JP4349003B2 - 自動車の重量ユニット支持構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、アイドリング運転中にエンジンから伝達される振動を原因とする重量ユニットの共振を低減し、乗り心地性能を向上させる自動車の重量ユニットの支持構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
乗用自動車においては一般に、バッテリ、ABSアクチュエータ、電子コントロールユニット等の方形重量ユニットは、車体前方のサイドメンバの上面でなるべく広い面積を確保して搭載されるが、上記方形重量ユニットが上記サイドメンバから車幅方向外側に突出すれば、車体先端の形状を流線型(スラントノーズ)にすることが困難になるなどデザイン上の制約が生じるため、上記方形重量ユニットは車幅方向内側寄りにオフセットして搭載・支持される。
この場合、上記サイドメンバの側面には、車幅方向内側に向かって突出するブラケットを設け、該ブラケットおよび上記サイドメンバ上に上記方形重量ユニットを載置するためのトレイを取着するものとする。
このため、上記方形重量ユニットを車幅方向内側寄りにオフセットして搭載しても、上記サイドメンバが変形したり、支持強度が低下しないような構造が必要となる。そこで従来、例えば特許文献1に記載のごときものが知られている。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−29336号公報
【0004】
特許文献1に記載のエンジンルーム内の方形重量物支持構造は、断面がチャンネル形状のフロントサイドメンバに、補強ブレースを設けることでフロントサイドメンバの断面変形を抑制し支持強度を高めたものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来のような方形重量物支持構造にあっては、上記ブラケットが上記トレイ下面の一部箇所で結合し、トレイ下面を均一に支持するものではないため、上記結合箇所に近いトレイ表面では支持剛性が高く、該結合箇所から離れたトレイ表面では支持剛性が低く、トレイ表面の支持剛性は均一ではない。このため、上記方形重量ユニットのサイズまたは形状が変更すればトレイとの接触箇所や接触面積も移動・変更し、これに伴い該方形重量ユニットおよびトレイが共振する際の周波数のばらつきが生じる。したがって、設計時から重量ユニットの形状ごとに共振を予測しつつ、重量ユニットのサイズまたは形状に応じて上記補強ブレースの位置を変更して設ける必要があった。
【0006】
また上記従来のような方形重量物支持構造にあっては、トレイ表面が平面であるため、上記方形重量ユニット自身の荷重や外力等の作用により容易に面外変形が生じ、一般に30Hzと言われるアイドリング運転中のエンジンからの振動入力によって重量ユニットおよびトレイが一体となった共振を起こしやすく、共振を抑制できなければ車体の乗り心地性能を悪化させるという問題を生じる。
【0007】
本発明は、エンジンのアイドリング回転による上記重量ユニットの共振を効果的に低減することができる重量ユニットの支持装置を提案するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この目的のため本発明による自動車の重量ユニットの支持構造は、請求項1に記載のごとく、
車体側メンバの側面に、車幅方向内側に向かって突出するブラケットを設け、該ブラケットおよび上記車体側メンバ上に該中心軸線からオフセットしてトレイを取り付け、該トレイ上に重量ユニットを設置する自動車の重量ユニットの支持構造において、
上記トレイにおける、上記ブラケットとの取り付け部近傍の上方に位置する、当該トレイ表面に、車幅方向に間隔を空けて上記重量ユニットと接触する一組の接触点を、車両の前後方向に間隔を空けて設けて当該重量ユニットを4点支持とし、上記一組の接触点及び、当該一組の接触点から車両の前後方向に間隔を空けて設けた一組の接触点のうち、車幅方向の内側に配した接触点を、上記トレイ表面から立設したビ―ドで構成し、上記重量ユニットとトレイの接触点を上記ビード上に定めたことを特徴とするものである。
【0009】
【発明の効果】
かかる本発明の構成によれば、上記トレイ表面に重量ユニットを設置した際に、重量ユニット底面はトレイ表面の上記ビードと接触するため、
自動車の車種変更などにより、重量ユニットのサイズまたは形状が変化しても、上記トレイ表面と重量ユニット底面との接触箇所は上記ビード位置に定められ、上記補強ブレースを設ける必要もなく、重量ユニットの共振する際の周波数のばらつきをなくすことができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき詳細に説明する。
図1は本発明の一実施の形態になる自動車の重量ユニット支持構造を、下方から見て示す斜視図である。車体前方のエンジンルーム内で車体前後方向に延在し、断面がチャンネル形状のフロントサイドメンバ1の側面には、車幅内側に突出してブラケット2を設ける。そして、フロントサイドメンバ1の上面およびブラケット2の上部に、方形平板のトレイ3を水平に固定する。
【0011】
トレイ3には、車幅方向に延在する複数のリブ4を平行に設け、トレイ3の上下方向の入力に対する剛性を高めている。ここで、リブ4は、波状であり、トレイ3の上面に凸状の4aと凹状(トレイ3の下面に凸状)の4bから構成されているものとする。
【0012】
トレイ3の上面(表面)には直方体のバッテリ5を載置し、バッテリ5上から飛び出すことのないように固定部材10で固定する。
【0013】
図2は本実施の形態になるトレイ3を拡大して示す平面図である。トレイ3の下面にはブラケット2に取り付けるためのボルト穴3aを3箇所設け、フロントサイドメンバ1に取り付けるためのボルト穴1mを設ける。またトレイ3の上面には車体後方に、リブ4が等間隔に複数設けられ、1組のビード6,7を凸状のリブ4a上に、かつトレイ3の車幅方向の両端部近傍に立設する。また車体前方にも1組のビード8,9を凸状のリブ4a上にかつ、トレイ3の車幅方向の両端部近傍に設ける。
【0014】
ビード6,8は中央のボルト穴3aから相互に適度な間隔をおいて立設され、バッテリを載置した場合には、バッテリを安定して支持するものとする。またビード7,9も両端のボルト穴3aに近い位置で、かつ相互に適度な間隔をおいて立設され、バッテリを載置した場合には、バッテリを安定して支持するものとする。
なお、ビード6およびビード8はフロントサイドメンバ1の中心軸線Oから等間隔離れた位置に設けるため、相互に等長かつ両端位置が揃っている。また、ビード7およびビード9も、中心軸線Oから等間隔離れた位置に設けることが望ましい。ここで、もしビード6,8をボルト穴3aに近い位置に設けることが可能であれば、一方のビードのみを設けてもよいこととする。
【0015】
トレイ3表面の上下方向の支持剛性は、ブラケット2との結合点3aに近い位置では支持剛性が高く、遠い位置では支持剛性が低い。この上下剛性の高い点3aと低い点3bの位置を図3で模式的に示す。
【0016】
図4はトレイ3を図2のA−A線で断面とした横断面図である。図上で示すようにトレイ3上面の右側(車幅方向内側)にはビード6を設け、左側(車幅方向外側)にはビード7を設ける。トレイ3の上面から上方へ突出するビード6の稜線6rは、車幅方向内側から外側へ向かって下降するように1直線となす。これに対しビード7の稜線7rはビード6よりも短く水平にする。
【0017】
他方、ビード8の稜線についてもビード6の稜線と同様の高さおよび形状とし、ビード8稜線の両端位置をビード6稜線の両端位置と相互に揃える。
ビード9についてもビード7と同様の高さおよび形状とし、ビード7とほぼ揃うように設ける。
【0018】
本実施の形態になるトレイ3にバッテリを載置した場合、図4に示すように大型バッテリ5bの場合も、小型バッテリ5sの場合も、上記ビード6,7に接触する。
【0019】
ところで本実施の形態においては、重量ユニットを支持するためのトレイ3表面にビ―ド6,7,8,9を立設し、重量搭載物であるバッテリ5とトレイ3との接触点を定めたため、異なるサイズのバッテリを搭載しても、バッテリーの角部がビード6,7,8,9に必らず接触することになり、バッテリ5とトレイ3の結合剛性が高くなることで、バッテリ共振時の周波数のばらつきを防止できる。
【0020】
また上記ビード6,7,8,9自身がリブの役目を果たし、トレイ3の剛性を高め、面外変形を抑制すると共に、バッテリ5とトレイ3上面との接触箇所は上記ビード位置に定められるため、アイドリング運転中のエンジンからの振動入力によって生じるバッテリ5およびトレイ3が一体となった共振振幅を低減することができ、車室フロアに伝達する振動を抑制して、車体の乗り心地性能を改善することができる。
尚、本実施例では、ビードが6,7,8,9がそれぞれ凸状リブ4aに設けられた例を示しているが、本発明の範囲は、それに限定されることなく、ビード6,7,8,9がリブ4a上になく、平行に設けられていても、バッテリ5がビード6,7,8,9に接触すればその場合も含まれるものとする。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施の形態になる自動車の重量ユニット支持構造を、下方から見て示す斜視図である。
【図2】 図1に示すトレイの詳細な平面図である。
【図3】 図1に示すトレイ表面の上下剛性を区分した平面図であり、
(a)は上下剛性の高い点、
(b)は上下剛性の低い点を示したものである。
【図4】 図2に示すトレイをA−Aで断面のなし、矢の方向から見た断面図である。
【符号の説明】
1 フロントサイドメンバ
2 ブラケット
3 トレイ
4 リブ
5 バッテリ
6,7,8,9 ビード
10 固定部材
Claims (3)
- 車体側メンバの側面に、車幅方向内側に向かって突出するブラケットを設け、該ブラケットおよび上記車体側メンバ上に、該車体側メンバの中心軸線からオフセットしてトレイを取り付け、該トレイ上に重量ユニットを載置する自動車の重量ユニット支持構造において、
上記トレイにおける、上記ブラケットとの取り付け部近傍の上方に位置する、当該トレイ表面に、車幅方向に間隔を空けて上記重量ユニットと接触する一組の接触点を、車両の前後方向に間隔を空けて設けて当該重量ユニットを4点支持とし、
上記一組の接触点及び、当該一組の接触点から車両の前後方向に間隔を空けて設けた一組の接触点のうち、車幅方向の内側に配した接触点を、上記トレイ表面から立設したビ―ドで構成し、上記重量ユニットと上記トレイとの接触点を上記ビード上に定めたことを特徴とする自動車の重量ユニット支持構造。 - 請求項1に記載の重量ユニットの支持構造において、
上記ビ―ドのうち、車幅方向の内側に配したビードの高さは、中央部から一方の端部へ向かうにつれて高くなるよう、その稜線を略1直線となしていることを特徴とする自動車の重量ユニット支持構造。 - 請求項1に記載の重量ユニットの支持構造において、
上記ビードを車幅方向に2本車両の前後方向に立設し、各ビードの位置を相互に平行かつ両端を揃えると共に、各ビードの高さを相互に揃え、該ビードの高さは、中央部から一方の端部へ向かうにつれて高くなるよう、その稜線を略1直線となすと共に、他方の端部の高さを水平となしたことを特徴とする自動車の重量ユニット支持構造。
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