JP4355133B2 - 一対のパイプの固定構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、一対のパイプの固定構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
通常、フレアナットによりパイプを固定対象物に固定する際には、スパナ等による締め付け時にフレアナットの回転に伴いパイプの共回りが発生する。特に、パイプがフレアナットの軸方向に対して屈曲している場合には、この屈曲部位がフレアナットの軸回りに回転することとなり、パイプの周辺部に他の部品や装置等が近接している場合にはこれらに干渉するという不都合が生じる。
【0003】
この問題に対して、固定対象物とパイプ側との両方に係止する係止部材をフレアナットに取り付けることにより、パイプの共回りの発生を防止する構造が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平8−247352号公報(第3頁、図1)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
前記従来技術によれば、係止部材において固定対象物側との係止部を要する構造となるが、固定させる対象物の形状によっては前記係止部の形状が複雑となったり、大型化する場合がある等、対象物によって係止部の形状が制限を受けやすいという問題がある。また、前記従来技術によれば、一対のパイプを取り付けた場合には、各パイプ同士の相対位置は前記対象物が間に介在することにより決まる構造であることから、各パイプを個々に固定したときに互いの相対位置がずれ易いという問題もある。
【0006】
本発明は以上のような問題を解決するために創作されたものであり、一対のパイプを対象物に固定させるにあたり、パイプの共回りが発生せず、且つ、対象物側からの制限を受けにくく、パイプ同士の相対位置の精度が向上する一対のパイプの固定構造を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は前記課題を解決するため、互いに平行な螺着軸方向をもって一端が対象物に螺着され、且つ、互いにねじれの関係をもって交差する交差部を有した一対のパイプにおいて、前記交差部に、互いにねじれの関係にある各パイプの延設部(4C、5D)に掛け渡されることで、各パイプの前記交差部における間隔を保持する間隔保持部材を設けるとともに、前記各パイプの長さ方向に関し前記交差部よりも各他端側寄りで、且つ、前記各パイプが略平行に延設される部位において、前記各パイプを径方向に関して連結し、当該各パイプのみによって支持される連結部材を設けた一対のパイプの固定構造とした。
【0008】
この一対のパイプの固定構造とすれば、スパナ等による締め付け時において、一方のパイプの共回りが、間隔保持部材を介してねじれの位置関係をもって交差する他方のパイプによって阻止される。そして、対象物に固定されて一定の位置に定まった一方のパイプに対し、連結部材を介して連結する他方のパイプの位置も一定に定まることとなるため、他方のパイプの締め付け時においても共回りが阻止される。
【0009】
また、前記各パイプは、車両のブレーキ系統におけるマスタシリンダと液圧ユニットとを連結する金属製ブレーキパイプからなる構成とすれば、金属製ブレーキパイプと、エンジンルーム内等に収装された他の搭載機器等との干渉が確実に防止される。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、車両のブレーキ系統における配管を例に説明する。図1はマスタシリンダと液圧ユニットとを連結するパイプに本発明を適用した例を示す外観斜視図、図2はパイプの連結構造を示す側断面図、図3は液圧ユニットにパイプを取り付ける場合を示す正面説明図、図4は間隔保持部材の説明図、図5は連結部材の説明図である。
【0011】
図1において、符号1はブレーキブースタ2によって作動するタンデム型のマスタシリンダを示し、符号3はこのマスタシリンダ1とホイールシリンダ(図示せず)との間に介在し、ホイールシリンダ側に加える液圧(油圧)を制御する液圧ユニットを示す。本図の液圧ユニット3は、車両が滑りやすい路面を走行しているとき等、車両の挙動を安定させるべくドライバの意思に関わらず4輪に対して独立してブレーキをかける、いわゆるVSA(Viecle Stability Asist)モジュレータとして示されているが、液圧ユニット3としてはこれに限定されることなく、例えばABS(登録商標)(Anti−lock Brake System)モジュレータ等も含まれる。
【0012】
車両のブレーキシステムは、万一、その1系統の機能が損われた場合であってもブレーキ機能を確実に確保するべく2系統として備えることが車両法規上、義務付けられており、そのため、マスタシリンダ1と液圧ユニット3とを連結する配管は、この2系統に対応した一対のブレーキパイプ(以降、単にパイプという)4,5を有するものとして構成されている。
【0013】
液圧ユニット3はマスタシリンダ1の下方側に配設されており、その筐体の壁部には、パイプ4およびパイプ5の各一端側が連結される連結部3Aおよび連結部3Bが互いに水平状に位置するように形成されている。連結部3Aおよび連結部3Bは、それぞれ壁部に形成された貫通孔として形成され、各貫通孔の内周面には雌ねじ3C(図2参照)が螺設されている。この雌ねじ3Cの軸方向を螺着軸方向(図1において符号Q1およびQ2にて示す)というものとすると、連結部3Aと連結部3Bは互いに平行な、また本実施形態では水平な螺着軸方向Q1,Q2を有する構成となっている。
【0014】
一方、マスタシリンダ1は、その円柱形状を呈した筐体が水平状となるように横向きに配設されており、その周面部には、パイプ4およびパイプ5の各他端側が連結される一対の連結部1Aおよび連結部1Bが、互いに水平状に位置するように形成されている。連結部1Aおよび連結部1Bは、マスタシリンダ1の内部に連通し、共にマスタシリンダ1の筐体から水平状に突設した略円管形状として形成され、その管の内周面には雌ねじ(この連結部1Aおよび連結部1Bにおける雌ねじは図示せず)が螺設されている。連結部1Aと連結部1Bは互いに平行な、また本実施形態では水平な螺着軸方向P1,P2を有する構成である。なお、平面視した状態において、連結部1Aおよび連結部1Bの螺着軸方向P1,P2と、前記連結部3Aおよび連結部3Bの螺着軸方向Q1,Q2とは互いに略直交する態様となっている。
【0015】
以上のマスタシリンダ1および液圧ユニット3は、通常、車両の狭隘な空間部に収装され、その周囲には他の搭載機器や配管が近接してレイアウトされていることから、パイプ4およびパイプ5の形状はこれら他の搭載機器等を迂回するべく、複数の屈曲部を有して引き回された形状となっている。パイプ4およびパイプ5は共に金属製パイプであって、互いに近接した状態でレイアウトされており、パイプ4は連結部1Aと連結部3Aとを連通し、パイプ5は連結部1Bと連結部3Bとを連通する。
【0016】
なお、符号4Aおよび5Aは、それぞれパイプ4およびパイプ5の中間部において形成されるフレキシブルホース部を示す。各フレキシブルホース部4A,5Aは、樹脂製ホースの外周に金属線をメッシュ状に被覆処理した公知構造の可撓性ホースである。このフレキシブルホース部4Aおよび5Aは、マスタシリンダ1と液圧ユニット3との間における相対位置の取り付け誤差に対応して、パイプ4およびパイプ5の全体形状を微調整可能とする機能を担うことは勿論であるが、金属製パイプに比して剛性が低いことから、液圧ユニット3から受ける振動(特にVSAモジュレータの場合、発生する振動が大きい傾向にある)を吸収してマスタシリンダ1側への振動の伝達を低減させる機能も担う。
【0017】
パイプ4およびパイプ5の端部の連結構造について図2を参照して説明する。なお、図2は連結部3A回りの構造を示しているが、他の連結部1A,1B,3B回りについてもこれと同一構造である。図2(a)において、パイプ4の端部は、口広げ状に鍔部4Bが形成されるとともに、この鍔部4Bに支持されるかたちで継手用ナット(以降、フレアナットという)6が外嵌した構造となっている。そして図2(b)に示すように、フレアナット6の雄ねじ部6Aを連結部3Aの雌ねじ部3Cに螺合させ、ナット部6Bをスパナ等で締め付けることにより、フレアナット6の端面6Cが鍔部4Bを押圧し、これを受けて鍔部4Bは液圧ユニット3の内部の当接部(図示せず)に圧接される。
【0018】
フレアナット6の端面6Cが鍔部4Bに当接し、これを押圧する過程においては、両者間に摩擦力が生ずるので、スパナ等による締め付けの際にフレアナット6と一緒にパイプ4も共回りすることとなるが、パイプ4が共回りすると、前記した周囲に近接する他の搭載機器や配管に接触するという不都合が生じ、たとえ反対側の端部(本実施形態では連結部1A、図1参照)にてパイプ4を仮止めしていた場合であっても、パイプ4に無理な力が加わりやすいという問題がある。勿論、これはパイプ5側にも言えることである。したがって、従来においては、作業者はパイプ4或いはパイプ5を手で保持しつつ、スパナ等でフレアナット6を締め付けるという作業形態が採られていたわけであるが、パイプ4およびパイプ5の周囲は狭隘な空間であり、さらに前記他の搭載機器等も近接していることから、両手を使った作業がしづらい場合がある。
【0019】
そこで、本発明は、パイプ4およびパイプ5において、互いにねじれの関係をもって交差する交差部8を有する構成とし、間隔保持部材9および連結部材7を用いて、以下に示す(1),(2),(3),(4)の工程によりパイプを固定させる方法としている。以下では、パイプ4およびパイプ5を液圧ユニット3に固定させる場合について説明する。
【0020】
先ず、交差部8について説明すると、図3に示すように、連結部3Aから螺着軸方向Q1(図3における紙面手前側)に延設されたパイプ4は、途中で連結部3B側に向けて、且つ、若干下方側に屈曲形成されることにより、螺着軸方向Q1と略直交する方向で、且つ、水平状に延設された延設部4Cを有する。一方、連結部3Bから螺着軸方向Q2(図3における紙面手前側)に延設されたパイプ5も途中で屈曲形成されて、延設部4Cの上部において延設部4Cと略平行に延設される延設部5Cを有する。これにより、パイプ4の延設部4Cは、連結部3Bから螺着軸方向Q2に延設されるパイプ5の延設部(符号5Dにて示す)に対して、略直交したねじれの位置関係をもってレイアウトされることとなる。交差部8とは、この延設部4Cと延設部5Dとが互いに近接し合う部位をいうものである。
【0021】
次いで、間隔保持部材9について説明する。間隔保持部材9は、パイプ4およびパイプ5の交差部8における間隔、つまり延設部4Cと延設部5Dとの間隔を一定に保持する機能を担う部材である。間隔保持部材9は樹脂材等により成形され、図4に示すように、延設部4Cを保持する第1保持部9Aと、延設部5Dを保持する第2保持部9Bとを備える。第1保持部9Aと第2保持部9Bは、それぞれ延設部4Cおよび延設部5Dの外周面に外嵌する半内周面部9Cを備えるとともに、各半内周面部9Cに外嵌した延設部4Cおよび延設部5Dをロックする爪部9Dを備えた構成となっている。図4(b)および(c)に示すように、延設部4Cおよび延設部5Dを第1保持部9Aおよび第2保持部9Bにそれぞれ差し込むと、各爪部9Dが仮想線で示すように弾性変形することで延設部4Cおよび延設部5Dが挿入されていき、各半内周面部9Cに嵌合した際には爪部9Dが戻って延設部4Cおよび延設部5Dをロックする。
【0022】
次に、図5を参照して連結部材7について説明する。連結部材7は樹脂材等により成形されており、ヒンジ部7Bを介して開閉する一対のクリップ片7C,7Dを備えた形状からなる。クリップ片7Cおよびクリップ片7Dの互いに対向する面側には、ヒンジ部7Bの回動軸方向から見て、半円形を呈する内周面部7Eがそれぞれ一対として形成されている。各内周面部7Eには円周方向に沿って複数の突起部7Fが間隔的に突設されている。この突起部7Fが後記する熱収縮チューブ10に係止する係止部7Aを構成する。図では半円形の内周面部7Eにおいて5個の突起部7Fを等間隔で突設した場合を示している。
【0023】
以上により、図5(b)に示すように、クリップ片7Cおよびクリップ片7Dを開いた状態で互いに対向し合う内周面部7Eの間に、パイプ4およびパイプ5の熱収縮チューブ10の部位を位置させたうえで、クリップ片7Cおよびクリップ片7Dを閉じ合わせることで、クリップ片7C側に形成された被係合部7Gにクリップ片7D側に形成された爪部7Hがロックされ、パイプ4およびパイプ5に対する連結部材7の取り付けがなされて、パイプ4およびパイプ5の径方向の位置決めがなされる(図5(c)の状態)。このとき、パイプ4およびパイプ5の各熱収縮チューブ10の外周面に複数の突起部7Fが食い込むことにより、パイプ4およびパイプ5の軸方向(長手方向)の位置決めもなされ、したがって、パイプ4およびパイプ5の互いの軸方向および径方向に関する相対位置が位置決めされる。
【0024】
以下、液圧ユニット3に対するパイプ4およびパイプ5の固定方法について説明する。
「(1)パイプ4およびパイプ5の各一端側を液圧ユニット3に仮止めする工程」
図1において、先ず、液圧ユニット3の連結部3Aおよび連結部3Bにそれぞれパイプ4およびパイプ5の一端側を差し込み、指でフレアナット6を回転させて仮止めの状態とする。このとき、延設部4Cおよび延設部5Cは共に水平状に延設された状態である。なお、パイプ4およびパイプ5の他端側は、マスタシリンダ1の連結部1Aおよび連結部1Bに接続されていない場合であっても良いが、実際の作業上では、連結部1Aおよび連結部1Bにおいても仮止めされる。
【0025】
「(2)交差部8に、パイプ4およびパイプ5の交差部8における間隔を保持する間隔保持部材9を設けるとともに、パイプ4およびパイプ5の長さ方向に関し交差部8よりも各他端側寄りで、且つ、パイプ4およびパイプ5が略平行に延設される延設部4Eおよび延設部5Eにおいて、パイプ4およびパイプ5を径方向に関して連結する連結部材7を設ける工程」
パイプ4の延設部4Cとパイプ5の延設部5Dに跨るようにして間隔保持部材9を取り付ける。また、パイプ4およびパイプ5は、交差部8よりも各他端側、つまり連結部1Aおよび連結部1B側寄りの部位において、近接して互いに略平行に延設される延設部4Eおよび延設部5Eを有している。延設部4Eおよび延設部5Eにはポリオレフィン樹脂等からなる熱収縮チューブ10が被覆されており、各熱収縮チューブ10に跨るようにして連結部材7を取り付ける。
【0026】
なお、連結部材7に関して、本実施形態では前記したように突起部7F(図5)
を設けることにより、パイプ4(延設部4E)およびパイプ5(延設部5E)の互いの軸方向に関する相対位置をも位置決めする構成としているが、本発明においては、軸方向に関する相対位置まで規制する必要はない。したがって、突起部7Fの形成は必ずしも必要ではなく、突起部7Fを形成しない場合には熱収縮チューブ10も不要である。
【0027】
以上の(1)の工程と(2)の工程は順序が逆でも構わない。すなわち、先に間隔保持部材9や連結部材7によりパイプ4およびパイプ5を一体的に連結したうえで、各一端側を液圧ユニット3の連結部3Aおよび連結部3Bに仮止めする態様としても良い。
【0028】
「(3)パイプ4およびパイプ5の内、液圧ユニット3に螺着する際に交差部8における間隔が狭まる方向への力を受ける側の一方のパイプ4を本締めする工程」
パイプ4およびパイプ5の内、液圧ユニット3に螺着する際、交差部8における間隔が狭まる方向への力を受ける側のパイプ、言い換えると、本締めの際に前記した共回り作用により、間隔保持部材9に対して圧縮する力を与える側のパイプ、すなわちパイプ4側のフレアナット6を図3に示すようにスパナSで締め付ける。
【0029】
パイプ4側のフレアナット6を締め付けると、本来であれば前記した共回り作用により、パイプ4の延設部4Cが螺着軸方向Q1を回転軸として図3における時計回りに回転するところ、間隔保持部材9を介し延設部4Cとねじれの位置関係をもって交差するパイプ5の延設部5Dの存在により、パイプ4は延設部4Cの部位にて回転が阻止される。これによりパイプ4は共回りすることなくスパナSにより所定のトルクをもって本締めされる。
【0030】
「(4)パイプ4を本締めした後に、パイプ5を本締めする工程」
次いでパイプ5のフレアナット6をスパナSにより締め付ける。このとき、パイプ4は液圧ユニット3に対して既に固定され、一定の位置として定まっているので、このパイプ4に対し連結部材7を介して連結したパイプ5も、仮止めされた連結部3Bの部位とこの連結部材7とによってその位置が一定に定まることとなる。したがって、前記した共回り作用により、パイプ5が螺着軸方向Q2を回転軸として図3における時計回りに回転しようとしても、連結部7を介し延設部5Eの部位にてその回転が阻止される。これによりパイプ5についても共回りすることなくスパナSにより所定のトルクをもって本締めされる。
【0031】
以上のような(1)〜(4)の工程を備えた固定方法とすることにより、パイプ4およびパイプ5の両パイプを周辺部に対して一定の位置に定めた状態で対象物(液圧ユニット3)へ固定することができる。しかも、間隔保持部材9により両パイプ4,5が直接干渉し合うこともない。これにより、周辺部、本実施形態においてはエンジンルーム内等に収装された他の搭載機器との干渉が確実に防げるものである。また、パイプ4やパイプ5が共回りしないため、作業者側においては、これらパイプ4,5を保持しておく必要がなく、スパナの締め付け作業だけで足りるため、固定作業の効率が向上する。パイプ4およびパイプ5の固定は、間隔保持部材9および連結部材7を介して互いに他方のパイプを利用した構造となるため、対象物(液圧ユニット3)側の形状等による制限を受けず、さらに、パイプ4およびパイプ5の相対位置は、液圧ユニット3が介在することなく決まることから、相対位置の位置精度が向上する。
【0032】
以上、本発明にかかるパイプの位置決め構造について好適な実施形態を説明した。本実施形態のように、車両のブレーキ系統におけるマスタシリンダ1と液圧ユニット3とを連結する金属製ブレーキパイプにおいて本発明を適用すれば、前記したように、エンジンルーム内等に収装された、周囲に近接する他の搭載機器との干渉が確実に防げるものであり、作業者側においても、パイプを保持する必要がなく、スパナの締め付け作業だけで足りるため、例えばエンジンルーム内の狭隘な空間において片手だけの作業が可能となり、取り付け作業の効率が向上するものである。
【0033】
その他、各構成要素のレイアウトや形状、個数等は、図面に記載したものに限定されず、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲で適宜に設計変更が可能である。
【0034】
【発明の効果】
本発明によれば、次のような効果が奏される。
(1)一対のパイプを周辺部に対して一定の位置に定めた状態で対象物へ固定することができる。しかも、間隔保持部材により両パイプが直接干渉し合うこともなくなる。
(2)車両のブレーキ系統におけるマスタシリンダと液圧ユニットとを連結する金属製ブレーキパイプにおいて本発明を適用すれば、エンジンルーム内等に収装された、周囲に近接する他の搭載機器との干渉が確実に防げるものであり、作業者側においても、パイプを保持する必要がなく、スパナの締め付け作業だけで足りるため、例えばエンジンルーム内の狭隘な空間において片手だけの作業が可能となり、取り付け作業の効率が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】マスタシリンダと液圧ユニットとを連結するパイプに本発明を適用した例を示す外観斜視図である。
【図2】パイプの連結構造を示す側断面図であり、(a)はフレアナットを取り付ける前の状態、(b)はフレアナットを締め付けた状態を示す。
【図3】液圧ユニットにパイプを取り付ける場合を示す正面説明図である。
【図4】間隔保持部材の説明図であり、(a)は概観斜視図、(b)および(c)はそれぞれ(a)におけるA矢視図およびB矢視図である。
【図5】連結部材の説明図であり、(a)および(b)はそれぞれクリップ片を開いた状態における外観斜視図および平面図、(c)はクリップ片を閉じた状態における平面図である。
【符号の説明】
Q1,Q2 螺着軸方向
1 マスタシリンダ
3 液圧ユニット(対象物)
4,5 パイプ
4C,5C 延設部
6 フレアナット
7 連結部材
8 交差部
9 間隔保持部材

Claims (2)

  1. 互いに平行な螺着軸方向をもって一端が対象物に螺着され、且つ、互いにねじれの関係をもって交差する交差部を有した一対のパイプにおいて、
    前記交差部に、互いにねじれの関係にある各パイプの延設部(4C、5D)に掛け渡されることで、各パイプの前記交差部における間隔を保持する間隔保持部材を設けるとともに、
    前記各パイプの長さ方向に関し前記交差部よりも各他端側寄りで、且つ、前記各パイプが略平行に延設される部位において、前記各パイプを径方向に関して連結し、当該各パイプのみによって支持される連結部材を設けたことを特徴とする一対のパイプの固定構造。
  2. 前記各パイプは、車両のブレーキ系統におけるマスタシリンダと液圧ユニットとを連結する金属製ブレーキパイプからなる請求項1に記載の一対のパイプの固定構造
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