JP4348611B2 - 放射線撮影用カセッテ - Google Patents

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Description

本発明は、放射線撮影用に好適な蓄積性蛍光体を収容したカセッテに関するものである。
従来、蓄積性蛍光体を内部に収容したカセッテに対し放射線画像撮影を行い、撮影後の蓄積性蛍光体から放射線画像を読み取るようにしたカセッテが医療用として用いられている(下記特許文献1乃至6参照)。かかる従来のカセッテでは蓄積性蛍光体として主に塗布型(BaFI)蛍光体が用いられてきた。
塗布型(BaFI)蛍光体を用いたカセッテ構造としては下記に示すように種々の方式が実用化されている。下記特許文献1ではカセッテ先端部分の一部を開放し、吸盤で可撓性記録媒体を取り出す方式を採用している。下記特許文献2では上記特許文献1と同様のカセッテ構造で、それよりも剛性の高いと思われる記録媒体をローラで搬送する方式を採用している。下記特許文献3ではフロント板をヒンジ中心に全開放する方式を採用している。
また、下記特許文献4では着脱式のキャップと比較的剛性の高い記録媒体とを一体化し、カセッテ本体に対し記録媒体を出し入れする構成を採用している。下記特許文献5ではフロント板とバック板とが完全に分離し、両者の結合は機械的ロック手段の開閉で行う構成を採用している。下記特許文献5ではフロント板とバック板が完全に分離し、両者の結合はマグネットの吸着力により行い、両者の分離は撓みにより行う構成を採用している。
塗布型(BaFI)蛍光体は、上記のような種々のカセッテ構造の、いずれの構造を採用しても、画質維持や耐久性(画像劣化)の観点から、大きな問題とはならなかった。
一方、近年、塗布型蛍光体に対し、気相成長法により柱状結晶を所定厚さに生成させた蛍光体が高感度を得ることができる等の観点から注目されている。気相成長法による柱状結晶は、nm(ナノミクロン)レベルの薄膜であれば、蛍光体の強度は塗布型と同等であるが、高感度等の利点を有する蛍光体をCRシステムへ実用化するには、ある程度の膜厚が必要であり、気相成長法による柱状結晶は厚くなると、脆くなり易く、外力等によりダメージを受け易いことを本発明者等は発見した。従って、記録媒体は移送中や撮影中の取り扱い時に外力が加わり変形したり、衝撃力を受けたりすることは好ましくは無く、撮影終了して、カセッテから記録媒体を取り出し、画像情報の読み取り完了後、再度挿入する(カセッテに戻す)時に記録媒体に衝撃力が作用することも好ましくない。
特開2000−275763公報 特開平05−313267号公報 特開平07−120854号公報 特開平11−271895号公報 特開2002−156716公報 米国特許明細書4,961,000号
本発明は、上述のような従来技術の問題に鑑み、気相成長法により成長させた柱状結晶を用いた記録媒体に最適なカセッテ構造を有する放射線撮影用カセッテを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明者は、鋭意研究・検討の結果、気相成長法による柱状結晶からなる蛍光体を記録媒体として実用化するには、その膜厚が20μm〜2mm程度が必要である一方、気相成長法による柱状結晶が20μm〜2mmの範囲内の厚みであると、曲げや衝撃等の外力に対して脆く、特に柱状結晶の成長方向と比べて成長方向と略直交する方向に外力が加わると壊れ易くなるという知見を得、本発明は、かかる知見に基づいてなされたものである。
即ち、本発明による放射線撮影用カセッテは、フロント部材と、外力に対して変形を生じうるバック部材と、を組み合わせてカセッテハウジングを構成し、前記カセッテハウジングの内部にシート状蛍光体を保持する放射線撮影用カセッテであって、前記シート状蛍光体は、気相成長法により形成し厚さが20μm乃至2mmの範囲内で厚さ方向表面に向けて成長した柱状結晶からなり、前記シート状蛍光体が前記バック部材に対し相対移動が可能なように接合部を介して接合され、前記シート状蛍光体は、前記バック部材に変形が生じたとき、前記柱状結晶に結晶成長方向と直交する方向の外力を生じるような前記シート状蛍光体の変形を起こさないように前記接合部が変形または相対移動することで前記バック部材に対し相対移動することを特徴とする。
このカセッテによれば、シート状記録媒体を構成する厚さが20μm乃至2mmの範囲内で厚さ方向表面に向けて気相成長法により成長した柱状結晶の成長方向と略同一方向にフロント部材とバック部材とが例えば画像情報の読み取り等のために相対的に脱着可能であり、かかる脱着によりシート状記録媒体に外力が加わることが生じても、柱状結晶の成長方向と略同一方向に加わるので、柱状結晶が壊れ難くなる。このようにして、気相成長法により成長させた柱状結晶を用いた記録媒体に最適なカセッテ構造を有するカセッテを実現できる。
上記カセッテにおいて前記シート状記録媒体は、矩形状のシートの片面に前記気相成長法により前記シート面と略直交する方向に結晶成長させたシート状画像記録部を有し、前記シート状画像記録部の反対面で前記バック部材側と一体化し、前記フロント部材が前記バック部材及び前記シート状記録媒体に対し脱着可能に構成されることが好ましい。これにより、シート状記録媒体を気相成長法による柱状結晶の反対面でバック部材側と一体化するので、シート状画像記録部に対し一体化による悪影響が生じ難い。
なお、バック部材とシート状記録媒体とは相対移動可能に接合されていることが好ましい。これにより、カセッテやバック板が外力により変形しても、シート状記録媒体はバック部材に対し移動するので、外力の伝達が緩和される。このため、気相成長法により成長させた柱状結晶を用いた記録媒体壊れ難くなる。

本発明によれば、気相成長法により成長させた柱状結晶を用いた記録媒体に最適なカセッテ構造を有する放射線撮影用カセッテを提供できる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面を用いて説明する。図1は本実施の形態による放射線画像撮影用カセッテのフロント部材(A)及びバック部材(B)が分離した状態を示す斜視図である。図2は図1のフロント部材とバック部材とが合体したカセッテの断面を模式的に示す断面図である。図3は図1のカセッテのロック機構を説明するためのバック部材の内面図(A)及び要部断面を示す側面図(B)である。図4は図3のロック機構の各状態(A)乃至(H)を示すカセッテの断面図である。図5は図1の放射線画像撮影用カセッテ内に収容される蓄積性蛍光体シートの概略的な断面図(A)及びシート状画像記録部の表面近傍の拡大断面図(B)である。
図1(A)、(B)に示すように、放射線画像撮影用カセッテ(以下、単に「カセッテ」とも言う。)1は、フロント部材10と、フロント部材10に対向するように配置されるバック部材20と、から全体として薄形の矩方体状に構成され、バック部材20側の支持板27に固定された状態で蓄積性蛍光体シート28がその内部空間に収容可能に構成されている。フロント部材10とバック部材20とは脱着可能になっている。
カセッテ1は、フロント部材10側から放射線を照射して放射線撮影が行われ、収容された蓄積性蛍光体シート28に放射線画像を蓄積し記録することができる。即ち、蓄積性蛍光体シート28は、図5(A)のように、支持板27上に形成されたCsBrを母体とする蓄積性蛍光体からなる蓄積性蛍光体層28aを有し、蓄積性蛍光体層28aがシート状画像記録部を構成する。
蓄積性蛍光体層28aは、蒸着による気相成長法で形成されており、図5(B)のような気相成長法による柱状結晶からなり、その柱状結晶の成長方向Vは蓄積性蛍光体シート28の厚さ方向表面28dに向けて延びている。柱状結晶の平均径は約3μm程度である。また、蓄積性蛍光体層28aの厚さtは、20μm乃至2mmの範囲内にある。
なお、気相成長法による柱状結晶の形成をより精密に制御することで蓄積性蛍光体のCsBrの柱状結晶の大きさ等を制御可能であり、蓄積性蛍光体層28aにおける変調伝達関数(MTF)をよくすることができ、より高感度及び高精鋭性の両方を達成可能であり、より画質が良好な放射線画像の蓄積・記録が可能である。
図1(A)のように、フロント部材10は、短辺側のフレーム17と長辺側のフレーム18とを有する外形枠のフレーム部材11と、フレーム部材11の内側面に内接された前面板13と、を備える。図2に示すように、フレーム部材11は、前面側に面するフレーム前面部114と、フレーム前面部114の端部から略直角に後面側へ屈曲したフレーム側面部110と、フレーム側面部110の端部から更に略垂直に幅方向内側へ屈曲したフレーム後面部111と、フレーム後面部111の端部から所定の角度の傾斜でフレーム前面部114の方向へ屈曲した傾斜面部112と、を有する。また、フレーム前面部114の裏面には、フレーム側面部110と同じ方向に突出する遮光突起115が設けられている。
また、図2のように、フレーム前面部114と、フレーム側面部110と、傾斜面部112と、遮光突起115とで囲まれた空間により、フレーム部材11の内部に凹部12が形成される。
また、長辺側のフレーム18のフレーム後面部111と傾斜面部112には、図4(F)、(H)のように、バック部材20側の複数のロック爪に対応して切り込み15が複数形成されている。また、図1(A)、図4(B)、(D)のように、一方の短辺側のフレーム17のフレーム側面部110の長手方向の略中央には、切り欠き部14が設けられ、フレーム側面部110の幅方向端部側にグリップ用凹部16a、16bが形成されている。
図1(B)、図2のように、バック部材20は、バック部材本体21と、蓄積性蛍光体シート28と、蓄積性蛍光体シート28を支持する支持板27と、を備える。バック部材本体21は、バック部材後面部210と、バック部材後面部210から前面側に略直角に屈曲したバック部材側面部211と、を有する。また、バック部材後面部210の前面には、バック部材側面部211と同じ方向に突出する内壁213とリブ214が設けられている。また、図2のように、バック部材後面部210と、バック部材側面部211と、内壁213とで囲まれた空間に凹部22が形成される。
図1(B)、図3(A)のように、カセッテ1の短辺方向の一端側のバック部材側面部211には挿入孔34がフロント部材10側の切り欠き部14に対応して形成されている。また、バック部材側面部211の長手方向端部側には、開口部31a、31b、31c、31dが、バック部材側面部211の幅方向端部側には、開口部33a、33bが形成されている。
バック部材20のリブ214には、例えば、鉛箔がPETフィルムでコーテイングされた構成である裏板23が固定されている。その裏板23には両面テープや接着剤などによって張り替え可能な強さで支持板27が図5(A)の蓄積性蛍光体層28aの反対面27aで接着されており、支持板27の前面側には、上述のように気相成長法(蒸着)により形成された蓄積性蛍光体層28aが位置する。このようにして、蓄積性蛍光体シート28はバック部材20側に収容されている。
上述のカセッテ1では、バック部材20とフロント部材10とを図2のように組み合わせると、バック部材20の凹部22ヘフロント部材10の遮光突起115が入り込むとともに、フロント部材10の凹部12ヘバック部材20のバック部材側面部211が入り込む。このような構造により、バック部材20とフロント部材10とが一体に合体してカセッテ1を構成し、外光が蓄積性蛍光体シート28へ到達しないように遮光を行う。また、フロント部材10の凹部12や、バック部材20の凹部22に、例えば、ビロードやスポンジなどを備え、バック部材20とフロント部材10とがより密着するようにすると、さらに遮光性を向上できる。
また、バック部材本体21は、後述する放射線画像読み取り装置内で磁石の磁力により吸着、保持されるため、磁石に磁力で吸着可能なように、バック部材本体21自体を磁性部として、磁性体プラスチックなどで形成することが好ましい。また、バック部材本体21を通常のプラスチックで形成し、鉄箔などの磁性体シート(図示せず)を磁性部としてバック部材20の裏面24に備える構成してもよい。また、バック部材20の裏面24に、磁性体物質を塗布するなどし、磁性部を付与してもよい。
上述のように、フロント部材10とバック部材20とは合体し、また脱着可能であるが、通常は図2に示すように合体した状態で放射線撮影などが行われる。フロント部材10とバック部材20とが分離・合体するときは、図5(A),(B)のように蓄積性蛍光体シート28の柱状結晶の成長方向と略同一方向にフロント部材10とバック部材20とが相対的に平面同士が離れまた近づくようにして分離しまた合体する。従って、フロント部材10とバック部材20とが脱着するとき、蓄積性蛍光体シート28に外力が加わることが生じても、柱状結晶成長方向に略直交する方向ではなく、柱状結晶の成長方向と略同一方向に加わるので、柱状結晶が壊れ難くなる。このようにして、気相成長法により成長させた柱状結晶を用いた記録媒体に最適なカセッテ構造を有するカセッテを実現できる。
次に、図3、図4を参照してカセッテ1のロック機構について説明する。フロント部材10とバック部材20を合体した状態に保つために、カセッテ1はロック機構を備える。カセッテ1のロック機構として、フロント部材10には、ロック爪用の複数の切り込み15(図4(F)、(H))が形成され、また、バック部材20には、被係止部としての複数のロック爪を備えた第1の連結部材35と第2の連結部材36とピニオン37とを備える。
図3(A)のように、第1の連結部材35は、第1横部材35aと、第1横部材35aの中央やや右側からバック部材20の長手方向内側に向かって突出した第1中部材35bと、第1横部材35aの左端部からバック部材20の長手方向内向きに突出した第1左部材35cと、を有する。
また、第2の連結部材36は、第2横部材36aと、第2横部材36aの中央やや左側から第1中部材35bと反対側に突出した第2中部材36bと、第2横部材35aの右端部からバック部材20の長手方向内向きに突出した第2左部材36cと、を有している。
第1中部材35bの先端部と第2中部材36bの先端部とは、バック部材20のほぼ中央に備えられているピニオン37を挟んで対向し、それぞれの先端側面に設けられたラック部35B、36Bが、ピニオン37と噛合することにより、第1の連結部材35と第2の連結部材36とがピニオン37を介し連結される。
また、第1の連結部材35の第1横部材35aの各端部近傍にバック部材側面部211から突出するように被係止部としてのロック爪30a、30bが備えられている。さらに、第1左部材35cの側面外側向きにスライド部材としてのロック爪32aが備えられている。
また、図3(A)のように、一端が第1の連結部材35に固定され、他端がバック部材側面部211の内面側に固定されたコイルばね38aが2本設けられている。このコイルばね38aにより、第1の連結部材35は常に矢印Q1方向に移動しようとする付勢力を受けている。
また、第1の連結部材35と挿入孔34が形成されたバック部材側面部211との間にはプッシュラッチ部39が設けられている。プッシュラッチ部39は、図1(B)、図3(A)のようにバック部材側面部211から突き出たスライド板50を有し、また、ばね(図示省略)により常に矢印Q1方向に付勢力を受けている。
また、第2の連結部材36における第2横部材36aの端部近傍にバック部材側面部211から突出するように被係止部としての被係止部としてのロック爪30c、30dが備えられている。さらに、第2右部材36cの側面外側向きにスライド部材としてのロック爪32bが備えられている。
本実施の形態では、第1の連結部材35に設けられたロック爪30a、30b、32aは連動し、一方、第2の連結部材36に設けられたロック爪30c、30d、32bは連動する。さらに、第1の連結部材35と第2の連結部材36とは、それぞれに設けられたラック部35B、36Bと、ピニオン37との動作により連動するので、すべてのロック爪30a、30b、30c、30d、32a、32b、は連動する。
本実施の形態におけるカセッテ1では、フロント部材10とバック部材20との合体時にフロント部材10の切り欠き部14がバック部材20の挿入孔34に対応する位置関係にあり、切り欠き部14で挿入部材を挿入してスライド板50をスライドさせてプッシュラッチ部39をプッシュする度に、ロック機構の状態(ロックオン状態/ロックオフ状態)が切り替わる方式(プッシュラッチ方式)を採用している。プッシュラッチ方式は、ボールペンの芯をボールペン外装から出し入れする時に用いられる機構としてよく知られている。
次に、前述のロック機構による、ロックオン/オフ動作について図3及び図4を参照して説明する。
ロックオン状態は、被係止部であるロック爪30a、30b、30c、30dの先端が、バック部材側面部211の開口部31a、31b、31c、31dより外側に突出し、フロント部材10のフレーム前面部114と傾斜面部112の内向面113の間に突入した図4(A)の状態である。このとき、プッシュラッチ部39はバック部材側面部211と接し、第1の連結部材35から離れた図4(B)の状態である。また、スライド部であるロック爪32a、32bは、フロント部材10のフレーム前面部114と傾斜面部112の内向面113の間に進入した図4(E)、(F)の状態である。
このようなロックオン状態のときに、切り欠き部14から挿入部材を矢印方向Pへ1回だけ挿入し、プッシュラッチ部39のスライド板50を押圧すると、プッシュラッチ部39が第1の連結部材35を矢印方向Q2に押し込む。そして、第1の連結部材35が矢印方向Q2へ所定の距離だけ移動してプッシュラッチ部39は停止し、図4(D)の状態となる。このとき、第1の連結部材35のロック爪30a、30bの先端がバック部材側面部211より内側に入り込んだ図4(C)の状態となる。この図4(C)、(D)の状態がロック機構のロックオフ状態である。
また、第1の連結部材35が矢印Q2の方向へ移動すると、第2の連結部材36も矢印R2の方向へ同じ距離だけ移動して停止するので、第2の連結部材36のロック爪30c、30dの先端がバック部材側面部211より内側に入り込んだ図4(C)のロックオフ状態となる。
このとき、連結部材35のロック爪32a、連結部材36のロック爪32bも連動して矢印Q2の方向へ同じ距離だけ開口部33a、33bの中を移動して停止し、図4(G)、(H)の状態となる。この状態では、ロック爪32a、32bと、切り込み15(フレーム後面部111とフレーム傾斜面部112に設けられた開口)との位置が合っているので、ロック爪32a、32bが切り込み15から抜け出ることができる。即ち、バック部材20がフロント部材10から分離できる状態である。この図4(G)、(H)の状態がロック機構のロックオフ状態である。
上述の図4(C)、(D)、(G)、(H)のようなロック機構のロックオフ状態でフロント部材10とバック部材20が分離可能な状態となり、プッシュラッチ部39を押圧させない限り、このロックオフ状態は継続し維持される。
また、図4(C)、(D)のロックオフ状態の時に、挿入部材が切り欠き部14を通してプッシュラッチ部39のスライド板50を押圧すると、プッシュラッチ部39が矢印Q1方向へ戻る。第1の連結部材35が矢印Q1の方向へ所定の距離だけ移動して停止し、図4(B)の状態となる。このとき、ロック爪30a、30bの先端は開口部31a、31bより外側に突出し、フロント部材10のフレーム前面部114と傾斜面部112の内向面113の間に突入し、図4(A)のロックオン状態となる。このとき、ロック爪32a、32bも連動して矢印Q1の方向へ同じ距離だけ開口部33a、33bの中を移動して停止し、図4(E)、(F)のようにロックオン状態となる。
また、第1の連結部材35が矢印Q1の方向へ移動すると、第2の連結部材36も矢印R1の方向へ同じ距離だけ移動して停止し、ロック爪30c、30dの先端が開口部31c、31dより外側に突出し、フロント部材10のフレーム前面部114と傾斜面部112の内向面113の間に突入し、図4(A)のロックオン状態となる。このようにして、フロント部材10にバック部材20が係止し固定され、プッシュラッチ部39を押圧させない限り、このロックオン状態は継続し維持される。
以上のように、本実施の形態におけるカセッテ1では、ロックオン状態/ロックオフ状態が1回押す度に切り替わるプッシュラッチ機構によりフロント部材10にバック部材20がロックされた状態と分離可能な状態との切り替えを簡単に行うことができる。また、プッシュラッチ機構によりカセッテ1のロック機構をロックオフ状態とし、フロント部材10とバック部材20とを後述の放射線画像読取装置内で分離し、蓄積性蛍光体シート28が露出され、蓄積性蛍光体シート28に蓄積され記録された放射線画像情報を読み取ることができる。
次に、カセッテ内における蓄積性蛍光体シート28の支持構造の変形例について図6を参照して説明する。図6は、図2のカセッテの変形例を示す断面図(A)、フロント部材に外力が加わり変形した状態を示す断面図(B)、バック部材に外力が加わり変形した状態を示す断面図(C)、図6(C)における接合手段としての両面テープの変形の様子を模式的に示す図(D)、及び図6(C)における接合手段としての弾性接着剤の変形の様子を模式的に示す図(E)である。
図6(A)のように、バック部材20と蓄積性蛍光体シート28との接合は、両者の相対移動が可能となるような接合形式である。この接合手段として、マグネット、弾性接着剤、及び両面テープ等があり、例えば、バック部材20側にマグネット20aを設けかつ蓄積性蛍光体シート28側にマグネット20aと吸着する鉄箔20fを設け、他方のバック部材20と一体的に形成された台座20b上の接合部20cは弾性接着剤または両面に接着剤のある両面テープが用いられているので、バック部材20と蓄積性蛍光体シート28とが相対移動可能になっている。
なお、カセッテハウジングの形状により、ハウジングが外力を受けたときのたわみ方向(変形方向)が特定される場合等には、上記のようなマグネット20a及び接合部20cのような異なる接合手段の組み合わせが有効な場合があるが、同一の接合手段(例えば、すべて弾性接着剤)を用いてもよいことは勿論である。
図6(A)のカセッテに図6(B)のように、カセッテのフロント部材10側に外力が加わって変形しても、蓄積性蛍光体シート28にはその外力の影響は起きない。また、図6(C)のように、カセッテのバック部材20側にも外力が加わって変形しても、バック部材20と蓄積性蛍光体シート28とはマグネット20a及び接合部20cで相対移動することにより、蓄積性蛍光体シート28に対する外力の伝達が緩和され、蓄積性蛍光体シート28に外力の影響が起き難くなり、蓄積性蛍光体シート28が壊れ難くなる。
図6(C)のようなカセッテの変形が起きたとき、接合手段を変形追従性の点で比較すると、マグネット、両面テープ及び弾性接着剤の内では、弾性接着剤が最も好ましく、次に両面テープが好ましい。
即ち、図6(C)の接合部20cが図6(D)のように両面テープ20dである場合、両面テープ20dは、図の破線のように主に方向Xに変形してバック部材20の変形に追従する。一方、接合部20cが図6(E)のように弾性接着剤20eである場合、弾性接着剤20eは、図の破線のように方向X及び方向Yに体積を変えながら変形しバック部材20の変形に追従する。また、マグネットの場合は、方向Xに蓄積性蛍光体シート28を滑らせるだけであり方向Yに対する機能はない。
以上から、弾性接着剤20eは、方向Xと方向Yにともに追従変形可能であり、方向Xに変形し方向Yには変形し難い両面テープ20dよりも追従範囲が広くなり、図6(C)のようにバック部材が半径R1になるように変形しても、蓄積性蛍光体シート28は、さほど変形せずに弾性接着剤20eで弾性変形が吸収されるので、半径R1よりも大きい半径R2(R2>R1)になるように変形し、蓄積性蛍光体シート28が変形せず、好ましい。
また、両面テープ20dはマグネットよりも追従範囲が広く、蓄積性蛍光体シート28の変形半径R2は、バック部材20の変形半径R1を一定とすると、マグネットの場合よりも大きくなり、蓄積性蛍光体シート28が変形し難い。
なお、接着剤の中でも、瞬間接着剤のような比較的硬いものは、追従範囲が非常に狭く、変形半径R2≒変形半径R1となり、蓄積性蛍光体シート28が変形し易く、好ましくない。
次に、カセッテ内における蓄積性蛍光体シート28の支持構造の別の変形例について図10を参照して説明する。図10は図2のカセッテの別の変形例を示す断面図(A)、及びバック部材に外力が加わり変形した状態を示す断面図(B)である。
図6のカセッテのバック部材20と蓄積性蛍光体シート28との接合手段は、カセッテが外力を受けバック部材が変形したときに、接合面積を一定に保つ構成であったが、図10の接合手段は、バック部材20と蓄積性蛍光体シート28とが相対移動するときに、その接合面積が小さくなるように構成したものである。
即ち、図10(A)のように、バック部材20と蓄積性蛍光体シート28とは、バック部材20側に設けたマグネット20gと、蓄積性蛍光体シート28側に設けた鉄箔20fとが吸着することで接合される。また、バック部材20には、蓄積性蛍光体シート28の位置規制部としてリブ20hが蓄積性蛍光体シート28の端部に近接するようにバック部材20と一体に形成されている。
図10(B)のように、バック部材20が変形したとき、マグネット20gと鉄箔20fとが端部20iでほぼ点接触状態となって離れるようにマグネット20gの鉄箔20fに対する吸着力(磁力)を設定している。
カセッテが外力を受けバック部材20が変形したとき、図10(B)のように、マグネット20gは、蓄積性蛍光体シート28の鉄箔20fに対し相対的に移動し鉄箔20fから離れ、端部20iで鉄箔20fとほぼ点接触状態となる。このため、バック部材20が変形しても、蓄積性蛍光体シート28側に変形が伝わらないので、蓄積性蛍光体シート28は、平面を維持でき、変形しない。
また、バック部材20の変形が繰り返された場合に、蓄積性蛍光体シート28がその端部近傍でリブ20hにより位置規制されるので、蓄積性蛍光体シート28の位置をバック部材20に対し所定範囲内に保つことができる。
以上のように、図10の構成は蓄積性蛍光体シート28の平面を維持可能であり、図6よりも好ましいが、マグネット20gの鉄箔20fに対する吸着力(磁力)が低下し、バック部材20と蓄積性蛍光体シート28との相対位置が変化するおそれがあるので、図10のようにバック部材20側に設けたリブ20hにより位置規制し相対位置の変化を防止している。
次に、上述の放射線画像撮影用カセッテ1を取り込んでフロント部材10とバック部材20とを分離し、放射線撮影により蓄積性蛍光体シート28に蓄積し記録された放射線画像を読み取る放射線画像読取装置について図7乃至図9を参照して説明する。
図7は放射線画像読取装置の概略的構成を示す側面図、図8は図7の放射線画像読取装置の概略的な平面図、図9は図7の放射線画像読取装置のカセッテの分離動作を説明するための要部側面図である。
図7に示すように、装置本体2は、カセッテ1の挿入口3と、カセッテ1の排出口4と、搬送読取り部2a及びカセッテ挿入排出部2bの2つのユニットと、を備える。カセッテ挿入排出部2bは、搬送読取り部2aから簡単に取り外し可能な構造になっている。また、搬送読取り部2aとカセッテ挿入排出部2bとの間には防振ゴム73が配してあり、カセッテ挿入または排出時の振動が搬送読取り部2aへ伝わり難い防振構造となっている。
また、カセッテ挿入排出部2b内の副走査部500とカセッテの搬送機構40は、同一の基板710上に構築されている。この基板710と底板700の間に防振ゴム720を配置することで、カセッテ挿入排出部2bの振動を副走査部500に伝搬させない防振構造を実現している。また、副走査部500の上端と図示しない装置フレームの間は、防振ゴム74が配してあり、副走査部500に対する防振構造を強化している。
このような防振構造により、搬送読取り部2aで蓄積性蛍光体シート28から画像情報を読み取っている最中に、挿入口3へカセッテを挿入したり、排出口4からカセッテを取り出したり、装置本体2を振動させたりしても、読み取った画像情報中に振動によるノイズが生じるのを防止できる。また、副走査部500と搬送機構40が同じ基板710上に構築されているので、搬送機構40から副走査部500へバック部材20を受け渡す際に、受け渡し位置がぶれることが無い。これにより、フロント部材10とバック部材20の分離・合体作業が安定的に精度良く実施できる。
次に、放射線画像読取装置の動作について説明する、なお、カセッテ1は半切サイズのカセッテを想定しているが、これに限定されるものではない。
放射線画像撮影が行われた蓄積性蛍光体シート28が収容されたカセッテ1を図7のように、矢印A1の方向で挿入口3へ挿入する。このとき、カセッテ1の挿入孔14が下側になり、かつ、フロント部材10の前面板13が斜め下側を向くように挿入する。即ち、蓄積性蛍光体シート28の読み取り面が斜め下側を向くように挿入する。カセッテ1が挿入口3に挿入されると、カセッテ検出センサ(図示省略)によってカセッテ1の存在が認識され、挿入口3に配置されている幅寄せ部47によって、カセッテが挿入口3のセンターヘ幅寄せされる。
カセッテ1が挿入口3のセンターヘ幅寄せされると、バック部材20の外面の貼付されたコード記憶素子とコード読取部45の位置が合致し、コード記憶素子200に記録されているコードがコード読取部45によって読み取られる。
コード読取部45がコードを正確に読みとると、読み取られたコードからカセッテサイズを検出し、搬送機構40の幅をカセッテサイズに合わせて調整を開始する。即ち、図8の幅寄せ部401a、401bが矢印Mの方向にカセッテ1のサイズに合わせて移動を開始する。
次に、挿入ローラ42を動作させてカセッテ1を点線aに沿って矢印A2の方向に装置本体2の中ヘ取り込む。搬送機構40は、挿入ローラ42が動作した時点には、既に点線aの位置に待機しており、挿入口3から挿入ローラ42によって搬入されるカセッテ1を受け取る。昇降台402(搬送機構40に沿って動作する)上のカセッテグリップ402a、402bがカセッテ1の下端をキャッチすると、昇降台402は搬送機構40に沿って矢印A2の方向ヘカセッテ1を搬送し、図8のようにカセッテ1の上端が矢印Zで示される位置で停止するように制御される。
カセッテ1が矢印Zで示される位置で停止すると、グリップ爪403a、403bの先端が、フロント部材側面110上に存在するグリップ用凹部16a、16bの窪みに挿入され、搬送機構40に対してフロント部材10を固定した状態にする。
搬送機構40は、回転軸404を有し、この回転軸404を回転中心として、少なくとも点線aから点線cの範囲を自由に回転移動することができる。カセッテ1が搬送機構40によって装置本体2の内部に取り込まれると、搬送機構40は回転軸404を回転中心として点線aの位置から矢印A3の方向に点線cの位置まで回転移動する。搬送機構40が点線cの位置まで回転移動すると、磁性体を有するカセッテ1のバック部材の外面が、磁石540に磁力で吸着される。このとき、バック部材20は、適度な柔軟性を有しているので、磁石540の平面に吸着されたときにその平面性がその磁石540の平面性に従う。
昇降台402には、カセッテ1のロック機構をオン/オフするためのロックピン(棒状部材)402cが配置してあり、ロックピン402cが上下運動することによって、カセッテ1のロック機構をオン/オフすることができる。また、カセッテ1の上端(上側基準位置Z)は、副走査時にカセッテ1の上端もしくは側端を検出する目的で、カセッテ1の上端が副走査部500の副走査移動板530よりも上側に突出するように構成されている。
バック部材20が磁石540に吸着されると、昇降台402内に収納されていたロックピン402cが上昇し、フロント部材10の挿入孔14にロックピン402cの先端が挿入される(図8参照)。この動作により、ロックオン状態にあったカセッテ1のロックが解除され、ロックオフ状態に移行する。即ち、バック部材20とフロント部材10が分離可能な状態となる。カセッテ1がロックオフ状態に移行すると、ロックピン402cが下降し、再び昇降台402内に収納される。
カセッテ1のロックが解除され、ロックオフ状態に移行すると、搬送機構40が矢印A6の方向へ回転移動して待避位置(例えば点線bの位置)で停止する。この操作により、バック部材20とフロント部材10を完全に分離する。
図9のように、バック部材20とフロント部材10を完全に分離し、搬送機構40が待避位置で停止し、フロント部材10をバック部材20から十分な角度で待避させることで、バック部材20が副走査動作した時に、バック部材20とフロント部材10とが干渉することを防止することができる。
上述のように、バック部材20がフロント部材10から完全に分離されると、駆動部(図示省略)が作動し、バック部材20が矢印A4の方向(上方向)へ搬送(副走査)される。この副走査の動作中に、蓄積性蛍光体シート28がレーザ走査ユニット121から射出されるレーザ光Bによって副走査方向と垂直な方向に主走査される。
蓄積性蛍光体シート28にレーザ光が作用すると、蓄積性蛍光体シート28に蓄積された放射線エネルギーに比例した輝尽光(画像情報)が放出され、この輝尽光が光ガイド122を通って集光管123に集められた後、フォトマルチプラーヤ等の光電変換素子(図示省略)により輝尽光を電気信号に変換する。電気信号に変換された輝尽光は、画像データとして所定の信号処理を施された後に別の装置である画像出力装置(図示せず)ヘ出力される。
上述のようにして、蓄積性蛍光体シート28から画像情報の読取りが完了すると、駆動部(図示省略)が、図7のようにバック部材20の矢印A5の方向(下方向)ヘの搬送を開始する。バック部材20が矢印A5の方向ヘ搬送されている間、消去手段124から消去光Eが発光され、蓄積性蛍光体シート28に残存する画像情報を消去する。
次に、バック部材20が、磁石540に受け渡された位置まで下降した時点で、駆動部(図示省略)は、副走査部500によるバック部材20の移動を停止する。バック部材20が、磁石540に受け渡された位置で停止すると、待避位置に待避していた搬送機構40が、再び点線cの位置まで回転移動し、バック部材20とフロント部材10を合体させる。バック部材20とフロント部材10が合体すると、昇降台402内に収納されていたロックピン402cが上昇し、フロント部材10の挿入孔14にロックピン402cの先端が挿入される。この動作により、ロックオフ状態にあったカセッテ1にロックがかかり、ロックオン状態に移行する。即ち、バック部材20とフロント部材10が分離不可能な状態となる。カセッテ1がロックオン状態に移行すると、ロックピン402cが下降し、再び昇降台402内に収納される。
上述のように、バック部材20とフロント部材10の合体作業が完了すると、搬送機構40は再び矢印A6の方向に点線bの位置まで回転移動して停止する。搬送機構40が点線bの位置で停止すると、グリップ爪403a、403bによるフロント部材10の固定状態が解除され、カセッテ1が搬送機構40上を搬送可能な状態となる。
フロント部材10の固定状態が解除されると、昇降台402は搬送機構40に沿って矢印A7の方向に排出口4ヘカセッテ1を搬送し、カセッテ1を排出ローラ43ヘ受け渡す。排出ローラ43は、カセッテ1を受け取ると、カセッテ1が排出口4ヘ完全に排出されるまで排出動作を行う。カセッテ1が排出口4へ完全に排出されると、搬送機構40は、矢印A6の方向に点線aの位置まで回転移動して停止し、次のカセッテ1を受け取り可能な状態へと移行する。
以上のようにして、図7〜図9に示す画像読取装置でカセッテ1内の蓄積性蛍光体シート28を非接触方式で取り出して放射線画像情報の読み取りを行い、またカセッテ内に戻して再収納することができる。かかる画像読取装置内におけるカセッテ1によれば、フロント部材10とバック部材20とが分離するときは、蓄積性蛍光体シート28の厚さ方向(柱状結晶の成長方向)と略同一方向にフロント部材10とバック部材20とが相対的に離れるようにして分離し、例えば図7のようにカセッテ1のバック部材20がフロント部材10に対し回転軸404を回転中心として点線aの位置から矢印A3の方向に回転移動し、フロント部材10とバック部材20とが合体するときも同様にして回転移動するので、蓄積性蛍光体シート28に外力が加わることが生じたとしても、柱状結晶成長方向に略直交する方向ではなく、柱状結晶の成長方向と略同一方向に加わり、このため、柱状結晶が壊れ難くなる。このようにして、気相成長法により成長させた柱状結晶を用いた記録媒体に最適なカセッテ構造を有するカセッテを図7〜図9に示す画像読取装置で使用することができる。
以上のように本発明を実施するための最良の形態について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で各種の変形が可能である。例えば、ロック爪の個数は、適宜変更でき、例えば図3(A)において図の縦方向側面に1個ずつ追加し、縦方向側面に1対ずつ設けてもよい。
また、蓄積性蛍光体シート28の蓄積性蛍光体としては、本実施の形態では、CsBrを用いたが、本発明はこれに限定されずに、他の蓄積性蛍光体であってもよく、次の一般式(1)で表されるハロゲン化アルカリを母体とする蓄積性蛍光体を用いることができる。これらの蓄積性蛍光体を、蒸着法、スパッタリング法、CVD法、イオンプレーティング法などの気相成長法により柱状結晶に形成できる。
一般式:MX・aMX’・bMX”:eA (1)
上記式(1)において、Mは、Na、K、Rb及びCsの各原子から選ばれる少なくとも1種のアルカリ金属原子であり、Mは、Be、Mg、Ca、Sr、Ba、Zn、Cd、Cu及びNiの各原子から選ばれる少なくとも1種の二価金属原子であり、Mは、Sc、Y、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、Al、Ga及びInの各原子から選ばれる少なくとも1種の三価金属原子であり、X、X’、X”は、F、C1、Br及び1の各原子から選ばれる少なくとも1種のハロゲン原子であり、Aは、Eu、Tb、In、Cs、Ce、Tm、Dy、Pr、Ho、Nd、Yb、Er、Gd、Lu、Sm、Y、Tl、Na、Ag、Cu及びMgの各原子から選ばれる少なくとも1種の金属原子であり、また、a、b、eは、それぞれ、0≦a<0.5、0≦b<0.5、0≦b<0.5、0<e≦0.2である。
図1は本実施の形態による放射線画像撮影用カセッテのフロント部材(A)及びバック部材(B)が分離した状態を示す斜視図である。 図1のフロント部材とバック部材とが合体したカセッテの断面を模式的に示す断面図である。 図1のカセッテのロック機構を説明するためのバック部材の内面図(A)及び要部断面を示す側面図(B)である。 図3のロック機構の各状態(A)乃至(H)を示すカセッテの断面図である。 図1の放射線画像撮影用カセッテ内に収容される蓄積性蛍光体シートの概略的な断面図(A)及びシート状画像記録部の表面近傍の拡大断面図(B)である。 図2のカセッテの変形例を示す断面図(A)、フロント部材に外力が加わり変形した状態を示す断面図(B)、バック部材に外力が加わり変形した状態を示す断面図(C)、図6(C)における接合手段としての両面テープの変形の様子を模式的に示す図(D)、及び図6(C)における接合手段としての弾性接着剤の変形の様子を模式的に示す図(E)である。 図1の射線画像撮影用カセッテ1から放射線画像を読み取ることのできる放射線画像読取装置の概略的構成を示す側面図である。 図7の放射線画像読取装置の概略的な平面図である。 図7の放射線画像読取装置のカセッテの分離動作を説明するための要部側面図である。 図2のカセッテの別の変形例を示す断面図(A)、及びバック部材に外力が加わり変形した状態を示す断面図(B)である。
符号の説明
1 放射線画像撮影用カセッテ、カセッテ
2 装置本体
10 フロント部材
20 バック部材
20a マグネット
20b 台座
20c 接合部
20d 両面テープ
20e 弾性接着剤
20f 鉄箔
20g マグネット
20h リブ
28 蓄積性蛍光体シート(シート状記録媒体)
28a 蓄積性蛍光体層
39 プッシュラッチ部(プッシュラッチ機構)
50 スライド板

Claims (2)

  1. フロント部材と、外力に対して変形を生じうるバック部材と、を組み合わせてカセッテハウジングを構成し、前記カセッテハウジングの内部にシート状蛍光体を保持する放射線撮影用カセッテであって、
    前記シート状蛍光体は、気相成長法により形成し厚さが20μm乃至2mmの範囲内で厚さ方向表面に向けて成長した柱状結晶からなり、
    前記シート状蛍光体が前記バック部材に対し相対移動が可能なように接合部を介して接合され、
    前記シート状蛍光体は、前記バック部材に変形が生じたとき、前記柱状結晶に結晶成長方向と直交する方向の外力を生じるような前記シート状蛍光体の変形を起こさないように前記接合部が変形または相対移動することで前記バック部材に対し相対移動することを特徴とする放射線撮影用カセッテ。
  2. 前記柱状結晶はCsBrからなることを特徴とする請求項1に記載の放射線撮影用カセッテ。
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