JP4877751B2 - レーザ着火装置 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関のレーザ着火装置に関し、特にガスエンジンなどのシリンダ内の混合ガスを低出力のレーザ光により着火するように構成したレーザ着火装置に関する。
内燃機関については、燃費向上や排気ガス中の有害成分の抑制などを図るため、種々の開発研究が盛んに行われている。
スパークプラグを用いた着火装置は、スパークプラグを燃焼室の壁面に接触して設置するため、また焼き付きを防止するためスパークプラグ自体が放熱しやすく設計されているため、点火時の熱エネルギが壁面を伝って流出し、特に燃焼初期に十分な着火エネルギを安定して供給することが困難である。このため、失火や異常燃焼を起こしやすい。特に、排気ガスの浄化に高い効果が期待される希薄燃焼方式においては、希薄混合ガスの着火性が低いためスパークプラグによる着火では失火などの発生率が大きくなる。
そこで、レーザ光を熱源としてガスに着火させるレーザ着火装置が注目されている。レーザ光であれば、燃焼室の壁を伝って熱が逃げることもなく、また、必要に応じて注入するレーザのエネルギを増大することができる。
また、着火用レーザ光は、固体レーザ、半導体レーザ、ガスレーザなどを使って電気的に発光させるので点火タイミングの調整が正確にかつ容易に行える。
なお、燃焼率を向上させ燃焼速度を増大して燃費を改善したり、難燃性の希薄ガスを失火や異常燃焼が起きないように燃焼させるためには、燃焼室内に多数の着火点を設けることが好ましい。また、燃焼ムラをなくして燃焼効率を向上させるためには、着火点はできるだけ広い範囲に均等に分散していることが好ましい。
レーザ着火に関しては、たとえば、特許文献1に、燃焼室内にレーザ光を集光してプラズマを発生させて、燃焼室内に噴射された燃料に着火するようにしたレーザ着火式液体燃料エンジンが開示されている。
レーザ着火式エンジンでは、1個の高出力レーザを使用してこれを集光することによりエネルギ密度を上昇させてプラズマ化して着火するため、集光途中に存在するレーザ入射用窓におけるエネルギ密度が過多になり窓が破損する危険が生じる。
開示発明は、ビームスプリッタと反射ミラーを使ってレーザ光を複数の光束に分割してから集光レンズとレーザ入射用窓を通して燃焼室内の燃料あるいはターゲットに照射してプラズマ化させ、燃料に着火させる。すると、レーザ入射用窓を透過するときのレーザ光のエネルギ密度が小さくなるので、窓が破損しない。
なお、分割した複数のレーザ光束を互いに交叉する光束にして集光し燃料室内に入射させることによって、異なった位置に集光する。こうして、レーザ光のプラズマ発生領域を増やすことができ、メタノール燃料等の難着火性燃料の着火確率を向上させることができる。なお、通常、燃焼室内では光束同士が交叉することはない。
開示方法は、着火の確実性に注目したもので、分割されたレーザ光束の集光位置が互いに比較的近いところに設定されるので、燃料室全体の燃焼状態に基づく燃焼速度や燃焼効率などには影響しない。
また、特許文献2には、レーザ発生源から射出され光ファイバなどで導入されたレーザ光をエキスパンダーレンズで拡大し、集光レンズおよびコリメートレンズで任意の光径の平行光線に整えた後、マイクロレンズアレイを介して燃焼室に導入し集光させる。マイクロレンズアレイは小口径のレンズを集積した形状になっており、照射されたレーザ光はマイクロレンズの個数に応じた複数の光束に分割され、それぞれ燃焼室内で焦点を結んで混合燃料に着火する。
開示装置によれば、多点着火装置の部品点数が顕著に減少し、多数の焦点が生成して着火性を高めるので、ガス燃料を含めた多種類の燃料に対応することができる。
しかし、開示発明では多数の着火点における着火エネルギを1個のレーザ発生装置により賄うようになっているため、現状ではレーザ発生装置は極めて高価にならざるを得ない。
なお、マイクロレンズの焦点距離を選択することにより任意の深さで着火させることができるが、焦点は光学窓の直下に制約され、燃焼室内の広範囲に分散させることができないので、燃焼速度などの調整は困難である。
特開平09−303244号公報 特開2005−147109号公報
本発明が解決しようとする課題は、燃焼室の空間中に着火点を設けて、燃焼の均質性や燃焼効率を向上させた内燃機関のレーザ着火装置、特に低出力のレーザ発生装置を用いてレーザ着火を可能にするレーザ着火装置を提供することである。また、本発明が解決しようとする第2の課題は、燃焼室内において着火点が広い範囲に分布して効率的な燃焼を達成するレーザ着火装置を提供することである。
上記課題を解決するため本発明のレーザ着火装置は、内燃機関の燃焼室シリンダ内面に複数のレーザ入射端を設け、このレーザ入射端から着火エネルギより低いエネルギ密度のレーザ光を入射させ、これら複数のレーザ光を燃焼室内の空間で交叉させることにより集合したエネルギが着火エネルギを超えるようにして、燃料ガスに着火させることを特徴とする。
なお、レーザ交叉点を複数設定し、それぞれの点において集合するレーザエネルギが着火エネルギを超えるようにして、多点着火するように構成することができる。また、交叉点は1本のレーザ光線について複数設けることができる。
レーザ光線は、光ファイバで導いて、入射端でコリメートレンズセットにより平行光線化してもよい。
複数のレーザ入射端は、全て燃焼室の天井部に設けてもよい。また、交叉するレーザ光のうち1本を入射するレーザ入射端を天井部に、残りを側壁に設けるようにしてもよい。
さらに、交叉するレーザ光について、複数のレーザ入射端を天井部に、残りを側壁に設けるようにしてもよい。
本発明のレーザ着火装置は、レーザの光路を選択することにより、単数あるいは複数の任意の位置で着火させることができる。着火点は壁から離れた位置であるので、燃焼室の壁を伝って熱が逃げることにより方向により燃焼速度にムラが生じたりしないで、燃焼機構は単純になる。また、着火タイミングはレーザ照射時刻で決るので、電気的手段を用いて容易に調整することができる。したがって、より効率の良い燃焼ができるようにすることが可能である。
さらに、着火に使用するレーザのエネルギは、それぞれ着火エネルギより小さくてよいので、比較的低出力のレーザ装置を利用することができる。また、利用する個々のレーザは低出力であるので、レーザ発生装置から燃焼室までは光ファイバーを用いて容易に導光することができる。したがって、着火装置の構成が簡易になり、コストの抑制ができる。また、大容量の安価な光ファイバーが開発されれば、着火装置全体がさらに容易に低廉化することができる。
なお、光ファイバで導光し端部から放出されるレーザ光は、放射角を持つので、コリメートレンズ系を用いることにより平行光線化して燃焼室内に導くことができる。
また、本発明のレーザ着火装置は、点火プラグを用いないことから、着火部から熱が燃焼室の壁を伝って逃げて着火点における温度が低下したり、燃焼の進行が妨げられることがない。
レーザ入射端をシリンダ天井部に設ける方法では、レーザ光の交叉角は狭角となるので、位置調整に難点があるが、ピストンのストロークに影響されずレーザ入射端の取り付け加工が容易である。
なお、交叉するレーザ光線の少なくとも1本を天井から、残りを側壁から入射させて、両者が大きな角度で交叉するようにすれば、エネルギ集合位置をより正確に決めることが可能になる。
天井から入射するレーザビームについて複数の交叉点を設定する場合は、深さ方向にも複数の着火点を設けることになり、着火点の密度が上昇して1点当たりの燃焼範囲が狭くなることから、燃料の燃焼速度が向上してより容易に完全燃焼させるようにすることができる。
また、2本もしくは3本以上のレーザ光を交叉させて、合わせたエネルギが燃料に着火するために必要なエネルギになるようにした交叉点であって、複数の交叉点が1直線上に並んでいるときには、それぞれの交叉点で着火エネルギに到達するために必要な最後のエネルギを供給できる1本のレーザ光線を、これら1直線に並んだ交叉点を貫ぬくように配置して共有させると、レーザ装置の数が減少してコスト節減の効果が生ずる。
なお、本発明のレーザ着火装置は、副燃焼室を設けたエンジンにおいて、副室に適用することにより、同様の効果を得ることができる。
以下、図面を用いて、本発明のレーザ着火装置の最良の形態を実施例にしたがって詳細に説明する。
図1は本発明の1実施例に係るレーザ着火装置の構成を模式的に示した断面図、図2はレーザ入射端部の構造を模式的に示した断面図、図3は本実施例の別の態様にかかるレーザ着火装置の構成を模式的に示した斜視図、図4は本実施例のさらに別の態様にかかるレーザ着火装置の構成を模式的に示した斜視図である。
本発明の1実施例にかかるレーザ着火装置は、図1に示すように、内燃機関のシリンダ1とピストン2により形成される燃焼室3に充填した燃料ガスに、複数のレーザ光を交叉させて集約したエネルギにより点火するレーザ着火装置である。
本実施例のレーザ着火装置は、シリンダ1の天井であるヘッド部4にレーザ入射用の複数の孔が設けられ、この孔にそれぞれ光ファイバ支持具12が嵌め込まれていて、光ファイバ11の先端が係止されている。光ファイバ11は、図外のレーザ発生装置に接続されて、レーザ光を燃焼室3に導く。
光ファイバ支持具12は、図2に示すように、挿入固定された光ファイバ11の先端から放出されるレーザ光を平行光束化するコリメータ光学系13を備え、さらに、石英ガラスなどで形成したレーザ入射用窓14を備える。
光ファイバ11のコア15により搬送されてきたレーザ光は、コリメータ光学系13により平行なレーザビーム16になって、レーザ入射用窓14を介して燃焼室3に入射する。
燃焼室3に入射した3本のレーザビーム16は、燃焼室3内の空中で交叉するように配置されている。
着火には、理論混合気のメタンガスの最小着火エネルギーは約0.3mJであるが、理論混合気と異なる過濃混合気や希薄混合気ではこれより遙かに大きなエネルギーが必要となる。燃焼直前のシリンダ内は高圧であり、たとえば数10mJの点火エネルギが必要である。
レーザ着火装置で決められた点で着火させるためには、着火点で高エネルギ状態を形成するが着火点以外では低エネルギ状態に維持する必要がある。したがって高出力レーザ光を使用する従来技術では、エネルギ密度を低くして燃焼室に入射させて、着火点で集光してエネルギ密度を着火点より高める構成にする必要があった。このような集光光学系を使用しないと、レーザビームがガスに接触した途端に着火することになり、燃焼制御ができない。
これに対して、本実施例では、1本ずつのレーザビーム16は燃料ガスに着火させるだけのエネルギを持たず、3本のレーザビームが重複することにより初めて光エネルギ密度が着火エネルギを十分超えるように設定される。したがって、単独のレーザビームが走行している間に燃料に着火することはなく、レーザビームが交叉する交叉点21で確実に着火するので、着火制御が容易である。
さらに、着火エネルギを超えるエネルギ密度を発生させるレーザビーム16の交叉点21の位置は燃焼室3内の空間中に任意に決めることができるから、燃焼効率や排気ガス条件を勘案して最も適した着火点21を選択して設定することができる。
また、このように構成されたレーザ着火装置では、レーザ発生装置の容量が従来と比較してほぼ1/3に低下するので、レーザ発生装置のコストが著しく低下する上、レーザ光の導光機構として光ファイバを利用して構造的に頑丈な着火装置を極めて簡便に構成することができる。
なお、図1にはレーザビームが3本の場合を示したが、実用上3本に限らず、2本あるいは4本以上であってもよいことはいうまでもない。レーザビームの数を増やせば全てのビームが正確に交叉するようにするために光学的な精度が要求されるが、レーザビームごとの出力が小さくてよくなるため総合的なコストにメリットがでる可能性がある。
また、上記説明では光ファイバ支持具12にコリメータ光学系13を備えたが、コリメータ機能を備えた光ファイバ11を使用することも可能で、この場合は、光ファイバ支持具12にはレーザ入射用窓14のみが設備されていればよいことは勿論である。
図3は、本実施例のレーザ着火装置の別態様を示す図面である。
本態様のレーザ着火装置は、レーザ光導入装置の全てがシリンダヘッド部に設けられた多点着火式レーザ着火装置である。
図面は燃焼室における光ファイバ支持具の装備状態を示すもので、透明円筒で燃焼室の内法を示し、光ファイバ支持具とこれに挿入された光ファイバの一部を示して、燃焼室内のレーザビームの軌跡と着火点を描き、この他の部材は簡単のため省略してある。また、図1に示したものと同じ機能を有する部材には図1と同じ参照番号を付して、説明を簡略にする。
本態様のレーザ着火装置は、燃焼室内にレーザ着火点21を多数設けることにより、さらに燃焼効率を向上させたものである。
レーザ着火点21は、2本のレーザビーム16,16’が交叉する点に形成される。レーザビーム16,16’は、図示されていないシリンダヘッド部に設けられた多数の光ファイバ支持具12,12’のそれぞれに支持された光ファイバ11,11’から燃焼室3内に射出される。
本態様では、ほぼ垂直に入射される共通レーザビーム16に対して、斜め方向から2本のレーザビーム16’が入射されそれぞれ異なる2点で交叉している。各レーザビーム16,16’はそれぞれ燃料ガスを点火するに足りるだけのエネルギ密度を有しないで、2本のレーザビームが交叉した位置で重畳したエネルギが着火エネルギを超えて着火点21を形成する。
図には、垂直入射するレーザビーム16が3本、傾斜して入射するレーザビーム16’が垂直入射レーザ1本に対して各2本の合計6本設けられ、この結果、6個のレーザ着火点21が燃焼室3内の空間に立体的に分布する態様が表示されている。
しかし、垂直入射するレーザビームに対して1個以上いくつのレーザビームが交叉してもよいことは勿論、垂直入射レーザビームの数も1個以上いくつあってもよいことはいうまでもない。
本態様のレーザ着火装置を用いると、一度に多数の着火点21で着火するので燃焼室3内の燃料は極めて早く燃焼し、また、多数の着火点21が燃焼室3内部の空間に広く分布するので燃料ガスの燃え残りが生じにくく、燃焼効率が向上して燃費が良化する。
レーザ着火点21の位置は、1個以上いくつかが1本のほぼ垂直な線上に存在するという制約以外は極めて自由であるので、燃焼室3内の燃焼過程に対応して燃焼効率の向上や排気ガスの浄化などに貢献する最適な配置を求めて設置することができる。
また、共通レーザビーム16用の光ファイバ支持具12とそのほかのレーザビーム16’用の光ファイバ支持具12’は全てシリンダヘッド部に設けたので、ピストン2のストロークなどに左右されず、取り付け加工は比較的簡単である。
なお、強度なレーザビーム16,16’を燃料ガス中に注入するとレーザ軌跡に沿って連続的に着火してしまうので、1本の共通レーザビーム16に多数のレーザビーム16’を交叉させて、交叉点ごとに着火点21とする本態様のような場合は、レーザビームのエネルギが交叉ごとに消費されることも勘案して、共通レーザビーム16でないレーザビーム16’に着火エネルギにわずかに不足するエネルギを持たせて、交叉する共通レーザビーム16から不足分を補うようにすることが好ましい。
交叉点21でエネルギを燃料ガスに与えて着火させた後に余った共通レーザビーム16のエネルギは、交叉点21を通過する共通レーザビーム16によって搬送され、再び、次の交叉点21で不足エネルギを補填するために利用することができる。
図4は、本実施例のレーザ着火装置のさらに別の態様を示す図面である。
本態様のレーザ着火装置は、交叉する一方のレーザビームがシリンダヘッド部から供給され、残りのレーザビームがシリンダ壁から供給されるようにした多点着火式レーザ着火装置である。図3に表した態様と異なる点は、共通レーザビーム以外のレーザビームの入射方向だけであり他に異なる点はないので、異なる点を取り上げて説明する。
なお、図4は、図3と同じ趣旨に基づいて作図されている。
本態様のレーザ着火装置は、図3の態様と同様、燃焼室内にレーザ着火点21を多数、燃焼室内部の空間に広く分布するように設けて、一度に多数の着火点で着火させて燃焼室内の燃焼速度を増大させるともに、燃料ガスを効率よく燃焼させ燃費を向上させたものである。
シリンダヘッドに光ファイバ支持具12がほぼ垂直に設けられ、図外のレーザ発生装置からレーザ光を導光してくる光ファイバ11を支持して燃焼室3内にほぼ垂直に共通レーザビーム16を入射させる。なお、図4のレーザ着火装置では、共通レーザビーム16がシリンダ1に3本設けられている。
また、シリンダ1の側壁には光ファイバ支持具12’がほぼ水平に設けられ、光ファイバ11’を支持して燃焼室3内にレーザビーム16’を入射させて、垂直に照射する共通レーザビーム16に交叉するようにさせる。
シリンダ1の側面から入射するレーザビーム16’は、共通レーザビーム16に対してそれぞれ高さが異なる2本ずつ設けられて、共通レーザビーム16に対してほぼ垂直など大きな角度で交叉して着火点21を形成している。
図4には、燃焼室3のなかに着火点21を6点形成するレーザ着火装置が表されている。ただし、図3の場合と同様、着火点21はいくつあってもよいことはいうまでもない。
本態様では、ほぼ垂直に入射されるレーザビームに対して、異なる垂直方向から1本以上のレーザビームが入射され、複数のレーザビームがある場合はそれぞれ高さが異なる点でほぼ垂直に交叉する。
このようにレーザビーム同士が大きな角度で交叉するため、位置の調整が容易であり、また交叉点で重畳するエネルギを正確に算定することができる。したがって、レーザ着火装置の設計および製作が比較的容易になる。
各レーザビームはそれぞれ燃料ガスを点火するに足りるだけのエネルギ密度を有しないで、2本のレーザビームが交叉した位置で重畳したエネルギが着火エネルギを超えて着火点を形成する。
なお、本態様例では、着火エネルギを補う共通レーザビーム16をシリンダヘッドから入射させたが、逆に、シリンダヘッドからは着火エネルギにわずかに不足するエネルギを持ったレーザビームを入射させて、シリンダ壁面から水平に入射するレーザビームによって着火エネルギを補うようにしてもよい。この場合にも、シリンダヘッドから入射するレーザビームのうちいくつかずつをそれぞれ1直線に並べて、これらに対して不足エネルギを補填するためのエネルギを供給する共通レーザビームをシリンダの側壁から入射させて交叉させるようにしてもよい。
また、本発明のレーザ着火装置は、エンジンの主燃焼部ばかりでなく副燃焼室においても、燃料の希薄な運転に対し有効であることはいうまでもない。
本発明の1実施例に係るレーザ着火装置の構成を模式的に示した断面図である。 本実施例のレーザ入射端部の構造を模式的に示した断面図である。 本実施例の別の態様にかかるレーザ着火装置の構成を模式的に示した斜視図である。 本実施例のさらに別の態様にかかるレーザ着火装置の構成を模式的に示した斜視図である。
符号の説明
1 シリンダ
2 ピストン
3 燃焼室
4 ヘッド部
11,11’ 光ファイバ
12,12’ 光ファイバ支持具
13 コリメータ光学系
14 レーザ入射用窓
15 コア
16,16’ レーザビーム
21 着火点(交叉点)

Claims (6)

  1. 内燃機関の、シリンダヘッド部を備えたシリンダとピストンにより形成される燃焼室にレーザ光を入射させて、前記燃焼室に充填した燃料ガスに点火させるレーザ着火装置であって、
    コリメータレンズ系を備えて平行もしくは集束するレーザ光を入射させる、少なくとも2つのレーザ入射端を前記燃焼室の内面に設けて、
    前記レーザ入射端それぞれから前記燃料ガスの着火エネルギよりエネルギ密度の小さいレーザ光を前記燃焼室の内に入射させると共に、
    少なくとも1つの前記レーザ入射端から出射されるレーザ光と前記少なくとも1つの前記入射端以外の前記レーザ入射端から出射されるレーザ光とを前記燃焼室の内で角度をもって交差させて、交差位置で前記燃料ガスに着火させることを特徴とするレーザ着火装置。
  2. 前記少なくとも2つのレーザ入射端が、いずれも前記シリンダヘッド部に設けられる、請求項記載のレーザ着火装置。
  3. 前記入射端のうち少なくとも1つが、前記燃焼室のシリンダの側壁に設けられ、残りが前記シリンダヘッド部に設けられる、請求項記載のレーザ着火装置。
  4. 前記レーザ入射端は、
    前記シリンダヘッド部に設けられ、前記ピストンに向けて第1レーザ光を射出する第1レーザ入射端と、
    前記シリンダヘッド部に設けられ、かつ前記第1レーザ光に対して斜め方向から前記ピストンに向けて、第2レーザ光を射出する第2レーザ入射端と第3レーザ光を射出する第3レーザ入射端とを有し、
    前記第1レーザ光と前記第2レーザ光を交差させた第1レーザ交叉点と、前記第1レーザ光と前記第3レーザ光を交差させた第2レーザ交叉点とが前記シリンダの深さ方向に並んで形成される、請求項記載のレーザ着火装置。
  5. 前記レーザ入射端は、
    前記シリンダヘッド部に設けられ、前記ピストンに向けて第1レーザ光を射出する第1レーザ入射端と、
    前記シリンダの側壁に設けられ、前記第1レーザ光に向けて、第4レーザ光を射出する第4レーザ入射端と第5レーザ光を射出する第5レーザ入射端とを有し、
    前記第1レーザ光と前記第4レーザ光を交差させた第3レーザ交叉点と、前記第1レーザ光と前記第5レーザ光を交差させた第4レーザ交叉点とが前記シリンダの深さ方向に並んで形成される、請求項記載のレーザ着火装置。
  6. 前記第1レーザ光が、前記ピストンに向けて垂直に射出される、請求項4または5記載のレーザ着火装置。
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