆なJPEG(Joint Photographic Coding Experts Group)圧縮を施す。マスクレイヤ及び選択レイヤなどは、階調数の少ない画像で構成されるため、ランレングス圧縮等の可逆圧縮でも十分に高い圧縮率を実現できる。また、イメージレイヤは、階調が擬似連続的に変化するスキャン画像などで構成されるため、非可逆圧縮を施しても画質劣化が顕在化せず高い圧縮率を実現できる。
図1に示すように、2層レイヤ構造の画像データ700は、複数のマスクレイヤ710a〜710dと、1つのイメージレイヤ720とで構成される。
マスクレイヤ710は、文字画像又は簡単なCG(Computer Graphics)画像など階調変化の少ない画像要素(例えば16階調以下)が割り当てられるレイヤであり、本例では2値の画像要素が割り当てられている。したがって、それぞれのマスクレイヤ710に含まれる画像要素は、単一の色で構成され、2階調で表現される。
イメージレイヤ720は、写真画像などのマスクレイヤ710よりも階調数が多い画像要素が割り当てられるレイヤであり、本例では多値(16階調以上)の画像要素が割り当てられいる。例えば、イメージレイヤ720には、複雑なCG画像又は連続階調画像などが含まれる。ここで、連続階調画像とは、人間の視覚特性に鑑み十分に連続的なグラデーションが表現される画像であり、例えば、1色あたり16階調以上で表現される画像である。
表示画像750は、イメージレイヤ720の上に、予め設定された順番でマスクレイヤ710a〜710dを重ねあわせて表示または印刷等されたものである。なお、以下の説明において、マスクレイヤ710が1つだけ含まれる2層レイヤ構造を「2層SM」と呼び、複数のマスクレイヤ710が含まれる2層レイヤ構造を「2層MM」と呼ぶ。
MRC方式(3層レイヤ構造)の画像データは、画像を構成する画像要素が割り振られた複数の画像レイヤと、出力させる画像要素を画像領域毎に選択する選択レイヤとで構成される。本例の場合、図2に示すように、3層レイヤ構造の画像データ800は、画像レイヤして前景レイヤ810及びイメージレイヤ820を有し、これらのレイヤから画像要素を選択する選択レイヤ830をさらに有する。
前景レイヤ810は、簡単なCG画像又は文字画像などの低階調画像が割り当てられている。なお、前景レイヤ810は、CG画像又は文字画像に含まれる複数の色情報及び中間調情報を有する。
イメージレイヤ820は、前景レイヤ810よりも階調数が多い連続階調画像などが割り当てられる。
選択レイヤ820は、画像領域毎に(例えば画素毎に)前景レイヤ810及びイメージレイヤ820のいずれの画像要素を出力させるかを示す2値データで構成され、この2値データによるパターン像が形成される。本例における選択レイヤ820の黒色の部分は、前景レイヤ810の画像要素を選択するパターン像であり、白色の部分は、イメージレイヤ820の画像要素を選択するパターン像である。
表示画像850は、前景レイヤ810及びイメージレイヤ820に含まれる画像要素から、選択レイヤ820に含まれる2値パターンに応じて選択された画像要素を表示又は印刷等されたものである。なお、以下の説明において、MRC方式の3層レイヤ構造を「3層」と呼ぶ。
一方、ソフトウェア処理において、MRC方式(3層)は、前景レイヤ810及びイメージレイヤ820の両方に多値データが含まれるため、マルチマスク方式(2層MM及び2層SM)に比べて処理が遅くなる傾向にある。
次に、本発明の実施の形態を説明する。
図3は、データ処理装置2のハードウェア構成を例示する図である。
図3に示すように、データ処理装置2は、CPU202及びメモリ204などを含む制御装置20、HDD・CD装置などの記録装置24、LCD表示装置あるいはCRT表示装置及びキーボード・タッチパネルなどを含むユーザインターフェース装置(UI装置)26、並びに通信装置28から構成される。
データ処理装置2は、有線又は無線の通信回線を用いてプリンタ装置10に接続しており、画像ファイルの印刷を依頼する。
図4は、制御装置20(図3)により実行されるデータ処理プログラム5の構成を示す図である。
図4に示すように、データ処理プログラム5は、画像取得部500、PDLデコンポーザ510、要素割当部520、ユーザインタフェース(UI)部530、構造選択部540、3層化部550、2層化部560、符号化部570及び出力部580を有する。
データ処理プログラム5は、例えば記録媒体240(図3)を介して制御装置20に供給され、メモリ204にロードされて実行される。
PDLデコンポーザ510は、画像取得部500から入力された画像データ(PDL)を解釈して、ラスタデータに展開し、展開されたラスタデータ(画像データ)を要素割当部520に対して出力する。また、PDLデコンポーザ510は、展開された画像データ(ラスタデータ)に含まれる画像要素に対応付けて、それぞれの画像要素の画像属性(文字画像、CG画像、イメージ画像など)を識別するための属性情報を生成し、生成された属性情報を要素割当部520及び構造選択部540に対して出力する。
要素割当部520は、各レイヤに割り当てられた画像要素のデータ(ラスタデータ)を、構造選択部540により1層のレイヤ構造が選択された場合に符号化部570に対して出力し、3層のレイヤ構造が選択された場合に3層化部550に対して出力し、2層MM又は2層SMが選択された場合に2層化部560に対して出力する。
構造選択部540は、UI部530から入力された出力先情報と、PDLデコンポーザ510から入力された属性情報との少なくとも一方を用いて、複数種類のレイヤ構造(3層、2層MM、2層SM及び1層)の中から、1つのレイヤ構造を選択し、選択されたレイヤ構造を指定する構造指定情報を要素割当部520に対して出力する。
なお、2層化部560は、イメージレイヤ720に割り当てられた画像要素をそのままイメージレイヤ720とする。
出力部580は、符号化部570から入力された符号データを、利用者から指定された出力先に出力する。
図5(A)に例示するように、構造選択部540は、出力先(「ハードウェア処理」、「ソフトウェア処理」又は「web/FAX」)とレイヤ構造(「3層」、「2層MM/2層SM」又は「1層」)とを互いに対応付ける選択基準テーブル542aを記憶し、画像データの出力先に応じてレイヤ構造を選択する。
「出力先がハードウェア処理である」とは、画像データの出力先においてASICなどのワイヤードロジックにより処理されることを意味し、「出力先がソフトウェア処理である」とは、画像データの出力先においてCPU及びメモリなどによりソフトウェア処理がなされることを意味する。
出力先「ハードウェア処理」がMRC方式の3層レイヤ構造に対応付けられているのは、ハードウェア処理を行うチップ(ASICなど)では、ページメモリなどが既定されているため、レイヤ数も既定されていることが望ましいからである。一方、ソフトウェア処理は、ページメモリを随時割り当てることができるので、マスクレイヤ710(図1)の数が変動しうるマルチマスク方式(2層MM又は2層SM)に対応付けられている。また、複数のレイヤ構造で構成される画像データに対応していない出力先(web又はFAX)には、1層のレイヤ構造に対応付けられている。
構造選択部540は、画像データに含まれるオブジェクトがイメージのみである場合に、1層のレイヤ構造を選択し、画像データに含まれるオブジェクトがイメージ及び単色の文字画像(フォント)だけである場合に、2層SMのレイヤ構造を選択する。
また、構造選択部540は、画像データに含まれるオブジェクトがイメージ及び複数色の文字画像だけである場合に、2層MMのレイヤ構造を選択する。これは、複数色の文字画像を色毎に複数のマスクレイヤ710に振り分ける必要があるからである。
また、構造選択部540は、画像データにCG画像(グラフィックス)が含まれている場合(例えば、イメージとCG画像)に、3層のレイヤ構造を選択する。これは、CG画像を前景レイヤ810に割り当てて多階調で出力するためである。
なお、本実施形態では、出力先に関する選択基準(上記選択基準テーブル542a)とオブジェクトの属性に関する選択基準(上記選択基準テーブル542b)とを組み合わせた形態を具体例として説明するが、組合せはこれに限定されるものではない。
次に、データ処理装置2の全体動作を説明する。
図6は、データ処理装置2(データ処理プログラム5)の動作(S10)を示すフローチャートである。
図6に示すように、ステップ100(S100)において、利用者は、UI装置26(図4)に対して、出力すべき画像データ及びその出力先を指定する操作を行う。
画像取得部500(図4)は、利用者から指定された画像データ(PDLファイル)を記録装置24(図3)などから取得し、PDLデコンポーザ510に対して出力する。また、UI部530は、利用者による出力先の指定に応じて、出力先指定情報を構造選択部540に対して出力する。
3層化部550は、要素割当部520から入力されたラスタデータ(各レイヤに割り当てられた画像要素)に基づいて、各レイヤの画像データを作成し、符号化部570に対して出力する。具体的には、3層化部550は、選択レイヤ830に割り当てられた画像要素(文字画像及びCG画像)を2値化して、この2値パターンを選択レイヤ830とする。このように生成された2値パターンは、文字画像及びCG画像の形状のみが抽出されたビットパターンである。なお、3層化部550は、前景レイヤ810及びイメージレイヤ820に割り当てられた画像要素をそのまま前景レイヤ810及びイメージレイヤ820として符号化部570に対して出力する。
2層化部560は、要素割当部520から入力されたラスタデータ(各レイヤに割り当てられた画像要素)に基づいて、マルチマスク形式の各レイヤの画像データを作成し、符号化部570に対して出力する。具体的には、2層化部560は、マスクレイヤ710に割り当てられた画像要素(文字画像)を色毎に分離して、それぞれをマスクレイヤ710として符号化部570に対して出力する。なお、2層化部560は、イメージレイヤ720に割り当てられた画像要素をそのままイメージレイヤ720として符号化部570に対して出力する。
出力部580は、符号化部570から入力された符号データ(画像データ)を、利用者から指定された出力先に出力する。
また、本実施形態におけるデータ処理装置2は、入力画像に含まれる画像要素の種類及び入力画像の出力先に応じて、レイヤ構造を選択する。これにより、データ処理装置2は、入力画像に含まれる画像要素と出力先の処理とに適合したレイヤ構造を選択することができる。
次に、上記実施形態の第1の変形例を説明する。
図7は、レイヤ構造を選択するための他の基準を例示する図であり、図7(A)は、処理時間(処理速度)に応じてレイヤ構造を選択する場合の選択基準を示す選択基準テーブル542cを例示し、図7(B)は、画像データに対して要求される圧縮率又は画質に応じてレイヤ構造を選択する場合の選択基準を示す選択基準テーブル542dを例示し、図7(C)は、画像データに含まれる画像要素(イメージ画像を除く)の色数に応じてレイヤ構造を選択する場合の選択基準を示す選択基準テーブル542eを例示する。
図7(A)に例示するように、本変形例における構造選択部540は、処理時間(「高速出力」、「中速出力」又は「低速出力」)とレイヤ構造(「1層/2層SM」、「3層」又は「2層MM」)とを互いに対応付ける選択基準テーブル542cを記憶し、利用者から要求される処理速度(すなわち、許容される処理時間)に応じてレイヤ構造を選択する。
具体的には、構造選択部540は、「高速出力」が要求される場合(すなわち、許容される処理時間が短い場合)に、1層又は2層SMのレイヤ構造を選択し、「中速出力」が要求される場合(すなわち、許容される処理時間が「高速出力」時よりも長い場合)に、3層のレイヤ構造を選択する。これは、3層のレイヤ構造を1層又は2層SMのレイヤ構造と比較すると、3層のレイヤ構造の場合に前景レイヤ810を別途圧縮又は伸長する必要があるために、より長い処理時間を要するからである。
また、構造選択部540は、「低速出力」が要求される場合(すなわち、許容される処理時間が「中速出力」時よりもさらに長い場合)に、2層MMのレイヤ構造を選択する。これは、2層MMのレイヤ構造を3層のレイヤ構造と比較すると、2層MMのレイヤ構造の場合に限定階調処理、色分割処理及びそれぞれのマスクレイヤ710の圧縮処理が必要になるため、より長い処理時間を要するからである。
構造選択部540は、利用者により「画質優先」が選択された場合に、3層のレイヤ構造を選択する。これは、3層のレイヤ構造の場合に、前景レイヤ810に割り当てられた画像要素(CG画像及び文字画像)も多階調で出力できるからである。
また、構造選択部540は、利用者により「圧縮率優先」が選択された場合に、2層SMのレイヤ構造を選択する。これは、2層SMのレイヤ構造と3層のレイヤ構造とを比較すると、3層のレイヤ構造には選択レイヤ830が含まれるために符号量が大きくなるからである。
また、構造選択部540は、利用者により「中間」が選択された場合(すなわち「画質優先」と「圧縮率優先」の中間的な画質及び圧縮率が要求された場合)に、2層MMのレイヤ構造を選択する。これは、2層MMのレイヤ構造と2層SMのレイヤ構造とを比較すると、2層MMのレイヤ構造には複数のマスクレイヤ710が含まれ、これにより階調表現が可能だからである。
構造選択部540は、文字画像及びCG画像に用いられる色数が「100色以上」である場合に、3層のレイヤ構造を選択する。これは、3層のレイヤ構造の場合に、文字画像又はCG画像が割り当てられる前景レイヤ810で多階調を表現できるからである。
また、構造選択部540は、文字画像及びCG画像に用いられる色数が「2色〜100色」である場合に、2層MMのレイヤ構造を選択する。これは、2層MMのレイヤ構造に含まれる複数のマスクレイヤ710により、複数色の文字画像又はCG画像を表現できるからである。また、2層MMのレイヤ構造に含まれるマスクレイヤ710は、それぞれ1色に対応するためあまりにも階調数が大きくなると、マスクレイヤ710の数が膨大になり望ましくないからである。
また、構造選択部540は、文字画像及びCG画像に用いられる色数が「単色」である場合に、2層SMのレイヤ構造を選択する。
次に、第2の変形例を説明する。
上記実施形態では、PDLファイルに基づいてレイヤ構造の画像データが作成されたが、これに限定されるものではなく、例えば、データ処理装置2は、3層のレイヤ構造の画像データに基づいて他のレイヤ構造(2層MMなど)の画像データを作成してもよいし、2層MM又は2層SMのレイヤ構造の画像データに基づいて3層のレイヤ構造の画像データを作成してもよい。
図8に示すように、本変形例におけるデータ処理装置2は、2層SM又は2層MMのレイヤ構造の画像データ700に含まれる少なくとも1つのマスクレイヤ710と、3層のレイヤ構造の画像データ800に含まれる前景レイヤ810及び選択レイヤ830とを相互に変換する。なお、2層SM又は2層MMにおけるイメージレイヤ720は、3層におけるイメージレイヤ820と実質的に同一である。
より具体的には、2層SM又は2層MMの画像データを3層の画像データに変換する場合には、要素割当部520(図4)は、マスクレイヤ710に含まれる画像要素を前景レイヤ810及び選択レイヤ830に割り当てて、3層化部550に対して出力する。3層化部550は、要素割当部520により前景レイヤ810に割り当てられた画像要素の論理和を前景レイヤ810とし、選択レイヤ820に割り当てられた画像要素の論理和を2値化した2値パターンを選択レイヤ830とする。
また、3層の画像データを2層SM又は2層MMの画像データに変換する場合には、要素割当部520は、前景レイヤ810に含まれる画像要素と選択レイヤ830に含まれる画像要素の論理積(画像要素)をマスクレイヤ710に割り当てて、2層化部560に対して出力する。2層化部560は、要素割当部520によりマスクレイヤ710に割り当てられた画像要素(論理積)を限定階調化し、限定階調化された画像要素を色毎に分離して、少なくとも1つのマスクレイヤ710を生成する。
このように本変形例におけるデータ処理装置2は、印刷などのハードウェア処理を行う場合には、2層SM又は2層MMの画像データ700を3層の画像データ800に変換し、レタッチソフトによる編集などのソフトウェア処理を行う場合には、3層の画像データ800を2層SM又は2層MMの画像データ700に変換することにより、各データ処理を効率化させる。
上記実施形態では、PDLファイルからレイヤ構造の画像データを生成する形態を説明したが、第3の変形例では、データ処理装置2は、画像領域毎にレイヤ構造が異なる画像データを、1つのレイヤ構造の画像データに変換する。
例えば、データ処理装置2は、画像データに1層、2層SM、2層MM、3層のレイヤ構造の画像領域が混在している場合に、3層のレイヤ構造に統一する。この場合に、2層SM及び2層MMの画像領域については、データ処理装置2は、第2の変形例で説明した方法により、3層の画像データに変換することができる。また、1層の画像データ(通常の画像ファイル)を3層の画像データ800に変換する場合には、データ処理装置2は、無色などの同一画素値からなる前景レイヤ810を生成し、さらに、イメージレイヤ820のみを選択する選択レイヤ830を生成する。
これらの前景レイヤ810及びイメージレイヤ820は、画像の構成要素としての意義を有しないが、画像データ全体が単一のレイヤ(本例では、3層のレイヤ構造)に統一されることにより、その後の処理において処理内容を画像領域毎に切り換える必要がなくなり、インタフェースの簡略化及び処理の並列化などが可能になる。
5・・・データ処理プログラム
500・・・画像取得部
510・・・PDLデコンポーザ
520・・・要素割当部
530・・・ユーザインタフェース部
540・・・構造選択部
550・・・3層化部
560・・・2層化部
570・・・符号化部
580・・・出力部
Claims (2)
- 入力画像のデータの出力先がハードウェア処理である場合には、3層のレイヤ構造を選択し、入力画像のデータの出力先がソフトウェア処理である場合には、入力画像のデータに含まれる画像要素にグラフィックスが含まれているとき、3層のレイヤ構造を選択し、入力画像のデータに含まれる画像要素にグラフィックスが含まれていないとき、2層のレイヤ構造を選択する選択手段と、
入力画像のデータを、前記選択手段により選択されたレイヤ構造に変換するレイヤ変換手段と
を有するデータ処理装置。 - コンピュータを含むデータ処理装置において、
入力画像のデータの出力先がハードウェア処理である場合には、3層のレイヤ構造を選択し、入力画像のデータの出力先がソフトウェア処理である場合には、入力画像のデータに含まれる画像要素にグラフィックスが含まれているとき、3層のレイヤ構造を選択し、入力画像のデータに含まれる画像要素にグラフィックスが含まれていないとき、2層のレイヤ構造を選択するステップと、
入力画像のデータを、選択されたレイヤ構造に変換するステップと
を前記データ処理装置のコンピュータに実行させるプログラム。
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