JP4352950B2 - スイッチング電源装置 - Google Patents
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このスイッチング電源装置において、正弦波電圧が整流回路で整流されて平滑用キャパシタに印加されると、正弦波電圧のピークおよびその近傍のみで平滑用キャパシタに電流が流れ、入力電流波形がパルス状となり、力率が悪く、しかも高調波が発生する。
この特許文献1、2に記載されたスイッチング電源装置は、周期変調方式を採用しており、2次側において、整流時に共振電流を流す2次側の負荷によって1次側のスイッチング素子の周期を制御して安定化させるものである。
好適には、上記制御手段は、負荷が大きくになるに従って、パルス制御信号の周期が短くなるように制御する。
好適には、上記制御手段は、上記共振用キャパシタを上記第1のキャパシタに対して並列に接続した場合、上記パルス制御信号のパルス幅を、並列に接続してない場合より広く設定する。
好適には、上記共振用キャパシタを上記第1のキャパシタに対して並列に接続した場合、上記パルス制御信号のパルス幅を、並列に接続してない場合より広く設定する。
この場合、パルス制御信号がスイッチング素子に供給されている期間だけスイッチング素子がオンし、トランスの1次捲線に電流が流れ、2次側においては、第2のダイオードはオフしていおり、第2の2次捲線に共振電流が流れる。
具体的には、2次側においては、第2の2次捲線の、第1の整流素子、第1のキャパシタ、第2の2次捲線に向かって共振電流が流れ、第1のキャパシタに電荷が充電される。
パルス制御信号によりスイッチング素子がオフした場合、いわゆるオン・オフ電流が流れる。
この場合、第2の整流素子側に電流が流れる。
第2の整流素子は、スイッチング素子1がオフのときのリーケージインダクタンスLsに蓄積された少量のエネルギーを回収する。
そして、スイッチング素子がオフし、電流が第2の整流素子に流れて、第2のキャパシタに電荷が充電される。
このように、スイッチング素子がオンの場合は、第1の整流素子の方向に電流が流れて第1のキャパシタに電荷が充電され、スイッチング素子がオフの場合は、1次側から見たインダクタンスLoの電圧が反転してインダクタンス、第1のキャパシタ、第2のキャパシタ、第2の整流素子と電流が流れて第2のキャパシタに電荷が充電される。
そして、出力電力はキャパシタ容量と電圧で決まることから、負荷が変化した場合にT(周期)を変えて負荷を安定化させる。
そして、2次側に高価なインダクタが不要であることから装置の低価格化を図れ、各種電子機器に容易に適用することができる利点がある。
具体的には、本実施形態に係るスイッチング電源装置は、2次側に整流時に共振電流を流すようにし、その時に、1次側のフラックスを相殺する方向に2次側のコイル電流を流し、2次側の負荷によって1次側スイッチング素子の周期を制御して安定化させる周期変調方式を採用している。
図1は、本発明に係るスイッチング電源装置の第1の実施形態を示す回路図である。
なお、帰還回路3および制御回路4により本発明の制御手段が構成される。
なお、図において、標準的な表記法に従い、各捲線N1〜N3についてその相対極性をドットで示している。
そして、ここでいう順極性とは、第1の2次捲線N2および第2の2次捲線N3は、タップTPに対して、一方の捲線がドット端子が接続され、他方の巻き線がドットのない非ドット端子が接続されていることをいう。
図1の例では、第1の2次捲線N2のドット端子がタップTPに接続され、第2の2次捲線N3の非ドット端子がタップTPに接続されている。
また、スイッチング素子SW1は、第2端子と第1端子間に、第2端子から第1端子に向かって順方向となるようにクランプ用ダイオードD3が接続されている。
スイッチング素子SW1は、制御端子に供給される制御信号S4に応じて第1端子と第2端子を接続(オン)するか遮断するかが繰り返し制御される。
そして、第2のキャパシタC2の容量は第1のキャパシタC1の容量より十分に大きな値に設定されている(C2>>C1)。
すなわち、第1のダイオードD1のアノードが第1のキャパシタC1の第2電極bに接続され、カソードが第2の2次捲線N3の他端(タップTP)に接続されている。
すなわち、第2のダイオードD2のアノードが第1の2次捲線N2の端部(非ドット端子)に接続され、カソードが第2のキャパシタC2の第2電極dに接続されている。
制御回路4は、スイッチング素子SW1をオンさせる場合、たとえば負荷が大きくになるに従って周期が小さくなるように、周期を可変して2次側の電圧・電流を安定化させる。
この場合、パルス制御信号S4がスイッチング素子SW1のゲート端子に供給されている間、スイッチング素子SW1がオンし、トランスT1の1次捲線N1に電流I1が流れ、2次側においては、第2のダイオードD2はオフしていおり、第2の2次捲線N3に共振電流が流れる。
2次側においては、第2の2次捲線N3のドット端子、第1のダイオードのアノード、カソード、第1のキャパシタC1、第2の2次捲線N3の非ドット端子に向かって共振電流が流れる。
図4において、Lsはリーケージインダクタンスを、Loは1次側から見たインダクタンスをそれぞれ示している。
そして、Lsは十分に小さいことから、共振電流は図5に示すように流れることと等価となる。
第2のダイオードD2は、スイッチング素子SW1がオフのときのリーケージインダクタンスLsに蓄積された少量のエネルギーを回収する。
そして、スイッチング素子SW1がオフし、破線で示す電流が第2のダイオードD2に流れて、第2のキャパシタC2に電荷が充電される。
本実施形態においては、一定のC1を設定しE1(入力電圧)や負荷が変化した場合にT(周期)を変えて負荷を安定化させる。
スイッチング素子SW1のオン期間を図7中のΔTに設定すれば、図7に示すような半波正弦波電流のみが流れる。
具体的には、検出結果が基準値以下の場合には、スイッチング素子SW1のオンオフを制御する制御信号S4の発振周波数を可変する(図2のステップST3〜ST5)。
このとき、図8に示すように、スイッチング素子SW1のオン期間を負荷が大きくなるに従って、短くなるように制御する(T1>T2>T3 → 負荷が大きい方向)。
そして、2次側に高価なインダクタが不要であることから装置の低価格化を図れ、各種電子機器に容易に適用することができる利点がある。
図9は、本発明に係るスイッチング電源装置の第2の実施形態を示す回路図である。
図10において、実線で示す矢印がスイッチング素子SW1がオンの場合、破線で示す矢印がスイッチング素子SW1がオフの場合の電流経路を示している。
図10からわかるように、図9のスイッチング電源装置1Aにおけるスイッチング素子SW1がオンの場合とオフの場合と電流経路は、図1のスイッチング電源装置1の電流経路と同じである。
したがって、ここではその詳細な説明を省略する。
図11は、本発明に係るスイッチング電源装置の第3の実施形態を示す回路図である。
そのために、帰還回路および制御回路として、検出回路2の検出結果に応じて周期を変化させる周期可変回路5と、周期可変回路5の出力に基づいた周波数(周期)で発振する発振器(OSC)6と、発振器5の出力パルスを波形整形するパルス整形回路7と、パルス整形回路7の出力を受けて、図12(A),(B)に示すようにパルス幅をLs(リーケージ・インダクタンス)とC1の共振周波数幅よりΔTだけ長く設定したパルス制御信号S4を生成して、スイッチング素子SW1のゲート端子に供給するドライブ回路8を設けている。
図13は、本発明に係るスイッチング電源装置の第4の実施形態を示す回路図である。
すなわち、図15(A),(B)に示すように、スイッチング素子SW1をドライブするためのパルス制御信号S4のパルス幅をLs(リーケージ・インダクタンス)とC1の共振周波数幅よりΔTだけ長く設定することできる。
これにより、Ls(リーケージ・インダクタンス)とC1の共振周波数幅が変化しても対応することが可能となる。
また、スイッチング素子SW1をオンさせるパルス制御信号S4のパルス幅を広くすると共振電流が流れ終わった後には小さい電流値しか流れないので、トランスT1に大きなエネルギーを蓄積しない。
これによってトランスT1に高いパルス電圧が発生しない。
図16は、本発明に係るスイッチング電源装置の第5の実施形態を示す回路図である。
つまり、等価的に2次側負荷電力を検出してスイッチング素子SW2,SW3の導通制御を行って、負荷電力に見合った電力を取り出す。
そして、スイッチング素子SW2,SW3の導通制御を行って、パルス幅可変回路11によりパルス制御信号S4のパルス幅を制御する。
それに応じて、図17(A),(B)に示すように、スイッチング素子SW1をオンするドライブパルス幅(パルス制御信号のパルス幅)をΔTだけ広くする。
この場合においても、スイッチング素子SW2,SW3の導通制御を行って、パルス幅可変回路11によりパルス制御信号S4のパルス幅を制御する。
図18は、本発明に係るスイッチング電源装置の第6の実施形態を示す回路図である。
そのため、検出回路2の検出結果に基づいてPWM変調するPWM回路13を設けている。
図20は、本発明に係るスイッチング電源装置の第7の実施形態を示す回路図である。
具体的には、発振器6の発振出力をPWM回路13にも供給する構成となっている。
図21は、本発明に係るスイッチング電源装置の第8の実施形態を示す回路図である。
具体的には、第1の検出回路2aにより、出力電圧と抵抗素子R3による電流を検出して周期変調制御を行い、1次側に3次捲線N4を設け、その一端側にダイオードD4のアノード接続し、ドライブ回路8に接続し、かつキャパシタC6の第1電極に接続し、キャパシタC6の第2電極を第2の検出回路2bに接続し、電圧源E1による電圧、キャパシタC6の電圧および抵抗素子R4による電流を検出して、その検出結果によりPWM変調を行うように構成している。
図22に、この第8の実施形態に係るスイッチング電源装置1Gの制御動作を示す。
図23は、本発明に係るスイッチング電源装置の第9の実施形態を示す回路図である。
以下に、本発明に係る第10の実施形態として、2次側の第1の2次捲線N2の巻き数n2と第2の2次捲線N3の巻き数n3の設定方法について、図1の装置を例に説明する。
第1のキャパシタC1の電圧EcはほぼN3電圧E3で決まる。したがって、第2の2次捲線のリーケージ・インダクタンスとC1での共振電流が流れる。
その時の点線電流は流れない
それによって、前述したように、C1、N3、N2・D2、C2と電流が流れて第2のキャパシタC2に電荷を充電する。
Claims (16)
- 主電源と、
1次捲線と、当該1次捲線と相互に電磁結合されタップを通して順極性となるように接続された第1の2次捲線および第2の2次捲線を有するトランスと、
上記主電源の電力を上記トランスの1次捲線に選択的に供給させるスイッチング素子と、
第1電極および第2電極を有する第1のキャパシタと、
第1電極および第2電極を有する第2のキャパシタと、
第1の整流素子と、
第2の整流素子と、を有し、
上記第1のキャパシタの第1電極が上記トランスの第2の2次捲線の一端に接続され、第2電極が上記第2のキャパシタの第1電極に接続され、
上記第1の整流素子が、上記第1のキャパシタの第2電極と上記トランスの第2の2次捲線の他端との間に、当該第1のキャパシタの第2電極から第2の2次捲線の他端に向かって順方向となるように接続され、
上記トランスの第1の2次捲線のタップの接続端部とは異なる端部と第2のキャパシタの第2電極との間に、上記第2の整流素子が当該第1の2次捲線の端部から当該第2のキャパシタの第2電極に向かって順方向となるように接続されている
スイッチング電源装置。 - 上記スイッチング素子の導通制御を、負荷出力に応じて行う制御手段を有する
請求項1記載のスイッチング電源装置。 - 上記スイッチング素子の導通制御を、入力電力に応じて行う制御手段を有する
請求項1記載のスイッチング電源装置。 - 上記制御手段は、リーケージインダクタンスと上記第1のキャパシタで共振した半波正弦波電流のみが流れるように上記スイッチング素子の導通時間を制御する
請求項2記載のスイッチング電源装置。 - 上記制御手段は、上記スイッチング素子の導通を制御するためのパルス制御信号の周期を負荷出力に応じて可変とする
請求項4記載のスイッチング電源装置。 - 上記制御手段は、負荷が大きくになるに従って、パルス制御信号の周期が短くなるように制御する
請求項5記載のスイッチング電源装置。 - 上記制御手段は、上記スイッチング素子の導通を制御するためのパルス制御信号のパルス幅を、リーケージインダクタンスと上記第1のキャパシタの基づく共振周波数幅より広く設定する
請求項4記載のスイッチング電源装置。 - 上記制御手段は、上記スイッチング素子の導通を制御するためのパルス制御信号を出力し、
上記パルス制御信号の上記スイッチング素子への出力ラインに積分回路が配置されている
請求項4記載のスイッチング電源装置。 - 上記第1のキャパシタに対して並列に選択的に接続可能な少なくとも一つの共振用キャパシタをさらに有し、
上記制御手段は、負荷出力に応じて上記共振用キャパシタを上記第1のキャパシタに対して並列に選択的に接続させる
請求項2記載のスイッチング電源装置。 - 上記制御手段は、上記スイッチング素子の導通を制御するためのパルス制御信号を出力し、かつ、上記共振用キャパシタを上記第1のキャパシタに対して並列に接続するか否かに応じて上記パルス制御信号のパルス幅を制御する
請求項9記載のスイッチング電源装置。 - 上記制御手段は、上記共振用キャパシタを上記第1のキャパシタに対して並列に接続した場合、上記パルス制御信号のパルス幅を、並列に接続してない場合より広く設定する
請求項10記載のスイッチング電源装置。 - 上記第1のキャパシタに対して並列に選択的に接続可能な少なくとも一つの共振用キャパシタをさらに有し、
上記制御手段は、入力電力に応じて上記共振用キャパシタを上記第1のキャパシタに対して並列に選択的に接続させる
請求項3記載のスイッチング電源装置。 - 上記制御手段は、上記スイッチング素子の導通を制御するためのパルス制御信号を出力し、かつ、上記共振用キャパシタを上記第1のキャパシタに対して並列に接続するか否かに応じて上記パルス制御信号のパルス幅を制御する
請求項12記載のスイッチング電源装置。 - 上記制御手段は、上記共振用キャパシタを上記第1のキャパシタに対して並列に接続した場合、上記パルス制御信号のパルス幅を、並列に接続してない場合より広く設定する
請求項13記載のスイッチング電源装置。 - 上記制御手段は、負荷出力に応じた周期変調およびパルス幅変調のうちの少なくとも一方の変調に基づいて上記パルス制御信号を生成する
請求項5記載のスイッチング電源装置。 - 上記制御手段は、上記スイッチング素子の導通を制御するためのパルス制御信号を、入力電力に応じた周期変調およびパルス幅変調のうちの少なくとも一方の変調に基づいて上記パルス制御信号を生成する
請求項3記載のスイッチング電源装置。
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