JP4348258B2 - 壁の補強方法および補強構造 - Google Patents
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Description
さらにまた、壁に併設する柱を補強しようとする場合には、補強構造が複雑となり、補強工事が困難になったり、効果がはっきりしない問題があった。
(1) 角筒状を有し、構築物の壁の補強を行うため、壁の隅角部または壁の梁との隣接部に配置される接続装置および帯状シート材である補強材を準備し、構築物の前記接続装置を設置すべき壁の隅角部の少なくとも斜め対向する隅角部または壁の梁との隣接部に、準備した接続装置の形状に対応した孔をあけここに該接続装置を設置し、この接続装置の1辺と柱または梁を前記補強材で巻き込むとともに、この接続装置の他辺を利用して、斜め対向する接続装置または水平に対向する接続装置との間に、補強材を斜材状または水平材状に設置することを特徴とする壁の補強方法。
(2) 前記接続装置が鋳鉄製である上記(1)の壁の補強方法。
(3) 前記壁が鉄筋RC壁である上記(1)または(2)の壁の補強方法。
(4) 前記壁が木造であり、さらに前記接続装置の更に他の1辺と梁とを補強材で巻き込んだ上記(1)の壁の補強方法。
(5) 前記補強材が繊維系またはゴム系の高延性材で形成されている上記(1)〜(4)のいずれかの壁の補強方法。
(6) 角筒状を有し、構築物の壁の補強を行うため、壁の隅角部または壁の梁との隣接部に配置される接続装置および帯状シート材である補強材を用いた壁の補強構造であって、構築物の前記接続装置を設置すべき壁の隅角部の少なくとも斜め対向する隅角部または壁の梁との隣接部に、準備した接続装置の形状に対応した孔をあけここに該接続装置を設置し、この接続装置の1辺と柱または梁を前記補強材で巻き込むとともに、この接続装置の他辺を利用して、斜め対向する接続装置または水平に対向する接続装置との間に、補強材を斜材状または水平材状に設置することを特徴とする壁の補強構造。
(7) 前記接続装置が鋳鉄製である上記(6)の壁の補強構造。
(8) 前記壁が鉄筋RC壁である上記(6)の壁の補強構造。
(9) 前記壁が木造であり、さらに前記接続装置の更に他の1辺と梁とを補強材で巻き込んだ上記(6)の壁の補強構造。
(10) 前記補強材が繊維系またはゴム系の高延性材で形成されている上記(6)〜(9)のいずれかの壁の補強構造。
また、木造における補強においても、せん断抵抗力を向上させる効果がある。具体的には、接続装置は柱と梁の抜け出しを防止し、筋交い状に設置した補強材は、せん断変形に対して抵抗力を発揮する。
図1は、本発明の好ましい実施の形態による構造物の壁の補強に使用される接続装置の斜視図である。
本接続装置10は、中に空間を有する角筒状、例えば図1に示したような4角筒状を有し、例えば鉄を用いて鋳造等により製造される。図に示した接続装置10は、構造物の柱に沿って配置される第1辺12、その上端から水平に延びる第2辺14、その端部から上記第1辺よりは短く下方垂直に延びる第3辺16、およびこの第3辺16の下端と上記第1辺12の下端の間を斜めに延びる第4辺18を有する。なお、上記した上下等の呼び方は、装置の配置向きにより異なることは勿論である。
第1辺:700〜800mm
第2辺:200〜300mm
第3辺:350〜450mm
第4辺:450〜550mm
また、各辺の厚みは、19〜30mm程度であることが好ましい。
なお、上記の例では、本接続装置として、4角筒状のものについて説明したが、3角筒状、5角筒状等の角筒のものであってもよい。また、引っ張り力に対する補強のため、接続装置10には、例えば図8に示したような一体の補強辺20を設けてもよい。
まず、上記したような接続装置10と繊維系またはゴム系の帯状シート材である補強材30(図1)を準備する。補強材30は、高延性材で形成することが好ましい。補強材30は、保管や運搬のため、芯材にロール状に巻き付けられた形状とすることが好ましい。この場合、補強材30の表側の表面の長さ方向には、その横幅を少なくとも2以上の種類で等分に分割し得る複数本の相互の区別が自在な区画線が描示されていることが好ましい。この補強材30は、対象物に巻き付けたり、ゴム質系もしくは樹脂系の粘性材を吹き付けるなどの適宜手段により塗着したりして設置することができる。
以上により、完成されたものが、壁の補強構造となる。
また、木造における補強においても、せん断抵抗力を向上させる効果がある。具体的には、接続装置は柱と梁の抜け出しを防止し、筋交い状に設置した補強材は、せん断変形に対して抵抗力を発揮する。
B 梁
10 接続装置
30 補強材
Claims (10)
- 角筒状を有し、構築物の壁の補強を行うため、壁の隅角部または壁の梁との隣接部に配置される接続装置および帯状シート材である補強材を準備し、構築物の前記接続装置を設置すべき壁の隅角部の少なくとも斜め対向する隅角部または壁の梁との隣接部に、準備した接続装置の形状に対応した孔をあけここに該接続装置を設置し、この接続装置の1辺と柱または梁を前記補強材で巻き込むとともに、この接続装置の他辺を利用して、斜め対向する接続装置または水平に対向する接続装置との間に、補強材を斜材状または水平材状に設置することを特徴とする壁の補強方法。
- 前記接続装置が鋳鉄製である請求項1の壁の補強方法。
- 前記壁が鉄筋RC壁である請求項1または2の壁の補強方法。
- 前記壁が木造であり、さらに前記接続装置の更に他の1辺と梁とを補強材で巻き込んだ請求項1の壁の補強方法。
- 前記補強材が繊維系またはゴム系の高延性材で形成されている請求項1〜4のいずれかの壁の補強方法。
- 角筒状を有し、構築物の壁の補強を行うため、壁の隅角部または壁の梁との隣接部に配置される接続装置および帯状シート材である補強材を用いた壁の補強構造であって、構築物の前記接続装置を設置すべき壁の隅角部の少なくとも斜め対向する隅角部または壁の梁との隣接部に、準備した接続装置の形状に対応した孔をあけここに該接続装置を設置し、この接続装置の1辺と柱または梁を前記補強材で巻き込むとともに、この接続装置の他辺を利用して、斜め対向する接続装置または水平に対向する接続装置との間に、補強材を斜材状または水平材状に設置することを特徴とする壁の補強構造。
- 前記接続装置が鋳鉄製である請求項6の壁の補強構造。
- 前記壁が鉄筋RC壁である請求項6の壁の補強構造。
- 前記壁が木造であり、さらに前記接続装置の更に他の1辺と梁とを補強材で巻き込んだ請求項6の壁の補強構造。
- 前記補強材が繊維系またはゴム系の高延性材で形成されている請求項6〜9のいずれかの壁の補強構造。
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