JP4351223B2 - 回り込み低減装置および回り込み低減機能付き中継放送装置 - Google Patents

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Description

本発明は、中継放送装置から送信され当該中継放送装置で受信された回り込み信号を低減する回り込み低減装置、および、そのような回り込み低減装置を適用した中継放送装置に関する。
テレビ放送システム等においてネットワークを構築する方式として、受信した無線信号の周波数と同一の周波数の無線信号を送信する中継放送局を配置したSFN(Single Frequency Network)方式が広く用いられる。この方式では、ゴースト耐性、隣接エリア間の干渉耐性に余裕を持たせるため、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)信号が採用される。
SFN方式の中継放送局に設けられる中継放送装置は、送信局から送信される無線信号を受信する受信機と、それを受信局に送信する送信機とを含んで構成される送受信機を備える。送受信機では送信信号と受信信号で同一の周波数を用いるため、送信系統と受信系統との間の信号のアイソレーションが十分に確保されない場合には発振を起こすおそれがある。そのため中継放送装置の送受信機には、送信系統から受信系統へ回り込む信号を低減する回り込み低減器を設けることが多い。回り込み低減器については、例えば、特開2002−271295号公報、特開2002−290370号公報に記載されている。
中継放送装置は、点検や調整等を行う際には非稼働状態とされる。しかし、中継放送装置の点検や調整等のために放送サービスを停止するのは好ましくない。そこで、一般に中継放送装置は2台方式で構成されることが多い。これは、受信アンテナ等から構成される入力系統を共有した2台の送受信機を同時に稼働させ、送信アンテナを選択スイッチを介して片方の送受信機に接続し、一方の送受信機を非稼働状態とする必要が生じた場合には、選択スイッチを切り換えることで送信アンテナをもう片方の送受信機に接続するものである。以下、動作状態にある送受信機を現用送受信機と、もう片方の送受信機を予備送受信機と称する。
2台方式の中継放送装置104の構成を図5に示す。中継放送装置104は、受信アンテナ10、分配器12、第1の送受信機62a、第2の送受信機62b、送受信機切り換えスイッチ34、送信アンテナ36を備えて構成される。また、第1の送受信機62aは、受信機16a、回り込み低減器64a、送信機20aを備えて構成され、第2の送受信機62bは、受信機16b、回り込み低減器64b、送信機20bを備えて構成される。第1の送受信機62aと第2の送受信機62bは同一の構成部を有するため、末尾の符号aまたはbによって第1の送受信機62aに属する構成部であるか第2の送受信機62bに属する構成部であるかを区別する。
分配器12は、受信アンテナ10を介して受信された信号を2分配し、第1の送受信機62aおよび第2の送受信機62bへと出力する。
受信機16aは、第1の送受信機62aに入力された信号を中間周波数帯の信号に変換して増幅し、ディジタル信号に変換して回り込み低減器64aに出力する。回り込み低減器64aは送信アンテナ36から受信アンテナ10への電磁波の回り込みによる信号等、受信アンテナ10に直接到来する電磁波による直接波信号以外の信号を低減するための処理を、入力された信号に対して施して送信機20aに入力する。送信機20aは、信号をアナログ信号に変換し、さらに無線周波数帯の信号に変換し、アンテナ送信に必要な電力まで増幅を行って第1の送受信機62aから出力する。また、第2の送受信機62bは、分配器12が出力する信号に対し、第1の送受信機62aが行う処理と同様の処理を施して出力する。
送受信機切り換えスイッチ34は、第1の送受信機62aが出力する信号と第2の送受信機62bが出力する信号のいずれかを選択し、選択した信号を送信アンテナ36に入力する。送信アンテナ36は送受信機切り換えスイッチ34から入力された信号を電磁波として送信する。
特開2001−28562号公報 特開2002−271295号公報 特開2002−290370号公報
一般に、中継放送装置では、送信波の一部が回り込み信号として受信アンテナで受信され、再び中継放送装置を介して送信アンテナから送信されるという回り込み経路が形成されると、この経路を多重に帰還した多重回り込み信号が直接波信号に加わる。この多重回り込み信号が直接波信号に対して振幅を増大するように作用すると、中継放送装置において発振現象が惹き起こされるおそれがある。
回り込み低減器64aまたは64bは、中継放送装置104から送信され当該中継放送装置104で受信されるという回り込み過程を1回だけ経た1回の回り込み信号の値を低減する。そのため、中継放送装置104では、このような多重回り込み信号による発振が回避される。
回り込み低減器64aは、第1の送受信機62aが現用送受信機として動作しているときには、受信機16aが出力する信号Iaの信号成分のうちの直接波信号に基づいて同期信号を生成し、同期信号が示すタイミングに基づいて直接波信号以外の信号を低減して出力する。
ところが、第1の送受信機62aが予備送受信機として待機している状態から現用送受信機として動作を開始した直後では、受信機16aが出力する信号Iaに含まれる1回の回り込み信号の絶対値が、当該信号Iaに含まれる直接波信号の絶対値より大きくなることがある。この場合、回り込み低減器64aは、受信機16aが出力する信号Iaの信号成分のうちの直接波信号に基づいて同期信号を生成することが不可能となり、回り込み信号の値を低減することが不可能となる。これによって、回り込み低減器64aが出力する信号には、十分にその値が低減されていない1回の回り込み信号が含まれることとなり、第1の送受信機62aが多重回り込み信号による発振を惹き起こすおそれが生じる。これは、第2の送受信機62bが予備送受信機として待機している状態から現用送受信機として動作を開始した場合についても同様である。
本発明は、このような課題に対してなされたものである。すなわち、送信アンテナの接続を現用送受信機から予備送受信機へ切り換えた場合においても、発振現象が惹き起こされることのない中継放送装置、および、そのような中継放送装置を実現するための回り込み低減装置を提供することを目的とする。
本発明は、共通の受信アンテナで信号を受信し、受信した信号の周波数と同一周波数の信号を送信用信号としてそれぞれが出力する第1および第2の送受信機と、前記第1の送受信機の出力信号または前記第2の送受信機の出力信号のいずれかを選択して送信アンテナを介して送信する選択送信手段と、を備える中継放送装置であって、送信局から送信されたOFDM信号を受信し、受信したOFDM信号の周波数と同一周波数のOFDM信号を受信局に送信する中継放送装置、に備えられ、前記中継放送装置の受信信号に含まれる前記中継放送装置から送信され当該中継放送装置で受信された回り込み信号を低減し、回り込み低減処理を施した信号を送信用信号として出力する、前記第1および第2の送受信機のそれぞれに備えられる回り込み低減装置であって、当該回り込み低減装置のOFDM出力信号のガードインターバルに基づいて、当該OFDM出力信号に対する同期信号を生成し出力する同期信号生成手段と、当該回り込み低減装置のOFDM出力信号の回り込み信号成分を推定する処理を実行し、推定回り込み信号を生成する回り込み信号推定手段と、前記中継放送装置の受信信号に前記推定回り込み信号を逆極性とした信号を加算して出力する加算手段と、を備え、前記回り込み信号推定手段は、前記選択送信手段が、当該回り込み信号推定手段を備える方の自送受信機とは異なる方の他送受信機の出力信号を選択する状態から、当該自送受信機の出力信号を選択する状態となる前に、当該他送受信機の同期信号生成手段が出力する同期信号に従って前記推定回り込み信号を生成し、前記選択送信手段が、当該他送受信機の出力信号を選択する状態から、当該自送受信機の出力信号を選択する状態となった後に、当該自送受信機の同期信号生成手段が出力する同期信号に従って前記推定回り込み信号を生成することを特徴とする。
また、本発明に係る回り込み低減装置においては、前記回り込み信号推定手段は、前記選択送信手段が前記他送受信機の出力信号を選択する状態から前記自送受信機の出力信号を選択する状態となる切り換え時刻より所定時間前から所定時間が経過するまでの間、前記他送受信機の同期信号生成手段が出力する同期信号に従って前記推定回り込み信号を生成し、当該切り換え時刻を経過して当該所定時間が経過した後に、前記自送受信機が備える同期信号生成手段が出力する同期信号に従って前記推定回り込み信号を生成し、前記他送受信機の回り込み信号推定手段が、前記自送受信機の同期信号生成手段が出力する同期信号に従って前記推定回り込み信号を生成している間、前記自送受信機の同期信号生成手段が出力する同期信号に従って前記推定回り込み信号を生成することが好適である。
また、本発明に係る回り込み低減機能付き中継放送装置は、前記回り込み低減装置を備える前記第1および第2の送受信機と、前記選択送信手段と、を備え、送信局から送信されたOFDM信号を受信し、受信したOFDM信号の周波数と同一周波数のOFDM信号を受信局に送信することを特徴とする。
本発明によれば、送信アンテナの接続を現用送受信機から予備送受信機へ切り換えた場合においても、発振現象が惹き起こされることがない中継放送装置を実現することができる。
図1に本発明の第1の実施形態に係る中継放送装置100の構成を示す。中継放送装置100はOFDM信号を中継送信するものである。中継放送装置100は、受信アンテナ10、分配器12、第1の送受信機14a、第2の送受信機14b、送受信機切り換えスイッチ34、送信アンテナ36、制御部38を備えて構成される。また、第1の送受信機14aは、受信機16a、フィルタ型回り込み低減器18a、送信機20a、タップ係数生成部22aを備えて構成され、第2の送受信機14bは、受信機16b、フィルタ型回り込み低減器18b、送信機20b、タップ係数生成部22bを備えて構成される。第1の送受信機14aと第2の送受信機14bは同一の構成部を有するため、末尾の符号aまたはbによって第1の送受信機14aに属する構成部であるか第2の送受信機14bに属する構成部であるかを区別し、重複する説明を省略する。
分配器12は、受信アンテナ10を介して受信された信号を2分配し、第1の送受信機14aおよび第2の送受信機14bへと出力する。
受信機16aは、第1の送受信機14aに入力された信号を中間周波数帯の信号に変換して増幅し、ディジタル信号に変換してフィルタ型回り込み低減器18aに出力する。フィルタ型回り込み低減器18aは、入力された信号に対し直接波信号以外の信号を低減するための処理を施して送信機20aに出力する。送信機20aは、信号をアナログ信号に変換し、さらに無線周波数帯の信号に変換し、アンテナ送信に必要な電力まで増幅を行って第1の送受信機14aから出力する。また、第2の送受信機14bは、第1の送受信機14aが行う処理と同一の処理を分配器12が出力する信号に施して出力する。
送受信機切り換えスイッチ34は、制御部38が出力するスイッチ制御信号Scに従い、第1の送受信機14aが出力する信号と第2の送受信機14bが出力する信号のいずれかを選択し、選択した信号を送信アンテナ36に入力する。送信アンテナ36は、送受信機切り換えスイッチ34から入力された信号を電磁波として送信する。
まず、送受信機切り換えスイッチ34が第1の送受信機14aの出力端子Txaを選択し、第1の送受信機14aが現用送受信機として動作している場合のフィルタ型回り込み低減器18aおよびタップ係数生成部22aの動作について説明する。
フィルタ型回り込み低減器18aは、加算器24a、FIRフィルタ(Finite Impulse Response Filter)26aを備えて構成される。加算器24aでは、フィルタ型回り込み低減器18aに入力された入力信号IaとFIRフィルタ26aが出力する低減信号Raが加算され、その信号はフィルタ型回り込み低減器18aから出力信号Oaとして出力される。出力信号Oaは、送信機20a、同期信号生成部28a、特性解析信号抽出部30aおよびFIRフィルタ26aに入力される。
FIRフィルタ26aは、タップ係数生成部22aが出力するタップ係数に基づいて規定される特性に基づいて出力信号Oaに対する処理を施し、低減信号Raとして加算器24aに出力する。
タップ係数生成部22aは、同期信号生成部28a、同期信号選択スイッチSWa、特性解析信号抽出部30a、タップ係数算出部32aを備えて構成される。
一般に、OFDM信号は図2に示すように、所定の情報を示す期間である伝送シンボル40が、時系列において複数個連なった情報単位であるフレーム46を一単位として伝送される。伝送シンボル40は、有効シンボル期間44とガードインターバル42とから構成される。有効シンボル期間44は情報伝送のために必要な情報を含む信号の期間である。ガードインターバル42は、有効シンボル期間44の一部の時間波形を摘出し、それと同一の時間波形を有する信号の一期間として有効シンボル期間44に前置したものである。
同期信号生成部28aは、ガードインターバル42の時間長と同一の時間長TGの信号を先摘出信号として出力信号Oaから摘出する。また、先摘出信号の摘出開始時刻から所定時間経過後における時間長TGの信号を後摘出信号として出力信号Oaから摘出する。同期信号生成部28aは、先摘出信号と後摘出信号との間の波形相関をとった信号を同期信号Gaとして同期信号選択スイッチSWaおよびSWbに出力する。
波形相関値は、先摘出信号の波形と後摘出信号の波形とが一致するタイミングで最大値をとるため、同期信号Gaは有効シンボル期間44のうちガードインターバル42と一致する部分(摘出部分)がフィルタ型回り込み低減器18aから出力されるタイミングでパルス波形を示す信号となる。
同期信号選択スイッチSWaは、端子eaを選択しているときは同期信号生成部28aが出力する同期信号Gaを特性解析信号抽出部30aに入力し、端子faを選択しているときは同期信号生成部28bが出力する同期信号Gbを特性解析信号抽出部30aに入力する。同期信号選択スイッチSWaは、第1の送受信機14aが現用送受信機として動作しているときに端子eaを選択した状態となるよう、制御部38が出力するスイッチ制御信号Saに基づいて制御される。
特性解析信号抽出部30aは、第1の送受信機14aが現用送受信機として動作しているときは、同期信号Gaが示すタイミングに基づいて、出力信号Oaに含まれる有効シンボル期間44から、回り込み伝達関数Cを算出するための特性解析信号を抽出し、タップ係数算出部32aに出力する。ここで、回り込み伝達関数Cとは、中継放送装置100の受信アンテナ10から中継放送装置100の内部回路を経て中継放送装置100の送信アンテナ36へ至り、さらに送信アンテナ36から中継放送装置100の外部の空間を経て受信アンテナ10へ至るまでの伝搬路の伝達関数をいう。
タップ係数算出部32aは、特性解析信号に基づいてタップ係数を算出し、FIRフィルタ26aに出力する。タップ係数は、特開2002−271295号公報または特開2002−290370号公報に記載されている処理に従って算出することが好適である。
この処理は、(a)特性解析信号の逆数を算出する処理、(b)特性解析信号の逆数の値を規格化する処理、(c)特性解析信号の逆数の値を規格化した信号に対して逆フーリエ変換を施す処理、(d)当該逆フーリエ変換を施すことによって得られた信号から、時刻初期値におけるインパルスを除外し離散化する処理を含む。タップ係数算出部はこの処理によって、特性解析信号からタップ係数を算出する。
具体的な処理の例について次に説明する。いま、低減信号Raはその値が零であるものとする。このとき特性解析信号は、周波数領域において次の(1)式のS1のように表される。
Figure 0004351223
ここに、C(ω)は周波数領域における回り込み伝達関数を示す。ωは角周波数を示す変数である。Hは振幅係数であり、特性解析信号の振幅に比例する定数である。中央の式は、1回の回り込みにつきC(ω)が1回だけ掛け合わされることにより、多重回り込み信号が重畳された信号が公比をC(ω)とする等比級数の和で表されることを意味する。右辺はそれをシグマ記号を用いない形で表現したものであり数学公式から導かれる。
タップ係数算出部32aは、(1)式で表される信号S1の平均値等からHの値を算出し、(1)式の逆数にHを乗じて次の(2)式で表される信号S2を算出する。
Figure 0004351223
タップ係数算出部32aは、(2)式で表される信号S2に逆フーリエ変換を施し、次の(3)式で表される信号S3を算出する。逆フーリエ変換の方法としては、逆高速フーリエ変換(IFFT)等を適用することが好適である。
Figure 0004351223
ここで、δ(t)は時間tについてのδ関数であり、t=0にインパルスが現れる関数である。c(t)は周波数領域における回り込み関数C(ω)を、時間領域の関数に変換したものである。
タップ係数算出部32aは、(3)式におけるt=0の値を除外し、所定の離散化時間間隔で−c(t)の値を離散化した値に従ってタップ係数を算出し、FIRフィルタ26aに出力する。
このようにして算出されたタップ係数をFIRフィルタ26aに出力することによって、FIRフィルタ26aの周波数特性は−C(ω)となる。これによって、FIRフィルタ26aが出力する低減信号Raは、1回の回り込み信号と大きさが同一で逆極性の関係にある信号となる。低減信号Raが加算器24aにおいて入力信号Iaに加算されることで1回の回り込み信号が低減される。これによって、多重回り込み信号による中継放送装置100の発振が回避される。
なお、ここで説明したタップ係数を算出する処理は一つの例であり、その他様々な処理が考えられる。すなわち、(1)式を回り込みのない値Hに収束させるような処理であれば適用可能である。例えば、回り込みに基づく特性解析信号の波形を取得し、取得した波形に干渉波形が含まれなくなるようタップ係数を更新していく処理が考えられる。
なお、第2の送受信機14bは第1の送受信機14aと同一の構成であるため、第2の送受信機14bを現用送受信機として使用している場合の動作については、第1の送受信機14aを現用送受信機として使用している場合の動作と同様に説明することができる。
次に、送受信機切り換えスイッチ34が第1の送受信機14aの出力端子Txaを選択し第1の送受信機14aが現用送受信機として動作している状態において、送受信機切り換えスイッチ34が第2の送受信機14bの出力端子Txbを選択した場合の動作について説明する。送受信機切り換えスイッチ34が第2の送受信機14bの出力端子Txbを選択することにより、第2の送受信機14bが出力する信号は、送信アンテナ36を介して送信される。
図3に、スイッチ制御信号Sc、Sb、およびSaの時間波形を示す。スイッチ制御信号Scが低電位VLを示すときは、送受信機切り換えスイッチ34は第1の送受信機14aの出力端子Txaを選択し、スイッチ制御信号Scが高電位VHを示すときは、送受信機切り換えスイッチ34は第2の送受信機14bの出力端子Txbを選択するものとする。また、スイッチ制御信号Sbが低電位VLを示すときは同期信号選択スイッチSWbは端子ebを選択した状態となり、スイッチ制御信号Sbが高電位VHを示すときは同期信号選択スイッチSWbは端子fbを選択した状態となるものとする。同様に、スイッチ制御信号Saが低電位VLを示すときは同期信号選択スイッチSWaは端子eaを選択した状態となり、スイッチ制御信号Saが高電位VHを示すときは同期信号選択スイッチSWaは端子faを選択した状態となるものとする。
スイッチ制御信号Scは、時刻tjで低電位VLから高電位VHに変化する。これによって、送受信機切り換えスイッチ34は時刻tjに第2の送受信機14bの出力端子Txbを選択し、第2の送受信機14bが出力する信号は、時刻tj以降は送信アンテナ36を介して送信される。
スイッチ制御信号Sbは、時刻tjより時間t1だけ前の時刻tiに低電位VLから高電位VHに変化し、時刻tiより時間t2だけ後の時刻tkに高電位VHから低電位VLに変化する。これによって、同期信号選択スイッチSWbは時刻tiに端子fbを選択した状態となり時刻tkに端子ebを選択した状態となるため、時刻tiから時刻tkまでの間は、第1の送受信機14aの同期信号生成部28aが出力する同期信号Gaが特性解析信号抽出部30bに出力される。時刻tiから時刻tkまでの間、特性解析信号抽出部30bは、同期信号Gaが示すタイミングに従って、フィルタ型回り込み低減器18bの出力信号Obから特性解析信号を抽出しタップ係数算出部32bに出力する。タップ係数算出部32bは特性解析信号に従ったタップ係数を算出し、FIRフィルタ26bに出力する。
時刻tiから時刻tkまでの間に、同期信号生成部28bは、フィルタ型回り込み低減器18bの出力信号Obに含まれる直接波信号に基づく同期信号Gbを生成する状態となる。そして、時刻tkには、同期信号選択スイッチSWbは端子ebを選択した状態となり、特性解析信号抽出部30bは、同期信号生成部28bが出力する同期信号Gbが示すタイミングに従って、フィルタ型回り込み低減器18bの出力信号Obから特性解析信号を抽出しタップ係数算出部32bに出力する。時刻tk以降、第2の送受信機14bは現用送受信機として動作する。
なお、図3ではスイッチ制御信号Saは、低電位VLを維持しているが、時刻tj以降は、低電位VLとなっても高電位VHとなってもよい。また、ここでは、スイッチ制御信号Sbが時刻tjより時間t1だけ前の時刻tiに低電位VLから高電位VHに変化する場合について示したが、第2の送受信機14bが予備送受信機として動作している間、スイッチ制御信号Sbを高電位VHとしておき、時刻tkに低電位VLとしてもよい。
このような制御によれば、特性解析信号抽出部30bは、送受信機切り換えスイッチ34が第2の送受信機14bの出力端子Txbを選択する時刻tjより時間t1だけ先立って、第1の送受信機14aの同期信号生成部28aが出力する同期信号Gaが示すタイミングに従った動作を開始する。これによって第2の送受信機14bに入力される1回の回りこみ信号の絶対値が直接波信号の絶対値を超えている場合であっても、特性解析信号抽出部30bは、直接波信号に基づいて生成された同期信号Gaが示すタイミングに基づいて、出力信号Obから直接波信号の特性解析信号を抽出する。そして、FIRフィルタ26bからは、1回の回りこみ信号と大きさが等しく逆極性である低減信号Rbが出力される。したがって、第2の送受信機14bに入力される1回の回りこみ信号の絶対値が、直接波信号の絶対値を超えている場合であっても、FIRフィルタ26bが出力する低減信号Rbによって1回の回り込み信号を低減することができ、多重回り込みによる発振を回避することができる。
図4に第2の実施形態に係る中継放送装置102の構成を示す。中継放送装置102はOFDM信号を中継送信するものである。中継放送装置102は、受信アンテナ10、分配器12、第1の送受信機48a、第2の送受信機48b、送受信機切り換えスイッチ34、送信アンテナ36、制御部38を備えて構成される。また、第1の送受信機48aは、受信機16a、送信機20a、伝送定数制御型回り込み低減器50a、伝送定数制御部60aを備えて構成され、第2の送受信機48bは、受信機16b、送信機20b、伝送定数制御型回り込み低減器50b、伝送定数制御部60bを備えて構成される。第1の送受信機48aと第2の送受信機48bは同一の構成部を有するため、末尾の符号aまたはbによって第1の送受信機48aに属する構成部であるか第2の送受信機48bに属する構成部であるかを区別し、重複する説明を省略する。また、第1の実施形態に係る中継放送装置100と同一の構成部については同一の符号を付してその説明を省略する。
中継放送装置102は、中継放送装置100に対し、フィルタ型回り込み低減器18aおよび18bをそれぞれ伝送定数制御型回りこみ低減部50aおよび50bに、タップ係数生成部22aおよび22bをそれぞれ伝送定数制御部60aおよび60bに置き換えたものである。
伝送定数制御型回り込み低減器50aは、加算器24a、可変遅延器52a、可変位相器54a、可変減衰器56aを備えて構成される。可変遅延器52aは、伝送定数制御型回り込み低減器50aの出力信号Oaの遅延時間を調整して可変位相器54aに入力する。可変位相器54aは、可変遅延器52aから入力された信号の搬送波の位相を調整して可変減衰器56aに入力する。可変減衰器56aは、可変位相器54aから入力された信号の振幅を調整して低減信号Raとして加算器24aに入力する。ここで、位相推移量とは変調信号の搬送波に対する位相推移量をいい、遅延時間とは変調信号の情報伝送にもたらされる伝送遅延時間をいう。可変遅延器52aでの遅延時間、可変位相器54aでの位相推移量、および可変減衰器56aでの減衰量は、伝送定数制御部60aから出力される定数制御信号Coに従って調整される。
伝送定数制御部60aは、同期信号生成部28a、同期信号選択スイッチSWa、特性解析信号抽出部30a、定数制御信号生成部58aを備えて構成される。特性解析信号抽出部30aは、同期信号選択スイッチSWaが端子eaを選択しているときには同期信号Gaが示すタイミングに基づいて、同期信号選択スイッチSWaが端子faを選択しているときには同期信号Gbが示すタイミングに基づいて、出力信号Oaに含まれる有効シンボル期間44から特性解析信号を抽出し、定数制御信号生成部58aに出力する。
定数制御信号生成部58aは、特性解析信号に対して(a)特性解析信号の逆数を算出する処理、および(b)特性解析信号の逆数の値を規格化する処理を施し、このような処理によって得られた関数から1を減算した関数T(ω)を算出する。送受信機48aが現用送受信機として動作しているときは、関数T(ω)は回り込み伝達関数C(ω)に一致する。このことは上記(2)式から明らかである。そして、可変遅延器52a、可変位相器54a、および可変減衰器56aが縦続接続されることによる伝送特性が関数T(ω)の逆位相値−T(ω)となるような定数制御信号Coを生成し、可変遅延器52a、可変位相器54a、および可変減衰器56aに出力する。
伝送定数制御部60aから出力される定数制御信号Coに従って、可変遅延器52aでの遅延時間、可変位相器54aでの位相推移量、および可変減衰器56aでの減衰量がそれぞれ調整されることによって、可変遅延器52a、可変位相器54a、および可変減衰器56aが縦続接続されることによる伝送特性は−T(ω)となる。
制御部38は、第2の送受信機48bが予備送受信機として動作している状態において現用送受信機としての動作を開始させるときには、スイッチ制御信号Sc、Sb、およびSaの値を図3に示すように制御する。このような制御によれば、特性解析信号抽出部30bは、送受信機切り換えスイッチ34が第2の送受信機48bの出力端子Txbを選択する時刻tjより時間t1だけ先立って、第1の送受信機48aの同期信号生成部28aが出力する同期信号Gaが示すタイミングに従った動作を開始する。
これによって、第2の送受信機48bに入力される1回の回りこみ信号の絶対値が直接波信号の絶対値を超えている場合であっても、特性解析信号抽出部30bは、直接波信号に基づいて生成された同期信号Gaが示すタイミングに基づいて、出力信号Obから直接波信号の特性解析信号を抽出する。そして、伝送定数制御型回り込み低減器50aの可変減衰器56bからは、1回の回りこみ信号と大きさが等しく逆極性である低減信号Rbが出力される。したがって、第2の送受信機48bに入力される1回の回りこみ信号の絶対値が、直接波信号の絶対値を超えている場合であっても、可変減衰器56bが出力する低減信号Rbによって1回の回り込み信号を低減することができ、多重回り込みによる発振を回避することができる。
第1の実施形態に係る中継放送装置の構成を示す図である。 OFDM信号の構成を示す図である。 スイッチ制御信号Sc、Sb、およびSaの時間波形を示す図である。 第2の実施形態に係る中継放送装置の構成を示す図である。 中継放送装置の構成を示す図である。
符号の説明
100,102,104 中継放送装置、10 受信アンテナ、12 分配器、14a,48a,62a 第1の送受信機、14b,48b,62b 第2の送受信機、16a,16b 受信機、18a,18b フィルタ型回り込み低減器、20a,20b 送信機、22a,22b タップ係数生成部、24a,24b 加算器、26a,26b FIRフィルタ、28a,28b 同期信号生成部、30a,30b 特性解析信号抽出部、32a,32b タップ係数算出部、34 送受信機切り換えスイッチ、36 送信アンテナ、38 制御部、40 伝送シンボル、42 ガードインターバル、44 有効シンボル期間、46 フレーム、50a,50b 伝送定数制御型回り込み低減器、52a,52b 可変遅延器、54a,54b 可変位相器、56a,56b 可変減衰器、58a,58b 定数制御信号生成部、60a,60b 伝送定数制御部、64a,64b 回り込み低減器、SWa,SWb 同期信号選択スイッチ、Sa,Sb,Sc スイッチ制御信号。

Claims (3)

  1. 共通の受信アンテナで信号を受信し、受信した信号の周波数と同一周波数の信号を送信用信号としてそれぞれが出力する第1および第2の送受信機と、
    前記第1の送受信機の出力信号または前記第2の送受信機の出力信号のいずれかを選択して送信アンテナを介して送信する選択送信手段と、
    を備える中継放送装置であって、送信局から送信されたOFDM信号を受信し、受信したOFDM信号の周波数と同一周波数のOFDM信号を受信局に送信する中継放送装置、
    に備えられ、
    前記中継放送装置の受信信号に含まれる前記中継放送装置から送信され当該中継放送装置で受信された回り込み信号を低減し、回り込み低減処理を施した信号を送信用信号として出力する、前記第1および第2の送受信機のそれぞれに備えられる回り込み低減装置であって、
    当該回り込み低減装置のOFDM出力信号のガードインターバルに基づいて、当該OFDM出力信号に対する同期信号を生成し出力する同期信号生成手段と、
    当該回り込み低減装置のOFDM出力信号の回り込み信号成分を推定する処理を実行し、推定回り込み信号を生成する回り込み信号推定手段と、
    前記中継放送装置の受信信号に前記推定回り込み信号を逆極性とした信号を加算して出力する加算手段と、
    を備え、
    前記回り込み信号推定手段は、
    前記選択送信手段が、当該回り込み信号推定手段を備える方の自送受信機とは異なる方の他送受信機の出力信号を選択する状態から、当該自送受信機の出力信号を選択する状態となる前に、当該他送受信機の同期信号生成手段が出力する同期信号に従って前記推定回り込み信号を生成し、
    前記選択送信手段が、当該他送受信機の出力信号を選択する状態から、当該自送受信機の出力信号を選択する状態となった後に、当該自送受信機の同期信号生成手段が出力する同期信号に従って前記推定回り込み信号を生成することを特徴とする回り込み低減装置。
  2. 請求項1に記載の回り込み低減装置であって、
    前記回り込み信号推定手段は、
    前記選択送信手段が前記他送受信機の出力信号を選択する状態から前記自送受信機の出力信号を選択する状態となる切り換え時刻より所定時間前から所定時間が経過するまでの間、前記他送受信機の同期信号生成手段が出力する同期信号に従って前記推定回り込み信号を生成し、当該切り換え時刻を経過して当該所定時間が経過した後に、前記自送受信機が備える同期信号生成手段が出力する同期信号に従って前記推定回り込み信号を生成し、
    前記他送受信機の回り込み信号推定手段が、前記自送受信機の同期信号生成手段が出力する同期信号に従って前記推定回り込み信号を生成している間、前記自送受信機の同期信号生成手段が出力する同期信号に従って前記推定回り込み信号を生成することを特徴とする回り込み低減装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の回り込み低減装置を備える前記第1および第2の送受信機と、
    前記選択送信手段と、
    を備え、
    送信局から送信されたOFDM信号を受信し、受信したOFDM信号の周波数と同一周波数のOFDM信号を受信局に送信することを特徴とする回り込み低減機能付き中継放送装置。
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