JP4354327B2 - レーザ着火式エンジン - Google Patents

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本発明は、主としてガスエンジンに適用され、レーザ発信装置から発信されたレーザ光をレーザ伝送通路を通してエンジンの各シリンダに伝送し、該レーザ光をシリンダ内に照射して発生させた該プラズマによりシリンダ内のガスに着火するように構成されたレーザ着火式エンジンであって、特にレーザ伝送通路を通して伝送されたレーザ光をターゲット上において所定範囲内に分散して照射するようにしたレーザ着火式エンジンに関する。
予混合希薄燃焼ガスエンジンにおいては、希薄混合ガスの着火燃焼を促進するため、通常、副室に装着した点火プラグによって該副室内の濃混合比ガスに点火して着火し、該着火火炎を主燃焼室内の希薄混合気中に噴出せしめて主燃焼させる点火プラグ着火方式、並びに、副室に装着したパイロット燃料噴射弁によって該副室内の混合ガス中にパイロット燃料を噴射して着火し該着火火炎を主燃焼室内の希薄混合気中に噴出せしめて主燃焼させるパイロット燃料噴射着火方式が多く用いられているが、近年、前記2つの着火方式よりも希薄混合気中における着火性能が高い着火方式として、レーザ光を燃焼室表面に固定されたターゲットに照射してプラズマ着火を発生させるレーザ着火方式が提案されている。
かかるレーザ着火式エンジンは、一般に、レーザ発信装置から発信されたレーザ光を光ファイバー、レーザ伝送ファイバー等のレーザ伝送通路を通してエンジンの各シリンダに伝送し、該レーザ光を燃焼室内に設置されたターゲットに照射して発生させた該プラズマにより燃焼室内のガスに着火するように構成されており、前記レーザ光を燃焼室内のターゲットに効果的に照射する手段として、たとえば特許文献1(特開平10−217521号公報)の技術が提案されている。
かかる技術においては、シリンダヘッド内のレーザ光の光路内に複数のウェッジ基板を光路に直列に設置し、それぞれの基板を異なる回転数で回転させることにより、前記レーザ光を広い範囲に揺動、分散させてターゲットに照射することにより、ターゲットのある位置照射したレーザ光が次に同じ位置を照射するまでの照射時間を長くして、ターゲットの消耗時間を延長している。
特開平10−217521号公報
レーザ着火式エンジンにおいて、燃焼室内におけるガスの着火性を向上するには、レーザ発信装置から発信されたレーザ光を燃焼室内に設置されたターゲットに照射して発生させるプラズマの強度を増大する必要がある。
該プラズマの強度Yを増大するには、図7に示されるように、レーザエネルギーEを増大することを要する。しかしながら、レーザエネルギーEを増大すると、ターゲットに強いレーザ光が集中的に照射されるため、ターゲットの損耗が大きくなって該ターゲットの消耗時間が短くなるという問題がある。
特許文献1の技術は、レーザ光の光路内に直列に設置した複数のウェッジ基板を異なる回転数で回転させることにより、前記レーザ光を広い範囲に揺動、分散させてターゲットに照射するように構成されているため、かかるターゲットの消耗時間の短縮化を防止可能であるが、レーザ光の光路内に設置する複数のウェッジ基板を含む回転装置の大きさが、直径50mm程度、長さ60mm程度と大型となり、船舶用大型ディーゼル機関のような大型エンジンには適用可能であるが、発電セット用、車両用等の中、小型エンジンには適用困難となる。
本発明はかかる従来技術の課題に鑑み、発電セット用、車両用等の中、小型エンジンに適用可能な小型コンパクトな装置で以って、レーザ光の照射によるターゲットの損耗を抑制することにより該ターゲットの消耗時間を延長可能としたレーザ着火式エンジンを提供することを目的とする。
本発明はかかる目的を達成するもので、第1の発明によれば、レーザ発信装置から発信されたレーザ光を光ファイバー、レーザ伝送ファイバー等のレーザ伝送通路を通してエンジンの各シリンダに伝送し、該レーザ光を燃焼室内に設置されたターゲットに照射して発生させたプラズマにより燃焼室内のガスに着火するように構成されたレーザ着火式エンジンにおいて、
前記各シリンダのシリンダヘッドに固定された中空の収納筒内に、モータの駆動源に駆動されて一定範囲内において移動可能にされた反射面を有する反射ミラーを備えたレーザ光分散機構を設け、該レーザ光分散機構は前記反射面に反射後のレーザ光を前記収納筒内を貫通し前記ターゲット上に所定範囲内に分散して照射せしめるように構成し、さらに、前記レーザ光分散機構は、前記反射ミラーが、モータにより回転駆動されるとともに周方向に異なる傾斜角で形成された複数の反射面を有する角錐状の回転ミラーにて構成され、前記回転ミラーを前記モータにより回転させ、該回転ミラーの傾斜角が異なる複数の反射面でレーザ光を反射するように構成したことを特徴とする。
また、第2の発明によれば、前記レーザ着火式エンジンにおいて、前記各シリンダのシリンダヘッドに固定された中空の収納筒内に、モータの駆動源に駆動されて一定範囲内において移動可能にされた反射面を有する反射ミラーを備えたレーザ光分散機構を設け、該レーザ光分散機構は前記反射面に反射後のレーザ光を前記収納筒内を貫通し前記ターゲット上に所定範囲内に分散して照射せしめるように構成し、さらに、前記レーザ光分散機構は、前記反射ミラーが、モータに直結されて回転駆動されるとともに前記レーザ伝送通路から入光されたレーザ光を反射する円錐面を備えた回転ミラーにて構成され、該回転ミラーはその回転軸心と前記円錐面の軸心とを偏心して形成され、前記回転ミラーを回転させ前記回転軸心に対して偏心して形成された前記円錐面の反射角を変化させてレーザ光を反射するように構成したことを特徴とする。
かかるそれぞれの発明によれば、レーザ発信装置から発信されて各シリンダに分配されたレーザ光をレーザ光分散機構の反射ミラーに当てると、該反射ミラーがモータの駆動源によって一定範囲内において移動せしめられるので、該反射ミラーに反射後のレーザ光は、該反射ミラーの少量の移動により該反射ミラーの移動量だけ分散して前記収納筒内を貫通し、燃焼室内のターゲット上に所定範囲内に分散して照射せしめられる。
従って、かかるそれぞれの発明によれば、反射ミラーに当てられたレーザ光を駆動源による該反射ミラーの移動量だけ分散して燃焼室内のターゲット上に所定範囲内に分散して照射せしめることができて、ターゲットへの照射ポイントが前記所定範囲内で移動することとなり、レーザエネルギーを増大しても、前記ターゲットに強いレーザ光が集中的に照射されるのを回避でき、ターゲットの消耗時間を延長できる。
さらに、かかるそれぞれの発明によれば、前記シリンダヘッドに固定された中空の収納筒内に反射ミラー及びモータの駆動源を含むレーザ光分散機構を収納したので、特許文献1のようなレーザ光の光路内に複数のウェッジ基板を含む回転装置を設置する装置に比べて装置を小型コンパクト化することが可能となり、大型エンジンは勿論、中、小型エンジンにも容易に適用できる。
かかるそれぞれ発明において、前記レーザ光分散機構は、具体的には次の構成による。
(第1の発明
前記反射ミラーが、モータにより回転駆動されるとともに周方向に異なる傾斜角で形成された複数の反射面を有する角錐状の回転ミラーにて構成され、前記回転ミラーを前記モータにより回転させ、該回転ミラーの傾斜角が異なる複数の反射面でレーザ光を反射するように構成する。
このように構成すれば、周方向に異なる傾斜角で反射面を形成した角錐状の回転ミラーをモータにより回転駆動しつつ該反射面でレーザ光を反射するのみという、きわめて簡単な構造及び手段で、該レーザ光を分散して燃焼室内のターゲット上に、所要の分散度合いに正確に一致させて照射せしめることができる。
(第2の発明
前記反射ミラーが、モータに直結されて回転駆動されるとともに前記レーザ伝送通路から入光されたレーザ光を反射する円錐面を備えた回転ミラーにて構成され、該回転ミラーはその回転軸心と前記円錐面の軸心とを偏心して形成され、前記回転ミラーを回転させ前記回転軸心に対して偏心して形成された前記円錐面の反射角を変化させてレーザ光を反射するように構成する。
このように構成すれば、軸心が回転軸心と偏心して形成された円錐面を備えた回転ミラーを回転しつつ該反射面でレーザ光を反射するのみという、前記第1の発明よりもさらに簡単な構造及び手段で以ってレーザ光を分散して燃焼室内のターゲット上に照射せしめることができる。
かかるそれぞれの発明において、好ましくは、エンジンの回転に同期して回転駆動される回転軸の円周方向に沿って前記エンジンのシリンダ数と同数かつ各シリンダ毎に異なる傾斜角で以って傾斜して設けられ、前記レーザ発信装置からのレーザ光を反射する複数個の部分ミラーを備え、前記レーザ伝送通路は前記複数個の部分ミラーと同数設けられて前記各部分ミラーでそれぞれ異なる方向に反射されたレーザ光を入光可能な位置にそれぞれの入光部を配置されてなり、該入光部で受光したレーザ光が各シリンダの前記レーザ光分散機構に入光される。
このように構成すれば、各シリンダのシリンダヘッドに装着された前記レーザ光分散機構に入光する前のレーザ光の伝送にあたり、回転軸の円周方向に沿ってエンジンの各シリンダ毎に異なる傾斜角で以って傾斜して設けられた各シリンダに対応する部分ミラーの表面にレーザ光を集光させて、各シリンダに対応する部分ミラーからの反射光を各シリンダ毎のレーザ伝送通路に入光するように構成したので、同一の部分ミラーの領域ではレーザ発信装置からのレーザ光はその照射タイミングに関係なく該部分ミラーで反射されて、対応するシリンダのレーザ伝送通路に入光せしめ、当該シリンダの燃焼室内に照射することができ、これにより、エンジンのシリンダ数と同数の部分ミラーを、各シリンダの着火順序に対応した傾斜角で以って傾斜して設けるのみで、レーザ光の各シリンダへの分配と照射タイミングの変化の双方を同時に実現できる。
本発明によれば、反射ミラーに当てられたレーザ光を駆動源による該反射ミラーの移動量だけ分散して燃焼室内のターゲット上に所定範囲内に分散して照射せしめることができて、ターゲットへの照射ポイントが前記所定範囲内で移動することとなり、レーザエネルギーを増大しても、前記ターゲットに強いレーザ光が集中的に照射されるのを回避でき、ターゲットの消耗時間を延長できる。
さらに、前記シリンダヘッドに固定された中空の収納筒内に反射ミラー及びモータ等の駆動源を含むレーザ光分散機構を収納したので、特許文献1のようなレーザ光の光路内に複数のウェッジ基板を含む回転装置を設置する装置に比べて装置を小型コンパクト化することが可能となり、大型エンジンは勿論、中、小型エンジンにも容易に適用できる。
以下、本発明を図に示した実施例を用いて詳細に説明する。但し、この実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは特に特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
図1は本発明の第1実施例に係るレーザ着火式エンジンのレーザ光分散機構装着部近傍の要部断面図である。図2は第2実施例を示す図1対応図である。図3の(A)は前記第2実施例における回転ミラーの平面図、(B)は(A)におけるC−C線断面図、(C)は(A)におけるD−D線断面図である。図4は前記第2実施例における回転ミラーの作用説明図である。図5は第3実施例における回転ミラーの比較図で、(A)は第3実施例、(B)は比較例を示す。図6は前記各実施例におけるレーザ着火システムの全体構成図である。
レーザ着火システムの全体構成を示す図6において、100はエンジンで、ディーゼルエンジンあるいはガスエンジンからなり、この例では4シリンダのエンジンを示す。105は該エンジン100のシリンダヘッド、101はカム軸である。該カム軸101は、具体的には、図示しない燃料カムを備えた燃料カム軸で、該燃料カムによって図示しない燃料噴射ポンプが駆動される。
1はレーザ光(レーザパルス)2を発信するレーザ発信装置、5は該レーザ光2を後述する部分ミラー31、32、33、34上に集光する第1の集光レンズであり、該レーザ発信装置1及び第1の集光レンズ5は、エンジン1台あるいは複数シリンダに付き1組設けられている。
30は部分ミラー機構で、次のように構成される。
3はミラー円板で、前記エンジン100のカム軸101に接続軸102を介して連結されるミラー回転軸4に固定され、該カム軸101の回転に同期して回転駆動される。
31は#1シリンダ用の部分ミラー、32は#2シリンダ用の部分ミラー、33は#3シリンダ用の部分ミラー、34は#4シリンダ用の部分ミラーであり、前記エンジン100のシリンダ数と同数設けられており、各部分ミラー31、32、33、34は前記ミラー円板3の外周に固定されて、該ミラー円板3により前記カム軸101の回転に同期して回転せしめられる。
図6(B)に示されるように、前記各部分ミラー31、34、32、33は、各シリンダの着火順序(この場合は#1→#4→#2→#3)に対応して設定された前記ミラー回転軸4の軸心に対する傾斜角β1、β4、β2、β3で以って傾斜して設けられている。
51は#1シリンダ用のレーザ伝送ファイバー、54は#4シリンダ用のレーザ伝送ファイバー、52は#2シリンダ用のレーザ伝送ファイバー、53は#3シリンダ用のレーザ伝送ファイバーで、該レーザ伝送ファイバー51、54、52、53は前記エンジン100のシリンダ数と同数設けられている。前記各レーザ伝送ファイバー51、54、52、53の入光部S1、S4、S2、S3は、前記各部分ミラー31、34、32、32からの反射光2aの光路に設置されて、前記各部分ミラー31、34、32、33からの反射光が各レーザ伝送ファイバー51、54、52、53内に効率良く入光するようになっている。前記レーザ伝送ファイバー51、54、52、53に代えて光ファイバーを用いてもよい。
また、前記各部分ミラー31、34、32、33の傾斜角β1、β4、β2、β3は、該部分ミラー31、34、32、33が該部分ミラーの回転により、例えば#1シリンダの部分ミラー31の場合は、前記集光レンズ5を経たレーザ光2が該部分ミラー31上で集光する位置にきたとき、該部分ミラー31からの反射光が#1シリンダの前記レーザ伝送ファイバー51の入光部S1に入光するような角度に設定される。
22は前記レーザ発信装置1から発信されるレーザ光2のパルス間隔、レーザ光エネルギー(レーザ光の強さ)等を制御するレーザコントローラである。20はエンジンの回転数を検出する回転数センサ、21はエンジン100のクランク角を検出するクランク角センサで、タイミング円板等よりなる。
前記回転数センサ20からのエンジン回転数の検出値及びクランク角センサ21からのクランク角の検出値(特に上死点の検出値)は、前記レーザコントローラ22に入力される。該レーザコントローラ22は、前記エンジン回転数の検出値及びクランク角の検出値に基づき、前記レーザ発信装置1からのレーザ光の発射タイミングを制御する。
かかるレーザ着火システムにおいて、前記回転数センサ20からのエンジンの回転数の検出値及び前記クランク角センサ21からのクランク角の検出値は、レーザコントローラ22に入力される。該レーザコントローラ22においては、前記エンジン回転数の検出値に対応するレーザパルス発信間隔を算出し、前記部分ミラー31、34、32、33の回転と同期させて、前記レーザ発信装置1からレーザ光を発射せしめる。
前記のようにして、1台のレーザ発信装置1から発射されたレーザ光は、集光レンズ5を介して、エンジン100の各シリンダの着火順序に対応した傾斜角β1、β4、β2、β3で以って傾斜して設けられた各シリンダに対応する部分ミラー31、34、32、33の表面で、前記エンジン100の回転に同期して各シリンダの着火順序で順次集光した後、該部分ミラー31、34、32、33の表面で反射せしめられる。
該部分ミラー31、34、32、33からの反射光は、前記のように、シリンダ数と同数設けられて入光部S1、S4、S2、S3が前記反射光を入光可能に配置された各シリンダ毎のレーザ伝送ファイバー51、54、52、53に入光し、該レーザ伝送ファイバー51、54、52、53を通り、各シリンダに装着された後述するレーザ光分散機構40に入光される。
次に、前記各シリンダにおけるレーザ光分散機構40の第1実施例を示す図1(A)、(B)、(C)において、45は中空に形成された収納筒で、シリンダヘッド105の収納孔105a内に挿入され、図示しないボルトで該シリンダヘッド105に固定されている。
47は揺動ミラー支持体、60はカバー、49は固定ナットで、前記揺動ミラー支持体
47を固定ナット49によりカバー60に締め付け、該カバー60を前記収納筒45の上部にねじ込むことにより、前記揺動ミラー支持体47を収納筒45の上部に固定するようになっている。
041は揺動ミラーで、板状の取付体46及び該取付体46に固定されたミラー41からなり、図1(C)のように、前記揺動ミラー支持体47に取り付けられた支持軸61に揺動可能に軸支されて該支持軸61周りに揺動せしめらるようになっている。
44は前記揺動ミラー支持体47に固定されたマイクロモータ、42は該マイクロモータ44の出力軸に固定されたカム付回転円板(図1(C)参照)、43は前記揺動ミラー041の端部と揺動ミラー支持体47との間に架設された戻しばね(引張ばね)で、前記マイクロモータ44の回転によりカム付回転円板42のカムが前記揺動ミラー041を、前記戻しばね41のばね力に抗して前記支持軸61周りに揺動するようになっている。
48は前記レーザ伝送ファイバー51の前記収納筒45に固定するためのファイバー継手で、該ファイバー継手48により、前記レーザ伝送ファイバー51の出光部からのレーザ光2が前記揺動ミラー041のミラー41に入射するように方向づけている。
45aは前記収納筒45内に形成されたレーザ光通路で、前記揺動ミラー041で反射されたレーザ光2が透過するようになっている。55は前記収納筒45の下部に押え部材56a及びレンズ支持台57を介して装着された集光レンズで、レンズ固定ナット56を前記収納筒45にねじ込むことにより、前記レンズ支持台57上に固定されている。59は前記燃焼室103との間の流体シールを行うための石英ガラスで、固定ねじ58を前記収納筒45の下部にねじ込むことにより、該収納筒45に固定されている。
156は前記ピストン104の上面に固定されたターゲットで、前記レーザ伝送ファイバー51を透過し前記揺動ミラー041で反射されたレーザ光2が、レーザ光通路45a及び集光レンズ55を通って該ターゲット156に照射されるようになっている。
かかる第1実施例において、レーザ発信装置1から発信され、前記ようにして(図6参照)各シリンダのレーザ伝送ファイバー51の出光部を通ったレーザ光2は、前記揺動ミラー041のミラー41に当てられると、該ミラー41により略直角に反射され、前記レーザ光通路45a及び集光レンズ55を通って該ターゲット156に照射される。
かかるレーザ光2の照射時においては、前記マイクロモータ44によってカム付回転円板42が回転し、これによって前記揺動ミラー041が前記支持軸61回りに揺動せしめられている。かかる揺動ミラー041の微小な揺動(微小な移動)により、前記揺動ミラー041のミラー41で反射されたレーザ光2は、一定範囲内で分散して集光レンズ55に入り、該集光レンズ55出口においても前記分散を保持した状態で、前記ターゲット156に照射される。
前記揺動ミラー041の揺動速度あるいは揺動角度を調整することにより、該揺動ミラーに041に反射後のレーザ光2の分散度合い及びターゲット156への照射ポイントを容易に調整できる。
かかる第1実施例によれば、揺動ミラー041に当てられたレーザ光2をマイクロモータ44による該揺動ミラー041の移動量だけ分散して燃焼室103内のターゲット156上に所定範囲内に分散して照射せしめることができるので、該ターゲット156への照射ポイントが前記所定範囲内で移動することとなり、レーザエネルギーを増大しても、前記ターゲット156に強いレーザ光2が集中的に照射されるのを回避できる。これにより、ターゲット156の消耗時間を延長できる。
また、前記シリンダヘッド105に固定された中空の収納筒45内に揺動ミラー041及びマイクロモータ44等の駆動機構を含むレーザ光分散機構40を収納したので、装置を小型コンパクト化することが可能となり、大型エンジンは勿論、中、小型エンジンにも容易に適用できる。
図2に示される第2実施例において、40はレーザ光分散機構で、複数(この例では4個)の反射面71a、71b、71c、71dを有する角錐状(この例では四角錐)の回転ミラー71、及び該回転ミラー71を回転駆動するマイクロモータ44により構成されている。前記回転ミラー71は、図3の(A)、(B)、(C)に示されるように、前記反射面71a、71b、71c、71dの傾斜角βを変化させている。即ちこの例では、該傾斜角βは、反射面71aがβ1=44°、反射面71bがβ2=46°、反射面71cがβ3=45°、反射面71dがβ4=44°のように、前記ターゲット156への照射ポイントの広さを考慮して僅かに変化させている。
かかる第2実施例においては、図4に示されるように、前記レーザ伝送ファイバー51の出光部を通ったレーザ光2は、回転駆動されている回転ミラー71に当たると、該回転ミラー71の傾斜角βによって決まる方向に反射され、集光レンズ55を透過してターゲット156に照射される。
例えば、前記傾斜角β3=45°の反射面71cで反射したレーザ光2cはターゲット156の照射ポイント156cに照射されるのに対し、前記傾斜角β3=45°よりも大きい傾斜角β2=46°の反射面71bで反射したレーザ光2bはターゲット156の照射ポイント156bに照射され、前記傾斜角β3=45°よりも小さい傾斜角β1=44°の反射面71aで反射したレーザ光2aはターゲット156の照射ポイント156aに照射されこととなり、このように回転駆動される回転ミラー71の反射面71a、71b、71c、71dの傾斜角βを変化させることにより、ターゲット156上の照射ポイント156a、156b、156c、156dを移動させることが可能となる。
従って、かかる第2実施例によれば、周方向に異なる傾斜角βで反射面71a、71b、71c、71dを形成した四角錐の回転ミラー71をマイクロモータ44により回転駆動しつつ該反射面71a、71b、71c、71dでレーザ光2を反射するのみという、前記第1実施例よりも簡単な構造及び手段で、該レーザ光2を分散して燃焼室103内のターゲット156上に、所要の分散度合いに正確に一致させて照射せしめることができる。
尚、前記回転ミラー71は、前記四角錐以外の、三角錐、五角錐等、角錐体であればよい。
その他の構成は前記第1実施例と同様であり、これと同一の部材は同一の符号で示す。
図5(A)に示される第3実施例においては、図2において回転ミラー71を図5(A)のような円錐体に形成してその反射面71fを同一傾斜角βの傾斜面として、該回転ミラー71の回転中心71zと前記反射面71fの中心71y(円錐体の中心)とを、図5(B)の比較例のように一致させずに、少量偏心させる。
このように構成することにより、回転ミラー71をマイクロモータ44により回転駆動しながら前記反射面71fにレーザ光2を当てると、反射面71fが偏心して非対称であるため、反射面71fに反射後のレーザ光2は分散してターゲット156上の異なる照射ポイントに照射される。
かかる第3実施例によれば、反射面71fの中心反射面71yが回転中心71zと偏心して形成された円錐面からなる反射面71fを備えた回転ミラー71を回転しつつ該反射面71fでレーザ光2を反射するのみという、前記第2実施例よりもさらに簡単な構造及び手段で以ってレーザ光2を分散して燃焼室103内のターゲット156上に照射せしめることができる。
尚、図示を省略したが、その他の構成は前記第2実施例と同様である。
本発明によれば、発電セット用、車両用等の中、小型エンジンに適用可能な小型コンパクトな装置で以って、レーザ光の照射によるターゲットの損耗を抑制することにより該ターゲットの消耗時間を延長可能としたレーザ着火式エンジンを提供することができる。
本発明の第1実施例に係るレーザ着火式エンジンのレーザ光分散機構装着部近傍の要部断面図である。 第2実施例を示す図1対応図である。 (A)は前記第2実施例における回転ミラーの平面図、(B)は(A)におけるC−C線断面図、(C)は(A)におけるD−D線断面図である。 前記第2実施例における回転ミラーの作用説明図である。 第3実施例における回転ミラーの比較図で、(A)は第3実施例、(B)は比較例を示す。 前記各実施例におけるレーザ着火システムの全体構成図である。 レーザエネルギーとプラズマ強度との関係を示す線図である。
1 レーザ発信装置
2 レーザ光
3 ミラー円板
30 部分ミラー機構
31、32、33、34 部分ミラー
4 ミラー回転軸
5 集光レンズ
20 回転数センサ
21 クランク角センサ
22 レーザコントローラ
041 揺動ミラー
40 レーザ光分散機構
41 ミラー
42 カム付回転円板
43 戻しばね
44 マイクロモータ
45 収納筒
47 揺動ミラー支持体
51、52、53、54 レーザ伝送ファイバー
55 集光レンズ
61 支持軸
71 回転ミラー
71a、71b、71c、71d 反射面
71f 反射面
100 エンジン
156 ターゲット
100 エンジン
101 カム軸
105 シリンダヘッド

Claims (3)

  1. レーザ発信装置から発信されたレーザ光を光ファイバー、レーザ伝送ファイバー等のレーザ伝送通路を通してエンジンの各シリンダに伝送し、該レーザ光を燃焼室内に設置されたターゲットに照射して発生させたプラズマにより燃焼室内のガスに着火するように構成されたレーザ着火式エンジンにおいて、
    前記各シリンダのシリンダヘッドに固定された中空の収納筒内に、モータの駆動源に駆動されて一定範囲内において移動可能にされた反射面を有する反射ミラーを備えたレーザ光分散機構を設け、該レーザ光分散機構は前記反射面に反射後のレーザ光を前記収納筒内を貫通し前記ターゲット上に所定範囲内に分散して照射せしめるように構成し、さらに、前記レーザ光分散機構は、前記反射ミラーが、モータにより回転駆動されるとともに周方向に異なる傾斜角で形成された複数の反射面を有する角錐状の回転ミラーにて構成され、前記回転ミラーを前記モータにより回転させ、該回転ミラーの傾斜角が異なる複数の反射面でレーザ光を反射するように構成したことを特徴とするレーザ着火式エンジン。
  2. レーザ発信装置から発信されたレーザ光を光ファイバー、レーザ伝送ファイバー等のレーザ伝送通路を通してエンジンの各シリンダに伝送し、該レーザ光を燃焼室内に設置されたターゲットに照射して発生させたプラズマにより燃焼室内のガスに着火するように構成されたレーザ着火式エンジンにおいて、
    前記各シリンダのシリンダヘッドに固定された中空の収納筒内に、モータの駆動源に駆動されて一定範囲内において移動可能にされた反射面を有する反射ミラーを備えたレーザ光分散機構を設け、該レーザ光分散機構は前記反射面に反射後のレーザ光を前記収納筒内を貫通し前記ターゲット上に所定範囲内に分散して照射せしめるように構成し、さらに、前記レーザ光分散機構は、前記反射ミラーが、モータに直結されて回転駆動されるとともに前記レーザ伝送通路から入光されたレーザ光を反射する円錐面を備えた回転ミラーにて構成され、該回転ミラーはその回転軸心と前記円錐面の軸心とを偏心して形成され、前記回転ミラーを回転させ前記回転軸心に対して偏心して形成された前記円錐面の反射角を変化させてレーザ光を反射するように構成したことを特徴とするレーザ着火式エンジン。
  3. エンジンの回転に同期して回転駆動される回転軸の円周方向に沿って前記エンジンのシリンダ数と同数かつ各シリンダ毎に異なる傾斜角で以って傾斜して設けられ、前記レーザ発信装置からのレーザ光を反射する複数個の部分ミラーを備え、前記レーザ伝送通路は前記複数個の部分ミラーと同数設けられて前記各部分ミラーでそれぞれ異なる方向に反射されたレーザ光を入光可能な位置にそれぞれの入光部を配置されてなり、該入光部で受光したレーザ光が各シリンダの前記レーザ光分散機構に入光されることを特徴とする請求項1または2の何れかの項に記載のレーザ着火式エンジン。
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