JP2004212793A - 放射線画像読み取り用カセッテ、放射線画像読み取り用カセッテと放射線画像撮影用カセッテとの組み合わせ、放射線画像変換パネルの詰め替え方法及び放射線画像読み取り方法 - Google Patents
放射線画像読み取り用カセッテ、放射線画像読み取り用カセッテと放射線画像撮影用カセッテとの組み合わせ、放射線画像変換パネルの詰め替え方法及び放射線画像読み取り方法 Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】この放射線画像読み取り用カセッテは、フロント部材10とフロント部材と対向するバック部材20とで構成され内部に放射線画像変換パネル27を収容し、放射線画像変換パネルから放射線画像を読み取る。フロント部材とバック部材とが分離可能であり、放射線画像変換パネルをフロント部材及びバック部材のいずれか一方に対し分離可能に取り付ける着脱機構を備え、放射線画像変換パネルをフロント部材またはバック部材の側から着脱機構により取り外し可能である。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、内部に収容された輝尽性蛍光体等の放射線画像変換パネルから放射線画像を読み取るための放射線画像読み取り用カセッテ、放射線画像読み取り用カセッテと放射線画像撮影用カセッテとの組み合わせ、放射線画像変換パネルの詰め替え方法及び放射線画像読み取り方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、輝尽性蛍光体を内部に収容したカセッテに放射線画像撮影を行い、撮影後の輝尽性蛍光体から放射線画像を読み取ることができるようにしたカセッテが医療用として用いられている(下記特許文献1参照)。また、医療用カセッテを用いた放射線画像の撮影方法は多様なものが実用化されており、そのためのカセッテとして例えば、規格画像サイズを数枚連続してつなげる長尺カセッテがあり(下記特許文献2,3参照)、また放射線治療の際に治療部位を確認するためのリニアックカセッテがある。
【0003】
上記長尺カセッテでは複数枚の放射線画像変換パネルを画像読み取り処理するために1枚ずつのカセッテに詰め替える必要がある。また、上記リニアックカセッテでは高画質を得るための機構が画像読取処理装置ヘのセットの際に弊害となる場合があり、読み取り用のカセッテに詰め替える必要がある。
【0004】
上述のような詰め替え可能なカセッテとしてフィルム状の放射線画像変換パネルを取り出すものや硬いトレーの上の放射線画像変換パネルを取り出すもの等が提案されている。しかしながら、上記詰め替え作業は暗室で行われ、いずれの場合も放射線画像変換パネルの記録面を直接手で触れてしまうおそれがあり、画像劣化を起こすだけでなく、詰め替え作業が煩雑なものとなっている。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−156717公報
【0006】
【特許文献2】
特開平11−244270号公報
【0007】
【特許文献3】
特開2000−258861公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記従来技術の問題に鑑み、内部に収容した放射線画像変換パネルを直接に手を触れずに簡単に詰め替えることができる放射線画像読み取り用カセッテを提供することを目的とする。
【0009】
また、放射線画像読み取り用カセッテと放射線画像撮影用カセッテとの間で放射線画像変換パネルを直接に手を触れずに簡単に詰め替えることができる放射線画像読み取り用カセッテと放射線画像撮影用カセッテとの組み合わせ及び放射線画像変換パネルの詰め替え方法を提供することを目的とする。
【0010】
更に、放射線画像撮影用カセッテで撮影した放射線画像変換パネルから放射線画像を読み取ることができる放射線画像読み取り方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明による放射線画像読み取り用カセッテは、フロント部材と、前記フロント部材と対向するバック部材と、から内部に放射線画像変換パネルを収容するように構成され前記放射線画像変換パネルから放射線画像を読み取るための放射線画像読み取り用カセッテであって、前記フロント部材と前記バック部材とが分離可能であり、前記放射線画像変換パネルを前記フロント部材及び前記バック部材のいずれか一方に対し分離可能に取り付ける着脱機構を備え、前記放射線画像変換パネルを前記フロント部材または前記バック部材の側から前記着脱機構により取り外し可能であることを特徴とする。
【0012】
この放射線画像読み取り用カセッテによれば、放射線画像変換パネルをフロント部材またはバック部材の側から取り外しできるので、放射線画像変換パネルを直接に手を触れずに簡単に詰め替えることができる。このため、放射線画像変換パネルの読取面を汚したり傷付けてしまうおそれがなくなり、また、読取面において指で持った部分と他の部分の濃度差発生を回避できる。
【0013】
前記着脱機構は、磁石、係合部材、着脱自在テープ及び粘着テープの内のいずれか1つを用いて構成することができる。
【0014】
本発明による放射線画像読み取り用カセッテと放射線撮影用カセッテとの組み合わせは、上記放射線画像読み取り用カセッテと、前記放射線画像変換パネルを装填可能な装填部を備え放射線画像を撮影するための放射線撮影用カセッテと、の組み合わせであって、前記放射線画像読み取り用カセッテの放射線画像変換パネルを前記バック部材に取り付けた状態で前記放射線撮影用カセッテの装填部にはめ込んでから、前記放射線画像変換パネルを前記バック部材から前記着脱機構により取り外すことにより、前記放射線画像変換パネルが前記放射線撮影用カセッテの装着部に装着されるように構成されたことを特徴とする。
【0015】
この放射線画像読み取り用カセッテと放射線撮影用カセッテとの組み合わせによれば、放射線画像変換パネルに直接手を触れずに放射線画像読み取り用カセッテから放射線撮影用カセッテへの詰め替えが可能となる。
【0016】
本発明による別の放射線画像読み取り用カセッテと放射線撮影用カセッテとの組み合わせは、上記放射線画像読み取り用カセッテと、前記放射線画像変換パネルを装填可能な装填部を備え放射線画像を撮影するための放射線撮影用カセッテと、の組み合わせであって、前記放射線撮影用カセッテに放射線画像変換パネルを装填した状態で前記放射線画像読み取り用カセッテのバック部材を前記装填部に嵌め込んでから、前記バック部材に前記放射線画像変換パネルを前記着脱機構により取り付け、前記放射線画像変換パネルを取り付けたバック部材を前記放射線画像読み取り用カセッテの前記フロント部材に取り付けるように構成されたことを特徴とする。
【0017】
この放射線画像読み取り用カセッテと放射線撮影用カセッテとの組み合わせによれば、放射線画像変換パネルに直接手を触れずに放射線撮影用カセッテから放射線画像読み取り用カセッテへの詰め替えが可能となる。
【0018】
前記放射線画像変換パネルが取り付けられた前記バック部材が前記放射線撮影用カセッテ内に収まるように構成されていることが好ましい。
【0019】
また、前記放射線撮影用カセッテが長尺カセッテまたはリニアックカセッテであることが好ましい。なお、前記放射線撮影用カセッテが放射線撮影専用であってもよく、また、前記放射線画像読み取り用カセッテが放射線読み取り専用であってもよい。
【0020】
本発明による放射線画像変換パネルの詰め替え方法は、放射線画像変換パネルをバック部材に一体的に取り付け、前記バック部材がフロント部材と分離可能である放射線画像読み取り用カセッテと、前記放射線画像変換パネルを装填可能であり放射線画像を撮影するための放射線撮影用カセッテと、の間で前記放射線画像変換パネルを詰め替える方法であって、前記放射線画像読み取り用カセッテの放射線画像変換パネルを前記バック部材とともに前記放射線撮影用カセッテにはめ込むことで前記放射線画像変換パネルを前記放射線撮影用カセッテに装着することを特徴とする。
【0021】
この放射線画像変換パネルの詰め替え方法によれば、放射線画像変換パネルに直接手を触れずに放射線画像読み取り用カセッテから放射線撮影用カセッテへの詰め替えが可能となる。
【0022】
本発明による別の放射線画像変換パネルの詰め替え方法は、上記放射線画像読み取り用カセッテと、前記放射線画像変換パネルを装填可能な装填部を備え放射線画像を撮影するための放射線撮影用カセッテと、の間で前記放射線画像変換パネルを詰め替える方法であって、前記放射線画像読み取り用カセッテの放射線画像変換パネルを前記バック部材に取り付けた状態で前記放射線撮影用カセッテの装填部にはめ込んでから、前記放射線画像変換パネルを前記バック部材から前記着脱機構により取り外すことにより、前記放射線画像変換パネルを前記放射線撮影用カセッテの装着部に装着することを特徴とする。
【0023】
この放射線画像変換パネルを詰め替える方法によれば、放射線画像変換パネルに直接手を触れずに放射線画像読み取り用カセッテから放射線撮影用カセッテへの詰め替えが可能となる。
【0024】
本発明による更に別の放射線画像変換パネルの詰め替え方法は、放射線画像変換パネルをバック部材に一体的に取り付け、前記バック部材がフロント部材と分離可能である放射線画像読み取り用カセッテと、前記放射線画像変換パネルを装填可能であり放射線画像を撮影するための放射線撮影用カセッテと、の間で前記放射線画像変換パネルを詰め替える方法であって、前記放射線撮影用カセッテの放射線画像変換パネルを前記バック部材とともに前記放射線画像読み取り用カセッテにはめ込むことで前記放射線画像変換パネルを前記放射線画像読み取り用カセッテに装着することことを特徴とする。
【0025】
この放射線画像変換パネルの詰め替え方法によれば、放射線画像変換パネルに直接手を触れずに放射線撮影用カセッテから放射線画像読み取り用カセッテへの詰め替えが可能となる。。
【0026】
本発明による更に別の放射線画像変換パネルの詰め替え方法は、上記放射線画像読み取り用カセッテと、前記放射線画像変換パネルを装填可能な装填部を備え放射線画像を撮影するための放射線撮影用カセッテと、の間で前記放射線画像変換パネルを詰め替える方法であって、前記放射線撮影用カセッテに放射線画像変換パネルを装填した状態で前記放射線画像読み取り用カセッテのバック部材を前記装填部に嵌め込んでから、前記バック部材に前記放射線画像変換パネルを前記着脱機構により取り付け、前記放射線画像変換パネルを取り付けたバック部材を前記放射線画像読み取り用カセッテの前記フロント部材に取り付けることを特徴とする。
【0027】
この放射線画像変換パネルの詰め替え方法によれば、放射線画像変換パネルに直接手を触れずに放射線撮影用カセッテから放射線画像読み取り用カセッテへの詰め替えが可能となる。
【0028】
本発明による放射線画像読み取り方法は、放射線画像変換パネルを装填部に装填した放射線撮影用カセッテに対し放射線撮影を行い、前記放射線画像変換パネルを上記放射線画像読み取り用カセッテに移してから放射線画像を読み取るようにした放射線画像読み取り方法であって、前記放射線撮影用カセッテに放射線画像変換パネルを装填した状態で前記放射線画像読み取り用カセッテのバック部材を前記装填部に嵌め込む工程と、前記バック部材に前記放射線画像変換パネルを前記着脱機構により取り付る工程と、前記放射線画像変換パネルを取り付けたバック部材を前記放射線画像読み取り用カセッテの前記フロント部材に取り付け、前記放射線画像変換パネルを前記放射線画像読み取り用カセッテの内部に収容する工程と、前記放射線画像読み取り用カセッテを画像読取装置に装填し、前記放射線画像変換パネルから放射線画像の読み取りを行う工程と、を含む。
【0029】
この放射線画像読み取り方法によれば、放射線画像撮影用カセッテで撮影した放射線画像変換パネルを放射線画像読み取り用カセッテに移してから、その放射線画像読み取り用カセッテ内の放射線画像変換パネルから放射線画像を読み取ることができる。そして、この放射線画像変換パネルを移すとき、放射線画像変換パネルを直接に手を触れずに簡単に詰め替えることができる。このため、放射線画像変換パネルの読取面を汚したり傷付けてしまうおそれがなくなり、また、読取面において指で持った部分と他の部分の濃度差発生を回避できるので、高品質な画像で放射線画像を読み取ることができる。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、本発明による実施の形態について図面を用いて説明する。図1は本実施の形態による放射線画像読み取り用カセッテを概略的に示す分解斜視図である。図2は本実施の形態による放射線撮影用カセッテを概略的に示す斜視図(A)及び側断面図(B)である。図3は図1の放射線画像読み取り用カセッテにおけるバック部材と放射線画像変換パネルとの着脱機構を示す側面図である。
【0031】
図1に示すように、読み取り用カセッテ1(以下、単に「読み取り用カセッテ」とも言う。)は、フロント部材10と、フロント部材10に対向するように配置されるバック部材20と、放射線画像変換パネル28とから構成され、互いに分離可能に構成されている。フロント部材10とバック部材20とは脱着可能な機構で分離可能に取り付けられる。
【0032】
また、放射線画像変換パネル28はフロント部材10とバック部材20とから形成される内部空間に収容される。読み取り用カセッテ1は、放射線画像変換パネル28がバック部材20に取り付けられかつバック部材20から取り外されるように脱着可能な機構を備える。
【0033】
図3に示すように、読み取り用カセッテ1におけるバック部材20と放射線画像変換パネル28との着脱機構は、放射線画像変換パネル28側に磁石28aを備え、バック部材20側に磁性金属からなる磁性体部20aを備えることで構成される。バック部材20と放射線画像変換パネル28とが接近すると、放射線画像変換パネル28側の磁石28aとバック部材20側の磁性体部20aとが吸着することで、放射線画像変換パネル28がバック部材20に取り付けられる。また、放射線画像変換パネル28をバック部材20から引き離すことで両者を分離できるが、バック部材20を放射線画像変換パネル28から取り外すとき、バック部材20側からの取り扱いとなるので、指が放射線画像変換パネル28に直接触れることはない。
【0034】
図2(A)、(B)に示すように、撮影用カセッテ2は、フロント部材18とバック部材19と放射線画像変換パネル28とから構成される。フロント部材18は放射線画像変換パネル28を装填できるように凹んだ装填部18aを備え、フロント部材18に対しバック部材19が公知のヒンジ機構により回動し開閉できるようになっている。
【0035】
図2(A)の撮影用カセッテ2の装填部18aは、放射線画像変換パネル28が取り付けられた図1の読み取り用カセッテ1のバック部材20が収まるように構成されている。
【0036】
次に、図7を参照して放射線画像変換パネルを読み取り用カセッテから撮影用カセッテに移し、撮影用カセッテで放射線画像撮影を行ってから、読み取り用カセッテに移し、放射線画像読み取りを行う工程について説明する。図7は図1乃至図3の読み取り用カセッテ及び撮影用カセッテを用い放射線画像撮影後に放射線画像読み取りを行うまでの各工程(A)乃至(G)を示す図である。
【0037】
まず、読み取り用カセッテ1のフロント部材10からバック部材20を取り外すが、このとき、放射線画像変換パネル28がバック部材20に取り付けられている(図7(A))。
【0038】
次に、撮影用カセッテ2のバック部材19を開放した状態で放射線画像変換パネル28の付いた読み取り用カセッテ1のバック部材20を装填部18a内に装填する(図7(B))。
【0039】
次に、撮影用カセッテ2の装填部18a内に装填された読み取り用カセッテ1のバック部材20を放射線画像変換パネル28から着脱機構により取り外し、放射線画像変換パネル28を装填部18a内に装填する(図7(C))。そして、撮影用カセッテ2のバック部材19を図2(B)のように閉じる。
【0040】
次に、図2(B)のような状態で撮影用カセッテ2について放射線撮影を行う(図7(D))。
【0041】
その後、撮影用カセッテ2のバック部材19を開放してから、読み取り用カセッテ1のバック部材20を撮影用カセッテ2内の放射線画像変換パネル28に着脱機構により取り付ける(図7(E))。
【0042】
次に、撮影用カセッテ2内から読み取り用カセッテ1のバック部材20を取り出し、読み取り用カセッテ1のフロント部材10に取り付ける(図7(F))。このとき、放射線画像変換パネル28がバック部材20に取り付けられている。
【0043】
上述のようにして、放射線撮影の行われた放射線画像変換パネル28を読み取り用カセッテ1内に収容することができ、この読み取り用カセッテ1を後述のように画像読取装置に装填し、放射線画像変換パネル28から放射線画像を読み取る(図7(G))。
【0044】
以上のような各工程において、放射線画像変換パネル28を放射線画像変換パネル28に直接に触れることなく移すことができる。
【0045】
また、読み取りの終了した放射線画像変換パネル28を読み取り用カセッテ1から撮影用カセッテ2へ詰め替えるときには、図7(A)乃至(C)と同様の工程で放射線画像変換パネルに直接手を触れずに詰め替えることができる。
【0046】
次に、読み取り用カセッテにおけるバック部材と放射線画像変換パネルとの図3の着脱機構の変形例を図4乃至図6により三例説明する。図4乃至図6は図3の着脱機構の変形例を示す側面図である。
【0047】
図4に示す着脱機構は、フック面とループ面とから構成される着脱自在のループテープを用い、放射線画像変換パネル28側にループ面28bを備え、バック部材20側にループ面28bと接触することで接合するフック面20bを備えることで構成される。バック部材20と放射線画像変換パネル28とを接触させると、ループ面28bとフック面20bとが接合することで、放射線画像変換パネル28がバック部材20に取り付けられる。また、放射線画像変換パネル28をバック部材20から引き離すことでループ面28bとフック面20bとを分離できるが、バック部材20を放射線画像変換パネル28から取り外すとき、バック部材20側からの取り扱いとなるので、指が放射線画像変換パネル28に直接触れることはない。
【0048】
図5に示す着脱機構は、係合部と被係合部とから構成される係合部材であるフックを用い、放射線画像変換パネル28側に複数の係合凸部28cを備え、バック部材20側に係合凸部28cに対応した複数の係合凹部20cを備えることで構成される。バック部材20と放射線画像変換パネル28とを近づけ、各係合凸部28cを各係合凹部20cに押し込むようにして係合させることで、放射線画像変換パネル28がバック部材20に取り付けられる。また、放射線画像変換パネル28をバック部材20から引き離すことで各係合凸部28cと各係合凹部20cとを分離できるが、バック部材20を放射線画像変換パネル28から取り外すとき、バック部材20側からの取り扱いとなるので、指が放射線画像変換パネル28に直接触れることはない。
【0049】
図6に示す着脱機構は、着脱自在の粘着テープを用い、バック部材20側に粘着テープ20dを備えることで構成される。バック部材20と放射線画像変換パネル28とを接触させると、粘着テープ20dが放射線画像変換パネル28側の平面に着くことで、放射線画像変換パネル28がバック部材20に取り付けられる。また、放射線画像変換パネル28をバック部材20から引き離すことで粘着テープ20dを放射線画像変換パネル28側から分離できるが、バック部材20を放射線画像変換パネル28から取り外すとき、バック部材20側からの取り扱いとなるので、指が放射線画像変換パネル28に直接触れることはない。
【0050】
次に、上述の読み取り用カセッテの具体的な構成例を図8乃至図11を参照して説明する。図8は本実施の形態による読み取り用カセッテのフロント部材(A)及びバック部材(B)が分離した状態を示す斜視図であり、図9は図8のフロント部材とバック部材とが合体したカセッテの断面を模式的に示す断面図であり、図10は図8のカセッテのロック機構を説明するためのフロント部材の内面(A)及バック部材の内面(B)を示す平面図であり、図11は図10のロック機構の各状態(A)乃至(H)を示すカセッテの断面図である。
【0051】
図8(A)、(B)に示すように、読み取り用カセッテ(以下、単に「カセッテ」とも言う。)1は、分離可能なフロント部材10と、フロント部材10に対向するように配置されるバック部材20と、から全体として薄形の矩方体状に構成され、バック部材20側の支持板27に固定された放射線画像変換パネルである輝尽性蛍光体シート28をその内部空間に収容可能である。カセッテ1は、フロント部材10側から放射線を照射して放射線撮影が行われ、収容された輝尽性蛍光体シート28に放射線画像を蓄積し記録することができる。
【0052】
図8(A)のように、フロント部材10は、外形枠のフレーム11と、フレーム11の内側面に内接された前面板13を備える。図9に示すように、フレーム11は、前面側に面するフレーム前面部114と、フレーム前面部114の端部から略直角に後面側へ屈曲したフレーム側面部110と、フレーム側面部110の端部からさらに、略垂直に幅方向内側へ屈曲したフレーム後面部111と、フレーム後面部111の端部から所定の角度の傾斜でフレーム前面部114方向へ屈曲した傾斜面部112とを有する。また、フレーム前面部114の裏面には、フレーム側面部110と同じ方向に突出する遮光突起115が設けられている。
【0053】
また、フレーム前面部114と、フレーム側面部110と、傾斜面部112と、遮光突起115とで囲まれた空間により、フレーム11の内部に凹部12が形成される。
【0054】
また、フレーム後面部111と傾斜面部112には、図10(A)に示すように、ロック爪用の切り込み15a、15b、15c、15dが形成されている。また、図8(A)、図10(A)のように、フレーム側面部110の長手方向の一端部側には、挿入孔14が設けられ、フレーム側面部110の幅方向端部側にグリップ用凹部16a、16bが形成されている。
【0055】
フレーム11は、例えば、アルミニウムや硬質プラスチックなどの強度材料を成型加工したものであり、フロント部材10にかかる荷重に耐えうる材質でできている。前面板13は、例えば、アルミニウムや炭素繊維強化プラスチックなど、放射線吸収の比較的小さい部材で形成されることが好ましい。
【0056】
図8(B)、図9のように、バック部材20は、バック部材本体21と、輝尽性蛍光体シート28と、輝尽性蛍光体シート28を支持し固定する支持板27と、を備える。バック部材本体21は、バック部材後面部210と、バック部材後面部210から前面側に略直角に屈曲したバック部材側面部211と、を有する。また、バック部材後面部210の前面には、バック部材側面部211と同じ方向に突出する内壁213とリブ214が設けられている。また、図9のように、バック部材後面部210と、バック部材側面部211と、内壁213とで囲まれた空間に凹部22が形成される。
【0057】
図8(B)、図10(B)のように、カセッテ1の短辺方向の一端側のバック部材側面部211には挿入孔34がフロント部材10側の挿入孔14に対応して形成されている。また、バック部材側面部211の長手方向端部側には、開口部31a、31b、31c、31dが、バック部材側面部211の幅方向端部側には、開口部33a、33b、33c、33dが形成されている。
【0058】
図9のように、バック部材20のリブ214に支持板27が載るように位置し、支持板27の前面に輝尽性蛍光体シート28が固定されている。輝尽性蛍光体シート28は支持板27と一体にマグネット(図5(a))によりバック部材20側に分離可能に固定されている。このように、輝尽性蛍光体シート28は支持板27ととともにバック部材20側に一体的に取り付けられている。
【0059】
上述のカセッテ1では、バック部材20とフロント部材10とを図9のように組み合わせると、バック部材20の凹部22ヘフロント部材10の遮光突起115が入り込むとともに、フロント部材10の凹部12ヘバック部材20のバック部材側面部211が入り込む。このような構造により、バック部材20とフロント部材10とが一体に合体してカセッテ1を構成し、外光が輝尽性蛍光体シート28へ到達しないように遮光を行う。また、フロント部材10の凹部12や、バック部材20の凹部22に、例えば、ビロードやスポンジなどを備え、バック部材20とフロント部材10とがより密着するようにすると、さらに遮光性を向上できる。
【0060】
また、バック部材本体21は、後述する放射線画像読み取り装置内で磁石の磁力により吸着、保持されるため、磁石に磁力で吸着可能なように、バック部材本体21自体を磁性部として、磁性体プラスチックなどで形成することが好ましい。また、バック部材本体21を通常のプラスチックで形成し、鉄箔などの磁性体シート(図示せず)を磁性部としてバック部材20の裏面24に備える構成してもよい。また、バック部材20の裏面24に、磁性体物質を塗布するなどし、磁性部を付与してもよい。
【0061】
上述のように、フロント部材10とバック部材20とは合体し、また分離可能であるが、通常は図9に示すように合体した状態でフロント部材10側から放射線撮影などが行われる。
【0062】
次に、図10、図11を参照してカセッテ1のロック機構について説明する。フロント部材10とバック部材20を合体した状態に保つために、カセッテ1にはロック機構が用意されている。カセッテ1のロック機構として、フロント部材10には、ロック爪用の切り込み15a、15b、15c、15dが形成されている。また、バック部材20には、被係止部としてのロック爪を備えた第1の連結部材35と第2の連結部材36とピニオン37とを備えている。
【0063】
図10(B)のように、第1の連結部材35は、第1横部材35aと、第1横部材35aの中央やや右側からバック部材20の長手方向内側に向かって突出した第1中部材35bと、第1横部材35aの左右端部からそれぞれバック部材20の長手方向内向きに突出した第1左部材35c、第1右部材35dとを有している。
【0064】
また、第2の連結部材36は、第2横部材36aと、第2横部材36aの中央やや左側から第1中部材35bと反対側に突出した第2中部材36bとを有している。第1中部材35bの先端部と第2中部材36bの先端部とは、バック部材20のほぼ中央に備えられているピニオン37を挟んで対向し、それぞれの先端側面に設けられたラック部35B、36Bが、ピニオン37と噛合することにより、第1の連結部材35と第2の連結部材36とがピニオン37を介し連結される。
【0065】
また、第1の連結部材35の第1横部材35aの端部付近には第1左部材35c、第1右部材35dの突出方向とは逆向きに突出する被係止部としてのロック爪30a、30bが備えられている。さらに、第1左部材35cの側面外側向きにスライド部材としてのロック爪32a、32dが備えられ、第1右部材35dの側面外側向きにスライド部材としてのロック爪32b、32cが備えられている。なお、ロック爪32a、32bは、バック部材20の縦方向、上部から1/2付近に、また、ロック爪32c、32dは、バック部材20の縦方向、上部から1/4付近となるように備えられている。
【0066】
また、図10(B)のように、一端が第1の連結部材35に固定され、他端がバック部材後面部210に固定されたコイルばね38aが2本設けられている。このコイルばね38aにより、第1の連結部材35は常に矢印Q1方向に移動しようとする付勢力を受けている。
【0067】
また、第1の連結部材35と挿入孔34が形成されたバック部材側面部211との間にはプッシュラッチ部39が設けられ、プッシュラッチ部39に一端が固定され、他端がバック部材後面部210に固定されたコイルばね38bが設けられている。このコイルばね38bによりプッシュラッチ部39は常に矢印Q1方向に付勢力を受けている。
【0068】
また、第2の連結部材36における第2横部材36aの端部付近には第2中部材36bの突出方向とは逆向きに突出する被係止部としてのロック爪30c、30dが備えられている。
【0069】
前述のように、本実施の形態においては、第1の連結部材35に設けられたロック爪30a、30b、32a、32b、32c、32dは連動するように構成されている。一方、第2の連結部材36に設けられたロック爪30c、30dは連動するように構成されている。さらに、第1の連結部材35と第2の連結部材36とは、それぞれに設けられたラック部35B、36Bと、ピニオン37との動作により連動するので、すべてのロック爪30a、30b、30c、30d、32a、32b、32c、32dは連動する。
【0070】
本実施の形態におけるカセッテ1では、フロント部材10とバック部材20との合体時にフロント部材10の挿入孔14がバック部材20の挿入孔34に対応する位置関係にあり、挿入孔14、34から棒状部材を挿入してプッシュラッチ部39をプッシュする度に、ロック機構の状態(ロックON状態/ロックOFF状態)が切り替わる方式(プッシュラッチ方式)を採用している。プッシュラッチ方式は、ボールペンの芯をボールペン外装から出し入れする時に用いられる機構としてよく知られている。
【0071】
次に、前述のロック機構による、ロックON/OFF動作について図10及び図11を参照して説明する。
【0072】
ロックON状態は、被係止部であるロック爪30a、30b、30c、30dの先端が、バック部材側面部211の開口部31a、31b、31c、31dより外側に突出し、フロント部材10のフレーム前面部114と傾斜面部112の内向面113の間に突入した図11(A)の状態である。このとき、プッシュラッチ部39はバック部材側面部211と接し、第1の連結部材35から離れた図11(B)の状態である。また、スライド部であるロック爪32a、32b、32c、32dは、フロント部材10のフレーム前面部114と傾斜面部112の内向面113の間に進入した図11(E)、(F)の状態である。
【0073】
このようなロックON状態のときに、挿入孔14、34から棒状部材を矢印Pの方向へ1回だけ挿入し、プッシュラッチ部39を押圧すると、プッシュラッチ部39が第1の連結部材35を矢印Q2方向に押し込む。そして、第1の連結部材35が矢印Q2の方向へ所定の距離だけ移動してプッシュラッチ部39は停止し、図11(D)の状態となる。このとき、第1の連結部材35のロック爪30a、30bの先端がバック部材側面部211より内側に入り込んだ図11(C)の状態となる。この図11(C)、(D)の状態がロック機構のロックOFF状態である。
【0074】
このとき、連結部材35のロック爪32a、32b、32c、32dも連動して矢印Q2の方向へ同じ距離だけ開口部33a、33b、33c、33dの中を移動して停止し、図11(G)、(H)の状態となる。この状態では、ロック爪32a、32b、32c、32dと、切り込み15a、15b、15c、15d(フレーム後面部111とフレーム傾斜面部112に設けられた開口)との位置が合っているので、ロック爪32a、32b、32c、32dが切り込み15a、15b、15c、15dから抜け出ることができる。即ち、バック部材20がフロント部材10から分離できる状態である。この図11(G)、(H)の状態がロック機構のロックOFF状態である。
【0075】
また、第1の連結部材35が矢印Q2の方向へ移動すると、第1の連結部材35のラック部35Bと、第2の連結部材36のラック部36Bと、ピニオン37とによる動作により第2の連結部材36も矢印R2の方向へ同じ距離だけ移動して停止し、第2の連結部材36のロック爪30c、30dの先端がバック部材側面部211より内側に入り込んだ図11(C)のロックOFF状態となる。このようにしてフロント部材10とバック部材20が分離可能な状態となり、ブッシュラッチ部39を押圧させない限り、このロックOFF状態は継続し維持される。
【0076】
また、図11(C)、(D)のロックOFF状態の時に、挿入孔14、34から棒状部材を矢印Pの方向へ1回だけ挿入し、プッシュラッチ部39を押圧すると、プッシュラッチ部39が矢印Q1方向へ戻る。第1の連結部材35が矢印Q1の方向へ所定の距離だけ移動して停止し、図11(B)の状態となる。このとき、ロック爪30a、30bの先端は開口部31a、31bより外側に突出し、フロント部材10のフレーム前面部114と傾斜面部112の内向面113の間に突入し、図11(A)のロックON状態となる。このとき、ロック爪32a、32b、32c、32dも連動して矢印Q1の方向へ同じ距離だけ開口部33a、33b、33c、33dの中を移動して停止し、図11(E)、(F)もロックON状態となる。
【0077】
また、第1の連結部材35が矢印Q1の方向へ移動すると、第1の連結部材35のラック部35Bと、第2の連結部材36のラック部36Bと、ピニオン37との動作により第2の連結部材36も矢印R1の方向へ同じ距離だけ移動して停止し、ロック爪30c、30dの先端が開口部31c、31dより外側に突出し、フロント部材10のフレーム前面部114と傾斜面部112の内向面113の間に突入し、図11(A)のロックON状態となる。このようにして、フロント部材10にバック部材20が係止し固定され、プッシュラッチ部39を押圧させない限り、このロックON状態は継続し維持される。
【0078】
以上のように、本実施の形態におけるカセッテ1では、ロックON状態/ロックOFF状態が1回押す度に切り替わるプッシュラッチ機構によりフロント部材10にバック部材20がロックされた状態と分離可能な状態との切り替えを簡単に行うことができるので、フロント部材10からバック部材20を簡単に取り外して分離でき、また、フロント部材10にバック部材20を簡単に取り付けて合体できる。
【0079】
また、ブッシュラッチ機構によりカセッテ1のロック機構をロックOFF状態とし、フロント部材10とバック部材20とを放射線画像読み取り装置内で分離し、輝尽性蛍光体シート28が露出され、輝尽性蛍光体シート28に蓄積され記録された画像情報を読み取ることができる。
【0080】
次に、バック部材20の内面において輝尽性蛍光体シート28を支持板27とともに分離可能に固定する固定部を含む着脱機構の具体的構成例について図12,図13を参照して説明する。図12は、図8のバック部材の内面側を示す平面図(A)及び外面(カセッテ1の背面)側を示す平面図(B)であり、図13は、図8、図12のカセッテの側断面図(A)及びフロント部材を分離した後のバック部材から輝尽性蛍光体シートと支持板を分離する状態を示す側断面図(B)である。なお、図12(A)では図10(B)のロック機構等の図示を省略している。
【0081】
図12(A)に示すように、バック部材20の内面には、図9の輝尽性蛍光体シート28と一体になった支持板27を装着し固定するように複数の固定部51が設けられている。複数の固定部51は、図13のように支持板27側に突き出るように設けられた円柱状のマグネット(図12(A)のハッチングで示す)をそれぞれ有し、支持板27側の磁性体部52を吸着し、輝尽性蛍光体シート28及び支持板27を均等に保持し固定するようにバック部材20の内面に対称的に配置されている。
【0082】
また、カセッテ1には、図12(B)のように、バック部材20側の背面20aの一側面近傍にカセッテに関する各種の情報を記憶したコード記憶素子200が貼り付けられており、後述の画像読み取り時にその情報が読み取られる。
【0083】
図13(A)、(B)のように、支持板27には、バック部材20の内面側に対向するように比較的薄い強磁性体からなる複数の磁性体部52が設けられている。複数の磁性体部52は図12(A)の破線で示すように四角形状に構成されてバック部材20側の複数の固定部51に対応するように配置されている。なお、磁性体としては、403ステンレス鋼等のフェライト系・マルテンサイト系ステンレス鋼やSECC、SPCC等の鋼板等の金属材料を用いることができるが、これらに限定されず、他の磁性体を使用できる。
【0084】
図13(A)のように、輝尽性蛍光体シート28と一体になった支持板27をバック部材20の内面に装着すると、各磁性体部52がバック部材20の内面の各固定部51に接近し各固定部51のマグネットに吸着されることで、支持板27は輝尽性蛍光体シート28と一体にバック部材20の内面に固定される。
【0085】
上述の支持板27の固定は、マグネットと磁性体との吸着によるので、ある程度の力で支持板27をバック部材20側から引き剥がすことで比較的容易に分離できるとともに、支持板27の再装着による固定も簡単に行うことができ、輝尽性蛍光体シート28及び支持板27の固定及び分離を繰り返して行うことができる構造である。
【0086】
なお、複数の固定部51と複数の磁性体部52とは、図10(B)のロック機構を構成する連結部材35、36等と干渉しない位置に配置される。
【0087】
図12,図13に示すように、図13(A)のカセッテ1からフロント部材20を上述の図10,図11のようにしてロック機構を解除し分離した後に、バック部材20の内面から輝尽性蛍光体シート28と支持板27を分離するための着脱機構60がバック部材20の図12の上端側に設けられている。
【0088】
着脱機構60は、押しボタン式の蛇腹構造から構成され、ゴム材料等の弾性部材から伸縮自在に略円筒状に構成された蛇腹部61と、蛇腹部61の略中央に設けられた押し込みボタン部62と、押し込みボタン部62と対向し支持板27に接近する底部63を備える。蛇腹部61は、図13のように、その外周端部がバック部材20の外面に設けられた孔20aに嵌め込まれることで取り付けられ、また押し込みボタン部62がバック部材20の外面20aに対しほぼ同一の平面を構成している。
【0089】
図13(A)のように、カセッテ1内に輝尽性蛍光体シート28と支持板27を収容してフロント部材10とバック部材20とが合体した状態で、着脱機構60の蛇腹部61は縮んでカセッテ1の内部に収まっている。そして、図13(B)のように、カセッテ1からフロント部材10を分離した状態で、着脱機構60の押し込みボタン62を押し込むと底部63で支持板27を押し付けることで、蛇腹部61が伸びながら支持板27の各磁性体部52がバック部材20の各固定部51のマグネットから離れる。このようにして着脱機構60により、輝尽性蛍光体シート28を支持板27とともにバック板20側から引き剥がし分離させることができる。
【0090】
上述のようにして、読み取り用カセッテにおいて、輝尽性蛍光体シート等の放射線画像変換パネルを放射線画像撮影のためにまたは画像情報読み取りのために詰め替える際に、カセッテから分離させまたカセッテに装着することが簡単にでき、操作性・作業性が向上するとともに、輝尽性蛍光体シートは支持板と一体になっているので、詰め替えの作業時に輝尽性蛍光体シートに手が触れてしまうおそれが減少する。
【0091】
以上のように、本実施の形態の読み取り用カセッテによれば、カセッテの内部に収容した輝尽性蛍光体シート等の放射線画像変換パネルに直接に手を触れずに簡単に詰め替えることができ、輝尽性蛍光体シートからの画像読み取りにおいて悪影響を与え画質低下のおそれがなくなる。
【0092】
また、本実施の形態の読み取り用カセッテは、長尺カセッテまたはリニアックカセッテ等から分離した放射線画像変換パネルを収容でき、画像読み取り処理のための読取用のカセッテとして利用することができる。
【0093】
次に、医療用の長尺カセットについて図17を参照して説明する。図17は長尺カセットの使用状態を示す平面図である。
【0094】
図17のように、長尺カセット91は、放射線撮影用カセッテであり、複数のカセッテ部91a、91b、91cが連続して一体になるように長く延びた平板の矩方体状に構成され、複数枚の輝尽性蛍光体シートが内部に収容されており、例えば脚部90の放射線画像を一回の放射線撮影で得ることができる。
【0095】
各カセッテ部91a、91b、91cは、図12,図13の分離可能な固定部及び着脱機構を備えるので、手に触れないで簡単に輝尽性蛍光体シートを取り出しまた装着することができる。
【0096】
図17のような放射線撮影用の長尺カセットから画像読み取り処理のために読取用のカセッテに移す場合は、図7で説明したように、上述の輝尽性蛍光体プレート等の放射線画像変換パネルと支持板とが取り付けられたバック部材を一体に移すことで放射線画像変換パネルを直接に手を触れずに簡単に詰め替えることができる。
【0097】
なお、同様に、リニアックカセッテにおいて高画質を得るための機構が画像読取処理装置ヘのセットの際に弊害となる場合、図7で説明したように、リニアックカセッテから読取用のカセッテに放射線画像変換パネルと支持板とが取り付けられたバック部材を一体に移すことで放射線画像変換パネルに直接に手を触れずに簡単に詰め替えることができる。
【0098】
次に、図14乃至図16により上述の図8乃至図13のカセッテ1を使用し、上述の図7(G)のように放射線撮影後の輝尽性蛍光体シートに蓄積された放射線画像情報を読み取る放射線画像読取処理装置について説明する。
【0099】
図14は放射線画像読取処理装置の概略的構成を示す側面図、図15は図14の放射線画像読取処理装置の概略的な平面図、図16は図14の放射線画像読取処理装置のカセッテの分離動作を説明するための要部側面図である。
【0100】
図14に示すように、装置本体2は、カセッテ1の挿入口3と、カセッテ1の排出口4と、搬送読取り部2a及びカセッテ挿入排出部2bの2つのユニットと、を備える。カセッテ挿入排出部2bは、搬送読取り部2aから簡単に取り外し可能な構造になっている。また、搬送読取り部2aとカセッテ挿入排出部2bとの間には防振ゴム73が配してあり、カセッテ挿入または排出時の振動が搬送読取り部2aへ伝わり難い防振構造となっている。
【0101】
また、カセッテ挿入排出部2b内の副走査部500とカセッテの搬送機構40は、同一の基板710上に構築されている。この基板710と底板700の間に防振ゴム720を配置することで、カセッテ挿入排出部2bの振動を副走査部500に伝搬させない防振構造を実現している。また、副走査部500の上端と図示しない装置フレームの間は、防振ゴム74が配してあり、副走査部500に対する防振構造を強化している。
【0102】
このような防振構造により、搬送読取り部2aで輝尽性蛍光体シート28から画像情報を読み取っている最中に、挿入口3へカセッテを挿入したり、排出口4からカセッテを取り出したり、装置本体2を振動させたりしても、読み取った画像情報中に振動によるノイズが生じるのを防止できる。また、副走査部500と搬送機構40が同じ基板710上に構築されているので、搬送機構40から副走査部500へバック部材20を受け渡す際に、受け渡し位置がぶれることが無い。これにより、フロント部材10とバック部材20の分離・合体作業が安定的に精度良く実施できる。
【0103】
次に、放射線画像読取処理装置の動作について説明する、なお、カセッテ1は半切サイズのカセッテを想定しているが、これに限定されるものではない。
【0104】
図7のように放射線画像撮影が行われて輝尽性蛍光体シート28が撮影用カセッテ2から読み取り用カセッテ1に移されてから、カセッテ1を図14のように、矢印A1の方向で挿入口3へ挿入する。このとき、カセッテ1の挿入孔14が下側になり、かつ、フロント部材10の前面板13が斜め下側を向くように挿入する。即ち、輝尽性蛍光体シート28の読み取り面が斜め下側を向くように挿入する。カセッテ1が挿入口3に挿入されると、カセッテ検出センサ(図示省略)によってカセッテ1の存在が認識され、挿入口3に配置されている幅寄せ部47によって、カセッテが挿入口3のセンターヘ幅寄せされる。
【0105】
カセッテ1が挿入口3のセンターヘ幅寄せされると、バック部材20の外面の貼付されたコード記憶素子200(図12(B))とコード読取手段45の位置が合致し、コード記憶素子200に記録されているコードがコード読取部45によって読み取られる。
【0106】
コード読取部45がコードを正確に読みとると、読み取られたコードからカセッテサイズを検出し、搬送機構40の幅をカセッテサイズに合わせて調整を開始する。即ち、図15の幅寄せ部401a、401bが矢印Mの方向にカセッテ1のサイズに合わせて移動を開始する。
【0107】
次に、挿入ローラ42を動作させてカセッテ1を点線aに沿って矢印A2の方向に装置本体2の中ヘ取り込む。搬送機構40は、挿入ローラ42が動作した時点には、既に点線aの位置に待機しており、挿入口3から挿入ローラ42によって搬入されるカセッテ1を受け取る。昇降台402(搬送機構40に沿って動作する)上のカセッテグリップ402a、402bがカセッテ1の下端をキャッチすると、昇降台402は搬送機構40に沿って矢印A2の方向ヘカセッテ1を搬送し、図15のようにカセッテ1の上端が矢印Zで示される位置で停止するように制御される。
【0108】
カセッテ1が矢印Zで示される位置で停止すると、グリップ爪403a、403bの先端が、フロント部材側面110上に存在するグリップ用凹部16a、16bの窪みに挿入され、搬送機構40に対してフロント部材10を固定した状態にする。
【0109】
搬送機構40は、回転軸404を有し、この回転軸404を回転中心として、少なくとも点線aから点線cの範囲を自由に回転移動することができる。カセッテ1が搬送機構40によって装置本体2の内部に取り込まれると、搬送機構40は回転軸404を回転中心として点線aの位置から矢印A3の方向に点線cの位置まで回転移動する。搬送機構40が点線cの位置まで回転移動すると、磁性体を有するカセッテ1のバック部材の外面が、磁石540に磁力で吸着される。このとき、バック部材20は、適度な柔軟性を有しているので、磁石540の平面に吸着されたときにその平面性がその磁石540の平面性に従う。
【0110】
昇降台402には、カセッテ1のロック機構をON/OFFするためのロックピン(棒状部材)402cが配置してあり、ロックピン402cが上下運動することによって、カセッテ1のロック機構をON/OFFすることができる。また、カセッテ1の上端(上側基準位置Z)は、副走査時にカセッテ1の上端もしくは側端を検出する目的で、カセッテ1の上端が副走査部500の副走査移動板530よりも上側に突出するように構成されている。
【0111】
バック部材20が磁石540に吸着されると、昇降台402内に収納されていたロックピン402cが上昇し、フロント部材10の挿入孔14にロックピン402cの先端が挿入される(図15参照)。この動作により、ロックON状態にあったカセッテ1のロックが解除され、ロックOFF状態に移行する。即ち、バック部材20とフロント部材10が分離可能な状態となる。カセッテ1がロックOFF状態に移行すると、ロックピン402cが下降し、再び昇降台402内に収納される。
【0112】
カセッテ1のロックが解除され、ロックOFF状態に移行すると、搬送機構40が矢印A6の方向へ回転移動して待避位置(例えば点線bの位置)で停止する。この操作により、バック部材20とフロント部材10を完全に分離する。
【0113】
図16のように、バック部材20とフロント部材10を完全に分離し、搬送機構40が待避位置で停止し、フロント部材10をバック部材20から十分な角度で待避させることで、バック部材20が副走査動作した時に、バック部材20とフロント部材10とが干渉することを防止することができる。また、この分離時に輝尽性蛍光体シート28が端面で胸壁側側壁116と干渉することがなく分離動作を円滑に行うことができる。
【0114】
上述のように、バック部材20がフロント部材10から完全に分離されると、駆動部(図示省略)が作動し、バック部材20が矢印A4の方向(上方向)へ搬送(副走査)される。この副走査の動作中に、輝尽性蛍光体シート28がレーザ走査ユニット121から射出されるレーザ光Bによって副走査方向と垂直な方向に主走査される。
【0115】
輝尽性蛍光体シート28にレーザ光が作用すると、輝尽性蛍光体シート28に蓄積された放射線エネルギーに比例した輝尽光(画像情報)が放出され、この輝尽光が光ガイド122を通って集光管123に集められた後、フォトマルチプラーヤ等の光電変換素子(図示省略)により輝尽光を電気信号に変換する。電気信号に変換された輝尽光は、画像データとして所定の信号処理を施された後に別の装置である画像出力装置(図示せず)ヘ出力される。
【0116】
上述のようにして、輝尽性蛍光体シート28から画像情報の読取りが完了すると、駆動部(図示省略)が、図14のようにバック部材20の矢印A5の方向(下方向)ヘの搬送を開始する。バック部材20が矢印A5の方向ヘ搬送されている間、消去手段124から消去光Eが発光され、輝尽性蛍光体シート28に残存する画像情報を消去する。
【0117】
次に、バック部材20が、磁石540に受け渡された位置まで下降した時点で、駆動部(図示省略)は、副走査部500によるバック部材20の移動を停止する。バック部材20が、磁石540に受け渡された位置で停止すると、待避位置に待避していた搬送機構40が、再び点線cの位置まで回転移動し、バック部材20とフロント部材10を合体させる。バック部材20とフロント部材10が合体すると、昇降台402内に収納されていたロックピン402cが上昇し、フロント部材10の挿入孔14にロックピン402cの先端が挿入される。この動作により、ロックOFF状態にあったカセッテ1にロックがかかり、ロックON状態に移行する。即ち、バック部材20とフロント部材10が分離不可能な状態となる。カセッテ1がロックON状態に移行すると、ロックピン402cが下降し、再び昇降台402内に収納される。
【0118】
上述のように、バック部材20とフロント部材10の合体作業が完了すると、搬送機構40は再び矢印A6の方向に点線bの位置まで回転移動して停止する。搬送機構40が点線bの位置で停止すると、グリップ爪403a、403bによるフロント部材10の固定状態が解除され、カセッテ1が搬送機構40上を搬送可能な状態となる。
【0119】
フロント部材10の固定状態が解除されると、昇降台402は搬送機構40に沿って矢印A7の方向に排出口4ヘカセッテ1を搬送し、カセッテ1を排出ローラ43ヘ受け渡す。排出ローラ43は、カセッテ1を受け取ると、カセッテ1が排出口4ヘ完全に排出されるまで排出動作を行う。カセッテ1が排出口4へ完全に排出されると、搬送機構40は、矢印A6の方向に点線aの位置まで回転移動して停止し、次のカセッテ1を受け取り可能な状態へと移行する。
【0120】
以上のようにして、図14〜図16に示す画像読取処理装置でカセッテ1内の輝尽性蛍光体シートを非接触方式で取り出して放射線画像情報の読み取りを行い、またカセッテ内に戻して再収納することができる。かかる読取装置内におけるカセッテによれば、輝尽性蛍光体シートの出し入れ、輝尽性蛍光体シートの画像記録面の露出及び画像読み込の各動作を信頼性よく実行でき、良好な放射線撮影画像を得ることができる。また、かかる動作を小型の読取装置で信頼性よく実行できる。
【0121】
また、他の撮影用カセッテ、図17の長尺カセット91またはリニアックカセッテ等から輝尽性蛍光体シートをバック部材とともに取り外し分離し、図7のように読み取り用カセッテに詰め替えてから、そのカセッテついて図14〜図16に示す画像読取処理装置で放射線画像を読み取ることができる。この輝尽性蛍光体シートを移すとき、輝尽性蛍光体シートを直接に手を触れずに簡単に詰め替えることができるので、輝尽性蛍光体シートの読取面を汚したり傷付けてしまうおそれがなくなり、また、読取面において指で持った部分と他の部分の濃度差発生を回避できるので、上述の読み取りの際に高品質な画像で放射線画像を読み取ることができる。
【0122】
以上のように本発明を実施の形態により説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で各種の変形が可能である。例えば、図8乃至図11のカセッテを読み取り用だけではなく、放射線撮影用カセッテとして用いることができることは勿論である。この場合は、読み取り用カセッテと放射線撮影用カセッテとが同一形状であるので、放射線画像変換プレート(輝尽性蛍光体シートと支持板)をバック部材から取り外す必要がないので、図9では支持板27をバック部材20側に接着等で固定してもよく、放射線画像変換プレート(輝尽性蛍光体シートと支持板)と一体になったバック部材を移すだけでよい。
【0123】
【発明の効果】
本発明によれば、内部に収容した放射線画像変換パネルを直接に手を触れずに簡単に詰め替えることができる放射線画像読み取り用カセッテを提供できる。
【0124】
また、放射線画像読み取り用カセッテと放射線画像撮影用カセッテとの間で放射線画像変換パネルを直接に手を触れずに簡単に詰め替えることができる放射線画像読み取り用カセッテと放射線画像撮影用カセッテとの組み合わせ及び放射線画像変換パネルの詰め替え方法を提供できる。
【0125】
更に、放射線画像撮影用カセッテで撮影した放射線画像変換パネルから放射線画像を高画質で読み取ることができる放射線画像読み取り方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態による放射線画像読み取り用カセッテを概略的に示す分解斜視図である。
【図2】本実施の形態による放射線撮影用カセッテを概略的に示す斜視図(A)及び側断面図(B)である。
【図3】図1の放射線画像読み取り用カセッテにおけるバック部材と放射線画像変換パネルとの着脱機構を示す側面図である。
【図4】図3の着脱機構の変形例を示す側面図である。
【図5】図3の着脱機構の別の変形例を示す側面図である。
【図6】図3の着脱機構の更に別の変形例を示す側面図である。
【図7】図7は図1乃至図3の読み取り用カセッテ及び撮影用カセッテを用い放射線画像撮影後に放射線画像読み取りを行うまでの各工程(A)乃至(G)を示す図である。
【図8】本実施の形態による読み取り用カセッテの具体的構成例を示す図であり、フロント部材(A)及びバック部材(B)が分離した状態を示す斜視図である。
【図9】図8のフロント部材とバック部材とが合体したカセッテの断面を模式的に示す断面図である。
【図10】図8のカセッテのロック機構を説明するためのフロント部材の内面(A)及バック部材の内面(B)を示す平面図である。
【図11】図10のロック機構の各状態(A)乃至(H)を示すカセッテの断面図である。
【図12】図8のバック部材の内面側を示す平面図(A)及び外面(カセッテ1の背面)側を示す平面図(B)である。
【図13】図8、図12のカセッテの側断面図(A)及びフロント部材を分離した後のバック部材から輝尽性蛍光体シートと支持板を分離する状態を示す側断面図(B)である。
【図14】図8〜図13のカセッテ1を使用して放射線撮影後の輝尽性蛍光体シートに蓄積された放射線画像情報を読み取る放射線画像読取処理装置の概略的構成を示す側面図である。
【図15】図14の放射線画像読取処理装置の概略的な平面図である。
【図16】図14の放射線画像読取処理装置におけるカセッテの分離動作を説明するための要部側面図である。
【図17】本実施の形態による長尺カセットの使用状態を示す平面図である。
【符号の説明】
1・・・放射線画像読み取り用カセッテ
2・・・放射線撮影用カセッテ
18a・・・装填部
10・・・フロント部材
20・・・バック部材
20a・・・磁性体部(着脱機構)
27・・・支持板
28a・・・磁石(着脱機構)
28・・・輝尽性蛍光体シート(放射線画像変換パネル)
51・・・固定部(着脱機構)
52・・・磁性体部(着脱機構)
60・・・着脱機構
Claims (11)
- フロント部材と、前記フロント部材と対向するバック部材と、から内部に放射線画像変換パネルを収容するように構成され前記放射線画像変換パネルから放射線画像を読み取るための放射線画像読み取り用カセッテであって、
前記フロント部材と前記バック部材とが分離可能であり、
前記放射線画像変換パネルを前記フロント部材及び前記バック部材のいずれか一方に対し分離可能に取り付ける着脱機構を備え、
前記放射線画像変換パネルを前記フロント部材または前記バック部材の側から前記着脱機構により取り外し可能であることを特徴とする放射線画像読み取り用カセッテ。 - 前記着脱機構が磁石、係合部材、着脱自在テープ及び粘着テープの内のいずれか1つを用いたものであることを特徴とする請求項1に記載の放射線画像読み取り用カセッテ。
- 請求項1または2に記載の放射線画像読み取り用カセッテと、前記放射線画像変換パネルを装填可能な装填部を備え放射線画像を撮影するための放射線撮影用カセッテと、の組み合わせであって、
前記放射線画像読み取り用カセッテの放射線画像変換パネルを前記バック部材に取り付けた状態で前記放射線撮影用カセッテの装填部にはめ込んでから、前記放射線画像変換パネルを前記バック部材から前記着脱機構により取り外すことにより、前記放射線画像変換パネルが前記放射線撮影用カセッテの装着部に装着されるように構成されたことを特徴とする放射線画像読み取り用カセッテと放射線撮影用カセッテとの組み合わせ。 - 請求項1または2に記載の放射線画像読み取り用カセッテと、前記放射線画像変換パネルを装填可能な装填部を備え放射線画像を撮影するための放射線撮影用カセッテと、の組み合わせであって、
前記放射線撮影用カセッテに放射線画像変換パネルを装填した状態で前記放射線画像読み取り用カセッテのバック部材を前記装填部に嵌め込んでから、前記バック部材に前記放射線画像変換パネルを前記着脱機構により取り付け、前記放射線画像変換パネルを取り付けたバック部材を前記放射線画像読み取り用カセッテの前記フロント部材に取り付けるように構成されたことを特徴とする放射線画像読み取り用カセッテと放射線撮影用カセッテとの組み合わせ。 - 前記放射線画像変換パネルが取り付けられた前記バック部材が前記放射線撮影用カセッテ内に収まるように構成されていることを特徴とする請求項3または4に記載の放射線画像読み取り用カセッテと放射線撮影用カセッテとの組み合わせ。
- 前記放射線撮影用カセッテが長尺カセッテまたはリニアックカセッテであることを特徴とする請求項3,4または5に記載の放射線画像読み取り用カセッテと放射線撮影用カセッテとの組み合わせ。
- 放射線画像変換パネルをバック部材に一体的に取り付け、前記バック部材がフロント部材と分離可能である放射線画像読み取り用カセッテと、前記放射線画像変換パネルを装填可能であり放射線画像を撮影するための放射線撮影用カセッテと、の間で前記放射線画像変換パネルを詰め替える方法であって、
前記放射線画像読み取り用カセッテの放射線画像変換パネルを前記バック部材とともに前記放射線撮影用カセッテにはめ込むことで前記放射線画像変換パネルを前記放射線撮影用カセッテに装着することを特徴とする放射線画像変換パネルの詰め替え方法。 - 請求項1または2に記載の放射線画像読み取り用カセッテと、前記放射線画像変換パネルを装填可能な装填部を備え放射線画像を撮影するための放射線撮影用カセッテと、の間で前記放射線画像変換パネルを詰め替える方法であって、
前記放射線画像読み取り用カセッテの放射線画像変換パネルを前記バック部材に取り付けた状態で前記放射線撮影用カセッテの装填部にはめ込んでから、前記放射線画像変換パネルを前記バック部材から前記着脱機構により取り外すことにより、前記放射線画像変換パネルを前記放射線撮影用カセッテの装着部に装着することを特徴とする放射線画像変換パネルの詰め替え方法。 - 放射線画像変換パネルをバック部材に一体的に取り付け、前記バック部材がフロント部材と分離可能である放射線画像読み取り用カセッテと、前記放射線画像変換パネルを装填可能であり放射線画像を撮影するための放射線撮影用カセッテと、の間で前記放射線画像変換パネルを詰め替える方法であって、
前記放射線撮影用カセッテの放射線画像変換パネルを前記バック部材とともに前記放射線画像読み取り用カセッテにはめ込むことで前記放射線画像変換パネルを前記放射線画像読み取り用カセッテに装着することことを特徴とする放射線画像変換パネルの詰め替え方法。 - 請求項1または2に記載の放射線画像読み取り用カセッテと、前記放射線画像変換パネルを装填可能な装填部を備え放射線画像を撮影するための放射線撮影用カセッテと、の間で前記放射線画像変換パネルを詰め替える方法であって、
前記放射線撮影用カセッテに放射線画像変換パネルを装填した状態で前記放射線画像読み取り用カセッテのバック部材を前記装填部に嵌め込んでから、前記バック部材に前記放射線画像変換パネルを前記着脱機構により取り付け、前記放射線画像変換パネルを取り付けたバック部材を前記放射線画像読み取り用カセッテの前記フロント部材に取り付けることを特徴とする放射線画像変換パネルの詰め替え方法。 - 放射線画像変換パネルを装填部に装填した放射線撮影用カセッテに対し放射線撮影を行い、前記放射線画像変換パネルを請求項1または2に記載の放射線画像読み取り用カセッテに移してから放射線画像を読み取るようにした放射線画像読み取り方法であって、
前記放射線撮影用カセッテに放射線画像変換パネルを装填した状態で前記放射線画像読み取り用カセッテのバック部材を前記装填部に嵌め込む工程と、
前記バック部材に前記放射線画像変換パネルを前記着脱機構により取り付る工程と、
前記放射線画像変換パネルを取り付けたバック部材を前記放射線画像読み取り用カセッテの前記フロント部材に取り付け、前記放射線画像変換パネルを前記放射線画像読み取り用カセッテの内部に収容する工程と、
前記放射線画像読み取り用カセッテを画像読取装置に装填し、前記放射線画像変換パネルから放射線画像の読み取りを行う工程と、を含む放射線画像読み取り方法。
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2003
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