JP4351773B2 - 固体撮像装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は固体撮像装置及び電荷転送方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
静止画像用のデジタルスチルカメラでは、該デジタルスチルカメラに備えられた液晶画面に被写体がリアルタイムで表示される。そして、ユーザは、この液晶画面に表示された被写体を見ながら自分の好みの構図を決定し、被写体を撮影する。
【0003】
このように被写体をリアルタイムで表示するためには、デジタルスチルカメラに備えられた静止画像用の固体撮像素子をビデオ用の固体撮像素子として用いなければならない。そして、これを行うためには、通常のビデオ信号の速度で静止画像用の固体撮像素子から信号を得なければならない。
上述した点について、図14を参照しながら説明する。図14は、従来例に係る固体撮像素子の平面図である。図14において、101は光電変換素子であり、それは行方向及び列方向に複数形成されている。光電変換素子101に付された記号「G」、「R]、及び「B]は、該光電変換素子101上に形成されている色フィルタの色を表すものであり、ぞれぞれグリーン、レッド、そしてブルーを示すものである。図1に示されるように、この色フィルタは、3色ストライプ方式の配列となている。
【0004】
また、図14において、103は垂直電荷転送路である。光電変換素子101に蓄積された電荷は、読み出しゲート部102を介して垂直電荷転送路103に読み出される。垂直電荷転送路103に読み出された電荷は、垂直電荷転送電極(図示せず)に所定の駆動パルスを印加することにより、該垂直電荷転送路103の下流に転送される。なお、以下では、列方向に隣接する光電変換素子101間にこの垂直電荷転送電極が4つ形成されているものとし、全ての光電変換素子101を同時に読み出す全画素読み出しが行われるものとする。
【0005】
垂直電荷転送路103の下流には水平電荷転送路104が配設されており、更に該水平電荷転送路104の一端部にはアンプ105が配設されている。垂直電荷転送路103の下流に転送された電荷は、やがて水平電荷転送路104に到達する。その後、水平電荷転送路104の上部に形成されている水平電荷転送電極(図示せず)に所定の駆動パルスを印加することにより、該水平電荷転送路104にある電荷はアンプ105に入力され、そこで信号が増幅されて外部に出力される。
【0006】
次に、このような従来例に係る固体撮像素子から通常のビデオ信号の速度で信号を得るための電荷転送方法方法について、図15及び図16を参照しながら説明する。図15及び図16は、図14に示される固体撮像素子の信号電荷を模式的に表す図である。
まず最初のステップでは、図15(a)に示されるように、R,B,Gそれぞれに対応する光電変換素子101に電荷が蓄積される。なお、同図において、「Gn 」、「Rn 」、「Bn 」と示されるものは、nライン目におけるR,B,Gそれぞれに対応する信号電荷である。
【0007】
次のステップでは、図15(b)に示されるように、1ライン目の信号電荷が水平電荷転送路104に転送される。
その後のステップでは、図16に示されるように、1ライン目の信号電荷が水平方向に転送され、アンプ105から出力される。この後は、図15〜図16に示されるステップが繰り返される
この方法によると、アンプ105にnライン目の信号電荷が出力されてからn+1ライン目の信号電荷がアンプ105に出力されるまでの時間は、nライン目の信号電荷が水平電荷転送路104に転送されてからn+1ライン目の信号電荷が水平電荷転送路104に転送されるまでの時間T0 に等しい。
【0008】
そのため、時間間隔T0 の間に、アンプ105への入力信号中に1ライン分の信号数が含まれることになる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、アンプ105に入力される信号の数は、該アンプ105の発熱を防ぐためにできるだけ少ない方が良い。そこで、従来は図17に示される電荷転送方法を行っている。
この方法では、図17(a)に示されるように、図15(b)に示されるステップの後に水平電荷転送路104に更に2ライン目の信号電荷を転送する。そのため、このステップでは、隣接するラインにある信号電荷が水平電荷転送炉104において加算されることになる。そして、この加算された信号電荷は、1ライン分の信号電荷の数に等しくなる。
【0010】
その後のステップでは、図17(b)に示されるように、この加算された信号電荷がアンプから出力される。
上述した方法によると、水平電荷転送路104に2ライン分の信号電荷が転送されてから、1ライン分の信号電荷の数に等しい信号電荷がアンプ105に入力される。すなわち、時間間隔2T0 の間に、1ライン分の信号電荷の数に等しい信号電荷がアンプ105に入力される。従って、時間間隔T0 の間にアンプ105に入力される信号電荷の数は、1ラインの半分の信号電荷の数となる。
【0011】
しかしながら、上述した電荷転送方法では、3色ストライプ方式の配列を有するカラーフィルタを備えた固体撮像素子を用いている。そのため、上述した固体撮像素子及び電荷転送方法では、水平方向の解像度が悪化してしまうという問題点がある。
また、解像度を良くするために、3色ストライプ方式に代えてベイヤ配列を用いると、上述したような水平電荷転送路での信号電荷の加算ができなくなってしまう。すなわち、ベイヤ配列の場合、垂直電荷転送路においてR、B、Gそれぞれに対応する信号電荷が混ざり合い、混色が発生してしまう。
【0012】
本発明は係る従来例の問題点に鑑みて創作されたものであり、解像度の低下や混色を起こさずに信号数を減らすことができる固体撮像装置、及び電荷転送方法を提供することを目的とするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記した課題は、第1の発明である、行方向及び列方向に所定の配列間隔で半導体基板上に複数形成された光電変換素子と、概略列方向に延びるように前記半導体基板上に形成され、前記複数の光電変換素子から読み出された電荷を列方向に転送する垂直電荷転送路と、前記垂直電荷転送路の下流に配設された水平電荷転送路と、前記水平電荷転送路の上部に形成され、所定の駆動パルスが印加されて該水平電荷転送路にある電荷を水平方向に転送する水平電荷転送電極と、前記光電変換素子に対応するように前記半導体基板の上部に複数形成された色フィルタとを備えた固体撮像装置において、n+1(nは自然数)ライン目の前記色フィルタの配列は、nライン目の該色フィルタの配列を2列分だけ行方向にずらしたものであり、前記所定の駆動パルスを制御して前記水平電荷転送路にある電荷を水平方向に2列分だけ転送する制御手段を備え、nライン目の信号電荷を前記垂直電荷転送路から前記水平電荷転送路へ転送する第1のステップと、前記水平電荷転送路に転送された前記nライン目の信号電荷を2列分だけ水平転送方向に転送する第2のステップと、n+1ライン目の信号電荷を前記垂直電荷転送路から前記水平電荷転送路に転送し、該水平電荷転送路において前記nライン目の信号電荷と前記n+1ライン目の信号電荷とを加算する第3のステップと、加算された前記nライン目の信号電荷と前記n+1ライン目の信号電荷とを前記水平電荷転送路において前記水平転送方向と反対方向に2列分だけ転送する第4のステップと、 n+2ライン目の信号電荷を前記垂直電荷転送路から前記水平電荷転送路に転送し、該水平電荷転送路において前記nライン目の信号電荷、前記nライン目の信号電荷及び前記n+2ライン目の信号電荷を加算する第5のステップと、加算された前記nライン目の信号電荷、前記nライン目の信号電荷及び前記n+2ライン目の信号電荷を前記水平電荷転送路において前記水平転送方向に2列分だけ転送する第6のステップと、n+3ライン目の信号電荷を前記垂直電荷転送路から前記水平電荷転送路に転送し、該水平電荷転送路において前記nライン目の信号電荷、前記nライン目の信号電荷、前記n+2ライン目の信号電荷、及び前記n+3ライン目の信号電荷を加算する第7のステップと、加算された前記nライン目から前記n+3ライン目までの信号電荷を前記水平電荷転送路から後段に出力するステップとにより電荷転送することを特徴とする固体撮像装置によって解決する。
【0018】
または、第2の発明である、nライン目の前記色フィルタは、G(グリーン)、R(レッド)、G(グリーン)、B(ブルー)の順に行方向に配列されることを特徴とする第1の発明に記載の固体撮像装置によって解決する。
または、第3の発明である、nライン目の前記色フィルタは、G(グリーン)、Y(イエロー)、G(グリーン)、C(シアン)の順に行方向に配列されることを特徴とする第1の発明に記載の固体撮像装置によって解決する。
または、第4の発明である、nライン目の前記色フィルタは、C(シアン)、Y(イエロー)、C(シアン)、M(マゼンタ)の順に行方向に配列されることを特徴とする第1の発明に記載の固体撮像装置によって解決する。
【0019】
または、第5の発明である、前記水平電荷転送路の後段に、Y(イエロー)、G(グリーン)、C(シアン)のそれぞれの信号に対してR=Y−G、B=C−Gなる演算をし、R(レッド)、G(グリーン)、B(ブルー)、G(グリーン)に対応する信号を出力する出力回路が設けられたことを特徴とする第3の発明に記載の固体撮像装置によって解決する。
または、第6の発明である、前記水平電荷転送路の後段に、Y(イエロー)、C(シアン)、M(マゼンタ)のそれぞれの信号に対してR=(Y+M−C)/2、B=(M+C−Y)/2、G=(C+Y−M)/2なる演算をし、R(レッド)、G(グリーン)、B(ブルー)、G(グリーン)に対応する信号を出力する出力回路が設けられたことを特徴とする第4の発明に記載の固体撮像装置によって解決する。
または、第7の発明である、前記複数の光電変換素子の隣接する行同士の距離は、行方向に隣接する前記光電変換素子間の距離の概略1/2であり、前記複数の光電変換素子の隣接する行同士は、行方向に隣接する前記光電変換素子間の距離の概略1/2だけ行方向にずれていることを特徴とする第1の発明から第6の発明のいずれか一に記載の固体撮像装置によって解決する。
【0020】
【作用】
本発明に係る固体撮像素子によれば、図3に例示するように、n+1(nは自然数)ライン目の前記色フィルタの配列は、nライン目の該色フィルタの配列を2列分だけ行方向にずらしたものとなっている。例えば、図中の2ライン目と1ライン目に着目すると、2ライン目の色フィルタの配列は図の左端からGBGRGBGRとなっている。これに対し、1ライン目の色フィルタの配列は図の左からGRGBGRGBとなっており、これは上述した2ライン目の色フィルタの配列を行方向に2列分だけずらしたものとなっている。
【0021】
更に、光電変換素子204は、隣接する行同士の間隔が行方向に隣接する該光電変換素子204の間隔の約1/2になるように配列されている。そして、このように隣接する行同士は、行方向に隣接する光電変換素子204の間隔の約1/2だけ行方向にずれている。
そして、水平電荷転送路208の上部には、図2に例示するような水平電荷転送電極209が形成されている。更に、この水平電荷転送電極209には所定の駆動パルスが印加され、該所定の駆動パルスは図1に例示するような制御部202により制御される。特に、この制御部202は、水平電荷転送路208にある電荷を水平方向に2m(mは自然数)だけ転送するように駆動パルスを制御するものである。
【0022】
このような固体撮像装置を用いて、本発明に係る電荷転送方法では次のようなステップを行う。
まず第1のステップでは、図4(b)に例示するように、1ライン目の信号電荷を垂直電荷転送路206(図1参照)から水平電荷転送路208へ転送する。
そして第2のステップでは、図5(a)に例示するように、水平電荷転送路208に転送された1ライン目の前記信号電荷を2列分だけ水平転送方向に転送する。
【0023】
その後、第3のステップでは、図5(b)に例示するように、2ライン目の信号電荷を垂直電荷転送路206から水平電荷転送路208に転送し、該水平電荷転送路208において1ライン目の信号電荷と2ライン目の信号電荷とを加算する。
そして、最後のステップでは、図6に例示するように、加算された1ライン目と2ライン目の信号電荷が水平電荷転送路208からアンプ210に出力される。
【0024】
このように、本発明に係る電荷転送方法では、垂直電荷転送路から転送されてきた電荷を水平電荷転送路において加算する。これにより、水平電荷転送路において加算を行わない場合に比べ、本発明に係る電荷転送方法では水平電荷転送路から出力される信号数を減らすことができる。
すなわち、水平電荷転送路からは1ライン分の信号電荷が逐次出力されるのではなく、加算された2ライン分の信号電荷が出力される。そのため、水平転送路から出力される信号数は、該水平電荷転送路において加算を行わない場合に比べて概略1/2にすることができる。
【0025】
また、本発明で用いる色フィルタの配列は、従来例に係る3色ストライプ方式の配列ではないため、3色ストライプ方式を用いる場合に見られたような水平方向の解像度が悪化してしまうという問題が生じない。
【0026】
【発明の実施の形態】
(1)本発明の第1の実施の形態に係る固体撮像装置についての説明
図1は、本実施形態に係る固体撮像装置のブロック図である。図1において、201は固体撮像素子であり、203は固体撮像素子201からの出力信号を所定の信号形式に変換して外部に出力する出力回路である。また、202は固体撮像素子201及び出力回路203を制御する制御部である。
【0027】
図2は、固体撮像素子201の詳細な平面図である。図2において、204は光電変換素子であり、これはpn接合を有するフォトダイオードから成る。図2に示されるように、この光電変換素子204は、列方向及び行方向に複数形成されている。更に、隣接する行同士の間隔は、行方向に隣接する光電変換素子204の間隔の約1/2である。そして、この隣接する行同士は、行方向に隣接する光電変換素子204の間隔の約1/2だけ行方向にずれている。
【0028】
なお、光電変換素子204に付してある記号「R」、「B」、及び「G」は、該光電変換素子204の上部に形成されている色フィルタの色を表すものであり、それぞれレッド、ブルー、グリーンを示すものである。
また、図2において、206は垂直電荷転送路であり、これは光電変換素子204の間を縫うようにして概略列方向に延びている。なお、この垂直電荷転送路206は、n型半導体層を形成して成るものである。
【0029】
そして、205は高濃度p型半導体層から成る素子分離領域であり、この素子分離領域205により光電変換素子204と垂直電荷転送路206とが電気的に分離される。
また、207は垂直電荷転送電極であり、これは図2に示されるように行方向に一体化して成り、更に列方向に複数形成されている。そして、211は読み出しゲート部であり、垂直電荷転送電極207に所定の電圧を印加することにより、光電変換素子204に蓄積されている電荷が垂直電荷転送路206に読み出される。
【0030】
図2に示されるように、この垂直電荷転送電極207は、列方向に隣接する光電変換素子204の間に4つ形成されている。そのため、本実施形態に係る固体撮像素子は、全ての光電変換素子を同時に読み出す全画素読み出しタイプの固体撮像素子である。
また、208はn型半導体層から成る水平電荷転送路である。この水平電荷転送路208の上部には水平電荷転送電極208が形成されている。水平電荷転送路208にある電荷は、水平電荷転送電極208に所定の駆動パルスを印加することにより、水平方向(図2においては右側)に転送される。
【0031】
そして、水平電荷転送路208の一端部には、アンプ210が配設されている。水平電荷転送路208の一端まで転送された信号電荷はこのアンプ210に入力され、増幅される。その後、増幅された信号は、アンプ210から出力回路203(図1参照)に出力される。
図3は、図2に示される固体撮像装置において、垂直電荷転送電極207と水平電荷転送電極209とを省略したものである。
【0032】
図3に示されるように、n+1ライン目の色フィルタの配列は、nライン目の色フィルタの配列を2列分だけ行方向にずらしたものとなている。そのため、n+1ライン目に蓄積され、G、B、及びRそれぞれに対応する信号電荷も、nライン目の信号電荷の配列を2列分だけ行方向にずらしたものとなる。
そして、この色フィルタの配列は、従来用いられている3色ストライプ方式の配列ではない。そのため、本実施形態に係る固体撮像装置に備えられた固体撮像素子は、3色ストライプ方式を用いる場合に見られたような水平方向の解像度が悪化してしまうという問題点が生じない。
【0033】
(2)本発明の実施の形態に係る電荷転送方法についての説明
(a)第2の実施の形態
次に、本発明の第2の実施の形態に係る電荷転送方法について、図4〜図6を参照しながら説明する。
図4〜図6は図3を簡略化し、信号電荷、垂直電荷転送路208、及びアンプ210のみを示す図である。
【0034】
そして、これらの図において、「Gn 」、「Rn 」、及び「Bn 」で示される記号は、nライン目のG、B、及びRに対応する信号電荷を表すものである。
本実施形態に係る電荷転送方法では、まず最初に図4(a)に示されるように、R,B,Gそれぞれに対応する光電変換素子204に電荷が蓄積される。
次のステップでは、図4(b)に示されるように、1ライン目の信号電荷を水平電荷転送路208に転送する。この転送は、垂直電荷転送電極207(図2参照)に所定の駆動パルスを印加することにより行われる。
【0035】
そして、更に次のステップでは、図5(a)に示されるように、水平電荷転送路208にある1ライン目の信号電荷を、水平転送方向に2列分転送する。ここで、水平転送方向とは、水平電荷転送路208からアンプ210に向かう方向(図5において右方向)を意味する。そして、この転送は、水平電荷転送電極209に印加される駆動パルスを制御部202により制御して行われる。
【0036】
また、次のステップでは、図5(b)に示されるように、2ライン目の信号電荷を水平電荷転送路208に転送する。これにより、元々水平電荷転送路208にある1ライン目の信号電荷と、新たに転送されてきた2ライン目の信号電荷とが水平電荷転送路208において加算されることになる。
ここで、第1の実施の形態の所で説明したように、2ライン目の信号電荷の配列は、1ライン目の信号電荷の配列を行方向に2列分だけずらしたものとなっている。そして、前のステップ(図5(a)に示されるステップ)において、1ライン目の信号電荷を水平転送方向に2列分転送してある。そのため、このステップ(図5(b)に示されるステップ)では、1ライン目の信号電荷と2ライン目の信号電荷とが混色を起こさずに加算される。すなわち、1ライン目のG1 、B1 、及びR1 が、2ライン目のG2 、B2 、及びR2 にそれぞれ加算される。
【0037】
そして、最後のステップでは、図6に示されるように、1ライン目と2ライン目とが加算された信号電荷が水平電荷転送路208からアンプ210に出力されて増幅され、その後該アンプ210から出力回路203(図1参照)に出力される。なお、水平電荷転送路208にある信号電荷のアンプ210への出力は、水平電荷転送電極209に印加される駆動パルスを制御部202により制御して行われる。
【0038】
このようにしてアンプ210により増幅された信号は、出力回路203により所定の信号形式に変換されて外部に出力される。この後は、上述した図4〜図6に示されるステップが繰り返される。
なお、図6において、1ライン目の右端から2列分の信号電荷、及び2ライン目の左端から2列分の信号電荷は、必要に応じて捨てるか、又は信号を2倍にして使用する。
【0039】
ここで、水平電荷転送路206からアンプ210に出力される信号数について考える。上述した電荷転送方法では、nライン目の信号電荷が垂直電荷転送路206から水平電荷転送路208に転送され、その後n+1ライン目の信号電荷が垂直電荷転送路206から水平電荷転送路208に転送されるまでの時間はnによらず一定であるとし、それをT1 とする。
【0040】
上述したように、信号電荷は水平電荷転送路208に2ライン分の信号電荷が転送され、加算されてからアンプ210に出力される。そのため、時間間隔が概略2T1 の間に1ライン分の信号電荷に等しい数の信号電荷が水平電荷転送路208からアンプ210に出力される。換言すると、時間間隔T1 の間に1ラインの半分の信号電荷に等しい数の信号電荷が水平電荷転送路208からアンプ210に出力される。
【0041】
これにより、本実施形態に係る電荷転送方法では、水平電荷転送路208で信号電荷の加算を行わない場合に比べ、アンプ210に入力される信号の数を概略半分にすることができる。そのため、入力される信号数が多いことに起因するアンプ210の発熱を極力防ぐことができる。
なお、垂直方向への電荷の転送時間について、次のような事も言える。すなわち、アンプ210の発熱を防ぐためにアンプ210に入力される単位時間当りの信号数の上限を定め、それを1/T2 (ライン/sec)とする。すなわち、アンプ210に1ライン分の信号が入力される時間に下限を設け、それをT2 とする。
【0042】
そして、本実施形態において、上のように時間T2 の間に1ライン分の信号が水平電荷転送路208からアンプ210に出力されるようにするには、nライン目の信号電荷が水平電荷転送路208に転送されてからn+1ライン目の信号電荷が水平電荷転送路208に転送されるまでの時間を概略T2 /2にすれば良い。
【0043】
これに対し、水平電荷転送路208で信号の加算を行わない場合は、時間T2 の間に1ライン分の信号を水平電荷転送路208からアンプ210に出力するようにするには、nライン目の信号電荷が水平電荷転送路208に転送されてからn+1ライン目の信号電荷が水平電荷転送路208に転送されるまでの時間をT2 にしなければならない。
【0044】
すなわち、本実施形態では、水平電荷転送路で信号の加算を行わない場合に比べて垂直方向への電荷の転送時間を概略半分にすることができ、垂直方向への電荷の転送速度を速くすることができる。
(b)第3の実施の形態
次に、本発明の第3の実施の形態に係る電荷転送方法について、図7及び図8を参照しながら説明する。
【0045】
図7及び図8は図3を簡略化し、信号電荷、垂直電荷転送路208、及びアンプ210のみを示す図である。
そして、これらの図において、「Gn 」、「Rn 」、及び「Bn 」で示される記号は、nライン目のG、B、及びRに対応する信号電荷を表すものである。
本実施形態に係る電荷転送方法では、第2の実施の形態で説明した図5(b)に示されるステップの後に、図7(a)で示されるステップを行う。
【0046】
図7(a)で示されるステップでは、水平電荷転送路208で加算された1ライン目の信号電荷と2ライン目の信号電荷とが水平転送方向に2列分だけ転送される。なお、この転送は、水平電荷転送電極209に印加される駆動パルスを制御部202により制御して行われる。
そして、次のステップでは、図7(b)に示されるように、3ライン目の信号電荷が水平電荷転送路208に転送される。この時、水平電荷転送電極208には加算された1ライン目の信号電荷と2ライン目の信号電荷があるので、このステップにより1ライン目、2ライン目、及び3ライン目の信号電荷が水平電荷転送路208において加算されることになる。
【0047】
そして、最後のステップでは、図8に示されるように、加算された1ライン目、2ライン目、及び3ライン目の信号電荷が水平電荷転送路208からアンプ210に出力され、該アンプで増幅された後、出力回路203に出力される。なお、水平電荷転送路208にある信号電荷のアンプ210への出力は、水平電荷転送電極209に印加される駆動パルスを制御部202により制御して行われる。なお、この後は上述したステップが繰り返される。
【0048】
ここで、第2の実施の形態と同様に、nライン目の信号電荷が垂直電荷転送路206から水平電荷転送路208に転送され、その後n+1ライン目の信号電荷が垂直電荷転送路206から水平電荷転送路208に転送されるまでの時間はnによらず一定であるとし、それをT1 とする。
この場合、1ライン目から3ライン目までの信号電荷が垂直電荷転送路206から水平電荷転送路208に転送されるまでの時間は3T1 である。そして、1ライン目から3ライン目までの信号電荷が水平電荷転送路208に転送され、加算された後、アンプ210に1ライン分の信号電荷が入力される。
【0049】
従って、時間間隔が概略3T1 の間に1ライン分の信号電荷に等しい数の信号電荷が水平電荷転送路208からアンプ210に出力される。換言すると、時間間隔T1 の間に1ラインの1/3の信号電荷に等しい数の信号電荷が水平電荷転送路208からアンプ210に出力される。
これにより、本実施形態に係る電荷転送方法では、水平電荷転送路208からアンプ210に出力される単位時間当りの信号数を第1の実施の形態に比べて更に減らすことができる。
【0050】
なお、垂直方向への電荷の転送時間について、次のような事も言える。すなわち、アンプ210の発熱を防ぐためにアンプ210に入力される単位時間当りの信号数の上限を定め、それを第2の実施の形態と同様に1/T2 (ライン/sec)とする。すなわち、アンプ210に1ライン分の信号が入力される時間に下限を設け、それをT2 とする。
【0051】
そして、本実施形態において、上のように時間T2 の間に1ライン分の信号が水平電荷転送路208からアンプ210に出力されるようにするには、nライン目の信号電荷が水平電荷転送路208に転送されてからn+1ライン目の信号電荷が水平電荷転送路208に転送されるまでの時間を概略T2 /3にすれば良い。
【0052】
これに対し、水平電荷転送路208で信号の加算を行わない場合は、時間T2 の間に1ライン分の信号を水平電荷転送路208からアンプ210に出力するようにするには、nライン目の信号電荷が水平電荷転送路208に転送されてからn+1ライン目の信号電荷が水平電荷転送路208に転送されるまでの時間をT2 にしなければならない。
【0053】
すなわち、本実施形態では、水平電荷転送路で信号の加算を行わない場合に比べて垂直方向への電荷の転送時間を概略1/3にすることができる。そのため、垂直方向への電荷の転送速度を第1の実施の形態に比べて更に速くすることができる。
なお、上述した第2の実施の形態、及び本実施形態を一般化して、次のようにすることができる。
【0054】
すなわち、最初のステップ(第1のステップ)では、n(nは自然数)ライン目の信号電荷を垂直電荷転送路206から水平電荷転送路208へ転送する。
そして次のステップ(第2のステップ)では、水平電荷転送路208に転送されたnライン目の信号電荷を2m(mは自然数)列分だけ水平転送方向に転送する。
【0055】
更に次のステップ(第3のステップ)では、n+1ライン目の信号電荷を垂直電荷転送路206から水平電荷転送路208に転送し、該水平電荷転送路208においてnライン目とn+1ライン目の信号電荷を加算する。
第3のステップの後は、第1のステップから第3のステップまでを所望の回数繰り返し、nライン目の信号電荷からn+kライン目(kは自然数)の信号電荷までを水平電荷転送路208において加算する。
【0056】
更に次のステップ(第4のステップ)では、加算されたnライン目からn+kライン目までの信号電荷を水平電荷転送路208からアンプ210へ出力する。この後は、第1のステップから第4のステップが繰り返される。
そして、第2の実施の形態は(m、k)=(1、1)としたものであり、本実施形態は(m、k)=(1、2)としたものである。
【0057】
(c)第4の実施の形態
次に、本発明の第4の実施の形態に係る電荷転送方法について、図9〜図11を参照しながら説明する。
図9、図10及び図11は図3を簡略化し、信号電荷、垂直電荷転送路208、及びアンプ210のみを示す図である。
【0058】
そして、これらの図において、「Gn 」、「Rn 」、及び「Bn 」で示される記号は、nライン目のG、B、及びRに対応する信号電荷を表すものである。
本実施形態に係る電荷転送方法では、第2の実施の形態で説明した図5(b)に示されるステップの後に、図9(a)で示されるステップを行う
図9(a)に示されるステップ(第4のステップ)では、水平電荷転送路208にある1ライン目及び2ライン目の信号電荷を水平転送方法と反対方向に2列分だけ転送する。ここで、水平電荷転送電極209に2相駆動パルスが印加される場合を考えると、信号電荷を水平転送方向と反対方向に転送することができない。従って、水平電荷転送電極209には4相駆動パルスを印加するのが望ましい。そして、この4相駆動パルスを制御部202で制御することにより、信号電荷が水平電荷転送路208において転送される。
【0059】
次のステップ(第5のステップ)では、図9(b)に示されるように、3ライン目の信号電荷を垂直電荷転送路206から水平電荷転送路208に転送する。このとき、水平電荷転送路208には既に1ライン目及び2ライン目の信号電荷があるため、新しく転送されてきた3ライン目の信号電荷と、この1ライン目及び2ライン目の信号電荷とが水平電荷転送路208において加算されることになる。
【0060】
そして、次のステップ(第6のステップ)では、図10(a)に示されるように、垂直電荷転送路208にある1ライン目から3ライン目までの信号電荷を水平転送方向に2列分だけ転送する。この転送は、水平電荷転送電極209に印加される4相駆動パルスを制御部202で制御することにより行われる。
更に次のステップ(第7のステップ)では、図10(b)に示されるように、4ライン目の信号電荷を垂直電荷転送路206から水平電荷転送路208に転送する。このとき、水平電荷転送路208には既に1ライン目から3ライン目までの信号電荷があるため、新しく転送された4ライン目の信号電荷と、1ライン目から3ライン目までの信号電荷とが水平電荷転送路208において加算されることになる。
【0061】
そして最後のステップでは、図11に示されるように、加算された1ライン目から4ライン目までの信号電荷が水平電荷転送路208からアンプ210に出力されて増幅され、その後出力回路203に出力される。なお、水平電荷転送路208にある信号電荷のアンプ210への入力は、水平電荷転送電極209に印加される駆動パルスを制御部202により制御して行われる。そして、この後は、上述したステップが繰り返される。
【0062】
なお、本実施形態における第4のステップと第6のステップにおいては、信号電荷を水平方向に2列分だけ転送する代わりに、水平方向に2m(mは自然数)だけ転送しても良い。
ここで、第2の実施の形態と同様に、nライン目の信号電荷が垂直電荷転送路206から水平電荷転送路208に転送され、その後n+1ライン目の信号電荷が垂直電荷転送路206から水平電荷転送路208に転送されるまでの時間はnによらず一定であるとし、それをT1 とする。
【0063】
この場合、1ライン目から4ライン目までの信号電荷が垂直電荷転送路206から水平電荷転送路208に転送されるまでの時間は4T1 である。そして、1ライン目から4ライン目までの信号電荷が水平電荷転送路208に転送され、加算された後、アンプ210に1ライン分の信号電荷が入力される。
従って、時間間隔が概略4T1 の間に1ライン分の信号電荷に等しい数の信号電荷が水平電荷転送路208からアンプ210に出力される。換言すると、時間間隔T1 の間に1ラインの1/4の信号電荷に等しい数の信号電荷が水平電荷転送路208からアンプ210に出力される。
【0064】
これにより、本実施形態に係る電荷転送方法では、水平電荷転送路208において信号電荷の加算を行わない場合に比べ、水平電荷転送路208からアンプ210に出力される単位時間当りの信号数を1/4に減らすことができる。
なお、垂直方向への電荷の転送時間について、次のような事も言える。すなわち、アンプ210の発熱を防ぐためにアンプ210に入力される単位時間当りの信号数の上限を定め、それを第2の実施の形態と同様に1/T2 (ライン/sec)とする。すなわち、アンプ210に1ライン分の信号が入力される時間に下限を設け、それをT2 とする。
【0065】
そして、本実施形態において、上のように時間T2 の間に1ライン分の信号が水平電荷転送路208からアンプ210に出力されるようにするには、nライン目の信号電荷が水平電荷転送路208に転送されてからn+1ライン目の信号電荷が水平電荷転送路208に転送されるまでの時間を概略T2 /4にすれば良い。
【0066】
これに対し、水平電荷転送路208で信号の加算を行わない場合は、時間T2 の間に1ライン分の信号を水平電荷転送路208からアンプ210に出力するようにするには、nライン目の信号電荷が水平電荷転送路208に転送されてからn+1ライン目の信号電荷が水平電荷転送路208に転送されるまでの時間をT2 にしなければならない。
【0067】
すなわち、本実施形態では、水平電荷転送路で信号の加算を行わない場合に比べて垂直方向への電荷の転送時間を概略1/4にすることができる。そのため、垂直方向への電荷の転送速度を第1〜第3の実施の形態に比べて更に速くすることができる。
(d)第5の実施の形態
次に、本発明の第5の実施の形態に係る電荷転送方法について、図12及び図13を参照しながら説明する。
【0068】
上述した本発明の第1〜第4の実施の形態においては、色フィルタとして原色フィルタ、すなわちR(レッド)、B(ブルー)、及びG(グリーン)を用いた。このような原色フィルタに代えて補色フィルタ、すなわちC(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)を用いても、本発明の第1〜第4の実施の形態と同様の作用、及び効果を奏することができる。
【0069】
このような補色フィルタを用いた場合のフィルタ配列の例を、図12及び図13に示す。なお、図12及び図13において、第1〜第4の実施の形態において説明した部材には、そこで説明したのと同様の参照符号を付し、その説明を省略する。
図12は、図2に示される固体撮像素子において、R(レッド)フィルタをY(イエロー)フィルタに置き換え、B(ブルー)フィルタをC(シアン)フィルタに置き換えたものである。
【0070】
このようなフィルタ配列の場合、C、G、及びYのそれぞれの色に対応する信号電荷が水平電荷転送路208において加算される。このように信号電荷を加算することにより信号数を減らすことができる点、及び垂直方向への電荷の転送速度を速くすることができる点については、第1〜第4の実施の形態で説明した通りである。
【0071】
水平電荷転送路208において加算された後、信号電荷はアンプ210に入力されて増幅され、出力回路203(図1参照)に出力される。出力回路202に入力されたC、G、及びYそれぞれに対応する信号は、該出力回路202において原色信号に変換され、外部に出力される。すなわち、R=Y−G、B=C−Gなる演算が出力回路202において行われた後、R、B、及びGに対応する信号が出力回路202から出力される。
【0072】
図13は、補色フィルタを用いた場合の他の例を示す図である。図13は、図2に示される固体撮像素子において、G(グリーン)をC(シアン)、R(レッド)をY(イエロー)、そしてB(ブルー)をM(マゼンタ)にそれぞれ置き換えたものである。
そして、このようなフィルタ配列の場合、Y、M、及びCのそれぞれの色に対応する信号電荷が水平電荷転送路208において加算される。このように信号電荷を加算することにより信号数を減らすことができる点、及び垂直方向への電荷の転送速度を速くすることができる点については、第1〜第4の実施の形態で説明した通りである。
【0073】
水平電荷転送路208において加算された後、信号電荷はアンプ210に入力されて増幅され、出力回路203(図1参照)に出力される。出力回路202に入力されたY、M、及びCそれぞれに対応する信号は、該出力回路202において原色信号に変換され、外部に出力される。すなわち、R=(Y+M−C)/2、B=(M+C−Y)/2、G=(C+Y−M)/2なる演算が出力回路202において行われた後R、B、及びGに対応する信号が出力回路202から出力される。
【0074】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る固体撮像装置及び電荷転送方法では、複数のラインに対応する信号電荷を水平電荷転送路において加算する。そして、このように加算された信号電荷が水平電荷転送路から後段に出力される。すなわち、水平電荷転送路からは加算後の信号電荷が出力される。
【0075】
そのため、水平電荷転送路において加算を行わない場合に比べ、該水平電荷転送路から出力される信号電荷の数を減らすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る固体撮像装置のブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係る固体撮像装置に備えられた固体撮像素子の平面図である。
【図3】図2に示される固体撮像素子の垂直電荷転送電極と水平電荷転送電極とを省略した図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態に係る電荷転送方法を説明するための図(その1)である。
【図5】本発明の第2の実施の形態に係る電荷転送方法を説明するための図(その2)である。
【図6】本発明の第2の実施の形態に係る電荷転送方法を説明するための図(その3)である。
【図7】本発明の第3の実施の形態に係る電荷転送方法を説明するための図(その1)である。
【図8】本発明の第3の実施の形態に係る電荷転送方法を説明するための図(その2)である。
【図9】本発明の第4の実施の形態に係る電荷転送方法を説明するための図(その1)である。
【図10】本発明の第4の実施の形態に係る電荷転送方法を説明するための図(その2)である。
【図11】本発明の第4の実施の形態に係る電荷転送方法を説明するための図(その3)である。
【図12】本発明の第5の実施の形態に係る電荷転送方法に用いられる補色フィルタの配列の例を示す図である。
【図13】本発明の第5の実施の形態に係る電荷転送方法に用いられる補色フィルタの配列の他の例を示す図である。
【図14】従来例に係る固体撮像素子の平面図である。
【図15】図14に示される従来例に係る固体撮像素子の信号電荷を模式的に表す図(その1)である。
【図16】図14に示される従来例に係る固体撮像素子の信号電荷を模式的に表す図(その2)である。
【図17】従来例に係る電荷転送方法について説明するための図である。
【符号の説明】
101、204・・・・・光電変換素子、
102、211・・・・・読み出しゲート部、
103、206・・・・・垂直電荷転送路、
104、208・・・・・水平電荷転送路、
105、210・・・・・アンプ、
201・・・・・固体撮像素子、
202・・・・・制御部、
203・・・・・出力回路、
207・・・・・垂直電荷転送電極、
209・・・・・水平電荷転送電極。
Claims (7)
- 行方向及び列方向に所定の配列間隔で半導体基板上に複数形成された光電変換素子と、
概略列方向に延びるように前記半導体基板上に形成され、前記複数の光電変換素子から読み出された電荷を列方向に転送する垂直電荷転送路と、
前記垂直電荷転送路の下流に配設された水平電荷転送路と、
前記水平電荷転送路の上部に形成され、所定の駆動パルスが印加されて該水平電荷転送路にある電荷を水平方向に転送する水平電荷転送電極と、
前記光電変換素子に対応するように前記半導体基板の上部に複数形成された色フィルタとを備えた固体撮像装置において、
n+1(nは自然数)ライン目の前記色フィルタの配列は、nライン目の該色フィルタの配列を2列分だけ行方向にずらしたものであり、
前記所定の駆動パルスを制御して前記水平電荷転送路にある電荷を水平方向に2列分だけ転送する制御手段を備え、
nライン目の信号電荷を前記垂直電荷転送路から前記水平電荷転送路へ転送する第1のステップと、
前記水平電荷転送路に転送された前記nライン目の信号電荷を2列分だけ水平転送方向に転送する第2のステップと、
n+1ライン目の信号電荷を前記垂直電荷転送路から前記水平電荷転送路に転送し、該水平電荷転送路において前記nライン目の信号電荷と前記n+1ライン目の信号電荷とを加算する第3のステップと、
加算された前記nライン目の信号電荷と前記n+1ライン目の信号電荷とを前記水平電荷転送路において前記水平転送方向と反対方向に2列分だけ転送する第4のステップと、
n+2ライン目の信号電荷を前記垂直電荷転送路から前記水平電荷転送路に転送し、該水平電荷転送路において前記nライン目の信号電荷、前記nライン目の信号電荷及び前記n+2ライン目の信号電荷を加算する第5のステップと、
加算された前記nライン目の信号電荷、前記nライン目の信号電荷及び前記n+2ライン目の信号電荷を前記水平電荷転送路において前記水平転送方向に2列分だけ転送する第6のステップと、
n+3ライン目の信号電荷を前記垂直電荷転送路から前記水平電荷転送路に転送し、該水平電荷転送路において前記nライン目の信号電荷、前記nライン目の信号電荷、前記n+2ライン目の信号電荷、及び前記n+3ライン目の信号電荷を加算する第7のステップと、
加算された前記nライン目から前記n+3ライン目までの信号電荷を前記水平電荷転送路から後段に出力するステップとにより電荷転送することを特徴とする固体撮像装置。 - nライン目の前記色フィルタは、G(グリーン)、R(レッド)、G(グリーン)、B(ブルー)の順に行方向に配列されることを特徴とする請求項1記載の固体撮像装置。
- nライン目の前記色フィルタは、G(グリーン)、Y(イエロー)、G(グリーン)、C(シアン)の順に行方向に配列されることを特徴とする請求項1記載の固体撮像装置。
- nライン目の前記色フィルタは、C(シアン)、Y(イエロー)、C(シアン)、M(マゼンタ)の順に行方向に配列されることを特徴とする請求項1記載の固体撮像装置。
- 前記水平電荷転送路の後段に、Y(イエロー)、G(グリーン)、C(シアン)のそれぞれの信号に対してR=Y−G、B=C−Gなる演算をし、R(レッド)、G(グリーン)、B(ブルー)、G(グリーン)に対応する信号を出力する出力回路が設けられたことを特徴とする請求項3に記載の固体撮像装置。
- 前記水平電荷転送路の後段に、Y(イエロー)、C(シアン)、M(マゼンタ)のそれぞれの信号に対してR=(Y+M−C)/2、B=(M+C−Y)/2、G=(C+Y−M)/2なる演算をし、R(レッド)、G(グリーン)、B(ブルー)、G(グリーン)に対応する信号を出力する出力回路が設けられたことを特徴とする請求項4に記載の固体撮像装置。
- 前記複数の光電変換素子の隣接する行同士の距離は、行方向に隣接する前記光電変換素子間の距離の概略1/2であり、
前記複数の光電変換素子の隣接する行同士は、行方向に隣接する前記光電変換素子間の距離の概略1/2だけ行方向にずれていることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一に記載の固体撮像装置。
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