JP2019006740A - 新規な4−ピリジンカルボキサマイド誘導体及びこれを有効成分として含む農園芸用薬剤 - Google Patents

新規な4−ピリジンカルボキサマイド誘導体及びこれを有効成分として含む農園芸用薬剤 Download PDF

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一秋 小山
Kazuaki Koyama
一秋 小山
黒瀬 裕
Yutaka Kurose
裕 黒瀬
恒一 荒木
Koichi Araki
恒一 荒木
麻紀子 牛江
Makiko Ushie
麻紀子 牛江
福地 俊樹
Toshiki Fukuchi
俊樹 福地
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Abstract

【課題】農園芸用薬剤、例えば、農園芸用殺虫剤などとして使用できる新規化合物を提供する。
【解決手段】化合物として、
式(1)、
Figure 2019006740

[式中、R1は、C1-6アルキル基又はC1-6ハロアルキル基を示し、R2は、C1-6アルコキシC1-6アルキル基、C2-6アルケニル基、C2-6アルキニル基、C1-6アルコキシカルボニルC1-6アルキル基又はシアノメチル基を示し、Xは、C1-6ハロアルキル基、C1-6ハロアルコキシ基、C1-6ハロアルキルチオ基、C1-6ハロアルキルスルフィニル基又はC1-6ハロアルキルスルホニル基を示し、Yは、同一又は異なっても良く、ハロゲン原子又はC1-6ハロアルキル基を示し、nは、0〜2の整数を示し、mは、0〜2の整数を示す。]で表される4−ピリジンカルボキサマイド誘導体、そのN−オキシド又はその塩を使用する。
【選択図】なし

Description

本発明は、新規な4−ピリジンカルボキサマイド誘導体、及び該誘導体を有効成分として含む農園芸用薬剤、特に農園芸用殺虫剤に関する。
農園芸分野では、各種病害虫の防除を目的とした植物病虫害防除剤が開発、実用化されている。
特許文献1には、下記の式の4−ピリジンカルボキサマイド化合物が殺虫剤として開示されているが、アミドの窒素上にハロゲン以外の置換アルキル基を有する4−ピリジンカルボキサマイド化合物は開示されていない。

Figure 2019006740

特許文献2には、下記の式の3−ピリジンカルボキサマイド化合物が内部寄生虫防除剤として開示されているが、4−ピリジンカルボキサマイド化合物は開示されていない。
Figure 2019006740
国際公開第2016/175017号 特開平5−32631号公報
しかしながら、既存薬に対する抵抗性害虫の発生等により、農業及び園芸等の作物生産における被害は今なお大きく、新規な薬剤の開発が切望されている。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、文献未記載の新規化合物である下式(1)で表される4−ピリジンカルボキサマイド誘導体が、農園芸用薬剤、特に農園芸用殺虫剤として有用であることを見いだした。本発明は、このような知見に基づいてなされたものである。即ち、本発明は、下記に関するものである。
即ち、本発明は、下式(1)、

Figure 2019006740

[式中、
R1は、C1-6アルキル基又はC1-6ハロアルキル基を示し、
R2は、C1-6アルコキシC1-6アルキル基、C2-6アルケニル基、C2-6アルキニル基、C1-6アルコキシカルボニルC1-6アルキル基又はシアノメチル基を示し、
Xは、C1-6ハロアルキル基、C1-6ハロアルコキシ基、C1-6ハロアルキルチオ基、C1-6ハロアルキルスルフィニル基又はC1-6ハロアルキルスルホニル基を示し、
Yは、同一又は異なっても良く、ハロゲン原子又はC1-6ハロアルキル基を示し、
nは、0〜2の整数を示し、
mは、0〜2の整数を示す。]
で表される4−ピリジンカルボキサマイド誘導体、そのN−オキシド又はその塩、更には該化合物を有効成分とする農園芸用薬剤、並びにその使用方法に関するものである。
後述する実施例で示されるように、本発明の化合物は、農園芸用薬剤、特に農園芸用殺虫剤として優れた効果を奏する。更に、本発明の化合物は、犬や猫といった愛玩動物、又は牛や羊等の家畜に寄生する害虫に対しても効果を有する。
以下、本発明について更に詳細に説明する。
本発明の化合物は、式(1)、

Figure 2019006740

[式中、
R1は、C1-6アルキル基又はC1-6ハロアルキル基を示し、
R2は、C1-6アルコキシC1-6アルキル基、C2-6アルケニル基、C2-6アルキニル基、C1-6アルコキシカルボニルC1-6アルキル基又はシアノメチル基を示し、
Xは、C1-6ハロアルキル基、C1-6ハロアルコキシ基、C1-6ハロアルキルチオ基、C1-6ハロアルキルスルフィニル基又はC1-6ハロアルキルスルホニル基を示し、
Yは、同一又は異なっても良く、ハロゲン原子又はC1-6ハロアルキル基を示し、
nは、0〜2の整数を示し、
mは、0〜2の整数を示す。]
で表される4−ピリジンカルボキサマイド誘導体である。
前記式(I)で表される置換基の定義において、ハロゲン原子としては、塩素原子や、臭素原子、沃素原子、フッ素原子を示し、C1-6アルキル基としては、例えば、メチル基や、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、t−ペンチル基、n−ヘキシル基、イソヘキシル基等の直鎖又は分岐鎖状の炭素原子数1〜6、好ましくは、1〜3のアルキル基を示す。
1-6ハロアルキル基は、同一又は異なっても良い1以上のハロゲン原子により置換された直鎖又は分岐鎖状の炭素原子数1〜6個のアルキル基を示し、例えば、フルオロメチル基や、クロロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、クロロジフルオロメチル基、ブロモジフルオロメチル基、ジクロロフルオロメチル基、1−フルオロエチル基、2−フルオロエチル基、2−クロロエチル基、2−ブロモエチル基、2−ヨードエチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、2,2,2−トリクロロエチル基、ペンタフルオロエチル基、2,2−ジフロロエチル基、1−フルオロイソプロピル基、3−フルオロプロピル基、3−クロロプロピル基、3−ブロモプロピル基、ヘプタフルオロプロピル基、ヘプタフルオロイソプロピル基、4−フルオロブチル基、4−クロロブチル、ノナフルオロブチル基等の1〜9個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜6、好ましくは、1〜3の直鎖状又は分岐鎖状ハロアルキル基が挙げられる。
2-6アルケニル基としては、例えば、ビニル基や、アリル基、イソプロペニル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基、1−メチル−2−プロペニル基、2−ペンテニル基、3−ペンテニル基、4−ペンテニル基、1,1−ジメチル−2−プロペニル基、1−エチル−2−プロペニル基、1−メチル−2−ブテニル基、1−メチル−3−ブテニル基、2−ヘキセニル基、3−ヘキセニル基、4−ヘキセニル基、5−ヘキセニル基、1,1−ジメチル−2−ブテニル基、1,1−ジメチル−3−ブテニル基等の、任意の位置に少なくとも1つの二重結合を有する炭素数2〜6、好ましくは、3〜4の直鎖状又は分岐鎖状アルケニル基が挙げられる。
2-6アルキニル基としては、例えば、エチニル基や、2−プロピニル基、1−メチル−2−プロピニル基、1,1−ジメチル−2−プロピニル基、1−ブチニル基、2−ブチニル基、3−ブチニル基、1−ペンチニル基、2−ペンチニル基、3−ペンチニル基、4−ペンチニル基、1−メチル−2−ブチニル基、1−メチル−3−ブチニル基、1,1−ジメチル−2−ブチニル基、1,1−ジメチル−3−ブチニル基、1−メチル−3−ペンチニル基、1−メチル−4−ペンチニル基等の任意の位置に少なくとも1つの三重結合を有する炭素数2〜6、好ましくは、3〜4の直鎖状又は分岐鎖状アルキニル基が挙げられる。
1-6ハロアルコキシ基としては、例えば、フルオロメトキシ基や、ジクロロメトキシ基、トリクロロメトキシ基、ジフルオロメトキシ基、トリフルオロメトキシ基、クロロジフルオロメトキシ基、ブロモジフルオロメトキシ基、ジクロロフルオロメトキシ基、1−フルオロエトキシ基、2−フルオロエトキシ基、2−クロロエトキシ基、2−ブロモエトキシ基、2−ヨードエトキシ基、2,2,2−トリフルオロエトキシ基、2,2,2−トリクロロエトキシ基、ペンタフルオロエトキシ基、1−フルオロイソプロポキシ基、3−フルオロプロポキシ基、3−クロロプロポキシ基、3−ブロモプロポキシ基、4−フルオロブトキシ基、4−クロロブトキシ基等の、好ましくは1〜9個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜6、好ましくは、1〜3の直鎖状又は分岐鎖状ハロアルコキシ基が挙げられる。
1-6ハロアルキルチオ基としては、例えば、ジフルオロメチルチオ基や、トリフルオロメチルチオ基、モノクロロメチルチオ基、ジクロロメチルチオ基、トリクロロメチルチオ基、モノブロモメチルチオ基、ジブロモメチルチオ基、トリブロモメチルチオ基、1-フルオロエチルチオ基、2-フルオロエチルチオ基、2,2-ジフルオロエチルチオ基、2,2,2-トリフルオロエチルチオ基、2-クロロ-2,2-ジフルオロエチルチオ基、1-クロロエチルチオ基、2-クロロエチルチオ基、2,2,-ジクロロエチルチオ基、2,2,2-トリクロロエチルチオ基、2-ブロモエチルチオ基、2,2-ジブロモエチルチオ基、2,2,2-トリブロモエチルチオ基、ペンタフルオロエチルチオ基、3-フルオロプロピルチオ基、3-クロロプロピルチオ基、3-ブロモプロピルチオ基、1,3-ジフルオロ-2-プロピルチオ基、3,3,3-トリフルオロプロピルチオ基、1,3-ジクロロ-2-プロピルチオ基、1,1,1-トリフルオロ-2-プロピルチオ基、1-クロロ-3-フルオロ-2-プロピルチオ基、1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-プロピルチオ基、1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-クロロ-2-プロピルチオ基、2,2,3,3,3-ペンタフルオロプロピルチオ基、ヘプタフルオロイソプロピルチオ基、ヘプタフルオロ-n-プロピルチオ基、4-フルオロブチルチオ基、4,4,4-トリフルオロブチルチオ基、ノナフルオロ-n-ブチルチオ基、ノナフルオロ-2-ブチルチオ基等の、1〜13個、好ましくは1〜9個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜6、好ましくは、1〜3の直鎖状又は分岐鎖状ハロアルキルチオ基が挙げられる。
1-6ハロアルキルスルフィニル基としては、例えば、ジフルオロメチルスルフィニル基や、トリフルオロメチルスルフィニル基、ジクロロメチルスルフィニル基、トリクロロメチルスルフィニル基、モノブロモメチルスルフィニル基、ジブロモメチルスルフィニル基、トリブロモメチルスルフィニル基、1-フルオロエチルスルフィニル基、2-フルオロエチルスルフィニル基、2,2-ジフルオロエチルスルフィニル基、2,2,2-トリフルオロエチルスルフィニル基、2-クロロ-2,2-ジフルオロエチルスルフィニル基、1-クロロエチルスルフィニル基、2-クロロエチルスルフィニル基、2,2-ジクロロエチルスルフィニル基、2,2,2-トリクロロエチルスルフィニル基、2-ブロモエチルスルフィニル基、2,2-ジブロモエチルスルフィニル基、2,2,2-トリブロモエチルスルフィニル基、ペンタフルオロエチルスルフィニル基、3-フルオロプロピルスルフィニル基、3-クロロプロピルスルフィニル基、3-ブロモプロピルスルフィニル基、1,3-ジフルオロ-2-プロピルスルフィニル基、3,3,3-トリフルオロプロピルスルフィニル基、1,3-ジクロロ-2-プロピルスルフィニル基、1,1,1-トリフルオロ-2-プロピルスルフィニル基、1-クロロ-3-フルオロ-2-プロピルスルフィニル基、1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-プロピルスルフィニル基、1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-クロロ-2-プロピルスルフィニル基、2,2,3,3,3-ペンタフルオロプロピルスルフィニル基、ヘプタフルオロイソプロピルスルフィニル基、ヘプタフルオロ-n-プロピルスルフィニル基、4-フルオロブチルスルフィニル基、4,4,4-トリフルオロブチルスルフィニル基、ノナフルオロ-n-ブチルスルフィニル基、ノナフルオロ-2-ブチルスルフィニル基等の、1〜13個、好ましくは1〜9個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜6、好ましくは、1〜3の直鎖状又は分岐鎖状ハロアルキルスルフィニル基が挙げられる。
1-6ハロアルキルスルホニル基としては、例えば、ジフルオロメチルスルホニル基や、トリフルオロメチルスルホニル基、ジクロロメチルスルホニル基、トリクロロメチルスルスルホニル基、モノブロモメチルスルホニル基、ジブロモメチルスルホニル基、トリブロモメチルスルホニル基、1-フルオロエチルスルホニル基、2-フルオロエチルスルホニル基、2,2-ジフルオロエチルスルホニル基、2,2,2-トリフルオロエチルスルホニル基、2-クロロ-2,2-ジフルオロエチルスルホニル基、1-クロロエチルスルホニル基、2-クロロエチルスルホニル基、2,2,-ジクロロエチルスルホニル基、2,2,2-トリクロロエチルスルホニル基、2-ブロモエチルスルホニル基、2,2-ジブロモエチルスルホニル基、2,2,2-トリブロモエチルスルホニル基、ペンタフルオロエチルスルホニル基、3-フルオロプロピルスルホニル基、3-クロロプロピルスルホニル基、3-ブロモプロピルスルホニル基、1,3-ジフルオロ-2-プロピルスルホニル基、3,3,3-トリフルオロプロピルスルホニル基、1,3-ジクロロ-2-プロピルスルフォニル基、1,1,1-トリフルオロ-2-プロピルスルフォニル基、1-クロロ-3-フルオロ-2-プロピルスルホニル基、1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-プロピルスルホニル基、1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-クロロ-2-プロピルスルホニル基、2,2,3,3,3-ペンタフルオロプロピルスルホニル基、ヘプタフルオロイソプロピルスルホニル基、ヘプタフルオロ-n-プロピルスルホニル基、4-フルオロブチルスルホニル基、4,4,4-トリフルオロブチルスルホニル基、ノナフルオロ-n-ブチルスルホニル基、ノナフルオロ-2-ブチルスルホニル基等の、1〜13個、好ましくは1〜9個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜6、好ましくは、1〜3の直鎖状又は分岐鎖状ハロアルキルスルホニル基が挙げられる。
1-6アルコキシC1-6アルキル基としては、例えば、メトキシメチル基や、エトキシメチル基、n-プロピルメチル基、n-ブチルメチル基、n-ペンチルメチル基、n-ヘキシルメチル基、i-プロピルメチル基、1-メトキシエチル基、2-メトキシエチル基、2-エトキシエチル基等が挙げられる。
1-6アルコキシカルボニルC1-6アルキル基としては、例えば、メトキシカルボニルメチル基や、エトキシカルボニルメチル基、n-プロピルカルボニルメチル基、n-ブチルカルボニルメチル基、n-ペンチルカルボニルメチル基、n-ヘキシルカルボニルメチル基、i-プロピルカルボニルメチル基、1-メトキシカルボニルエチル基、1-エトキシカルボニルエチル基等が挙げられる。
本発明の化合物は、前記式(1)で表される4−ピリジンカルボキサマイド誘導体のN−オキシド又はその塩であってもよい。
本発明の化合物としては、特に、R2が、メトキシメチル基や、エトキシメチル基、2-プロピニル基、シアノメチル基などである化合物が好ましい。
式(1)で表される4−ピリジンカルボキサマイド誘導体の塩としては、例えば、塩酸塩や、硫酸塩、硝酸塩、燐酸塩等の無機酸塩、酢酸塩や、フマル酸塩、マレイン酸塩、シュウ酸塩、メタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩等の有機酸塩を例示することができる。
式(1)で表される4−ピリジンカルボキサマイド誘導体は、その構造中に含まれる1つ又は複数個の不斉中心に由来して、2種以上の光学異性体及びジアステレオマーとして存在する場合があるが、本発明は各々の光学異性体を包含する。更に本発明は、前述の光学異性体を任意の割合で含む混合物をも包含する。
又、式(1)で表される4−ピリジンカルボキサマイド誘導体は、その構造中に含まれる炭素−炭素二重結合に由来して、2種の幾何異性体として存在する場合があるが、本発明は各々の幾何異性体を包含する。更に本発明は、前述の幾何異性体を任意の割合で含む混合物をも包含する。
以下に、本発明の前記式(1)で表される新規4−ピリジンカルボキサマイド誘導体の代表的な製造方法を示すが、本発明の化合物の製造方法はこれら製造方法に何ら限定されるものではない。
反応式1

Figure 2019006740
[式中、R1、X、Y、R2、n及びmは、上記で定義した通りである。Zは、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、メタンスルホニルオキシ基又はトリフロロメタンスルホニルオキシ基を表す。]
なお、式(2)で表される化合物は、式(1)で表される本発明の化合物の前駆体であり、国際公開第2016/175017号に記載の方法で製造することができる。
反応式1に示す方法においては、Bioorganic Medicinal Chemistry Letters, 18 (20) 5537-5540 (2008)に記載の方法に従って、前記式(2)で表される4−ピリジンカルボキサマイド誘導体と、R2-Zとして表されるアルキル化剤とを、塩基の存在下、溶媒中で反応させることにより、前記式(1)で表される化合物が製造される。
反応式1に示す反応で使用される溶媒としては、該反応に対して不活性な溶媒である限り公知の溶媒を広く使用することができる。例えば、ジエチルエーテルや、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン等のエーテル系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド等のアミド系溶媒、ジメチルスホキシドや、N−メチルピロリドン、N,N'−ジメチルイミダゾリノン等の溶媒を挙げることができる。これらの溶媒は、1種を単独で使用でき、又は必要に応じて2種以上を混合して使用することができる。
反応で使用される塩基としては、公知の無機塩基及び有機塩基を使用できる。例えば、水素化ナトリウムや、水素化カリウム等のアルカリ金属水素化物、炭酸ナトリウムや、炭酸カリウム等のアルカリ金属炭酸塩、水酸化ナトリウムや、水酸化カリウム、水酸化リチウム等のアルカリ金属水酸化物、カリウムt−ブトキシド等のアルカリ金属アルコキシド類、トリエチルアミンや、トリブチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、N−メチルモルホリン、ピリジン、4−(N,N−ジメチルアミノ)ピリジン、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジエチルアニリン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ−5−エン、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(DABCO)、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン(DBU)等の有機塩基類などを挙げることができる。好適には、アルカリ金属水素化物、アルカリ金属炭酸塩、又はアルカリ金属水酸化物であり、更に好適には水素化ナトリウムや、炭酸カリウムである。
用いられる塩基の量は、前記式(2)で表される化合物1モルに対し、通常1〜3当量、好ましくは1〜2.5当量となるような量とすることができる。
該反応は、0℃〜使用する溶媒の沸点温度で反応を行うのが好ましく、0℃〜80℃で反応を行うのがより好ましい。
反応時間は、通常0.5〜24時間程度で該反応は完結する。
目的物は、反応終了後、その目的物を含む反応系から常法により単離すれば良く、必要に応じて再結晶、カラムクロマトグラフィー等で精製することにより目的物を製造することができる。又、反応系から目的物を単離せずに次の反応工程に供することも可能である。
反応式2

Figure 2019006740

[式中、R1、R2、X、Y及びmは、上記で定義した通りである。]
反応式2に示す方法においては、前記式(1)で表される4−ピリジンカルボキサマイド誘導体に該当する式(1-1)及び(1-2)で表される化合物が、式(1-0)で表される4−ピリジンカルボキサマイド誘導体の酸化反応により製造される。
前記式(1-0)で表される化合物の酸化反応で使用される溶媒は、該反応に対して不活性な溶媒を広く使用することができる。例えば、ヘキサンや、シクロヘキサン、ヘプタン等の脂肪族もしくは脂環式炭化水素系溶媒、ベンゼンや、クロロベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒、塩化メチレンや、1,2−ジクロロエタン、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素系溶媒、メタノールや、エタノール等のアルコール系溶媒、酢酸メチルや、酢酸エチル等のエステル系溶媒、アセトンや、メチルエチルケトン等のケトン系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド等のアミド系溶媒、アセトニトリルや、プロピオニトリル等のニトリル系溶媒、N−メチルピロリドンや、N,N'−ジメチルイミダゾリノン等の非プロトン性極性溶媒等、酢酸を挙げることができる。これらの溶媒は、1種を単独で使用でき、又は必要に応じて2種以上を混合して使用することができる。
前記式(1-0)で表される化合物の酸化反応で使用される酸化剤としては、m-クロロ過安息香酸や、過ヨウ素酸ナトリウム、過酸化水素等が挙げられる。
このような酸化剤は、前記式(1−0)で表される4−ピリジンカルボキサマイド誘導体に対して、通常1〜3当量、好ましくは1〜2.5当量となるような量で使用され得る。
該反応は、通常−78℃から使用する溶媒の沸点温度までの範囲内で行うことができ、0℃〜室温下で反応を行うのが好ましい。
反応時間は、反応温度等により異なり一概には言えないが、通常0.5〜24時間程度で該反応は完結する。
上記各反応で得られる目的化合物は、通常行われている単離手段、例えば有機溶媒抽出法や、クロマトグラフィー法、再結晶法、蒸留法等により、反応混合物から容易に単離されることができ、更に通常の精製手段により精製され得る。
反応式3

Figure 2019006740
[式中、R3は、水素、C1-6アルコキシC1-6アルキル基、C2-6アルケニル基、C2-6アルキニル基、C1-6アルコキシカルボニルC1-6アルキル基又はシアノメチル基を示し、Mは、アルカリ金属又は水素を表し、haloは、フッ素原子又は塩素原子を表し、その他の記号は上記で定義した通りである。]
上記反応式3において、前記式(5)で表される化合物は、反応の原料化合物である前記式(4)で表される4−ピリジンカルボキサマイド誘導体と、R1S-Mで表されるチオール化合物又はチオール塩化合物とから、国際公開第2016/175017号等に記載の方法に従って製造することができる。
R1S-MのMが水素の場合、反応に塩基が必要である。塩基としては公知の無機塩基及び有機塩基を使用でき、例えば、水素化ナトリウムや、水素化カリウム等のアルカリ金属水素化物、炭酸ナトリウムや、炭酸カリウム、炭酸セシウム等のアルカリ金属炭酸塩又はアルカリ土類金属炭酸塩、水酸化ナトリウムや、水酸化カリウム、水酸化リチウム等のアルカリ金属水酸化物、カリウムt−ブトキシド等のアルカリ金属アルコキシド類、トリエチルアミンや、トリブチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、N−メチルモルホリン、ピリジン、4−(N,N−ジメチルアミノ)ピリジン、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジエチルアニリン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ−5−エン、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(DABCO)、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン(DBU)等の有機塩基類などを挙げることができる。好適には、アルカリ金属水素化物、アルカリ金属炭酸塩、又はアルカリ金属水酸化物であり、更に好適には水素化ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウムである。
用いられる塩基の量は、前記式R1SHで表される化合物に対し、通常1〜3当量、好ましくは1〜2.5当量となるような量でありうる。
該反応に対して不活性な溶媒である限り、公知の溶媒を広く使用することができる。例えば、N,N−ジメチルホルムアミド等のアミド系溶媒、ジメチルスホキシド、N−メチルピロリドン、N,N'−ジメチルイミダゾリノン等の溶媒を挙げることができる。これらの溶媒は、1種を単独で使用でき、又は必要に応じて2種以上を混合して使用することができる。
該反応は、0℃〜使用する溶媒の沸点温度で反応を行うのが好ましく、0℃〜100℃で反応を行うのがより好ましい。
反応時間は通常0.5〜24時間程度で該反応は完結する。
本発明の前記式(1)で表される4−ピリジンカルボキサマイド誘導体の代表的な化合物を以下の表1に例示するが、本発明はこれら化合物に何ら限定されるものではない。
各表の「性状、融点(℃)」欄において、「oil」又は「solid」は性状を示し、数値は融点(℃)を示す。
各表中、「Et」はエチル基を示す。
式(1):
Figure 2019006740

表1
Figure 2019006740

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本発明の化合物は、農業において、屋内において、森林において、家畜に対して、衛生に関して、各種の場面において、害を及ぼす有害生物の予防や駆除に使用され得る。以下に具体的な使用場面、対象害生物及び使用方法を示すが、本発明はこれらの態様に限定されるものではない。
前記式(1)で表される本発明の化合物は、農作物、例えば、食用作物(稲、大麦、小麦、ライ麦、オート麦等の麦類、とうもろこし、馬鈴薯、甘藷、里芋、大豆、小豆、そら豆、えんどう豆、いんげん豆、落花生等の豆類等)、野菜(キャベツ、白菜、大根、蕪、ブロッコリー、カリフラワー、こまつな等のアブラナ科作物、かぼちゃ、きゅうり、すいか、まくわうり、メロン等のうり類、なす、トマト、ピーマン、ペッパー、おくら、ほうれんそう、レタス、れんこん、にんじん、ごぼう、にんにく、たまねぎ、ねぎ等のねぎ類等)、きのこ類(しいたけ、マッシュルーム等)、果樹・果実類(林檎、柑橘類、梨、葡萄、桃、梅、桜桃、胡桃、栗、アーモンド、バナナ、いちご等)、香料等鑑賞用作物(ラベンダー、ローズマリー、タイム、パセリ、胡椒、生姜等)、特用作物(たばこ、茶、甜菜、さとうきび、ホップ、綿、麻、オリーブ、ゴム、コーヒー等)、牧草・飼料用作物(チモシー、クローバー、アルファルファ、とうもろこし、ソルガム類、オーチャードグラス、イネ科牧草、豆科牧草等)、芝類(高麗芝、ベントグラス等)、林木(トドマツ類、エゾマツ類、松類、ヒバ、杉、桧等)や、鑑賞用植物(きく、ばら、カーネーション、蘭等の草本・花卉類、いちょう、さくら類、あおき等の庭木等)に損害を与える節足動物類、軟体動物類、線虫類、ならびに真菌門、変形菌門、細菌門、放線菌門等の真菌類並びに細菌類等の害生物を防除するためにも使用できる。
具体的な有害生物として、節足動物門昆虫綱のチョウ目(Lepidoptera)、例えば、ヤガ科のオオタバコガ(Helicoverpa armigera)、ヘリオチス種(Heliothis spp.)、カブラヤガ(Agrotis segetum)、タマナギンウワバ(Autographa nigrisigna) 、イラクサギンウワバ(Trichoplusia ni)、ヨトウガ(Mamestra brassicae)、シロイチモジヨトウ(Spodoptera exigua)、ハスモンヨトウ(Spodoptera litura)等、スガ科のコナガ(Plutella xylostella)等、ハマキガ科のリンゴコカクモンハマキ(Adoxophyes orana fasciata)、チャノコカクモンハマキ(Adoxophyes honmai)、ミダレカクモンハマキ(Archips fuscocupreanus)、チャハマキ(Homona magnanima)、チャノホソガ(Caloptilia theivora)、ナシヒメシンクイ(Grapholita molesta)等、ミノガ科のチャミノガ(Eumeta minuscula )等、ハモグリガ科のギンモンハモグリガ(Lyonetia prunifoliella malinella)、モモハモグリガ(Lyonetia clerkella)等、コハモグリガ科のミカンハモグリガ(Phyllocnistis citrella) 等、ホソガ科のキンモンホソガ(Phyllonorycter ringoniella)等、アトヒゲコガ科のネギコガ(Acrolepiopsis sapporensis)等、スカシバガ科のコスカジバ(Synanthedin hector)等、ニセマイコガ科のカキノヘタムシガ(Stathmopoda masinissa)等、
キバガ科のワタアカミムシ(Pectinophora gossypiella)等、シンクイガ科のモモシンクイガ(Carposina niponensis)等、ボクトウガ科のボクトウガ(Cossus jezoensis)等、ヒロズコガ科のコクガ(Nemapogon granella)等、イラガ科のイラガ(Monema flavecens)、ヒロヘリアオイラガ(Parasa lepida)、ヒメクロイラガ(Scopelodes contracus)等、ツトガ科のニカメイガ(Chilo suppressalis)、サンカメイガ(Scirpophaga incertulas)、コブノメイガ(Cnaphalocrocis medinalis)、ハイマダラノメイガ(Hellulla undalis)、モモゴマダラメイガ(Conogethes punctiferlis)、ワタヘリクロノメイガ(Diaphania indica)、シバツトガ(Parapediasia teterrella)等、メイガ科のトサカフトメイガ(Locastra muscosalis)等、セセリチョウ科のイチモンジセセリ(Parnara guttata)等、アゲハチョウ科のナミアゲハ(Papilio xuthus)等、シロチョウ科のモンシロチョウ(Pieris rapae crucivora)等、
シジミチョウ科のウラナミシジミ(Lampides boeticus)等、シャクガ科のヨモギエダシャク(Ascotis selenaria)等、スズメガ科のエビガラスズメ(Agrius convolvuli)等、シャチホコガ科のモンクロシャチホコ(Phalera flavescens )等、カレハガ科のオビカレハ(Malacosoma neustrium testaceum)等、ヤママユガ科のクスサン(Saturnia japonica)等、ドクガ科のチャドクガ( Euproctis pseudoconspersa)、ヒメシロモンドクガ、Orygia recens approximans)、等、ヒトリガ科のクワゴマダラヒトリ(Spilosoma imparilis )、アメリカシロヒトリ(Hyphantria cunea)等、グレイプベリーモス(Endopiza viteana)、コドリンガ(Laspeyresia pomonella)等の成虫、幼虫及び卵;
コウチュウ目(Coleoptera)、例えば、コガネムシ科のドウガネブイブイ(Anomala cuprea)、マメコガネ(Popillia japonica)、コアオハナムグリ(Oxycetonia jucunda)、サクラコガネ(Anomala geniculata)等、タマムシ科のミカンナガタマムシ(Agrilus auriventris)等、コメツキムシ科のマルクビクシコメツキ(Melanotus fortnumi)等、テントウムシ科のニジュウヤホシテントウ(Epilachna vigintioctopunctata)等、カミキリムシ科のゴマダラカミキリ(Anoplophora malasiaca)、ブドウトラカミキリ(Xylotrechus pyrrhoderus)等、ハムシ科のウリハムシ(Aulacophora femoralis)、ルートワーム種(Diabrotica spp.)、キスジノミハムシ(Phyllotreta striolata )、カメノコハムシ(Cassida nebulosa)、ダイコンハムシ(Phaedon brassicae)、イネドロオイムシ(Oulema oryzae)、メキシカンビートル(Epilachna varivestis)、コロラドハムシ(Leptinotarsa decemlineata)等、オトシブミ科のモモチョッキリゾウムシ(Rhynchites heros)等、ミツギリゾウムシ科のアリモドキゾウムシ(Cylas formicarius)等、ゾウムシ科のクリシギゾウムシ(Curculio sikkimensis)、イネミズゾウムシ(Lissorhoptrus oryzophilus)、ワタミゾウムシ(Anthonomus gradis grandis) 、シバオサゾウムシ(Sphenophrus venatus vestitus)等、ケシキスイ科のヒメヒラタケシキスイ(Epuraea domina)等の成虫、幼虫及び卵;
カメムシ目(Hemiptera)の異翅類(Heteroptera)、例えば、カメムシ科のナガメ(Eurydema rugosum)、オオトゲシラホシカメムシ(Eysarcoris lewisi)、トゲシラホシカメムシ(Eysarcoris parvus)、ミナミアオカメムシ(Nezara viridula)、チャバネアオカメムシ(Plautia stali)、クサギカメムシ(Halymorpha mista)等、クヌギカメムシ科のナシカメムシ(Urochela luteovoria)等、ナガカメムシ科のコバネヒョウタンナガカメムシ(Togo hemipterus)等、ヘリカメムシ科のホソヘリカメムシ(Riptortus clavatus)、ホソハリカメムシ(Cletus punctiger)等、ホソヘリカメムシ科のクモヘリカメムシ(Leptocorisa chinensis)等、ホシカメムシ科のアカホシカメムシ(Dysdeercus cingulatus)等、グンバイムシ科のナシグンバイ(Stephanitis nashi)、ツツジグンバイ(Stephanitis pyrioides)等、カスミカメムシ科のウスミドリカスミカメ(Apolygus spinolai)、アカスジカスミカメ(Stenotus rubrovittalus)、アカヒゲホソミドリカスミカメ(Trigonotylus coelestialium)等、マメカメムシ科のマルカメムシ(Megacopta punctatissimum) 等の成虫、幼虫及び卵;
カメムシ目(Hemiptera)の同翅類(Homoptera)、例えば、セミ科のニイニイゼミ(Platypleura kaempferi)等、ヨコバイ科のフタテンヒメヨコバイ(Arboridia apicalis)、チャノミドリヒメヨコバイ(Empoasca onukii)、ツマグロヨコバイ(Nephotettix cincticeps)、タイワンツマグロヨコバイ(Nephotettix virescens)等、ウンカ科のヒメトビウンカ(Laodelphax striatellus)、トビイロウンカ(Nilaparvata lugens)、セジロウンカ(Sogatella furcifera)等、アオバハゴロモ科のアオバハゴロモ(Geisha distinctissima)等、キジラミ科のナシキジラミ(Psylla pyrisuga)、ミカンキジラミ(Diaphorina citri)等、コナジラミ科のミカントゲコナジラミ(Aleurocanthus spiniferus)、シルバーリーフコナジラミ(Bemisia argentifolii)、タバココナジラミ(Bemisia tabaci)の各種バイオタイプ、ミカンコナジラミ(Dialeurodes citri)、オンシツコナジラミ(Trialeurodes vaporariorum)等、フィロキセラ科のブドウネアブラムシ(Viteus vitifolii)等、
アブラムシ科のユキヤナギアブラムシ(Aphis citricola)、マメアブラムシ(Aphis craccivora)、ワタアブラムシ(Aphis gossypii)、ジャガイモヒゲナガアブラムシ(Aulacorthum solani)、ダイコンアブラムシ(Brevicoryne brassicae)、コミカンアブラムシ(Toxoptera aurantii)、ミカンクロアブラムシ(Toxoptera citricidus)、ニワトコヒゲナガアブラムシ(Aulacorthum magnoliae)、ナシアブラムシ(Schizaphis piricola)、ナシミドリオオアブラムシ(Nippolachnus piri)、ニセダイコンアブラムシ(Lipaphis erysimi)、モモコフキアブラムシ(Hyalopterus pruni)、キククギケアブラムシ(Pleotrichophorus chrysanthemi)、キクヒメヒゲナガアブラムシ(Macrosiphoniella sanborni)、ソラマメヒゲナガアブラムシ(Megoura crassicauda)、イバラヒゲナガアブラムシ(Sitobion ibarae)、チューリップヒゲナガアブラムシ(Macrosiphum euphorbiae)、カワリコブアブラムシ(Myzus varians)、モモアカアブラムシ(Myzus persicae)、オカボノアカアブラムシ(Rhopalosiphum rufiabdominalis)、ムギクビレアブラムシ(Rhopalosiphum padi)、ムギヒゲナガアブラムシ(Sitobion akebiae)、リンゴワタムシ(Eriosoma lanigerum)等、
ワタフキカイガラムシ科のイセリアカイガラムシ(Icerya purchasi)等、コナカイガラムシ科のクワコナカイガラムシ(Pseudococcus comstocki)、ミカンコナカイガラムシ(Phenacoccus viburnae)、フジコナカイガラム(Phenacoccus kraunhiae)等、カタカイガラムシ科のツノロウムシ(Ceroplastes ceriferus)、ルビーロウムシ(Ceroplastes rubens)等、マルカイガラムシ科のアカマルカイガラムシ(Aonidiella aurantii)、ナシマルカイガラムシ(Comstockaspis perniciosa)、クワシロカイガラムシ(Pseudaulacaspis pentagoa) 、ヤノネカイガラムシ(Unaspis yanonensis)等の成虫、幼虫及び卵;
アザミウマ目(Thysanoptera)、例えば、アザミウマ科のチャノキイロアザミウマ(Scirtothrips dorsalis)、ミナミキイロアザミウマ(Thrips palmi)、ネギアザミウマ(Thrips tabaci) 、ダイズウスイロアザミウマ(Thrips setosus)、ヒラズハナアザミウマ(Frankliniella intonsa)、ミカンキイロアザミウマ(Frankliniella occidentalis)、クロトンアザミウマ(Heliothrips haemorrhoidalis)、等、クダアザミウマ科のカキクダアザミウマ(Ponticulothrips diospyrosi)、イネクダアザミウマ(Haplothrips aculeatus)等の成虫、幼虫及び卵;
ハチ目(Hymenoptera)、例えば、ハバチ科のカブラハバチ(Athalia rosae ruficornis)、チュウレンジハバチ(Arge pagana)等、ミフシハバチ科のリンゴハバチ(Arge mali)等、タマバチ科のクリタマバチ(Dryocsmus kuriphilus)等、ハキリバチ科のバラハキリバチ(Megachile nipponica nipponica)等、アリ科のクロヤマアリ(Formica japonica)、ミカドオオアリ(Camponotus kiusiuensis)、クロクサアリ(Lasius fuliginosus)、ファイヤーアント(Solenopsis richteri、S. invicta、S. geminata)等の成虫、幼虫及び卵;
ハエ目(Diptera )、例えば、タマバエ科のダイズサヤタマバエ(Asphondylia yushimai)等、ミバエ科のオウトウハマダラミバエ(Rhacochlaena japonica)、ウリミバエ(Bactrocera cucurbitae)等、ミギワバエ科のイネミギワバエ(Hydrellia griseola)等、ショウジョウバエ科のオウトウショウジョウバエ(Drosophila suzukii)等、ハモグリバエ科のマメハモグリバエ(Liriomyza trifolii)、トマトハモグリバエ(Liriomyza sativae)、ナモグリバエ(Chromatomyia horticola)、イネハモグリバエ(Agromyza oryzae)、ナスハモグリバエ(Liriomyza bryoniae)等、ハナバエ科のタネバエ(Delia platura)、タマネギバエ(Delia antiqua)等の成虫、幼虫及び卵;
バッタ目(Orthoptera)、例えば、バッタ科のトノサマバッタ(Locusta migratoria)、キリギリス科のクサキリ(Ruspolia lineosa)等、コオロギ科のエンマコオロギ(Teleogryllus emma)、アオマツムシ(Truljalia hibinonis)等、ケラ科のケラ(Gryllotalpa orientalis)等、バッタ科のコバネイナゴ(Oxya yezoensis)等の成虫、幼虫及び卵;
シロアリ目(Isoptera)、例えば、シロアリ科のタイワンシロアリ(Odontotermes formosanus)等の成虫、幼虫及び卵;
ハサミムシ目(Dermaptera)、例えば、オオハサミムシ科のオオハサミムシ(Labidura riparia)等の成虫、幼虫及び卵;
節足動物門側昆虫綱のトビムシ目(Collembola)、例えば、マルトビムシ科のキマルトビムシ(Sminthurus viridis)等、シロトビムシ科のマツモトシロトビムシ(Onychiurus matsumotoi)等の成虫、幼虫及び卵;
節足動物門軟甲綱の等脚目(Isopada)、例えば、ダンゴムシ科のオカダンゴムシ(Armadillidium vulgare)等の成虫、幼虫及び卵;
節足動物門クモ綱のダニ目(Acari)、例えば、ホコリダニ科のチャノホコリダニ(Polyphagotarsonemus latus)、シクラメンホコリダニ(Phytonemus pallidus)等、ハシリダニ科のムギダニ(Penthaleus major)等、ヒメハダニ科のブドウヒメハダニ(Brevipalpus lewisi)、ミナミヒメハダニ(Brevipalpus phoenicis)等、ハダニ科のミカンハダニ(Panonychus citri)、リンゴハダニ(Panonychus ulmi)、ナミハダニ(Tetranychus urticae)、カンザワハダニ(Tetranychus kanzawai)、オウトウハダニ(Amphitetranychus viennensis)、トトマツノハダニ(Oligonychus ununguis)、キクビラハダニ(Bryobia eharai)、ミヤケアケハダニ(Eotetranychus kankitus)、クローバーハダニ(Bryobia praetiosa)等、
フシダニ科のリンゴサビダニ(Aculus Schlechtendali)、ミカンサビダニ(Aculops pelekassi)、リュウキュウミカンサビダニ(Phyllocoptruta citri)、ニセナシサビダニ(Eriophyes chibaensis)、チューリップサビダニ(Aceria tulipae)、ブドウハモグリダニ(Colomerus vitis)、モモサビダニ(Aculus fockeui)、チャノサビダニ(Calacarus carinatus)等、コナダニ科のケナガコナダニ(Tyrophagus putrescentiae) 、ロビンネダニ(Rhizoglyphus robini)等の成虫、幼虫及び卵;
軟体動物門腹足綱の原始紐舌目(Architaenioglossa)、例えば、タニシモドキ科のスクミリンゴガイ(Pomacea canaliculata)等、有肺目(Plumonata)、例えば、アフリカマイマイ科のアフリカマイマイ(Achatina fulica)、ナメクジ科のナメクジ(Meghimatium bilineatum)、ニワコウラナメクジ科のニワコウラナメクジ(Milax gagates)、コウラナメクジ科のチャコウラナメクジ(Lehmannina valentiana)、オナジマイマイ科のウスカワマイマイ(Acusta despecta sieboldiana)等;
線形動物門幻器綱のティレンクス目(Tylenchida)、例えば、アングイナ科のイモグサレセンチュウ(Ditylenchus destructor)等、ティレンコリンクス科のナミイシュクセンチュウ(Tylenchorhynchus claytoni)等、プラティレンクス科のキタネグサレセンチュウ(Pratylenchus penetrans)、ミナミネグサレセンチュウ(Pratylenchus coffeae)等、ホプロライムス科のナミラセンチュウ(Helicotylenchus dihystera)等、ヘテロデラ科のジャガイモシストセンチュウ(Globodera rostochiensis)等、メロイドギネ科のサツマイモネコブセンチュウ(Meloidogyne incognita)等、クリコネマ科のワセンチュウ(Criconema jaejuense)等、アングイナ科のイチゴメセンチュウ(Nothotylenchus acris)等、アフェレンコイデス科のイチゴセンチュウ(Aphelecchoides fragarriae)等;
尾腺綱のドリライムス目、例えば、ロンギドルス科のオオハリセンチュウ(Xiphinema sp.)、トリコドルス科のユミハリセンチュウ(Trichodorus sp.)等;
真菌門(Eumycota)、変形菌門(Myxomycota)、細菌門(Bacteriomycota)、放線菌門(Actinomycota)等の真菌類ならびに細菌類が挙げられる。
前記式(1)で表される本発明の化合物を適用し得る病害としては、具体的には、稲のいもち病(Pyricularia oryzae)、ごま葉枯病(Cochliobolus miyabeanus)、紋枯病(Rhizoctonia solani)、内穎褐変病(Pantoea ananatis)、褐条病(Acidovorax avene subsp. avenae)、葉鞘褐変病(Pseudomonas fuscovaginae)、白葉枯病(Xanthomonas oryzae pv. oryzae)、立枯細菌病(Burkholderia plantarii)等;麦類のうどんこ病(Erysiphe graminis)、赤かび病(Gibberella zeae)、赤さび病(Puccinia striiformis, P.graminis, P. recondita, P. hordei)、雪腐病(Typhula sp. , Micronectriella nivalis)、裸黒穂病(Ustilago tritici, U. nuda)、なまぐさ黒穂病(Tilletia caries)、眼紋病(Pseudocercosporella herpotrichoides)、雲形病(Rhynchosporium secalis)、葉枯病(Septoria tritici)、ふ枯病(Leptosphaeria nodorum)、
網斑病(Pyrenophora teres)、ひょうもん病(Helminthosporium zonatum Ikata)、黒節病(Pseudomonas syringae pv. japonica)等;かんきつ類の黒点病(Diaporthe citri)、そうか病(Elsinoe fawcetti)、果実腐敗病(Penicillium digitatum, P. italicum)、褐色腐敗病(Phytophthora citrophthora,, P. nicotianae)、黒星病(Phyllosticta citricarpa)等;りんごのモニリア病(Monilinia mali)、腐らん病(Valsa mali)、うどんこ病(Podosphaera leucotricha)、斑点落葉病(Alternaria mali)、黒星病(Venturia inaequalis)、黒点病(Mycospherella pomi)、炭そ病(Colletotrichum acutatum)、輪紋病(Botryosphaeria berengeriana)、赤星病(Gymnosporangium yamadae)、灰星病(Monilinia fructicola)等;なしの黒星病(Venturia nashicola, V. pirina)、黒斑病(Alternaria kikuchiana)、赤星病(Gymnosporangium haraeanum)、灰星病(Monilinia fructigena)等;ももの灰星病(Monilinia fructicola)、黒星病(Cladosporium carpophilum)、フォモプシス腐敗病(Phomopsis sp. )穿孔細菌病(Brenneria nigrifluens)等;ぶどうの黒とう病(Elsinoe ampelina)、晩腐病(Colletotrichum acutatum)、うどんこ病(Uncinula necator)、
さび病(Phakopsora ampelopsidis)、ブラックロット病(Guignardia bidwellii)、べと病(Plasmopara viticola)、灰星病(Monilinia fructigena)、黒星病(Cladosporium viticolum)、灰色かび病(Botrytis cinerea)、根頭がんしゅ細菌病(Agrobacterium vitis)等;かきの炭そ病(Gloeosporium kaki)、落葉病(Cercospora kaki, Mycoshaerella nawae)等;うり類の炭そ病(Colletotrichum lagenarium)、うどんこ病(Sphaerotheca fuliginea, Oidiopsis taurica)、つる枯病(Didymella bryoniae)、つる割病(Fusarium oxysporum)、べと病(Pseudoperonospora cubensis)、疫病(Phytophthora sp. )、苗立枯病(Pythium sp. )等;きゅうりの斑点細菌病(Pseudomonas syringae pv. lochrymans)、縁枯細菌病(Pseudomonas viridiflava)、褐斑細菌病(Xanthomonas campestris pv. cucurbitae)等;メロンの褐斑細菌病(Xanthomonas campestris pv. cucurbitae)、
毛根病(Agrobacterium rhizogens)、がんしゅ病(Streptomyces sp.)等;すいかの果実汚斑細菌病(Acidovorax avenae pv. citrulli)等;なす科野菜の青枯病(Ralstonia solanacearum)等;トマトの輪紋病(Alternaria solani)、葉かび病(Cladosporium fulvum)、疫病(Phytophthora infestans)、かいよう病(Clavibacter michiganense subsp. michiganense)、茎えそ病(Pseudomonas corrugata)、軟腐病(Pectobacterium carotovorum subsp. carotovorum)等;なすの褐紋病(Phomopsis vexans)、うどんこ病(Erysiphe cichoracearum)等;アブラナ科野菜の黒斑病(Alternaria japonica)、白斑病(Cercosporella brassicae) 軟腐病(Pectobacterium carotovorum subsp. carotovorum)等;きゃべつの腐敗病(Pseudomonas syringae pv. marginalis)、黒腐病(Xanthomonas campestris pv. campestris)等;レタスの腐敗病(Pseudomonas cichorii、Pseudomonas viridiflava)、斑点細菌病(Xanthomonas campestris pv. vitians)ネギのさび病(Puccinia allii)等;
ダイズの紫斑病(Cercospora kikuchii)、黒とう病(Elsinoe glycines)、黒点病(Diaporthe phaseolorum var. sojae)等;いんげんまめの炭そ病(Colletotrichum lindemthianum)等;らっかせいの黒渋病(Cercospora personata)、褐斑病(Cercospora arachidicola)等;えんどうまめのうどんこ病(Erysiphe pisi)等;ばれいしょの夏疫病(Alternaria solani)、疫病(Phytophthora infestans)、葉腐病菌(Rhizoctonia solani)等;いちごのうどんこ病(Sphaerotheca humuli)等;茶の網もち病(Exobasidium reticulatum)、白星病(Elsinoe leucospila)、赤焼病(Pseudomonas syringae pv. theae)、かいよう病(Xanthomonas campestris pv. theicola)等;たばこの赤星病(Alternaria longipes)、うどんこ病(Erysiphe cichoracearum)、炭そ病(Colletotrichum tabacum)、べと病(Peronospora tabacina)、疫病(Phytophthora nicotianae)、立枯病(Ralstonia solanacearum)、空洞病(Pectobacterium carotovorum subsp. carotovorum)等;てんさいの褐斑病(Cercospora beticola)、苗立枯れ病(Aphanomyces cochliodes)等;ばらの黒星病(Diplocarpon rosae)、うどんこ病(Sphaerotheca pannosa)等;きくの褐斑病(Septoria chrysanthemi-indici)、白さび病(Puccinia horiana)、根頭がんしゅ病(Agrobacterium tumefaciens)等;
なす、きゅうり及びレタス等の各種作物の灰色かび病(Botrytis cinerea)、菌核病 (Sclerotinia sclerotiorum) ;芝類の雪腐病(Pythium iwayamai, Tyohula incarnate, Fusarium nivale, Sclerotinia borealis)、うどんこ病(Erysiphe graminis)、ファリーリング病(Lycoperdon perlatum, Lepista subnudo, Marasmius oreades)、擬似葉腐病(Ceratobasidium spp.)、立枯病(Gaemannomyces graminis)、カーブラリア葉枯病(Curvularia geniculata)、葉腐病(Rhizoctonia solani)、ピシウム病(Pythium periplocum, Pythium vanterpoolii)、さび病(Puccinia spp.)、ダラースポット病(Sclerotinia homoeocarpa)等;ベントグラスの赤焼病(Pythium aphanidermatum)、炭そ病(Colletotrichum sp.)が挙げられる。
前記式(1)で表される本発明の化合物は、一般家屋を含む建築物の屋内で活動し、木材とその加工品である木製家具類、貯蔵食品、衣類、書籍等を加害あるは腐敗し、われわれの生活に損害を与える節足動物類や菌類を防除するためにも使用できる。具体的な有害生物として、
節足動物門昆虫綱のシロアリ目、例えば、ミゾガシラシロアリ科のイエシロアリ(Coptotermes formosanus)、ヤマトシロアリ(Reticulitermes speratus)、その他のレチクリテルメス属のシロアリ(Reticulitermes hesperus、R. tibialis、R. flavipes、R. lucifugus、R. santonensis等)、アメリカンザイシロアリ(Incisitermes minor)、シロアリ科のタイワンシロアリ(Odontotermes formosanus)、オオシロアリ科のHodotermopsis jzponica、レイビシロアリ科のダイコクシロアリ(Cryptotermes domesticus)の成虫、幼虫及び卵;
コウチュウ目、例えば、オサゾウムシ科のコクゾウムシ(Sitophilus zeamais)、ココクゾウムシ(Sitophilus zeamais)等、マメゾウムシ科のアズキゾウムシ(Callosobruchus chinensis)、エンドウゾウムシ(Bruchus pisorum)、ソラマメゾウムシ(Bruchus rufimanus)等、ゴミムシダマシ科のコクヌストモドキ(Tribolium castaneum)、ヒラタコクヌストモドキ(Tribolium confusum)等、ホソヒラタムシ科のノコギリヒラタムシ(Oryzaephilus surinamensis)、カクムネチビヒラタムシ(Cryptolestes pusillus)等、シバンムシ科のタバコシバンムシ(Lasioderma serricorne)、ジンサンシバンムシ(Stegobium paniceum)等、カツオブシムシ科のヒメカツオブシムシ(Attagenus unicolor japonicus)、ヒメマルカツオブシムシ(Anthrenus verbasci)、ハラジロカツオブシムシ(Dermestes maculatus)等、ヒョウホンムシ科のニセセマルヒョウホンムシ(Gibbium aequinnoctiale)等、ナガシンクイムシ科のチビタケナガシンクイムシ(Dinoderus minutus)、コナナガシンクイムシ(Rhizopertha dominica)等、ヒラタキクイムシ科のヒラタキクイムシ(Lyctus brunneus)等の成虫、幼虫及び卵;
チョウ目、例えば、メイガ科のスジマダラメイガ(Cadra cautella)、スジコナマダラメイガ(Ephestia kuehniella)、ノシメマダラメイガ(Plodia interpunctella)等、キバガ科のバクガ(Sitotroga cerealella)等、ヒロズコガ科のイガ(Tinea translucens)、コイガ(Tineola bisselliella)等の成虫、幼虫及び卵;
チャタテムシ目、例えば、コチャタテ科のツヤコチャタテ(Lepinotus reticulatus)等、コナチャタテ科のヒラタチャタテ(Liposcelis bostrychophilus)等の成虫、幼虫及び卵:
ゴキブリ目、例えば、チャバネゴキブリ科のチャバネゴキブリ(Blattella germanica)等、ゴキブリ科のクロゴキブリ(Periplaneta fuliginosa)、ヤマトゴキブリ(Periplaneta japonica)等の成虫、幼虫及び卵;
ハチ目、例えば、アリ科のイエヒメアリ(Monomorium pharaoni)、ヒメアリ(Monomorium nipponense)等の成虫、幼虫及び卵;
シミ目、例えば、シミ科のヤマトシミ(Ctenolepisma villosa)、セイヨウシミ(Lepisma saccharina)等の成虫、幼虫及び卵;
ハエ目、例えば、ショウジョウバエ科のキイロショウジョウバエ(Drosophila melangogaster)等、チーズバエ科のチーズバエ(Piophila casei)等の成虫、幼虫及び卵;
節足動物門クモ綱のダニ目、例えば、コナダニ科のケナガコナダニ(Tyrophagus putrescentiae)、コウノホシカダニ(Lardoglyphus konoi)等、サトウダニ科のサトウ
ダニ(Carpoglyphus lactis)等の成虫、幼虫及び卵;
菌類の木材腐朽菌類であるTyromyces palustris、Coriolus versicolor等;
資材の劣化微生物類であるAspergillus niger、Aspergillus terreus、Aureobasidium pullulans、Chaetomium globosum、Cladosporium cladosporioides、Eurotium tonophilus、Fusarium moniliforme、Gliocladium virens、Myrothecium verrucaria、Penicillium citrinum、Penicillium funiculosum、Rhizopus oryzae等が挙げられる。
前記式(1)で表される本発明の化合物は、天然林、人工林並びに都市緑地の樹木を加害するあるいは樹勢を弱らせる有害生物を防除するためにも使用できる。具体的な有害生物として、節足動物門昆虫綱のチョウ目、例えば、ドクガ科のスギドクガ(Calliteara argentata)、チャドクガ( Euproctis pseudoconspersa)、ヒメシロモンドクガ(Orygia recens approximans)、ドクガ(Euproctis subflava)、マイマイガ(Lymantria dispar)等、カレハガ科のオビカレハ(Malacosoma neustria testacea)、マツカレハ(Dendrolimus spectabilis)、ツガカレハ(Dendrolimus superans)等、メイガ科のカラマツマダラメイガ(Crytoblabes loxiella)等、ヤガ科のカブラヤガ(Agrotis segetum)等、ハマキガ科のカラマツイトヒキハマキ(Ptycholoma lecheana circumclusana)、クリミガ(Cydia kurokoi)、スギカサガ(Cydia cryptomeriae)等、ヒトリガ科のクワゴマダラヒトリ(Spilosoma imparilis )、アメリカシロヒトリ(Hyphantria cunea)等、モグリチビガ科のシイモグリチビガ(Stigmella castanopsiella)等、イラガ科のヒロヘリアオイラガ(Parasa lepida)、ヒメクロイラガ(Scopelodes contracus)、テングイラガ(Microleon longipalpis )等の成虫、幼虫及び卵;
コウチュウ目、例えば、コガネムシ科のヒメコガネ(Anomala rufocuprea)、ナガチャコガネ(Heptophylla picea)等、タマムシ科のケヤキナガタマムシ(Agrilus spinipennis)等、カミキリムシ科のマツノマダラカミキリ(Monochamus alternatus)等、ハムシ科のスギハムシ(Basilepta pallidula)等、ゾウムシ科のサビヒョウタンゾウムシ(Scepticus griseus)、マツノシラホシゾウムシ(Shirahoshizo insidiosus)等、オサゾウムシ科のオオゾウムシ(Sipalinus gigas)等、キクイムシ科のマツノキクイムシ(Tomicus piniperda)、イタヤノキクイムシ(Indocryphalus aceris)等、ナガシンクイムシ科のコナナガシンクイムシ(Rhizopertha dominica)等の成虫、幼虫及び卵;
カメムシ目、例えば、アブラムシ科のトドマツオオアブラムシ(Cinara todocola)等、カサアブラムシ科のエゾマツカサアブラ(Adelges japonicus)等、マルカイガラムシ科のスギマルカイガラムシ(Aspidiotus cryptomeriae)等、カタカイガラムシ科のツノロウムシ(Ceroplastes ceriferus)等の成虫、幼虫及び卵;
ハチ目、例えば、ハバチ科のカラマツアカハバチ(Pachynematus itoi)等、マツハバチ科のマツノキハバチ(Neodiprion sertifer)等、タマバチ科のクリタマバチ(Dryocosmus kuriohilus)等の成虫、幼虫及び卵;
ハエ目、例えば、ガガンボ科のキリウジガガンボ(Tipula aino)等、ハナバエ科のカラマツタネバエ(Strobilomyia laricicola)等、タマバエ科のスギタマバエ(Contarinia inouyei)、マツシントメタマバエ(Contarinia matsusintome)等の成虫、幼虫及び卵;
節足動物門クモ綱のダニ目、例えば、スギノハダニ(Oligonichus hondoensis)、トドマツノハダニ(Oligonichus ununguis)等の成虫、幼虫及び卵;
線形動物門幻器綱ティレンクス目、例えば、パラシタフェレンクス科のマツノザイセンチュウ(Bursaphelenchus xylophilus)等が挙げられる。
前記式(1)で表される本発明の化合物は、脊椎動物、特に温血脊椎動物である牛や、羊、山羊、馬、豚、家禽、犬、猫、魚等の家畜やペットに内的にあるいは外的に寄生する節足動物類、線虫類、吸虫類、条虫類、原生動物類の予防・治療あるいは防除するためにも使用できる。また、対象とする動物種として上記の他、マウス、ラット、ハムスター、リス等の齧歯類、フェレット等の食肉目、アヒル、ハト等のトリ類のペットや実験動物等も含まれる。具体的な有害生物として、
節足動物門昆虫綱のハエ目、例えば、アブ科のヤマトアブ(Tabanus rufidens)、アカウシアブ(Tabanus chrysurus)等、イエバエ科のクロイエバエ(Musca bezzii)、イエバエ(Musca domestica)、サシバエ(Stomoxys calcitrans)等、ウマバエ科のウマバエ(Gasterophilus intestinalis)等、ウシバエ科のウシバエ(Hypoderma bovis)等、ヒツジバエ科のヒツジバエ(Oestrus ovis)等、クロバエ科のクロバエ(Aldrichina grahami)等、ノミバエ科のオオキモンノミバエ(Megaselia spiracularis)等、ツヤホソバエ科のヒトテンツヤホソバエ(Sepsis punctum)等、チョウバエ科のオオチョウバエ(Telmatoscopus albipunctatus)、ホシチョウバエ(Psychoda alternata)等、カ科のチカイエカ(Culex pipiens molestus)、アカイエカ(Culex pipiens pallens)、シナハマダラカ(Anopheles sinensis)、コガタアカイエカ(Culex pipiens triaeniorhynchus summorosus)、ヒトスジシマカ(Ades albopictus)等、ブユ科のツメトゲブユ(Simulium iwatense)、キアシオオブユ(Prosimulium yezoense)等、ヌカカ科のウシヌカカ(Culicoides schulzei)、ニワトリヌカカ(Culicoides arakawae)等の成虫、幼虫及び卵;
ノミ目、例えば、ヒトノミ科のネコノミ(Pulex irritans)、イヌノミ等(Ctenocephalides canis)の成虫、幼虫及び卵;
シラミ目、例えば、カイジュウジラミ科のブタジラミ(Haematopinidae suis)、ウシジラミ(Haematopinidae eurysternus)等、ケモノハジラミ科のウマハジラミ(Damalinia bovis)等、ケモノホソジラミ科のウシホソジラミ(Linognathus vituli)等、タンカクハジラミ科のニワトリハジラミ(Menopon gallinae)等の成虫、幼虫及び卵;
節足動物門クモ綱のダニ目、例えば、ヘギイタダニ科のミツバチヘギイタダニ(Varroa jacobsoni)、マダニ科のフタトゲチマダニ(Haemaphysalis longicornis)、ヤマトマダニ(Ixodes ovatus)、オウシマダニ(Boophilus microplus)、タカサゴキララマダニ(Amblyomma testudinarium)等、オオサシダニ科のトリサシダニ(Ornithonyssus sylvialum)等、ワクモ科のワクモ(Dermanyssus gallinae)等、ニキビダニ科のブタニキビダニ(Demodex phylloides)等、ヒゼンダニ科のウシセンコウヒゼンダニ(Sarcoptes scabiei bovis)、トリアシヒゼンダニ(Knemidocoptes mutans)等、キュウセンダニ科のミミヒゼンダニ(Otodectes cynotis)、ウシキュウセンヒゼンダニ(Psoroptes communis)等の成虫、幼虫及び卵;
線形動物門双線綱の円虫目、例えば、牛鉤虫、豚腎虫、豚肺虫、毛様線虫、牛腸結節虫等:回虫目、例えば、豚回虫、鶏回虫等;扁形動物門吸虫綱、例えば、日本住血吸虫、肝テツ、鹿双口吸虫、ウエステルマン肺吸虫、日本鶏卵吸虫等;条虫綱、例えば、葉状条虫、拡張条虫、ベネデン条虫、方形条虫、刺溝条虫、有輪条虫等:原生動物門鞭毛虫綱の根鞭毛虫目、例えば、Histomonas等、原鞭毛虫目、例えば、Leishmania、Trypanosoma等、多鞭毛虫目、例えば、Giardia等トリコモナス目、例えば、Trichomonas等:肉質綱のアメーバ目、例えば、Entamoeba等;胞子虫綱のピロプラズマ亜綱、例えば、Theilaria、Babesia等、晩生胞子虫亜綱、例えば、Eimeria、Plasmodium、Toxoplasma等が挙げられる。
前記式(1)で表される本発明の化合物は、人体に直接の危害あるいは不快感を与える有害生物を駆除するため、あるいは病原体の運搬や媒介をする有害生物に対する公衆衛生状態を維持するためにも使用できる。具体的な有害生物として、節足動物門昆虫綱のチョウ目、例えば、ドクガ科のモンシロドクガ(Sphrageidus similis)等、カレハガ科のクヌギカレハ(Kunugia undans)等、イラガ科のアオイラガ(Parasa consocia)等、マダラガ科のタケノホソクロバ(Artona martini)等の成虫、幼虫及び卵;コウチュウ目、例えば、カミキリモドキ科のアオカミキリモドキ(Xanthochroa waterhousei)等、ツチハンミョウ科のマメハンミョウ(Epicauta gorhani)等、ハネカクシ科のアオバアリガタハネカクシ(Paederus fuscipes)等の成虫、幼虫及び卵;ハチ目、例えば、スズメバチ科のキイロスズメバチ(Vespa simillima xanthoptera)等、アリ科のオオハリアリ(Brachyponera chinensis)等、ベッコウバチ科のキオビベッコウ(Batozonellus annulatus)等の成虫、幼虫及び卵;
ハエ目、例えば、カ科のオオクロヤブカ(Armigeres subalbatus)等、ヌカカ科のニッポンヌカカ(Culicoides nipponensis)等、ユスリカ科のセスジユスリカ(Chironomus yoshimatsui)等、ブユ科のオオアシマダラブユ(Simulium nikkoense)等、アブ科のアオコアブ(Hirosia humilis)等、イエバエ科のイエバエ(Musca domestica)等、ヒメバエ科のヒメイエバエ(Fannia canicularis)等、クロバエ科のクロキンバエ(Phormia regina)等、ニクバエ科のセンチニクバエ(Sarcophaga peregrina)等の成虫、幼虫及び卵;
ノミ目、例えば、ヒトノミ科のヒトノミ(Pulex irritans)等の成虫、幼虫及び卵;
ゴキブリ目、例えば、チャバネゴキブリ科のチャバネゴキブリ(Blattella germanica)等、ゴキブリ科のワモンゴキブリ(Periplaneta americana)、クロゴキブリ(Periplaneta fuliginosa)、ヤマトゴキブリ(Periplaneta japonica)等の成虫、幼虫及び卵;バッタ目(Orthoptera)、例えば、コロギス科のマダラカマドウマ(Diestrammena japonica)、カマドウマ(Diestrammena apicalis)等の成虫、幼虫及び卵;シラミ目、例えば、ヒトジラミ科のアタマジラミ(Pediculus humanus humanus)等、ケジラミ科のケジラミ(Phthirius pubis)等の成虫、幼虫及び卵;カメムシ目、例えば、トコジラミ科のトコジラミ(Cimex lectularius)等、サシガメ科のオオトビサシガメ(Isyndus obscurus)の成虫、幼虫及び卵;
節足動物門側昆虫綱のトビムシ目(Collembola)、例えば、ムラサキトビムシ科のムラサキトビムシ(Hypogastrura communis)等の成虫、幼虫及び卵;節足動物門クモ綱のダニ目、例えば、マダニ科のシュルツェマダニ(Ixodes persulcatus)等、オオサシダニ科のイエダニ(Ornithonyssus bacoti)等、ツメダニ科のミナミツメダニ(Chelacaropsis moorei)等、シラミダニ科のシラミダニ(Pyemotes ventricosus)等、ニキビダニ科のニキビダニ(Demodex folliculorum)等、チリダニ科のヤケヒョウヒダニ(Dermotophagoides pteronyssinus)等、ヒゼンダニ科のヒゼンダニ(Sarcoptes scabiei)等、ツツガムシ科のアカツツガムシ(Trombicula akamushi)等の成虫、幼虫及び卵;
真正クモ目、例えば、フクログモ科のカバキコマチグモ(Chiracanthium japonicum)等、アシダカグモ科のアシダカグモ(Heteropoda venatoria)等、ユウレイグモ科のシモングモ(Spermophora senoculata)、イエユウレイグモ(Pholcus phalangioides)等、ヒラタグモ科のヒラタグモ(Uroctea compactilis)等、ハエトリグモ科のチャスジハエトリ(Plexippus paykulli)、ミスジハエトリ(Plexippus adansoni)等の成虫、幼虫及び卵;サソリ目、例えば、キョクトウサソリ科のマダラサソリ(Isometrus europaeus)等の成虫、幼虫及び卵;節足動物門唇脚綱のオオムカデ目、例えば、オオムカデ科のトビズムカデ(Scolopendra subspinipes mutilans)、アオズムカデ(Scolopendra subspinipes japonica)等の成虫、幼虫及び卵;ゲジ目、例えば、ゲジ科のゲジ(Thereuronema hilgendofi)等の成虫、幼虫及び卵;節足動物門倍脚綱のオビヤスデ目、例えば、ヤケヤスデ科のヤケヤスデ(Oxidus gracilis)等の成虫、幼虫及び卵;
節足動物門甲殻綱の等脚目、例えば、ワラジムシ科のワラジムシ(Porcellio scaber)等の成虫、幼虫及び卵;環形動物門蛭綱の顎蛭目、例えば、ヤマビル科のヤマビル(Haemadipsa zeylanica japonica)等;白癬菌類であるTrichophyton rubrum、Trichophyton mentagrophytes等、カンジタ菌類であるCandida albicans等、アスペルギルス菌類であるAspergillus fumigatus等の真菌類、大腸菌Escherichia coli、緑膿菌Pseudomonas aeruginosaなどのグラム陰性細菌類、黄色ブドウ球菌Staphylococcus aureus等のグラム陽性細菌類等が挙げられる。
前記式(1)で表される本発明の化合物は、農作物や、天然林、人工林ならびに都市緑地の樹木や鑑賞用植物に損害を与える有害生物、例えば、節足動物類や、腹足類、線虫類、菌類等を防除することに特に価値がある。このような場面では、本発明の化合物は、それらの商業上有用な製剤及びそれらの製剤によって調製された使用形態で、他の活性化合物、例えば、殺虫剤や、殺ダニ剤、殺線虫剤、殺菌剤、共力剤、植物調整剤、毒餌又は除草剤との混合剤として、存在することもできる。
使用形態としては、水和剤や、顆粒水和剤、ドライフロアブル剤、水溶剤、乳剤、液剤、油剤、水中懸濁剤や水中乳濁剤等のフロアブル剤、カプセル剤、粉剤、粒剤、細粒剤、ベイト、錠剤、噴霧剤、煙霧剤、エアゾール剤等を取りうる。これらの剤形とするためには、適宜、農園芸用薬剤の技術分野において、従来より使用されている各種の農薬補助剤を使用することができる。このような農薬補助剤は、例えば、農園芸用薬剤の効果の向上、安定化、分散性の向上等の目的で使用することができる。農薬補助剤としては、例えば、坦体(希釈剤)や、展着剤、乳化剤、湿展剤、分散剤、崩壊剤等が挙げられる。液体坦体としては、水や、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、メタノール、ブタノール、グリコール等のアルコール類、アセトン等のケトン類、ジメチルホルムアミド等のアミド類、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類、メチルナフタレン、シクロヘキサン、動植物油、脂肪酸等を挙げることができる。また、固体坦体としては、クレーや、カオリン、タルク、珪藻土、シリカ、炭酸カルシウム、モンモリナイト、ベントナイト、長石、石英、アルミナ、鋸屑、ニトロセルロース、デンプン、アラビアゴム等を用いることができる。
乳化剤や、分散剤としては、通常の界面活性剤を使用することが出来、例えば、高級アルコール硫酸ナトリウムや、ステアリルトリメチルアンモニウムクロライド、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ラウリルベタイン等の陰イオン系界面活性剤、陽イオン界面活性剤、非イオン系界面活性剤、両イオン系界面活性剤等を用いることが出来る。また、展着剤;ジアルキルスルホサクシネート等の湿展剤;カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコール等の固着剤;リグニンスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム等の崩壊剤等を用いることが出来る。勿論、本発明の化合物を、1種又は2種以上組合せて、有効成分として配合することもできる。これらの製剤中には有効成分としての本発明の化合物の含有量は、例えば、0.01〜99.5質量%であり、好ましくは、0.5〜90質量%の範囲から選ばれ、製剤形態、施用方法等の種々の条件により適宜決定すればよいが、例えば、粉剤では、約0.5〜20質量%程度、好ましくは、1〜10質量%、水和剤では、約1〜90質量%程度、好ましくは、10〜80質量%、乳剤では、約1〜90質量%程度、好ましくは、10〜40質量%の有効成分を含有するように製造できる。
節足動物類や、腹足類、線虫類、菌類を防除するには、通常これらの有害生物による被害が発生している場所、ないしは被害が発生する可能性がある場所に対して、植物の茎葉部に散布する他に、土壌全層混和、作条施用、床土混和、セル苗処理、植え穴処理、株元処理、トップドレス、イネの箱処理、水面施用等、土壌等に処理して根から吸収させて使用することもできる。また、種子の薬剤への浸漬、種子粉衣、カルパー処理等の種子処理、養液(水耕)栽培における養液への施用、くん煙あるいは樹幹注入等による使用もできる。使用する場合、有害生物の種類や発生量及び対象とする作物・樹木の種類や栽培形態や生育状態により異なるが、一般に10アール当たり有効成分量で0.1〜1000 gを、好ましくは1〜100 gを施用する。
式(1)で表される本発明の化合物を処理するには、水和剤や、顆粒水和剤、ドライフロアブル剤、水溶剤、乳剤、液剤、水中懸濁剤・水中乳濁剤等のフロアブル剤、カプセル剤等では水で希釈し、対象とする植物の種類や栽培形態・生育状態により異なるが、一般に10アール当たり10〜1000リットルの施用量で作物等に散布すればよい。また、粉剤、噴霧剤又はエアゾール剤では、その製剤の状態で作物等に処理すればよい。
対象とする有害生物が主として土壌中で植物を加害する場合や、薬剤を根部から吸収させて対象とする有害生物を防除する場合の施用方法としては、例えば、製剤を水に希釈又は希釈せずに植物体の株元又は育苗用苗床等に施用する方法、粒剤を植物体の株元又は育苗のための苗床等に散布する方法、播種前又は移植前に粉剤、水和剤、顆粒水和剤、粒剤等を散布し、土壌全体と混和する方法、播種前又は植物体を植える前に植え穴、作条等に粉剤、水和剤、顆粒水和剤、粒剤、細粒剤等を散布する方法等が挙げられる。水和剤や、顆粒水和剤、水溶剤、乳剤、液剤、水中懸濁剤・水中乳濁剤等のフロアブル剤、カプセル剤等では水で希釈し、一般に10アール当たり5〜500リットルの施用量で、処理する区域全体に均等となるように土壌表面に散布あるいは土壌中に灌注すればよく、粉剤、粒剤、細粒剤又はベイト等ではその製剤の状態で、処理する区域全体に均等となるように土壌表面に散布すればよい。散布あるいは灌注は、加害から保護したい種子又は作物・樹木の周囲にしてもよい。また、散布中又は散布後に耕耘し、有効成分を機械的に分散させることもできる。
水稲の育苗箱への施用方法としては、剤型は、播種時施用、緑化期施用、移植時施用などの施用時期により異なる場合もあるが、例えば、粉剤や、顆粒水和剤、粒剤、細粒剤等の剤型で施用すれば良い。培土との混和によっても施用することができ、培土と粉剤、顆粒水和剤、粒剤又は細粒剤等との混和、例えば、床土混和、覆土混和、培土全体への混和等することができる。また、単に、培土と各種製剤を交互に層状にして施用しても良い。
水田への施用方法としては、ジャンボ剤や、パック剤、粒剤、顆粒水和剤等の固形製剤、フロアブルや、乳剤等の液体状製剤を、通常は、湛水状態の水田に散布する。その他、田植え時には、適当な製剤をそのまま又は肥料等に混和して土壌に散布、注入することもできる。また、水口や灌漑装置等の水田への水の流入元に、乳剤や、フロアブル等の薬液を利用することにより、水の供給に伴い省力的に施用することもできる。
種子処理の方法としては、例えば、液状又は固体状の製剤を希釈して又は希釈せずに液体状態にて種子を浸漬して薬剤を付着・浸透させる方法、固形製剤又は液状製剤を種子と混和、粉衣処理して種子の表面に付着させる方法、樹脂、ポリマー等の付着性の担体と混和して種子にコーティングする方法、植え付けと同時に種子付近に散布する方法等が挙げられる。当該種子処理を行う「種子」とは、植物の繁殖に用いられる栽培初期の植物体を意味し、例えば、種子の他、球根、塊茎、種芋、株芽、むかご、鱗茎又は挿し木栽培用の栄養繁殖用の植物体を挙げることができる。また、施用する場合の植物の「土壌」又は「栽培担体」とは、作物を栽培するための支持体、特に根を生えさせる支持体を示すものであり、材質は特に制限されないが、植物が生育しうる材質であれば良く、いわゆる土壌や、育苗マット、水等であっても良く、具体的な素材としては、例えば、砂や、軽石、バーミキュライト、珪藻土、寒天、ゲル状物質、高分子物質、ロックウール、グラスウール、木材チップ、バーク等が挙げられる。移植を行う栽培植物の播種、育苗期の処理としては、種子への直接処理の他、育苗用苗床への、液状とした薬剤の潅注処理又は粒剤の散布処理が好ましい。また、定植時に粒剤を植え穴に処理する、あるいは移植場所近辺の栽培担体に混和することも好ましい処理である。
式(1)で表される本発明の化合物は、木材(立木、倒木、加工木材、貯蔵木材又は構造木材)を、シロアリ類又はコウチュウ類などの昆虫類や菌類等の加害から保護するのにも価値がある。このような場面では、木材あるいはその周囲の土壌等に対して油剤や、乳剤、水和剤、ゾル剤の散布、注入や、灌注、塗布、粉剤、粒剤等の散布等の方法で防除することができる。また、本場面で使用される油剤や、乳剤、水和剤、粉剤等は、他の活性化合物、例えば、殺虫剤や、殺ダニ剤、殺線虫剤、殺菌剤、忌避剤、共力剤などとの混合剤として存在することもでき、これらの製剤中には有効成分化合物が合計量で0.0001〜95質量%、好ましくは、油剤や、粉剤、粒剤などでは0.005〜10質量%、乳剤や、水和剤、ゾル剤などでは0.01〜50質量%含有しうる。節足動物類又は菌類等を防除する場合は、1m2当たり有効成分化合物量にして0.01〜100gを土壌あるいは木材表面に散布する。
式(1)で表される本発明の化合物は、穀類や、果実、木の実、香辛料、タバコ等の製品をそのままの状態で、粉末化した状態であるいは製品中に混入した状態で貯蔵する際に、チョウ目類、コウチュウ類、ダニ類及び菌類などの加害から保護することに利用できる。また、動物製品(皮、毛、羊毛及び羽毛等)や植物製品(綿、紙等)を天然あるいは転化した状態で貯蔵する際にもチョウ目類、コウチュウ類、シミ類やゴキブリ類の攻撃から保護でき、更に肉や魚等の食品等を貯蔵する際のチョウ目類、コウチュウ類、ハエ類やダニ類の攻撃から保護できる。このような場面では、油剤、乳剤、水和剤、粉剤等の散布、樹脂蒸散剤等の設置、燻煙剤や煙霧剤の処理、顆粒、錠剤及び毒餌の設置、エアロゾールの噴霧等の方法で防除することができる。また、これらの製剤は、他の活性化合物、例えば、殺虫剤、殺ダニ剤、殺線虫剤、殺菌剤、忌避剤又は共力剤との混合剤として存在することもでき、これらの製剤中には有効成分化合物が合計量で0.0001〜95質量%含有しうる。
式(1)で表される本発明の化合物は、人間及び家畜の体表に寄生して皮膚の摂食又は吸血等の直接の危害を与える節足動物類や、菌類、人間及び家畜の病気を蔓延させたり、そのような病気の媒介者である節足動物類、線虫類、吸虫類、条虫類、原生動物類、人間に不快感を与える節足動物類の駆除あるいは予防に価値がある。このような場面では、本発明の化合物を少量食事又は飼料等に混入したり、適切な経口摂取可能な調合薬剤組成物等、例えば、薬剤上許容しうる担体やコーティング物質を含む錠剤や、丸剤、カプセル剤、ペースト、ゲル、飲料、薬用飼料、薬用飲料水、薬用追餌、除放性大粒丸薬、その他胃腸管内に保留されるようにした除放性デバイス等として経口投与、あるいはスプレー、粉末、グリース、クリーム、軟膏、乳剤、ローション、スポットオン、ポアオン、シャンプー等として経皮投与することができる。この様な用途で効果を達成するためには、製剤中一般に有効成分化合物で0.0001〜0.1質量%、好ましくは0.001〜0.01質量%を含有させる。なお、経皮投与や局所投与の方法として、局部的又は全身的に節足動物を防除するように動物に取り付けたデバイス(例えば、首輪、メダリオンやイヤータッグ等)を利用することもできる。
式(1)で表される本発明の化合物を家畜やペット等の動物あるいは人間に対する駆虫剤として使用する場合の具体的な経口投与方法及び経皮投与方法を示すが、必ずしもこれらに限定されるものではない。
薬用飲料水として経口的に投与する場合、飲料は普通ベントナイトのような懸濁剤あるいは湿潤剤又はその他の賦形剤と共に適当な非毒性の溶剤又は水での溶解、懸濁液又は分散液である。一般に飲料はまた消泡剤を含有する。飲料処方は一般に有効成分化合物を0.01〜1.0質量%、好ましくは0.01〜0.1質量%を含有する。
乾燥した個体の単位使用形態で経口的に投与することが望ましい場合は、通常所定量の有効成分を含有するカプセルや、丸薬、錠剤などを用いる。これらの使用形態は、活性成分を、適当に細粉砕した希釈剤や、充填剤、崩壊剤、結合剤、例えば、デンプン、乳糖、タルク、ステアリン酸マグネシウム、植物性ゴム等と均質に混和することによって製造される。このような単位使用処方は、治療される宿主動物の種類、感染の程度及び寄生虫の種類及び宿主の体重によって駆虫剤の質量及び含量を広く変化させることができる。
動物飼料によって投与する場合は、それを飼料に均質に分散させるか、トップドレッシングとして使用されるかペレットの形態として使用できる。普通望ましい抗寄生虫効果を達成するためには、最終飼料中に有効成分化合物を0.0001〜0.05質量%、好ましくは0.0005〜0.01質量%を含有させる。
液体担体賦形剤に溶解あるいは分散させたものは、前胃内や、筋肉内、気管内、皮下注射などによって非経口的に動物に投与できる。非経口投与のために、活性化合物は好適には落花生油や、綿実油のような適当な植物油と混合する。このような処方は、一般に有効成分化合物を0.05〜50質量%、好ましくは0.1〜5.0質量%を含有させる。
また、ジメチルスルホキシドあるいは炭化水素溶剤のような適当な担体と混合することによって局所的に投与しうる。この製剤はスプレー又は直接的注加によって動物の外部表面に直接適用される。
また、式(1)で表される本発明の化合物は、直接の危害を与える節足動物類あるいは病気の媒介者である節足動物類等の駆虫剤として、それらの有害生物が潜在しうる周囲の環境に対して、油剤や、乳剤、水和剤等の散布や、注入、灌注、塗布など、粉剤等の散布、薫蒸剤、蚊取線香、自己燃焼型燻煙剤、化学反応型煙霧剤等の加熱煙霧剤、フォッギング等の燻煙剤、ULV剤等の処理、顆粒や、錠剤、毒餌などの設置、又はフローティング粉剤や、粒剤等の水路、井戸、貯水池、貯水槽、その他の流水もしくは停留水中への滴下する添加等の方法で利用することもできる。更に、農業、森林害虫でもあるドクガ類等に対しては、前記した方法と同様に防除することが可能であり、又はハエ類等に対しては家畜の飼料中に混入して糞に混じるようにする方法、カ類等に対しては電気蚊取器等で空中へ揮散させる方法等も有効である。なお、これらの使用形態である製剤は、他の活性化合物、例えば、害虫防除剤や、ダニ防除剤、線虫防除剤、病害防除剤、忌避剤、共力剤などとの混合剤として存在することもでき、これらの製剤中には有効成分化合物が合計量で0.0001〜95質量%含有される。
式(1)で表される本発明の化合物は、他の活性化合物との混合剤として存在することもできる。特に害虫防除活性や、ダニ防除活性、線虫防除活性などを有する化合物(殺虫剤)と混合して使用することにより植物に損害を与える節足動物類や、腹足類、線虫類等の害生物の防除に対して、防除対象病害虫の拡大が可能となり、薬量の低減等の相乗効果等も期待できる。その具体例な活性化合物として、有機燐剤、例えば、アセフェート(acephate)、アジンホスメチル(azinphos-methyl)、クロルピリホス(chlorpyrifos)、ダイアジノン(daizinon)、ジクロルボス(dichlorvos)、ジメトン−Sメチル(dimeton-S-methyl)、ジメトエート(dimethoate)、ジメチルビンホス(dimethylvinphos)、ジスルフォトン(disulfoton)、エチオン(ethion)、フェニトロチオン(fenitrothion)、フェンチオン(fenthion)、イソキサチオン(isoxathion)、マラチオン(malathion)、メタミドホス(methamidophos)、メチダチオン(methidathion)、モノクロトホス(monocrotophos)、ナレド(naled)、オキシデプロホス(oxideprofos)、パラチオン(parathion)、フェンソエート(phenthoate)、ホサロン(phosalone)、ピリミホスメチル(pirimiphos-methyl)、ピリダフェンチオン(piridafenthion)、プロフェノホス(profenofos)、プロチオホス(prothiofos)、プロパホス(propaphos)、ピラクロホス(pyraclofos)、サリチオン(salithion)、スルプロホス(sulprofos)、チオメトン(thiometon)、テトラクロルビンホス(tetrachlorvinfos)、トリクロルホン(trichlorphon)、バミドチン(vamidothion)等;
カーバメイト剤、例えば、アラニカルブ(alanycarb)、ベンダイオカルブ(bendiocarb)、ベンフラカルブ(benfuracarb)、カルバリル(carbaryl)、カルボフラン(carbofuran)、カルボスルファン(carbosulfan)、エチオフェンカルブ(ethiofencarb)、フェノブカルブ(fenobucarb)、フラチオカルブ(furathiocarb)、イソプロカルブ(isoprocarb)、メソミル(methomyl)、メトルカルブ(metolcarb)、ピリミカルブ(pirimicarb)、プロポクスル(propoxur)、チオジカルブ(thiodicarb)等;有機塩素剤、例えば、アルドリン(aldrin)、クロルデン(chlordane)、DDT(p,p’-DDT)、エンドサルファン(endosulfan)、リンデン(lindane)、等;ピレスロイド剤、例えば、アクリナトリン(acrinathrin)、アレスリン(allethrin)、ビフェントリン(bifenthrin)、シクロプロトリン(cycloprothrin)シフルトリン(cyfluthrin)、シハロトリン(cyhalothrin)、シフェノトリン(cyphenothrin)、シペルメトリン(cypermethrin)、デルタメトリン(deltamethrin)、エトフェンプロックス(ethofenprox)、フェンプロパトリン(fenpropathrin)、フェンバレレート(fenvalerate)、フルシトリネート(flucythrinate)、フルフェンプロックス(flufenprox)、フルバリネート(fluvalinate)、フラメトリン(furamethrin)、ハロフェンプロックス(halfenprox)、イミプロトリン(imiprothrin)ペルメトリン(permethrin)、フェノトリン(phenothrin)、プラレトリン(prallethrin)、ピレトリン(pyrethrins)、レスメトリン(resmethrin)、シラフルオフェン(silafluofen)、テフルトリン(tefluthrin)、トラロメトリン(tralomethrin)、トランスフルスリン(transfluthrin)、等;
ネオニコチノイド剤、例えば、アセタミプリド(acetamiprid)、クロチアニジン(clothianidin)、ジノテフラン(dinotefran)、イミダクロプリド(imidacloprid)、ニテンピラム(nitenpyram)、チアクロプリド(thiacloprid)、チアメトキサム(thiamethoxam)等;ジアミド剤、例えば、クロラントラニリプロール(chlorantraniliprore)、シアントラニリプロール(cyantraniliprore)、シクラニリプロール(cyclaniliprore)、フルベンジアミド(flubenziamid)等;フェニルピラゾール剤、例えば、エチプロール(ethiprole)、フィプロニル(fipronil)、アセトプロール(acetoprole)、ピラフルオプロール(pyrafluoprole)、ピリプロール(pyriplore)等;ネライストキシン剤、例えば、ベンスルタップ(bensultap)、カルタップ(cartap)、チオシクラム(thiocyclam)、チオスルタップ(thiosultap)等;フェニルベンゾイルウレア剤やジアシルヒドラジン類等の昆虫成長制御剤、例えば、クロロフルアズロン(chlorfluazuron)、ジフルベンズロン(diflubenzuron)、フルフェノクスロン(flufenoxuron)、ヘキサフルムロン(hexaflumuron)、ルフェヌロン(lufenuron)、ノバルロン(novaluron)、テフルベンズロン(teflubenzuron)、トリフルムロン(triflumuron)、ブプロフェジン(buprofezin)、クロマフェノジド(chromafenozide)ハロフェノジド(halofenozide)、メトキシフェノジド(methoxyfenozide)、テブフェノジド(tebufenozide)、シロマジン(cyromazine)等;
幼若ホルモン剤、例えば、ジオフェノラン(diofenolan)、フェノキシカルブ(fenoxycarb)、ヒドロプレン(hydroprene)、メソプレン(methoprene)、ピリプロキシフェン(pyriproxyfen)等;微生物により生産される殺虫性物質等、例えば、アバメクチン(abamectin)、エマメクチンベンゾエート(emamectin-benzoate)、イベルメクチン(ivermectin)、レピメクチン(lepimectin)、ミルベメクチン(milbemectin)、ネマデクチン(nemadectin)、ニッコーマイシン(Nikkomycin)、ポリオキシン複合体(polioxin)、スピネトラム(spinetram)、スピノサドー(spinosad)、BT剤等;天然物由来の殺虫性物質等、例えば、アナバシン(anabasine)、アザジラクチン(azadiractin)、デグエリン(deguelin) 、脂肪酸グリセリド(decanolyoctanoylglycerol)、ヒドロキシプロピルデンプン(hydroxy propyl starch)、大豆レシチン(lecithin)、ニコチン(nicotine)、ノルニコチン(nornicotine)、オレイン酸ナトリウム(oreic acid sodium salt)、マシン油(petroleum oil)、プロピレングリコールモノ脂肪酸エステル(propylene glycol monolaurate)、なたね油(rape oil)、ロテノン(rotenone)、ソルビタン脂肪酸エステル(Sorbitan fattyacid ester)、デンプン(starch)等;
その他の殺虫剤として、例えば、アフィドピロペン(afidpyropen)、クロルフェナピル(chlorfenapyr)、ジアフェンチウロン(diafenthiuron)、DBEDC(Dodecylbenzenesulphonic acidbisethylenediamine copper [II] salt)、フロニカミド(flonicamid)、フロメトキン(flometoquin)、フルフェネリム(flufenerim)、フルピラジフロン(flupyradifurone)、ヒドラメチルノン(hydramethylnon)、インドキサカルブ(indoxacarb)、メタフルミゾン(metaflumizone)、メタアルデヒド(metaldehyde)、硫酸ニコチン(nicotin sulfate)、ピメトロジン(pymetrozine)、ピリダリル(pyridalyl)、ピリフルキナゾン(pyrifluquinqzon)、スピロテトラマト(spirotetramat)、スルホキサフロル(sulfoxaflor)、トルフェンピラド(tolfenpyrad)、トリアザメート(triazamate)等;
殺ダニ剤、例えば、アセキノシル(acequinocyl)、アミドフルメット(amidoflumet)、アミトラズ(amitraz)、アゾシクロチン(azocyclotin)、ベンゾメート(benzoximate)、ビフェナゼート(bifenazate)、ビナパクリル(binapacryl)、フェニソブロモレート(bromopropylate)、キノメチオネート(chinomethionat)、クロフェンテジン(clofentezine)、シエノピラフェン(cyenopyrafen)、シフルメトフェン(cyflumetofen)、水酸化トリシクロヘキシルスズ(cyhexatin)、ジコホル(dicofol)、ジエノクロル(dienochlor)、エトキサゾール(ethoxazole)、フェナザフロル(fenazaflor)、フェナザキン(fenazaquin)、酸化フェンブタスズ(fenbutatin oxide)、フェノチオカルブ(fenothiocarb)、フェンピロキシメート(fenpyroximate)、フルアクリピリム(fluacrypyrim)、ヘキシチアゾクス(hexythiazox)、ピリミジフェン(pirimidifen)、ポリナクチン複合体(polynactins)、プロパルギル(propargite)、ピフルブミド(pyflubumide)、ピリダベン(pyridaben)、スピロジクロフェン(spirodiclofen)、スピロメシフェン(spiromesifen)、テブフェンピラド(tebufenpyrad)、テトラジホン(tetradifon)等;
殺線虫剤、例えば、リン化アルミニウム(aluminium phosphide)、ベンクロチアズ(benclothiaz)、カズサホス(cadusafos)、エトプロホス(ethoprophos)、フルエンスルフォン(fluensulfone)、ホスチアゼート(fosthiazate)、フルフラル(furfural)、イミシアホス(imicyafos)、塩酸レバミゾール(levamisol hydrochloride)、メスルフェンホス(mesulfenfos)、カーバム(metam-ammonium)、メチルイソシアネート(methyl isothiocyanate)、酒石酸モランテル(moranteltartarate)、オキサミル(oxamyl)、チオキサザフェン(thioxazafen)等;毒餌、例えば、クロロファシノン(chlorphacinone)、クマテトラリル(coumatetralyl)、ダイファシン(diphacinone)、モノフルオル酢酸塩(sodium fluoracetate)、ワルファリン(warfarin)等を挙げることができる。
式(1)で表される本発明の化合物は、害虫防除活性や、ダニ防除活性、線虫防除活性などを有する化合物以外の他の活性化合物との混合剤として存在することもできる。使用時期に同時に発生する病害及び/又は雑草を防除するために、殺菌活性や、除草活性又は植物成長調整活性を有する化合物と混合して使用することにより、防除労力の低減と共に薬量の低減等の相乗効果等も期待できる。また、忌避剤や共力剤等と混合して使用することにより、相乗効果等のより有効な防除効果が期待できる。
そのような具体例な活性化合物として、病害防除剤、例えば、D-D(1,3-dichloropropene)、アシベンゾラルSメチル(acibenzolar-S-methyl)、アルジモルフ(aldimorph)、アメトクトラジン(ametoctradin)、アミスルブロム(amisulbrom)、アンドプリム(andoprim)、トリアジン(anilazine)、アザコナゾール(azaconazole)、アゾキシストロビン(azoxystrobin)、塩基性硫酸銅(basic copper sulfate)、ベノダニル(benodanil)、ベノミル(benomyl)、ベンチアバリカルブイソプロピル(benthiavalicarb-isopropyl)、ベンチアゾール(benthiazole)、ビテルタノール(bitertanol)、ビキサフェン(bixafen)、ブラストサイジンS(blasticidin S)、ボスカリド(boscalid )、ブロムコナゾール(bromuconazole)、炭酸カルシウム(calcium carbonate)、ブチオベート(buthiobate)、石灰硫黄合剤(calcium polysulfide)、キャプタフォル(captafol)、キャプタン(captan)、カルベンダゾール(carbendazim)、カルボキシン(carboxin)、カルプロパミド(carpropamid)、キノメチオネート(chinomethionat)、クロルフェナゾール(chlorfenazole)、クロロネブ(chloroneb)クロルピクリン(chloropicrin)、クロロタロニル(chlorothalonil)、クロゾリネート(chlozolinate)、DBEDC(complex of bis(ethylenediamine)copper-bis-(dodecylbenzenesulfonic acid))、水酸化第二銅(copper hydroxide)、ノニルフェノールスルホン酸銅(copper nonylphenol sulfonate)、塩基性塩化銅(copper oxychloride)、
シアゾファミド(cyazofamid)、シフルフェナミド(cyflufenamid)、シモキサニル(cymoxanil)、シプロコナゾール(cyproconazole)、シプロジニル(cyprodinil)、ダゾメット(dazomet)、ジクロブトラゾール(diclobutrazol)、ジクロフルアニド(dichlofluanid)、ジクロン(dichlone)、ジクロシメット(diclocymet)、ジクロメジン(diclomezine)、ジエトフェンカルブ(diethofencarb)、ジフェノコナゾール(difenoconazole)、ジフルメトリム(diflumetorim)、ジメトモルフ(dimethomorph)、ジモキシストロビン(dimoxystrobin)、ジニコナゾール(diniconazole)、ジニコナゾールM(diniconazole-M)、ダイセンステンレス(dithane-stainless)、ジチアノン(dithianon)、ドジン(dodine)、エクロメゾール(echlomezole)、エディフェンホス(edifenphos)、エネストロビン(enestrobin)、エポキシコナゾール(epoxiconazole)、エタコナゾール(etaconazole)、エタボキサム(ethaboxam)、シイタケ菌糸体抽出物(extract from mushroom)、ファモキサドン(famoxadone)、フェナミドン(fenamidone)、フェナリモル(fenarimol)、フェンブコナゾール(fenbuconazole)、フェンフラン(fenfuram)、フェンヘキサミド(fenhexamid)、フェノキサニル(fenoxanol)、フェンピクロニル(fenpiclonil)、フェンプロピジン(fenpropidin)、フェンピラザミン(fenpyrazamine)、フェリムゾン(ferimzone)、
フルアジナム(fluazinam)、フルメットーバー(flumetover)、フルモルフ(flumorph)、フルオピコリド(fluopicolide)、フルオピラム(fluopyram)、フルオルイミド(fluoroimide)、フルオトリマゾール(fluotrimazole)、フルオキサストロビン(fluoxastrobin)、フルキンコナゾール(fluquinconazole)、フルスルファミド(flusulfamide)、フルトラニル(flutolanil)、フルキサピロキサド(fluxapyroxad)、ホルペット(folpet)、ホセチル・アルミニウム(fosetyl-AL)、フサライド(fthalide)、フベリダゾール(fuberidazole)、フルジオキソニル(fludioxonil)、フルジラゾール(flusilazole)、フルチアニル(flutianil)、フルトリアフォル(flutriafol)、フラメトピル(furametpyr)、フルコナゾール(furconazole)、グアザチン(guazatine)、ヘキサコナゾール(hexaconazole)、ヒドロキシイソキサゾール(hydroxyioxazole)、ヒメキサゾール(hymexazol)、イマザリル(imazalil)、イマザリルサルフェート(imazalil sulfate)、イミベンコナゾール(imibenconazole)、イミノクタジン酢酸塩(iminoctadine acetate)、イミノクタジン・アルベシル酸塩(iminoctadine-DBS)、イプコナゾール(ipconazole)、IBP(iprobenfos)、イプロジオン(iprodione)、イプロバリカルブ(iprovalicarb)、イソフェタミド(isofetamid)、イソプロチオラン(isoprothiolane)、イソピラザム(isopyrazam)、
イソチアニル(isotianil)、カスガマイシン(kasugamycin)、クレソキシム−メチル(kresoxim-methyl)、マンコゼブ(mancozeb)、マンジプロパミド(mandipropamid)、マンネブ(maneb)、マンゼブ(manzeb)、メパニピリム(mepanipyrim)、メプロニル(mepronil)、メタラキシル(metalaxyl)、カーバム(metam-ammonium)、カーバムナトリウム(metam-sodium)、メトコナゾール(metconazole)、メタスルホカルブ(methasulfocarb)、臭化メチル(methyl bromide)、メチルイソチオシアネート(methylisothiocyanate)、メトミノストロビン(metominostrobin)、メトラフェノン(metrafenone)、ミルディオマイシン(mildiomycin)、ミクロブタニル(myclobutanil)、有機硫黄ニッケル塩(nickel dimethyldithiocarbamate)、ヌアリモル(nuarimol)、オリサストロビン(orysastrobin)、オキサジキシル(oxadixyl)、オキサチアピプロリン(oxathiapiprolin)、有機銅(oxine-copper)、オキソリニック酸(oxolinic acid)、オキスポコナゾールフマル酸塩(oxpoconazole fumarate)、オキシカルボキシン(oxycarboxin)、オキシテトラサイクリン(oxytetracycline)、ペブレート(pebulate)、ペフラゾエート(pefurazoate)、ペンコナゾール(penconazole)、ペンシクロン(pencycuron)、ペンフルフェン(penflufen)、ペンチオピラド(penthiopyrad)、ピカルブトラゾックス(picarbutrazox)、ピコキシストロビン(picoxystrobin)、ピペラリン(piperalin)、ポリカーバメート(polycarbamate)、ポリオキシンB(polyoxin-B)、ポリオキシン複合体(polyoxins)、炭酸水素カリウム(potassium hydrogen carbonate)、プロベナゾール(probenazole)、
プロクロラズ(prochloraz)、プロシミドン(procymidone)、プロパモカルブ(propamocarb)、プロピコナゾール(propiconazole)、プロピネブ(propineb)、プロキナジド(proquinazid)、プロチオコナゾール(prothioconazole)、ピラクロストロビン(pyraclostrobin )、ピラメトストロビン(pyrametostrobin)、ピラオキシストロビン(pyraoxystrobin)、ピラゾホス(pyrazophos)、ピリベンカルブ(pyribencarb)、ピリジニトリル(pyridinitril)、ピリフェノック(pyrifenox)、ピリメタニル(pyrimethanil)、ピリオフェノン(pyriofenone)、ピロキロン(pyroquilon)、キノキシフェン(quinoxyfen)、キントゼン(quintozene)、セダキサン(sedaxane)、銀(silver)、シメコナゾール(simeconazole)、炭酸水素ナトリウム(sodium hydrogen carbonate)、次亜塩素酸ナトリウム(sodium hypochlorite)、スピロキサミン(spiroxamine)、ストレプトマイシン(streptomycin)、硫黄(sulfur)、テブフロキン(tebfloquin)、テブコナゾール(tebuconazole)、テクロフタラム(tecloftalam)、テルビナフィン(terbinafine)、テトラコナゾール(tetraconazole)、チアベンダゾール(thiabendazole)、チアジアジン(thiadiazin)、チフルザミド(thifluzamide)、チオファネート(thiophanate)、
チオファネートメチル(thiophanate-methyl)、チウラム(thiram)、チアジニル(tiadinil)、トルクロホスメチル(tolclofos-methyl)、トルクロカルブ(tolprocarb)、トリルフルアニド(tolylfluanid)、トリアジメホン(triadimefon)、トリアジメノール(triadimenol)、トリクロピリカルブ(triclopyricarb)、トリシクラゾール(tricyclazole)、トリデモルフ(tridemorph)、トリフロキシストロビン(trifloxystrobin)、トリフルミゾール(triflumizole)、トリホリン(triforine)、トリチコナゾール(triticonazole)、ユニコナゾールP(uniconazole-P)、バリダマイシン(validamycin(-A))、ビンクロゾリン(vinclozolin)、ザリラミド(zarilamid)、硫酸亜鉛(zinc sulfate)、ジネブ(zineb)、ジラム(ziram)、ゾキサミド(zoxamide)等を例示することができる。
除草活性を有する化合物として、例えば、アクロニフェン(aclonifen)、アシフルオフェン(acifluofe n-sodium)、アラクロール(alachlor)、アロキシジム(alloxydim)、アミカルバゾン(amicarbazone) 、アミドスルフロン(amidosulfuron)、アニロホス(anilofos)、アシュラム(asulam)、アトラジン(atrazine)、アジムスルフロン(azimsulfuron)、ベンフレセート(benfuresate)、ベンスルフロンメチル(bensulfuron-methyl)、ベンタゾン(bentazone)、ベンチオカーブ(benthiocarb)、ベンゾビシクロン(benzobicyclon)、ベンゾフェナップ(benzofenap)、ビアラホス(bialaphos) 、ビフェノックス(bifenox) 、ブロモブチド(bromobutide)、ブロモキシニル(bromoxynil)、ブタミホス(butamifos)、カフェンストロール(cafenstrole)、過酸化カルシウム(calcium peroxide)、カルベタミド(carbetamide)、シノスルフロン(cinosulfuron)、クロメプロップ(clomeprop)、シクロスルファムロン(cyclosulfamuron)、シハロホップブチル(cyhalofop-butyl)、ダイムロン(daimuron)、デスメディファム(desmedipham)、ジクロホップメチル(diclofop-methyl)、ジフルフェニカン(diflufenican)、ジメフロン(dimefuron)、ジメタメトリン(dimethametryn)、ジノテルブ(dinoterb)、ジクワット(diquat)、
ジウロン(diuron)、エスプロカルブ(esprocarb)、エチオジン(ethiozin)、エトフメセート(ethofumesate)、エトキシスルフロン(ethoxysulfuron)、エトベンザニド(etobenzanid)、フェノキサプロップPエチル(fenoxaprop-P-ethyl)、フェントラザミド(fentrazamide)、フルカルバゾン(flucarbazone)、フルフェナセット(flufenacet)、フルルタモン(flurtamone)、フルチアセットメチル(fluthiacet-methyl) 、ホラムスルフロン(foramsulfuron)、グルホシネート(glufosinate-ammonium)、グリホサートイソプロピルアミン塩(glyphosate-isopropyl amine)、グリホサートトリメシウム塩(glyphosate-trimesium)、イマザピル(imazapyr)、イマゾスルフロン(imazosulfuron)、インダノファン(indanofan)、ヨードスルフロン(iodosufluron)、アイオキシニル(ioxynil-octanoate)、イソプロツロン(isoproturon)、イソキサジフェン(isoxadifen)、イソキサフルトール(isoxaflutole)、ラクトフェン(lactofen)、リニュロン(linuron) 、メフェナセット(mefenacet)、メソスルフロン(mesosulfuron)、メタミトロン(metamitron)、メタベンズチアズロン(methabenzthiazuron)、メトスラム(metosulam)、メトリブジン(metribuzin)、ナプロパミド(napropamide)、ネブロン(neburon)、オキサジアルギル(oxadiargyl)、オキサジアゾン(oxadiazon)、オキサジクロメホン(oxaziclomefone)、
パラコート(paraquat)、ペンディメタリン(pendimethalin)、ペントキサゾン(pentoxazone)、フェンメディファム(phenmedipham)、プレチラクロール(pretilachlor)、プロポキシカルバゾン(propoxycarbazone)、プロスルホカルブ(prosulfocarb)、ピラクロニル(pyraclonil)、ピラフルフェンエチル(pyraflufe n-ethyl)、ピラゾレート(pyrazolate)、ピラゾスルフロンエチル(pyrazosulfuro n-ethyl)、ピリブチカルブ(pyributicarb)、ピリフタリド(pyriftalid)、ピリミノバック(pyriminobac-methyl)、キザロホップエチル(quizalofop-ethyl)、セトキシジム(sethoxydim)、シマジン(simazine)、スルコトリオン(sulcotrion)、スルフェントラゾン(sulfentrazone)、テニルクロール(thenylchlor)、トリアジフラム(triaziflam)、トリブホス(tribufos)等を例示することができる。
又、植物成長調節作用を有する化合物として、例えば、1-ナフチルアセトアミド(1-naphthylacetic acid)、4-CPA(4-CPA)、ベンジルアミノプリン(6-benzylaminopurine)、ブトルアリン(butralin)、塩化カルシウム(calcium chloride)、ギ酸カルシウム(calcium formate)、過酸化カルシウム(calcium peroxide)、硫酸カルシウム(calcium sulfate)、クロルメコート(chlormequat chloride)、コリン(choline)、シアナミド(cyanamide)、シクラニリド(cyclanilide)、ダミノジット(daminozide)、デシルアルコール(decyl alcohol)、ジクロルプロップ(dichjoprop)、エテホン(ethephon)、エチクロゼート(ethychlozate)、フルルプリミドール(flurprimidol)、ホルクロルフェニュロン(forclorfenuron)、ジベレリン(gibberellic acid)、インドール酪酸(indolebutyric acid)、マレイン酸ヒドラジドカリウム(maleic hydrazide potassium salt)、メフェンピル(mefenpyr)、メピコートクロリド(mepiquat chloride)、オキシン硫酸塩(oxine sulfate, 8-hydroxyquinoline sulfate)、パクロブトラゾール(paclobutrazol)、パラフィン(paraffin)、プロヘキサジオンカルシウム塩(prohexadione-calcium)、プロヒドロジャスモン(prohydrojasmon)、チジアズロン(thidiazuron)、トリネキサパックエチル(trinexapac)、ウニコナゾールP(uniconazole-P)、ワックス(wax)、等と混合して使用することもできる。
忌避剤、例えば、カプサイシン(capsaicin)、カランー3,4ージオール(carane-3,4-diol)、シトロネラール(citronellal)、ディート(deet)、ジメチルフタレート(dimethyl phthalate)、ヒノキチオール(hinokitiol)、リモネン(limonene)、リナロール(linalool)、メントール(menthol)、メントン(menthone)、ナフタレン(naphthalene)、チウラム(thiram)等;
共力剤、例えば、メチレンジオキシナフタレン(methylenedioxynaphthalene)、ナフチル・プロピニル・エステル(naphthyl propynyl ether)、ニトロベンジル・チオシアネート(nitrobenzyl thiocyanate)、オクタクロロジプロピル・エステル(octachlorodipropyl ether)、ペンチニル・フタルイミド(pentynyl phthalimide)、フェニル・サリオクソン(phenyl salioxon)、ピペロニルブトキシド(piperonil butoxide)、サフロール(safrole)、セサメックス(sesamex)、セサミン(sesamin)、スルホキサイド(sulfoxide)、トリフェニル・ホスフェート(triphenyl phosphate)、バルブチン(verbutin)等を挙げることができる。
本発明の化合物は、生物農薬として、例えば、細胞質多角体病ウイルス(Cytoplasmic polyhedrosis virus 、CPV)や、昆虫ポックスウイルス(Entomopox virus、EPV)、顆粒病ウイルス(Granulosis virus 、GV) 、核多角体ウイルス(Nuclear polyhedrosis virus 、NPV)等のウイルス製剤、ボーベリア・バシアーナ(Beauveria bassiana)、ボーベリア・ブロンニアティ(Beauveria brongniartii)、モノクロスポリウム・フィマトパガム(Monacrosporium phymatophagum)、ペキロマイセス・フモソロセウス(Paecilomyces fumosoroseus)パスツーリア・ペネトランス(Pasteuria penetrans) ,スタイナ−ネマ・カーポカプサエ(Steinernema carpocapsae)、スタイナ−ネマ・グラセライ(Steinernema glaseri)、スタイナ−ネマ・クシダエ(Steinernema kushidai)、バーティシリウム・レカニ(Verticillium lecanii)等の殺虫や、殺センチュウ剤などとして利用される微生物農薬、アグロバクテリウウム・ラジオバクター(Agrobacterium radiobactor)、バチルス・ズブチリス(Bacillus subtilis)、非病原性エルビニア・カロトボーラ(Erwinia carotovora、
非病原性フザリウム・オキシスポラム(Fusarium oxysporum)、シュードモナス CAB-02(Pseudomonas CAB-02)、シュードモナス・フルオレッセンス(Pseudomonas fluorescens)、タラロマイセス・フラバス(Talaromyces )、トリコデルマ・アトロビリデ(Trichoderma atroviride)、トリコデルマ・リグノラン(Trichoderma lignorum)等の殺菌剤として使用される微生物農薬、ザントモナス・キャンペストリス(Xanthomonas campestris)等の除草剤として利用される生物農薬等と混合して使用することにより、同様の効果が期待できる。
更に、生物農薬として、例えば、ミヤコカブリダニ(Amblyseius californicus)、ククメリスカブリダニ(Amblyseius cucumeris)、デジェネランスカブリダニ(Amblyseius degenerans)、コレマンアブラバチ(Aphidius colemani)、ショクガタマバエ(Aphidoletes aphidimyza)、ヤマトクサカゲロウ(Chrysoperia carnea)、ハモグリコマユバチ(Dacnusa sibirica)、イサエアヒメコバチ(Diglyphus isaea)、オンシツツヤコバチ(Encarsia formosa)、サバクツヤコバチ(Eretmocerus eremicus)、アリガタシマアザミウマ(Franklinothrips vespiformis)、ナミテントウ(Harmonia axyridis)、カンムリヒメコバチ(Hemiptarsenus varicornis)、ハモグリミドリヒメコバチ(Neochrysocharis formosa)、ナミヒメハナカメムシ(Orius sauteri)、タイリクヒメハナカメムシ(Orius strigicollis)、チリカブリダニ(Phytoseiulus persimilis)、クロヒョウタンカスミカメ(Pilophorus typicus)、オオメカメムシ(Piocoris varius)、等の天敵生物、コドレルア(codlelure)、キュウルア(cuelure)、ゲラニオール(geraniol)、ジプトール(gyptol)、リブルア(liblure)、ループルア(looplure)、メチルオイゲノール(methyl eugenol)、オリフルア(orfralure)、ピーチフルア(peachflure)、フィシルア(phycilure)、ピリマルア(pyrimalure)、テレピン油(turpentine)、等のフェロモン剤と併用することも可能である。
以下、本発明について、更に、実施例、製剤例及び試験例を記載して詳しく説明するが、本発明の範囲は、これらの実施例、製剤例及び試験例によって何ら限定されるものではない。
実施例1
N-(エトキシメチル)-3-(エチルチオ)-N-[4-(ペンタフルオロエチル)フェニル] −4−ピリジンカルボキサミド(化合物番号:A-25)の合成
3-(エチルチオ)-N-[4-(ペンタフルオロエチル)フェニル] −4−ピリジンカルボキサミド(0.50g) の DMF (7 mL) 溶液に、60%-水素化ナトリウム (0.05 g) を室温で添加した。添加後、同温度で10分間撹拌した後、クロロメチルエチルエーテル (0.14g) を加え、同温度で5時間撹拌した。反応溶液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。得られた有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤をろ別し、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することにより、N-(エトキシメチル)-3-(エチルチオ)-N-(4-(ペンタフルオロエチル)フェニル) −4−ピリジンカルボキサミド(化合物番号:A-25)を0.33 g (oil) の量で得た。

Figure 2019006740
実施例2
N-(エトキシメチル)-3-(エチルスルフィニル)-N-[4-(ペンタフルオロエチル)フェニル] −4−ピリジンカルボキサミド(化合物番号:A-26)及びN-(エトキシメチル)-3-(エチルスルホニル)-N-[4-(ペンタフルオロエチル)フェニル] −4−ピリジンカルボキサミド(化合物番号:A-27)の合成
N-(エトキシメチル)-3-(エチルチオ)-N-(4-(ペンタフルオロエチル)フェニル) −4−ピリジンカルボキサミド(化合物番号:A-25)(0.28 g)のクロロホルム(9 mL)溶液に、m−クロロ過安息香酸( 純度約70%:0.23g)を室温で添加し、同温度で3時間撹拌した。反応溶液を飽和炭酸水素ナトリウム水にあけ、有機層を分離した。得られた有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤をろ別し、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することにより、最初に N-(エトキシメチル)-3-(エチルスルホニル)-N-[4-(ペンタフルオロエチル)フェニル] −4−ピリジンカルボキサミド(化合物番号:A-27)0.15g(oil)、次に N-(エトキシメチル)-3-(エチルスルフィニル)-N-[4-(ペンタフルオロエチル)フェニル] −4−ピリジンカルボキサミド(化合物番号:A-26)0.12g(oil) の量で得た。

Figure 2019006740

上記実施例と同様にして製造した化合物について、その1H−NMRデータを下記表2に示す。
表2
Figure 2019006740

Figure 2019006740

Figure 2019006740
A−3、A-27、A-36、A-42、A-45、A-48、A-54は及びA−87は、回転異性体A、Bが、約3:1の混合物として観測された。
以下にいくつかの製剤例を挙げて、本発明の化合物を含有する製剤について、具体的に説明するが、本発明の化合物、補助成分及びその添加量等は、勿論以下の製剤例のみに限定されるものではない。なお、製剤例において部とあるのは全て質量部を表す。
製剤例1 乳剤
本発明の化合物(10部)、キシレン(60部)、N−メチル−2−ピロリドン(20部)、ソルポール3005X(非イオン性界面活性剤とアニオン性界面活性剤との混合物、東邦化学工業株式会社、商品名)(10部)を均一に混合溶解して、乳剤を得た。
製剤例2 水和剤−1
本発明の化合物(20部)、ニップシールNS-K(ホワイトカーボン、東ソー・シリカ株式会社、商品名)(10部)、カオリンクレー(カオリナイト、竹原化学工業株式会社、商品名)(60部)、サンエキスP−252(リグニンスルホン酸ナトリウム、日本製紙ケミカル株式会社、商品名)( 5部)及びルノックスP−65L(アルキルアリルスルホン酸塩、東邦化学工業株式会社、商品名)(5部)をエアーミルにて均一に混合粉砕して、水和剤を得た。
製剤例3 水和剤−2
本発明の化合物(20部)、ニップシールNS-K(ホワイトカーボン、東ソー・シリカ株式会社、商品名) (20部)、カオリンクレー(50部)、ルノックス1000C(ナフタレンスルホン酸塩縮合物、東邦化学工業株式会社、商品名)(5部)及びソルポール5276(非イオン性界面活性剤、東邦化学工業株式会社、商品名)(5部)をエアーミルにて均一に混合粉砕して、水和剤を得た。
製剤例4 水溶剤−1
本発明の化合物(20部)、ルノックスP−65L(アルキルアリルスルホン酸塩、東邦化学工業株式会社、商品名)(3部)、水溶性担体(塩化カリウム)(77部)を均一に混合粉砕して、水溶剤を得た。
製剤例5 水溶剤−2
本発明の化合物(50部)、ニューカルゲンBX−C(アルキルナフタレンスルホン酸Na、竹本油脂製、商品名)(5部)、二酸化ケイ素(2部)、水溶性担体(43部)を均一に混合粉砕して、水溶剤を得た。
製剤例6 フロアブル剤−1
予め混合しておいたプロピレングリコール(5部)、ソルポール7933(アニオン性界面活性剤、東邦化学工業株式会社、商品名)(5部)、及び水(50部)に、本発明の化合物(20部)を分散させ、スラリー状混合物とし、次にこのスラリー状混合物を、ダイノミル(シンマルエンタープライゼス社)で湿式粉砕した後、予めキサンタンガム(0.2部)を水(19.8部)によく混合分散させたものを添加し、フロアブル剤を得た。
製剤例7 フロアブル剤−2
本発明の化合物(20部)、ニューカルゲンFS-26(ジオクチルスルホサクシネートとポリオキシエチレントリスチリルフェニルエーテルとの混合物、竹本油脂株式会社、商品名)(5部)、プロピレングリコール(8部)、及び水(50部)を予め混合しておき、このスラリー状混合物を、ダイノミル(シンマルエンタープライゼス社)で湿式粉砕した。次にキサンタンガム(0.2部)を水(16.8部)によく混合分散させ、ゲル状物を作成し、粉砕したスラリーと十分に混合して、フロアブル剤を得た。
製剤例8 EW−1
本発明の化合物(20部)とソルポール CA-42(非イオン活性剤、東邦化学工業株式会社、商品名)(15部)及び防腐剤プロキセルGX−L(0.1部)とを混合し、均一化させた後、攪拌しながら水(59.6部)を徐々に加え、分散物を得た。得られた分散物に消泡剤アンチホームE−20(エマルジョン型変性シリコーン系、花王株式会社、商品名)(0.1部)を加え、プロピレングリコール(5.0部)に分散させたキサンタンガム(0.2部)を添加し、エマルション製剤を得た(転相乳化法)。
製剤例9 EW−2
本発明の化合物(10部)をキシレン(10部)に溶解させ、界面活性剤レオドール430V(テトラオレイン酸ポリオキシエチレンソルビット、花王株式会社、商品名)(24部)と混合した。水(50.6部)に、得られた液、消泡剤アンチホームE−20(エマルジョン型変性シリコーン系、花王株式会社、商品名)(0.1部)、防腐剤プロキセルGX−L(0.1部)を添加して、ホモジナイザーを用いて分散させ、プロピレングリコール(5.0部)に分散させたキサンタンガム(0.2部)を添加し、エマルション製剤を得た(機械乳化法)。
製剤例10 ME剤−1
本発明の化合物(0.01部)とソルポール CA-42(非イオン活性剤、東邦化学工業株式会社、商品名)(0.1部)とを混合し、均一化した後、攪拌しながら徐々に水(99.79部)を添加した。分散液に防腐剤プロキセルGX-L(0.1部)を添加し、マイクロエマルションを得た。
製剤例11 ME剤−2
本発明の化合物(10部)とニューカルゲンD−945(ポリオキシエチレン(20モル)ソルビタンモノオレート、竹本油脂(株)、商品名)(20部)とを混合し、均一とした後、攪拌しながら徐々に水(69.9部)を添加した。分散液に防腐剤プロキセルGX-L(0.1部)を添加しマイクロエマルションを得た。
製剤例12 ME剤−3
本発明の化合物(0.01部)を溶媒ソルベッソ200(0.08部)とニューカルゲンST−30(ポリオキシエチレンアリールフェニルエーテルホルムアルデヒド縮合物とポリオキシアルキレンアリールフェニルエーテルとアルキルベンゼンスルホン酸塩とキシレンとの混合物、竹本油脂(株)、商品名)(0.12部)に溶解させた後、界面活性剤と混合し、均一化し、攪拌しながら水(99.69部)を徐々に加えた。分散液に防腐剤プロキセルGX-L(0.1部)を添加し、マイクロエマルションを得た。
製剤例13 粒剤−1
本発明の化合物(5部)、ベントナイト(30部)、クレー(60部)、リグニンスルホン酸ナトリウム(5部)を均一に粉砕混合し、水を加えてよく練り合わせた後、押し出し造粒し、乾燥整粒して粒剤を得た。
製剤例14 粒剤−2
転動型造粒機に珪砂(90部)を入れ、含水させた後、予め粉砕混合しておいた本発明の化合物(5部)、リグニンスルホン酸ナトリウム(4部)、ポリビニルアルコール(PVA)(0.5部)及びホワイトカーボン(0.5部)を入れ、コーティングした後、乾燥整粒して粒剤を得た。
製剤例15 粒剤−3
転動型造粒機に石川ライト(89部)を入れ、含水させた後、予め粉砕混合しておいた本発明の化合物(5部)、リグニンスルホン酸ナトリウム(3部)、ジオクチルスルホサクシネートナトリウム(0.5部)、POEスチリルフェニルエーテル(2部)及びポリビニルアルコール(PVA)(0.5部)を入れ、コーティングした後、乾燥整粒して粒剤を得た。
製剤例16 微粒剤−1
本発明の化合物(2部)を溶剤で希釈し、増量剤である軽石(98部)に希釈液をスプレーしながら混合した。得られた粒状組成物を乾燥した後、篩い分けして微粒剤を得た。
製剤例17 微粒剤−2
本発明の化合物(5部)を必要に応じエアーミル粉砕或いはメカノケミカル粉砕した。粉末状原体と、増量剤である珪砂(85部)とを均一に混合した後、溶剤で希釈した結合剤トキサノンGR−31A(10部)をスプレーしながら混合し、得られた粒状組成物を乾燥した後、篩い分けして微粒剤を得た。
製剤例18 粉剤
本発明の化合物(5部)に、ホワイトカーボン(5部)及びクレー(日本タルク(株)商品名)(90部)を均一に混合し、粉砕して、粉剤を得た。
製剤例19 DL粉剤
本発明の化合物(5部)に、プロピレングリコール(0.5部)及びDLクレー(94.5部)を均一に混合し、粉砕して、粉剤を得た。
製剤例20 種子コーティング粉剤
本発明の化合物(10部)、リグニンスルホン酸ナトリウム(6部)、ポリビニルアルコール(PVA)(1部)及びクレー(日本タルク(株)商品名)(83部)を均一に混合粉砕して調製した粉剤と、予め湿らせた種子とを混合し、風乾させコーティング種子を得た。
実施例3
次に本発明の化合物の作用効果と有用性とを、具体的な試験結果に基づいて説明する。なお、比較対照に用いた化合物(比較例A)は、特開平5-32631号公報(特許文献2)の実施例17に記載され、下記の構造を有する化合物であった。
Figure 2019006740
試験例1:きゅうりのワタアブラムシ(Aphis gossypii Glover)に対する散布処理での殺虫効果試験
アブラムシ成幼虫が50〜80頭寄生した葉片を、播種後2週間育苗したポット植えのきゅうり苗の葉に接種した。接種翌日に、500ppmに調製した薬液を、アブラムシが寄生したきゅうり苗の葉茎部にエアーブラシを用いて散布処理した。処理した後7日目に、寄生アブラムシ数を調査し、次式に従って、防除率を算出した。なお、試験は、各区1苗を供試して実施した。

防除率(%)=(1−A/B×D/C)×100

A:苗当たりの無処理区の散布前アブラムシ成幼虫数
B:苗当たりの処理区の散布前アブラムシ成幼虫数
C:苗当たりの無処理区の散布7日後アブラムシ成幼虫数
D:苗当たりの処理区の散布7日後アブラムシ成幼虫数
その結果、本発明に該当する化合物番号 A−1、A−2、A−3、A−25、A−26、A−27、A−28、A−29、A−34、A−35、A−36、A−40、A−41、A−42、A−43、A−44、A−46、A−47、A−48、A−49、A−50、A−52、A−53、A−54及びA−70の各化合物は、それぞれ、90%以上の防除率を示した。一方、比較剤Aの化合物の防除率は0%であった。
試験例2:きゅうりのワタアブラムシ(Aphis goss ypii Glover)に対する灌注処理での殺虫効果試験
アブラムシ成幼虫が50〜80頭寄生した葉片を、播種後2週間育苗したポット植えのきゅうり苗の葉に接種した。接種翌日に、500ppmに調製した薬液を、アブラムシが寄生したきゅうり苗の株元に灌注処理した。処理した後7日目に、寄生アブラムシ数を調査し、次式に従って、防除率を算出した。なお、試験は、各区1苗を供試して実施した。

防除率(%)=(1−A/B×D/C)×100

A:苗当たりの無処理区の散布前アブラムシ成幼虫数
B:苗当たりの処理区の散布前アブラムシ成幼虫数
C:苗当たりの無処理区の散布7日後アブラムシ成幼虫数
D:苗当たりの処理区の散布7日後アブラムシ成幼虫数
その結果、本発明に該当する化合物番号A−1、A−2、A−3、A−25、A−26、A−27、A−28、A−29、A−30、A−34、A−35、A−36、A−40、A−41、A−42、A−43、A−44、A−45、A−46、A−47、A−48、A−50、A−52、A−53、A−54及びA−56の各化合物は、それぞれ、90%以上の防除率を示した。一方、比較剤Aの化合物の防除率は0%であった。
試験例3:きゅうりのミナミキイロアザミウマ(Thrips palmi Karny)に対する散布処理での殺虫効果試験
500ppmに調整した薬液を、播種後1週間育苗したポット植えのきゅうり苗の茎葉部にエアーブラシを用いて散布処理した。葉面上の薬液を風乾させた後、ミナミキイロアザミウマの卵を50卵程度きゅうり苗の葉に接種し、ディッシュケース(6.5cm×6.5cm、高さ9.5cm)内に入れ、26℃の恒温室内に保持した。処理7日目に、きゅうりの葉の食害程度を調査し、次式に従って、食害抑制率を算出した。なお、試験は各区1苗を供試して実施した。

食害抑制率(%)=(1−処理区の食害程度/無処理区の食害程度)×100
その結果、本発明に該当する化合物番号A−1、A−25、A−26、A−27、A−29、A−34、A−35、A−36、A−41、A−42、A−43、A−44、A−49、A−50、A−52、A−53、A−54、A−55、A−56、A−57及びA−70の各化合物は、それぞれ、90%以上の防除率を示した。一方、比較剤Aの化合物の防除率は、0%であった。
試験例4:いんげんのタバココナジラミ(バイオタイプB)(Bemisia tabaci Gennadius B−biotype)に対する散布処理での殺虫効果試験
430ml容量のPET製カップに水を入れ、中央に穴(径約5mm)を開けた蓋をした。幅約1cm長さ約14cmの脱脂綿を蓋の穴からカップ内の水に浸るように差し込み、その上に約8cm四方の脱脂綿をのせて、カップ内の水が常時補給されるようにした。脱脂綿上に、タバココナジラミ成虫を放虫し約16時間産卵させたポット植え初生葉期いんげん苗から作成したリーフディスク(直径20mm)を3枚、葉裏が上となるように置いた。このカップを高さ45cm、12cm径のアクリル製円筒内に置き、500ppmに調製した薬液を1カップ当り2.0ml、エアーブラシを用いて散布した(1濃度、1反復)。散布後は25℃の恒温室内に保持した。処理12日後に、未孵化卵数、孵化した幼虫の状態を生存、苦悶、死亡の3つに分けて調査し、次式に従って殺幼虫率を算出した。

殺幼虫率(%)=(未孵化卵数+異常幼虫数+死亡幼虫数)/供試卵数×100
その結果、本発明に該当する化合物番号A−1、A−2、A−3、A−25、A−26、A−27、A−28、A−29、A−30、A−34、A−35、A−36、A−40、A−41、A−42、A−43、A−44、A−45、A−46、A−47、A−48、A−49、A−50、A−52、A−53、A−54、A−55、A−56、A−57及びA−70の各化合物は、それぞれ、90%以上の防除率を示した。一方、比較剤Aの化合物の防除率は、0%であった。
試験例5:トマトサビダニ(Aculops lycopersici Massee)に対する殺虫効果試験
430ml容量のPET製カップに水を入れ、中央に穴(径約5mm)を開けた蓋をした。幅約1cm長さ約14cmの脱脂綿を蓋の穴からカップ内の水に浸るように差し込み、その上に約8cm四方の脱脂綿をのせて、カップ内の水が常時補給されるようにした。脱脂綿上にトマト本葉展開初期の小葉から作成したリーフ・ディスク(1cm×1cm)を3枚、葉裏が上となるように置き、そのリーフ・ディスク上にトマトサビダニが寄生した葉の小片を接種した。接種24時間後に、このカップを高さ45cm、12cm径のアクリル製円筒内に置き、500ppmに調製した薬液を1カップ当り2.0ml、エアーブラシを用いて散布した(1濃度、1反復)。散布後は25℃の恒温室内に保持した。処理7日後に生存幼虫数を100(密度抑制率:100%)、80(同:99−80%)、50(同:79−50%)、0(同:50%未満)の4段階で評価し、その結果に基づいて下式にて防除価を算出した。

防除価=(A×100+B×80+C×50)/(A+B+C+D)

A:100のディスク数、B:80のディスク数、C:50のディスク数、D:0のディスク数。
その結果、本発明に該当する化合物番号A−1、A−2、A−3、A−25、A−26、A−27、A−28、A−29、A−30、A−34、A−35、A−36、A−40、A−41、A−42、A−43、A−44、A−45、A−46、A−47、A−48、A−49、A−52、A−53、A−54、A−55、A−56、A−57及びA−70の各化合物は、それぞれ、90%以上の防除率を示した。一方、比較剤Aの化合物の防除率は、0%であった。
本発明は、農園芸分野において、例えば、農園芸用薬剤として、特に、農園芸用殺虫剤などとして利用することができる。

Claims (12)

  1. 式(1)
    Figure 2019006740
    [式中、
    R1は、C1-6アルキル基又はC1-6ハロアルキル基を示し、
    R2は、C1-6アルコキシC1-6アルキル基、C2-6アルケニル基、C2-6アルキニル基、C1-6アルコキシカルボニルC1-6アルキル基又はシアノメチル基を示し、
    Xは、C1-6ハロアルキル基、C1-6ハロアルコキシ基、C1-6ハロアルキルチオ基、C1-6ハロアルキルスルフィニル基又はC1-6ハロアルキルスルホニル基を示し、
    Yは、同一又は異なっても良く、ハロゲン原子又はC1-6ハロアルキル基を示し、
    nは、0〜2の整数を示し、
    mは、0〜2の整数を示す。]
    で表される4−ピリジンカルボキサマイド誘導体、そのN−オキシド又はその塩。
  2. 1が、C1-6アルキル基を示す、請求項1に記載の4−ピリジンカルボキサマイド誘導体、そのN−オキシド又はその塩。
  3. 2が、メトキシメチル基、エトキシメチル基、2-プロピニル基又はシアノメチル基を示す、請求項1又は2に記載の4−ピリジンカルボキサマイド誘導体、そのN−オキシド又はその塩
  4. mが、0又は1である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の4−ピリジンカルボキサマイド誘導体、そのN−オキシド又はその塩。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の4−ピリジンカルボキサマイド誘導体、そのN−オキシド又はその塩を含有する農園芸用薬剤。
  6. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の4−ピリジンカルボキサマイド誘導体、そのN−オキシド又はその塩を含有する農園芸用害虫防除剤。
  7. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の4−ピリジンカルボキサマイド誘導体、そのN−オキシド又はその塩を含有する農園芸用線虫防除剤。
  8. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の4−ピリジンカルボキサマイド誘導体、そのN−オキシド又はその塩を含有する農園芸用ダニ防除剤。
  9. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の4−ピリジンカルボキサマイド誘導体、そのN−オキシド又はその塩を含有する農園芸用病害防除剤。
  10. 有害生物及び/又はそれらの生息環境及び/又は種子及び/又は植物体及び/又は植物繁殖材料を、請求項5に記載の農園芸用薬剤で処理する工程を含む、植物の有害生物を防除する方法。
  11. 有用作物を生育させようとする場所、その生育している場所、又は生育している作物を、請求項8に記載の農園芸用薬剤で処理する工程を含む、前記有用作物に記載の対する有害生物を防除する方法。
  12. 農薬組成物を調製する方法であって、請求項5に記載の農園芸用薬剤に、増量剤及び/又は界面活性剤を混合することを含む、方法。
JP2017126014A 2017-06-28 2017-06-28 新規な4−ピリジンカルボキサマイド誘導体及びこれを有効成分として含む農園芸用薬剤 Pending JP2019006740A (ja)

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