JP4348669B2 - 有害生物防除剤組成物及びその使用方法 - Google Patents
有害生物防除剤組成物及びその使用方法 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は殺虫剤又は殺ダニ剤として有用な一般式(I)で表されるフタルアミド誘導体と殺虫活性、殺ダニ活性又は殺線虫活性を有する化合物から選択される1種又は2種以上の化合物を含有する相乗効果を有する有害生物防除剤組成物及びその使用方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
本発明の一般式(I) で表されるフタルアミド誘導体は特開平11−240857号公報及び特開2001−131141号公報記載の公知化合物であり、殺虫活性又は殺ダニ活性を有することが記載されている。
また本発明における第2の有効成分化合物である殺虫活性、殺ダニ活性又は殺線虫活性を有する化合物は、それぞれペスチサイドマニュアル(The Pesticide Manual Eleventh Edition 1997) 等に記載の文献公知化合物である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の一般式(I) で表されるフタルアミド誘導体、及び殺虫活性又は殺ダニ活性若しくは殺線虫活性を有する化合物の、各々単独では防除不可能な又は困難な有害生物が存在する。従って、このような有害生物を効率的に防除するための手段及び方法が、作物の一層の効率的生産につながるものと期待されている。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、一般式(I) で表されるフタルアミド誘導体から選択される1種又は2種以上の化合物と、殺虫、殺ダニ又は殺線虫剤から選択される1種又は2種以上の化合物とを併用することにより、複数の有害生物を効率的に防除することができることを見出し、本発明を完成させたものである。
【0005】
本発明は一般式(I)
【化2】
{式中、R1 、R2 及びR3 は同一又は異なっても良く、水素原子、 C3-C6シクロアルキル基、ハロC3-C6 シクロアルキル又は−A1-Qp (式中、A1 は C1-C8アルキレン基、 C3-C6アルケニレン基又は C3-C6アルキニレン基を示し、Qは水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、ハロ C1-C6アルキル基、 C3-C6シクロアルキル基、ハロ C3-C6シクロアルキル基、 C1-C6アルコキシカルボニル基、同一又は異なっても良いジ C1-C6アルコキシホスホリル基、同一又は異なっても良いジ C1-C6アルコキシチオホスホリル基、ジフェニルホスフィノ基、ジフェニルホスホノ基、フェニル基、同一又は異なっても良く、ハロゲン原子、 C1-C6アルキル基、ハロ C1-C6アルキル基、 C1-C6アルコキシ基、ハロ C1-C6アルコキシ基、 C1-C6アルキルチオ基、ハロ C1-C6アルキルチオ基、 C1-C6アルキルスルフィニル基、ハロ C1-C6アルキルスルフィニル基、 C1-C6アルキルスルホニル基又はハロ C1-C6アルキルスルホニル基から選択される1以上の置換基を有する置換フェニル基、
【0006】
複素環基(複素環基とはピリジル基、ピリジン−N-オキシド基、ピリミジニル基、フリル基、テトラヒドロフリル基、チエニル基、テトラヒドロチエニル基、テトラヒドロピラニル基、テトラヒドロチオピラニル基、オキサゾリル基、イソキサゾリル基、オキサジアゾリル基、チアゾリル基、イソチアゾリル基、チアジアゾリル基、イミダゾリル基、トリアゾリル基又はピラゾリル基を示す。)、同一又は異なっても良く、ハロゲン原子、 C1-C6アルキル基、ハロ C1-C6アルキル基、 C1-C6アルコキシ基、ハロ C1-C6アルコキシ基、 C1-C6アルキルチオ基、ハロ C1-C6アルキルチオ基、 C1-C6アルキルスルフィニル基、ハロ C1-C6アルキルスルフィニル基、 C1-C6アルキルスルホニル基又はハロ C1-C6アルキルスルホニル基から選択される1以上の置換基を有する複素環基(前記に同じ。)又は−Z3-R4 (式中、Z3 は−O−、−S−、−SO−、−SO2-又は−N(R5)−(式中、R5は水素原子、 C1-C6アルキルカルボニル基、ハロ C1-C6アルキルカルボニル基、 C1-C6アルコキシカルボニル基、フェニルカルボニル基、
【0007】
同一又は異なっても良く、ハロゲン原子、 C1-C6アルキル基、ハロ C1-C6アルキル基、 C1-C6アルコキシ基、ハロ C1-C6アルコキシ基、 C1-C6アルキルチオ基、ハロ C1-C6アルキルチオ基、 C1-C6アルキルスルフィニル基、ハロ C1-C6アルキルスルフィニル基、 C1-C6アルキルスルホニル基又はハロ C1-C6アルキルスルホニル基から選択される1以上の置換基を有する置換フェニルカルボニル基、フェニル C1-C4アルコキシカルボニル基又は同一若しくは異なっても良く、ハロゲン原子、 C1-C6アルキル基、ハロ C1-C6アルキル基、 C1-C6アルコキシ基、ハロ C1-C6アルコキシ基、 C1-C6アルキルチオ基、ハロ C1-C6アルキルチオ基、 C1-C6アルキルスルフィニル基、ハロ C1-C6アルキルスルフィニル基、 C1-C6アルキルスルホニル基又はハロ C1-C6アルキルスルホニル基から選択される1以上の置換基を環上に有する置換フェニル C1-C4アルコキシカルボニル基を示す。)を示し、R4 は水素原子、 C1-C6アルキル基、ハロ C1-C6アルキル基、 C3-C6アルケニル基、ハロ C3-C6アルケニル基、 C3-C6アルキニル基、ハロ C3-C6アルキニル基、 C3-C6シクロアルキル基、ハロ C3-C6シクロアルキル基、 C1-C6アルキルカルボニル基、ハロ C1-C6アルキルカルボニル基、 C1-C6アルコキシカルボニル基、
【0008】
フェニル基、同一又は異なっても良く、ハロゲン原子、 C1-C6アルキル基、ハロ C1-C6アルキル基、 C1-C6アルコキシ基、ハロ C1-C6アルコキシ基、 C1-C6アルキルチオ基、ハロ C1-C6アルキルチオ基、 C1-C6アルキルスルフィニル基、ハロ C1-C6アルキルスルフィニル基、 C1-C6アルキルスルホニル基又はハロ C1-C6アルキルスルホニル基から選択される1以上の置換基を有する置換フェニル基、フェニル C1-C4アルキル基、同一又は異なっても良く、ハロゲン原子、 C1-C6アルキル基、ハロ C1-C6アルキル基、 C1-C6アルコキシ基、ハロ C1-C6アルコキシ基、 C1-C6アルキルチオ基、ハロ C1-C6アルキルチオ基、 C1-C6アルキルスルフィニル基、ハロ C1-C6アルキルスルフィニル基、 C1-C6アルキルスルホニル基又はハロ C1-C6アルキルスルホニル基から選択される1以上の置換基を環上に有する置換フェニル C1-C4アルキル基、複素環基(複素環基は前記に同じ。)又は同一若しくは異なっても良く、ハロゲン原子、 C1-C6アルキル基、ハロ C1-C6アルキル基、 C1-C6アルコキシ基、ハロ C1-C6アルコキシ基、 C1-C6アルキルチオ基、ハロ C1-C6アルキルチオ基、 C1-C6アルキルスルフィニル基、ハロ C1-C6アルキルスルフィニル基、 C1-C6アルキルスルホニル基又はハロ C1-C6アルキルスルホニル基から選択される1以上の置換基を有する複素環基(前記に同じ。)を示す。)を示す。pは1〜4の整数を示す。)を示す。又、R1 及びR2 は互いに結合して1〜3個の同一又は異なっても良く、酸素原子、硫黄原子又は窒素原子により中断されても良い4〜7員環を形成することもできる。
【0009】
Xは同一又は異なっても良く、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、 C3-C6シクロアルキル基、ハロ C3-C6シクロアルキル基、フェニル基、同一又は異なっても良く、ハロゲン原子、 C1-C6アルキル基、ハロ C1-C6アルキル基、 C1-C6アルコキシ基、ハロ C1-C6アルコキシ基、 C1-C6アルキルチオ基、ハロ C1-C6アルキルチオ基、 C1-C6アルキルスルフィニル基、ハロ C1-C6アルキルスルフィニル基、 C1-C6アルキルスルホニル基又はハロ C1-C6アルキルスルホニル基から選択される1以上の置換基を有する置換フェニル基、複素環基(前記に同じ。)、同一又は異なっても良く、ハロゲン原子、 C1-C6アルキル基、ハロ C1-C6アルキル基、 C1-C6アルコキシ基、ハロ C1-C6アルコキシ基、 C1-C6アルキルチオ基、ハロ C1-C6アルキルチオ基、 C1-C6アルキルスルフィニル基、ハロ C1-C6アルキルスルフィニル基、 C1-C6アルキルスルホニル基又はハロ C1-C6アルキルスルホニル基から選択される1以上の置換基を有する複素環基(複素環基は前記に同じ。)又は−A2-R6 (式中、A2 は−O−、−S−、−SO−、−SO2-、−C(=O)−、−C(=NOR7)−(式中、R7 は水素原子、
【0010】
C1-C6アルキル基、ハロ C1-C6アルキル基、 C3-C6アルケニル基、ハロ C3-C6アルケニル基、 C3-C6アルキニル基、シクロ C3-C6アルキル基、フェニル C1-C4アルキル基又は同一又は異なっても良く、ハロゲン原子、 C1-C6アルキル基、ハロ C1-C6アルキル基、 C1-C6アルコキシ基、ハロ C1-C6アルコキシ基、 C1-C6アルキルチオ基、ハロ C1-C6アルキルチオ基、 C1-C6アルキルスルフィニル基、ハロ C1-C6アルキルスルフィニル基、 C1-C6アルキルスルホニル基又はハロ C1-C6アルキルスルホニル基から選択される1以上の置換基を環上に有する置換フェニル C1-C4アルキル基を示す。)、 C1-C6アルキレン基、ハロ C1-C6アルキレン基、 C2-C6アルケニレン基、ハロ C2-C6アルケニレン基、 C2-C6アルキニレン基又はハロ C3-C6アルキニレン基を示し、
【0011】
(1) A2 が−O−、−S−、−SO−又は−SO2-を示す場合、R6 はハロ C3-C6シクロアルキル基、ハロ C3-C6シクロアルケニル基、フェニル基、同一又は異なっても良く、ハロゲン原子、 C1-C6アルキル基、ハロ C1-C6アルキル基、C1-C6アルコキシ基、ハロ C1-C6アルコキシ基、 C1-C6アルキルチオ基、ハロ C1-C6アルキルチオ基、 C1-C6アルキルスルフィニル基、ハロ C1-C6アルキルスルフィニル基、 C1-C6アルキルスルホニル基又はハロ C1-C6アルキルスルホニル基から選択される1以上の置換基を有する置換フェニル基、複素環基(複素環基は前記に同じ。)、同一又は異なっても良く、ハロゲン原子、 C1-C6アルキル基、ハロ C1-C6アルキル基、 C1-C6アルコキシ基、ハロ C1-C6アルコキシ基、 C1-C6アルキルチオ基、ハロ C1-C6アルキルチオ基、 C1-C6アルキルスルフィニル基、ハロ C1-C6アルキルスルフィニル基、 C1-C6アルキルスルホニル基又はハロ C1-C6アルキルスルホニル基から選択される1以上の置換基を有する複素環基(複素環基は前記に同じ。)
【0012】
又は−A3-R8 (式中、A3 は C1-C6アルキレン基、ハロ C1-C6アルキレン基、 C3-C6アルケニレン基、ハロ C3-C6アルケニレン基、 C3-C6アルキニレン基又はハロ C3-C6アルキニレン基を示し、R8 は水素原子、ハロゲン原子、 C3-C6シクロアルキル基、ハロ C3-C6シクロアルキル基、 C1-C6アルコキシカルボニル基、フェニル基、同一又は異なっても良く、ハロゲン原子、 C1-C6アルキル基、ハロ C1-C6アルキル基、 C1-C6アルコキシ基、ハロ C1-C6アルコキシ基、 C1-C6アルキルチオ基、ハロ C1-C6アルキルチオ基、 C1-C6アルキルスルフィニル基、ハロ C1-C6アルキルスルフィニル基、 C1-C6アルキルスルホニル基又はハロ C1-C6アルキルスルホニル基から選択される1以上の置換基を有する置換フェニル基又は−A4-R9(式中、A4 は−O−、−S−、−SO−、−SO2-又は−C(=O)を示し、R9は C1-C6アルキル基、ハロ C1-C6アルキル基、 C3-C6アルケニル基、ハロ C3-C6アルケニル基、 C3-C6シクロアルキル基、ハロ C3-C6シクロアルキル基、フェニル基、同一又は異なっても良く、ハロゲン原子、 C1-C6アルキル基、ハロ C1-C6アルキル基、 C1-C6アルコキシ基、ハロ C1-C6アルコキシ基、 C1-C6アルキルチオ基、ハロ C1-C6アルキルチオ基、 C1-C6アルキルスルフィニル基、ハロ C1-C6アルキルスルフィニル基、 C1-C6アルキルスルホニル基又はハロ C1-C6アルキルスルホニル基から選択される1以上の置換基を有する置換フェニル基、
【0013】
複素環基(複素環基は前記に同じ。)又は同一若しくは異なっても良く、ハロゲン原子、 C1-C6アルキル基、ハロ C1-C6アルキル基、 C1-C6アルコキシ基、ハロ C1-C6アルコキシ基、 C1-C6アルキルチオ基、ハロ C1-C6アルキルチオ基、 C1-C6アルキルスルフィニル基、ハロ C1-C6アルキルスルフィニル基、 C1-C6アルキルスルホニル基又はハロ C1-C6アルキルスルホニル基から選択される1以上の置換基を有する複素環基(複素環基は前記に同じ。)を示す。)を示し、
(2) A2 が−C(=O)−又は−C(=NOR7)−(式中、R7 は前記に同じ。)を示す場合、R6 は C1-C6アルキル基、ハロ C1-C6アルキル基、 C2-C6アルケニル基、ハロ C2-C6アルケニル基、 C3-C6シクロアルキル基、ハロ C3-C6シクロアルキル基、 C1-C6アルコキシ基、 C1-C6アルキルチオ基、モノ C1-C6アルキルアミノ基、同一又は異なっても良いジ C1-C6アルキルアミノ基、フェニル基、同一又は異なっても良く、ハロゲン原子、 C1-C6アルキル基、ハロ C1-C6アルキル基、 C1-C6アルコキシ基、ハロ C1-C6アルコキシ基、 C1-C6アルキルチオ基、ハロ C1-C6アルキルチオ基、 C1-C6アルキルスルフィニル基、ハロ C1-C6アルキルスルフィニル基、 C1-C6アルキルスルホニル基又はハロ C1-C6アルキルスルホニル基から選択される1以上の置換基を有する置換フェニル基、
【0014】
フェニルアミノ基、同一又は異なっても良く、ハロゲン原子、 C1-C6アルキル基、ハロ C1-C6アルキル基、 C1-C6アルコキシ基、ハロ C1-C6アルコキシ基、 C1-C6アルキルチオ基、ハロ C1-C6アルキルチオ基、 C1-C6アルキルスルフィニル基、ハロ C1-C6アルキルスルフィニル基、 C1-C6アルキルスルホニル基又はハロ C1-C6アルキルスルホニル基から選択される1以上の置換基を環上に有する置換フェニルアミノ基、複素環基(複素環基は前記に同じ。)又は同一若しくは異なっても良く、ハロゲン原子、 C1-C6アルキル基、ハロ C1-C6アルキル基、 C1-C6アルコキシ基、ハロ C1-C6アルコキシ基、 C1-C6アルキルチオ基、ハロ C1-C6アルキルチオ基、 C1-C6アルキルスルフィニル基、ハロ C1-C6アルキルスルフィニル基、 C1-C6アルキルスルホニル基又はハロ C1-C6アルキルスルホニル基から選択される1以上の置換基を有する複素環基(複素環基は前記に同じ。)を示し、
【0015】
(3) A2 が C1-C6アルキレン基、ハロ C1-C6アルキレン基、 C2-C6アルケニレン基、ハロ C2-C6アルケニレン基、 C2-C6アルキニレン基又はハロ C3-C6アルキニレン基を示す場合、R6 は水素原子、ハロゲン原子、 C3-C6シクロアルキル基、ハロ C3-C6シクロアルキル基、 C1-C6アルコキシカルボニル基、フェニル基、同一又は異なっても良く、ハロゲン原子、 C1-C6アルキル基、ハロ C1-C6アルキル基、 C1-C6アルコキシ基、ハロ C1-C6アルコキシ基、 C1-C6アルキルチオ基、ハロ C1-C6アルキルチオ基、 C1-C6アルキルスルフィニル基、ハロ C1-C6アルキルスルフィニル基、 C1-C6アルキルスルホニル基又はハロ C1-C6アルキルスルホニル基から選択される1以上の置換基を有する置換フェニル基、複素環基(複素環基は前記に同じ。)、同一又は異なっても良く、ハロゲン原子、 C1-C6アルキル基、ハロ C1-C6アルキル基、 C1-C6アルコキシ基、ハロ C1-C6アルコキシ基、 C1-C6アルキルチオ基、ハロ C1-C6アルキルチオ基、 C1-C6アルキルスルフィニル基、ハロ C1-C6アルキルスルフィニル基、 C1-C6アルキルスルホニル基又はハロ C1-C6アルキルスルホニル基から選択される1以上の置換基を有する複素環基(複素環基は前記に同じ。)又は−A5-R10(式中、A5 は−O−、−S−、−SO−又は−SO2-を示し、
【0016】
R10は C3-C6シクロアルキル基、ハロ C3-C6シクロアルキル基、フェニル基、同一又は異なっても良く、ハロゲン原子、 C1-C6アルキル基、ハロ C1-C6アルキル基、 C1-C6アルコキシ基、ハロ C1-C6アルコキシ基、 C1-C6アルキルチオ基、ハロ C1-C6アルキルチオ基、 C1-C6アルキルスルフィニル基、ハロ C1-C6アルキルスルフィニル基、 C1-C6アルキルスルホニル基又はハロ C1-C6アルキルスルホニル基から選択される1以上の置換基を有する置換フェニル基、複素環基(複素環基は前記に同じ。)、同一又は異なっても良く、ハロゲン原子、 C1-C6アルキル基、ハロ C1-C6アルキル基、 C1-C6アルコキシ基、ハロ C1-C6アルコキシ基、 C1-C6アルキルチオ基、ハロ C1-C6アルキルチオ基、 C1-C6アルキルスルフィニル基、ハロ C1-C6アルキルスルフィニル基、 C1-C6アルキルスルホニル基又はハロ C1-C6アルキルスルホニル基から選択される1以上の置換基を有する複素環基(複素環基は前記に同じ。)又は−A6-R11(式中、A6 は C1-C6アルキレン基、ハロ C1-C6アルキレン基、 C2-C6アルケニレン基、ハロ C2-C6アルケニレン基、 C2-C6アルキニレン基又はハロ C3-C6アルキニレン基を示し、
【0017】
R11は水素原子、ハロゲン原子、 C3-C6シクロアルキル基、ハロ C3-C6シクロアルキル基、 C1-C6アルコキシ基、ハロ C1-C6アルコキシ基、 C1-C6アルキルチオ基、ハロ C1-C6アルキルチオ基、 C1-C6アルキルスルフィニル基、ハロ C1-C6アルキルスルフィニル基、 C1-C6アルキルスルホニル基、ハロ C1-C6アルキルスルホニル基、フェニル基、同一又は異なっても良く、ハロゲン原子、 C1-C6アルキル基、ハロ C1-C6アルキル基、 C1-C6アルコキシ基、ハロ C1-C6アルコキシ基、 C1-C6アルキルチオ基、ハロ C1-C6アルキルチオ基、 C1-C6アルキルスルフィニル基、ハロ C1-C6アルキルスルフィニル基、 C1-C6アルキルスルホニル基又はハロ C1-C6アルキルスルホニル基から選択される1以上の置換基を有する置換フェニル基、フェノキシ基、同一又は異なっても良く、ハロゲン原子、 C1-C6アルキル基、ハロ C1-C6アルキル基、 C1-C6アルコキシ基、ハロ C1-C6アルコキシ基、 C1-C6アルキルチオ基、ハロ C1-C6アルキルチオ基、 C1-C6アルキルスルフィニル基、ハロ C1-C6アルキルスルフィニル基、 C1-C6アルキルスルホニル基又はハロ C1-C6アルキルスルホニル基から選択される1以上の置換基を有する置換フェノキシ基、フェニルチオ基、
【0018】
同一又は異なっても良く、ハロゲン原子、 C1-C6アルキル基、ハロ C1-C6アルキル基、 C1-C6アルコキシ基、ハロ C1-C6アルコキシ基、 C1-C6アルキルチオ基、ハロ C1-C6アルキルチオ基、 C1-C6アルキルスルフィニル基、ハロ C1-C6アルキルスルフィニル基、 C1-C6アルキルスルホニル基又はハロ C1-C6アルキルスルホニル基から選択される1以上の置換基を有する置換フェニルチオ基、複素環基(複素環基は前記に同じ)又は同一若しくは異なっても良く、ハロゲン原子、 C1-C6アルキル基、ハロ C1-C6アルキル基、 C1-C6アルコキシ基、ハロ C1-C6アルコキシ基、 C1-C6アルキルチオ基、ハロ C1-C6アルキルチオ基、 C1-C6アルキルスルフィニル基、ハロ C1-C6アルキルスルフィニル基、 C1-C6アルキルスルホニル基又はハロ C1-C6アルキルスルホニル基から選択される1以上の置換基を有する複素環基(複素環基は前記に同じ)示す。)を示す。
【0019】
nは1〜4の整数を示す。又、Xはフェニル環上の隣り合った炭素原子と一緒になって縮合環(縮合環とはナフタレン、テトラヒドロナフタレン、インデン、インダン、キノリン、キナゾリン、クロマン、イソクロマン、インドール、インドリン、ベンゾジオキサン、ベンゾジオキソール、ベンゾフラン、ジヒドロベンゾフラン、ベンゾチオフェン、ジヒドロベンゾチオフェン、ベンゾオキサゾール、ベンゾチアゾール、ベンズイミダゾール又はインダゾールを示す。)を形成することができ、該縮合環は同一又は異なっても良く、ハロゲン原子、 C1-C6アルキル基、ハロ C1-C6アルキル基、 C1-C6アルコキシ基、ハロ C1-C6アルコキシ基、 C1-C6アルキルチオ基、ハロ C1-C6アルキルチオ基、 C1-C6アルキルスルフィニル基、ハロ C1-C6アルキルスルフィニル基、 C1-C6アルキルスルホニル基、ハロ C1-C6アルキルスルホニル基、フェニル基、同一又は異なっても良く、ハロゲン原子、 C1-C6アルキル基、ハロ C1-C6アルキル基、 C1-C6アルコキシ基、ハロ C1-C6アルコキシ基、 C1-C6アルキルチオ基、ハロ C1-C6アルキルチオ基、
【0020】
C1-C6アルキルスルフィニル基、ハロ C1-C6アルキルスルフィニル基、 C1-C6アルキルスルホニル基又はハロ C1-C6アルキルスルホニル基から選択される1以上の置換基を有する置換フェニル基、複素環基(複素環基は前記に同じ)又は同一若しくは異なっても良く、ハロゲン原子、 C1-C6アルキル基、ハロ C1-C6アルキル基、 C1-C6アルコキシ基、ハロ C1-C6アルコキシ基、 C1-C6アルキルチオ基、ハロ C1-C6アルキルチオ基、 C1-C6アルキルスルフィニル基、ハロ C1-C6アルキルスルフィニル基、 C1-C6アルキルスルホニル基又はハロ C1-C6アルキルスルホニル基から選択される1以上の置換基を有する複素環基(複素環基は前記に同じ。)から選択される1以上の置換基を有することもできる。
Yは同一又は異なっても良く、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、ハロ C3-C6シクロアルキル基、フェニル基、同一又は異なっても良く、ハロゲン原子、 C1-C6アルキル基、ハロ C1-C6アルキル基、 C1-C6アルコキシ基、ハロ C1-C6アルコキシ基、 C1-C6アルキルチオ基、ハロ C1-C6アルキルチオ基、 C1-C6アルキルスルフィニル基、ハロ C1-C6アルキルスルフィニル基、 C1-C6アルキルスルホニル基又はハロ C1-C6アルキルスルホニル基から選択される1以上の置換基を有する置換フェニル基、複素環基(複素環基は前記に同じ。)、同一又は異なっても良く、ハロゲン原子、 C1-C6アルキル基、ハロ C1-C6アルキル基、 C1-C6アルコキシ基、ハロ C1-C6アルコキシ基、 C1-C6アルキルチオ基、ハロ C1-C6アルキルチオ基、 C1-C6アルキルスルフィニル基、ハロ C1-C6アルキルスルフィニル基、 C1-C6アルキルスルホニル基又はハロ C1-C6アルキルスルホニル基から選択される1以上の置換基を有する複素環基(複素環基は前記に同じ。)又は−A2-R6(式中、A2 及びR6 は前記に同じ。)を示し、mは1〜5の整数を示す。
【0021】
又、Yはフェニル環上の隣り合った炭素原子と一緒になって縮合環(縮合環は前記に同じ。)を形成することができ、該縮合環は同一又は異なっても良く、ハロゲン原子、 C1-C6アルキル基、ハロ C1-C6アルキル基、 C1-C6アルコキシ基、ハロ C1-C6アルコキシ基、 C1-C6アルキルチオ基、ハロ C1-C6アルキルチオ基、 C1-C6アルキルスルフィニル基、ハロ C1-C6アルキルスルフィニル基、 C1-C6アルキルスルホニル基、ハロ C1-C6アルキルスルホニル基、
【0022】
フェニル基、同一又は異なっても良く、ハロゲン原子、 C1-C6アルキル基、ハロ C1-C6アルキル基、 C1-C6アルコキシ基、ハロ C1-C6アルコキシ基、 C1-C6アルキルチオ基、ハロ C1-C6アルキルチオ基、 C1-C6アルキルスルフィニル基、ハロ C1-C6アルキルスルフィニル基、 C1-C6アルキルスルホニル基又はハロ C1-C6アルキルスルホニル基から選択される1以上の置換基を有する置換フェニル基、複素環基(複素環基は前記に同じ。)又は同一若しくは異なっても良く、ハロゲン原子、 C1-C6アルキル基、ハロ C1-C6アルキル基、 C1-C6アルコキシ基、ハロ C1-C6アルコキシ基、 C1-C6アルキルチオ基、ハロ C1-C6アルキルチオ基、 C1-C6アルキルスルフィニル基、ハロ C1-C6アルキルスルフィニル基、 C1-C6アルキルスルホニル基又はハロ C1-C6アルキルスルホニル基から選択される1以上の置換基を有する複素環基(複素環基は前記に同じ。)から選択される1以上の置換基を有することもできる。
Z1 及びZ2 は酸素原子又は硫黄原子を示す。}
で表されるフタルアミド誘導体から選択される1種又は2種以上の化合物と殺虫活性、殺ダニ活性又は殺線虫活性を有する化合物から選択される1種又は2種以上の化合物とを有効成分として含有することを特徴とする有害生物防除剤組成物及びその使用方法に関するものである。
【0023】
【発明の実施の形態】
本発明のフタルアミド誘導体の一般式(I) の定義において「ハロゲン原子」とは塩素原子、臭素原子、沃素原子又はフッ素原子を示し、「C1-C6 アルキル」とは、例えばメチル、エチル、 n-プロピル、i−プロピル、 n-ブチル、i−ブチル、s−ブチル、 t-ブチル、 n-ペンチル、 n-ヘキシル等の直鎖又は分枝状の炭素原子数1〜6個のアルキル基を示し、「ハロC1-C6 アルキル」とは、同一又は異なっても良い1以上のハロゲン原子により置換された直鎖又は分枝状の炭素原子数1〜6個のアルキル基を示し、「C1-C8 アルキレン」はメチレン、エチレン、プロピレン、トリメチレン、ジメチルメチレン、テトラメチレン、イソブチレン、ジメチルエチレン、オクタメチレン等の直鎖又は分枝状の炭素原子数1〜8個のアルキレン基を示す。
【0024】
「R1 及びR2 はお互いに結合して1から3個の同一又は異なっても良い酸素原子、硫黄原子又は窒素原子により中断されても良い4〜7員環」としては、例えばアゼチジン環、ピロリジン環、ピロリン環、ピペリジン環、イミダゾリジン環、イミダゾリン環、オキサゾリジン環、チアゾリジン環、イソキサゾリジン環、イソチアゾリジン環、テトラヒドロピリジン環、ピペラジン環、モルホリン環、チオモルホリン環、ジオキサジン環、ジチアジン環等を例示することができる。
本発明の一般式(I) で表されるフタルアミド誘導体は、その構造式中に不斉炭素原子又は不斉中心を含む場合があり、2種の光学異性体が存在する場合もあり、本発明は各々の光学異性体及びそれらが任意の割合で含まれる混合物をも全て包含するものである。又、場合によりこれらの化合物の塩、水和物等も含むものである。
一般式(I)で表されるフタルアミド誘導体は、特開平11−240857号公報及び特開2001−131141号公報に開示されている化合物及び製造方法により得られる。
【0025】
一般式(I)で表される化合物のうち、好ましい化合物としてR1が水素原子を示し、R2がC1-C6アルキル基、C1-C6アルキルチオC1-C6アルキル基、C1-C6アルキルスルフィニルC1-C6アルキル基又はC1-C6アルキルスルホニルC1-C6アルキル基を示し、R3が水素原子を示し、Xがハロゲン原子を示し、nが1を示し、Z1及びZ2が酸素原子を示し、Yが同一又は異なっても良く、ハロゲン原子、C1-C6アルキル基、ハロC1-C6アルキル基又はハロC1-C6アルコキシ基を示し、mが2又は3を示すものが挙げられ、特に好ましい化合物としてN2 −(1,1−ジメチル−2−メチルチオエチル)−3−ヨード−N1 −{2−メチル−4−[1,2,2,2−テトラフルオロ−1−(トリフルオロメチル)エチル]フェニル}フタルアミド、N2 −(1,1−ジメチル−2−メチルスルホニルエチル)−3−ヨード−N1 −{2−メチル−4−[1,2,2,2−テトラフルオロ−1−(トリフルオロメチル)エチル]フェニル}フタルアミド、又はN2 −(1,1−ジメチル−2−メチルスルフィニルエチル)−3−ヨード−N1 −{2−メチル−4−[1,2,2,2−テトラフルオロ−1−(トリフルオロメチル)エチル]フェニル}フタルアミドが挙げられる。
第1表に代表的な化合物を例示するが、本発明はこれらに限定されるものではなく、特開平11−240857号公報及び特開2001−131141号公報に開示されている化合物を例示することができる。
【0026】
一般式(I)
【化3】
【0027】
【0028】
【0029】
【0030】
【0031】
【0032】
【0033】
【0034】
第1表中、「Ph」はフェニル基、「c」は脂環式炭化水素基、「Pyi」はピリジル基、「Pym」はピリミジニル基、「Fur」はフリル基、「TetFur」はテトラヒドロフリル基、「Thi」はチエニル基、「Thz」はチアゾリル基及び「Oxa」はオキサゾリル基を示す。
【0035】
本発明の有害生物防除剤組成物が含有する殺虫活性、殺ダニ活性又は殺線虫活性を有する化合物としては、クロロニコチニル系化合物、カーバメート系化合物、ピレスロイド系化合物、マクロライド系化合物、燐剤系などの殺虫剤が挙げられ、例えば以下に一般名で示す化合物を例示することができるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
アセタミプリド(acetamiprid) 、ピメトロジン(pymetrozine) 、フェニトロチオン(fenitrothion)、アセフェート(acephate)、カルバリル(carbaryl)、メソミル(methomyl)、カルタップ(cartap)、シハロトリン(cyhalothrine)、エトフェンプロックス(ethofenprox) 、テフルベンズロン(teflubenzuron) 、フルフェノクスロン(flufenoxuron)、テブフェノジド(tebufenozide)、フェンピロキシメート(fenpyroximate) 、ピリダベン(pyridaben) 、イミダクロプリド(imidacloprid)、ブプロフェジン(buprofezin)、BPMC(fenobucarb)、マラチオン(malathion) 、メチダチオン(methidathion)、フェンチオン(fenthion)、
【0036】
ダイアジノン(diazinon)、オキシデプロホス(oxydeprofos) 、バミドチオン(vamidothion) 、エチオフェンカルブ(ethiophencarbe)、ピリミカーブ(pirimicarb)、ペルメトリン(permethrin)、シペルメトリン(cypermethrin)、ビフェントリン(bifenthrin)、ハルフェンプロックス(halfenprox)、シラフルオフェン(silafluofen) 、ニテンピラム(nitenpyram)、クロルフルアズロン(chlorfluazuron)、メトキシフェノジド(methoxyfenozide) 、テブフェンピラド(tebufenpyrad)、ピリミジフェン(pyrimidifen) 、ジコホル(dicofol) 、プロパルギット(propargite)、ヘキシチアゾクス(hexythiazox) 、クロフェンテジン(clofentezine)、スピノサッド(spinosad)、ミルベメクチン(milbemectin) 、BT(bacillus thuringiensis)、インドキサカーブ(indoxacarb)、クロルフェナピル(chlorfenapyr)、フィプロニル(fipronil)、エトキサゾール(etoxazole) 、アセキノシル(acequinocyl) 、ピリミホスメチル(pirimiphos-methyl) 、アクリナトリン(acrinathrin) 、キノメチオネート(quinomethionate) 、クロルピリホス(chlorpyriphos) 、アバメクチン(avermectin)、エマメクチン安息香酸エステル(emamecti n-benzoate)、酸化フェンブタスズ(fenbutatin oxide)、テルブホス(terbufos)、
【0037】
エトプロホス(ethoprophos) 、カズサホス(cadusafos) 、フェナミフォス(fenamiphos)、フェンスルフォチオン(fensulfothion) 、DSP、ジクロフェンチオン(dichlofenthion)、ホスチアゼート(fosthiazate) 、オキサミル(oxamyl)、イサミドホス(isamidofos)、ホスチエタン(fosthietan)、イサゾホス(isazofos)、チオナジン(thionazin) 、ベンフラカルブ(benfuracarb) 、スピロジクロフェン(spirodiclofen) エチオフェンカルブ(ethiofencarb)、アジンホス・メチル(azinphos-methyl)、ジスルホトン(disulfoton)、メチオカルブ(methiocarb)、オキシジメトン・メチル(oxydemeto n-methyl)、パラチオン(parathions)、シフルトリン(cyfluthrin)、ベータ・シフルトリン(beta-cyfluthrin)、テブピリムホス(tebupirimfos)、スピロメシフェン(spiromesifen)、エンドスルファン(endosulfan)、アミトラズ(amitraz)、トラロメトリン(tralomethrin)、アセトプロール(acetoprole)、エチプロール(ethiprole)等を例示することができる。又、以下の一般名、化学名、特許公開公報等により記載した殺虫剤、殺ダニ剤及び殺線虫剤と混用することも可能である。
【0038】
エチオン(ethion)、トリクロルホン(trichlorfon, DEP)、メタミドホス(metamidophos)、ジクロルボス(dichlorvos, DDVP)、メビンホス(mevinphos) 、モノクロトホス(monocrotophos) 、ジメトエート(dimethoate ) 、ホルモチオン(formothion)、メカルバム(mecarbam)、チオメトン(thiometon) 、ジスルホトン(disulfoton)、ナレッド(naled, BRP)、メチルパラチオン(methylparathion) 、シアノホス(cyanophos) 、ジアミダホス(diamidafos)、アルベンダゾール(albendazole) 、オキシベンダゾール(oxibendazole)、フェンベンダゾール(fenbendazole)、オクスフェンダゾール(oxfendazole) 、プロパホス(propaphos) 、スルプロホス(sulprofos) 、プロチオホス(prothiofos)、プロフェノホス(profenofos)、イソフェンホス(isofenphos)、テメホス(temephos)、フェントエート(phenthoate)、ジメチルビンホス(dimethylvinphos) 、クロルフェビンホス(chlorfevinphos)、テトラクロルビンホス(tetrachlorvinphos) 、ホキシム(phoxim)、イソキサチオン(isoxathion)、ピラクロホス(pyraclofos)、クロルピリホス−メチル(chlorpyrifos-methyl) 、ピリダフェンチオン(pyridafenthion)、
【0039】
ホサロン(phosalone) 、ホスメット(phosmet) 、ジオキサベンゾホス(dioxabenzofos) 、キナルホス(quinalphos)、ピレトリン(pyrethrins)、アレスリン(allethrin) 、プラレトリン(prallethrin) 、レスメトリン(resmethrin)、ペルメトリン(permethrin)、テフルトリン(tefluthrin)、フェンプロパトリン(fenpropathrin) 、アルファシペルメトリン(alpha-cypermethrin)、ラムダ・シハルトリン(lambda-cyhalothrin)、デルタメトリン(deltamethrin)、フェンバレレート(fenvalerate) 、エスフェンバレレート(esfenvalerate) 、フルシトリネート(flucythrinate) 、フルバリネート(fluvalinate) 、シクロプロトリン(cycloprothrin) 、チオジカルブ(thiodicarb)、アルジカルブ(aldicarb)、アラニカルブ(alanycarb) 、メトルカルブ(metolcarb) 、キシリカルブ(xylycarb)、プロポキスル(propoxur)、フェノキシカルブ(fenoxycarb)、フェノチオカルブ(fenothiocarb)、ビフェナゼート(bifenazate)、カルボフラン(carbofuran)、カルボスルファン(carbosulfan) 、フラチオカルブ(furathiocarb)、ジアフェンチウロン(diafenthiuron) 、ジフルベンズロン(diflubenzuron) 、ヘキサフルムロン(hexaflumuron)、ノバルロン(novaluron) 、ルフェヌロン(lufenuron) 、クロルフルアズロン(chlorfluazuron)、水酸化トリシクロヘキシルスズ(cyhexatin) 、
【0040】
オレイン酸ナトリウム(Oleic acid sodium salt)、オレイン酸カリウム(Potassium oleate)、メトプレン(methoprene)、ハイドロプレン(hydroprene)、ビナパクリル(binapacryl)、アミトラズ(amitraz) 、クロルベンジレート(chlorbenzilate)、フェニソブロモレート(phenisobromolate)、テトラジホン(tetradifon)、ベンスルタップ(bensultap) 、ベンゾメート(benzomate) 、クロマフェノジド(chromafenozide)、エンドスルファン(endosulfan)、ジオフェノラン(diofenolan)、トルフェンピラド(tolfenpyrad) 、トリアザメート(triazamate)、硫酸ニコチン(nicotine-sulfate)、チアクロプリド(thiacloprid) 、チアメトキサム(thiamethoxam)、クロチアニジン(clothianidin)、ジノテフラン(dinotefuran)、フルアジナム(fluazinam) 、ピリプロキシフェン(pyriproxyfen)、ヒドラメチルノン(hydramethylnon)、シロマジン(cyromazine)、TPIC(tripropylisocyanurate)、チオシクラム(thiocyclam)、フェナザキン(fenazaquin)、ポリナクチン複合体(polynactins) 、アザディラクチン(azadirachtin)、ロテノン(rotenone)、ヒドロキシプロピルデンプン(hydroxy propyl starch)、
【0041】
メスルフェンホス(mesulfenfos) 、ホスホカルブ(phosphocarb) 、イソアミドホス(isoamidofos) 、アルドキシカルブ(aldoxycarb)、メタム・ナトリウム(metam-sodium)、酒石酸モランテル(morantel tartrate) 、ダゾメット(dazomet) 、塩酸レバミゾール(levamisol) 、トリクラミド(trichlamide) 、ピリダリル(pyridalyl)、2−〔2−(4−シアノフェニル)−1−(3−トリフルオロメチルフェニル)エチリデン〕− N-(4−トリフルオロメトキシフェニル)ヒドラジンカルボキサミド及びそのE体又はZ体並びにE体及びZ体の任意の割合の混合物、特開平8−325239号公報及び特願第2000−334700号明細書に記載の置換アミノキナゾリノン(チオン)誘導体又はその塩等を例示することができる。
【0042】
本発明の特定のフタルアミドと第2の有効成分化合物である殺虫活性、殺ダニ活性又は殺線虫活性を有する化合物から選択される1種又は2種以上の化合物とを組み合わせて有害生物防除剤組成物として使用する場合、該組成物100重量部中の有効成分化合物の添加量は0.1重量部〜50重量部の範囲から適宜選択して使用すれば良く、好ましくは1重量部〜20重量部の範囲である。又、有効成分化合物中の特定のフタルアミドと殺虫活性、殺ダニ活性又は殺線虫活性を有する化合物から選択される1種又は2種以上の化合物の添加割合は、特定のフタルアミドが1重量部に対して殺虫活性、殺ダニ活性又は殺線虫活性を有する化合物から選択される1種又は2種以上の化合物を0.05重量部〜2000重量部の範囲から適宜選択して使用すれば良く、好ましくは10重量部〜100重量部の範囲である。
本発明の有害生物防除剤組成物を使用する場合、農薬製剤上の常法に従って適当な固体、液体又は粉体などの形態であり、必要に応じて補助剤等を適当な割合に配合して融解、懸濁、混合、含浸、吸着若しくは付着させ、使用目的に応じて適当な剤形、例えば乳剤、粉剤、粒剤、水和剤又はフロアブル剤などに調剤して使用する。
【0043】
本発明の有害生物防除剤組成物は水稲、野菜、果樹、その他の花卉等を加害する各種農林、園芸、貯穀害虫や衛生害虫あるいは線虫等の害虫防除に適しており、例えば半翅目(Hemiptera) の異翅類(Heteroptera) 、マルカメムシ(Megacopta punctatissimum)、オオトゲシラホシカメムシ(Eysarcoris lewisi) 、トゲシラホシカメムシ(Eysarcoris parvus) 、ミナミアオカメムシ(Nezara viridula) 、チャバネアオカメムシ(Plautia stali) 、ホソハリカメムシ(Cletus punctiger)、クモヘリカメムシ(Leptocorisa chinensis) 、ホソヘリカメムシ(Riptortus clavatus)、コバネヒョウタンナガカメムシ(Togo hemipterus) 、ナシグンバイ(Stephanitis nashi) 、ツツジグンバイ(Stephanitis pyrioides) 、ウスミドリメクラガメ(Apolygus spinolai) 、アカスジメクラガメ(Stenotus rubrovittalus)、アカヒゲホソミドリメクラガメ(Trigonotylus coelestialium)等、同翅類(Homoptera) 、フタテンヒメヨコバイ(Arboridia apicalis)、チャノミドリヒメヨコバイ(Empoasca onukii) 、ツマグロヨコバイ(Nephotettix cincticeps)、タイワンツマグロヨコバイ(Nephotettix virescens) 、ヒメトビウンカ(Laodelphax striatellus)、トビイロウンカ(Nilaparvata lugens)、
【0044】
セジロウンカ(Sogatella furcifera) 、ミカンキジラミ(Diaphorina citri)、ミカントゲコナジラミ(Aleurocanthus spiniferus)、シルバーリーフコナジラミ(Bemisia argentifolii)、タバココナジラミ(Bemisia tabaci)、ミカンコナジラミ(Dialeurodes citri) 、オンシツコナジラミ(Trialeurodes vaporariorum) 、ブドウネアブラムシ(Viteus vitifolii)、リンゴワタムシ(Eriosoma lanigerum)、ユキヤナギアブラムシ(Aphis citricola) 、マメアブラムシ(Aphis craccivora)、ワタアブラムシ(Aphis gossypii)、ジャガイモヒゲナガアブラムシ(Aulacorthum solani)、ダイコンアブラムシ(Brevicoryne brassicae) 、チューリップヒゲナガアブラムシ(Macrosiphum euphorbiae)、モモアカアブラムシ(Myzus persicae)、ムギクビレアブラムシ(Rhopalosiphum padi)、ムギヒゲナガアブラムシ(Sitobion akebiae)、クワコナカイガラムシ(Pseudococcus comstocki)、ツノロウムシ(Ceroplastes ceriferus) 、アカマルカイガラムシ(Aonidiella aurantii) 、ナシマルカイガラムシ(Comstockaspis perniciosa)、クワシロカイガラムシ(Pseudaulacaspis pentagoa)、ヤノネカイガラムシ(Unaspis yanonensis)等、
【0045】
鱗翅目(Lepidoptera) から、リンゴコカクモンハマキ(Adoxophyes orana fasciata) 、チャノコカクモンハマキ(Adoxophyes honmai) 、ミダレカクモンハマキ(Archips fuscocupreanus)、モモシンクイガ(Carposina niponensis)、ナシヒメシンクイ(Grapholita molesta)、チャハマキ(Homona magnanima)、チャノホソガ(Caloptilia theivora) 、ヨモギエダシャク(Ascotis selenaria) 、グレイプベリーモス(Endopiza viteana)、コドリンガ(Laspeyresia pomonella) 、キンモンホソガ(Phyllonorycter ringoniella)、ギンモンハモグリガ(Lyonetia prunifoliella malinella)、ミカンハモグリガ(Phyllocnistis citrella)、コナガ(Plutella xylostella) 、ワタアカミムシ(Pectinophora gossypiella)、モモシンクイガ(Carposina niponensis)、ニカメイガ(Chilo suppressalis)、サンカメイガ(Scirpophaga incertulas)、コブノメイガ(Cnaphalocrocis medinalis)、ハイマダラノメイガ(Hellulla undalis)、アゲハ(Papilio xuthus)、モンシロチョウ(Pieris rapae crucivora)、オビカレハ(Malacosoma neustria testacea)、アメリカシロヒトリ(Hyphantria cunea)、シバツトガ(Parapediasia teterrella) 、オオタバコガ(Helicoverpa armigera)、ヘリオチス種(Heliothis spp.)、
【0046】
カブラヤガ(Agrotis segetum) 、タマナギンウワバ(Autographa nigrisigna) 、ヨトウガ(Mamestra brassicae)、シロイチモジヨトウ(Spodoptera exigua) 、ハスモンヨトウ(Spodoptera litura) 等、鞘翅目(Coleoptera)から、ドウガネブイブイ(Anomala cuprea)、マメコガネ(Popillia japonica) 、ヒラタキクイムシ(Lyctus brunneus) 、ヒラタコクヌストモドキ(Tribolium confusum)、ニジュウヤホシテントウ(Epilachna vigintioctopunctata) 、ゴマダラカミキリ(Anoplophora malasiaca) 、マツノマダラカミキリ(Monochamus alternatus) 、アズキゾウムシ(Callosobruchus chinensis)、ウリハムシ(Aulacophora femoralis) 、ルートワーム種(Diabrotica spp.) 、ワタミゾウムシ(Anthonomus gradis grandis) 、メキシカンビートル(Epilachna varivestis)、コロラドハムシ(Leptinotarsa decemlineata) 、イネミズゾウムシ(Lissorhoptrus oryzophilus) 、イネドロオイムシ(Oulema oryzae) 、シバオサゾウムシ(Sphenophrus venatus vestitus)、膜翅目(Hymenoptera )から、カブラハバチ(Athalia rosae ruficornis)、チュウレンジハバチ(Arge pagana) 、クロヤマアリ(Formica japonica)、
【0047】
双翅目(Diptera )から、イネハモグリバエ(Agromyza oryzae) 、イネミギワバエ(Hydrellia griseola)、マメハモグリバエ(Liriomyza trifolii)、タマネギバエ(Delia antiqua) 、イエバエ(Musca domestica) 、チカイエカ(Culex pipiens molestus)、アカイエカ(Culex pipiens pallens) 、アザミウマ目(Thysanoptera)から、チャノキイロアザミウマ(Scirtothrips dorsalis) 、ミナミキイロアザミウマ(Thrips palmi)、ネギアザミウマ(Thrips tabaci) 、ミカンキイロアザミウマ(Frankliniella occidentalis)、シロアリ目(Isoptera)から、イエシロアリ(Coptotermes formosanus)、ヤマトシロアリ(Reticulitermes speratus) 、チャタテムシ(Psocoptera)、ヒラタチャタテ(Liposcelis bostrychophilus)、直翅目(Orthoptera)から、コバネイナゴ(Oxya yezoensis)、ケラ(Gryllotalpa sp.) 、ワモンゴキブリ(Periplaneta americana) 、チャバネゴキブリ(Blattella germanica) 、ダニ目(Acarina) から、ミカンハダニ(Panonychus citri)、リンゴハダニ(Panonychus ulmi) 、ナミハダニ(Tetranychus urticae) 、
【0048】
カンザワハダニ(Tetranychus kanzawai)、ミナミヒメハダニ(Brevipalpus phoenicis) 、クローバーハダニ(Bryobia praetiosa) 、ミカンサビダニ(Aculops pelekassi) 、ニセナシサビダニ(Eriophyes chibaensis)、チャノホコリダニ(Polyphagotarsonemus latus) 、ロビンネダニ(Rhizoglyphus robini) 、ケナガコナダニ(Tyrophagus putrescentiae)、ハリセンチュウ目(Tylenchida)から、ミナミネグサレセンチュウ(Pratylenchus coffeae)、キタネグサレセンチュウ(Pratylenchus penetrans)、ジャガイモシストセンチュウ(Globodera rostochiensis) 、サツマイモネコブセンチュウ(Meloidogyne incognita) 、ニセハリセンチュウ目(Dorylaimida) から、ナガハリセンチュウ(Longidorus sp.)、軟体動物門腹足綱(Gastropoda)から、ナメクジ(Incilaria bilineata) 等を例示することができる。
【0049】
本発明の有害生物防除剤組成物を使用できる有用植物は特に限定されるものではないが、例えば穀類(例えば、稲、大麦、小麦、ライ麦、オート麦、トウモロコシ等)、豆類(大豆、小豆、そら豆、えんどう豆、インゲン豆、落花生等)、果樹・果実類(林檎、柑橘類、梨、葡萄、桃、梅、桜桃、胡桃、栗、アーモンドバナナ、イチゴ等)、葉・果菜類(キャベツ、トマト、ホウレンソウ、ブロッコリー、レタス、タマネギ、ネギ、ピーマン、ナス、ペッパー等)、根菜類(ニンジン、馬鈴薯、サツマイモ、サトイモ、大根、蓮根、カブ、ゴボウ、ニンニク等)、加工用作物(棉、麻、ビート、ホップ、サトウキビ、テンサイ、オリーブ、ゴム、コーヒー、タバコ茶等)、ウリ類(カボチャ、キュウリ、マクワウリ、スイカ、メロン等)、牧草類(オーチャードグラス、ソルガム、チモシー、クローバー、アルファルファ等)、芝類(高麗芝、ベントグラス等)、香料等鑑賞用作物(ラベンダー、ローズマリー、タイム、パセリ、胡椒、生姜等)、花卉類(キク、バラ、カーネーション、蘭等)、庭木(イチョウ、サクラ類、アオキ等)、林木(トドマツ類、エゾマツ類、松類、ヒバ、杉、桧等)等の植物を例示することができる。
【0050】
本発明の有害生物防除剤組成物は各種病害虫を防除するためにそのまま、又は水等で適宜希釈し、若しくは懸濁させた形で有害生物防除に有効な量を有害生物の発生が予測される植物に使用すればよく、例えば果樹、穀類、野菜等において発生する有害生物に対しては茎葉部に散布する他に、種子の薬剤への浸漬、種子粉衣、カルパー処理等の種子処理、土壌全層混和、作条施用、床土混和、セル苗処理、植え穴処理、株元処理、トップドレス、イネの箱処理、水面施用等、土壌等に処理して根から吸収させて使用することもできる。加えて、養液(水耕)栽培における養液への施用、くん煙あるいは樹幹注入等による使用もできる。
更に、例えば貯穀害虫、家屋害虫、衛生害虫、森林害虫等に散布する他に、家屋建材への塗布、くん煙、ベイト等としての使用することもできる。
【0051】
種子処理の方法としては、例えば、液状又は固体状の製剤を希釈又は希釈せずして液体状態にて種子を浸漬して薬剤を浸透させる方法、固形製剤又は液状製剤を種子と混和、粉衣処理して種子の表面に付着させる方法、樹脂、ポリマー等の付着性の担体と混和して種子にコーティングする方法、植え付けと同時に種子付近に散布する方法等が挙げられる。
当該種子処理を行う「種子」とは、植物の繁殖に用いられる栽培初期の植物体を意味し、例えば、種子の他、球根、塊茎、種芋、株芽、むかご、鱗茎又は挿し木栽培用の栄養繁殖用の植物体を挙げることができる。
本発明の使用方法を実施する場合の植物の「土壌」又は「栽培担体」とは、作物を栽培するための支持体、特に根を生えさせる支持体を示すものであり、材質は特に制限されないが、植物が生育しうる材質であれば良く、いわゆる土壌、育苗マット、水等であっても良く、具体的な素材としては例えば、砂、軽石、バーミキュライト、珪藻土、寒天、ゲル状物質、高分子物質、ロックウール、グラスウール、木材チップ、バーク等であっても良い。
【0052】
作物茎葉部あるいは貯穀害虫、家屋害虫、衛生害虫、森林害虫等への散布方法としては、乳剤、フロアブル剤等の液体製剤又は水和剤もしくは顆粒水和剤等の固形製剤を水で適宜希釈し、散布する方法、粉剤を散布する方法又はくん煙等が挙げられる。
土壌への施用方法としては、例えば、液体製剤を水に希釈又は希釈せずして植物体の株元又は育苗用苗床等に施用する方法、粒剤を植物体の株元又は育苗のための苗床等に散布する方法、播種前又は移植前に粉剤、水和剤、顆粒水和剤、粒剤等を散布し土壌全体と混和する方法、播種前又は植物体を植える前に植え穴、作条等に粉剤、水和剤、顆粒水和剤、粒剤等を散布する方法等が挙げられる。
水稲の育苗箱への施用方法としては、剤型は、例えば播種時施用、緑化期施用、移植時施用などの施用時期により異なる場合もあるが、粉剤、顆粒水和剤、粒剤等の剤型で施用すれば良い。培土との混和によっても施用することができ、培土と粉剤、顆粒水和剤又は粒剤等との混和、例えば、床土混和、覆土混和、培土全体への混和等することができ、単に、培土と各種製剤を交互に層状にして施用してもよい。
【0053】
水田への施用方法としては、ジャンボ剤、パック剤、粒剤、顆粒水和剤等の固形製剤、フロアブル、乳剤等の液体状製剤を、通常は、湛水状態の水田に散布する。その他、田植え時には、適当な製剤をそのまま又は肥料等に混和して土壌に散布、注入することもできる。又、水口や灌漑装置等の水田への水の流入元に乳剤、フロアブル等の薬液を利用することにより、水の供給に伴い省力的に施用することもできる。
畑作物においては、播種から育苗期において、種子又は植物体に近接する栽培担体等へ処理ができる。畑に直接播種する植物においては、種子への直接処理の他、栽培中の植物の株元への処理が好適である。粒剤を用いて散布処理又は水に希釈又は希釈しない薬剤を液状にて潅注処理を行うことができる。粒剤を播種前の栽培担体と混和させた後、播種するのも好ましい処理である。
移植を行う栽培植物の播種、育苗期の処理としては、種子への直接処理の他、育苗用苗床への、液状とした薬剤の潅注処理又は粒剤の散布処理が好ましい。又、定植時に粒剤を植え穴に処理したり、移植場所近辺の栽培担体に混和することも好ましい処理である。
【0054】
本発明の有害生物防除剤組成物は通常の剤型、例えば乳剤、水和剤、顆粒水和剤、フロアブル剤、液剤、粒剤、粉剤、薫煙剤等の剤型に製剤して使用すればよく、その施用量は、有効成分の配合割合、気象条件、製剤形態、施用時期、施用方法、施用場所、防除対象有害生物、対象作物等により異なるが、通常1アール当たり有効成分として0.1g〜1000gの範囲から適宜選択して施用すれば良く、好ましくは1g〜500gの範囲が良い。種子への処理においては種子重量との比較で、有効成分として0.01%〜50%の範囲で使用することが可能であり、好ましくは0.1%〜10%の範囲である。乳剤、水和剤等を水等で希釈して施用する場合、その施用濃度は0.00001〜0.1%であり、粒剤、粉剤あるいは種子に処理する場合の液剤等は、通常希釈することなくそのまま施用すれば良い。
【0055】
又、本発明の有害生物防除剤組成物の使用時期に同時に発生する病害及び/又は雑草を防除するために、他方の有効成分である殺虫活性、殺ダニ活性又は殺線虫活性を有する化合物にかえて殺菌活性又は除草活性を有する化合物と混合して使用することにより、防除対象病害虫の拡大、薬量の低減、除草剤等においても相乗効果が期待できるものであり、本発明の有害生物防除剤組成物に加えて、更に殺菌活性又は除草活性を有する化合物を加えて用いても、同様の効果が期待できる。
このような殺菌活性又は除草活性を有する化合物としては、殺菌活性を有する化合物として、例えば、アゾキシストロビン(azoxystrobin)、ジクロシメット(diclocymet)、ピロキロン(pyroquilon)、カスガマイシン(kasugamycin) 、IBP(iprobenfos)、ヒメキサゾール(hymexazol) 、メプロニル(mepronil)、トリシクラゾール(tricyclazole)、エディフェンホス(edifenphos)、イソプロチオラン(isoprothiolane)、ブラストサイジン(blasticidin) 、フルトラニル(flutolanil)、ジクロメジン(diclomezine) 、ペンシクロン(pencycuron)、カルベンダジム(carbendazim)、ドジン(dodine)、プロパモカルブ(propamocarb)、ピリメタニル(pyrimethanil)、フルキンコナゾール(fluquinconazole)、ホセチル・アルミニウム(fosetyl-AL)、ブロムコナゾール(bromuconazole)、トリチコナゾール(triticonazole)、フルメットーバー(flumetover)、フェナミドン(fenamidone)、トリルフルアニド(tolylfluanid)、ジクロフルアニド(dichlofluanid)、トリフロキシストロビン(trifloxystrobin)、トリアジメノール(triadimenol)、スピロキサミン(spiroxamine)、フェンヘキサミド(fenhexamid)、イプロバリカルブ(iprovalicarb)
【0056】
フサライド(fthalide)、イプロジオン(iprodione) 、チオファネート(thiophanate) 、ベノミル(benomyl) 、トリフルミゾール(triflumizole)、フルアジナム(fluazinam) 、ジネブ(zineb) 、キャプタン(captan)、マンゼブ(manzeb)、フェナリモル(fenarimol) 、石灰硫黄合剤(calcium polysulfide) 、トリアジメホン(triadimefon) 、ビンクロゾリン(vinclozolin) 、ジチアノン(dithianon) 、ビテルタノール(bitertanol)、ポリカーバメート(polycarbamate) 、イミノクタジン・アルベシル酸塩(iminoctadine-DBS)、ペブレート(pebulate)、ポリオキシンB(polyoxin-B)、プロピネブ(propineb)、キノメチオネート(chinomethionat)、ジクロフルアニド(dichlofluanid) 、クロロタロニル(chlorothalonil)、ジフェノコナゾール(difenoconazole)、フルオルイミド(fluoroimide) 、トリホリン(triforine) 、オキサジキシル(oxadixyl)、ストレプトマイシン(streptomycin)、マンコゼブ(mancozeb)、オキソリニック酸(oxolinic acid) 、メプロニル(mepronil)、メタラキシル(metalaxyl) 、プロピコナゾール(propiconazole) 、ヘキサコナゾール(hexaconazole)、硫黄(sulfur)、ピリフェノックス(pyrifenox) 、
【0057】
塩基性硫酸銅(basic copper sulfate)、ピリメタニル(pyrimethanil)、イプロベンホス(iprobenfos)、トルクロホス−メチル(tolclofos-methyl)、マンネブ(maneb) 、チオファネートメチル(thiophanate-methyl)、チフルザミド(thifluzamide)、フラメトピル(furametpyr)、フルスルファミド(flusulfamide)、クレソキシム−メチル(kresoxim-methyl) 、カルプロパミド(carpropamid) 、ヒドロキシイソキサゾール(hydroxyioxazole) 、エクロメゾール(echlomezole) 、プロシミドン(procymidone) 、ビンクロゾリン(vinclozolin) 、イプコナゾール(ipconazole)、フルコナゾール(furconazole) 、ミクロブタニル(myclobutanil)、テトラコナゾール(tetraconazole) 、テブコナゾール(tebuconazole)、イミベンコナゾール(imibenconazole)、プロクロラズ(prochloraz)、ペフラゾエート(pefurazoate) 、シプロコナゾール(cyproconazole) 、メパニピリム(mepanipyrim) 、チアジアジン(thiadiazin)、プロベナゾール(probenazole) 、アシベンゾラル−S−メチル(acibenzolar-S-methyl)、バリダマイシン(validamycin(-A)) 、フェノキサニル(fenoxanol) 、 N-(3−クロロ−4−メチルフェニル)−4−メチル−1,2,3−チアジアゾール−5−カルボキサミド等の殺菌剤を例示することができる。
【0058】
次いで、除草活性を有する化合物として、例えばベンスルフロン−メチル(bensulfuron-methyl)、アジムスルフロン(azimsulfuron)、シノスルフロン(cinosulfuron)、シクロスルファムロン(cyclosulfamuron) 、ピラゾスルフロンエチル(pyrazosulfuron-ethyl)、イマゾスルフロン(imazosulfuron) 、インダノファン(indanofan) 、シハロホップブチル(cyhalofop-butyl) 、テニルクロル(thenylchlor) 、エスプロカルブ(esprocarb) 、エトベンザニド(etobenzanid) 、カフェンストロール(cafenstrole) 、クロメプロップ(clomeprop) ジメタメトリン(dimethametryn) 、ダイムロン(daimuron)、ビフェノックス(bifenox) 、ピリブチカルブ(pyributicarb)、ピリミノバック(pyriminobac-methyl)、プレチラクロール(pretilachlor)、ブロモブチド(bromobutide) 、ベンゾフェナップ(benzofenap)、ベンチオカーブ(benthiocarb) 、ベントキサゾン(bentoxazone) 、ベンフレセート(benfuresate) 、メフェナセット(mefenacet)、フェノキサプロップ・P・エチル(fenoxaprop-P-ethyl)、フェンメディファム(phenmedipham)、ジクロホップ・メチル(diclofop-methyl)、デスメディファム(desmedipham)、エトフメセート(ethofumesate)、イソプロツロン(isoproturon)、アミドスルフロン(amidosulfuron)、アニロホス(anilofos)、ベンフレセート(benfuresate)、エトキシスルフロン(ethoxysulfuron)、ヨードスルフロン(iodosulfuron)、イソキサジフェン(isoxadifen)、ホラムスルフロン(foramsulfuron)、ピラクロニル(pyraclonil)、メソスルフロン(mesosulfuron)、ジウロン(diuron)、ネブロン(neburon)、ジノテルブ(dinoterb)、カルベタミド(carbetamide)、ブロモキシニル(bromoxynil)、オキサジアゾン(oxadiazon)、ジメフロン(dimefuron)、ジフルフェニカン(diflufenican)、アクロニフェン(aclonifen)、ベンゾフェナップ(benzofenap)、オキサジクロメホン(oxaziclomefone)、イソキサフルトール(isoxaflutole)、オキサジアルギル(oxadiargyl)、フルルタモン(flurtamone)、メトリブジン(metribuzin)、メタベンズチアズロン(methabenzthiazuron)、トリブホス(tribufos)、メタミトロン(metamitron)、エチオジン(ethiozin)、フルフェナセット(flufenacet)、スルコトリオン(sulcotrion)、フェントラザミド(fentrazamide)、プロポキシカルバゾン(propoxycarbazone)、フルカルバゾン(flucarbazone)、メトスラム(metosulam)、アミカルバゾン(amicarbazone) 等の除草剤を例示することができる。
【0059】
又、以下の一般名により記載した除草剤を混合することも可能である。
グリホサート・イソピルアミン塩(glyphosate-isopropyl amine)、グリホサート・トリメシウム塩(glyphosate-trimesium)、グルホシネート(glufosinate-ammonium)、ビアラホス(bialaphos) 、ブタミホス(butamifos) 、プロスルホカルブ(prosulfocarb)、アシュラム(asulam)、リニュロン(linuron) 、過酸化カルシウム(calcium peroxide)、アラクロール(alachlor)、ペンディメタリン(pendimethalin) 、アシフルオフェン(acifluofen-sodium) 、ラクトフェン(lactofen)、アイオキシニル(ioxynil-octanoate) 、アロキシジム(alloxydim) 、セトキシジム(sethoxydim)、ナプロパミド(napropamide) 、ピラゾレート(pyrazolate)、ピラフルフェン−エチル(pyraflufen-ethyl)、イマザピル(imazapyr)、スルフェントラゾン(sulfentrazone) 、オキサゾアゾン(oxadiazon) 、パラコート(paraquat)、ジクワット(diquat)、シマジン(simazine)、アトラジン(atrazine)、フルチアセット−メチル(fluthiacet-methyl) 、ギザロホップ−エチル(quizalofop-ethyl)、ベンタゾン(bentazone, BAS-3510-H) 、トリアジフラム(triaziflam)。又、植物成長調節作用を有するチジアズロン(thidiazuron)、メフェンピル(mefenpyr)、エテホン(ethephon)、シクラニリド(cyclanilide)等と混合して使用することもできる。
【0060】
本発明は生物農薬として、例えば核多角体ウイルス(Nuclear polyhedrosis virus 、NPV)、顆粒病ウイルス(Granulosis virus 、GV) 、細胞質多角体病ウイルス(Cytoplasmic polyhedrosis virus 、CPV)、昆虫ポックスウイルス(Entomopox virus、EPV)等のウイルス製剤、モノクロスポリウム・フィマトパガム(Monacrosporium phymatophagum)、スタイナ−ネマ・カーポカプサエ(Steinernema carpocapsae) 、スタイナ−ネマ・クシダエ(Steinernema kushidai)、パスツーリア・ペネトランス(Pasteuria penetrans) 等の殺虫又は殺線虫剤として利用される微生物農薬、トリコデルマ・リグノラン(Trichoderma lignorum)、アグロバクテリウウム・ラジオバクター(Agrobacterium radiobactor) 、非病原性エルビニア・カロトボーラ(Erwinia carotovora)、バチルス・ズブチリス(Bacillus subtilis) 、モナクロスポリウム・フィマトパガム等の殺菌剤として使用される微生物農薬、ザントモナス・キャンペストリス(Xanthomonas campestris)等の除草剤として利用される生物農薬等と混合して使用することにより、同様の効果が期待できる。
【0061】
更に、生物農薬として、例えばオンシツツヤコバチ(Encarsia formosa)、コレマンアブラバチ(Aphidius colemani) 、ショクガタマバエ(Aphidoletes aphidimyza)、イサエアヒメコバチ(Diglyphus isaea) 、ハモグリコマユバチ(Dacnusa sibirica)、チリカブリダニ(Phytoseiulus persimilis) 、ククメリスカブリダニ(Amblyseius cucumeris)、ナミヒメハナカメムシ(Orius sauteri) 等の天敵生物、ボーベリア・ブロンニアティ(Beauveria brongniartii)等の微生物農薬、(Z)-10- テトラデセニル=アセタート、(E,Z)-4,10- テトラデカジニエル=アセタート、(Z)-8-ドデセニル=アセタート、(Z)-11- テトラデセニル= アセタート、(Z)-13- イコセン-10-オン、(Z)-8-ドデセニル=アセタート、(Z)-11- テトラデセニル=アセタート、(Z)-13- イコセン-10-オン、14- メチル-1- オクタデセン等のフェロモン剤と併用することも可能である。
【0062】
【実施例】
以下に本発明の代表的な実施例及び試験例を例示するが、本発明はこれらに限定されるものではない。尚、実施例中、部とあるのは重量部を示す。
実施例1
第1表記載の化合物 5部
フェンピロキシメート 10部
含水珪酸 30部
ハイテノールN08(第一工業製薬製) 5部
リグニンスルホン酸カルシウム 3部
水和剤クレー 47部
有効成分化合物を含水珪酸に含浸させた後、他の成分と均一に混合して水和剤とする。
【0063】
実施例2
第1表記載の化合物 10部
テブフェンピラド 10部
ソルポール3105(東邦化学工業製) 5部
プロピレングリコール 5部
ロドポール23(ローヌ・プーラン社製) 2部
水 68部
以上を均一に混合し、水に分散させてフロアブル剤とする。
実施例3
第1表記載の化合物 10部
イソプロチオラン 20部
SP−3005X(東邦化学工業製) 15部
キシレン 35部
N−メチルピロリドン 20部
以上を均一に混合融解して乳剤とする。
【0064】
実施例4
第1表記載の化合物 10部
テブフェノジド 20部
ソルポール3105 5部
プロピレングリコール 2部
ロドポール23 1部
水 62部
以上を均一に混合し、水に分散させてフロアブル剤とする。
実施例5
第1表記載の化合物 10部
ブプロフェジン 5部
含水珪酸 34部
ハイテノールN08 3部
デモールT 2部
炭酸カルシウム粉末 46部
有効成分化合物を含水珪酸に含浸させた後、他の成分と均一に混合して水和剤とする。
【0065】
実施例6
第1表記載の化合物 10部
ピリダベン 15部
SP−3005X 15部
キシレン 40部
N−メチルピロリドン 20部
以上を均一に混合融解して乳剤とする。
実施例7
第1表記載の化合物 10部
ピラフルフェンエチル 20部
ソルポール3105 5部
プロピレングリコール 2部
ロドポール23 0.5部
水 62.5部
以上を均一に混合し、水に分散させてフロアブル剤とする。
【0066】
実施例8
第1表記載の化合物 10部
アセタミプリド 5部
ソルポール3105 5部
プロピレングリコール 3部
ロドポール23 2部
水 75部
以上を均一に混合し、水に分散させてフロアブル剤とする。
実施例9
第1表記載の化合物 10部
イミダクロプリド 10部
SP−3005X 15部
キシレン 45部
N−メチルピロリドン 20部
以上を均一に混合融解して乳剤とする。
【0067】
実施例10
第1表記載の化合物 5部
クロルフェナピル 10部
ソルポール3105 5部
プロピレングリコール 3部
ロドポール23 2部
水 75部
以上を均一に混合し、水に分散させてフロアブル剤とする。
実施例11
第1表記載の化合物 5部
ピメトロジン 10部
ソルポール3105 5部
プロピレングリコール 3部
ロドポール23 2部
水 75部
以上を均一に混合し、水に分散させてフロアブル剤とする。
【0068】
試験例1.チャノコカクモンハマキ対する殺虫試験
所定濃度に希釈調製した薬液にチャ葉を30秒間浸漬し、風乾後直径9cmのプラスチック製シャーレに入れ、チャノコカクモンハマキ4令を各10頭接種し、25℃の恒温室内に静置した。処理4、7日後に生存虫数を調査し、死虫率を算出した(1区10頭2連制)。結果を第2表に示す。
【0069】
【0070】
【0071】
【0072】
【0073】
【0074】
【0075】
【0076】
試験例2.モモアカアブラムシに対する殺虫試験
直径8cm、高さ8cmのプラスチックポットにハクサイ(品種:愛知)を植え、モモアカアブラムシを繁殖させた後、所定濃度に希釈調製した薬液を茎葉部に十分散布した。風乾後、ポットを温室内に静置し、散布6日後に各ハクサイに寄生しているアブラムシ数を調査し、下記の基準に従って防除価を算出した(1区1ポット2連制)。
防除価=100−{(Ta×Cb)/(Tb×Ca)}×100
Ta:処理区の散布後寄生虫数
Tb:処理区の散布前寄生虫数
Ca:無処理区の散布後寄生虫数
Cb:無処理区の散布前寄生虫数
結果を第3表に示す。
【0077】
【0078】
【0079】
【0080】
【0081】
【0082】
【0083】
試験例3.トビイロウンカに対する殺虫試験
所定濃度に希釈調製した薬液にイネ実生(品種:日本晴)を30秒間浸漬し、風乾後ガラス製試験管(直径1.8cm、高さ20cm)に入れ、トビイロウンカ3令を10頭ずつ接種した後、綿栓をした。処理1、4日後に生存数を調査し、死虫率を算出した(1区10頭2連制)。
結果を第4表に示す。
【0084】
【0085】
【0086】
【0087】
【0088】
【0089】
試験例4.抵抗性ナミハダニに対する殺虫試験
直径8cmのプラスチック製カップに水を満たし、直径1cm の穴のある蓋をし、蓋の上部に一部切れ込みのある濾紙を置き、蓋から水中に懸垂させて毛細管現象で濾紙が常時湿っている状態とした。
インゲン初生葉(品種:トップクロップ)で直径2cmのリーフディスクを作成して上記濾紙上に置き、そこへ抵抗性ナミハダニ雌成虫10頭を接種し、ターンテーブル上で所定濃度に希釈調製した薬液50mlを均一に散布し、散布後25℃の恒温室に静置した。
処理2日後に生存虫数を調査し、死虫率を算出した(1区10頭2連制)。結果を第5表に示す。
【0090】
【0091】
【0092】
【0093】
第5表(続き)
【0094】
試験例5.サツマイモネコブセンチュウに対する効果試験
2kgのネコブセンチュウ汚染土壌と所定薬量の粒剤を混和処理し、1/5000a(アール)のワグネルポットに充填し、メロン種子を播種し、処理後、温室に静置した。処理60日後に土壌25gを採取し、ベルマン法でセンチュウを分離し、48時間後に調査した(1区1ポット2連制)。
結果を第6表に示す。 aiは有効成分。
【0095】
【0096】
【0097】
【0098】
試験例6.水稲の育苗箱施用によるイネミズゾウムシ及びいもち病防除試験
育苗箱で栽培したイネ(品種:コシヒカリ)に、粒剤を箱当たり50g処理した後、当日に本田へ移植した(5月中旬)。イネミズゾウムシに対する防除効果は移植21日後に各区100株について被害程度別株数を調査し被害度を算出した。イネいもち病に対する効果は移植60日後に病斑面積率を調査し判定した。
被害度={(4A+3B+2C+D)/(4×N)}×100
A:被害葉率91%以上
B:被害葉率61〜90%
C:被害葉率31〜60%
D:被害葉率1〜30%
N:調査株数
結果を第7表に示す。
【0099】
【0100】
【0101】
試験例7.水稲の育苗箱施用によるヒメトビウンカ及びコブノメイガ防除試験
育苗箱で栽培したイネ(品種:日本晴)に、粒剤を箱当たり50g処理した後、本田に移植した(5月中旬)。ヒメトビウンカに対する防除効果は移植40日、60日後に各区30株について寄生虫数を調査し、コブノメイガに対する防除効果は移植50日後に各区100株について被害葉数を調査し、被害葉率を算出した。
結果を第8表に示す。
【0102】
【0103】
【0104】
【0105】
試験例8.カンランの土壌処理によるコナガ及びアブラムシ防除試験
粒剤を床土混和した土をセル苗箱に充填しカンラン(品種:YR晴徳)を播種、又はセル苗植えカンランの本葉抽出期に処理、又は定植直前に処理、又は定植時に植え穴処理、又は定植後に株元処理した。移植21日後にコナガは30株あたりアブラムシは10株あたりの寄生虫数を調査した(6月下旬)。
結果を第9表に示す。
【0106】
【0107】
【0108】
【0109】
【0110】
【0111】
【0112】
【0113】
試験例9.ビートのヨトウに対する効果試験
ペーパーポット植えのビート(品種:モノエースS)に、所定濃度に希釈調製した薬液を3L/m2 潅注処理し、直後に定植した。定植後、所定日に1区につき100株当たりの被害株数を調査した(1区80m2 2連制)。
結果を第10表に示す。
【0114】
【0115】
【0116】
試験例10.天敵農薬との併用によるナスのミカンキイロアザミウマに対する防除試験
ビニールハウス内のミカンキイロアザミウマの発生したナス(千両2号)に所定濃度に希釈調製した薬液を肩掛け散布機で散布し、風乾後にククメリスカブリダニを株当たり100頭放虫した。処理14日、21日、28日後に上位20葉当たりのアザミウマおよびククメリスカブリダニ数を調査した(6月上旬)。
結果を第11表に示す。
【0117】
【0118】
試験例11.水稲の本田水面施用によるコブノメイガ、いもち病およびイヌビエ、ホタルイ防除試験
移植(5月中旬)10日後に粒剤を本田水面施用した。コブメイガに対する防除効果は移植50日後に各区100株について被害葉数を調査し被害葉率を算出した。イネいもち病に対する効果は移植60日後に病斑面積率を調査し判定した。イヌビエ、ホタルイについては、処理4週間後に、除草効果を肉眼判定(0:効果なし〜10:完全枯死)により行った。尚、イネ薬害についても除草効果と同時に判定した(0:影響なし)。
結果を第12表に示す。
【0119】
【0120】
【0121】
【発明の効果】
本発明の有害生物防除剤は、各々単剤では十分な効果が得られ無かった薬量でも顕著な効果を発揮し、単剤では防除できなかった有害生物及び薬剤抵抗性等を示す有害生物類等に対しても顕著な防除効果を有するものである。
Claims (3)
- 下記式
- フタルアミド誘導体1重量部に対して、殺虫活性、殺ダニ活性又は殺線虫活性を有する化合物から選択される1種又は2種以上の化合物が0.05〜2000重量部の割合である請求項1記載の有害生物防除剤組成物。
- 有害生物から有用植物を保護するために、請求項1記載の有害生物防除剤組成物の有効量を対象有害生物、対象有用植物、対象有用植物の種子、土壌又は栽培
担体に処理することを特徴とする有害生物防除剤組成物の使用方法。
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