JP4140254B2 - 放射線画像撮影用カセッテおよび乳房撮影用カセッテ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、放射線画像撮影用カセッテおよび乳房撮影用カセッテに関し、特に、放射線画像情報を記録した輝尽性蛍光体シートを収納する放射線画像撮影用カセッテ、および、単純乳房撮影方式(マンモグラフィー)において使用される乳房撮影用カセッテに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、病気診断等を目的として、X線画像に代表される放射線画像が用いられている。近年においては、乳ガン検査等の目的で、いわゆる単純乳房撮影方式(マンモグラフィー)といわれる放射線撮影方式が提案され、実用化されている。この単純乳房撮影方式とは、患者の乳房を片側ずつ上下方向または左右方向にカセッテと圧迫板で挟み込み、胸部や腹部の放射線撮影よりも弱い放射線をカセッテと対向配置した放射線管から放射して、乳房の放射線像を得るものである。
【0003】
単純乳房撮影方式においては、乳房の撮影範囲を広くして、できるだけ患者の胸壁側の奥まで撮影し読影できるようにするのが望ましい。従って、この単純乳房撮影方式で使用されるカセッテ(以下、「マンモカセッテ」という)には、胸部や腹部の撮影で使用されるカセッテとは異なり、輝尽性蛍光体シートの端縁をカセッテの胸壁側側壁の内面にできるだけ近接させるような構造を採用する必要がある。因みに、IEC60406等では、輝尽性蛍光体シートの端縁と被写体の胸壁との距離が2mm以内となるように規格化されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来の乳房撮影用カセッテとしては、平たい筐体状のフロント板と、輝尽性蛍光体シートを貼り付けたリジッドな板状部材を有するバック板と、を分離可能にした構造のカセッテが提案されている。この構造のカセッテにおいては、輝尽性蛍光体シートを一体的に設けたバック板の端部を、フロント板の胸壁側側壁の内面に当接させ、輝尽性蛍光体シートの端縁をカセッテの胸壁側側壁の内面にできるだけ近接させた状態で、フロント板とバック板とを合体させていた。
【0005】
しかし、このような構造を有するカセッテを採用すると、乳房撮影中にバック板が胸壁と反対側に押されたり、カセッテを持ち運んでいるときに外部からの衝撃を受けたりすることによって、バック板の端部がフロント板の胸壁側側壁から離隔する場合があった。このような場合には、バック板の端部とフロント板の胸壁側側壁との間に間隙が形成され、この間隙から入射した外光によって、輝尽性蛍光体シートに記録された放射線画像情報が消尽したり変質したりするという問題があった。
【0006】
また、このような構造を有するカセッテを採用すると、輝尽性蛍光体シートの端縁と被写体の胸壁との距離を2mm以内に設定することは困難であるため、被写体の胸壁側の画像情報を正確に取得することができないという問題があった。
【0007】
本発明の課題は、優れた遮光性を有するとともに、被写体の胸壁側の画像情報をきわめて正確に取得することができる乳房撮影用カセッテを提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
以上の課題を解決するため、請求項1記載の発明は、
分離・合体可能なフロント板およびバック板と、前記フロント板および前記バック板の間に形成された輝尽性蛍光体シートを収納可能な収納空間と、を備える放射線画像撮影用カセッテにおいて、
前記フロント板と前記バック板とを合体させた際に、前記収納空間に収納された前記輝尽性蛍光体シートの一の端縁を前記フロント板の胸壁側側壁の内面側に押し付ける付勢手段と、
合体させた前記フロント板および前記バック板を分離不可能なロック状態とするロック機構と、
前記ロック状態とした前記フロント板と前記バック板との相対的位置関係を維持させる位置ずれ防止手段と、を備え、
前記ロック機構は、
前記バック板に設けられた複数のロック爪を備えるとともに、前記ロック爪の先端を前記バック板の側面から突出させて前記ロック状態を実現するものであり、
前記位置ずれ防止手段は、
前記バック板に設けられた前記ロック機構と連動する係止用突起を備え、
前記フロント板および前記バック板を前記ロック状態とした場合に、前記係止用突起が前記フロント板の所定位置に押し付けられて係止することによって、前記フロント板と前記バック板との相対的位置関係を維持させることを特徴とする。
【0009】
請求項1に記載の発明によれば、フロント板とバック板とを合体させた際に、付勢手段によって、収納空間に収納された輝尽性蛍光体シートの一の端縁をフロント板の胸壁側側壁の内面側に押し付けることができる。従って、輝尽性蛍光体シートの一の端縁を、被写体の胸壁に近接させることができ、例えば、輝尽性蛍光体シートの一の端縁と被写体の胸壁との距離を2mm以内に設定することができる。この結果、被写体の胸壁側の画像情報を正確に取得することができる。
また、合体させたフロント板およびバック板をロック状態とした場合に、付勢手段によって、輝尽性蛍光体シートの一の端縁をフロント板の胸壁側側壁の内面側に押し付けることができる。従って、例えば、合体させてロック状態としたフロント板およびバック板を用いて放射線撮影を行う際に、輝尽性蛍光体シートの一の端縁と被写体の胸壁との距離を2mm以内に設定することができる。この結果、被写体の胸壁側の画像情報を正確に取得することができる。
また、フロント板およびバック板を合体させてロック状態とした場合に、位置ずれ防止手段によって、フロント板とバック板との相対的位置関係を維持することができる。従って、放射線撮影中にバック板が胸壁と反対側に押されたり、カセッテを持ち運んでいるときに外部からの衝撃を受けたりした場合においても、バック板の端部がフロント板の胸壁側側壁から離隔することがない。すなわち、外的要因によってバック板の端部とフロント板の胸壁側側壁との間に間隙が形成されるのを防ぐことができ、収納空間内部に収納された輝尽性蛍光体シートに外光が照射されるのを確実に防止して、輝尽性蛍光体シートに記録された放射線画像情報の消尽や変質を阻止することができる。
また、合体させたフロント板およびバック板をロック状態とした場合に、位置ずれ防止手段によって、フロント板とバック板との相対的位置関係を維持することができるので、放射線撮影中にバック板が胸壁と反対側に押された場合においても、輝尽性蛍光体シートの一の端縁を被写体の胸壁に近接させた状態を維持することができる。従って、被写体の胸壁側の画像情報の取得にきわめて有効に寄与することができる。
【0014】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の放射線画像撮影用カセッテにおいて、
前記付勢手段は、
前記フロント板および前記バック板が前記ロック状態にある場合に、前記輝尽性蛍光体シートの一の端縁を前記フロント板の前記胸壁側側壁の内面側に押し付けるものであることを特徴とする。
【0015】
請求項2に記載の発明によれば、合体させたフロント板およびバック板をロック状態とした場合に、付勢手段によって、輝尽性蛍光体シートの一の端縁をフロント板の胸壁側側壁の内面側に押し付けることができる。従って、例えば、合体させてロック状態としたフロント板およびバック板を用いて放射線撮影を行う際に、輝尽性蛍光体シートの一の端縁と被写体の胸壁との距離を2mm以内に設定することができる。この結果、被写体の胸壁側の画像情報を正確に取得することができる。
【0021】
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の放射線画像撮影用カセッテにおいて、
前記位置ずれ防止手段は、
前記係止用突起が弾性変形可能な材料で製作されてなることを特徴とする。
【0022】
請求項3に記載の発明によれば、位置ずれ防止手段の係止用突起が弾性変形可能な材料で製作されてなるので、部品の大きさ・形状の誤差や部品同士を組み立てる際の誤差等があった場合でも、係止用突起をフロント板の所定位置に確実に押し付けて係止させることができる。すなわち、部品の大きさ・形状の誤差や部品同士を組み立てる際の誤差等に拘らず、フロント板とバック板との相対的位置関係の維持を安定的に達成することができる。
【0023】
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の放射線画像撮影用カセッテにおいて、
前記位置ずれ防止手段の前記係止用突起が前記フロント板の所定位置を押し付ける力は、前記輝尽性蛍光体シートの一の端縁を前記フロント板の前記胸壁側側壁の内面側に押し付ける前記付勢手段の付勢力よりも、小さくされてなることを特徴とする。
【0024】
請求項4の記載の発明によれば、位置ずれ防止手段の係止用突起がフロント板の所定位置を押し付ける力が、付勢手段の付勢力よりも小さくされてなるので、係止用突起がフロント板の所定位置に係止して付勢手段の付勢力に抗する力が作用した場合においても、輝尽性蛍光体シートの一の端縁をフロント板の胸壁側側壁の内面側に安定的に押し付けることができる。従って、安定した遮光効果および位置ずれ防止効果を達成することができる。この結果、輝尽性蛍光体シートに記録された放射線画像情報の消尽や変質を有効に阻止しつつ、被写体の胸壁側の画像情報の取得にきわめて有効に寄与することができる。
【0025】
請求項5に記載の発明は、請求項3又は請求項4に記載の放射線画像撮影用カセッテにおいて、
前記位置ずれ防止手段は、
前記係止用突起が、ABS樹脂、ポリアセタール、EVA樹脂、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリエチレン、ポリプロピレン、ウレタン樹脂、ポリエステルおよびこれらのエラストマ−素材からなる群より選ばれた一の材料で製作されてなることを特徴とする。
【0026】
請求項6に記載の発明は、請求項1から請求項5の何れか一項に記載の放射線画像撮影用カセッテにおいて、
前記位置ずれ防止手段は、
前記係止用突起と、
前記フロント板に設けられた係止用溝と、を備えるとともに、
前記係止用突起を前記係止用溝に嵌合・係止させることによって、前記フロント板と前記バック板との相対的位置関係を維持するものであることを特徴とする。
【0027】
請求項6に記載の発明によれば、係止用突起をフロント板に設けられた係止用溝に嵌合・係止させることによって、フロント板とバック板との相対的位置関係を確実に維持することができる。
【0028】
請求項7に記載の発明は、乳房撮影用カセッテであって、
請求項1から請求項6の何れか一項に記載の放射線画像撮影用カセッテから構成されてなることを特徴とする。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、図を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。本実施の形態においては、乳房撮影用カセッテと、この乳房撮影用カセッテを用いて撮影した放射線画像を読み取る放射線画像読取装置と、について説明することとする。
【0030】
まず、本実施の形態に係る乳房撮影用カセッテ(以下、「カセッテ」という)1の構造を、図1ないし図8を用いて説明する。
【0031】
本実施の形態に係るカセッテ1は、分離可能なフロント板10とバック板20より構成される。図1は、カセッテ1のフロント板10とバック板20とを分離させた状態の斜視図であり、図2は、カセッテ1のフロント板10とバック板20の構成の細部の説明を目的とした、フロント板10とバック板20とを合体させた状態の断面図である。図3(A)は、図1(A)のA−A部分の断面図、図3(B)は、図1(B)のB−B部分の断面図である。
【0032】
また、図4は、カセッテ1のロック機構の説明を目的とした、フロント板10とバック板20とを分離させた状態の平面図であり、図5は、カセッテ1のロック機構によるロック動作を説明するための説明図である。図6および図8は、カセッテ1のロック機構および位置ずれ防止手段の説明を目的とした、カセッテ1のバック板20側からの透視平面図であり、図7は、カセッテ1の位置ずれ防止機構の主要部を示す拡大平面図である。
【0033】
カセッテ1は、図1に示すように全体として平たい直方体形状を呈するものであり、フロント板10とバック板20とを合体させたときに、その内部に輝尽性蛍光体シート23を収納可能な収納空間Sが形成される(図2参照)。輝尽性蛍光体シート23は、このカセッテ1に収納されて保護された状態で撮影や搬送に供される。また、カセッテ1は、撮影後に輝尽性蛍光体シート23に外光が照射されて蓄積された画像情報が消尽したり変質したりするのを防止する機能をも果たす。
【0034】
フロント板10は、矩形状の枠体からなるフレーム11と、フレーム11の内側に固定された矩形状の前面板12と、を備えている。フレーム11は、アルミニウムや硬質樹脂など、臥位撮影時や全荷重撮影時などに負荷される大きな荷重に耐え得る材質で構成されるのが好ましい。また、前面板12は、アルミニウムや炭素繊維強化樹脂など、放射線透過率および剛性の高い材質で構成されるのが好ましい。
【0035】
フレーム11は、図2に示すように、フレーム側壁11aと、フレーム底壁11bと、所定の傾斜角でフレーム底壁11bから内側に傾斜した傾斜部11cと、フレーム内面11dと、傾斜部11cの先端でフレーム内面11dと対向する内向面11eと、フレーム内面11eから直立するように設けられた遮光突起11fと、を備えている。そして、フレーム側壁11aと遮光突起11fとの間には、フロント板側凹部13が設けられている。また、フレーム側壁11aには、図1(A)に示すように、後述するロックON/OFF動作を可能とする挿入孔14が設けられている。
【0036】
フレーム11に傾斜部11cを設けることによって、バック板20がフロント板10と合体するときの位置合わせ精度はさほど要求されず、設計及び製造が容易となる。すなわち、バック板20がフロント板10と合体するときの位置が多少ずれても、傾斜部11cがバック板20を合体位置まで自動的に導くことできるので、読取装置側の部品精度や組立精度に対する要求がさほど高くならない。
【0037】
また、図3(A)に示すように、フロント板10のフレーム側壁11aのうち放射線撮影時に患者の胸壁側に位置するもの(以下、「胸壁側フレーム側壁」という)11Aの内面には、フロント板10とバック板20との合体時に、後述するバック板20の胸壁側バック板側壁21Bに設けられた突条26を嵌合させる凹状溝15が設けられる。
【0038】
バック板20は、矩形状のバック板本体21と、輝尽性蛍光体シート23を固定する支持板22と、を備え、適度な剛性及び適度な柔軟性を有するように構成されている。輝尽性蛍光体シート23を固定した支持板22は、両面テープや接着剤などによって張り替え可能な強さでバック板本体21に接着されている。
【0039】
バック板本体21は、図2に示すように、バック板底壁21aと、バック板側壁21bと、複数のリブ21cと、を備える。バック板側壁21bとリブ21cとの間には、バック板側凹部24が形成されている。また、バック板側壁21bには、図1(B)に示すように、後述するロックON/OFF動作を可能とする挿入孔25が設けられている。
【0040】
バック板20は、バック板20とフロント板10とを図2のように合体させたとき、フロント板10の胸壁側フレーム側壁11Aを構成する一辺以外においてバック板側凹部24へフロント板10の遮光突起11fが入り込むとともに、フロント板側凹部13ヘバック板側壁21bが入り込むようになっている。かかる構造により外光が輝尽性蛍光体シート23ヘ到達しない遮光状態を実現できる。なお、フロント板側凹部13にビロードやスポンジなどを貼り付けるとさらに遮光性を向上させることができる。
【0041】
図3(B)に示すように、バック板20のバック板側壁21bのうちフロント板10の胸壁側フレーム側壁11A側に配置されるもの(以下、「胸壁側バック板側壁」という)21Bには、胸壁側フレーム側壁11Aに設けられた凹状溝15に嵌合する突条26が設けられている。バック板20とフロント板10とを合体させる際には、胸壁側フレーム側壁11Aの凹状溝15に胸壁側バック板側壁21Bバック板20の突条26が嵌合される。この際、バック板本体21の支持板22に固定された輝尽性蛍光体シート23の端縁23aは、フロント板10の胸壁側フレーム側壁11Aの内面に当接または近接する。
【0042】
支持板22は、図2に示すように、バック板本体21の内面から直立した複数のリブ21cに接着されている。リブ21cは、バック板本体21の内面と支持板22との間に空気相27を形成し、カセッテの軽量化に寄与するものである。このように、輝尽性蛍光体シート23はバック板本体21に一体的に設けられている。輝尽性蛍光体シート23を交換する場合は、支持板22ごとバック板本体21から剥がし取り、その後、新しい輝尽性蛍光体シート23が添付された支持板22を両面テープや接着剤などによってバック板本体21に接着すればよい。
【0043】
なお、輝尽性蛍光体シート23の交換を容易にするために、支持板22を両面テープや接着剤などによってバック板本体21に接着するのではなく、磁力によって吸着するように構成してもよい。例えば、支持板22をラバーマグネットで構成したり、支持板22の裏面(輝尽性蛍光体シート23が貼り付けられていない方の面)にラバーマグネットを接着したりするとともに、バック板本体21を強磁性体で構成することができる。このような構成を採用することにより、輝尽性蛍光体シート23が接着された支持板22をバック板本体21から容易に取り外すことができる。
【0044】
また、図2に示すように、カセッテ1は、フロント板10とバック板20が合体した状態で、フロント板10の傾斜部11cの先端とバック板側面21bとの間に所定の間隙Gが生ずるようになっている。この間隙Gは、フロント板10とバック板20との合体をスムーズに行うために必要な間隔(例えば0.2〜2mm程度)に設定されている。この間隙Gは、フロント板10とバック板20との製造誤差を吸収するという機能も果たし、フロント板10とバック板20との合体動作の信頼性と安定性を向上させることができる。
【0045】
バック板本体21は、後述する放射線読取装置の内部の磁石54ヘ磁力で吸着可能なように、鉄粉を混在させた合成樹脂で成形したり、通常のプラスチックで形成した後に鉄箔などの磁性体シートをバック板底壁21aに貼り付けたりして構成する。バック板底壁21aに磁性体物質を塗布する方法を採用することもできる。
【0046】
バック板20は、所定の剛性を有するとともに磁石54で形成される平面に従うことができるだけの柔軟性を有しており、磁石54に吸着されたときにバック板底壁21aが磁石54で形成される平面に従うように構成されている。このように、バック板20に所定の柔軟性を持たせることで、バック板20が経時変化や使用状況によって変形したり反ったりした場合においても、磁石54側の平面に従わせてバック板20の変形や反りを矯正することができる。従って、画像情報読取時に輝尽性蛍光体シート23の表面を常に平面に保つことができる。
【0047】
また、カセッテ1には、フロント板10とバック板20とを合体させて分離不可能な状態とするロック機構が設けられている。このロック機構について、図4および図5を用いて説明する。
【0048】
本実施の形態に係るカセッテ1のロック機構は、バック板20の突条26が設けられた側面と反対側の側面の近傍に配置されたプッシュラッチ部30によって駆動されるように構成されている。すなわち、フロント板10の挿入孔13およびバック板20の挿入孔25から棒状部材や指を挿入してプッシュラッチ部30をプッシュする毎に、ロック機構がロックON状態/ロックOFF状態に切り替わる方式を採用している。
【0049】
ロック機構は、バック板20に設けられた第1ロック爪31を備えている。第1ロック爪31は、その先端がロックON/OFF動作に伴ってバック板側壁21bの第1開口部32で矢印Q1の方向または矢印Q2の方向に移動できるように構成されている。また、ロック機構は、バック板20に設けられた第2ロック爪33を備えている。これら第2ロック爪33は、ロックON/OFF動作に伴ってバック板側壁21bの第2開口部34の中を矢印Q1の方向または矢印Q2の方向にスライドできるように構成されている。
【0050】
さらに、ロック機構は、図4(A)に示すように、プッシュラッチ部30と第1ロック爪31および第2ロック爪33を連結する連結部材35を備えている。プッシュラッチ部30が矢印Q2の方向に移動すると、連結部材35を介して第1ロック爪31および第2ロック爪32がそれぞれ矢印Q2の方向に移動するようになっている。
【0051】
また、連結部材35は第2コイルスプリング36により矢印Q1の方向に付勢されている。即ち、第2コイルスプリング36の一端が連結部材35に固定され、他端がバック板本体21に固定されており、第2コイルスプリング36により連結部材35は常に矢印Q1方向に移動しようとする力を受けている。
【0052】
ここで、ロックON状態とは、第1ロック爪31および第2ロック爪33の各先端が図1(B)のようにバック板側壁21bより外側に突出た状態をいう。ロックON状態にある場合の図4の点線U1、U2におけるカセッテ1の要部断面を、図5(A)、(B)に示した。
【0053】
第1ロック爪31は、図5(A)に示すようにバック板側壁21bの第1開口部32を突き抜け、その先端がフロント板側凹部13に突入して、フロント板10のフレーム内面11dに設けられた溝部16に嵌合した状態となる。また、プッシュラッチ部31は、図4(A)および図5(B)のように、第2コイルスプリング36により付勢されてバック板側壁面21bに当接し、連結部材35から離隔している。
【0054】
また、ロックON状態においては、第2ロック爪33の先端は、矢印Q1の方向へ移動した状態にある。この時の図4の点線U3、U4におけるカセッテ1の要部断面を、図5(E)、(F)に示した。
【0055】
第2ロック爪33は、図5(E)に示すように、フロント板10の切り込み部17(内向面11eと傾斜部11cに設けられた開口部分)に対してずれている状態、即ち、バック板本体21をフロント板10のフレーム11から引き剥がそうとしても、図5(E)のようにバック板20の第2ロック爪33がフロント板10の内向面11eに当接して、バック板20がフロント板10から分離できない状態となっている。
【0056】
一方、ロックOFF状態とは、第1ロック爪31の先端がバック板側壁21dより内側に入り込んだ状態をいう。ロックOFF状態にある場合の図4(A)の点線U1、U2におけるカセッテ1の要部断面を図5(C)、(D)に示した。
【0057】
図4(A)のように矢印Pの方向から挿入孔14、25に棒状部材Bを挿入し、図5(D)のように、プッシュラッチ部31を第1コイルスプリング32の付勢力に抗してプッシュすると、プッシュラッチ部30は、バック板側壁21bから離れて連結部材35を押し付ける。これにより、連結部材35が第2コイルスプリング36の付勢力に抗して矢印Q2の方向に移動し、所定の距離だけ移動し、そこで停止した状態となる。この結果、第1ロック爪31は、その先端が図5(C)のようにバック板側壁21bの第1開口部32内へ後退した状態となる。
【0058】
ロックOFF状態にある場合の図4の点線U3、U4におけるカセッテ1の要部断面を図5(G)、(H)に示した。前記したように連結部材35が矢印Q2の方向ヘ所定の距離だけ移動すると、この連結部材35と連動して第2ロック爪33も矢印Q2の方向ヘ同じ距離だけ移動して停止する。そして、この停止位置において、第2ロック爪33がフロント板10の切り込み部17と合致して、バック板20がフロント板10から分離できる状態となる。
【0059】
ロックON状態の時に、挿入孔14、25から棒状部材を矢印Pの方向ヘ1回だけ挿入しプッシュすると、ロックOFF状態へと移行し、フロント板10とバック板20が分離可能な状態となる。挿入孔14、25から棒状部材を作用させない限り、このロックOFF状態は継続し維持される。
【0060】
一方、ロックOFF状態の時に、挿入孔14、25から棒状部材を矢印Pの方向ヘ1回だけ挿入しプッシュすると、前記した停止状態が解除され、連結部材が矢印Q1の方向へ所定の距離だけ移動した状態で停止し、図5(A)、(B)に示すロックON状態ヘと移行する。連結部材35が矢印Q1の方向ヘ移動すると第2ロック爪33も矢印Q1の方向ヘ同じ距離だけ移動して、図5(E)、(F)に示すロックON状態となる。
【0061】
すなわち、ロックOFF状態の時に、挿入孔14、25から棒状部材Bを矢印Pの方向ヘ1回だけ挿入しプッシュすると、ロックON状態ヘと移行し、フロント板10とバック板20が分離不可能な状態となる。次に、挿入孔14、25から棒状部材を作用させない限り、このロックON状態は継続し維持される。
【0062】
以上説明したロック機構において、連結部材35およびバック板本体21の間に設けられた第2コイルスプリング36は、フロント部材10とバック板20とを合体させてロックON状態とした場合に、バック板20をフロント板10の胸壁側フレーム側壁11Aの方向へと押し付ける「付勢手段」としての機能を果たす。
【0063】
以下、第2コイルスプリング36がバック板20に与える付勢力について説明する。第2コイルスプリング36は、連結部材35に、図4の矢印Q1の方向への付勢力を与えているため、連結部材35および第1ロック爪31は、図4の矢印Q1の方向へ移動しようとする。ロックON状態とすると、図4(A)に示すように第1ロック爪31は第1開口部32より突出した状態とされ、第1ロック爪31の先端は、図5(A)に示すようにフロント板10のフレーム内面11dに設けられた溝部16に嵌合した状態となる。
【0064】
すなわち、第1ロック爪31は、フロント板10のフレーム内面11dに設けられた溝部16によって、矢印Q1の方向への移動が阻止されることとなる。このため、第2コイルスプリング36の余剰付勢力は、連結部材35を矢印Q2の方向へ移動させる力となって連結部材35に作用する。ロックON状態においては、連結部材35はバック板本体21に固定されているため、第2コイルスプリング36の余剰付勢力は、結果的にバック板本体21を矢印Q2の方向に移動させる力となる。かかる第2コイルスプリング36の余剰付勢力が、バック板20に与える付勢力となる。
【0065】
付勢手段である第2コイルスプリング36の付勢力によって、バック板20に固定された輝尽性蛍光体シート23の端縁は、フロント板10の胸壁側フレーム側壁11Aの内面へと押し付けられる。この結果、本実施の形態においては、輝尽性蛍光体シート23の端縁23aと被写体の胸壁との距離が2mm以内の範囲に設定されている。
【0066】
また、カセッテ1には、前記したロック機構によってロックON状態としたフロント板10とバック板20との相対的位置関係を維持させる位置ずれ防止手段を備えている。この位置ずれ防止手段について、図6ないし図8を用いて説明する。
【0067】
図6は、フロント板10とバック板20とを合体させてロックON状態とした場合におけるカセッテ1のバック板20側からの透視平面図である。本実施の形態における位置ずれ防止手段は、バック板20に設けられた連結部材35にリンク40を介して取り付けられた係止用爪41(係止用突起)である。
【0068】
係止用爪41は、連結部材37に取り付けられたリンク40に略90°の角度で一体的に設けられており、リンク40および係止用爪41は、回動軸42を介してバック板本体21に、回動可能に取り付けられている。このため、係止用爪41は、連結部材35の矢印Q1方向へのスライド動作と連動して矢印R1方向へ回動する一方、連結部材35の矢印Q2方向へのスライド動作と連動して矢印R2方向へ回動するように、構成されている。
【0069】
バック板20のバック板側壁21bには、係止用爪41をフロント板10側に突出させる貫通孔43が設けられている。図6に示した状態においては、係止用爪41がこの貫通穴43からフロント板10側へ突出し、フロント板10のフレーム11の傾斜部11cに押し付けられて係止している。図7は、図6のVII部分の拡大図である。
【0070】
図8は、図6の状態からロックOFF状態に移行させた場合における、カセッテ1のバック板20側からの透視平面図である。ロックON状態からロックOFF状態へ移行させると、プッシュラッチ部31によって連結部材35が矢印Q2方向へスライドして停止した状態となる。係止用爪41は、連結部材35の矢印Q2方向へのスライド動作と連動して回動軸42を中心にR2方向へ回動し、その先端がフロント板10のフレーム11の傾斜部11cから離隔して、係止状態が解除されている。なお、係止状態が解除された状態にある係止用爪41を、図7に一点鎖線で示している。
【0071】
本実施の形態における係止用爪41は、弾性変形可能なABS樹脂で製作されている。そして、係止用爪41は、図6および図7に示した状態においてフロント板10のフレーム11の傾斜部11cに押し付けられるように、リンク40を介して連結部材35に取り付けられている。すなわち、図6および図7に示した状態においては、係止用爪41は弾性力によって内側に若干撓んだ状態にある。
【0072】
係止用爪41の弾性力、すなわち、フロント板10のフレーム11の傾斜部11cを押し付ける力は、第2コイルスプリング36の余剰付勢力(輝尽性蛍光体シート23の端縁をフロント板10の胸壁側フレーム側壁11Aの内面側に押し付ける付勢力)よりも小さくされている。なお、係止用爪41は、ポリアセタール、EVA樹脂、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリエチレン、ポリプロピレン、ウレタン樹脂、ポリエステル、および、これらのエラストマ−素材等で製作することもできる。
【0073】
なお、バック板裏面21aには、後述するコード読取手段3aによって読み取られるバーコードラベルが貼着されている。バーコードラベルには、輝尽性蛍光体シート23の識別番号(ID番号)や製造年月日、輝尽性蛍光体のバージョン番号、カセッテ1のサイズを表す番号などがコードとして記録されている。
【0074】
次に、図9を用いて、本実施の形態に係る乳房撮影用カセッテ1の放射線撮影時の使用方法について説明する。
【0075】
図9は、本実施の形態に係るカセッテ1を用いて乳房の放射線撮影を行っている状態の概略側面図である。この図9に示すように、カセッテ1と圧迫板100との間に被験者の乳房200を挟み込むとともに、カセッテ1のフロント板10の胸壁側フレーム側壁11Aを被験者の胸壁210に当接させた状態で、圧迫板100の上方に配置された放射線管300から放射線を放射して放射線撮影を行う。
【0076】
この際には、カセッテ1内の輝尽性蛍光体シート23の端縁23aは、前記したように、被験者の胸壁210から2mm以内の距離に近接するように設定される。このため、得られる放射線画像の撮影範囲が被験者の胸壁210側に近づくので好ましい。なお、乳房撮影は図9のようなカセッテ1、圧迫板100、放射線管300等の相対関係を保ったまま、角度を変えて行うことができ、例えば水平方向に撮影することもできる。
【0077】
また、カセッテ1の下方には自動露出機構(フォトタイマ)のためのセンサ部(放射線検出体)400が配置されており、フロント板10からバック板20へと透過した放射線の強度は、このセンサ部400で測定されることとなる。このセンサ部400は、複数設けることができる。
【0078】
次に、本実施の形態に係る放射線画像読取装置の構成について、図10および図11を用いて説明する。
【0079】
図10は、放射線画像読取装置の構成を説明するための説明図である。放射線画像読取装置は、装置本体2と、カセッテ挿入口3と、カセッテ排出口4と、を備えている。装置本体2は、搬送読取部2aおよびカセッテ挿入排出部2bから構成されており、カセッテ挿入排出部2bは搬送読取部2aから取り外し可能な構造を有している。
【0080】
装置本体2の本体部2aには、カセッテ挿入口3から挿入されたカセッテ1を受け取って保持した状態で回動し、後述する副走査部60へとカセッテ1を搬送する回動搬送部50と、この回動搬送部50によって搬送されたカセッテ1を上下方向に移動させる副走査部60と、カセッテ1内の輝尽性蛍光体シート23に蓄積された画像情報を読み取る読取手段70と、読み取りを終えた画像情報を消去する消去手段80と、が備えられている。なお、回動搬送部50と副走査部60とは、同一の基板90上に設けられている。
【0081】
カセッテ挿入口3には、挿入されたカセッテ1のバック板裏面21aのバーコードラベルに記録されたコードを読み取るコード読取手段3aが設けられている。また、カセッテ挿入口3の近傍には、カセッテ挿入口3に挿入されたカセッテ1を支持しつつ装置本体2の内部に挿入する挿入ローラ3bが設けられている。
【0082】
回動搬送部50は、装置内部に挿入されたカセッテ1を受け取って保持した上で、このカセッテ1を後述する副走査部60へと搬送するように機能する。回動搬送部50は、装置内部に挿入されたカセッテ1を受け取って保持する受け台51と、この受け台51によって受け取られたカセッテ1の下向きの面を支持するガイド部52と、を備え、回動軸53を回動中心に少なくとも点線aから点線cの範囲(角度θの範囲)を自由に回動可能とされている。
【0083】
図11は、受け台51およびガイド部52の平面図である。図11においては、受け台51およびガイド部52を備える回動搬送部50が紙面手前側に、後述する副走査部60が紙面奥側に、各々配置された状態が示されている。また、この図11には、回動搬送部50によって搬送されたカセッテ1のバック板裏面21aが、副走査部60の磁石64に磁力で吸着された状態が示されている。
【0084】
受け台51には、図11に示すように、カセッテ挿入口3および挿入ローラ3bによって装置本体2の内部に挿入されたカセッテ1の下端を確実にキャッチするためのカセッテグリップ51aが設けられている。さらに、受け台51には、カセッテ1のロック機構をON/OFFするためのロックピン52bが設けられており、ロックピン52bを上下運動させることによって、カセッテ1のロック機構をON状態またはOFF状態にすることができる。
【0085】
ガイド部52には、コード読取手段3aによって読み取られたカセッテ1のサイズに合わせて、カセッテ1を図11の矢印Mの方向に移動可能な幅寄せ手段52aが設けられている。この幅寄せ手段52aによって、受け台51によって受け取られガイド部52によって支持されたカセッテ1は、中央に寄せられる。
【0086】
なお、受け台51、カセッテグリップ51a、ロックピン51b、および幅寄せ手段52aは、後述する副操作部60の副走査移動板63と干渉しないような構造・形状とされている。
【0087】
副走査部60は、副走査レール61、副走査可動部62、副走査移動板63および磁石64から構成される。副走査可動部62は、図示していない駆動手段によって副走査レール61上を上下に移動可能とされる。また、副走査移動板63は副走査可動部62に固定されているため、結果的に、副走査移動板63は駆動手段によって副走査レール61上を上下に移動可能となる。磁石64としては、所定の面積を有するラバーマグネットを採用している。
【0088】
読取手段70は、レーザ走査ユニット71、光ガイド72、集光管73、光電変換手段などから構成される。レーザ走査ユニット71は、輝尽性蛍光体シート23にレーザ光(励起光)を照射するものであり、このレーザ光の作用によって、輝尽性蛍光体シート23に蓄積された放射線エネルギに比例した輝尽発光光(画像情報)が放出される。光ガイド72は、放出された輝尽発光光を集光管73に導くものである。集光管73は、図示していないフォトマルチプライヤなどの光電変換手段を備えており、集光された輝尽発光光を電気信号に変換するように機能する。
【0089】
消去手段80は、消去光を出射して、輝尽性蛍光体シート23に残存する画像情報を消去するように機能する。消去手段80で使用される消去ランプとしては、ハロゲンランプ、高輝度蛍光灯、LEDアレイなどを挙げることができる。
【0090】
カセッテ排出口4の近傍には、画像情報の読み取りを終えた輝尽性蛍光体シート23を収納したカセッテ1を装置外部に排出する排出ローラ4aが設けられている。また、カセッテ排出口4には、排出を終えたカセッテ1を2〜5枚複数枚ストックしておくストッカ4bが設けられている。
【0091】
続いて、本実施の形態に係る放射線画像読取装置の動作について、図10ないし図12を用いて説明する。
【0092】
まず、放射線画像撮影が行われたカセッテ1を、図10の矢印A1の方向で挿入口3に挿入する。この際、カセッテ1の挿入孔14(25)が下側になり、かつ、フロント板10の前面板12が斜め下側を向くように挿入する。すなわち、輝尽性蛍光体シート23の読取面が斜め下側を向くように挿入する。カセッテ1が挿入口3に挿入されると、バック板裏面21aに設けられたコードが、コード読取手段3aによって読み取られる。
【0093】
カセッテ挿入口3に挿入されたカセッテ1は、挿入ローラ3bによって装置本体2の内部に挿入された後、回動搬送部50の受け台51によって受け取られる。受け台51によって受け取られたカセッテ1の下向きの面は、ガイド部52によって支持される。すなわち、カセッテ1は、回動搬送部50の受け台51およびガイド部52によって保持されることとなる。
【0094】
次いで、カセッテ1を保持した回動搬送部50が回動軸53を中心にして、図10のA3の方向に点線aの位置から点線cの位置まで回動すると、回動搬送部50の受け台51が、副走査部60の磁石64に対して所定の位置関係で配置される。そして、磁性体を有するカセッテ1のバック板裏面21aが、副走査部60の磁石64に磁力で吸着される。
【0095】
カセッテ1のバック板20が副走査部60の磁石64に吸着されると、受け台51内に収納されていたロックピン51bが上昇し、このロックピン51bが、カセッテ1のフロント板10の挿入孔14およびバック板20の挿入孔25に挿入される。この動作により、カセッテ1のロックON状態がロックOFF状態に移行し、フロント板10とバック板20とが分離可能な状態となる。カセッテ1がロックOFF状態に移行すると、ロックピン51bが下降して受け台51内に収納される。
【0096】
カセッテ1のロックON状態が解除されてロックOFF状態に移行すると、回動搬送部50が、図10の矢印A6の方向へ回動して待避位置(例えば、点線bの位置)で停止する。この操作により、フロント板10とバック板20とを完全に分離することができる。
【0097】
図12は、フロント板10とバック板20とを完全に分離し、回動搬送部50が待避位置で停止した状態の側面図である。このようにバック板20がフロント板10から完全に分離されると、図示していない駆動手段によって副走査移動板63およびバック板20が図10の矢印A4の方向(上方向)へ搬送(副走査)される。この副走査動作中に、輝尽性蛍光体シート23がレーザ走査ユニット61から出射されるレーザ光Bによって主走査される。
【0098】
輝尽性蛍光体シート23にレーザ光Bが作用すると、輝尽性蛍光体シート23に蓄積された放射線エネルギに比例した輝尽発光光(画像情報)が放出され、この輝尽発光光が光ガイド72を通って集光管73に集められ、光電変換手段によって電気信号に変換される。電気信号に変換された輝尽発光光は、画像データとして所定の信号処理を施された後に、装置本体2から(図示していない)通信ケーブルを介して、操作端末や画像記憶装置、画像表示装置、ドライイメージャなどの(図示していない)画像出力装置に出力される。
【0099】
輝尽性蛍光体シート23からの画像情報の読み取りが完了すると、図示していない駆動手段によって副走査移動板63およびバック板20が、図10の矢印A5の方向(下方向)へ搬送される。バック板20が矢印A5の方向へ搬送されている間、消去手段80から消去光Cが出射され、輝尽性蛍光体シート23に残存する画像情報が消去される。
【0100】
バック板20が所定の停止位置で停止すると、待避位置に待避していた回動搬送部50が、再び図10の点線cの位置まで回動し、フロント板10とバック板20とが合体する。この際、フロント板10とバック板20とを確実に合体させるために、フロント板10をバック板20に適度な押圧力で押し付けるような位置で回動搬送部50を停止させるように制御する。
【0101】
フロント板10とバック板20とが合体すると、受け台51内に収納されていたロックピン51bが上昇し、フロント板10の挿入孔14およびバック板20の挿入孔25にロックピン51bの先端が挿入される。この動作により、ロックOFF状態にあったカセッテ1がロックON状態に移行し、分離不可能な状態となる。カセッテ1がロックON状態に移行すると、ロックピン51bが下降して受け台51内に再び収納される。
【0102】
フロント板10とバック板20との合体作業が完了すると、回動搬送部50は、再び図10の矢印A6の方向に点線bの位置まで回動して停止する。この後、受け台51はガイド部52に沿ってカセッテ排出口4の方へカセッテ1を搬送し、カセッテ1を排出ローラ4bへ渡す。排出ローラ4bは、カセッテ1を受け取ると、カセッテ1がカセッテ排出口4から完全に排出されるまで排出動作を行う。
【0103】
カセッテ排出口4から排出された直後のカセッテ1の位置を1aで表すと、1aの場所に排出されたカセッテ1は、カセッテ1の自重によってカセッテ1の上端から、図10の矢印A8の方向に倒れ込み、最終的に、1bで表される位置へ移動する。この動作がカセッテ1の自重のみで行われるように、カセッテ排出口4の底板部分を1a側から1b側に向けて傾斜させておく。
【0104】
本実施の形態に係る乳房撮影用カセッテ1においては、フロント板10の胸壁側フレーム側壁11Aの内面に設けられた凹状溝15に、バック板20に設けられた突条26を嵌合させた状態で、フロント板10とバック板20とを合体させることができるため、フロント板10の胸壁側フレーム側壁11Aの近傍からカセッテ1の収納空間Sの内部に外光が入射するのを防ぐことができる。従って、収納空間Sに収納された輝尽性蛍光体シート23に外光が照射されるのを防ぐことができるので、放射線撮影によって輝尽性蛍光体シート23に記録された放射線画像情報が消尽したり変質したりすることがない。
【0105】
また、本実施の形態に係る乳房撮影用カセッテ1においては、フロント板10とバック板20とを合体させてロック状態とした場合に、付勢手段である第2コイルスプリング36によって、収納空間Sに収納された輝尽性蛍光体シート23の端縁23aをフロント板10の胸壁側フレーム側壁11Aの内面側に押し付けることができる。従って、図9に示すように、輝尽性蛍光体シート23の端縁23aを被験者の胸壁210に近接させることができ、輝尽性蛍光体シート23の端縁23aと被験者の胸壁210との距離を2mm以内に設定することができる。この結果、被写体の胸壁側の画像情報を正確に取得することができる。
【0106】
また、本実施の形態に係る乳房撮影用カセッテ1においては、フロント板10およびバック板20を合体させてロック状態とした場合に、位置ずれ防止手段である係止用爪41によって、フロント板10とバック板20との相対的位置関係を維持することができる。
【0107】
従って、図9に示した放射線撮影中にバック板20が胸壁210と反対側に押されたり、カセッテ1を持ち運んでいるときに外部からの衝撃を受けたりした場合においても、バック板20の胸壁側バック板側壁21Bがフロント板10の胸壁側フレーム側壁11Aから離隔することがない。すなわち、外的要因によってバック板20の胸壁側バック板側壁21Bとフロント板10の胸壁側フレーム側壁11Aとの間に間隙が形成されるのを防ぐことができ、収納空間Sの内部に収納された輝尽性蛍光体シート23に外光が照射されるのを確実に防止して、輝尽性蛍光体シート23に記録された放射線画像情報の消尽や変質を阻止することができる。
【0108】
また、本実施の形態に係る乳房撮影用カセッテ1においては、合体させたフロント板10およびバック板20をロック状態とした場合に、位置ずれ防止手段である係止用爪41によって、フロント板10とバック板20との相対的位置関係を維持することができるので、図9に示した放射線撮影中にバック板20が胸壁210と反対側に押された場合においても、輝尽性蛍光体シート23の端縁23aを被験者の胸壁210に近接させた状態を維持することができる。従って、被験者の胸壁210側の画像情報を、きわめて正確に取得することができる。
【0109】
また、本実施の形態に係る乳房撮影用カセッテ1においては、位置ずれ防止手段である係止用爪41がロック機構と連動し、フロント板10およびバック板20をロック状態とした場合に係止用爪41をフロント板10の傾斜部11cに押し付けて係止させることによって、フロント板10とバック板20との相対的位置関係を維持させることができる。すなわち、ロック状態の実現と、フロント板10とバック板20との相対的位置関係の維持と、を同時に達成することができる。
【0110】
また、本実施の形態に係る乳房撮影用カセッテ1においては、位置ずれ防止手段である係止用爪41が弾性変形可能なABS樹脂で製作されているので、部品の大きさ・形状の誤差や部品同士を組み立てる際の誤差等があった場合でも、係止用爪41をフロント板10の傾斜板11cに確実に押し付けて係止させることができる。すなわち、部品の大きさ・形状の誤差や部品同士を組み立てる際の誤差等に拘らず、フロント板10とバック板20との相対的位置関係の維持を安定的に達成することができる。
【0111】
また、本実施の形態に係る乳房撮影用カセッテ1においては、位置ずれ防止手段である係止用爪41フロント板10の傾斜板11cを押し付ける力が、付勢手段である第2コイルスプリング36の付勢力よりも小さくされてなるので、係止用爪41がフロント板10の傾斜板11cに係止して付勢手段である第2コイルスプリング36の付勢力に抗する力が作用した場合においても、輝尽性蛍光体シート23の端縁23aをフロント板10の胸壁側フレーム側壁11Aの内面側に安定的に押し付けることができる。従って、安定した遮光効果および位置ずれ防止効果を達成することができる。
【0112】
なお、以上の実施の形態に係る乳房撮影用カセッテ1においては、位置ずれ防止手段として、バック板20に設けられた連結部材35にリンク40を介して取り付けられた係止用爪41のみを採用しており、この係止用爪41をフロント板10のフレーム11の傾斜部11cに押し付けることによって、位置ずれ防止効果をもたらしていたが、図7に点線で示したように、フロント板10のフレーム11の傾斜部11cに係止用溝18を設け、この係止用溝18に係止用爪41を嵌合・係止させることもできる。このような構成を採用すると、より確実な位置ずれ防止効果をもたらすことができ、フロント板10とバック板20との相対的位置関係を確実に維持することができる。
【0113】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明によれば、フロント板とバック板とを合体させた際に、付勢手段によって、収納空間に収納された輝尽性蛍光体シートの一の端縁をフロント板の胸壁側側壁の内面側に押し付けることができる。従って、輝尽性蛍光体シートの一の端縁を、被写体の胸壁に近接させることができ、例えば、輝尽性蛍光体シートの一の端縁と被写体の胸壁との距離を2mm以内に設定することができる。この結果、被写体の胸壁側の画像情報を正確に取得することができる。
また、合体させたフロント板およびバック板をロック状態とした場合に、付勢手段によって、輝尽性蛍光体シートの一の端縁をフロント板の胸壁側側壁の内面側に押し付けることができる。従って、例えば、合体させてロック状態としたフロント板およびバック板を用いて放射線撮影を行う際に、輝尽性蛍光体シートの一の端縁と被写体の胸壁との距離を2mm以内に設定することができる。この結果、被写体の胸壁側の画像情報を正確に取得することができる。
また、フロント板およびバック板を合体させてロック状態とした場合に、位置ずれ防止手段によって、フロント板とバック板との相対的位置関係を維持することができる。従って、放射線撮影中にバック板が胸壁と反対側に押されたり、カセッテを持ち運んでいるときに外部からの衝撃を受けたりした場合においても、バック板の端部がフロント板の胸壁側側壁から離隔することがない。すなわち、外的要因によってバック板の端部とフロント板の胸壁側側壁との間に間隙が形成されるのを防ぐことができ、収納空間内部に収納された輝尽性蛍光体シートに外光が照射されるのを確実に防止して、輝尽性蛍光体シートに記録された放射線画像情報の消尽や変質を阻止することができる。
また、合体させたフロント板およびバック板をロック状態とした場合に、位置ずれ防止手段によって、フロント板とバック板との相対的位置関係を維持することができるので、放射線撮影中にバック板が胸壁と反対側に押された場合においても、輝尽性蛍光体シートの一の端縁を被写体の胸壁に近接させた状態を維持することができる。従って、被写体の胸壁側の画像情報の取得にきわめて有効に寄与することができる。
また、位置ずれ防止手段の係止用突起がロック機構と連動し、フロント板およびバック板をロック状態とした場合に係止用突起をフロント板の所定位置に押し付けて係止させることによって、フロント板とバック板との相対的位置関係を維持させることができる。すなわち、ロック機構によるロック状態の実現と、位置ずれ防止手段によるフロント板とバック板との相対的位置関係の維持と、を同時に達成することができる。
【0116】
請求項2に記載の発明によれば、合体させたフロント板およびバック板をロック状態とした場合に、付勢手段によって、輝尽性蛍光体シートの一の端縁をフロント板の胸壁側側壁の内面側に押し付けることができる。従って、例えば、合体させてロック状態としたフロント板およびバック板を用いて放射線撮影を行う際に、輝尽性蛍光体シートの一の端縁と被写体の胸壁との距離を2mm以内に設定することができる。この結果、被写体の胸壁側の画像情報を正確に取得することができる。
【0120】
請求項3に記載の発明によれば、位置ずれ防止手段の係止用突起が弾性変形可能な材料で製作されてなるので、部品の大きさ・形状の誤差や部品同士を組み立てる際の誤差等があった場合でも、係止用突起をフロント板の所定位置に確実に押し付けて係止させることができる。すなわち、部品の大きさ・形状の誤差や部品同士を組み立てる際の誤差等に拘らず、フロント板とバック板との相対的位置関係の維持を安定的に達成することができる。
【0121】
請求項4に記載の発明によれば、位置ずれ防止手段の係止用突起がフロント板の所定位置を押し付ける力が、付勢手段の付勢力よりも小さくされてなるので、係止用突起がフロント板の所定位置に係止して付勢手段の付勢力に抗する力が作用した場合においても、輝尽性蛍光体シートの一の端縁をフロント板の胸壁側側壁の内面側に安定的に押し付けることができる。従って、安定した遮光効果および位置ずれ防止効果を達成することができる。この結果、輝尽性蛍光体シートに記録された放射線画像情報の消尽や変質を有効に阻止しつつ、被写体の胸壁側の画像情報の取得にきわめて有効に寄与することができる。
【0122】
請求項6に記載の発明によれば、係止用突起をフロント板に設けられた係止用溝に嵌合・係止させることによって、フロント板とバック板との相対的位置関係を確実に維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態に係る乳房撮影用カセッテを示すものであって、カセッテを構成するフロント板とバック板とを分離させた状態の斜視図である。
【図2】本実施の形態に係る乳房撮影用カセッテを示すものであって、カセッテを構成するフロント板とバック板とを合体させた状態の断面図である。
【図3】(A)は図1のA−A部分の断面図であり、(B)は図1のB−B部分の断面図である。
【図4】本実施の形態に係る乳房撮影用カセッテのロック機構の説明を目的とした、フロント板とバック板とを分離させた状態の平面図である。
【図5】本実施の形態に係る乳房撮影用カセッテのロック機構によるロック動作を説明するための説明図である。
【図6】本実施の形態に係る乳房撮影用カセッテのロック機構および位置ずれ防止手段を説明するためのものであり、フロント板とバック板とを合体させてロックON状態とした場合におけるカセッテのバック板側からの透視平面図である。
【図7】図6のVII部分の拡大図である。
【図8】本実施の形態に係る乳房撮影用カセッテのロック機構および位置ずれ防止手段を説明するためのものであり、図6に示した状態からロックOFF状態に移行させた場合におけるカセッテのバック板側からの透視平面図である。
【図9】本実施の形態に係るカセッテを用いて乳房の放射線撮影を行っている状態の概略側面図である。
【図10】本実施の形態に係る乳房撮影用カセッテ内に収納された輝尽性蛍光体シートに記録された放射線画像情報を読み取る放射線画像読取装置の構成を説明するための説明図である。
【図11】図10に示した放射線画像読取装置の回動搬送部を構成する受け台およびガイド部の平面図である。
【図12】図10に示した放射線画像読取装置の内部に搬送した乳房撮影用カセッテのフロント板とバック板とを分離し、回動搬送部を待避位置で停止させた状態の側面図である。
【符号の説明】
1 カセッテ
2 装置本体
2a 搬送読取部
2b カセッテ挿入排出部
3 カセッテ挿入口
3a コード読取手段
3b 挿入ローラ
4 カセッテ排出口
4a 排出ローラ
4b ストッカ
10 フロント板
11 フレーム
11a フロント板側壁
11A 胸壁側フレーム側壁
11b フロント板底壁
11c 傾斜部
11d フロント内面
11e 内向面
11f 遮光突起
12 前面板
13 フロント板側凹部
14 挿入孔
15 凹状溝
16 溝部
17 切り込み部
18 係止用溝
20 バック板
21 バック板本体
21a バック板底壁
21b バック板側壁
21B 胸壁側バック板側壁
21c リブ
22 支持板
23 輝尽性蛍光体シート
23a 端縁
24 バック板側凹部
25 挿入孔
26 突条
27 空気相
30 プッシュラッチ部
31 第1ロック爪
32 第1開口部
33 第2ロック爪
34 第2開口部
35 連結部材
36 第2コイルスプリング
40 リンク
41 係止用爪
42 回動軸
43 貫通孔
50 回動搬送部
51 受け台
51a カセッテグリップ
51b ロックピン
52 ガイド部
53 回動軸
60 副走査部
61 副走査レール
62 副走査可動部
63 副走査移動板
64 磁石
70 読取手段
71 レーザ走査ユニット
72 光ガイド
73 集光管
80 消去手段
90 基板
100 圧迫板
200 乳房
210 胸壁
300 放射線管
400 センサ部

Claims (7)

  1. 分離・合体可能なフロント板およびバック板と、前記フロント板および前記バック板の間に形成された輝尽性蛍光体シートを収納可能な収納空間と、を備える放射線画像撮影用カセッテにおいて、
    前記フロント板と前記バック板とを合体させた際に、前記収納空間に収納された前記輝尽性蛍光体シートの一の端縁を前記フロント板の胸壁側側壁の内面側に押し付ける付勢手段と、
    合体させた前記フロント板および前記バック板を分離不可能なロック状態とするロック機構と、
    前記ロック状態とした前記フロント板と前記バック板との相対的位置関係を維持させる位置ずれ防止手段と、を備え、
    前記ロック機構は、
    前記バック板に設けられた複数のロック爪を備えるとともに、前記ロック爪の先端を前記バック板の側面から突出させて前記ロック状態を実現するものであり、
    前記位置ずれ防止手段は、
    前記バック板に設けられた前記ロック機構と連動する係止用突起を備え、
    前記フロント板および前記バック板を前記ロック状態とした場合に、前記係止用突起が前記フロント板の所定位置に押し付けられて係止することによって、前記フロント板と前記バック板との相対的位置関係を維持させる
    ことを特徴とする放射線画像撮影用カセッテ。
  2. 前記付勢手段は、
    前記フロント板および前記バック板が前記ロック状態にある場合に、前記輝尽性蛍光体シートの一の端縁を前記フロント板の前記胸壁側側壁の内面側に押し付けるものである
    ことを特徴とする請求項1に記載の放射線画像撮影用カセッテ。
  3. 前記位置ずれ防止手段は、
    前記係止用突起が弾性変形可能な材料で製作されてなることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の放射線画像撮影用カセッテ。
  4. 前記位置ずれ防止手段の前記係止用突起が前記フロント板の所定位置を押し付ける力は、前記輝尽性蛍光体シートの一の端縁を前記フロント板の前記胸壁側側壁の内面側に押し付ける前記付勢手段の付勢力よりも、小さくされてなることを特徴とする請求項3に記載の放射線画像撮影用カセッテ。
  5. 前記位置ずれ防止手段は、
    前記係止用突起が、ABS樹脂、ポリアセタール、EVA樹脂、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリエチレン、ポリプロピレン、ウレタン樹脂、ポリエステルおよびこれらのエラストマ−素材からなる群より選ばれた一の材料で製作されてなることを特徴とする請求項3又は請求項4記載の放射線画像撮影用カセッテ。
  6. 前記位置ずれ防止手段は、
    前記係止用突起と、
    前記フロント板に設けられた係止用溝と、を備えるとともに、
    前記係止用突起を前記係止用溝に嵌合・係止させることによって、前記フロント板と前記バック板との相対的位置関係を維持するものである
    ことを特徴とする請求項1から請求項5の何れか一項に記載の放射線画像撮影用カセッテ。
  7. 請求項1から請求項6の何れか一項に記載の放射線画像撮影用カセッテから構成されてなることを特徴とする乳房撮影用カセッテ。
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