以下、本発明の実施の形態を説明する。
なお、以下の説明において、転写域において第1像担持手段に対向する側の転写材の面を表面(第1面)、転写材の他方の側の面を裏面(第2面)といい、転写材の表面に転写される画像を表面画像、転写材の裏面に転写される画像を裏面画像という。
まず、本発明の一実施形態の画像形成プロセス及び各機構について、図1〜図3を用いて説明する。
図1は本発明の画像形成装置の一実施形態を示す画像形成装置の断面構成図である。
第3像担持手段である中間転写体10は、周面上にトナー像の保持を可能とした無端状のベルトであり、例えば厚さ0.5〜2.0mm、体積抵抗率108〜1014Ω・cmのシリコンゴム或いはウレタンゴムからなる半導電性のゴムベルト基体の外側に、トナーフィルミング防止層として厚さ5〜50μmの半導電性のフッ素コーティングを行った2層構成とされる。
ゴムベルト基体の代わりに、厚さ0.1〜0.5mm、体積抵抗率108〜1014Ω・cmの半導電性のポリエステル、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリイミド、変性ポリイミドやETFE(エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体)等を使用することもできる。
この中間転写体10は、駆動ローラ11A、テンションローラ13、従動ローラ11B、案内ローラ12B、従動ローラ11C、案内ローラ12Bとにより水平方向に張設された状態で、駆動ローラ11Aに伝達される動力により反時計方向に循環して搬送され、回転する。
回転する中間転写体10上面には、第1及び第2プロセスユニット20A、20Bが水平配置されている。この第1及び第2プロセスユニット20A、20Bそれぞれは、トナー像を担持する像担持手段である感光体ドラム21と感光体ドラム21上にトナー像を形成するトナー像形成手段26とで構成され、周知の電子写真プロセスで感光体ドラム21上にトナー像を形成するプロセスユニット20であり、後段において詳述するように、制御を除いて同じ構成を有している。
なお、第1及び第2プロセスユニット20A、20Bとで同じ構成の場合A,Bの添え字を除いて符号を記す。
プロセスユニット20は、図示しないガイド部材を介して装置本体の上方から各感光体ドラム21の周面が前記の中間転写体10に所定の当接圧をもって接するよう位置規制して装着される。
なお、トナー像形成手段26は、帯電手段であるスコロトロン帯電器22、露光手段である露光ユニット25、現像手段である現像器23及びクリーニング手段であるクリーニング装置24とから構成されている。
第1及び第2像担持手段である感光体ドラム21A、21Bは外径30〜80mmの接地された円筒状のアルミニウム基体の外周に、有機感光層(OPC)を形成したもので、装置本体の動力により時計方向に前記中間転写体10の周速度と同速度をもって駆動回転される。
スコロトロン帯電器22は、鋸歯状電極或いはワイヤ電極からなるコロナ放電電極と、感光体ドラム10の前述した有機感光体層に対し所定の電位に保持された制御グリッドとで構成され、感光体ドラム21の移動方向に対して直交する方向に感光体ドラム21と対峙し近接して取り付けられる。
スコロトロン帯電器22は、トナーと同極性のコロナ放電(本実施形態においてはマイナス帯電)を行い、感光体ドラム21に対し一様な電位を与える。
露光ユニット25は、感光体ドラム21の軸と平行に主走査方向に配列された像露光光発光素子としてのLED(発光ダイオード)を複数個アレイ状に並べた線状の露光素子と、等倍結像素子としてのセルフォックレンズから構成される。
露光素子としては、その他FL(蛍光体発光),EL(エレクトロルミネッセンス),PL(プラズマ放電)等の複数の発光素子をアレイ状に並べた線状のものが用いられる。
露光ユニットは、別体の画像読み取り装置によって読み取られメモリに記憶された画像データに基づいて感光体ドラム21に像露光を行い、感光体ドラム21上に潜像を形成する。
現像器23は、例えば厚み0.5〜1mm、外径10〜30mmの円筒状の非磁性のステンレスあるいはアルミ材で形成された現像スリーブ230を備え、内部に一成分あるいは二成分の現像剤を収容している。
現像スリーブ230は、感光体ドラム21の回転方向と順方向に回転しており、現像スリーブ230に対しトナーと同極性(本実施形態においてはマイナス極性)の直流電圧あるいはさらに交流を加えた現像バイアスを印加することにより、感光体ドラム21の露光部に対して接触又は非接触状態で反転現像が行われる。
第1転写手段である転写器14A及び第2転写手段である転写器14Bは、前記の中間転写体10の背面にトナーと反対極性の電荷を付与して感光体ドラム21との間にトナー像の転写域を形成するもので、それぞれの感光体ドラム21の周面に対向して配置され、転写器14Aは感光体ドラム21Aのトナー像を供給される転写材である記録紙Pの上面(表面)に、一方転写器14Bは感光体ドラム21Bのトナー像を中間転写体10上にそれぞれ転写する。
転写材帯電手段である紙帯電器14Cは、ブラシ状をなした帯電器で、第1プロセスユニット20Aと第2プロセスユニット20Bとの間に位置していて、接地した従動ローラ11Cの周面に対向して配置され、中間転写体10に接離を可能とし、記録紙Pの中間転写体10への搬送時には摺接し供給される記録紙Pをトナーと同一極性に帯電し、帯電された記録紙Pは中間転写体10上に転写器14Bにより転写されたトナー像を介して或いは直接吸着して感光体ドラム21Aとの転写域へと搬送される。
なお紙帯電器14Cはコロナ帯電器であってもよい。
第3転写手段である転写器14Dは、中間転写体10上の記録紙Pの上面(表面)にトナーと反対極性の電荷を付与することによって中間転写体10上のトナー像を記録紙Pの下面(裏面)に転写するもので、接地した駆動ローラ11Aの周面に対向して配置される。
分離手段である除電器14Eは、上下すなわち表裏両面にトナー像を転写された記録紙Pを、放電により除電して、中間転写体10の周面より分離するもので、転写器14Dに隣接して設けられ、接地した駆動ローラ11Aの周面に対向して配置される。
定着手段である定着装置18は、共に内部にヒータを有する第1ローラ18Aと第2ローラ18Bとから構成される熱ローラ方式の定着器であり、除電器14Eで中間転写体10から分離した記録紙Pを挟着搬送することにより表裏両面に転写されたトナー像を同時に圧着加熱して定着する。
次に、この画像形成装置のプロセスについて説明する。
図示しない画像読取装置或いはパソコンなどから画像データが入力されると、後段において詳述する画像処理を施した後、一旦メモリに格納されて画像形成のプロセスに対応して表面と裏面の画像データが鏡像関係に処理されて、順次(それぞれ選択されて)露光ユニット25A、25Bに出力される。
先ず裏面の画像データが第2プロセスユニット20Bの露光ユニット25Bに入力され、第2プロセスユニット20B(の第2トナー像形成手段26B)においてはスコロトロン帯電器22B、露光ユニット25B、現像器23Bの作用により第2像担持手段である感光体ドラム21Bの周面上に、裏面の画像データに基づいた裏面のトナー像が形成され、このトナー像は第2転写手段である転写器14Bにより中間転写体10の背面を帯電して、中間転写体10の周面上に一旦転写される。
裏面のトナー像の形成及び転写に並行して給紙カセット15から記録紙Pが搬出ローラ15Aの作動により給紙を開始され、記録紙Pは給紙経路16を経由してタイミングローラ17に給送される。
一方、裏面の画像データの入力に所定の時間差を置いて表面の画像データが第1プロセスユニット20Aの露光ユニット25Aに入力され、第1プロセスユニット20A(の第1トナー像形成手段26A)においてはスコロトロン帯電器22A、露光ユニット25A、現像器23Aの作用により第1像担持手段である感光体ドラム21Aの周面上に表面のトナー像が形成される。
第1プロセスユニット20Aにおける感光体ドラム21Aの周面上の表面のトナー像の形成と、中間転写体10上に転写した裏面のトナー像の位置の双方に同期してタイミングローラ17の作動が開始され、表裏のトナー像先端位置と記録紙Pの先端位置が合致するように中間転写体10上の裏面のトナー像を介して中間転写体10上に給紙される。
このとき、記録紙Pは紙帯電器14Cの帯電により中間転写体10上のトナー像を介して中間転写体10上に吸着し、中間転写体10と一体で搬送される。
そして、第1転写手段である転写器14Aにより中間転写体10の背面を帯電して、第1プロセスユニット20Aの感光体ドラム21Aの担持する表面のトナー像を、搬送されている記録紙Pの上面(第1面)に、転写する。
次いで、第3転写手段である転写器14Dにより記録紙Pの表面を帯電して、第2プロセスユニット20Bの感光体ドラム21Bより転写された中間転写体10上の裏面のトナー像を、記録紙Pの下面(第2面)に再転写する。
かくして表裏両面にトナー像が転写された記録紙Pは除電器14Eの放電により除電されて中間転写体10の周面より分離され、記録紙Pの下面をガイドする拍車部材18Cを経て定着装置18へと搬送され、定着装置18においてトナー像を溶着したのち排紙ローラ19Aを経てトレイ19Bに排出される。
なお、曲率分離を利用する場合、除電器14Eは省略することができる。
一方、トナー像の転写を終えた各感光体ドラム21及び中間転写体10はそれぞれの備えるクリーニング装置24あるいは140によって残留トナーを除去、清掃されて、続くトナー像の形成と転写に備える。
このように本実施の形態の画像形成装置においては、感光体ドラム21A、21B上にそれぞれトナー像形成手段26A、26Bでトナー像を形成し、感光体ドラム21B上に形成されたトナー像は一旦中間転写体10上に転写し、その後、感光体ドラム21A、中間転写体10上のトナー像を記録紙Pの両面に転写し、同時に定着するので、画像形成スピードを著しく早めることができる。
特に、表裏の各トナー像が僅かな時間間隔で形成され、記録紙Pの表裏への転写が中間転写体10の一回転中に行われることとなるので、両面画像の記録に要する時間が著しく短縮されることとなる。
なお、上述した記録紙Pの両面に画像形成する際には、転写器14A、14B、14Dの転写条件を各々異ならせている。
これは、各転写器14A、14B、14Dによりトナー像を転写するときには、転写するトナー像と転写器との間に介在する記録紙やトナー像が異なるためである。そのため、本実施の形態では、各転写器14A、14B、14Dに最適な転写条件を記憶手段(後段において説明する)に記憶させておき、上述の記録紙Pの両面に画像形成する際には、各転写器14A、14B、14Dの各転写条件を記憶手段から読み出し、これに基づいて各転写器に転写電流を供給或いは転写電圧を印加する電源140A、140B、140D(図3参照)を制御する。これにより、良好な両面画像が形成できる。
さらに、詳述すると、転写器14Aによる転写においては、記録紙Pと裏面のトナー像とにより転写電界が転写器14Bによる転写に比して弱められるため、転写器14Aの転写条件である転写電流或いは転写電圧の絶対値を、転写器14Bの転写条件である転写電流或いは転写電圧の絶対値より大きくする。
さらに、転写器14Dによる転写においては、中間転写体10の背面の電荷(転写器14A、14Bによる電荷)を打ち消し、かつ、記録紙Pの表面のトナー像を極性変換する必要があるため、転写器14Dの転写条件である転写電流或いは転写電圧の絶対値を、転写器14Aの転写条件である転写電流或いは転写電圧の絶対値より大きくする。
ところで、上述した両面画像形成においては、第1トナー像形成手段26Aと第2トナー像形成手段26Bとを同じ制御(プロセス)条件で画像形成を行うと、第1プロセスユニット20Aによる(表面の)画像形成は感光体ドラム21Aから記録紙Pの表面への1回の転写で済むのに対し、第2プロセスユニット20Bによる(裏面)の画像形成は感光体ドラム21Bから中間転写体10、中間転写体10から記録紙Pの裏面へと2回の転写を行うため、第2プロセスユニット20Bにより形成された裏面画像の画像濃度が低くなる。これは転写の際に転写率が100%でないことからトナー付着量が低下することに起因する。
この問題を解決するために、本実施形態においては、第1トナー像形成手段26Aと第2トナー像形成手段26Bとは異なるプロセス条件とする。ここで、プロセス条件とは、帯電、露光、現像の条件であり、更に詳しくは、感光体ドラム21の帯電電位、露光量(露光強度或いは露光時間)、現像バイアス或いは現像スリーブ230の回転速度のことである。
このように、第1、第2プロセスユニット20A、20Bを同じプロセスユニットとして構成させて低コスト化を図るとともに、変更が容易なプロセス条件を異ならせることにより、表面及び裏面ともに最適な画像形成を可能とする。
特に、上述したように、裏面の画像形成にはトナー付着量が低下するため、感光体ドラム21Bに付着するトナー量が、感光体ドラム21Aに付着するトナー量より多くなる(同じ画像を形成する場合)ように異ならせる。
例えば、スコロトロン帯電器22Bのコロナ放電電極或いは制御グリッドに印加する電流若しくは電圧の絶対値を、スコロトロン帯電器22Aのコロナ放電電極或いは制御グリッドに印加する電流若しくは電圧の絶対値よりも大きくするように帯電条件を変更する。
画像の最大濃度に対応する露光ユニット25Bからの露光量を、同じ画像の最大濃度に対応する露光ユニット25Aからの露光量より多くするように、露光ユニットの発光強度或いはパルス幅を変更する。
現像スリーブ230Bに印加するバイアス電圧の絶対値或いは交流電圧を、現像スリーブ230Aに印加するバイアス電圧の絶対値或いは交流電圧より大きくする。
現像スリーブ230Bの回転速度を、現像スリーブ230Aの回転速度より速くする。
ところで、本実施の形態の画像形成装置において、原稿の画像を複写(画像形成)する場合、デジタル画像処理系の一例を示す図2で示すように、スキャナーなどのセンサにより原稿の画像を読み取り(S1)、読み取った画像情報をA/D変換(S2)した後、シェーディング補正(S3)した後、画像信号は、データ圧縮後(S4)、画像メモリ(S5)に蓄えられる。
なお、コンピュータなどからの信号を用いて画像形成する場合、その信号は、フォントデータなどからビットマップデータに展開されてラスタライズされた後、画像メモリ(S5)に入力される。
次に、出力命令に従って、順次画像メモリ(S5)から読み出された画像データは、データ復元処理(S6)された後、セレクタ(S7)によって、第2プロセスユニット20Bで形成すべき画像データ、すなわち、裏面画像の画像データと、第1プロセスユニット20Aで形成すべき画像データ、すなわち、表面画像の画像データに振り分けられる。
表面画像の画像データはそのままフレームメモリ(SA9)に蓄えられるが、裏面画像の画像データは画像の左右を反転する鏡像処理された後(S8)フレームメモリ(SB9)に蓄えられる。
各フレームメモリ(SA9,SB9)は各々2画面分のメモリを有しており、1画面分のメモリは上記画像データの展開用として、他の1画面のメモリは画像データの出力用として交互に使用される。
フレームメモリ(SA9)からの画像データは、γ変換(SA10)、フィルタリング(SA11)及び多値化(SA12)等の表面画像に応じた画像処理を経て第1プロセスユニット20Aの第1露光ユニット25Aに出力されるとともに、フレームメモリSB9からの画像データは、γ変換(SB10)、MTF補正等のフィルタリング(SB11)及び多値化(SB12)等の裏面画像に応じた画像処理を経て、第2プロセスユニット20Bの第2露光ユニット25Bに出力される。
そして、本実施形態のような画像形成装置においては、表面の画像形成をするときと裏面の画像形成をするときとでは、すなわち、第1プロセスユニット20Aによる画像形成と第2プロセスユニット20Bによる画像形成とでは、画像処理の条件を変更することが好ましい。
すなわち、本実施形態のように、第2プロセスユニット20Bによる(裏面の)画像形成は2回の転写を行うため、中間調がつぶれ(γが高くなる)線が太くなるという傾向がある。
そこで本実施形態では、画像処理のうち1つであるγ変換に関して、第1プロセスユニット20Aによる(表面の)画像形成用のγ変換(SA10)に比して、第2プロセスユニット20B(裏面の)画像形成用のγ変換(SB10)を、低γ補正を(ねかせたγ補正曲線を用いて)行う(すなわち、表面の画像形成時と裏面の画像形成時とでγ補正曲線を異ならせる)。
また、画像処理のうち1つであるフィルタリングに関して、第1プロセスユニット20Aによる(表面の)画像形成用のフィルタリング(SA11)に比して、第2プロセスユニット20B(裏面の)画像形成用のフィルタリング(SB11)の方を、細線処理が強くなるような(MTFフィルターを強くする。すなわち、表面の画像形成時と裏面の画像形成時とでMTFフィルターを異ならせる)処理を施す。
これら画像処理におけるγ補正曲線やMTFフィルターは、予め決めておき(表面の画像形成時と裏面の画像形成時とで異なり、各々独立して設定され)、記録紙P上で表面画像と裏面画像が同じくなるように調整が行われることが好ましい。
上述したプロセス条件や画像処理条件などの画像形成条件を異ならせることは、本実施の形態の画像形成装置において、記録紙Pの両面に画像形成を行う場合に限らず、表面或いは裏面の片面のみに画像形成を行う場合でも同様である。
ここで、本実施の形態の画像形成装置における記録紙Pの片面のみの画像形成について説明する。
まず、記録紙Pの表面のみに画像形成を行う場合、図示しない画像読取装置或いはコンピュータなどから画像データが入力されると、前述の画像処理を施した後、一旦メモリに格納されて、順次露光ユニット25Aに出力される。
第1プロセスユニット20A(の第1トナー像形成手段26A)においてはスコロトロン帯電器22A、露光ユニット25A、現像器23Aの作用により感光体ドラム21Aの周面上に、画像データに基づいたトナー像が形成される。
一方、トナー像の形成に並行して給紙カセット15から記録紙Pが搬出ローラ15Aの作動により給紙を開始され、記録紙Pは給紙経路16を経由してタイミングローラ17に給送されており、感光体ドラム21Aの周面上のトナー像の形成に同期してタイミングローラ17の作動が開始され、トナー像先端位置と記録紙Pの先端位置が合致するように中間転写体10上に給紙される。
記録紙Pは紙帯電器14Cの帯電により中間転写体10と一体で搬送されて、その上面(第1面)に第1プロセスユニット20Aの感光体ドラム21Aの担持するトナー像が転写器14Aにより転写される。表面のみにトナー像が転写された記録紙Pは除電器14Eの放電により除電されて中間転写体10の周面より分離され、拍車部材18Cを経て定着装置18へと搬送され、定着装置18においてトナー像を溶着したのち、排紙ローラ19Aを経てトレイ19Bに排出される。
次に、記録紙Pの裏面のみに画像形成を行う場合、図示しない画像読取装置或いはコンピュータなどから画像データが入力されると、前述の画像処理(勿論、上述したように、低γ補正や細線処理)を施した後、一旦メモリに格納されて、順次露光ユニット25Bに出力される。
第2プロセスユニット20B(の第2トナー像形成手段26B)においてはスコロトロン帯電器22B、露光ユニット25B、現像器23Bの作用により感光体ドラム21Bの周面上に、画像データに基づいたトナー像が形成され(勿論、上述したようにプロセス条件を異ならせて)、このトナー像は転写器14Bにより中間転写体10の周面上に一旦転写される。一方、トナー像の形成及び転写に並行して給紙カセット15から記録紙Pが搬出ローラ15Aの作動により給紙を開始され、記録紙Pは給紙経路16を経由してタイミングローラ17に給送されており、中間転写体10上に転写したトナー像の位置に同期してタイミングローラ17の作動が開始され、トナー像先端位置と記録紙Pの先端位置が合致するように中間転写体10上のトナー像を介して中間転写体10上に給紙される。
記録紙Pは紙帯電器14Cの帯電により中間転写体10と一体で搬送されて、第1プロセスユニット20Aの直下を通過した後、その下面(第2面)に第2プロセスユニット20Bの感光体ドラム21Bより転写された中間転写体10上のトナー像が転写器14Dにより再転写される。裏面のみにトナー像を転写された記録紙Pは除電器14Eの放電により除電されて中間転写体10の周面より分離され、拍車部材18Cを経て定着装置18へと搬送され、定着装置18においてトナー像を溶着したのち排紙ローラ19Aを経てトレイ19Bに排出される。
このように、本実施の形態の画像形成装置においては、記録紙Pの両面に画像形成を行う(両面画像形成モードともいう、ただし、後段において詳述するがこの両面画像形成モードは2つのモードがある)だけでなく、記録紙Pの表面あるいは裏面の片面のみに画像形成を行う(それぞれ、表面画像形成モード、裏面画像形成モードともいう)ことができる。
ところで、この画像形成装置において、記録紙Pの両面に画像形成を行う場合と、片面(第1面あるいは第2面)に画像形成を行う場合とで、トナー像を記録紙Pに転写する転写器14A及び/又は転写器14Dの各転写の条件を同じ条件とすると、トナー像の有無等により、転写を行わないトナー像の存在によって、転写しようとするトナー像の転写が影響を受け、転写の不良、トナー像の乱れなどの問題が生じる。
詳述すると、転写器14Aの位置では、両面画像形成モード時には記録紙Pと中間転写体10との間に裏面のトナー像が存在するが、表面画像形成モード時には裏面のトナー像が存在しない。
また、転写器14Dの位置では、両面画像形成モード時には記録紙Pの表面に表面のトナー像が存在するが、裏面画像形成モード時には表面のトナー像が存在しない。
そして、両面画像形成モード時は、各転写器による転写させないトナー像が存在するため、片面画像形成モード(表面画像形成モード或いは裏面画像形成モード)時に比して、転写電界が弱められ、いずれのモードであって同じ転写条件とすると、転写の不良が生じる。
この問題を解決するために、本実施の形態においては、転写器14A及び/又は転写器14Dの転写条件を、記録紙Pの片面のみに画像形成を行うときと、記録紙Pの両面に画像形成を行うときとで、異ならせている。
これについて、制御ブロックの概念図である図3に基づいて、詳細に説明する。
不図示の操作パネルに設けられた画像形成モード選択釦41によって、両面画像形成モード(後段において詳述するがこの両面画像形成モードは2つのモードがあるが、ここでは1つのモードとして説明する)、表面画像形成モード、裏面画像形成モードのうち、いずれか1つが選択される。
なお、この選択は、コンピュータなど外部機器からでも行うことができる。モードが選択されると、制御部(CPU)42は、選択されたモードに応じて、記憶手段であるROMやRAMに記憶されたシーケンス(上述したプロセス)に基づいて、画像形成装置を制御して、画像形成を行う。
このとき、記憶手段には予め実験等により求められた転写器14A、14Dの最適な転写条件が記憶されており、この転写条件に基づいて制御部42は転写器14Aに転写電流を供給或いは転写電圧を印加する電源140A及び転写器14Dに転写電流を供給或いは転写電圧を印加する電源140Dを制御する。
そして、上述したように、両面画像形成モードと片面画像形成モードとで転写器14A、14Dの転写条件を異ならせるために、本実施の形態では、記憶手段に記憶されている転写条件を、両面画像形成モード用と片面画像形成モード用の少なくとも2つ記憶させておき、画像形成モード選択釦41の選択に応じた転写条件を記憶手段から読み出し、これに基づいて電源140A、140Dを制御するようにする。
これにより、両面画像形成モードと片面画像形成モードいずれのモードであっても、良好な転写が行われ、良好な画像形成ができる。
さらに、詳述すると、表面画像形成モード時(記録紙Pの表面のみに画像形成を行う場合)は、転写器14Aの転写条件である転写電流或いは転写電圧の絶対値を、両面画像形成モード時(記録紙Pの両面に画像形成を行うとき)より小さくするとよい。
また、裏面画像形成モード時(記録紙Pの裏面のみに画像形成を行う場合)は、転写器14Dの転写条件である転写電流或いは転写電圧の絶対値を、両面画像形成時より小さくするとよい。
換言すると、両面画像形成モード時の転写電流或いは転写電圧の絶対値を、片面画像形成モード時に比して大きくするとよい。
上述の転写器14A、14Dの転写条件を両面画像形成モード時と片面画像形成モード時とで異ならせることと同様のことが、除電器14Eについてもいえる。
すなわち、この場合は、記録紙Pの両面或いは裏面に画像形成を行う場合と、表面に画像形成を行う場合とで、除電器14Eの分離条件を同じ条件とすると、転写器14Dによる放電や記録紙Pの表面或いは裏面のトナー像の有無等により、記録紙P上に留まる電荷が異なり記録紙Pと中間転写体10との付着力が異なるために、記録紙Pの分離性に影響を受け、分離が良好に行われない。
そのため、本実施の形態においては、除電器14Eの分離条件を、記録紙Pの表面のみに画像形成を行うときと、記録紙Pの両面或いは裏面のみに画像形成を行うときとで、異ならせている。
そのために、本実施の形態では、記憶手段に記憶されている分離条件を、画像形成モード選択釦41の選択に応じて読み出し、これに基づいて分離器14Eに除電電流を供給或いは除電電圧を印加する電源140Eを制御するようにする。
これにより、いずれのモードであっても、良好な分離が行われ、良好な画像形成ができる。
さらに、詳述すると、表面画像形成モード時は、除電器14Eの分離条件である除電電流或いは除電電圧の値を、裏面画像形成モード時より小さくするとよい。
また/さらに、裏面画像形成モード時は、除電器14Eの分離条件である除電電流或いは除電電圧を、両面画像形成モード時と等しいか或いは小さくするとよい。
上述の転写器14A、14Dの転写条件、除電器14Eの分離条件を両面画像形成モード時と片面画像形成モード時とで異ならせることと同様のことが、紙帯電器14Cについてもいえる。
すなわち、この場合は、記録紙Pの両面或いは裏面に画像形成を行う場合と、表面に画像形成を行う場合とで、紙帯電器14Cの帯電条件を同じ条件とすると、中間転写体10上にトナー像があるかないかによって、記録紙Pと中間転写体10との密着性が不良となり、中間転写体10上のトナー像の乱れなど生じ、良好な画像形成ができない。
そのため、本実施の形態においては、紙帯電器14Cの帯電条件を、記録紙Pの表面のみに画像形成を行うときと、記録紙Pの両面或いは裏面のみに画像形成を行うときとで、異ならせている。
そのために、本実施の形態では、記憶手段に記憶されている帯電条件を、画像形成モード選択釦41の選択に応じて読み出し、これに基づいて紙帯電器14Cに帯電電流を供給或いは帯電電圧を印加する電源140Cを制御するようにする。
これにより、いずれのモードであっても、良好な密着性が得られ、良好な画像形成ができる。
さらに、詳述すると、表面画像形成モード時は、紙帯電器14Cの帯電条件である帯電電流或いは帯電電圧の絶対値を、両面画像形成モード時より小さくするとよい。
また/さらに、両面画像形成モード時は、紙帯電器14Cの帯電条件である帯電電流或いは帯電電圧の絶対値を、裏面画像形成モード時と等しいか或いは小さくするとよい。
ところで、上述した転写器14A、14D、除電器14E、紙帯電器14Cさらには転写器14Bによる帯電、転写、分離特性は、記録紙Pの種類や環境条件の変化(さらには、繰り返し使用による中間転写体10の変化や劣化)によって、変化するため、本実施の形態では、これらにも適応し、常に良好な画像形成が可能なように構成している。
以下、これについて図3を参照しながら説明する。
環境条件検出手段として画像形成装置内の湿度を検出する湿度検出センサ43(図1においては図示せず)が、プロセスユニット20A、20Bの間であって、中間転写体10に近接して設けられ、湿度検知信号として制御部42に入力される。
なお、環境条件を検出するために、本実施の形態では湿度検出センサ43を設けたが、この他に画像形成装置内の温度を測定する温度検出センサを設け、これにより検出された温度と合わせて環境条件を検出してもよい。
また、記録紙Pの種類は、不図示の操作パネル等に設けられた記録紙Pの種類を選択するスイッチ(例えば、記録紙Pが厚紙であるとき押圧する厚紙スイッチやOHPであるとき押圧するOHPスイッチなど)からの信号が転写材検知信号として制御部42に入力される。
記録紙Pの種類の検出は、これに限らず、記録紙Pの抵抗や容量などを検出することにより、記録紙Pの種類を検出してもよい。
例えば、紙帯電器14Cを用いて、記録紙Pの先端部分での通電電流値を検出することにより、記録紙Pの抵抗や容量を検出することができる。
なお、この場合、記録紙Pの巾が変化した場合、通電電流値が変化するので、記録紙Pの巾情報も参照しながら、記録紙Pの抵抗や容量を検出することが好ましい。
さらに、繰り返し使用による中間転写体10の変化や劣化を検出するために、本実施の形態では、紙帯電器14Cを用いて検出している。
すなわち、中間転写体10の変化や劣化は、中間転写体10の抵抗や容量によって検出することができるので、記録紙Pが中間転写体10上を通過しないときに、紙帯電器14Cを中間転写体10に当接させて電圧を印加し、通電電流値を検知する。
そして、この信号を、中間転写体抵抗・容量検知信号として制御部42に入力する。
制御部42では、これら入力された湿度検知信号、転写材検知信号、中間転写体抵抗・容量検知信号に応じて、転写器14A、14B、14Dの各転写条件、除電器14Eの分離条件、紙帯電器14Cの帯電条件を、記憶手段から読み出し或いは演算して、この条件に基づいて各々を制御する。
これにより、帯電、転写、分離の不良の発生をなくし、良好な画像形成が可能となる。すなわち、湿度が高くなる、記録紙Pの帯電特性が悪化する、中間転写体10の帯電特性が悪化するなどが発生した場合、各条件の電流或いは電圧の絶対値を大きくすることにより、これらの影響をカバーすることができる。
なお、本実施の形態では、転写器14A、14B、14Dの各転写条件、除電器14Eの分離条件、紙帯電器14Cの帯電条件の制御は、記録紙Pの種類、環境条件、中間転写体10の劣化の3つに応じて行ったが、これに限らず、この3つのうちの少なくとも1つに応じて行ってもよい。
さらに、本実施の形態では、転写器14A、14B、14Dの各転写条件、除電器14Eの分離条件、紙帯電器14Cの帯電条件のうち少なくとも2つを連動して変更するようにしている。
これは、既に述べたように、本実施の形態の画像形成装置においては、両面画像形成モード、表面画像形成モード、裏面画像形成モードの各モードによって、駆動(制御)する手段が各々異なり、これら複雑に絡み合う制御を、少なくとも2つを連動して変更することにより、容易に最適条件に設定することができる。
例えば、それぞれの制御を独立に行った場合、各制御は各々独立したものではなく、複雑に関連したものであり、各制御の最適設定範囲が極大値を持っているので、例えば電流値を大きくしすぎたり、或いは電流値の増加幅を少なくしすぎたりするような場合が生じ、必ずしも最適条件に設定することができないばかりでなく、この制御が非常に複雑となる。
さらに詳細にこの制御について説明すると、以下のa)〜i)のうち少なくとも1つを行うことが好ましい。
a)両面画像形成モード時に、転写器14Bの転写条件である転写電流或いは転写電圧の絶対値を大きくしたとき、転写器14Aの転写条件である転写電流或いは転写電圧の絶対値を大きくする、又は、転写器14Dの転写条件である転写電流或いは転写電圧の絶対値を大きくする。これにより、良好な両面画像を形成することができる。
b)両面画像形成モード時に、転写器14Aの転写条件である転写電流或いは転写電圧の絶対値を大きくしたとき、転写器14Dの転写条件である転写電流或いは転写電圧の絶対値を大きくする、又は、除電器14Eの分離条件である除電電流或いは除電電圧の値を大きくする。これにより、良好な両面画像を形成することができる。
c)両面画像形成モード時に、転写器14Dの転写条件である転写電流或いは転写電圧の絶対値を大きくしたとき、除電器14Eの分離条件である除電電流或いは除電電圧の値を大きくする。これにより、良好な両面画像を形成することができる。
d)両面画像形成モード時に、紙帯電器14Cの帯電条件である帯電電流或いは帯電電圧の絶対値を大きくしたとき、転写器14Aの転写条件である転写電流或いは転写電圧の絶対値を大きくする、又は、転写器14Dの転写条件である転写電流或いは転写電圧の絶対値を大きくする、又は、除電器14Eの分離条件である除電電流或いは除電電圧の値を大きくする。これにより、良好な両面画像を形成することができる。
e)表面画像形成モード時に、転写器14Aの転写条件である転写電流或いは転写電圧の絶対値を大きくしたとき、除電器14Eの分離条件である除電電流或いは除電電圧の値を大きくする。これにより、良好な表面画像を形成することができる。
f)表面画像形成モード時に、紙帯電器14Cの帯電条件である帯電電流或いは帯電電圧の絶対値を大きくしたとき、転写器14Aの転写条件である転写電流或いは転写電圧の絶対値を大きくする、又は、除電器14Eの分離条件である除電電流或いは除電電圧の値を大きくする。これにより、良好な表面画像を形成することができる。
g)裏面画像形成モード時に、転写器14Bの転写条件である転写電流或いは転写電圧の絶対値を大きくしたとき、転写器14Dの転写条件である転写電流或いは転写電圧の絶対値を大きくする。これにより、良好な裏面画像を形成することができる。
h)裏面画像形成モード時に、転写器14Dの転写条件である転写電流或いは転写電圧の絶対値を大きくしたとき、除電器14Eの分離条件である除電電流或いは除電電圧の値を大きくする。これにより、良好な裏面画像を形成することができる。
i)裏面画像形成モード時に、紙帯電器14Cの帯電条件である帯電電流或いは帯電電圧の絶対値を大きくしたとき、転写器14Dの転写条件である転写電流或いは転写電圧の絶対値を大きくする、又は、除電器14Eの分離条件である除電電流或いは除電電圧の値を大きくする。これにより、良好な裏面画像を形成することができる。
ところで、両面画像形成モード(以下、第1両面画像形成モードともいう)で奇数頁の画像を第1感光体ドラム21A上(記録紙Pの表面)に形成し、偶数頁の画像を第2感光体ドラム21B上(記録紙Pの裏面)に形成した場合、トレイ19B上に排紙される記録紙Pは、図4(a)に示すように、1頁目の画像が下側に向いた、所謂フェイスダウンの状態で排紙され、全ての頁の画像形成が終了すると、頁の揃った画像形成が可能となる。
ところが、ユーザー側の要望としては、1頁目の画像が上側に向いた、所謂フェイスアップの状態で画像形成しようとする場合がある。
本実施の形態の画像形成装置は、このようなユーザーの要望にも対応することができ、使い勝手の向上を図ることができる。
これについて、以下、画像形成された記録紙Pの排紙状態を模式的に示した図4に基づき説明する。
上述したように、第1両面画像形成モードで画像形成を行うとフェイスダウンの状態で頁の揃った画像となる。
これに対して、ユーザーが排紙の形態としてフェイスアップを要望した場合、本実施の形態では、画像信号の出力先及び出力順を変更した第2両面画像形成モードで画像形成を行う。
すなわち、偶数頁の画像を第1感光体ドラム21A上(記録紙Pの表面)に形成し、奇数頁の画像を第2感光体ドラム21B上(記録紙Pの裏面)に形成し(換言すると、画像信号の出力先を第1両面画像形成モードとは逆にする)、さらに、n頁の画像に対しては1、2頁目から画像形成を行うのではなくn、n−1頁目から画像形成をするように画像信号の出力順を変更する。
これによって、図4(b)に示す如く、フェイスアップの状態で、頁の揃った画像を形成することができる。
また、同様なことが片面画像形成時にもいえる。すなわち、トレイ19B上に排紙された記録紙Pは、フェイスダウンの状態となっているので、既に述べた表面画像形成モードでは、1頁目から画像形成を行うことにより、頁の揃った画像を形成することができる(図4(c))。
これに対して、裏面画像形成モードにおいては、トレイ19B上に排紙された記録紙Pは、フェイスアップの状態となっているので、1頁目から画像形成を行うのではなく、n頁目から画像形成をするように画像信号の出力順を変更する。
これによって、図4(d)に示す如く、フェイスアップの状態で、頁の揃った画像を形成することができる。
このように、本実施の形態では、記録紙Pの排紙形態(フェイスアップかフェイスダウンか)に応じて、トナー像を形成するための画像信号の出力先又は/及び出力順を変更するよう構成したので、頁の揃った画像形成が可能となり、使い勝手の向上となる。
なお、本実施の形態では、記録紙Pは画像形成装置の上部に設けたトレイ19B(第2排紙手段)上に排紙するように構成したので、トレイ19B上の記録紙Pは第2面を上側にして排紙されるが、定着装置18から排出された記録紙Pを画像形成装置の側方(第1図において左方)に排紙できるように、トレイ19Bとは別体の不図示のトレイ(第1排紙手段)を設け、記録紙Pの第1面を上側にして排紙するように構成しても良い。
この場合、第1両面画像形成モード時においては、第1感光体ドラム21A上に奇数頁を、第2感光体ドラム21B上に偶数頁を画像形成し、n、n−1頁目から画像形成をするように画像信号の出力順を変更することにより、フェイスアップ状態で頁の揃った画像を形成することができる。
また、この場合、第2両面画像形成モード時においては、第1感光体ドラム21A上に偶数頁を、第2感光体ドラム21B上に奇数頁を画像形成し、1、2頁目から画像形成をするように画像信号の出力順を変更することにより、フェイスダウン状態で頁の揃った画像を形成することができる。
また、この場合、表面画像形成モード時においては、n頁目から画像形成を行うことにより、フェイスアップ状態で頁の揃った画像を形成することができる。
また、この場合、裏面画像形成モード時においては、1頁目から画像形成を行うことにより、フェイスダウン状態で頁の揃った画像を形成することができる。
さらに、記録紙Pの第1面を上側にして排紙するトレイ19Bと、記録紙Pの第2面を上側にして排紙するトレイと、定着装置18以降にこの両トレイのいずれか一方に記録紙Pを排紙するように切り替える切換手段とを設け、この切換手段の切換に応じて、上述したように、頁が揃った状態となるにように、画像信号の出力先又は/及び出力順を変更してもよい。
以上説明した本実施の形態のトナー像形成手段26A、26Bは、感光体ドラム21A、21B上にモノクロのトナー像を形成する手段であるが、これに限らず、カラーのトナー像を形成する手段であってもよい。
この場合、少なくとも、イエロー、マゼンタ、シアン(好ましくは、更に黒)のトナー像を形成するために、スコロトロン帯電器22、露光ユニット25、現像器23を各色毎に設ければよい。
さらに、感光体ドラム21A、21B上で重ね合わせてカラートナー像を形成するのではなく、プロセスユニット20A、20Bを、それぞれ色毎に設け、各プロセスユニットで形成されたトナー像を、中間転写体10或いは記録紙P上で重ね合わせてカラートナー像を形成する画像形成装置であってもよい。