JP4352534B2 - 筆記板用払拭型消し具 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ホワイトボードなどの筆記板に用いる、筆跡を擦過によって消去する筆記板用払拭型消し具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ホワイトボード、カラーボードなどの筆記板上に記した筆跡を擦過払拭することによって消去し、再度筆記できる所謂ボードマーカーと呼ばれる筆記具に対応し、従来より多くの消し具が発明・考案され、提供されていた。
しかし、これらの消し具は、使い初めは筆記板面に書いた筆跡を効率よく消去できるが、消し具の同じ擦過面を繰り返し使用していると、擦過面に筆跡滓が付着堆積し、いわゆる目詰まりを起こして消去性能が低下してくるという問題を有していた。更に、堆積した筆跡滓が消し具の擦過面から離脱しやすくなって筆記板の擦過周辺部を汚しやすくなるという問題もあった。即ち、従来の消し具には、消去性能の持続性レベルが低いという問題があり、この問題の改善のために多くの改善提案がなされていた。
【0003】
即ち、消し具が使い初めの新しい擦過表面に近い状態を保っていれば、高い消去機能が維持できるので、その様な状態を得るための対策手段として
(1)常に新しい擦過面に取り替えが出来るようにすること、
(2)新しい擦過面で消去できる機能・性能を、より長く持続させる様にすること又は新しい擦過面の様に復元可能にすることといったものが考えられる。
前者に対しては、汚れた擦過面を取り替えてしまう使い切りタイプの消し具の構造などがあり、後者に対しては、立毛繊維状のパイル生地を用いた消し具材料を用いる方法が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記消し具は、使用上、消去機能の持続性、コスト、耐久性、復元の簡便性などの観点において、消費者にとって総合的に満足性の高い品質に至っていないものが多かった。本発明は、使い初めの消去性能がよいことは勿論として、高い消去機能が長く持続できること、コストが安く更に復元性とその操作の簡便性でも満足性が高いという従来公知の消し具の問題点を解消した消し具を提供することを課題とした。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、貫通孔を多数設けた弾力性を有する多孔質材を消し具基材の表面に固着し、前記貫通孔内に繊維束を挿入配置し、繊維束の一端を消し具基材に立毛状に植毛固定してなる筆記板用払拭型消し具であって、前記繊維束の太さを貫通孔の径とほぼ同じ状態とすると共に、前記多孔質材の擦過面に凹凸を形成し、その凸部と凹部との間に前記繊維束の自由端を位置させ、その繊維束の自由端の長さが、前記多孔質材の筆跡擦過面の凸部の高さより低いことを要旨とするものである。
【0006】
【作用】
本発明に係る筆記板用払拭型消し具は、多孔質材が有する弾力性と内部の気孔及び多孔質材に設けた多数の貫通孔、該貫通孔内に挿入配置した繊維束の構成によって、相互作用的に高い機能が得られるものとなっている。
筆跡消去は、多孔質材及び繊維束の自由端を筆記板面に当接し、押圧しつつ擦過して行う。
この時、多孔質材と繊維束の自由端は、筆記板面の筆跡に押圧力を付与しながら当接するが、多孔質材は、弾力性があるために比較的擦過による筆跡剥離力が弱い反面、擦過中に剥離した筆跡滓を内部の気孔内に多く捕捉出来る機能を持っている。
一方、繊維束の自由端は、筆跡に対し強い研磨作用を発揮し、効率よく筆跡を剥離させるが、繊維束だけでは剥離した筆跡滓の捕捉力が低い状態にある。
このため筆跡滓の受け皿にするべく、多孔質材を繊維束の自由端近接部に配置して捕捉性を向上させるようにしたのが本発明の構成であり、両者の作用が相乗的に発揮される。
この様な機能は、特に、押圧擦過時、繊維束の自由端が撓み、ばらけることを隣接して設けた貫通孔が支える様に配置したことによって向上されている。
即ち、
1.繊維束自由端より繊維束内の間隙に押し込まれた筆跡滓が、繊維束に隣接した貫通孔内などに立体空間的に多く捕捉収納できるので、使用初期のよい消去性を長く維持できると共に、筆跡滓が落下しにくい状態が得られる。
2.繊維束の自由端部は、繊維束のみでは押圧でばらけてしまいやすいが、貫通孔が収束して支えるので耐久性がよく、強い研磨作用が得られる、
3.筆記板面に多少の凹凸があっても、繊維束の自由端が凹部の奥まで擦過しやすいので消去性がよい、等の作用がもたらされる。
更に、多孔質材や繊維束は水や洗剤の通りがよく、水切れもよいために、洗浄しやすく乾きが早いので、再使用のための洗濯などで簡単に復元させることが出来る機能もあり、好ましい消し具を提供できる。
【0007】
【実施例】
参考例1
図1、2は実施例1の筆記板用払拭型消し具を図示したものであり、図1は斜視図、図2は図1のX−X線縦断面図である。
参照符号1は、連続気泡型のポリウレタンスポンジ等の弾力性を有する多孔質材である。この多孔質材1には、貫通孔2を複数形成している。貫通孔2は、多孔質材1の側面1aを含まない位置に、整列的に形成していて、多孔質材1に周囲を取り囲まれた状態になっている。
参照符号3は、ポリエチレン、ポリプロピレンなどの硬質プラスチックで形成した基材である。この基材3の表面には、穴4を複数形成している。穴4は、上記貫通孔2に対応する位置に形成し、その形状も貫通孔2と同様にしている。
前記多孔質材1と基材3とは、貫通孔2と穴4とが、各々の中心位置を合致させるよう位置を合わせ、接着剤などの方法によって固着している。
参照符号5は、繊維束である。この繊維束5は、太さ0.04〜0.35mmのナイロン、ポリエステル、ポリプロピレン、ビニル類などの合成繊維を束ねたものである。合成繊維の太さ、材質は使用する筆記板の材質を考慮し、板面を傷つけないようなものを選択することが好ましい。
この繊維束5は、U字状に折り込んだ状態で、上記貫通孔2に挿入し、抜け止めピン6を用いて穴4に固定している。繊維束5の太さは、U字状に折り込んだ状態で貫通孔2に挿入できる太さであれば良いが、好ましくは、U字状に折り込んだ状態で貫通孔2の径と、ほぼ同じ状態とすることが好ましい。これは、擦過時、繊維束5の自由端5aが撓み、ばらけることを多孔質材1の貫通孔2壁面が支える様にするためである。
また、繊維束5の長さは、自由端5aが、多孔質材1の擦過面と略同程度になるようにすることが好ましい。
なお、図1は、繊維束を1箇所挿入固定した状態を示しているが、実際の消し具においては全ての貫通孔に挿入固定する。
【0008】
参考例2
図3に実施例2を示す。本実施例は、実施例1において、貫通孔12、穴(不図示)、繊維束15の形状を四角状にした以外は、実施例1と同様になしたものであり、その作用効果も実施例1と同様である。
【0009】
参考例3
図4に実施例3を示す。本実施例は、実施例1において、基材23として中空のものを用い、繊維束25の長さを自由端25aが、多孔質材21の擦過面より僅かに突出するようにした以外は、実施例1と同様になしたものである。
本実施例は、基材23として中空のものを用いたので製作資源のむだが少なく、消し具の重量が軽くなるので使用に当たって疲れにくい。又、繊維束25の自由端25aが擦過面より僅かに長いので、筆記板面の筆跡に対して強く当たり、筆跡が剥離しにくい筆記板に対して、より消去性のよい消し具が製造できた。
【0010】
実施例1
図5に実施例1を示す。本実施例は、実施例1において、多孔質材31として、擦過面に凹凸を形成したものを用い、繊維束35の長さを自由端35aが、多孔質材31の凸部と凹部との間に位置するようにした以外は、参考例1と同様になしたものである。
本実施例は、比較的硬質の多孔質材を用いる場合などに、多孔質材31の擦過面に凹凸を設けることで、擦過時の軽い圧縮で凸部が変形して繊維束の自由端と一緒に筆記板面に当接しやすくなるので、擦過時の擦過感触がより向上する。
【0011】
尚、本発明に係る筆記板用払拭型消し具は、上記実施例に限定されるものでなく、本発明の要旨から逸脱しない範囲で、種々の変形例を含むものである。
例えば、多孔質材としては、ポリウレタン系、ポリエチレン系、ポリビニルアルコール系、エラストマー系等のスポンジ体、不織布やパイル生地などの繊維ベースの多孔質材、軟質の樹脂焼結体など、各種の材料を採用することができるし、同一の材質であっても、その弾性率、硬度、気孔率、摩擦性、密度などの異なるグレードのものを適宜選択して採用することができる。
また、多孔質材に形成する貫通孔も、その形状、大きさや配列などを、消去性などの特性に合わせて設計することも可能であり、必要に応じて異なった形状、大きさの貫通孔を併用することも可能である。貫通孔の配列の例としては、実施例として図示した様な孔を交互に形成したもの以外、碁盤目状など各種幾何的模様が挙げられる。
更に、繊維束に用いる繊維にしても、消去性を向上するためや、洗濯時の乾燥性を向上するために、横断面が円形のものだけでなく、異形のものを採用したり、異なった径や横断面形状のものを混在させて用いることも可能である。
【0012】
【発明の効果】
以上に示した本発明によって、課題としていた使い初めの高い消去性能が長く維持でき、安価に作りやすく、且つ、復元性とその操作性のよい消し具が提供出来るようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】 参考例1に係る筆記板用払拭型消し具の斜視図である。
【図2】 図1のX−X線縦断面図である。
【図3】 参考例2に係る筆記板用払拭型消し具の斜視図である。
【図4】 参考例3に係る筆記板用払拭型消し具の縦断面図である。
【図5】 実施例1に係る筆記板用払拭型消し具の縦断面図である。
【符号の説明】
1 多孔質材
21 多孔質材
31 多孔質材
2 貫通孔
12 貫通孔
3 基材
23 基材
5 繊維束
15 繊維束
25 繊維束
35 繊維束
Claims (1)
- 貫通孔を多数設けた弾力性を有する多孔質材を消し具基材の表面に固着し、前記貫通孔内に繊維束を挿入配置し、繊維束の一端を消し具基材に立毛状に植毛固定してなる筆記板用払拭型消し具であって、前記繊維束の太さを貫通孔の径とほぼ同じ状態とすると共に、前記多孔質材の擦過面に凹凸を形成し、その凸部と凹部との間に前記繊維束の自由端を位置させ、その繊維束の自由端の長さが、前記多孔質材の筆跡擦過面の凸部の高さより低いことを特徴とする筆記板用払拭型消し具。
Priority Applications (1)
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JP30949299A JP4352534B2 (ja) | 1999-10-29 | 1999-10-29 | 筆記板用払拭型消し具 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP30949299A JP4352534B2 (ja) | 1999-10-29 | 1999-10-29 | 筆記板用払拭型消し具 |
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JP4352534B2 true JP4352534B2 (ja) | 2009-10-28 |
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP30949299A Expired - Fee Related JP4352534B2 (ja) | 1999-10-29 | 1999-10-29 | 筆記板用払拭型消し具 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP4352534B2 (ja) |
-
1999
- 1999-10-29 JP JP30949299A patent/JP4352534B2/ja not_active Expired - Fee Related
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