JP4351474B2 - ゴルフクラブヘッドフェース用板材の製造方法およびゴルフクラブヘッド - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、β型チタン合金より構成され、面内に種々の硬度分布を有するゴルフクラブフェース用板材の製造方法、およびそのフェース用板材を用いたゴルフクラブヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】
チタン合金は、比較的比重が小さいにも拘わらず強度が高いことから、従来から航空機材料をはじめ、自動車部品材料や医療用材料、さらに、民生用品としては、めがねフレーム用材料からゴルフや自転車などのレジャー用品用材料として広く用いられている。該チタン合金としては、一般にTi−6Al−4Vが多用されているが、ゴルフクラブのヘッドにおいては、その複雑な形状のため、該Ti−6Al−4Vを用いた鋳造品では、製造コストや強度等の点で問題がある。
【0003】
この点、冷間加工性のあるβ型チタン合金板に冷間での塑性変形を付与し、高強度化し、ゴルフクラブに用いることが知られている。
特開2001−54595号公報(以下、従来技術1)には、冷間加工度を15%以上とし、且つ、時効処理を組み合わせた金属材料を用いることが開示されている。
斯かる従来技術1によれば、ゴルフクラブのヘッドに加わる衝撃力に耐えうる材料強度を確保すべく、フェース材を構成する金属板全体の強度を向上させ、材料の割れに対する耐久性の点では効果があることが示されている。
【0004】
また、特開2001−231895号公報(以下、従来技術2)では、打球面に装着する金属板に硬度分布を付与し、中央付近に高硬度部分を配し周縁部分に低硬度部分を配することで、ゴルフボールの反発性能を高めたゴルフクラブヘッドを提供しうるとしている。また、その実現手段としては、部分的な熱処理の付与が説明されている。
【0005】
さらに、特開2000−5354号公報(以下、従来技術3)では、フェース面の中央領域と周辺領域の材料の曲げ剛性の差異を配すること、また、その実現手段としては、鍛造回数の差異による方法が開示されている。
【0006】
【特許文献1】
特開2001−54595号公報
【特許文献2】
特開2001−231895号公報
【特許文献3】
特開2000−5354号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかるに、前記従来技術1の方法によれば、例えば、その製造法によるβチタン合金板がゴルフフェース用材料として用いられた場合、耐久性は満足するものの、近年要求が高まっている、フェース面としてのゴルフボールの反発性能向上や飛距離の安定性向上の点では何ら効果がない。
【0008】
これに対し、従来技術2では、フェース材の中央付近の高硬度部分から周辺の低硬度部分にかけて連続的に変化せしめることにより、反発性能の向上を狙っている。
しかし、本発明者らが種々検討したところ、かかる効果を得んとする場合、ゴルフフェース用金属板の面方向に設計者が求める最適な硬度分布を精度良く付与する必要があるところ、従来技術2には、単に部分的に熱処理を加えることで金属の部分的硬度変化を得ることの可能性が示唆されているに過ぎず、その具体的手段は何ら開示されていない。特に、ゴルフフェース用板材は、幅、高さ方向の寸法がせいぜい50mm〜150mm程度の大きさであるが、その面積の中に部分的熱処理で、フェース面に設計通りの付与すべき細かい硬度分布を与えることは、至難の業である。すなわち、温度ばらつき、温度むらを抑制し、所期の設計通りの硬度分布を金属板に与えることは事実上不可能と考えられる。
【0009】
また、従来技術2には、所望の反発性能を得るための具体的に付与すべき硬度差が開示されておらず、ゴルフクラブフェースとして適正な製品硬度分布ならびにそのための製造条件を見出すことは不可能である。
【0010】
さらに、従来技術3では、材料の曲げ剛性の差異を設けることを発明の骨子としているが、元来、曲げ剛性とは、一定厚みで所定長さを有する材料を1方向に曲げることによってはじめてその方向の値が測定されるべきものであって、ゴルフフェースのように3次元的に厚み分布や湾曲形状を有する部材の中で厳密に計測もしくは定義しうるものではない。同じ面内のある点を取っても、曲げる方向によってその値は変わる筈のものである。よって、かかる従来技術3によっても、反発性能を向上させ、かつ、飛距離の安定性を高めるようにフェース面に機械特性を付与することはできない。
【0011】
以上の通り、ゴルフフェース面内になんらかの機械特性分布を付与することで、フェース面としての反発性能を向上せしめ、かつ、飛距離の安定性を高めるなどの課題を解決するための板材の製品特性ならびにそれを実現するための手段が未だ開示されておらず、そのような発明が切望されている。
【0012】
斯かる従来の問題点に鑑み、本発明は、β型チタン合金素材を用い、面方向において連続的に変化する硬度分布を有するようなゴルフクラブフェース用板材の製造方法を提供すること、および、該板材を用いたゴルフクラブヘッドを提供することを課題とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上述の目的を達成するためになされたものである。即ち、請求項1にかかる発明は、β型チタン合金素材を用いてゴルフクラブヘッドフェース用板材を製造する方法であって、
少なくとも一部分の厚さが異なるβ型チタン合金素材に対し、該素材の圧下率が面方向において異なるように制御して冷間鍛造を施し、素材の厚さの違いと金型の形状とによって圧下率分布と併せて板厚分布をも付与し、しかる後に、時効処理を施すことにより、面方向に硬度分布を付与することを特徴とするものである。素材の圧下率が面方向において異なるように、即ち、面内において圧下率が様々に異なった分布を有するように冷間鍛造を施すことにより、面方向に所望のひずみ分布を形成することができ、さらに、その後に時効処理を施すことによって、設計者の狙い通りの硬度分布を精度良く付与することが可能となる。また、前記冷間鍛造が、例えば、プレス成形によって行われる場合には、プレス金型の形状を変更することによって圧下率分布と併せて板厚分布を付与することも可能であるため、ボールの反発力に影響を及ぼす材料の硬度、板厚を設計通りにフェース板内に精度良く分布せしめることが可能となり、最適なゴルフクラブフェース用板材を容易に製造することが可能となる。
【0014】
請求項2にかかる発明は、請求項1の方法において、冷間鍛造の前に、溶体化処理を施すことを特徴とするものである。冷間鍛造による残留ひずみを付与するに先立って溶体化処理を施せば、前加工履歴での残留ひずみを完全に除去でき、前記冷間鍛造において、精度良く制御された残留ひずみを付与し得るものとなり、より一層精度良く面内の硬度分布を付与することができる。
【0015】
請求項3にかかる発明は、請求項1又は2に記載の方法において、さらに、冷間加工で付与される圧下率を、面方向において最小値が10%未満から最大値が35%以上にまで変動するように制御し、且つ、前記時効処理が、300℃以上βトランザス温度以下の温度範囲であって、1〜60分の処理時間であることを特徴とするものである。
斯かるゴルフクラブフェース用板材の製造方法によれば、β型チタン合金に対し、ゴルフクラブフェース用板材として求められる硬度を確保するための適切な圧下量を付与し、しかも、高硬度を付与すべき部分には十分に必要な硬度を付与することが可能となる。
【0016】
請求項4にかかる発明は、請求項1乃至3の何れかに記載のゴルフクラブヘッドフェース用板材の製造方法によって製造されたゴルフクラブヘッドフェース用板材をゴルフクラブヘッドフェースとして有し、該フェース用板材のビッカース硬度が面方向において200〜500の範囲内となるように分布し、且つ、該ビッカース硬度の最小値と最大値との差が30以上となるように構成されたことを特徴とするゴルフクラブヘッドである。
斯かる構成のゴルフクラブヘッドによれば、ゴルフボールの反発性能が高まり、かつ、飛距離の安定性に優れたゴルフクラブヘッドを提供することができる。
【0017】
尚、本発明において、フェース用板材のビッカース硬度とは、JIS Z 2244に規定された「ビッカース硬さ試験方法」に準じ、該フェース用板材の厚み方向に略均等間隔で5点計測した際の平均値をいうものとする。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について説明する。
本発明は、β型チタン合金素材を用いてゴルフクラブフェース用板材を製造するものであり、該β型チタン合金素材に対し、該素材の圧下率が面内に様々に異なった分布を有する冷間加工を施した後に、時効処理を施すことによって、所期の硬度分布を有するようなゴルフクラブフェース用板材とするものである。
【0019】
本発明においてβ型チタン合金の組成は特に限定されず、公知のものを用いることができる。例えば、V:15〜25質量%、Al:2.5〜5質量%、Sn:0.5〜4質量%、O:0.12質量%以下含有し、残部Tiおよび不可避不純物の組成からなるβ型チタン合金(日本特許第2669004号開示のもの)や、V:10〜25質量%、Al:2〜5質量%、Cr:2〜5質量%、Sn:2〜4質量%、O:0.25質量%以下含有し、残部Tiおよび不可避不純物の組成からなるβ型チタン合金(日本特許第2640415号開示のもの)などが例示される。
中でも、製品硬度に優れ且つ塑性加工性も良好なV:15〜25質量%、Al:2.5〜5質量%、Sn:0.5〜4質量%、O:0.12質量%以下含有し、残部Tiおよび不可避不純物の組成からなるβ型チタン合金が望ましい。
【0020】
冷間加工手段としては、面方向において圧下率が異なるようにひずみを付与し得るものであれば特に限定されず、例えば、冷間圧延、冷間鍛造などを採用することができる。一例としては、機械加工により凹凸形状を与えたβ型チタン合金素材を作製し、該β型チタン合金素材の凹凸面を所望の形状にプレス加工する方法を挙げることができる。
【0021】
次に、本発明の実施例を示すことにより、本発明についてさらに詳細に説明する。
図1は、該実施例の試験工程を示したフロー図である。板材としては、Ti−20V−4Al−1Sn合金板を用いた。また、冷間加工方法としては、該合金板を機械加工して凹凸形状のある試験片を作製し、該試験片を平坦にプレス加工する方法を採用した。図2は、試験片、即ち、プレス加工前の素材形状を示したものである。また、時効処理としては、溶融塩炉にて15分の時効処理を実施した。また、該時効処理において、昇温時間を約20秒とし、且つ冷却時間は、試材取り出しと同時に冷却される方法により、約5秒とした。
【0022】
図3に、実施例に係る方法によってチタン合金板材より製作したゴルフクラブフェース用板材の硬度分布を示す。硬度測定は、サンプルの1枚を切断し、厚み方向5点(表裏両面からそれぞれ0.1mmの位置、表裏両面から肉厚方向にそれぞれ1/4tの位置、肉厚中央部)のビッカース硬さを計測し、その平均値を面方向におけるその点の値とした。
尚、比較例としては、同じチタン合金を用い、面内のひずみがほぼ均一(圧下率=20%)となるように冷間圧延されたものを採用した。
【0023】
図3に示すように、比較例では、多少のばらつきはあるものの時効後の面内硬度が360〜420(Hv)と略一定値となっているのに対し、本発明の実施例では、240(Hv)から410(Hv)程度にまで変化するような硬度分布を有するゴルフクラブフェーズ用板材となっていることが判る。
【0024】
さらに、該実施例および比較例のサンプルを性能評価をすべく、該サンプルをドライバーヘッドに溶接接合により組立ててゴルフクラブヘッドを作製し、ゴルフボールを衝突させた際の反発係数を、フェース面の部位別に測定した。反発係数とは、通常、ゴルフヘッドの反発性能を規定する指標として広く用いられている米国ゴルフ協会にて規定されたCoefficient of Restituiton(COR)の測定手法に基づくのが一般的である。CORは、台座に置いた静止状態のゴルフヘッドに規定の速度でゴルフボールを衝突させ、そのスウィートスポットに当たった際の最大の跳ね返り速度を測定する方法である。
【0025】
本実施例においては、該CORによる方法を参考にし、ゴルフヘッドを台座に載せた状態で、フェース面に衝突する位置を徐々にずらせながら、各点でのボールの衝突前速度Vinと衝突後速度Voutの比を測定し、その分布を計測することとした。前記サンプルを使用して作製したクラブヘッドを用いて測定した結果である等高線図を図4に示す。
【0026】
実施例にて作成したチタン合金板をゴルフフェースに適用したクラブヘッドでは、比較例のクラブヘッドに比べ、フェース面中央部の反発係数が高いばかりでなく、反発係数の高い領域が極めて広くなっているのが明らかである。
【0027】
次に、冷間加工と時効処理に関し、種々の条件で行った場合の試験結果を表1に示す。ここで、冷間加工における面方向の圧下率は、前記図1に示す素材板の板厚(t1、t2)を種々に変えることによって変化させた。また、フェース板厚は全て2.6mmとし、これをヘッド体積400cm3、ロフト10.5°のドライバーヘッドに溶接接合により組立て、その耐久性ならびに反発性能を調査した。耐久性については、ヘッドスピード55m/secで2000発の打球テストを行い、目視で確認できる割れや凹みが発生しなかったものを合格として○、そうでないものを×とした。
また、反発係数分布については、前記した反発係数の分布が0.82以上となる領域の広さがフェース面積の40%を超えたものを○、それ以下のものを×として評価した。
【0028】
【表1】
【0029】
表1に示した結果より、以下の知見を得ることができる。即ち、冷間加工における圧下率の最大値が90%を超えると、ひずみが過大となって、次工程の時効処理で素材が割れるなどの問題が発生することが多くなる。従って、冷間加工における圧下率の最大値は90%以下が好ましい。
【0030】
また、時効処理温度が300℃を下回ると、冷間加工での残留ひずみがあっても、時効がすすみにくい。一方、βトランザス温度を超えた温度では、材料が溶体化してしまい、ひずみ付与とその後の加熱による時効が困難となる。よって、時効処理温度は、300℃以上であってβトランザス温度未満の温度範囲とすることが好ましい。時効時間についても、1分未満では短すぎて時効硬化が進展し難く、一方、60分を超えると、時効が全面的に進展するために、所望の面内硬度差の付与が実現し難くなる。よって、時効処理時間は、1分〜60分の範囲が好ましい。
【0031】
【発明の効果】
以上のように、本発明に係るゴルフクラブへッドフェース用板材の製造方法によれば、冷間加工での圧下率を制御することによって、自在にゴルフクラブフェース用板材の面方向における硬度分布をコントロールできる。また、例えば、プレス成形によって冷間加工を行う場合には、プレス金型の形状を変更することによって圧下率分布と併せて板厚分布を付与することも可能であるため、ゴルフフェースに用いた場合にボールの反発力に影響を及ぼす材料の剛性を、硬度、板厚という点で設計通りにフェース板内に精度良く分布せしめることが可能となり、最適なゴルフフェースを容易に製造することが可能となる。尚、本発明は、高硬度部分を中央に配置することに限定されるものではなく、例えば、硬度のピーク位置を面内に複数配置する等、設計者の狙いに応じてゴルフフェース板の狭い面積範囲の中に精度良く硬度分布を付与できることは言うまでもない。
【0032】
また、本発明に係るゴルフクラブヘッドは、耐久性に優れるとともにボールの反発性能、飛距離の安定性に優れたものとなる。以上のごとく本発明は優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の処理工程を示したフロー図。
【図2】(a)実施例に於いて使用したプレス加工前の素材形状を示した平面図。
(b)(a)のA−A線断面図。
【図3】実施例および比較例のフェース用板材の硬度分布を示したグラフ。
【図4】実施例および比較例によって作製したフェース用板材を用いて作製したクラブヘッドについて、反発係数の分布状態を示した図。
Claims (4)
- β型チタン合金素材を用いてゴルフクラブヘッドフェース用板材を製造する方法であって、
少なくとも一部分の厚さが異なるβ型チタン合金素材に対し、該素材の圧下率が面方向において異なるように制御して冷間鍛造を施し、素材の厚さの違いと金型の形状とによって圧下率分布と併せて板厚分布をも付与し、しかる後に、時効処理を施すことにより、面方向に硬度分布を付与することを特徴とするゴルフクラブヘッドフェース用板材の製造方法。 - 前記冷間鍛造の前に、溶体化処理を施すことを特徴とする請求項1記載のゴルフクラブヘッドフェース用板材の製造方法。
- 前記圧下率を、面方向において最小値が10%未満から最大値が35%以上にまで変動するように制御し、且つ、前記時効処理が、300℃以上βトランザス温度以下の温度範囲であって、1〜60分の処理時間であることを特徴とする請求項1又は2に記載のゴルフクラブヘッドフェース用板材の製造方法。
- 請求項1乃至3の何れかに記載のゴルフクラブヘッドフェース用板材の製造方法によって製造されたゴルフクラブヘッドフェース用板材をゴルフクラブヘッドフェースとして有し、該フェース用板材のビッカース硬度が面方向において200〜500の範囲内となるように分布し、且つ、該ビッカース硬度の最小値と最大値との差が30以上となるように構成されたことを特徴とするゴルフクラブヘッド。
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