JP4000587B2 - 放射線画像撮影用カセッテ及び乳房撮影用カセッテ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、放射線画像撮影用カセッテに関し、特に乳房撮影用(マンモグラフィー用)カセッテに適用して好適な放射線画像撮影用カセッテに関する。
【0002】
【従来の技術】
マンモグラフィーとは、単純乳房撮影法といわれる放射線撮影方法で、乳ガン検査等のため胸部や腹部の放射線撮影よりも弱い放射線を用い患者の乳房を片側づつ上下方向または左右方向にカセッテと圧迫板で挟み込み、カセッテと対向配置した放射線管から放射線を放射して乳房の放射線像を得るものである。マンモグラフィー用(乳房撮影用)カセッテでは、このとき、乳房の撮影範囲はできるだけ患者の胸壁側の奥まで撮影し読影できることが望ましく、一般的に胸部や腹部や手や足などに使用するカセッテとは異なり、カセッテ側壁の胸壁突き当て側に対し感光体であるフィルムや輝尽性蛍光体シートの端面がカセッテ側壁の胸壁突き当て側内壁に隣接して収納可能な構造とする必要がある。フィルムや輝尽性蛍光体シートの端面と被験者の胸壁との距離は、規格(IEC60406)により2mm以内とすることが必要である。
【0003】
このような放射線画像撮影用カセッテには、感光体であるフィルムや輝尽性蛍光体シートに対する外光の遮蔽を考慮して、従来、次のような2つの構造の何れかが採用されることが多かった。
【0004】
(a)図16(A),(B)のように、カセッテの放射線入射側であるフロント面1121と対面となるバック面1122と胸壁突き当て側のカセッテ側面1123とからなる稜線位置に蝶番1124を配し、フロント面1121とカセッテ側面1123とからなるフロント板1126に対しバック面を構成するバック板1125が蝶番1124を中心に回転することにより開蓋し、フィルムや輝尽性蛍光体シート1127を装填し、回収をする構造。
【0005】
(b)図17(A)、(B)のように、胸壁突き当て側のカセッテ側面1123に接合する4面(1132、1133、1134、1135)が固定的に形成され、胸壁突き当て側のカセッテ側面1123の対面1128側のバック板の一部1151が開閉または離脱することにより開蓋し、フィルムや輝尽性蛍光体シート1127を装填し、回収をする構造。または、図18(A)、(B)のように、胸壁突き当て側のカセッテ側面1123の対面を形成する側面の一部またはこの形成する側面と一体となった対面寄りのバック板の一部1136が開閉または離脱することにより開蓋し、フィルムや輝尽性蛍光体シートを装填し、回収をする構造。
【0006】
前記(a)の構造を用いた場合は遮光状態を保ったままカセッテ内のフィルムや輝尽性蛍光体シートを露光し、取り出し、画像読み込みをする必要があるため、カセッテ全体をフィルムや輝尽性蛍光体シートの読取装置内に格納しなくてはならず、さらにバック板が蝶番を中心に回転動作するため、装置内にフィルムや輝尽性蛍光体シートの取り扱いのための領域が多く必要となり、装置をコンパクトに構成することが困難となる。
【0007】
また、前記(b)の構造を用いた場合は、(a)の構造に比べカセッテ本体を暗箱状態の読取装置内に全て取り込むことなく遮光状態をつくることができるため装置をコンパクトに構成することが可能となる。しかし、フィルムや輝尽性蛍光体シートをカセッテに対し装填または回収する際の開口幅が、(a)の構造に比べ少ない量しかとることが出来ず、フィルムや輝尽性蛍光体シートの取り扱いの精度を上げるために精度の高いガイド機構が必要となる。
【0008】
特に、輝尽性蛍光体シートの取り扱い方法には、特開平1−237636号公報で示されるように、柔軟性のある輝尽性蛍光体シートをカセッテの中から吸盤等で取り出し、取り出された輝尽性蛍光体シートをローラで挟み込んで搬送する接触搬送方式が良く知られている。接触搬送方式では輝尽性蛍光体面がローラで押圧されるため、ローラに汚れや塵などが付着していた場合、蛍光体面を汚したり傷つけたりして、輝尽性蛍光体シートの寿命を縮めるという欠点がある。また、輝尽性蛍光体面上の傷や汚れは、読み取った画像中でノイズとなって現れるため、診断画像として良質な画像を提供することが出来なくなる。
【0009】
この接触搬送方式の欠点を解消する方式として、特開平11−160821号公報に示されるような方式が提案されている。この方式は、輝尽性蛍光体シートをリジッドな板状部材に張り付け、板状部材のみに接触する(輝尽性蛍光体面には接触しない)方法で、輝尽性蛍光体シートと板状部材を一体に搬送する。このように、輝尽性蛍光体面に接触することなく輝尽性蛍光体シートを搬送する方式を非接触搬送方式と呼ぶ。
【0010】
かかる非接触搬送方式では、輝尽性蛍光体面に対して非接触な搬送が約束されるため、輝尽性蛍光体面が汚れたり傷ついたりしない。このため、読み取った画像に輝尽性蛍光体面の汚れや傷に起因するノイズが現れることが無く、また輝尽性蛍光体シートの寿命が長いなどのメリットがあるため、輝尽性蛍光体シートの新たな搬送方法として注目されている。この非接触搬送方式に用いられる従来のカセッテ1kを図19(A)、(B)、(C)に示すが、このカセッテ1kは、輝尽性蛍光体シート1102をリジッドな板状部材1103、1104に張り付けてフロント板1126、バック板1125及び側面からなる筐体内に収納し、開口する一側面1101で輝尽性蛍光体シート1102を板状部材1103、1104とともに装填し、回収するようになっている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
上述の非接触搬送方式で用いられる従来のカセッテlkでは、一般的に輝尽性蛍光体シート1102がリジッドな板状部材1103、1104に張り付けられた状態で搬送する必要があるため、接触搬送方式のように輝尽性蛍光体シートを有る程度曲げた状態で搬送することが困難であり、搬送方向h1のように常に直線的な搬送しかできず、このため、非接触搬送方式のカセッテでは、厚さ約14mmの制限のあるカセッテ側面に設けられた更に小さな開口1105に対して、輝尽性蛍光体シート1102を貼りつけたリジッド板1104を非接触で正確に出し入れする必要がある。このため、装置機構に対して極めて高い部品精度と組立精度が要求される。また、装置の輸送時に生じた装置骨格や機構の微妙な変形が原因で、輝尽性蛍光体シートを貼りつけたリジッド板のカセッテへの出し入れ動作(特にリジッドな板のカセッテ本体への収納動作)が正常に行われなくなるという不具合が生じ易い。更に、カセッテでは、静電気による記録媒体への悪影響が生じることがあり、また衛生管理のために紫外線照射及びその管理が必要であり煩雑となり紫外線によるカセッテの損傷の問題も生じる。
【0012】
本発明は、上記従来技術の問題に鑑み、記録媒体の端面がカセッテ側壁の胸壁側の内面に確実に隣接または密接した状態で収納可能な構造を有する放射線撮影用カセッテ及び乳房撮影用カセッテを提供することを目的とする。また、フィルムや輝尽性蛍光体シート等の記録媒体の端面がカセッテ側壁の胸壁側の内面に確実に隣接または密接した状態で収納可能な構造であるとともに、記録媒体の出し入れ、記録媒体の画像記録面の露出及び画像読み込みを読取装置の大型化を引き起こさずかつ動作信頼性を損なうことなく実行でき、良好な放射線撮影画像を得ることのできる放射線撮影用カセッテ及び乳房撮影用カセッテを提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明による放射線撮影用カセッテは、平面部及び平面部と一体的に構成された側面部を有し、前記側面部の一部が被写体の胸壁に係合可能な胸壁側側壁を構成する放射線入射側のフロント部材と、前記フロント部材の平面部と対向する平面部及び平面部と一体的に構成された側面部を有し、前記平面部に放射線画像を記録する記録媒体が設けられたバック部材と、を備え、前記フロント部材と前記バック部材との合体及び分離が可能である放射線画像撮影用カセッテであって、前記フロント部材と前記バック部材とが相対的に前記平面部に略平行な方向にスライド可能であり、前記フロント部材と前記バック部材とが合体するとき、前記バック部材の側面部と前記フロント部材の側面部とが対向し、前記バック部材に設けられた記録媒体の端面が前記フロント部材の胸壁側側壁の内面に当接または接近するように前記フロント部材と前記バック部材とがスライドし、前記記録媒体の端面が前記胸壁側側壁の内面から離間するように前記フロント部材と前記バック部材とがスライドすることで前記フロント部材と前記バック部材とが分離可能になることを特徴とする。
【0019】
この放射線画像撮影用カセッテによれば、記録媒体の端面が胸壁側側壁に当接または接近して記録媒体を確実に収納できるので、乳房等の放射線撮影に好適となる。また、フロント部材とバック部材とが相対的にスライドすることで相対位置を変えることで記録媒体の端面と胸壁側側壁との当接または接近状態を解除できるので、記録媒体が端面で胸壁側側壁と干渉することがなく、フロント部材とバック部材との分離が容易となり、装置に装填されたときに記録媒体からの読み取り動作が可能になる。
【0020】
この場合、前記胸壁側側壁が前記記録媒体の画像記録面と略平行な方向にスライド可能なように前記フロント部材(またはバック部材)に接合する構成にできる。また、前記フロント部材と前記バック部材との相対的なスライドにより前記胸壁側側壁の近傍が開閉するようにできる。
【0021】
上述のような放射線画像撮影用カセッテを装着しフロント部材とバック部材とを分離して記録媒体を露出させて記録媒体から画像データを得るように構成された装置に好適に使用できる。
【0022】
上述の記録媒体の端面が胸壁側側壁に当接または接近している状態から両者間に隙間を設けるために、フロント部材とバック部材との相対位置を記録媒体の端面と胸壁側側壁の内面との間に隙間が形成される方向にスライドさせる構造、または、胸壁側側壁の一部または全てが回動またはスライドする構造とすることができる。これにより、フロント部材とバック部材との分離時に記録媒体が端面で胸壁側側壁と干渉することがなく、分離動作を円滑に行うことができる。
【0023】
前記胸壁側側壁が蝶番で前記フロント部材(または前記バック部材)と回動可能に接合されることにより、記録媒体の端面と胸壁側側壁との間に隙間を形成できる。この場合、前記蝶番の回動位置が前記記録媒体の画像記録面と前記フロント部材(またはバック部材)との間の略中間位置または前記画像記録面と略同一位置にあるようにできる。また、前記蝶番の回動位置が前記フロント部材(またはバック部材)と前記胸壁側側壁との接合位置にあるようにしてもよい。
【0024】
また、前記開閉可能な胸壁側側壁が前記バック部材の一部として構成され前記バック部材の他の部分と蝶番で回動可能に接合されるようにしてもよい。
【0025】
前記蝶番が柔軟性のある材料の屈曲性を利用したヒンジから構成することが好ましい。また、前記蝶番が前記胸壁側側壁及び前記フロント部材または前記バック部材と一体的に構成できる。
【0026】
また、前記蝶番を構成する柔軟性のある材料で前記胸壁側側壁及び前記フロント部材または前記バック部材の少なくともその一部表面が覆われるように構成できる(図10(A)参照)。
【0027】
また、前記フロント部材または前記バック部材と前記蝶番とが柔軟性のある材料から一体的に構成されるとともに、前記胸壁側側壁の少なくとも一部表面が前記柔軟性のある材料で覆われるように構成できる(図10(B)参照)。
【0028】
また、前記蝶番と前記胸壁側側壁とが柔軟性のある材料から一体的に構成されるとともに、前記バック部材または前記フロント部材の少なくとも一部表面が前記柔軟性のある材料で覆われるように構成できる(図10(C)参照)。
【0029】
また、前記フロント部材が炭素繊維強化樹脂材料から構成され、その炭素繊維強化樹脂材料から構成された表面の少なくとも一部が柔軟性のある材料で覆われる構成が好ましく、高強度及び柔軟性の両方を併せ持つことができる。
【0030】
また、前記蝶番が柔軟性のある材料から構成されるとともに交換可能に構成されていることが好ましく、交換しながら長期に使用を継続できる。また、前記蝶番と前記胸壁側側壁とが柔軟性のある材料から交換可能に一体的に構成してもよい。また、前記蝶番と前記フロント部材またはバック部材とが柔軟性のある材料から一体的に構成されるとともに、前記胸壁側側壁を交換可能に構成してもよい。
【0031】
また、前記胸壁側側壁の閉塞時に前記胸壁側側壁と対向する前記バック部材または前記フロント部材との隙間から内部に外光が進入することを防ぐように前記胸壁側側壁と前記バック部材または前記フロント部材とが重なり合うように構成することで、カセッテ内部を確実に遮光状態にすることができる。また、前記蝶番が遮光性を有するように構成することが好ましい。
【0032】
また、前記記録媒体を貼り付ける板状部材を更に備え、前記板状部材が前記バック部材(またはフロント部材)の内面側に接着または吸着されるように構成できる。この場合、前記バック部材(またはフロント部材)は、適度な剛性を有するとともに、別平面に吸着されたときにその平面性が前記別平面の平面性に従うような適度な柔軟性を有することが好ましい。
【0033】
また、前記バック部材の前記カセッテの外面の少なくとも一部が強磁性体から構成され、前記バック部材の前記別平面への吸着が磁力により行われるようにしてもよい。この場合、前記バック部材の前記カセッテの外面における強磁性体領域が特定部位の撮影領域以外に形成されていることにより、放射線撮影時にバック部材側に放射線検出センサを配置したときに、その検出に悪影響を与えない。
【0034】
また、前記バック板の前記別平面への吸着がバキュームによる吸引により行われるようにしてもよく、また、前記板状部材が両面テープまたは接着剤により貼り替え可能な状態で前記バック部材(またはフロント部材)の内面側に接着されるようにしてもよい。また、前記板状部材が前記バック板の内面側に磁力で吸着されるようにできる。
【0035】
また、前記胸壁側側壁の開閉により、前記胸壁側側壁が閉状態となると前記フロント部材と前記バック部材との分離が不可能なロック状態となり、前記胸壁側側壁が開状態となると前記分離が可能な非ロック状態となるように構成することが好ましい。これにより、胸壁側側壁の開閉と連動してフロント部材とバック部材との合体状態を維持できるとともに分離可能状態にすることができる。
【0036】
この場合、前記ロック状態及び前記非ロック状態を交互に維持可能なロック機構を更に備えることが好ましい。また、前記胸壁側側壁の開閉動作と連動して前記ロック状態及び前記非ロック状態する連動機構を更に備えることが好ましく、また、前記ロック機構の前記ロック状態と前記非ロック状態との切り替えを行うプッシュラッチ機構を更に備えることが好ましい。
【0037】
この場合、前記ロック機構が複数のロック爪を有し、前記ロック爪の各先端が前記バック部材の側面から突出した状態で前記ロック状態となり、突出しない状態で前記非ロック状態となるように構成できる。また、前記ロック機構が複数のロック爪を有し、前記ロック爪の各先端が前記バック部材の側面から突出した状態を保ちながら前記バック部材に対しスライドするように動作することで前記ロック状態と前記非ロック状態との切り替えが行われるように構成できる。
【0038】
また、前記胸壁側側壁の開閉動作に前記複数のロック爪が連動することで前記ロック状態と前記非ロック状態との切り替えが行われるように構成できる。また、前記複数のロック爪が前記カセッテの対向する少なくとも一対の側面にそれぞれ配置されるように構成できる。
【0039】
また、前記ロック爪により前記ロック状態とする動作により前記記録媒体の端面と前記胸壁側側壁とが当接または接近するように相対的に移動するようにでき、また、前記胸壁側側壁が前記記録媒体の端面と当接または接近するように移動するようにできる。更に、前記記録媒体、前記記録媒体を接着した板状部材または前記板状部材を取り付けたバック部材が前記胸壁側側壁と前記記録媒体の端面との当接または接近のために移動するようにできる。
【0040】
または、前記記録媒体、前記記録媒体を接着した板状部材または前記板状部材を取り付けたバック部材を摩擦力により前記胸壁側側壁に寄せる感光体移動機構により前記記録媒体の端面を前記胸壁側側壁に当接または接近するように移動させるようにできる。
【0044】
また、上述の放射線画像撮影用カセッテから乳房撮影用カセッテを構成することができる。この場合、前記バック部材及び前記バック部材の内部構造体が少なくとも乳房撮影領域において放射線透過が略均一であり放射線透過特性が極度に低下しないように構成されることが好ましい。乳房撮影においては特に弱い放射線が使用されるので、放射線透過が略均一で放射線透過特性が極度に低下しないことで放射線撮影時にバック部材側に放射線検出センサを配置したときに、その検出に悪影響を与えない。
【0045】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明による第1及び第2の実施の形態を詳細に説明する。
【0046】
〈第1の実施の形態〉
【0047】
図1〜図6は、第1の実施の形態の放射線画像撮影用マンモグラフィー(乳房撮影用)カセッテ1(以下、「カセッテ」という。)を示す図である。図1はカセッテ1のフロント板10とバック板20を分離させたときの斜視図、図2はカセッテ1のフロント板10とバック板20を合体させたときの断面図、図3はカセッテ1のロック機構を説明するためにフロント板10とバック板20を分離させたときの平面図、図4はロック機構の状態を示すカセッテ1の断面図、図5はカセッテ1のロック機構を説明するための斜視図、図6はバック板20を裏側(フロント板10と反対側)から見た背面図である。
【0048】
図1(A),(B)、図2に示すように、カセッテ1は、分離可能なフロント板10とバック板20とから全体として薄形の矩方体状に構成され、その内部空間に輝尽性蛍光体シート28を収容する。輝尽性蛍光体シート28は支持板27に固定された状態で収容されており、この状態でフロント板10側から放射線を照射して放射線撮影をした後、カセッテ1は、輝尽性蛍光体シート28に記録された放射線画像情報を読み取るための読取装置に装着される。
【0049】
図1(B)、図2、図3のように、フロント板10は、矩形状の枠体からなるフレーム11と、フレームの内面側に固定された矩形状の前面板13とを備える。フレーム11は、フレーム側面110と、フレーム底面111と、所定の傾斜角でフレーム底面111から内側に傾斜した傾斜面112と、フレーム内面114と、傾斜面112の先端でフレーム内面114と対向する内向面113と、フレーム内面114から直立するように設けられた遮光突起115と、フレーム側面111に設けられた挿入孔14と、内向面113から傾斜面112に形成された切り込み部15a、15bと、グリップ用凹部16a、16bとを備える。傾斜面112と遮光突起115とによりフレーム11の内部にフレーム側面110に沿って凹部12を形成する。
【0050】
上述のように、フレーム11に傾斜面112を設けることによって、バック板20がフロント板10と合体するときの位置合わせ精度はさほど要求されず、設計及び製造が容易となる。即ち、バック板20がフロント板10と合体するときの位置が多少ずれても、傾斜面112がバック板20を合体位置まで自動的に導くため、読取装置側の部品精度や組立精度に対する要求がさほど高くならない。また、読取装置の輸送時に装置の骨格や機構に微妙な変形がたとえ生じても、フロント板10とバック板20の合体作業で不具合を起こす確率を極めて小さくすることができる。
【0051】
また、図1(B)、図3、図5のように、フロント板10は、放射線撮影時に患者の胸壁側に位置する胸壁側側壁を構成するフレーム116を有し、フレーム116は、フロント板10とバック板20との合体時にバック板20の端部にある当接面204(図5(C))を覆うようにして遮光および施錠を行う遮光面117を有する。フレーム116は蝶番の支点116bで遮光面117とともに回動するようになっている。バック板20とフロント板10を分割する場合は、フレーム116が支点116bで図5(D)の破線のように回動し、また、ほかの3辺に設けられた傾斜面112によるバック板20とフロント板10との合体時の位置合わせ精度を妨げない。
【0052】
なお、胸壁側側壁であるフレーム116が遮光面117でバック板20の当接面204を覆ったときの遮光を確実にするため、遮光面117と当接面204との間に遮光目的の緩衝材(図示せず)を設けてもよく、その場合、緩衝材は当接面204または遮光面117に貼り付けられる。
【0053】
フレーム116における遮光および施錠状態を確実にするために、図5(C)、(D)のように、遮光面117に凸状のリブ118が設けられ、このリブ118がバック板20側の当接面204の一部に長手方向に延在するように設けられた溝205に嵌合することで、カセッテ1の内部への光の進入経路をクランク状にして遮光状態を確実にするとともに、外部からロック開閉部のプッシュラッチ機構による力ではなく胸壁側側壁のフレーム116を強制的に開こうとする力が働いた場合でもこの嵌合部分の構造によって不測に開くことを防止している。
【0054】
さらに、上述のように凸状のリブ118と溝205が嵌合した後に、後述のように、ロック爪30a、30bをロック状態にすることでバック板20が胸壁側に微動し胸壁側側壁のフレーム116が開くことを防止し、外部からロック開閉部のプッシュラッチ機構による力ではなくフレーム116を強制的に開こうとする力に対して強い妨げとなる。また、フレーム116の遮光面117に凸状のリブ118をバック板20側の溝205に嵌合するように配することでフレーム116も強度のある形状を取ることができる。
【0055】
フレーム11および前面板13は、例えばアルミニウム、硬質プラスチック、炭素繊維強化プラスチックなどから形成されることが好ましく、特に前面板13は、放射線吸収の比較的小さい部材で形成されることが好ましい。また、フレーム11と前面板13は一体に構成されていてもよい。
【0056】
図1(A)、図2のように、バック板20は、矩形状のバック板本体21と、薄板24と、輝尽性蛍光体シート28を固定する支持板27とを備え、適度な剛性及び適度な柔軟性を有するように構成されている。輝尽性蛍光体シート28を固定した支持板27は、両面テープや接着剤などによって張り替え可能な強さで薄板24に接着されている。
【0057】
薄板24は、バック板本体21の内面から直立した複数のリブ214に接着されている。リブ214は、バック板本体21の内面と薄板24との間に空気相23を形成し、カセッテの軽量化に貢献する。このように、輝尽性蛍光体シート28はバック板本体21と一体構造を形成している。
【0058】
バック板20をフロント板10と合体させると、バック板本体21の薄板24に固定された支持板27と輝尽性蛍光体シート28は、図5(D)のように、輝尽性蛍光体シート28の端面28aが筐体側側壁のフレーム116の内面116aに当接または近接するようにカセッテ1の内部空間に収納される。また、両者を分離するときには、フレーム116が蝶番の支点116bで遮光面117とともに回動し、輝尽性蛍光体シート28の端面28aと筐体側側壁のフレーム116の内面116aとの間に隙間が形成され、バック板20とフロント板10とが分離可能となるようになっている。
【0059】
また、複数のリブ214は後述の自動露出機構の放射線検出部分(図示せず)の妨げにならない位置に配置され、放射線検出部分による放射線情報取得の際にデータが測定位置により大きく異ならないようになっている。この自動露出機構の放射線検出部分は空気相23にすることが放射線透過を考慮すると望ましいが、バック板の強度が必要な場合は、バック板を構成する材料よりも放射線の透過のよい材料を空気相23に均一に充填し強度の向上を図ってもよい。
【0060】
また、輝尽性蛍光体シート28を交換する場合は、支持板27ごと薄板24から剥がし取り、その後、新しい輝尽性蛍光体シート28が添付された支持板27を両面テープや接着剤などによって薄板24に接着すればよい。
【0061】
また、輝尽性蛍光体シート28の交換を容易にするために、支持板27を両面テープや接着剤などによって薄板24に接着するのではなく、磁力によって吸着するように構成してもよい。例えば、支持板27をラバーマグネットで構成するか、支持板27の裏面(輝尽性蛍光体シート28が貼り付けられていない方の面)にラバーマグネットを接着しかつ薄板24の表面を強磁性体で構成する。このような構成により、輝尽性蛍光体シート28が接着された支持板27を簡単にバック板20から取り外すことができる。また、支持板27の裏面を強磁性体で構成し、薄板24上にラバーマグネットを貼り付ける構成にしても、同様の効果が得られることは言うまでもない。
【0062】
バック板本体21は、バック板裏面210と、バック板側面211と、リム212と、バック板本体21の内面から直立した内壁213と、上述の複数のリブ214とを備える。リム212と内壁213との間にバック板側面211に沿って凹部22が形成される。
【0063】
バック板20は、バック板20とフロント板10とを図2のように合体したとき、胸壁側側壁を構成する一辺以外においてバック板20の凹部22へフロント板10の遮光突起115が入り込むとともに、フロント板10の凹部12ヘバック板20のリム211が入り込むようになっている。かかる構造により外光が輝尽性蛍光体シート28ヘ到達しない遮光状態を実現できる。なお、フロント板10の凹部12へ例えばビロードやスポンジなどを貼り付けるとさらに遮光性を向上できる。
【0064】
また、図2に示すように、カセッテ1は、フロント板10とバック板20が合体した状態で、フロント板10の傾斜面112の先端とバック板側面211との間にある程度のギャップgが生ずるようになっている。このギャップgは、フロント板10とバック板20との合体をスムーズに行うために必要な間隔になっており、ギャップgの間隔は、例えば0.2〜2mm程度あれば、フロント板10とバック板20の合体を十分スムーズに行うことができる。また、このギャップgは、フロント板10とバック板20との製造誤差を吸収する意味でも重要であり、フロント板10とバック板20との合体動作の信頼性と安定性を向上させている。この実施の形態では、上述したような凹部と凸部の組合せによる遮光構造を採用しているため、このギャップgから入り込んだ外光が輝尽性蛍光体シート28まで到達して輝尽性蛍光体をかぶらせることはない。
【0065】
また、バック板本体21は、後述の読取装置内の磁石54ヘ磁力で吸着可能なように、通常のプラスチックで形成し、鉄箔などの磁性体シート(図示せず)をバック板裏面210に貼り付けるように構成してもよい。また、バック板裏面210に磁性体物質を塗布する方法などを用いてもよい。鉄箔などの磁性体シート(図示せず)は、後述の自動露出機構の放射線検出部分の妨げにならない位置に配置され、自動露出機構の放射線情報取得の妨げにならないようになっている。
【0066】
また、バック板裏面210は、磁石54に吸着されたとき、磁石54で形成される平面に従うように構成されている。このため、バック板20は、有る程度の剛性を有するとともに磁石54で形成される平面に従うことができるだけの柔軟性を有している。このように、バック板20に有る程度の柔軟性を持たせることで、例えばバック板20が経年変化や使用状況によって変形したり反ったりしても、磁石54側の平面に従うことでバック板20の変形や反りが矯正される。従って、画像情報読取時に輝尽性蛍光体シート28の表面を常に平面に保つことができる。
【0067】
また、フロント板10とバック板20との分離動作を行う際に、光密に閉じられたバック板20とフロント板10とを引き剥がすため、輝尽性蛍光体シート28の周辺を取り巻く空間が一気に拡大することで圧力変化が生じることがあり、この圧力変化によりバック板20とフロント板10の間を維持しようとする力が発生し、この力に打ち勝つようにバック板を磁石54により保持したりフロント板を保持する必要が生じるが、この保持力のためバック板20を通常貼り付けて保持する以上の磁力を必要とし、またフロント板10の保持に関しても同様に通常に保持する以上の保持機構が必要となってしまう。かかる急激な圧力変化を回避するためにもバック板20とフロント板10を引き剥がす前に胸壁側の側壁を開放することで輝尽性蛍光体シート28の周辺を取り巻く空間に対する空気の導入路を確保することが好ましい。
【0068】
上述のように、バック板20とフロント板10を引き剥がすための分離動作を行う際に空気の導入路を確保することは、本実施の形態のマンモグラフィーカセッテに限らず放射線撮影用カセッテ全般に関して有効な手段であり、空気の導入路として胸壁側側壁のようにカセッテ側壁を開閉する手段に限らず、空気の導入路として活用できる専用の開閉可能な窓(図示しない)等を設けるなど様々な形態をとることができる。
【0069】
次に、図3、図4、図5を用いて、カセッテ1のロック機構について説明する。カセッテ1は、フロント板10とバック板20との合体状態を保ち(施錠状態)かつ分離可能状態(開錠状態)にするためのロック機構を備える。ロック機構はプッシュラッチ機構により駆動されるように構成されている。
【0070】
図3(A)、図5(B)のように、プッシュラッチ機構は、カセッテ1の胸壁側側壁を構成するフレーム116と反対側の側面の近傍に配置されたプッシュラッチ部39と、プッシュラッチ部39を矢印Q1の方向に付勢するように設けられた一対のコイルばね38bとを備える。フロント板10のフレーム側面110に挿入孔14が設けられ、バック板20のバック板側面211に挿入孔34が設けられている。挿入孔14は合体時に挿入孔34に対応する位置関係にある。
【0071】
プッシュラッチ機構は、挿入孔14及び挿入孔34から棒状部材を挿入しプッシュラッチ部39をプッシュする度に、ロック機構がロックON状態/ロックOFF状態に切り替わる方式(例えば、シャープペンシルで芯を出し入れするときに用いられる公知の機構として知られるプッシュラッチ方式)を採用している。各ばね38bは、その一端がプッシュラッチ部39に連結され、他端がバック板本体21に連結されている。この一対のばね38bによりプッシュラッチ部39は常に矢印Q1方向に移動しようとする力を受けている。
【0072】
バック板20は複数のロック爪30a、30bを有し、各ロック爪30a、30bは、その先端がロックON/OFF動作に伴ってバック板側面211の開口部31a、31bで矢印Q1またはその逆の矢印Q2の方向に移動できるように構成されている。
【0073】
バック板20は別のロック爪32a、32bを更に有し、各ロック爪32a、32bは、ロックON/OFF動作に伴ってバック板側面211の開口部33a、33bの中を矢印Q1またはQ2の方向にスライドできるように構成されている。
【0074】
図3(A)、図5(B)のように、プッシュラッチ部39には連結部材35が連結され、連結部材35にはロック爪30a,30b及び32a、32bが連結され、プッシュラッチ部39が方向Q2に移動すると、連結部材35を介してロック爪30a、30b、32a、32bがそれぞれ方向Q2に移動するようになっている。
【0075】
また、連結部材35は一対のコイルばね38aにより方向Q1に付勢されている。即ち、ばね38aの一端が連結部材35に連結され、他端がバック板本体21に連結されており、ばね38aにより連結部材35は常に矢印Q1方向に移動しようとする力を受けている。
【0076】
ここで、ロックON状態とは、ロック爪30a、30b、32a、32bの各先端が図1(A)のようにバック板側面211より外側に突出た状態をいう。このロックON状態の時の図3(A)の点線U1、U2におけるカセッテ1の要部断面を図4(A)、(B)に示すが、ロック爪30a、30bは、図4(A)のようにバック板側面211の開口31aを突き抜けて、その先端がフロント板10のフレーム内面114と内向面113の間の凹部12に突入した状態にある。また、プッシュラッチ部39は、図3(A)、図4(B)のように、一対のばね38bにより付勢されてバック板側面211に当接し、連結部材35から離れている。
【0077】
また、ロックON状態で、ロック爪32a、32bの先端は、矢印Q1の方向へ移動した状態にある。この時の図3の点線U3、U4におけるカセッテ1の要部断面を示す図4(E)、(F)のように、ロック爪32a、32bの位置がフロント板10の切り込み部15a、15b(内向面113と傾斜面112に設けられた開口部分)に対しずれており位相が合わない状態、即ち、バック板本体21をフロント板10のフレーム11から引き剥がそうとしても、図4(E)のようにバック板20のロック爪32a、32bがフロント板10の内向面113に当たるため、バック板20がフロント板10から分離できない状態となっている。
【0078】
ロックOFF状態とは、ロック爪30a、30bの先端がバック板側面211より内側に入り込んだ状態をいう。この時の図3の点線U1、U2におけるカセッテ1の要部断面を図4(C)、(D)に示す。図3(A)、図5(B)のように方向Pから挿入孔14及び挿入孔34に棒状部材14aを挿入し、図4(D)のように、プッシュラッチ部39を一対のばね38bの付勢力に抗してプッシュすると、プッシュラッチ部39は、バック板側面211から離れて連結部材35を押し付ける。これにより、連結部材35が一対のバネ38aの付勢力に抗して方向Q2に移動し、所定の距離だけ移動し、そこで停止した状態となるようになっている。これにより、ロック爪30aは、その先端が図4(C)のようにバック板側面211の開口31a内へ後退した状態となる。
【0079】
更に、ロックOFF状態の時の図3の点線U3、U4におけるカセッテ1の要部断面を図4(G)、(H)に示すが、上述のように連結部材35が矢印Q2の方向ヘ所定の距離だけ移動すると、この連結部材35と連動してロック爪32a、32bも方向Q2ヘ同じ距離だけ移動して停止し、この停止位置でロック爪32a、32bはフロント板10の切り込み部15a、15bと位相が合う状態、即ち、図3(H)のようにバック板20のロック爪32a、32bが切り込み部15a、15bに位置し内向面113がないため、バック板20がフロント板10から分離できる状態となる。
【0080】
上述のように、ロックON状態の時に、挿入孔14及び挿入孔34から棒状部材14aを矢印Pの方向ヘ1回だけ挿入しプッシュすると、ロックOFF状態へと移行し、フロント板10とバック板20が分離可能な状態となる。挿入孔14、挿入孔34から棒状部材14aを作用させない限り、このロックOFF状態は継続し維持される。
【0081】
ロックOFF状態の時に、挿入孔14、挿入孔34から棒状部材を矢印Pの方向ヘ1回だけ挿入しプッシュすると、上述の停止状態が解除するようになっており、連結部材35が方向Q1へ所定の距離だけ移動した状態で停止し、図4(A)、(B)に示すロックON状態ヘと移行する。連結部材35が矢印Q1の方向ヘ移動するとロック爪32a、32bも矢印Q1の方向ヘ同じ距離だけ移動して、図4(E)、(F)に示すロックON状態となる。
【0082】
すなわち、ロックOFF状態の時に、挿入孔14、挿入孔34から棒状部材14aを矢印Pの方向ヘ1回だけ挿入しプッシュすると、ロックON状態ヘと移行し、フロント板10とバック板20が分離不可能な状態となる。次に、挿入孔14、挿入孔34から棒状部材14aを作用させない限り、このロックON状態は継続し維持される。
【0083】
カセッテ1は、更に図5(B)に示すように、上述のロック機構と連動して胸壁側側壁を構成するフレーム116を回動させる連動機構を有する。この連動機構は、ロック爪32a、32bが突き出ている両側面にロック爪32a、32bと係合するように設けられた一対の板状の連動部材321a、321bと、連動部材321a、321bを図の方向Sと反対方向に付勢する一対のバネ38cとを備える。連動部材321a、321bは、フレーム116に延びた先端側に長孔部322を有し、この長孔部322にフレーム116の支点部116bが嵌め込まれている。連動部材321a、321bが図の方向Sへ移動すると、フレーム116は支点部116bで図の回動方向Tに回動するようになっている。
【0084】
上述のようにロック機構によりロック爪32a、32bが移動してロックOFF状態となると、ロック爪32a、32bと連動して連動機構の連動部材321a、321bが方向Sに移動してフレーム116を回動方向Tへ回動させることにより、胸壁側側壁116を開放する。これにより、輝尽性蛍光体シート28はその端面28aが胸壁側側壁116から離れ、胸壁側側壁116と干渉することなく、カセッテ1の読取装置内等でフロント板10とバック板20とを円滑に分離でき、後述のように輝尽性蛍光体シート28から放射線画像の読み取りを信頼性よく行うことができる。
【0085】
また、上述のロックON状態となると、連動部材321a、321bが連動して逆方向に移動し、胸壁側側壁を閉塞させる。これにより、カセッテ1内を遮光状態とするとともに、輝尽性蛍光体シート28の端面28aがフレーム(胸壁側側壁)116の内面116aに当接または近接する。そして、この施錠状態では、輝尽性蛍光体シートを胸壁側側壁に移動させるように上述のロック機構のばね効果が働き常に胸壁側側壁の側に輝尽性蛍光体シートが当接または接近する。
【0086】
上述のように、ロック機構及び連動機構によれば、ロック機構によるフロント板10とバック板20の施錠及び開錠を行うロック開閉動作に連動して合体及び分離動作を行うことができ、開動作の場合、その開錠と遮光の解除を一動作で行うことができる。また、施錠状態と開錠状態を交互に維持可能であるため、ロック機構によるフロント板とバック板の分離動作が簡便である。
【0087】
なお、フロント板10とバック板20の分離動作の簡便性を更に促進させるために、フロント板10とバック板20が分離する方向に力が働くようなばね機構をカセッテ1に内蔵してもよく、この場合、ばね効果がある緩衝材を使用することも可能である。
【0088】
また、上述の例では、輝尽性蛍光体シートまたは輝尽性蛍光体シートを接着した板状部材が、両面テープや接着剤などで貼り替え可能な状態でバック板20の内面に接着されてバック板20とともに移動する構成としたが、輝尽性蛍光体シートまたは輝尽性蛍光体シートを接着した板状部材を特にバック板20に固定せずに、ロック機構がロックのために動く動作によりゴムなどでできたパッドが輝尽性蛍光体シートまたは板状部材を押圧した状態で胸壁側側壁の側に動くときに摩擦力で輝尽性蛍光体シートまたは板状部材を一緒に移動させるようにしてもよい(図9参照)。
【0089】
次に、バック板20とフロント板10とを正しい方向で合体させるための逆入れ防止機構について説明する。フロント板10の切り込み15a、15bとロック爪32a、32bは、カセッテ1の側面側の図3に示す中心位置Cから所定の距離だけ離れた場所に配置してある。切り込み15a、15bとロック爪32a、32bをカセッテ1の側面側の中心位置Cからずらして配置することで、バック板20とフロント板10の方向が正しい方向でないと合体できない。
【0090】
上述の構成により、例えば、使用者がカセッテ内部の清掃や輝尽性蛍光体シート28の張り替えなどの理由でカセッテ1を分離し、作業終了後に再び合体しようとしたときに、バック板20とフロント板10の方向を誤って合体させるおそれがなくなる。このように、バック板20とフロント板10の方向を誤って合体させるおそれを回避するための機構を逆入れ防止機構と呼ぶ。
【0091】
なお、ロック爪32aと切り込み15aのぺア及びロック爪32bと切り込み15bのペアのいずれか一方のぺアが、カセッテ1の側面側の中心位置Cからずれて配置されていれば、他方のぺアはカセッテ1の側面側の中心位置C上に配置されていても差し支えない。
【0092】
また、フロント板10のフレーム11(例えば、フレーム側面110の内面や傾斜面112など)か、バック板20の外周部(例えば、バック板側面211の外面)のいずれか一方に少なくとも1つの凸部を設け、他方に少なくとも1つの凹部を設け、この凸部と凹部をフロント板10とバック板20とが正しい方向で相対したときにのみ合致するように配置することで、簡単に逆入れ防止機構を構成できる。
【0093】
例えば、バック板側面211の外面にロック爪32a、32bと同様な形状の凸部を設け、フロント板10のフレーム11に切り込み15a、15bと同様な形状の凹部を設け、この凸部と凹部を、ロックOFF状態でのロック爪32a、32b、切り込み15a、15bと同じ位置関係に配置することによって、逆入れ防止機構を構成できる。
【0094】
また、この実施の形態では挿入孔14や挿入孔34を円形形状で表現しているが、これは、挿入孔14や挿入孔34を円形形状に限定するものではない。例えば、コイン等を用いてロック解除ができるように、挿入孔14や挿入孔34の形状を長方形や長穴形状等にしてもよい。
【0095】
次に、上述のロック機構のロック状態表示手段について説明する。図6はカセッテ1のバック板20を裏側(フロント板10と反対側)から見た図であり、図6(A)はロックON状態、図6(B)はロックOFF状態を示している。
【0096】
ロック状態表示手段203は、連結部材35と連動して移動する表示部203aと、バック板20のバック板裏面210に表示部203aがその中で移動できるように設けられた開口部202とを備える。表示部203aは、ロックON状態で図6(A)のように開口部202の下側に存在し、ロックOFF状態では、図6(B)のように開口部202の上側に移動する。
【0097】
ロック状態表示手段203の表示部203aの位置は、開口部202によってカセッテ1の外部から観察できるので、センサを用いて外部からカセッテ1のロック状態を監視することができる。このようにカセッテ1のロック状態をセンサで外部から監視することで、フロント板10とバック板20の分離や合体の際に、カセッテ1のロック機構が正しく動作しているかを確認でき、正しく動作していないときには分離動作や合体動作のリトライを行ったり、所定の表示手段にエラーメッセージを表示したりすることが可能となる。
【0098】
次に、カセッテ1の情報記憶手段について図6で説明する。図6(A)のように、バック板裏面210上の挿入孔34と同じ側に情報記憶手段としてコード記憶素子200が貼り付けられている。このコード記憶素子200は、電磁波やマイクロ波などを用いた無線技術を用いて、コード記憶素子200に書き込まれたコードを読み取り可能な素子である。電磁波やマイクロ波などの無線技術を用いてコードを読み取り可能な素子を使用すると、コード記憶素子200とコード記憶素子200の読取装置の位置関係が多少ずれていてもコード記憶素子200に記録されているコードを精度良く読み取ることができるので便利である。このような素子として、例えば、非接触IDラべル(Sラベル)やタイリスと呼ばれる素子などが使用できる。コード記憶素子200には、輝尽性蛍光体シート28の識別番号(ID番号)や製造年月日、輝尽性蛍光体のバージョン番号、カセッテのサイズを表す番号などがコードとして記録されている。
【0099】
また、コード記憶素子200は、図6(A)のようにカセッテ1の搬送幅方向の中心線m上に配置するか、図6(B)のようにカセッテ1の搬送幅方向の中心線m上から搬送幅方向に一定の距離Xだけ離れた平行線上に配置するのがよい。Xの値は、カセッテサイズによらず常に一定の値である。
【0100】
なお、コード記憶素子200は、光学的に読み取り可能なパターンが印刷されたシートであってもよい。例えばバーコードラベルなどが良く知られている。
【0101】
また、コード記憶素子200が電磁波で読み書き可能な素子の場合は、コード記憶素子200をバック板裏面210ではなく、バック板20の内部に配置するようにしてもよい。読み書きが電磁波で行われるため、コード記憶素子200がバック板裏面210上に存在する必要はない。この場合、バック板裏面210上に、輝尽性蛍光体シート28の識別番号(ID番号)等を印刷したラべルを貼り付けておくと、視覚的にも認識することができるのでより分かりやすい。
【0102】
さらに、バーコード読取方式と電磁波で読み書きする方式を併用すれば、さらに便利である。この場合、バーコードラベルの内容と電磁波で読み書きする素子に記録した内容が対応づけられていることが重要である。
【0103】
次に、図12により、上述のカセッテ1の放射線撮影時の使用方法を乳房撮影の場合を例として説明する。図12(A)の側面図に示すように、図の上下方向にカセッテ1と圧迫板161との間に被験者の乳房150を挟み込むとともに、カセッテ1の側壁116を被験者の胸壁151に当てた状態で、圧迫板161の図の上方に対向するように配置された放射線管160から放射線を放射して放射線撮影を行う。このとき、カセッテ1内の輝尽性蛍光体シート28はその端面が上述のように側壁116の内面に当接または接近しているので、得られる放射線画像の撮影範囲が胸壁151側に近づくので好ましい。また、輝尽性蛍光体シート28の端面と胸壁151との距離を2mm以下にできるので、規格(IEC60406)を充分に満足することができる。なお、乳房撮影は図12(A)のようなカセッテ1、圧迫板161、放射線管160等の相対関係を保ったまま、角度を変えて行うことができ、例えば水平方向に撮影することもできる。
【0104】
また、カセッテ1の図の下方には自動露出機構(フォトタイマ)のためのセンサ部162が配置されており、フロント板10からバック板20へと透過した放射線の強度をセンサ部(放射線検出体)162で測定し、露出を制御できるようになっている。また、図12(B)の平面図に示すように、センサ部162は複数設けてもよい。
【0105】
上述の乳房撮影においては、胸部や腹部の放射線撮影よりも弱い放射線を用いて撮影を行うため、自動露出機構のセンサ部162は図12(A)のように披検体に対しカセッテ1を挟んで対面側に透過した放射線を検出する構成とすることで、センサ部162が放射線画像として輝尽性蛍光体シートに写りこむことを防止している。このような場合、カセッテを透過した後の放射線量が自動露出機構の1つまたは複数のセンサ部にできるだけ多く到達することが好ましい。また、複数のセンサ部を用いた場合、自動露出機構においては個々の放射線検出体に対する放射線到達量のバラツキが少ないことが望まれる。このため、カセッテの自動露出機構におけるセンサ部の配置位置は、放射線の透過を妨げる金属部品や樹脂成型における樹脂板補強用の梁(リブ)などが配置されないようにフロント板とバック板のロック機構、フロント板とバック板を施錠・開錠するロック機構のロック開閉動作領域及び胸壁側側壁の開閉機構の連動機構などを回避した放射線均一透過領域に設定することにより、自動露出機構を使用した場合においても良好な画像が得られる。例えば、図5(A)、図12(B)のように、乳房撮影用カセッテでは、披検体がおかれるカセッテ胸壁側側壁からの一定領域で胸壁側を底とする中央凸形の領域206が放射線均一透過領域となっている。
【0106】
なお、かかる構成をとるためにバック板の放射線均一透過領域における剛性が不足する場合は放射線透過性のよい物質をバック板20の内面と輝尽性蛍光体シート28の間に配置してもよい。また、フロント板10とバック板20のロック機構に関しても胸壁側側壁と直交するカセッテ側壁および胸壁側側壁と対向する側壁の1つまたは複数に配置することにより、自動露出機構の放射線均一透過領域から外すことが可能となる。
【0107】
〈第2の実施の形態〉
【0108】
次に、図7および図8を参照して第2の実施の形態によるマンモグラフィーカセッテ(乳房撮影用カセッテ)を説明する。図7は本実施の形態の乳房撮影用カセッテ(以下、「カセッテ」という。)の各動作を説明するための側面図である。
【0109】
第2の実施の形態によるカセッテ90は、バック板20がフロント板10に対し胸壁の対辺側から胸壁側側壁の方にスライドすることによりカセッテに内包される輝尽性蛍光体シート28を胸壁側側壁の内面に隣接させることができる構造を有する。
【0110】
図7に示すように、カセッテ90のフロント板10は、胸壁側にフロント板10と一体に設けられた胸壁側側壁63と、胸壁側側壁63の上端でカセッテの内側面に嵌合するように設けられた遮光用突起部材61と、内面に輝尽性蛍光体シート28の画像記録面をごみや挨などの異物から保護するために設けられた不織布65とを有する。また、バック板20は、カセッテ90として合体したときに、輝尽性蛍光体シート28をフロント板20側に押し付ける押付部64を有する。この押付部64に輝尽性蛍光体シート28が貼り付けられている。
【0111】
カセッテ90は、図7(D)のようにバック板20とフロント板10が分離した状態で、図7(A)のようにバック板20をフロント板10に図の上方から下方に移動させ合わせたとき、フロント板10の胸壁側側壁63の遮光用突起部材61と、バック板20の輝尽性蛍光体シート28の押付部64の先端64aとの間に隙間67ができるとともに、胸壁側側壁63の対面の側壁66に隙間62が同様にできる寸法関係となっている。
【0112】
カセッテ90は、図7(A)のように、図7(D)の状態からバック板20をフロント板10に図の上方から下方に移動させて合わせると、輝尽性蛍光体シート28はバック板20の押付部64とフロント板10の底面に配置された不織布65との間に位置するようになっている。
【0113】
また、バック板20の押付部64に貼り付けられた輝尽性蛍光体シート28は、バック板20が図の水平方向nにスライドすることで図7(A)の状態からフロント板10の胸壁側側壁63に寄せられて図7(B)の状態になる。この状態で輝尽性蛍光体シート28の先端28aが胸壁側側壁63の内面63aに当接または接近する。
【0114】
図7(B)で示す状態では、フロント板10に固定的に構成されたロック爪625と、バック板20に構成されたばね性のある爪624とが噛み合う。ばね性のある爪624は、図7(C)のように外部からピン627などにより持ち上げられてフロント板20のロック爪625との噛み合いが解かれた状態になるまでバック板20がスライドすることはない。
【0115】
また、図7(B)のように、バック板20とフロント板10とは、図の上下方向に分離されないようにバック板20に固定的に配置された爪622とフロント板10にスライド可能に構成されたスライド爪620との間で係合することで閉錠状態とされロックされる。フロント板20のスライド爪620はばね623により常に胸壁側側壁63の対面側の側壁66の側に位置するようになっている。
【0116】
バック板20とフロント板10とを分離する場合には、図7(B)の状態で図7(C)のように外部からピン627などにより爪624を持ち上げ、フロント板10のロック爪625とバック板20の爪624との噛み合いが解かれた状態としてから、バック板20の爪622とフロント板20のスライド爪620との係合を解くようにバック板20を図7(B)の水平方向nと反対方向n’にスライドさせる。これにより、図7(C)のようにバック板20を開錠状態(非ロック状態)とし、輝尽性蛍光体シート28の先端28aと胸壁側側壁63の内面63aとが離れ、図7(D)のようにバック板20とフロント板10とを図の上下方向に分離することができる。
【0117】
また、スライド爪620に付けられた突起列621がバック板20側に露出するように設けられており、作業者が外部からピン627により施錠を開錠することなく、突起列621をスライドさせることで直にスライド爪620を胸壁側側壁63の方にスライドさせることができる。これにより、ばね性のある爪624を持ち上げることなくバック板20とフロント板10とを図の上下方向に分離可能にできる。
【0118】
突起列621によるスライド爪620の胸壁側側壁63の方へのスライドにより、外部からのピン627による開錠を行うことなく、バック板20とフロント板10とを図7(E)のように胸壁側側壁63の側を中心に相対的に回動させることにより分離することができる。また、カセッテの読取装置においても図7(E)に示すような相対的な回動によりバック板20とフロント板10との分離が可能である。
【0119】
なお、上述の第1の実施の形態と同様に、蝶番構造でフロント板10またはバック板20と接合された胸壁側側壁63は、閉状態で施錠状態、開状態で開錠状態となるロック機構を構成することができる。このロック機構は、胸壁側側壁63がスライドしフロント板10またはバック板20に取り付けられて遮光を行う動作により施錠状態となる滑動機構から構成してもよい。
【0120】
さらに、胸壁側側壁63と直交するカセッテ側壁及び胸壁側側壁と対向する側壁のうちの1つまたは複数に図3〜図5のようなロック機構を設け、このロック機構によるフロント板とバック板の施錠及び開錠を行うロック開閉動作に連動して、カセッテが取り扱われる装置内等で輝尽性蛍光体シートを露出するように構成でき、この場合、その開錠と遮光の解除を一動作で行うようにできる。この連動機構は、上述のように、フロント板10とバック板20の分離動作が簡便であるように施錠状態と開錠状態とを交互に維持可能なロック機構が好ましい。
【0121】
次に、図8により図7のカセッテの変形例を説明する。図8はカセッテの概略的な側面図である。図8に示すカセッテ90aは、輝尽性蛍光体シート28が単独のシート状であり、バック板20側の押付部64の輝尽性蛍光体シート28との接触面がゴムなど摩擦力を発生する材料で一部分または全面に形成されている。図8(A)のような分離状態から図8(B)のように合体され、バック板20が図8(B)の状態からスライドしながら、輝尽性蛍光体シート28がバック板20側の押付部64により胸壁側側壁63に寄せられることで、輝尽性蛍光体シート28の端面28aが図8(C)のように胸壁側側壁63の内面63aに当接または接近した状態になる。
【0122】
なお、カセッテ90a内に輝尽性蛍光体シート28の代わりに感光フィルムを収納する場合には、放射線を受けることにより発光するスクリーンが胸壁側側壁63の端部から貼り付けられるため、胸壁側側壁63の対面側における画像領域に入らない部分に主に上述の摩擦力発生材料が取り付けられる。
【0123】
また、図8(B)、(C)では、輝尽性蛍光体シート28はバック板20の押付部64とフロント板10の内面の不織布65との間に挟まれる状態となり、不織布65で輝尽性蛍光体シート28の画像記録面がごみや挨などの異物から保護される。
【0124】
次に、図9により、フロント板10とバック板20との分離時に図7のカセッテ側壁の胸壁側側壁に隙間を形成するための胸壁側側壁構造の変形例について説明する。
【0125】
図9(A1)、(A2)に示す例は、フロント板10と胸壁側側壁63との接合部またはその近傍にヒンジ部を設けたものである。図9(A1)のように、フロント板10は、胸壁側側壁63と一体に構成されており、フロント板10と胸壁側側壁63との間であって屈曲したときに角部となる位置にヒンジ部81aを設けている。胸壁側側壁63の先端にはバック板20の端部の当接面20aに当接するように折れ曲がった当接部63bが設けられている。また、バック板20の当接面20aの先端にはフロント板10の胸壁側側壁63の内面63aに部分的に当接するように折れ曲がった折れ曲がり部20bが設けられている。
【0126】
また、図9(A1)のようにフロント板10とバック板20との合体時には、バック板20の折れ曲がり部20bがフロント板10の胸壁側側壁63の内面63aに当接または隣接するとともに、胸壁側側壁63の当接部63bがバック板20の当接面20aに当接するようにして当接部63bが当接面20aに嵌め込まれる。このため、カセッテ内部を充分な遮光状態にできる。また、ヒンジ部81aは、若干薄肉状に形成されているが、充分な遮光性を有する厚さとなっている。
【0127】
図9(A1)の状態から胸壁側側壁63をヒンジ部81aで折り曲げるように回動させて当接部63bの嵌め込みを解除すると、図9(A2)のように胸壁側側壁63はヒンジ部81aでほぼ真っ直ぐか若干折れ曲がった状態となり、バック板20の先端とフロント板10の胸壁側側壁63との間には隙間67が形成される。この状態で、バック板20とフロント板10とを図9(A2)のように図の上下方向に分離できる。
【0128】
また、図9(B1)、(B2)に示す例は、図9(A1),(A2)と同様に構成されているが、ヒンジ部81bは、胸壁側側壁63の長手方向(図の紙面垂直方向)の全体ではなく両端面側に形成されており、輝尽性蛍光体シート28の端面28aが胸壁側側壁63の内面63aに確実に当接または接近するように構成されている。
【0129】
また、図9(C1),(C2)に示す例は、図9(A1),(A2)と同様に構成されているが、フロント板10の胸壁側側壁63にヒンジ部81cが蛇腹状に形成されて変形容易に構成されている。
【0130】
また、図9(D1)、(D2)に示す例は、図9(A1),(A2)と同様に構成されているが、フロント板10に対し胸壁側側壁63が着脱自在に構成されている。即ち、図9(D1)のように、胸壁側側壁63は、当接部63bでバック板20の当接面20aに嵌め込まれるとともに嵌合部63cでフロント板10の先端部69に嵌合するようになっている。胸壁側側壁63は、図9(D2)の矢印方向に取り外すことができる。
【0131】
また、上述の各例では、フロント板10は胸壁側側壁63とともに柔軟なプラスチック材料やゴムやエラストマー等から構成され、ヒンジ部81a、81b、81cは、これらの柔軟性のある材料の屈曲性を利用して蝶番を構成している。このように胸壁側側壁63及びヒンジ部81a〜81cを柔軟性のある材料で一体に構成しているので、患者の皮膚に当てられたときに違和感が少なくなりカセッテの使用上好ましく、またカセッテの構造体の撓み等のためにカセッテの隙間に患者の皮膚などを挟み込んだりすることを未然に防止できる。
【0132】
上述のカセッテにおいて輝尽性蛍光体シートの画像記録面は被写体に近い位置で放射線撮影されることが良好な画像を得る上で好ましいので、画像記録面はフロント板10の内面に設けられた不織布65(図7,図8参照)に隣接または密接する位置にあることが好ましい。この場合、カセッテ側壁の胸壁側側壁63は、上述のように柔軟なプラスチックやゴムやエラストマーなどの屈曲性を利用したヒンジ部(樹脂ヒンジ)81a、81b、81cによりフロント板10と接合されまたは一体で構成されているが、分離時におけるフロント板10と胸壁側側壁63との間またはその近傍に設けられた樹脂ヒンジによる屈曲動作で輝尽性蛍光体シート28の端面28aと胸壁側側壁63との間に隙間が形成される構成により、カセッテ胸壁側側壁とフロント板10の内面63aに輝尽性蛍光体シート28の画像記録面の端面28aを当て付けた場合でも分離時には充分な隙間が形成される。この構造により、フロント板10とバック板20の2つの固体に回動または平行移動による離間動作が互いの隙間を保ったまま可能となる。
【0133】
また、バック板20側に輝尽性蛍光体シート28が添付されている状態でフロント板10とバック板20の2つの固体に回動または平行移動による離間動作が行われるときにも、カセッテ側壁内面と輝尽性蛍光体シートの端面が擦れるようなことが起きることなく上述の離間動作が互いの隙間を保ったまま可能となる。
【0134】
また、カセッテ内の輝尽性蛍光体シートは、光に対し露光特性をもつ感光体であるため通常は遮光されているが、本発明のように胸壁側側壁が開閉し、フロント板とバック板の2つの固体に回転または平行移動による離間する構造の場合、図5の胸壁側側壁を構成するフレーム116及び当接部117、または、胸壁側側壁に取り付けられた遮蔽用緩衝材とフロント板10(またはバック板20)は、胸壁側側壁が閉じられることにより摺接しまたは一部が重なり合い胸壁側側壁とフロント板またはバック板との間の遮光を行うようにできる。
【0135】
図10により、図7の胸壁側側壁構造の更に別の変形例を説明する。乳房撮影用カセッテでは、胸部や腹部の放射線撮影よりも弱い放射線を用いて撮影を行うため、フロント板に関しても放射線透過の部分的な相違も画像として写る可能性があり、好ましくない。そこで、胸壁側側壁を前述のようにフロント板と蝶番により接合する構成とした場合、その接合位置において画像に濃度差が発生することをできるだけ回避するため、図10(A)のように、蝶番構成可能な屈曲性のある比較的薄い板状部材91でフロント板10と胸壁側側壁63とを一様に覆うとともに、ヒンジ部81が輝尽性蛍光体シート28の端面28aよりも胸壁側側壁63側に形成されることで輝尽性蛍光体シート28の画像領域と重なり合わない。これにより、輝尽性蛍光体シート28の端面28a近傍における画像領域で画像に濃度差が発生しない。
【0136】
また、図10(B)のように、フロント板10を一体構成されたヒンジ部81まで厚さが一様になるように構成し、ヒンジ部81から先の部分10bが薄肉に構成され胸壁側側壁63を覆うとともに、ヒンジ部81が輝尽性蛍光体シート28の端面28aよりも胸壁側側壁63側に形成されることで輝尽性蛍光体シート28の画像領域と重なり合わない。これにより、輝尽性蛍光体シート28の端面28a近傍における画像領域で画像に濃度差が発生しない。
【0137】
また、図10(C)のように、蝶番構成可能な屈曲性のある比較的薄い板状部材92でフロント板10を一様に覆いヒンジ部81を形成するとともに、ヒンジ部81が輝尽性蛍光体シート28の端面28aよりも胸壁側側壁63側にあり、ヒンジ部81の図の上方側で比較的厚くなっている板状部材92で一体に胸壁側側壁63が形成されている。このように、ヒンジ部81が輝尽性蛍光体シート28の画像領域と重なり合わないので、輝尽性蛍光体シート28の端面28a近傍における画像領域で画像に濃度差が発生しない。
【0138】
なお、上述の図10(A)、(C)における板状部材91,92、及び図10(B)のフロント板10は、柔軟なプラスチック材料やゴムやエラストマーなどの屈曲性のある材料で構成されることが好ましい。
【0139】
次に、図11により図7の胸壁側側壁構造の更に別の変形例を説明する。前述の図10のようなヒンジ部81は柔軟なプラスチック材料やゴムやエラストマーなどの屈曲性のある材料で構成されることにより、カセッテの使用回数からその寿命は充分に確保されるが、材料の屈曲性を用いるという性質上、蝶番単体または一体的に構成されている構成部分を交換できることが望ましい。そこで、図11(A)のように、ヒンジ部81がフロント板10の先端部69に嵌合するとともに胸壁側側壁63の図の下端部63dに嵌合するように構成され、交換可能になっている。ヒンジ部81は、柔軟なプラスチック材料やゴムやエラストマーなどの材料からなる。
【0140】
また、図11(B)のように、胸壁側側壁63が一体にヒンジ部81を薄肉に構成し、ヒンジ部81の先端でフロント板10の先端部69に嵌合するようになっており、ヒンジ部81を胸壁側側壁63とともに一体に交換可能になっている。
【0141】
また、図11(C)のように、フロント板10が一体に薄肉のヒンジ部81を構成し、ヒンジ部81の先端で胸壁側側壁63の下端部63dと嵌合するようになっており、胸壁側側壁63が交換可能である。
【0142】
また、輝尽性蛍光体シートを使用した撮影においては輝尽性蛍光体シート上に蓄積された画像情報を読み取り数値変換しコンピュータ処理を行うため、放射線透過の部分的な相違をコンピュータ処理により補正することも可能である。その場合、接合部は必ずしも上記領域を避けた位置に配置しているとは限らない。上記のようにコンピュータ処理により補正する場合は、画像情報上、蝶番の画像などの予測しうる特異なデータを検出し補正する場合や、予めカセッテ側に補正開始位置を知らせる検出手段を設けておき、画像読取の走査時または画像上に記録され位置検出データからその位置を割り出す方式などを用いることができる。
【0143】
次に、上述のような放射線撮影用カセッテの好ましい構成について2例を説明する。
【0144】
第1の例は、静電気の発生を防止するように構成した放射線撮影用カセッテである。即ち、撮影作業時にべッド上に横たわる患者とシーツ・毛布等で擦られるためカセッテが帯電してしまい、読取装置内に取り込み処理を行う際に、その静電気が読取装置内に放電し、読取装置の誤動作や画像ノイズとして現れるなどの電気的な不具合を発生させるおそれがある。また、静電気の影響でカセッテ内に内包された輝尽性蛍光体シートにホコリが吸着され、画像に悪影響を与えることがあるなどの理由より、従来、カセッテを読取装置内に受け入れる投入口や輝尽性蛍光体シートが読取装置内に露出する位置に除電用に導電性の材料からなるブラシを設け、カセッテ外形面や輝尽性蛍光体の表面などをブラッシングし静電気を除去していた。しかし、輝尽性蛍光体シートの表面の除電のために導電性の材料からなるブラシ(カーボン繊維やステンレス繊維)でブラッシングすると、ブラシ先端と輝尽性蛍光体シートの表面間で放電が起こり、放電による光が画像として現れる場合があった。そこで、かかる状態を回避するために輝尽性蛍光体シートの背面部材を静電気の減哀特性の高い金属材料または導電性のある材料で構成することが好ましい。または、導電性加工及び帯電防止加工をすることが好ましい。このように導電性のある材料からカセッテの構成材料を形成し、強制的に接地すること等により上述の不具合を回避できる。
【0145】
この帯電防止加工は、公知の各種の方法で行われてよく、例えば帯電防止性能を有する界面活性剤を樹脂溶液または樹脂エマルジョンに添加し、塗布することによって実施できる。より具体的には、表面抵抗が1×1015Ω以下、好ましくは1×1013Ω以下とされればよい。帯電防止加工における基材への帯電防止剤の塗布の例として、粒径0.5μm以下の酸化錫(SnO)を用い、表面抵抗値が1010Ω以下となるような帯電防止層を設ける。帯電防止層は、金属酸化物微粉末、金属微粉末、有機帯電防止剤等により形成することができる。
【0146】
第2の例は放射線撮影用カセッテの衛生管理に関するものである。即ち、放射線撮影用カセッテは、病院施設で使用しさらに患者の素肌に直に触れることが多いため、紫外線による殺菌処理を行いカセッテの衛生管理が行われているが、紫外線照射の影響等で、カセッテを構成している樹脂材料の劣化や外観色の色あせ、カセッテの種類判別用シールの退色による誤判別などシステムに与える悪影響が多い。そこで、放射線撮影用カセッテの外側部分を抗菌処理するか、または抗菌剤(イオン交換性を有する無機化合物質に亜鉛や銀などの金属イオンを付加した物質等)を添加された材料で構成することにより、殺菌処理のための紫外線照射が不要または照射回数が少なくなり、また、紫外線照射によるカセッテの損傷がなくなるので、カセッテの長寿命化を達成できる。
【0147】
上述の抗菌処理は、例えば、カセッテの構成部材の表面に、抗菌剤を結合剤としてのバインダに添加した抗菌剤混合バインダを塗布することで行うことができる。添加する抗菌剤としては、特に限定する必要はないが、好ましくは銀、銅、亜鉛等をゼオライト、アパタイト、リン酸ジルコニウム等の無機物に担持させた無機系抗菌剤または有機系抗菌剤を使用できる。また、結合剤としてはポリエステル系またはアクリル系のバインダを使用できるが、これに限定されない。
【0148】
次に、図13乃至図15により、上述の図1〜図6のカセッテ1を使用して放射線撮影後の輝尽性蛍光体シートに蓄積された放射線画像情報を読み取る放射線画像読取装置について説明する。図13は放射線画像読取装置の概略的構成を示す側面図、図14は図13の放射線画像読取装置の概略的な平面図、図15は図13の放射線画像読取装置のカセッテの分離動作を説明するための要部側面図である。
【0149】
図13に示すように、装置本体2は、カセッテ1の挿入口3と、カセッテ1の排出口4と、搬送読取り部2a及びカセッテ挿入排出部2bの2つのユニットと、を備える。カセッテ挿入排出部2bは、搬送読取り部2aから簡単に取り外し可能な構造になっている。また、搬送読取り部2aとカセッテ挿入排出部2bとの間には防振ゴム73が配してあり、カセッテ挿入または排出時の振動が搬送読取り部2aへ伝わり難い防振構造になっている。
【0150】
また、カセッテ挿入排出部2b内の副走査手段50とカセッテの搬送機構40は、同一の基板71上に構築されている。この基板71と底板70の間に防振ゴム72を配置することで、カセッテ挿入排出部2bの振動を副走査手段50に伝搬させない防振構造を実現している。また、副走査手段50の上端と図示しない装置フレームの間は、防振ゴム74が配してあり、副走査手段50に対する防振構造を強化している。
【0151】
このような防振構造により、搬送読取り部2aで輝尽性蛍光体シート28から画像情報を読み取っている最中に、挿入口3へカセッテを挿入したり、排出口4からカセッテを取り出したり、装置本体2を振動させたりしても、読み取った画像情報中に振動によるノイズが生じるのを防止することができる。また、副走査手段50と搬送機構40が同じ基板71上に構築されているので、搬送機構40から副走査手段50へバック板20を受け渡す際に、受け渡し位置がぶれることが無い。これにより、フロント板10とバック板20の分離、合体作業が安定的に精度良く実施できる。
【0152】
次に、放射線画像読取装置の動作について説明する、なお、カセッテ1は半切サイズのカセッテを想定しているが、これに限定されるものではない。
【0153】
図13のように、放射線画像撮影が行われたカセッテ1を矢印A1の方向で挿入口3へ挿入する。このとき、カセッテ1の挿入孔14が下側になり、かつ、フロント板10の前面板13が斜め下側を向くように挿入する。すなわち、輝尽性蛍光体シート28の読み取り面が斜め下側を向くように挿入する。カセッテ1が挿入口3に挿入されると、カセッテ検出センサ(図示省略)によってカセッテ1の存在が認識され、挿入口3に配置されている幅寄せ手段47によって、カセッテが挿入口3のセンターヘ幅寄せされる。
【0154】
カセッテが挿入口3のセンターヘ幅寄せされると、バック板裏面210に添付された(またはバック板20内に内蔵されている)コード記憶素子200とコード読取手段45の位置が合致し、コード記憶素子200に記録されているコードがコード読取手段45によって読み取られる。
【0155】
コード読取手段45がコードを正確に読みとると、読み取られたコードからカセッテサイズを検出し、搬送機構40の幅をカセッテサイズに合わせて調整を開始する。すなわち、図14の幅寄せ手段401a、401bが矢印Mの方向にカセッテ1のサイズに合わせて移動を開始する。
【0156】
次に、挿入ローラ42を動作させてカセッテ1を点線aに沿って矢印A2の方向に装置本体2の中ヘ取り込む。搬送機構40は、挿入ローラ42が動作した時点には、既に点線aの位置に待機しており、挿入口3から挿入ローラ42によって搬入されるカセッテ1を受け取る。昇降台402(搬送機構40に沿って動作する)上のカセッテグリップ402a、402bがカセッテ1の下端をキャッチすると、昇降台402は搬送機構40に沿って矢印A2の方向ヘカセッテ1を搬送し、図14のようにカセッテ1の上端が矢印Zで示される位置で停止するように制御される。
【0157】
カセッテ1が矢印Zで示される位置で停止すると、グリップ爪403a、403bの先端が、フロント板側面110上に存在するグリップ用凹部16a、16bの窪みに挿入され、搬送機構40に対してフロント板10を固定した状態にする。
【0158】
搬送機構40は、回転軸404を有し、この回転軸404を回転中心として、少なくとも点線aから点線cの範囲(角度θの範囲)を自由に回転移動することができる。カセッテ1が搬送機構40によって装置本体2の内部に取り込まれると、搬送機構40は回転軸404を回転中心として点線aの位置から矢印A3の方向に点線cの位置まで回転移動する。搬送機構40が点線cの位置まで回転移動すると、磁性体を有するカセッテ1のバック板裏面210が、磁石54に磁力で吸着される。このとき、バック板20は、適度な柔軟性を有しているので、磁石54の平面に吸着されたときにその平面性がその磁石54の平面性に従う。
【0159】
昇降台402には、カセッテ1のロック機構をON/OFFするためのロックピン402c(図5(B)の棒状部材14aに相当する)が配置してあり、ロックピン402cが上下運動することによって、カセッテ1のロック機構をON/OFFすることができる。また、カセッテ1の上端(上側基準位置Z)は、副走査時にカセッテ1の上端もしくは側端を検出する目的で、カセッテ1の上端が副走査手段50の副走査移動板53よりも上側に突出するように構成されている。
【0160】
バック板20が磁石54に吸着されると、昇降台402内に収納されていたロックピン402cが上昇し、フロント板10の挿入孔14にロックピン402cの先端が挿入される(図14参照)。この動作により、ロックON状態にあったカセッテ1のロックが解除され、ロックOFF状態に移行する。すなわち、バック板20とフロント板10が分離可能な状態となる。カセッテ1がロックOFF状態に移行すると、ロックピン402cが下降し、再び昇降台402内に収納される。
【0161】
カセッテ1のロックが解除され、ロックOFF状態に移行すると、搬送機構40が矢印A6の方向へ回転移動して待避位置(例えば点線bの位置)で停止する。この操作により、バック板20とフロント板10を完全に分離する。
【0162】
図15のように、バック板20とフロント板10を完全に分離し、搬送機構40が待避位置で停止し、フロント板10をバック板20から十分な角度で待避させることで、バック板20が副走査動作した時に、バック板20とフロント板10とが干渉することを防止することができる。また、この分離時に輝尽性蛍光体シート28が端面で胸壁側側壁116と干渉することがなく分離動作を円滑に行うことができる。このように、バック板20とフロント板10を分離する一連の作業を行う手段を総称して分離手段と呼ぶ。
【0163】
分離手段により、バック板20がフロント板10から完全に分離されると、駆動部(図示省略)が作動し、バック板20が矢印A4の方向(上方向)へ搬送(副走査)される。この副走査の動作中に、輝尽性蛍光体シート28がレーザ走査ユニット121から射出されるレーザ光Bによって副走査方向と垂直な方向に主走査される。
【0164】
輝尽性蛍光体シート28にレーザ光が作用すると、輝尽性蛍光体シート28に蓄積された放射線エネルギーに比例した輝尽光(画像情報)が放出され、この輝尽光が光ガイド122を通って集光管123に集められた後、フォトマルチプラーヤ等の光電変換素子(図示省略)により輝尽光を電気信号に変換する。電気信号に変換された輝尽光は、画像データとして所定の信号処理を施された後に別の装置である画像出力装置(図示せず)ヘ出力される。
【0165】
上述のようにして、輝尽性蛍光体シート28から画像情報の読取りが完了すると、駆動部(図示省略)が、図13のようにバック板20の矢印A5の方向(下方向)ヘの搬送を開始する。バック板20が矢印A5の方向ヘ搬送されている間、消去手段124から消去光Eが発光され、輝尽性蛍光体シート28に残存する画像情報を消去する。
【0166】
次に、バック板20が、磁石54に受け渡された位置まで下降した時点で、駆動部(図示省略)は、副走査手段50によるバック板20の移動を停止する。バック板20が、磁石54に受け渡された位置で停止すると、待避位置に待避していた搬送機構40が、再び点線cの位置まで回転移動し、バック板20とフロント板10を合体させる。バック板20とフロント板10が合体すると、昇降台402内に収納されていたロックピン402cが上昇し、フロント板10の挿入孔14にロックピン402cの先端が挿入される。この動作により、ロックOFF状態にあったカセッテ1にロックがかかり、ロックON状態に移行する。すなわち、バック板20とフロント板10が分離不可能な状態となる。カセッテ1がロックON状態に移行すると、ロックピン402cが下降し、再び昇降台402内に収納される。このように、カセッテ1のロック状態をロックOFF状態からロックON状態に移行させる一連の作業を行う手段を総称して合体手段と呼ぶ。
【0167】
合体手段によりバック板20とフロント板10の合体作業が完了すると、搬送機構40は再び矢印A6の方向に点線bの位置まで回転移動して停止する。搬送機構40が点線bの位置で停止すると、グリップ爪403a、403bによるフロント板10の固定状態が解除され、カセッテ1が搬送機構40上を搬送可能な状態となる。
【0168】
フロント板10の固定状態が解除されると、昇降台402は搬送機構40に沿って矢印A7の方向に排出口4ヘカセッテ1を搬送し、カセッテ1を排出ローラ43ヘ受け渡す。排出ローラ43は、カセッテ1を受け取ると、カセッテ1が排出口4ヘ完全に排出されるまで排出動作を行う。カセッテ1が排出口4へ完全に排出されると、搬送機構40は、矢印A6の方向に点線aの位置まで回転移動して停止し、次のカセッテ1を受け取り可能な状態へと移行する。
【0169】
以上のようにして、図13〜図15に示す画像読取装置でカセッテ1内の輝尽性蛍光体シートを非接触方式で取り出して放射線画像情報の読み取りを行い、またカセッテ内に戻して再収納することができる。かかる読取装置内におけるカセッテによれば、輝尽性蛍光体シートの出し入れ、輝尽性蛍光体シートの画像記録面の露出及び画像読み込の各動作を信頼性よく実行でき、良好な放射線撮影画像を得ることができる。また、かかる動作を小型の読取装置で信頼性よく実行できる。
【0170】
以上のように本発明を実施の形態により説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で各種の変形が可能である。例えば、カセッテ内に収納する記録媒体としては、輝尽性蛍光体シートに限定されず、感光フィルムであってもよいことは勿論である。また、放射線撮影カセッテを乳房撮影用カセッテとして説明したが、本発明の放射線撮影カセッテは、他の部位を撮影するのに用いてもよいことは勿論である。
【0171】
【発明の効果】
本発明によれば、記録媒体の端面がカセッテ側壁の胸壁側の内面に確実に隣接または密接した状態で収納可能な構造を有する放射線撮影用カセッテ及び乳房撮影用カセッテを提供できる。
【0172】
また、記録媒体の端面がカセッテ側壁の胸壁側の内面に確実に隣接または密接した状態で収納可能な構造であるとともに、記録媒体の出し入れ、記録媒体の画像記録面の露出及び画像読み込を読取装置の大型化を引き起こさずかつ動作信頼性を損なうことなく実行でき、良好な放射線撮影画像を得ることのできる放射線撮影用カセッテ及び乳房撮影用カセッテを提供できる。
【0173】
また、静電気による記録媒体への悪影響を未然に防止できる放射線画像撮影用カセッテ及び乳房撮影用カセッテを提供でき、更に、衛生管理のための紫外線照射を少なくしカセッテの管理が簡単となりかつ紫外線によるカセッテの損傷を軽減できる放射線画像撮影用カセッテ及び乳房撮影用カセッテを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態による放射線撮影用カセッテのバック板(A)とフロント板(B)とを分離させた状態で示す斜視図である。
【図2】図1のカセッテのフロント板とバック板とを合体させた状態で示すカセッテの断面図である。
【図3】図1のカセッテに設けられたロック機構を説明するためにバック板(A)とフロント板(B)とを分離させた状態で示す平面図である。
【図4】図1のカセッテにおいてロックON状態を示す要部の断面図(A),(B),(E),(F)及びロックOFF状態を示す要部の断面図(C),(D),(G),(H)である。
【図5】図1のカセッテの外観を示す斜視図(A)、カセッテ内部に設けられたロック機構及び連動機構を示すために内部を透視してみた斜視図(B)、バック板とフロント板とを分離した状態で示す斜視図(C)及びカセッテの胸壁側側壁近傍の要部断面図(D)である。
【図6】図1のカセッテのバック板を裏側から見た背面図(A),(B)である。
【図7】第2の実施の形態による放射線撮影用カセッテを示す側断面図であり、各部材の動作(A)〜(E)を示す図である。
【図8】図7のカセッテの変形例を示す側断面図であり、各部材の動作(A)〜(C)を示す図である。
【図9】図7のカセッテの別の変形例(4例)においける胸壁側側壁の閉塞状態を示す要部の側断面図(A1),(B1),(C1),(D1)であり、閉塞状態からそれぞれ開放状態としてフロント板とバック板とを分離した状態を示す要部の側面図(A2),(B2),(C2),(D2)である。
【図10】図7のカセッテの更に別の変形例(3例)における胸壁側側壁の閉塞状態を示す要部の側断面図(A),(B),(C)である。
【図11】図7のカセッテの更に別の変形例(3例)における胸壁側側壁の閉塞状態を示す要部の側断面図(A),(B),(C)である。
【図12】図1のカセッテを乳房撮影用に用いた場合の放射線撮影状態を概略的に示す側面図(A)、及び平面図(B)である。
【図13】図1のカセッテ内の輝尽性蛍光体シートから放射線画像を読み取るための放射線画像読取装置の側面図である。
【図14】図13の放射線画像読取装置の要部平面図である。
【図15】図13の放射線画像読取装置の要部側面図である。
【図16】従来のカセッテを示す斜視図(A)及び矢視方向A−Aに沿って切断して見た断面図(B)である。
【図17】従来の別のカセッテを示す斜視図(A)及び矢視方向B−Bに沿って切断して見た断面図(B)である。
【図18】従来の更に別のカセッテを示す斜視図(A)及び矢視方向C−Cに沿って切断して見た断面図(B)である。
【図19】従来の更に別のカセッテを示す平面図(A)、側面図(B)及び線D−Dに沿って切断して見た断面図(C)である。
【符号の説明】
1、90,90a 放射線撮影用カセッテ、カセッテ
2 放射線画像読取装置本体
10 フロント板(フロント部材)
20 バック板(バック部材)
27 支持板(板状部材)
28 輝尽性蛍光体シート(記録媒体)
28a 輝尽性蛍光体シートの端面
116 フレーム、胸壁側側壁
116a 胸壁側側壁の内面
31a,31b 複数のロック爪
32a,32b 複数のロック爪
63 胸壁側側壁
63a 胸壁側側壁の内面
64 押付部
65 不織布
62,67 隙間
81 ヒンジ部
81a〜81c ヒンジ部
151 胸壁
162 自動露出機構のセンサ部
206 撮影領域

Claims (27)

  1. 平面部及び平面部と一体的に構成された側面部を有し、前記側面部の一部が被写体の胸壁に係合可能な胸壁側側壁を構成する放射線入射側のフロント部材と、
    前記フロント部材の平面部と対向する平面部及び平面部と一体的に構成された側面部を有し、前記平面部に放射線画像を記録する記録媒体が設けられたバック部材と、を備え、
    前記フロント部材と前記バック部材との合体及び分離が可能である放射線画像撮影用カセッテであって
    前記フロント部材と前記バック部材とが相対的に前記平面部に略平行な方向にスライド可能であり、
    前記フロント部材と前記バック部材とが合体するとき、前記バック部材の側面部と前記フロント部材の側面部とが対向し、前記バック部材に設けられた記録媒体の端面が前記フロント部材の胸壁側側壁の内面に当接または接近するように前記フロント部材と前記バック部材とがスライドし、
    前記記録媒体の端面が前記胸壁側側壁の内面から離間するように前記フロント部材と前記バック部材とがスライドすることで前記フロント部材と前記バック部材とが分離可能になることを特徴とする放射線画像撮影用カセッテ。
  2. 前記フロント部材と前記バック部材との相対的なスライドにより前記胸壁側側壁の近傍が開閉する請求項1に記載の放射線画像撮影用カセッテ。
  3. 前記胸壁側側壁の開閉により、前記胸壁側側壁が閉状態となると前記フロント部材と前記バック部材との分離が不可能なロック状態となり、前記胸壁側側壁が開状態となると前記分離が可能な非ロック状態となる請求項2に記載の放射線画像撮影用カセッテ。
  4. 前記記録媒体を貼り付ける板状部材を更に備え、前記板状部材が前記バック部材の内面側に接着または吸着されている請求項1乃至3のいずれか1項に記載の放射線画像撮影用カセッテ。
  5. 前記バック部材は、適度な剛性を有するとともに、別平面に吸着されたときにその平面性が前記別平面の平面性に従うような適度な柔軟性を有する請求項4に記載の放射線画像撮影用カセッテ。
  6. 前記記録媒体を貼り付ける板状部材を更に備え、前記板状部材が前記フロント部材の内面側に接着または吸着されている請求項1乃至5のいずれか1項に記載の放射線画像撮影用カセッテ。
  7. 前記フロント部材は、適度な剛性を有するとともに、別平面に吸着されたときにその平面性が前記別平面の平面性に従うような適度な柔軟性を有する請求項6に記載の放射線画像撮影用カセッテ。
  8. 前記バック部材の前記カセッテの外面の少なくとも一部が強磁性体から構成され、前記バック部材の前記別平面への吸着が磁力により行われる請求項5に記載の放射線画像撮影用カセッテ。
  9. 前記バック部材の前記カセッテの外面における強磁性体領域が特定部位の撮影領域以外に形成されている請求項8に記載の放射線画像撮影用カセッテ。
  10. 前記バック板の前記別平面への吸着がバキュームによる吸引により行われる請求項5に記載の放射線画像撮影用カセッテ。
  11. 前記板状部材が両面テープまたは接着剤により貼り替え可能な状態で前記バック部材の内面側に接着されている請求項4または5に記載の放射線画像撮影用カセッテ。
  12. 前記板状部材が両面テープまたは接着剤により貼り替え可能な状態で前記フロント部材の内面側に接着されている請求項6または7に記載の放射線画像撮影用カセッテ。
  13. 前記板状部材が前記バック板の内面側に磁力で吸着されている請求項4または5に記載の放射線画像撮影用カセッテ。
  14. 前記ロック状態及び前記非ロック状態を交互に維持可能なロック機構を更に備える請求項3に記載の放射線画像撮影用カセッテ。
  15. 前記胸壁側側壁の開閉動作と連動して前記ロック状態及び前記非ロック状態する連動機構を更に備える請求項3または14に記載の放射線画像撮影用カセッテ。
  16. 前記ロック機構の前記ロック状態と前記非ロック状態との切り替えを行うプッシュラッチ機構を更に備える請求項14または15に記載の放射線画像撮影用カセッテ。
  17. 前記ロック機構が複数のロック爪を有し、前記ロック爪の各先端が前記バック部材の側面から突出した状態で前記ロック状態となり、突出しない状態で前記非ロック状態となる請求項14,15または16に記載の放射線画像撮影用カセッテ。
  18. 前記ロック機構が複数のロック爪を有し、前記ロック爪の各先端が前記バック部材の側面から突出した状態を保ちながら前記バック部材に対しスライドするように動作することで前記ロック状態と前記非ロック状態との切り替えが行われる請求項14,15または16に記載の放射線画像撮影用カセッテ。
  19. 前記胸壁側側壁の開閉動作に前記複数のロック爪が連動することで前記ロック状態と前記非ロック状態との切り替えが行われる請求項17または18に記載の放射線画像撮影用カセッテ。
  20. 前記複数のロック爪が前記カセッテの対向する少なくとも一対の側面にそれぞれ配置されている請求項17,18または19に記載の放射線画像撮影用カセッテ。
  21. 前記ロック爪により前記ロック状態とする動作により前記記録媒体の端面と前記胸壁側側壁とが当接または接近するように相対的に移動する請求項17乃至20のいずれか1項に記載の放射線画像撮影用カセッテ。
  22. 前記胸壁側側壁が前記記録媒体の端面と当接または接近するように移動する請求項21に記載の放射線画像撮影用カセッテ。
  23. 前記記録媒体、前記記録媒体を接着した板状部材または前記板状部材を取り付けたバック部材が前記胸壁側側壁と前記記録媒体の端面との当接または接近のために移動する請求項21に記載の放射線画像撮影用カセッテ。
  24. 前記記録媒体、前記記録媒体を接着した板状部材または前記板状部材を取り付けたバック部材を摩擦力により前記胸壁側側壁に寄せる感光体移動機構により前記記録媒体の端面を前記胸壁側側壁に当接または接近するように移動させる請求項14乃至20のいずれか1項に記載の放射線画像撮影用カセッテ。
  25. 請求項9に記載の放射線画像撮影用カセッテから構成されるとともに前記撮影領域が乳房撮影領域であることを特徴とする乳房撮影用カセッテ。
  26. 請求項1乃至24のいずれか1項に記載の放射線画像撮影用カセッテから構成されたことを特徴とする乳房撮影用カセッテ。
  27. 前記バック部材及び前記バック部材の内部構造体が少なくとも乳房撮影領域において放射線透過が略均一であり放射線透過特性が極度に低下しないように構成される請求項26に記載の乳房撮影用カセッテ。
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