JP2004350182A - データ処理装置、データファイル、データ処理方法、およびプログラム - Google Patents
データ処理装置、データファイル、データ処理方法、およびプログラム Download PDFInfo
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Abstract
【課題】画質を維持したまま高圧縮が可能な画像ファイルを生成するデータ処理装置を提供する。
【解決手段】画像処理装置2は、階調数が多い画像要素が割り当てられる背景レイヤ720に、中間調表現された文字画像726などを割り当て、階調数が少ない画像要素が割り当てられる前景レイヤ710に、CG画像714および画像の余白部分716を割り当てることにより、画像ファイル72全体の圧縮率を向上させると共に、文字画像の画質を維持することができる。
【選択図】 図3
【解決手段】画像処理装置2は、階調数が多い画像要素が割り当てられる背景レイヤ720に、中間調表現された文字画像726などを割り当て、階調数が少ない画像要素が割り当てられる前景レイヤ710に、CG画像714および画像の余白部分716を割り当てることにより、画像ファイル72全体の圧縮率を向上させると共に、文字画像の画質を維持することができる。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数のレイヤで構成される画像データを生成するデータ処理に関する。
【0002】
【従来の技術】
多値データからなる画像要素が割り当てられる複数のレイヤと、これらのレイヤから画像領域毎に出力する画像要素を選択する選択レイヤとで画像を構成するMRC(Mixed Raster Content)が提案されている。
例えば、特許文献1は、入力された画像から文章を除去して背景像を生成し、除去された文章を用いて前景像を生成することを開示する。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−223903号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上述した背景からなされたものであり、画質を保持したままで高圧縮が可能な画像ファイルを生成するデータ処理装置、データ処理方法、およびプログラムを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
[データ処理装置]
上記目的を達成するために、本発明にかかるデータ処理装置は、複数のレイヤで構成される画像ファイルを生成するデータ処理装置であって、とりうる階調数が既定値以下の画像要素を、第1のレイヤに割り当てる第1レイヤ生成手段と、とりうる階調数が前記既定値よりも大きい画像要素を、第2のレイヤに割り当てる第2レイヤ生成手段と、前記第1のレイヤおよび前記第2のレイヤに割り当てられた画像要素の中から、出力させる画像要素を選択する選択レイヤを生成する選択レイヤ生成手段とを有する。
【0006】
好適には、画像の余白部分を抽出する余白抽出手段をさらに有し、前記第1レイヤ生成手段は、前記余白抽出手段により抽出された余白部分を前記第1のレイヤに割り当て、前記選択レイヤ生成手段は、前記第1のレイヤから少なくとも余白部分を選択する選択レイヤを生成する。
【0007】
好適には、前記第2レイヤ生成手段は、前記第2のレイヤに、文字画像を割り当て、前記選択レイヤ生成手段は、前記第2のレイヤから少なくとも文字画像を選択する選択レイヤを生成する。
好適には、前記第2レイヤ生成手段は、同一の文字画像内で階調変化がある文字画像を前記第2のレイヤに割り当てる。
【0008】
好適には、光学的に読み取られた画像データを取得する取得手段と、前記取得手段により取得された画像データに含まれる一部の画像要素に対して、階調数を既定値以下に変換する階調変換処理を施す階調変換手段をさらに有し、前記第1レイヤ生成手段は、前記限定階調手段により階調変換処理が施された一部の画像要素を、前記第1のレイヤに割り当て、前記第2レイヤ生成手段は、前記取得手段により取得された画像データに含まれる他の画像要素を、前記第2のレイヤに割り当てる。
【0009】
好適には、前記第1のレイヤに対して可逆圧縮を施し、前記第2のレイヤに対して非可逆圧縮を施す圧縮手段をさらに有する。
【0010】
また、本発明にかかるデータ処理装置は、複数のレイヤで構成される画像ファイルを生成するデータ処理装置であって、可逆圧縮が施される第1のレイヤを生成する第1レイヤ生成手段と、非可逆圧縮が施される第2のレイヤに、文字画像を割り当てる第2レイヤ生成手段とを有する。
【0011】
[データファイル]
また、本発明にかかるデータファイルは、複数のレイヤで画像を構成するデータファイルであって、画像を構成する少なくとも一部の画像要素が割り当てられた第1のレイヤと、前記第1のレイヤよりも階調数が多い画像要素が割り当てられた第2のレイヤと、前記第1のレイヤおよび前記第2のレイヤから画像領域毎に出力させる画像要素を選択する選択データが含まれる選択レイヤとを有し、前記選択レイヤは、前記第2のレイヤから少なくとも文字画像を選択する選択データを含んでなる。
【0012】
また、本発明にかかるデータファイルは、複数のレイヤで画像を構成するデータファイルであって、画像を構成する少なくとも一部の画像要素が割り当てられた第1のレイヤと、前記第1のレイヤよりも階調数が多い画像要素が割り当てられた第2のレイヤと、前記第1のレイヤおよび前記第2のレイヤから画像領域毎に出力させる画像要素を選択する選択データが含まれた選択レイヤとを有し、前記選択レイヤは、前記第1のレイヤから少なくとも画像の余白部分を選択する選択データを含んでなる。
【0013】
また、本発明にかかるデータファイルは、複数のレイヤで画像を構成するデータファイルであって、可逆圧縮が施される第1のレイヤと、非可逆圧縮が施される第2のレイヤと、前記第1のレイヤおよび前記第2のレイヤから画像領域毎に出力させる画像要素を選択する選択データが含まれた選択レイヤとを有し、前記選択レイヤは、前記第2のレイヤから少なくとも文字画像を選択する選択データを含んでなる。
【0014】
[データ処理方法]
また、本発明にかかるデータ処理方法は、複数のレイヤで構成される画像ファイルを生成するデータ処理方法であって、とりうる階調数が既定値以下の画像要素を第1のレイヤに割り当て、とりうる階調数が前記既定値よりも大きい画像要素を第2のレイヤに割り当て、前記第1のレイヤおよび前記第2のレイヤに割り当てられた画像要素の中から、出力させる画像要素を選択する選択レイヤを生成する。
【0015】
好適には、生成される前記選択レイヤは、前記第2のレイヤから少なくとも文字画像を選択してなる。
【0016】
[プログラム]
また、本発明にかかるプログラムは、コンピュータを含むデータ処理装置において、とりうる階調数が既定値以下の画像要素を第1のレイヤに割り当てるステップと、とりうる階調数が前記既定値よりも大きい画像要素を第2のレイヤに割り当てるステップと、前記第1のレイヤおよび前記第2のレイヤに割り当てられた画像要素の中から、出力させる画像要素を選択する選択レイヤを生成するステップとを前記データ処理装置のコンピュータに実行させる。
好適には、生成される前記選択レイヤは、前記第1のレイヤから画像の余白部分を少なくとも選択し、第2のレイヤから文字画像を選択してなる。
【0017】
【発明の実施の形態】
[背景]
まず本発明の理解を助けるために、その背景を説明する。
図1は、MRC形式の画像ファイル70について説明する図である。
図1に例示するように、MRC形式の画像ファイル70は、前景レイヤ710、背景レイヤ720、および選択レイヤ730を有する。本例の画像ファイル70は、元画像600を略均一な光の下で光学的に読み取られたスキャン画像を、MRC形式で上記3つのレイヤに分割したものである。
【0018】
前景レイヤ710は、階調数が既定値以下の画像要素が割り当てられるレイヤであり、本例では元画像600に含まれる文字「ABCDEF」と同一の色彩が付された矩形パターン712を有する。ここで、画像要素とは、画像を構成する形状、模様、色、または余白などであり、例えば、模様が付された矩形パターン、単色の矩形パターン、または、余白に相当する無色の矩形パターンなどを含む。
背景レイヤ720は、多値の画像要素が割り当てられるレイヤであり、本例ではCG(Computer Graphics)画像722および写真画像724を有する。CG画像とは、コンピュータにより生成された画像に由来するものであり、略同一の画素値パターンが繰り返される特徴を有する。また、写真画像とは、ディジタルスチルカメラなどで不均一な光の下で撮影された画像に由来する画像であり、階調変化が多くランダムであるという特徴を有する。
選択レイヤ730は、レイヤ平面上に2値の選択データ(例えば、前景レイヤ710を選択するフラグ「1」と、背景レイヤ720を選択するフラグ「0」)が割り当てられるレイヤであり、本例では黒色の部分「ABCDEF」が前景レイヤ710を選択する前景選択データ732であり、その他の白色の部分が背景レイヤ720を選択する選択データである。つまり、選択レイヤ730は、前景レイヤ710および背景レイヤ720に含まれる画像要素の中から表示または印刷させるものを画像領域(例えば画素単位)毎に選択する。
【0019】
これらのレイヤは、互いに重なりあうことにより1つの画像を構成するものであり、複数のレイヤ間で予め相対的な位置関係が規定されている。本例の場合、選択レイヤ730は、文字「ABCDEF」の形状で前景レイヤ710の矩形パターン712を選択し、他の画像領域では背景レイヤ720に含まれる画像要素を選択することにより、元画像600と同じ色の文字、CG画像722および写真画像724が合成されて表示または印刷される。
【0020】
このように、画像要素の種類(文字画像またはイメージ画像)毎に画像を複数のレイヤに分割することにより、各画像要素の特性に応じた画像処理が可能になる。特に、前景レイヤ710に割り当てる画像の階調数を制限することにより、前景レイヤ710に対して可逆な高圧縮処理を適用し、画像ファイル70全体として高い圧縮率を実現することができる。
【0021】
しかしながら、背景レイヤ720は、連続的に階調が変化する写真画像720を含むため、高圧縮率を実現するには非可逆なJPEG圧縮などを適用する必要がある。このような非可逆な圧縮および伸長を繰り返すと高周波成分が失われるため、エッジなどで画質劣化が発生する。このような画質劣化は、写真画像724においてはそれほど目立たないが、CG画像722のエッジ部分や、画像の余白部分の周縁部などで目立つという問題がある。
また、前景レイヤ710で可逆かつ高圧縮率を実現するためには、画像の階調数をできるだけ低減させる必要がある。しかしながら、前景レイヤ710の階調数を制限すると、以下に示すように文字画像の画質が劣化する。
【0022】
図2は、文字画像の画質劣化について説明する図である。
図2に示すように、スキャン画像に含まれる文字画像のエッジは、画像を光学的に読み取るセンサのMTF(Modulation Transfer Function/Factor)に依存した精度で、中間調表現される。ここで、文字画像の中間調表現とは、文字画像の主要部の画素データ(例えば、黒色)と、文字画像の背景部分の画素データ(例えば、無色)との中間の色または階調の画素データ(例えば、グレー)で、文字画像のエッジ部分などが表現されることであり、ジャギーを目立たなくして解像度の高い文字画像の表示または印刷を可能にするという効果がある。この中間調表現は、スキャン画像の表示/印刷だけでなく、フォント画像の表示/印刷においても適用される。
しかしながら、図1に例示した画像ファイル70の場合、文字の階調情報は、前景レイヤ710の矩形パターン712から得ることになるが、この矩形パターン712は、高圧縮を実現するために階調数が制限されており、中間調表現に適さない。例えば、図1に例示したように、矩形パターン712が2値パターン(モノクロ)である場合には、中間調表現ができず、図2に例示するように文字画像のジャギーが目立ち、スキャン画像に比べて画質が劣る。
また、仮に矩形パターン712の階調数を多くして、エッジ部の中間調表現を可能にすると、前景レイヤ710の高圧縮が実現できなくなる。すなわち、階調数と圧縮率とはトレードオフの関係となりいずれか一方を犠牲にせざるをえないという問題がある。
【0023】
そこで、本実施形態にかかる画像処理装置2は、文字画像における中間調表現の重要性と、前景レイヤ710の可逆高圧縮の実現とに鑑み、CG画像722または余白部分などを前景レイヤ710に割り当て、文字画像を略連続階調画像と共に背景レイヤ720に割り当てて、画質を維持したままで高圧縮が可能な画像ファイル72を生成する。
【0024】
図3は、本実施形態における画像ファイル72を説明する図である。
図3に例示するように、画像ファイル72は、図1に示された画像ファイル70と同様に、前景レイヤ710、背景レイヤ720、および選択レイヤ730を有するが、それぞれのレイヤに割り当てられる画像要素が異なる。
画像ファイル72に含まれる前景レイヤ710は、CG画像714および余白画像716を含む。余白画像716は、画像の余白部分に相当し、例えば、無色または1色の無模様ベタ塗り画像である。また、階調変化のない文字画像については、前景レイヤ710に割り当てられてもよい。
画像ファイル72に含まれる背景レイヤ720は、略連続的に階調が変化する写真画像724、および、中間調表現された文字画像726を含む。
画像ファイル72に含まれる選択レイヤ730は、前景レイヤ710からCG画像714および余白画像716を選択する選択データ(黒色領域)と、背景レイヤ720から写真画像724および文字画像(中間調表現)726を選択する選択データ(白色領域)とを含む。
【0025】
このように、本実施形態における画像処理装置2は、画像要素の階調数に応じて割り当てるレイヤを選択する。特に、画像処理装置2は、余白部分の色を規定する余白画像を前景レイヤ710に割り当て、中間調表現された文字画像を背景レイヤ720に割り当てることにより、高画質および高圧縮を実現する。
例えば、画像処理装置2は、前景レイヤ710に対して可逆な圧縮を施し、背景レイヤ720に対して非可逆なJPEG(Joint Photographic Coding Experts Group)圧縮などを施す。前景レイヤ710には、階調変化の少ない画像要素が割り当てられているので、可逆な高圧縮が可能であり、高周波成分が失われることもないので、CG画像などのエッジ部分もきれいに再現される。また、背景レイヤ720には、階調変化の多い画像要素が割り当てられているので、非可逆圧縮により高圧縮が実現される。なお、背景レイヤ720の画像要素は、階調変化が多いため高周波成分が圧縮伸長処理により失われてもそれほど目立たない。したがって、画像ファイル72全体としては、高圧縮されると共に、高い画像品質を保持することができる。
【0026】
[実施形態]
次に、本発明の実施の形態を説明する。
図4は、本発明にかかるデータ処理方法が適応される画像処理装置2(データ処理装置)のハードウェア構成を例示する図である。
図4に示すように、画像処理装置2は、CPU202およびメモリ204などを含む制御装置20、HDD・CD装置などの記録装置24、LCD表示装置あるいはCRT表示装置およびキーボード・タッチパネルなどを含むユーザインターフェース装置(UI装置)26、および通信装置28から構成される。
画像処理装置2は、有線または無線の通信回線を用いてプリンタ装置10に接続しており、画像ファイルの印刷を依頼する。
【0027】
[変換処理プログラム]
図5は、制御装置20(図4)により実行され、本発明にかかるデータ処理方法を実現する変換処理プログラム5の構成を示す図である。
図5に示すように、変換処理プログラム5は、画像取得部500、階調変換部505、階調判定部510(余白抽出手段)、マスク生成部515、マスク圧縮部520、分離部525、前景生成部530、可逆圧縮部535、背景生成部540、非可逆圧縮部545、および出力部550を有する。
変換処理プログラム5は、例えば記録媒体240(図4)を介して制御装置20に供給され、メモリ204にロードされて実行される。
【0028】
変換処理プログラム5において、画像取得部500は、他のアプリケーションソフトから画像ファイルを取得し、階調変換部505および分離部525に対して出力する。本例では、画像取得部500が、図3に例示したようなCG画像、文字画像、および写真画像が表示された印刷物をスキャナなどで光学的に読み取ったスキャン画像を取得する場合を具体例とするが、これに限定されるものではない。
階調変換部505は、画像取得部500から入力された画像ファイルに対して、規定の階調数に変換する限定階調処理を施し、階調判定部510に対して出力する。階調変換部505は、例えば、ハイキー処理等により第1の基準値以上の画素値を飽和させ、または、第2の基準値以下の画素値を0にすることにより、余白部分の抽出を可能にする。また、階調変換部505は、限定色化を施すことにより画像に含まれる色を平均化してもよい。例えば、階調変換部505は、画素値を所定の間隔で量子化することにより、画像を既定の階調数に変換する。
【0029】
階調判定部510は、階調変換部505から入力された画像ファイルに基づいて、取りうる階調数が既定値以下の画像要素の領域(以下、低階調領域)と、とりうる階調数が既定値以下の画像要素の領域(以下、高階調領域)とを判定し、判定結果をマスク生成部515および分離部525に対して出力する。すなわち、階調判定部510は、既定の階調数に変換された画像ファイルに基づいて、余白部分およびCG画像などの前景レイヤ710に割り当てられる領域と、写真画像および文字画像(中間調表現されたもの)などの背景レイヤ720に割り当てられる領域とを判定する。
例えば、階調判定部510は、各注目画素の画素値と、この注目画素の近傍に位置する周辺画素の画素値とを比較して、周辺画素との画素値の差が基準値以下の画素が連続する領域を低階調領域と判定し、これ以外の領域を高階調領域と判定する。特に、階調判定部510は、最低値または最高値の画素値が連続する領域を余白部分として判定する。
【0030】
マスク生成部515は、階調判定部510から入力された判定結果に基づいて選択レイヤ730を生成し、マスク圧縮部520に対して出力する。本例の場合、マスク生成部515は、低階調領域と判定された領域に、前景レイヤ710を選択する選択データを割り当て、高階調領域と判定された領域に、背景レイヤ720を選択する選択データを割り当てることにより、選択レイヤ730を生成する。また、マスク生成部515は、文字画像の領域に背景レイヤ720を選択する選択データを生成し、選択レイヤ730に埋め込む。
【0031】
マスク圧縮部520は、マスク生成部515から入力された選択レイヤ730に対して可逆な圧縮処理を施し、出力部550に対して出力する。例えば、マスク圧縮部520は、2値パターンに適合する可逆圧縮方式を用いて、選択レイヤ730の選択データを圧縮する。
【0032】
分離部525は、階調判定部510から入力された判定結果に基づいて、画像取得部500から入力された画像ファイルを低階調領域および高階調領域に分離し、低階調領域に対応する部分を前景生成部530に対して出力し、高階調領域に対応する部分を背景生成部540に対して出力する。
【0033】
前景生成部530は、分離部525から入力された低階調領域の画像データに基づいて、前景レイヤ710を生成し、可逆圧縮部535に対して出力する。すなわち、前景生成部530は、簡単なCG画像および余白画像などの階調変化の少ない画像要素が含まれた前景レイヤ710を生成する。前景生成部530は、高階調領域に相当する部分(すなわち、選択レイヤ730により選択される領域以外の領域)に、圧縮方式に応じたパターン画像を挿入して、前景レイヤ710の圧縮率を向上させてもよい。
【0034】
可逆圧縮部535は、前景生成部530から入力された前景レイヤ710の画像データに対して可逆圧縮処理を施し、出力部550に対して出力する。前景レイヤ710に含まれる画像要素は、可逆圧縮処理の方式に応じて階調数が制限されたものであるため、可逆圧縮部535により可逆に高圧縮される。また、前景レイヤ710に含まれるCG画像は、エッジ部分が多いため高周波成分が失われない可逆圧縮が好適である。
【0035】
背景生成部540は、分離部525から入力された高階調領域の画像データに基づいて、背景レイヤ720を生成し、非可逆圧縮部545に対して出力する。すなわち、背景生成部540は、写真画像、または、同一文字内で階調変化がある文字画像等のように、前景レイヤ710に割り当てられる画像要素よりも階調変化が多い画像要素が含まれた背景レイヤ720を生成する。
【0036】
非可逆圧縮部545は、背景生成部540から入力された背景レイヤ720の画像データに対して非可逆圧縮処理を施して、出力部550に対して出力する。背景レイヤ720に含まれる画像要素は、階調が連続的に変化してエッジ部分が少ない画像であるため、JPEG圧縮などの高周波成分が失われる非可逆圧縮が施されても画質劣化が顕在化しない。
【0037】
出力部550は、マスク圧縮部520から入力された選択レイヤ730の符号データ、可逆圧縮部535から入力された前景レイヤ710の符号データ、および、非可逆圧縮部545から入力された背景レイヤ720の符号データを統合して、他のプログラム、プリンタ装置10(図4)またはUI装置26などに出力する。すなわち、出力部550は、前景レイヤ710、背景レイヤ720および選択レイヤ730からなる画像ファイル72をMRC形式の画像データとして出力する。
【0038】
[全体動作]
以下、画像処理装置2の全体的な動作を説明する。
図6は、画像処理装置2(変換処理プログラム5)の動作(S10)を示すフローチャートである。
図6に示すように、ステップ100(S100)において、ユーザは、UI装置26(図4)に対して、画像ファイルをMRC形式に変換するための操作を行う。
画像取得部500は、記録装置24(図4)などから画像ファイルを取得し、階調変換部505および分離部525に対して出力する。
ステップ105(S105)において、階調変換部505は、画像取得部500から入力された画像ファイルに対して、可逆圧縮部535による圧縮処理に応じた階調数に変換する処理を施し、階調判定部510に対して出力する。
ステップ110(S110)において、階調判定部510は、階調変換部505から入力された画像ファイル(階調制限済み)について、注目画素とその周辺の画素との画素値の差分を求め、求められた差分に基づいて画像ファイルにおける低階調領域および高階調領域を判定し、マスク生成部515および分離部525に対して出力する。
【0039】
ステップ115(S115)において、マスク生成部515は、階調判定部510から入力された判定結果に基づいて、低階調領域に相当する部分について前景レイヤ710を選択する2値パターンと、高階調領域に相当する部分について背景レイヤ720を選択する2値パターンとを生成し、これらの2値パターンが配置された選択レイヤ730をマスク圧縮部520に対して出力する。
ステップ120(S120)において、マスク圧縮部520は、マスク生成部515から入力された選択レイヤ730を可逆圧縮して出力部550に対して出力する。
【0040】
ステップ125(S125)において、分離部525は、階調判定部510から入力された判定結果に基づいて、画像取得部500から入力された画像ファイルの低階調領域を分離し、前景生成部530に対して出力する。
ステップ130(S130)において、前景生成部530は、分離部525から入力された低階調領域の画像データに基づいて、低階調領域の画像要素(CG画像、余白画像など)が割り当てられた前景レイヤ710を生成し、可逆圧縮部535に対して出力する。
ステップ135(S135)において、可逆圧縮部535は、可逆圧縮処理により、前景生成部530から入力された前景レイヤ710のデータを符号データに変換し、出力部550に対して出力する。
【0041】
ステップ140(S140)において、分離部525は、階調判定部510から入力された判定結果に基づいて、画像取得部500から入力された画像ファイルの高階調領域を分離し、背景生成部540に対して出力する。
ステップ145(S145)において、背景生成部540は、分離部525から入力された高階調領域の画像データに基づいて、高階調領域の画像要素(写真画像、階調変化のある文字画像など)が割り当てられた背景レイヤ720を生成し、非可逆圧縮部545に対して出力する。
ステップ150(S150)において、非可逆圧縮部545は、非可逆圧縮処理により、背景生成部540から入力された背景レイヤ720のデータを符号データに変換し、出力部550に対して出力する。
【0042】
ステップ155(S155)において、出力部550は、マスク圧縮部520から入力された選択レイヤ730の符号データ、可逆圧縮部535から入力された前景レイヤ710の符号データ、および、非可逆圧縮部545から入力された背景レイヤ720の符号データを統合し、MRC形式の画像ファイルとして他のプログラム等に対して出力する。
【0043】
図7は、階調判定部510による階調判定処理を説明する図である。
図7に例示するように、階調判定部510は、注目画素の画素値と、その周囲の参照画素A〜参照画素Cそれぞれの画素値との差分を算出し、算出された差分が基準値Sよりも小さいものをカウントする。階調判定部510は、所定のブロック毎のカウント値と、既定値とを比較して、この既定値を越えるブロックを低階調領域と判定し、既定値以下のブロックを高階調領域と判定する。
【0044】
以上説明したように、本実施形態における画像処理装置2は、階調数が多い画像要素が割り当てられるレイヤに文字画像を割り当て、階調数が少ない画像要素が割り当てられるレイヤに画像の余白部分を割り当てることにより、画像ファイル全体の圧縮率を向上させると共に、文字画像の画質を維持することができる。また、本実施形態における画像ファイル72は、画像の余白部分が、連続階調の画像とは異なるレイヤに割り当てられているため、連続階調画像に対する非可逆圧縮などにより発生したノイズやスキャンノイズなどは余白部分で覆い隠される。
【0045】
[変形例]
上記実施形態では、スキャン画像に含まれる文字画像を背景レイヤ720に割り当てる形態を説明したが、画像編集により生成された画像ファイル(CG画像、写真画像、およびフォントデータなどが混在する画像ファイル)のフォントデータを直接背景レイヤ720に割り当ててもよい。例えば、画像ファイルの中に、中間調表現が用いられたフォントデータが含まれている場合に、階調判定部510は、このフォントデータに対応する領域を高階調領域と判定し、背景レイヤ720に割り当てる。また、マスク生成部515は、このフォントデータに対応する領域について、背景レイヤ720を選択する選択レイヤ730を生成する。
【0046】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明にかかるデータ処理装置によれば、画質を維持したまま高圧縮が可能な画像ファイルを生成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】MRC形式の画像ファイル70について説明する図である。
【図2】文字画像の画質劣化について説明する図である。
【図3】本実施形態における画像ファイル72を説明する図である。
【図4】本発明にかかるデータ処理方法が適応される画像処理装置2(データ処理装置)のハードウェア構成を例示する図である。
【図5】制御装置20(図4)により実行され、本発明にかかるデータ処理方法を実現する変換処理プログラム5の構成を示す図である。
【図6】画像処理装置2(変換処理プログラム5)の動作(S10)を示すフローチャートである。
【図7】階調判定部510による階調判定処理を説明する図である。
【符号の説明】
2・・・画像処理装置
5・・・変換処理プログラム
500・・・画像取得部
505・・・階調変換部
510・・・階調判定部
515・・・マスク生成部
520・・・マスク圧縮部
525・・・分離部
530・・・前景生成部
535・・・可逆圧縮部
540・・・背景生成部
545・・・非可逆圧縮部
550・・・出力部
70,72・・・画像ファイル
710・・・前景レイヤ
720・・・背景レイヤ
730・・・選択レイヤ
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数のレイヤで構成される画像データを生成するデータ処理に関する。
【0002】
【従来の技術】
多値データからなる画像要素が割り当てられる複数のレイヤと、これらのレイヤから画像領域毎に出力する画像要素を選択する選択レイヤとで画像を構成するMRC(Mixed Raster Content)が提案されている。
例えば、特許文献1は、入力された画像から文章を除去して背景像を生成し、除去された文章を用いて前景像を生成することを開示する。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−223903号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上述した背景からなされたものであり、画質を保持したままで高圧縮が可能な画像ファイルを生成するデータ処理装置、データ処理方法、およびプログラムを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
[データ処理装置]
上記目的を達成するために、本発明にかかるデータ処理装置は、複数のレイヤで構成される画像ファイルを生成するデータ処理装置であって、とりうる階調数が既定値以下の画像要素を、第1のレイヤに割り当てる第1レイヤ生成手段と、とりうる階調数が前記既定値よりも大きい画像要素を、第2のレイヤに割り当てる第2レイヤ生成手段と、前記第1のレイヤおよび前記第2のレイヤに割り当てられた画像要素の中から、出力させる画像要素を選択する選択レイヤを生成する選択レイヤ生成手段とを有する。
【0006】
好適には、画像の余白部分を抽出する余白抽出手段をさらに有し、前記第1レイヤ生成手段は、前記余白抽出手段により抽出された余白部分を前記第1のレイヤに割り当て、前記選択レイヤ生成手段は、前記第1のレイヤから少なくとも余白部分を選択する選択レイヤを生成する。
【0007】
好適には、前記第2レイヤ生成手段は、前記第2のレイヤに、文字画像を割り当て、前記選択レイヤ生成手段は、前記第2のレイヤから少なくとも文字画像を選択する選択レイヤを生成する。
好適には、前記第2レイヤ生成手段は、同一の文字画像内で階調変化がある文字画像を前記第2のレイヤに割り当てる。
【0008】
好適には、光学的に読み取られた画像データを取得する取得手段と、前記取得手段により取得された画像データに含まれる一部の画像要素に対して、階調数を既定値以下に変換する階調変換処理を施す階調変換手段をさらに有し、前記第1レイヤ生成手段は、前記限定階調手段により階調変換処理が施された一部の画像要素を、前記第1のレイヤに割り当て、前記第2レイヤ生成手段は、前記取得手段により取得された画像データに含まれる他の画像要素を、前記第2のレイヤに割り当てる。
【0009】
好適には、前記第1のレイヤに対して可逆圧縮を施し、前記第2のレイヤに対して非可逆圧縮を施す圧縮手段をさらに有する。
【0010】
また、本発明にかかるデータ処理装置は、複数のレイヤで構成される画像ファイルを生成するデータ処理装置であって、可逆圧縮が施される第1のレイヤを生成する第1レイヤ生成手段と、非可逆圧縮が施される第2のレイヤに、文字画像を割り当てる第2レイヤ生成手段とを有する。
【0011】
[データファイル]
また、本発明にかかるデータファイルは、複数のレイヤで画像を構成するデータファイルであって、画像を構成する少なくとも一部の画像要素が割り当てられた第1のレイヤと、前記第1のレイヤよりも階調数が多い画像要素が割り当てられた第2のレイヤと、前記第1のレイヤおよび前記第2のレイヤから画像領域毎に出力させる画像要素を選択する選択データが含まれる選択レイヤとを有し、前記選択レイヤは、前記第2のレイヤから少なくとも文字画像を選択する選択データを含んでなる。
【0012】
また、本発明にかかるデータファイルは、複数のレイヤで画像を構成するデータファイルであって、画像を構成する少なくとも一部の画像要素が割り当てられた第1のレイヤと、前記第1のレイヤよりも階調数が多い画像要素が割り当てられた第2のレイヤと、前記第1のレイヤおよび前記第2のレイヤから画像領域毎に出力させる画像要素を選択する選択データが含まれた選択レイヤとを有し、前記選択レイヤは、前記第1のレイヤから少なくとも画像の余白部分を選択する選択データを含んでなる。
【0013】
また、本発明にかかるデータファイルは、複数のレイヤで画像を構成するデータファイルであって、可逆圧縮が施される第1のレイヤと、非可逆圧縮が施される第2のレイヤと、前記第1のレイヤおよび前記第2のレイヤから画像領域毎に出力させる画像要素を選択する選択データが含まれた選択レイヤとを有し、前記選択レイヤは、前記第2のレイヤから少なくとも文字画像を選択する選択データを含んでなる。
【0014】
[データ処理方法]
また、本発明にかかるデータ処理方法は、複数のレイヤで構成される画像ファイルを生成するデータ処理方法であって、とりうる階調数が既定値以下の画像要素を第1のレイヤに割り当て、とりうる階調数が前記既定値よりも大きい画像要素を第2のレイヤに割り当て、前記第1のレイヤおよび前記第2のレイヤに割り当てられた画像要素の中から、出力させる画像要素を選択する選択レイヤを生成する。
【0015】
好適には、生成される前記選択レイヤは、前記第2のレイヤから少なくとも文字画像を選択してなる。
【0016】
[プログラム]
また、本発明にかかるプログラムは、コンピュータを含むデータ処理装置において、とりうる階調数が既定値以下の画像要素を第1のレイヤに割り当てるステップと、とりうる階調数が前記既定値よりも大きい画像要素を第2のレイヤに割り当てるステップと、前記第1のレイヤおよび前記第2のレイヤに割り当てられた画像要素の中から、出力させる画像要素を選択する選択レイヤを生成するステップとを前記データ処理装置のコンピュータに実行させる。
好適には、生成される前記選択レイヤは、前記第1のレイヤから画像の余白部分を少なくとも選択し、第2のレイヤから文字画像を選択してなる。
【0017】
【発明の実施の形態】
[背景]
まず本発明の理解を助けるために、その背景を説明する。
図1は、MRC形式の画像ファイル70について説明する図である。
図1に例示するように、MRC形式の画像ファイル70は、前景レイヤ710、背景レイヤ720、および選択レイヤ730を有する。本例の画像ファイル70は、元画像600を略均一な光の下で光学的に読み取られたスキャン画像を、MRC形式で上記3つのレイヤに分割したものである。
【0018】
前景レイヤ710は、階調数が既定値以下の画像要素が割り当てられるレイヤであり、本例では元画像600に含まれる文字「ABCDEF」と同一の色彩が付された矩形パターン712を有する。ここで、画像要素とは、画像を構成する形状、模様、色、または余白などであり、例えば、模様が付された矩形パターン、単色の矩形パターン、または、余白に相当する無色の矩形パターンなどを含む。
背景レイヤ720は、多値の画像要素が割り当てられるレイヤであり、本例ではCG(Computer Graphics)画像722および写真画像724を有する。CG画像とは、コンピュータにより生成された画像に由来するものであり、略同一の画素値パターンが繰り返される特徴を有する。また、写真画像とは、ディジタルスチルカメラなどで不均一な光の下で撮影された画像に由来する画像であり、階調変化が多くランダムであるという特徴を有する。
選択レイヤ730は、レイヤ平面上に2値の選択データ(例えば、前景レイヤ710を選択するフラグ「1」と、背景レイヤ720を選択するフラグ「0」)が割り当てられるレイヤであり、本例では黒色の部分「ABCDEF」が前景レイヤ710を選択する前景選択データ732であり、その他の白色の部分が背景レイヤ720を選択する選択データである。つまり、選択レイヤ730は、前景レイヤ710および背景レイヤ720に含まれる画像要素の中から表示または印刷させるものを画像領域(例えば画素単位)毎に選択する。
【0019】
これらのレイヤは、互いに重なりあうことにより1つの画像を構成するものであり、複数のレイヤ間で予め相対的な位置関係が規定されている。本例の場合、選択レイヤ730は、文字「ABCDEF」の形状で前景レイヤ710の矩形パターン712を選択し、他の画像領域では背景レイヤ720に含まれる画像要素を選択することにより、元画像600と同じ色の文字、CG画像722および写真画像724が合成されて表示または印刷される。
【0020】
このように、画像要素の種類(文字画像またはイメージ画像)毎に画像を複数のレイヤに分割することにより、各画像要素の特性に応じた画像処理が可能になる。特に、前景レイヤ710に割り当てる画像の階調数を制限することにより、前景レイヤ710に対して可逆な高圧縮処理を適用し、画像ファイル70全体として高い圧縮率を実現することができる。
【0021】
しかしながら、背景レイヤ720は、連続的に階調が変化する写真画像720を含むため、高圧縮率を実現するには非可逆なJPEG圧縮などを適用する必要がある。このような非可逆な圧縮および伸長を繰り返すと高周波成分が失われるため、エッジなどで画質劣化が発生する。このような画質劣化は、写真画像724においてはそれほど目立たないが、CG画像722のエッジ部分や、画像の余白部分の周縁部などで目立つという問題がある。
また、前景レイヤ710で可逆かつ高圧縮率を実現するためには、画像の階調数をできるだけ低減させる必要がある。しかしながら、前景レイヤ710の階調数を制限すると、以下に示すように文字画像の画質が劣化する。
【0022】
図2は、文字画像の画質劣化について説明する図である。
図2に示すように、スキャン画像に含まれる文字画像のエッジは、画像を光学的に読み取るセンサのMTF(Modulation Transfer Function/Factor)に依存した精度で、中間調表現される。ここで、文字画像の中間調表現とは、文字画像の主要部の画素データ(例えば、黒色)と、文字画像の背景部分の画素データ(例えば、無色)との中間の色または階調の画素データ(例えば、グレー)で、文字画像のエッジ部分などが表現されることであり、ジャギーを目立たなくして解像度の高い文字画像の表示または印刷を可能にするという効果がある。この中間調表現は、スキャン画像の表示/印刷だけでなく、フォント画像の表示/印刷においても適用される。
しかしながら、図1に例示した画像ファイル70の場合、文字の階調情報は、前景レイヤ710の矩形パターン712から得ることになるが、この矩形パターン712は、高圧縮を実現するために階調数が制限されており、中間調表現に適さない。例えば、図1に例示したように、矩形パターン712が2値パターン(モノクロ)である場合には、中間調表現ができず、図2に例示するように文字画像のジャギーが目立ち、スキャン画像に比べて画質が劣る。
また、仮に矩形パターン712の階調数を多くして、エッジ部の中間調表現を可能にすると、前景レイヤ710の高圧縮が実現できなくなる。すなわち、階調数と圧縮率とはトレードオフの関係となりいずれか一方を犠牲にせざるをえないという問題がある。
【0023】
そこで、本実施形態にかかる画像処理装置2は、文字画像における中間調表現の重要性と、前景レイヤ710の可逆高圧縮の実現とに鑑み、CG画像722または余白部分などを前景レイヤ710に割り当て、文字画像を略連続階調画像と共に背景レイヤ720に割り当てて、画質を維持したままで高圧縮が可能な画像ファイル72を生成する。
【0024】
図3は、本実施形態における画像ファイル72を説明する図である。
図3に例示するように、画像ファイル72は、図1に示された画像ファイル70と同様に、前景レイヤ710、背景レイヤ720、および選択レイヤ730を有するが、それぞれのレイヤに割り当てられる画像要素が異なる。
画像ファイル72に含まれる前景レイヤ710は、CG画像714および余白画像716を含む。余白画像716は、画像の余白部分に相当し、例えば、無色または1色の無模様ベタ塗り画像である。また、階調変化のない文字画像については、前景レイヤ710に割り当てられてもよい。
画像ファイル72に含まれる背景レイヤ720は、略連続的に階調が変化する写真画像724、および、中間調表現された文字画像726を含む。
画像ファイル72に含まれる選択レイヤ730は、前景レイヤ710からCG画像714および余白画像716を選択する選択データ(黒色領域)と、背景レイヤ720から写真画像724および文字画像(中間調表現)726を選択する選択データ(白色領域)とを含む。
【0025】
このように、本実施形態における画像処理装置2は、画像要素の階調数に応じて割り当てるレイヤを選択する。特に、画像処理装置2は、余白部分の色を規定する余白画像を前景レイヤ710に割り当て、中間調表現された文字画像を背景レイヤ720に割り当てることにより、高画質および高圧縮を実現する。
例えば、画像処理装置2は、前景レイヤ710に対して可逆な圧縮を施し、背景レイヤ720に対して非可逆なJPEG(Joint Photographic Coding Experts Group)圧縮などを施す。前景レイヤ710には、階調変化の少ない画像要素が割り当てられているので、可逆な高圧縮が可能であり、高周波成分が失われることもないので、CG画像などのエッジ部分もきれいに再現される。また、背景レイヤ720には、階調変化の多い画像要素が割り当てられているので、非可逆圧縮により高圧縮が実現される。なお、背景レイヤ720の画像要素は、階調変化が多いため高周波成分が圧縮伸長処理により失われてもそれほど目立たない。したがって、画像ファイル72全体としては、高圧縮されると共に、高い画像品質を保持することができる。
【0026】
[実施形態]
次に、本発明の実施の形態を説明する。
図4は、本発明にかかるデータ処理方法が適応される画像処理装置2(データ処理装置)のハードウェア構成を例示する図である。
図4に示すように、画像処理装置2は、CPU202およびメモリ204などを含む制御装置20、HDD・CD装置などの記録装置24、LCD表示装置あるいはCRT表示装置およびキーボード・タッチパネルなどを含むユーザインターフェース装置(UI装置)26、および通信装置28から構成される。
画像処理装置2は、有線または無線の通信回線を用いてプリンタ装置10に接続しており、画像ファイルの印刷を依頼する。
【0027】
[変換処理プログラム]
図5は、制御装置20(図4)により実行され、本発明にかかるデータ処理方法を実現する変換処理プログラム5の構成を示す図である。
図5に示すように、変換処理プログラム5は、画像取得部500、階調変換部505、階調判定部510(余白抽出手段)、マスク生成部515、マスク圧縮部520、分離部525、前景生成部530、可逆圧縮部535、背景生成部540、非可逆圧縮部545、および出力部550を有する。
変換処理プログラム5は、例えば記録媒体240(図4)を介して制御装置20に供給され、メモリ204にロードされて実行される。
【0028】
変換処理プログラム5において、画像取得部500は、他のアプリケーションソフトから画像ファイルを取得し、階調変換部505および分離部525に対して出力する。本例では、画像取得部500が、図3に例示したようなCG画像、文字画像、および写真画像が表示された印刷物をスキャナなどで光学的に読み取ったスキャン画像を取得する場合を具体例とするが、これに限定されるものではない。
階調変換部505は、画像取得部500から入力された画像ファイルに対して、規定の階調数に変換する限定階調処理を施し、階調判定部510に対して出力する。階調変換部505は、例えば、ハイキー処理等により第1の基準値以上の画素値を飽和させ、または、第2の基準値以下の画素値を0にすることにより、余白部分の抽出を可能にする。また、階調変換部505は、限定色化を施すことにより画像に含まれる色を平均化してもよい。例えば、階調変換部505は、画素値を所定の間隔で量子化することにより、画像を既定の階調数に変換する。
【0029】
階調判定部510は、階調変換部505から入力された画像ファイルに基づいて、取りうる階調数が既定値以下の画像要素の領域(以下、低階調領域)と、とりうる階調数が既定値以下の画像要素の領域(以下、高階調領域)とを判定し、判定結果をマスク生成部515および分離部525に対して出力する。すなわち、階調判定部510は、既定の階調数に変換された画像ファイルに基づいて、余白部分およびCG画像などの前景レイヤ710に割り当てられる領域と、写真画像および文字画像(中間調表現されたもの)などの背景レイヤ720に割り当てられる領域とを判定する。
例えば、階調判定部510は、各注目画素の画素値と、この注目画素の近傍に位置する周辺画素の画素値とを比較して、周辺画素との画素値の差が基準値以下の画素が連続する領域を低階調領域と判定し、これ以外の領域を高階調領域と判定する。特に、階調判定部510は、最低値または最高値の画素値が連続する領域を余白部分として判定する。
【0030】
マスク生成部515は、階調判定部510から入力された判定結果に基づいて選択レイヤ730を生成し、マスク圧縮部520に対して出力する。本例の場合、マスク生成部515は、低階調領域と判定された領域に、前景レイヤ710を選択する選択データを割り当て、高階調領域と判定された領域に、背景レイヤ720を選択する選択データを割り当てることにより、選択レイヤ730を生成する。また、マスク生成部515は、文字画像の領域に背景レイヤ720を選択する選択データを生成し、選択レイヤ730に埋め込む。
【0031】
マスク圧縮部520は、マスク生成部515から入力された選択レイヤ730に対して可逆な圧縮処理を施し、出力部550に対して出力する。例えば、マスク圧縮部520は、2値パターンに適合する可逆圧縮方式を用いて、選択レイヤ730の選択データを圧縮する。
【0032】
分離部525は、階調判定部510から入力された判定結果に基づいて、画像取得部500から入力された画像ファイルを低階調領域および高階調領域に分離し、低階調領域に対応する部分を前景生成部530に対して出力し、高階調領域に対応する部分を背景生成部540に対して出力する。
【0033】
前景生成部530は、分離部525から入力された低階調領域の画像データに基づいて、前景レイヤ710を生成し、可逆圧縮部535に対して出力する。すなわち、前景生成部530は、簡単なCG画像および余白画像などの階調変化の少ない画像要素が含まれた前景レイヤ710を生成する。前景生成部530は、高階調領域に相当する部分(すなわち、選択レイヤ730により選択される領域以外の領域)に、圧縮方式に応じたパターン画像を挿入して、前景レイヤ710の圧縮率を向上させてもよい。
【0034】
可逆圧縮部535は、前景生成部530から入力された前景レイヤ710の画像データに対して可逆圧縮処理を施し、出力部550に対して出力する。前景レイヤ710に含まれる画像要素は、可逆圧縮処理の方式に応じて階調数が制限されたものであるため、可逆圧縮部535により可逆に高圧縮される。また、前景レイヤ710に含まれるCG画像は、エッジ部分が多いため高周波成分が失われない可逆圧縮が好適である。
【0035】
背景生成部540は、分離部525から入力された高階調領域の画像データに基づいて、背景レイヤ720を生成し、非可逆圧縮部545に対して出力する。すなわち、背景生成部540は、写真画像、または、同一文字内で階調変化がある文字画像等のように、前景レイヤ710に割り当てられる画像要素よりも階調変化が多い画像要素が含まれた背景レイヤ720を生成する。
【0036】
非可逆圧縮部545は、背景生成部540から入力された背景レイヤ720の画像データに対して非可逆圧縮処理を施して、出力部550に対して出力する。背景レイヤ720に含まれる画像要素は、階調が連続的に変化してエッジ部分が少ない画像であるため、JPEG圧縮などの高周波成分が失われる非可逆圧縮が施されても画質劣化が顕在化しない。
【0037】
出力部550は、マスク圧縮部520から入力された選択レイヤ730の符号データ、可逆圧縮部535から入力された前景レイヤ710の符号データ、および、非可逆圧縮部545から入力された背景レイヤ720の符号データを統合して、他のプログラム、プリンタ装置10(図4)またはUI装置26などに出力する。すなわち、出力部550は、前景レイヤ710、背景レイヤ720および選択レイヤ730からなる画像ファイル72をMRC形式の画像データとして出力する。
【0038】
[全体動作]
以下、画像処理装置2の全体的な動作を説明する。
図6は、画像処理装置2(変換処理プログラム5)の動作(S10)を示すフローチャートである。
図6に示すように、ステップ100(S100)において、ユーザは、UI装置26(図4)に対して、画像ファイルをMRC形式に変換するための操作を行う。
画像取得部500は、記録装置24(図4)などから画像ファイルを取得し、階調変換部505および分離部525に対して出力する。
ステップ105(S105)において、階調変換部505は、画像取得部500から入力された画像ファイルに対して、可逆圧縮部535による圧縮処理に応じた階調数に変換する処理を施し、階調判定部510に対して出力する。
ステップ110(S110)において、階調判定部510は、階調変換部505から入力された画像ファイル(階調制限済み)について、注目画素とその周辺の画素との画素値の差分を求め、求められた差分に基づいて画像ファイルにおける低階調領域および高階調領域を判定し、マスク生成部515および分離部525に対して出力する。
【0039】
ステップ115(S115)において、マスク生成部515は、階調判定部510から入力された判定結果に基づいて、低階調領域に相当する部分について前景レイヤ710を選択する2値パターンと、高階調領域に相当する部分について背景レイヤ720を選択する2値パターンとを生成し、これらの2値パターンが配置された選択レイヤ730をマスク圧縮部520に対して出力する。
ステップ120(S120)において、マスク圧縮部520は、マスク生成部515から入力された選択レイヤ730を可逆圧縮して出力部550に対して出力する。
【0040】
ステップ125(S125)において、分離部525は、階調判定部510から入力された判定結果に基づいて、画像取得部500から入力された画像ファイルの低階調領域を分離し、前景生成部530に対して出力する。
ステップ130(S130)において、前景生成部530は、分離部525から入力された低階調領域の画像データに基づいて、低階調領域の画像要素(CG画像、余白画像など)が割り当てられた前景レイヤ710を生成し、可逆圧縮部535に対して出力する。
ステップ135(S135)において、可逆圧縮部535は、可逆圧縮処理により、前景生成部530から入力された前景レイヤ710のデータを符号データに変換し、出力部550に対して出力する。
【0041】
ステップ140(S140)において、分離部525は、階調判定部510から入力された判定結果に基づいて、画像取得部500から入力された画像ファイルの高階調領域を分離し、背景生成部540に対して出力する。
ステップ145(S145)において、背景生成部540は、分離部525から入力された高階調領域の画像データに基づいて、高階調領域の画像要素(写真画像、階調変化のある文字画像など)が割り当てられた背景レイヤ720を生成し、非可逆圧縮部545に対して出力する。
ステップ150(S150)において、非可逆圧縮部545は、非可逆圧縮処理により、背景生成部540から入力された背景レイヤ720のデータを符号データに変換し、出力部550に対して出力する。
【0042】
ステップ155(S155)において、出力部550は、マスク圧縮部520から入力された選択レイヤ730の符号データ、可逆圧縮部535から入力された前景レイヤ710の符号データ、および、非可逆圧縮部545から入力された背景レイヤ720の符号データを統合し、MRC形式の画像ファイルとして他のプログラム等に対して出力する。
【0043】
図7は、階調判定部510による階調判定処理を説明する図である。
図7に例示するように、階調判定部510は、注目画素の画素値と、その周囲の参照画素A〜参照画素Cそれぞれの画素値との差分を算出し、算出された差分が基準値Sよりも小さいものをカウントする。階調判定部510は、所定のブロック毎のカウント値と、既定値とを比較して、この既定値を越えるブロックを低階調領域と判定し、既定値以下のブロックを高階調領域と判定する。
【0044】
以上説明したように、本実施形態における画像処理装置2は、階調数が多い画像要素が割り当てられるレイヤに文字画像を割り当て、階調数が少ない画像要素が割り当てられるレイヤに画像の余白部分を割り当てることにより、画像ファイル全体の圧縮率を向上させると共に、文字画像の画質を維持することができる。また、本実施形態における画像ファイル72は、画像の余白部分が、連続階調の画像とは異なるレイヤに割り当てられているため、連続階調画像に対する非可逆圧縮などにより発生したノイズやスキャンノイズなどは余白部分で覆い隠される。
【0045】
[変形例]
上記実施形態では、スキャン画像に含まれる文字画像を背景レイヤ720に割り当てる形態を説明したが、画像編集により生成された画像ファイル(CG画像、写真画像、およびフォントデータなどが混在する画像ファイル)のフォントデータを直接背景レイヤ720に割り当ててもよい。例えば、画像ファイルの中に、中間調表現が用いられたフォントデータが含まれている場合に、階調判定部510は、このフォントデータに対応する領域を高階調領域と判定し、背景レイヤ720に割り当てる。また、マスク生成部515は、このフォントデータに対応する領域について、背景レイヤ720を選択する選択レイヤ730を生成する。
【0046】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明にかかるデータ処理装置によれば、画質を維持したまま高圧縮が可能な画像ファイルを生成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】MRC形式の画像ファイル70について説明する図である。
【図2】文字画像の画質劣化について説明する図である。
【図3】本実施形態における画像ファイル72を説明する図である。
【図4】本発明にかかるデータ処理方法が適応される画像処理装置2(データ処理装置)のハードウェア構成を例示する図である。
【図5】制御装置20(図4)により実行され、本発明にかかるデータ処理方法を実現する変換処理プログラム5の構成を示す図である。
【図6】画像処理装置2(変換処理プログラム5)の動作(S10)を示すフローチャートである。
【図7】階調判定部510による階調判定処理を説明する図である。
【符号の説明】
2・・・画像処理装置
5・・・変換処理プログラム
500・・・画像取得部
505・・・階調変換部
510・・・階調判定部
515・・・マスク生成部
520・・・マスク圧縮部
525・・・分離部
530・・・前景生成部
535・・・可逆圧縮部
540・・・背景生成部
545・・・非可逆圧縮部
550・・・出力部
70,72・・・画像ファイル
710・・・前景レイヤ
720・・・背景レイヤ
730・・・選択レイヤ
Claims (14)
- 複数のレイヤで構成される画像ファイルを生成するデータ処理装置であって、とりうる階調数が既定値以下の画像要素を、第1のレイヤに割り当てる第1レイヤ生成手段と、
とりうる階調数が前記既定値よりも大きい画像要素を、第2のレイヤに割り当てる第2レイヤ生成手段と、
前記第1のレイヤおよび前記第2のレイヤに割り当てられた画像要素の中から、出力させる画像要素を選択する選択レイヤを生成する選択レイヤ生成手段と
を有するデータ処理装置。 - 画像の余白部分を抽出する余白抽出手段
をさらに有し、
前記第1レイヤ生成手段は、前記余白抽出手段により抽出された余白部分を前記第1のレイヤに割り当て、
前記選択レイヤ生成手段は、前記第1のレイヤから少なくとも余白部分を選択する選択レイヤを生成する
請求項1に記載のデータ処理装置。 - 前記第2レイヤ生成手段は、前記第2のレイヤに、文字画像を割り当て、
前記選択レイヤ生成手段は、前記第2のレイヤから少なくとも文字画像を選択する選択レイヤを生成する
請求項1または2に記載のデータ処理装置。 - 前記第2レイヤ生成手段は、同一の文字画像内で階調変化がある文字画像を前記第2のレイヤに割り当てる
請求項3に記載のデータ処理装置。 - 光学的に読み取られた画像データを取得する取得手段と、
前記取得手段により取得された画像データに含まれる一部の画像要素に対して、階調数を既定値以下に変換する階調変換処理を施す階調変換手段
をさらに有し、
前記第1レイヤ生成手段は、前記限定階調手段により階調変換処理が施された一部の画像要素を、前記第1のレイヤに割り当て、
前記第2レイヤ生成手段は、前記取得手段により取得された画像データに含まれる他の画像要素を、前記第2のレイヤに割り当てる
請求項1〜4のいずれかに記載のデータ処理装置。 - 前記第1のレイヤに対して可逆圧縮を施し、前記第2のレイヤに対して非可逆圧縮を施す圧縮手段
をさらに有する請求項1〜5のいずれかに記載のデータ処理装置。 - 複数のレイヤで構成される画像ファイルを生成するデータ処理装置であって、
可逆圧縮が施される第1のレイヤを生成する第1レイヤ生成手段と、
非可逆圧縮が施される第2のレイヤに、文字画像を割り当てる第2レイヤ生成手段と
を有するデータ処理装置。 - 複数のレイヤで画像を構成するデータファイルであって、
画像を構成する少なくとも一部の画像要素が割り当てられた第1のレイヤと、前記第1のレイヤよりも階調数が多い画像要素が割り当てられた第2のレイヤと、
前記第1のレイヤおよび前記第2のレイヤから画像領域毎に出力させる画像要素を選択する選択データが含まれる選択レイヤと
を有し、
前記選択レイヤは、前記第2のレイヤから少なくとも文字画像を選択する選択データを含んでなる
データファイル。 - 複数のレイヤで画像を構成するデータファイルであって、
画像を構成する少なくとも一部の画像要素が割り当てられた第1のレイヤと、前記第1のレイヤよりも階調数が多い画像要素が割り当てられた第2のレイヤと、
前記第1のレイヤおよび前記第2のレイヤから画像領域毎に出力させる画像要素を選択する選択データが含まれた選択レイヤと
を有し、
前記選択レイヤは、前記第1のレイヤから少なくとも画像の余白部分を選択する選択データを含んでなる
データファイル。 - 複数のレイヤで画像を構成するデータファイルであって、
可逆圧縮が施される第1のレイヤと、
非可逆圧縮が施される第2のレイヤと、
前記第1のレイヤおよび前記第2のレイヤから画像領域毎に出力させる画像要素を選択する選択データが含まれた選択レイヤと
を有し、
前記選択レイヤは、前記第2のレイヤから少なくとも文字画像を選択する選択データを含んでなる
データファイル。 - 複数のレイヤで構成される画像ファイルを生成するデータ処理方法であって、
とりうる階調数が既定値以下の画像要素を第1のレイヤに割り当て、
とりうる階調数が前記既定値よりも大きい画像要素を第2のレイヤに割り当て、
前記第1のレイヤおよび前記第2のレイヤに割り当てられた画像要素の中から、出力させる画像要素を選択する選択レイヤを生成する
データ処理方法。 - 生成される前記選択レイヤは、前記第2のレイヤから少なくとも文字画像を選択してなる
請求項11に記載のデータ処理方法。 - コンピュータを含むデータ処理装置において、
とりうる階調数が既定値以下の画像要素を第1のレイヤに割り当てるステップと、
とりうる階調数が前記既定値よりも大きい画像要素を第2のレイヤに割り当てるステップと、
前記第1のレイヤおよび前記第2のレイヤに割り当てられた画像要素の中から、出力させる画像要素を選択する選択レイヤを生成するステップと
を前記データ処理装置のコンピュータに実行させるプログラム。 - 生成される前記選択レイヤは、前記第1のレイヤから画像の余白部分を少なくとも選択し、第2のレイヤから文字画像を選択してなる
請求項13に記載のプログラム。
Priority Applications (1)
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2003
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