JP4354554B2 - アンモニア・尿素除去方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、アンモニア・尿素除去方法に係り、特に都市ごみ焼却灰等から持ち込まれたアンモニア、またはNOx対策として添加されたアンモニアあるいは尿素のNOxとの未反応分及びその化合物が吸着された焼却飛灰から重金属の回収を行うシステムにおいて、焼却飛灰からアンモニアあるいは尿素及びその化合物を除去する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、都市ごみ等の廃棄物は著しく増加し、これら廃棄物の有効利用、再資源化を図る目的で、都市ごみ焼却灰等を原料の一部に用いる環境調和型セメント(以下、エコセメントと称す)の製造が試みられている。焼却灰に石灰石、粘土類等の天然原料を混合してセメント調合原料とし、これをロータリーキルン等で焼成することにより、エコセメントが製造される。
【0003】
原料の一部として用いられる都市ごみ焼却灰には、一般に鉛、銅、亜鉛等の重金属や塩素が含まれているが、これらの重金属は焼成工程において塩素と反応して重金属塩化物となり、大部分が焼却飛灰に付着する。この焼却飛灰は集塵機によって捕捉され、重金属再資源化工程で焼却飛灰から重金属の回収が行われる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、都市ごみ焼却灰等から持ち込まれたアンモニア、またはNOx対策として燃焼排ガスに添加されたアンモニアや尿素のNOxとの未反応物及びその化合物が焼却飛灰に吸着する。このようにアンモニアあるいは尿素及びその化合物が焼却飛灰に含まれると、これらが重金属と錯体を形成するため、重金属の再資源化の妨害物質となってしまう。
また、アンモニアあるいは尿素及びその化合物が含まれた焼却飛灰をそのまま重金属再資源化工程で使用すると、アンモニアあるいは尿素及びその化合物のほとんどが重金属再資源化工程後の排水中に含まれることになり、排水処理時に活性汚泥法等により窒素分を取り除く必要が生じ、工程が複雑となる。
【0005】
この発明はこのような問題点を解消するためになされたもので、焼却飛灰からの重金属の再資源化を容易とすることができるアンモニア・尿素除去方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明に係るアンモニア・尿素除去方法は、エコセメントの製造にあたり、都市ごみ焼却灰をロータリーキルンで焼成する焼成工程で生じた飛灰から重金属の湿式回収を行うシステムにおいて、重金属の湿式回収に先立って、飛灰を100℃以上の温度で加熱することにより飛灰に吸着しているアンモニアあるいは尿素及びアンモニアの化合物を除去する方法である。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
図1にこの発明の一実施の形態に係るアンモニア・尿素除去方法で用いられる外熱式加熱炉を示す。円筒形状の加熱炉1の外周部に加熱部2が配設されている。加熱炉1は図示しない駆動装置によりその中心軸の周りに回転駆動され、この加熱炉1の一端に投入された焼却飛灰が加熱炉1内を進み、加熱炉1の他端からクーラ3内に放出されるように構成されている。
【0008】
次に、この実施の形態に係るアンモニア・尿素除去方法について説明する。エコセメントの製造において、都市ごみ焼却灰等に石灰石、粘土類等の天然原料を混合してセメント調合原料とし、これをロータリーキルン等で焼成することにより、セメントクリンカが得られる。
【0009】
このとき、焼却灰に含まれている鉛、銅、亜鉛等の重金属は、焼成工程において塩素と反応して重金属塩化物となり、大部分が焼却飛灰に付着する。また、都市ごみ焼却灰等から持ち込まれたアンモニア、またはNOx対策として焼却灰に添加されたアンモニアや尿素のNOxとの未反応物及びその化合物が焼却飛灰に吸着されている。このように重金属塩化物やアンモニアあるいは尿素及びその化合物を含む焼却飛灰はロータリーキルンから排ガスと共に排出され、集塵機によって捕捉される。
【0010】
集塵機により捕捉された焼却飛灰は、図1に示す外熱式加熱炉の加熱炉1の一端に投入される。焼却飛灰は、加熱部2からの熱によって温度100℃以上に加熱されつつ、回転駆動される加熱炉1内を進み、加熱炉1の他端からクーラ3内に放出され、ここで冷却される。温度100℃以上への加熱により、焼却飛灰に含まれていたアンモニアあるいは尿素及びその化合物が除去される。
【0011】
実際に、150℃〜800℃の範囲内で加熱温度を変化させて焼却飛灰の加熱実験を行い、アンモニア除去率を測定したところ、以下のように、アンモニアを高い比率で除去し得ることがわかった。また、図2に、この加熱実験における加熱温度とアンモニア除去率との関係を示す。
加熱温度(℃) アンモニア除去率(%)
150 77.4
200 95.6
250 98.4
300 98.7
400 98.2
500 98.6
800 96.8
【0012】
なお、上記の加熱実験では、焼却飛灰を温度150℃〜800℃の範囲内で加熱したが、焼却飛灰の加熱温度はこの範囲内に限るものではなく、100℃以上、1500℃以下の温度で加熱することにより、焼却飛灰からアンモニアあるいは尿素及びその化合物の除去が可能である。
【0013】
このようにしてアンモニアまたは尿素及びその化合物が除去された焼却飛灰は、重金属再資源化工程に供され、ここで焼却飛灰から重金属の回収が行われる。このとき、既に焼却飛灰からアンモニアまたは尿素及びその化合物が除去されているため、残留したアンモニアや尿素及びその化合物が重金属と錯体を形成して重金属再資源化の妨害をなすことが防止される。また、排水処理時に活性汚泥法等により窒素分を取り除く必要がなくなる。
【0014】
なお、加熱炉1において焼却飛灰から除去されたアンモニアまたは尿素及びその化合物は、加熱炉1から排ガスと共に排出されるが、この排ガスに活性炭を添加することにより活性炭に吸着する、または温度100℃以下に冷却し濃縮することで回収する。
【0015】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、重金属の回収に先立って、焼却飛灰を100℃以上の温度で加熱することにより焼却飛灰からアンモニアあるいは尿素及びその化合物を除去するので、アンモニアや尿素及びその化合物が重金属と錯体を形成して重金属再資源化の妨害をなすことが防止されると共に排水処理時に窒素分を取り除く必要がなくなり、焼却飛灰からの重金属の再資源化が容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施の形態に係るアンモニア・尿素除去方法で用いられる外熱式加熱炉を示す断面図である。
【図2】加熱実験における加熱温度とアンモニア除去率との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1 加熱炉
2 加熱部
3 クーラ
Claims (2)
- エコセメントの製造にあたり、都市ごみ焼却灰をロータリーキルンで焼成する焼成工程で生じた飛灰から重金属の湿式回収を行うシステムにおいて、
重金属の湿式回収に先立って、前記飛灰を100℃以上の温度で加熱することにより前記飛灰に吸着しているアンモニアあるいは尿素及びアンモニアの化合物を除去することを特徴とするアンモニア・尿素除去方法。 - 外熱式加熱炉を用いて前記飛灰を加熱することを特徴とする請求項1に記載のアンモニア・尿素除去方法。
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- 1998-11-05 JP JP31457798A patent/JP4354554B2/ja not_active Expired - Fee Related
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