JP4347679B2 - キーシート - Google Patents

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Description

この発明は、携帯電話機、PDA、カーナビゲーション装置、カーオーディオ装置など各種機器の操作部に用いる押釦スイッチ用のキーシートに関し、特に機器の筐体に形成した仕切桟の無い操作開口から複数のキートップを露出させて使用するのに好適なキーシートとその製造方法に関する。
図10で示す携帯電話機1のように、装置全体や操作部の小型化の要請、またデザイン性の要請などから、筐体1aに形成した仕切桟の無い操作開口1bから、キーシート2の複数のキートップ3が狭間配置で露出する押釦スイッチが要求されている。この背景技術によるキーシート2は、図11で示すように、シリコーンゴムでなるベースシート4に、複数すなわち計17個のキートップ3を固着したものである。即ち、中央上部にある大型で上下左右の方向入力を行う1個のキートップ3aと、その左右にある小型で4個のキートップ3bと、それらの下側にある12個の中型のキートップ3cとで構成される。隣り合うキートップ3a,3b,3cどうしの間隔は大変狭く、例えば0.15mm〜0.2mm程度の狭間で配置してあり、操作開口1bとの隙間も同程度で大変狭くなっている。こうした狭間配置のキーシート2の関連技術については、例えば特許文献1に記載されている。
特願2003−114833
このようなキーシート2の取付構造は、図12で示すように、筐体1aの内部の構造要素、この背景技術では、筐体1aの裏面1cにおける操作開口1bの開口縁側部分と筐体1aに内蔵する回路基板1dとで、ベースシート4の外縁側部分を、全周にわたって圧接して保持した構造であり、圧接部分の内側では筐体1aや回路基板1dに対して拘束しない取付構造となっている。このため携帯電話機1の使用時にキーシート2を、例えば図13のように直立させたり、図14のように下向きに倒すと、柔軟なシリコーンゴム等のゴム状弾性体でなるベースシート4が、キートップ3の重量負荷によって、全体的に延びて歪んでしまうことがある。このようにキーシート2が全体的に歪んでしまうと、ベースシート4の押し子4aと、回路基板1dの金属皿ばねと接点回路でなる接点スイッチ1eと、の間に位置ずれが生じて、キートップ3を押圧しても入力出来なかったり、なかなか入力出来ない、という操作不良が生じることがある。また、ベースシート4の歪みの態様に応じてキートップ3ごとに入力時の押圧ストローク量が異なって、操作性に悪影響を及ぼすことがある。更に、携帯電話機1の見栄えを損ねてしまう、という問題もある。また、隣接する一方のキートップ3が横滑りして他方のキートップ3の下に潜り込んでしまうことがある。
以上のような柔軟なゴム状弾性体でなるベースシート4の歪みに起因する問題は、図示のような操作開口1bからすべてのキートップ3を狭間配置で露出させるキーシート2について、特に解決すべき問題である。しかしながら、こうした諸問題は、例えば、筐体1aに、上下に位置するキートップ3bについて一つの操作開口を設けるような場合、つまり単一の操作開口あたりに配置するキートップが2つ以上であれば起こりうる。また、携帯電話機1のごとく使用時に直立させたり傾倒させることが想定されない機器に、複数のキートップを狭間配置したキーシートを取付けた場合であっても、柔軟性あるゴム状弾性体でなるベースシートの歪みを起因として、キートップどうしの潜り込み等の問題が起こりうるため、これらのキーシートについても同様に、その対応策が要請されている。
以上のような技術を背景になされたのが本発明である。その目的は、複数のキートップを狭間配置したキーシートの歪みを可及的に抑制することにある。
上記目的を達成すべく本発明は、ベースシートと、ベースシートに配置されて機器の筐体に形成した仕切桟の無い操作開口から露出させる複数のキートップとを備えるキーシートについて、キートップを固着する複数の浮動部を有するゴム状弾性体でなる弾性部材と、該浮動部を押圧変位可能に支持する硬質樹脂でなる補強部材とを備えるものとしてベースシートを構成し、さらに弾性部材と補強部材との境界に接着層を設けたものとした。
本発明のキーシートによれば、キートップを固着する複数の浮動部を有するゴム状弾性体でなる弾性部材と、該浮動部を押圧変位可能に支持する硬質樹脂でなる補強部材とを備えるものとしてベースシートを構成し、補強部材によってベースシートの剛性を向上させたため、ベースシートの歪みが殆ど無くなるか皆無にすることができる。よって、ベースシートの歪みに起因する諸問題、すなわち、キートップと接点スイッチとの位置ずれによる操作不良、キートップごとに押圧ストローク量が相違することによる操作性の悪化、機器のデザイン性への悪影響、キートップどうしの潜り込み、を殆ど無くすことができるか皆無にすることができる。さらに、弾性部材と補強部材との間に接着層を設けたため、弾性部材と補強部材とが強固に固着され、キートップを繰り返し押圧操作しても弾性部材と補強部材が剥離しにくい高品質のキーシートとすることができる。
接着層は、弾性部材として用いるゴム状弾性体と同種の材質とすることができる。接着層と弾性部材が同種の材質であれば、接着層と弾性部材との固着力を高めることができ、キートップを繰り返し押圧操作しても弾性部材と補強部材がより剥離しにくい高品質のキーシートとすることができる。ここで、「同種の材質」とは、ベースとなる高分子材料の化学的な名称の由来となる構造を共通にするものをいい、例えば、シリコーンゴムとシリコーン塗料をいう。
また、接着層が、ウレタン系樹脂を主成分とする材質でなり、弾性部材がシリコーンゴムでなるキーシートとすることができる。接着層をウレタン系材質、弾性部材にシリコーンゴムを用いれば、弾性部材と補強部材とが強固に固着されたキーシートとすることができる。
このキーシートについては、ベースシートの裏面に配置する照光源の発光によりキートップが照光する照光式のキーシートとすることができる。照光式キーシートとすれば、機器内部に備えた照光源を発光させることにより、夜間や暗所においても、キートップをはっきりと視認させることができ、デザイン的にも優れたキーシートとなる。
そして、接着層には着色が可能であり、白色などの光を反射する光反射性の層とすることができる。接着層を光反射性の層とすれば、照光源からの光を反射して光吸収を少なくできるため、キートップの照光輝度を高めることができ、キートップからの照光効率の良いキーシートとすることが可能である。
また、補強部材にも着色することができ、黒色などの光を吸収する遮光性ものとすることができる。仕切桟のない筐体に組込むキーシートでは、キートップ間の間隔が狭いといっても、キートップ間から光漏れを起こしやすい。しかし、補強部材を暗色のものとして遮光性とすることで、キートップ間からの光漏れを抑制することができる。そのため、キートップからの照光効率の良いキーシートとすることができる。
本発明のキーシートによれば、硬質樹脂でなる補強部材の前記構成によって、ベースシートの剛性が高まり、ベースシートの歪みの発生が殆ど無くなるか皆無となる。このため、ベースシートの歪みに起因する諸問題、すなわち、キートップと接点スイッチとの位置ずれによる操作不良、キートップごとに押圧ストローク量が相違することによる操作性の悪化、機器のデザイン性への悪影響、キートップどうしの潜り込みが殆ど無くなるか皆無にできるキーシートとなる。
特に、ゴム状弾性体でなる弾性部材と、硬質樹脂材でなる補強部材との間に接着層を設けているので、弾性部材と補強部材が互いに強固に固着しており、キートップの繰り返し押圧操作によっても弾性部材と補強部材が離れにくい繰り返し使用に強いキーシートである。
以上のように、本発明のキーシートであれば、ベースシートの歪みに起因する諸問題を解決できるため、操作性に悪影響を及ぼすような方法、つまりキートップ自体のサイズを小型化することに依存すること無く、機器全体の小型化と操作部の小型化の要請に応えることが可能である。また、キートップの脱落などが生じにくく安全性が高い。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、従来技術と共通する構成、各実施形態で共通する構成については、重複説明を省略する。なお、以下の説明では、「機器」として従来技術の説明と同様に携帯電話機1に適用する押釦スイッチ用のキーシートを一例として説明する。
第1実施形態〔図1〜図4〕; 本形態のキーシート11は、ベースシート12とベースシート12に固着したキートップ3とで構成され、ベースシート12は、補強部材13と弾性部材14とで構成されている。
ベースシート12は、図1で示すように、上部に矩形状の舌片部を有する角丸長方形状の外観形状をなし、図2〜図4で示すように、その上面は凹凸のない平坦であり、重量軽減と、キートップ3の固着部分における薄肉化による薄型化とが達成できるようになっている。一方、底面には、押し子15を突設した複数の凹部16が形成されている。凹部16の形成部分におけるゴム状弾性体の肉厚は薄く、この薄肉部分が、各キートップ3を押圧変位可能に支持する浮動部17となっている。
凹部16と浮動部17の外側には、これらを取り囲む厚肉部18が形成されている。厚肉部18の肉厚は、浮動部17よりも厚く、押し子15と浮動部17を浮動支持している。この厚肉部18には、両端面および上面の三方で取り囲まれるように、補強部材13が接着層19を介して固着されている。厚肉部18は、コ字状に補強部材13を保持しているので、補強部材13と弾性部材14との接触面積が広く、両者は強固に固着されている。
また、照光式のキーシート11とするため、図1や図4で示すように、補強部材13でなる桟部13aの交わる箇所の一部に内部光源LEDが入り込む欠け部13bが形成されている。本実施形態において、接着層19を白色などの光を反射する層とすれば、接着層19で光を反射をさせ、キートップ3の間からも照光させてキートップ3全面を見易くすることができる。
ここでベースシート12を構成する各部の材質につき説明する。まず、補強部材13には、キーシート11の歪みを抑制すべく、少なくとも補強部材13の端を保持した場合にほとんど撓まないような剛性が高い材質のものを使用する。このような材質としては、ポリカーボネート樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリアクリル系共重合樹脂、ポリオレフィン系樹脂、アクリロニトリルブタジエンスチレン樹脂、ポリエステル系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂などを含むポリアミド樹脂、シリコーン系樹脂、メラミン樹脂などのアミノ樹脂、アリル樹脂、フラン樹脂、フェノール系樹脂、フッ素樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリアリルスルホン樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリフェニレンスルフィド樹脂、ポリスルホン樹脂などを挙げることができる。また、補強部材13の厚さは、搭載される電子機器などの仕様に合わせて決定されるが、一般的には0.1mm〜1.0mm程度の範囲内で使用することが多い。
弾性部材14をなすゴム状弾性体としては、反発弾性が良く柔軟性のある、シリコーンゴム、イソプレンゴム、エチレンプロピレンゴム、ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、天然ゴム等の熱硬化性エラストマーを使用できる。また、スチレン系、エステル系、ウレタン系、オレフィン系、アミド系、ブタジエン系、エチレン−酢酸ビニル系、フッ素ゴム系、イソプレン系、塩素化ポリエチレン系などの熱可塑性エラストマーも使用できる。これらのうち、シリコーンゴム、スチレン系熱可塑性エラストマー、エステル系熱可塑性エラストマーは、反発弾性に優れ、高い耐久性をもつ点で好ましい。
補強部材13と弾性部材14との境界面の接着層19は、樹脂を主成分とする層からなる。接着層19の形成は、補強部材13の表面に種々の印刷、塗装、浸漬などの塗布方法を用いて行うことができ、その塗布方法に適合したインキ、塗料等が用いられる。これらの材料には、例えば、シリコーン、イソプレン、エチレンプロピレン、ブタジエン、クロロプレン、スチレン系、エステル系などの各種のインキ、塗料が挙げられる。接着層19はデザインや照光式のキーシートとする場合の照光性の観点から着色されているものを用いることもできる。
この接着層19用材料は、弾性部材14として用いるゴム状弾性体の材質に合わせて選択することでより補強部材13と弾性部材14との固着力を高めることができる。すなわち、接着層19用のインキ、塗料には、弾性部材14に用いるゴム状弾性体と同種の材質を用いることが好ましい。例えば、弾性部材14となるゴム状弾性体がシリコーンゴムであれば、接着層19用材料にシリコーンインキを用いることが好ましい。この組合せ以外には、例えば、イソプレンゴムとイソプレンインキ、エチレンプロピレンゴムとエチレンプロピレンインキ、ブタジエンゴムとブタジエンインキ、クロロプレンゴムとクロロプレンインキ、スチレン系熱可塑性エラストマーとスチレン系インキ、エステル系熱可塑性エラストマーとエステル系インキなどが挙げられる。
接着層19を設けることによる補強部材13と弾性部材14の固着性は、次の試験で確認することができる。すなわち、JIS K6854−2 180度剥離試験に準拠するが、試料形状は、補強部材13用材料、弾性部材14用材料ともに、20mm×100mm×1.5mmであるフィルム状とし、これらの試料間に接着層19用材料を長さ50mmの範囲で塗布したものを、東洋精機社製「ストログラフ(商品名)」を用いて、100mm/min.の速度にて引き剥がし、剥離強度を測定する。例えば、シリコーンゴムと、PETフィルムとを熱圧着し、剥離強度を測定する1N程度であるが、両者の間にウレタン系の2液硬化型インキからなる接着層19を塗布、硬化させた試料の剥離強度を測定すると120Nあり、シリコーンゴムの材料破壊が起こって剥離することがわかる。よって、補強部材13としてPETフィルムを用い、弾性部材14としてシリコーンゴムを用いる場合は、ウレタン系の2液硬化型インキを接着層19とすることで、補強部材13と弾性部材14との固着力を高めることができる。
以上のようなベースシート12を製造するには、まず、射出成形などの型成形によって補強部材13を製造し、この補強部材13の弾性部材14と接する部位に接着層19を形成しておく。次に、熱硬化性エラストマーを選択した場合には、その熱硬化性エラストマー成形用の成形金型キャビティ内に、また、熱可塑性エラストマーを選択した場合には、その熱可塑性エラストマーの射出成形金型のキャビティ内に、接着層19を設けた補強部材13を移載する。このとき、補強部材13に欠け部13bを有しているため、この欠け部13bに対応する金型内の突起にこの欠け部13bを嵌めこむことで容易に位置合わせができる。その後、弾性部材14となるゴム状弾性体を注入し、型成形を行う。こうして弾性部材14を補強部材13と一体成形したベースシート12を得る。
また、ベースシート22を製造する他の方法では、ゴム状弾性体の型成形によって、図12で示す厚肉部18における補強部材13の埋設部分を、下向き凹状に開口する補強部材13の取付溝として成形した成形体を得る。そして、成形金型から脱型した後に、補強部材13を、その取付溝に対して接着層19となる接着剤によって固着する。これによって、補強部材13を埋設状態で固着したベースシート12が得られる。この製法によれば、ゴム状弾性体の型成形の過程で補強部材13を使用しないため、補強部材13として、耐熱性が低く、熱変形が起こりやすく、型成形には馴染まないが、剛性や耐久性や透明性等のキーシート11に求められる他の要求特性には優れる材質のものであっても使用できる。
各キートップ3は、高さのある台座部12aによって、キートップ3の底面を弾性部材14から浮かせた状態としている。台座部12aは、薄肉の浮動部17の全面ではなく、その面内に部分的に塗布されて硬化する。このように台座部12aの硬化領域12b(図1参照)を、薄肉の浮動部17よりも小さな面積として設定することで、浮動部17は、硬化領域12bの外側領域で弾性変形して、キートップ3を押圧変位できるようになっている。したがって、弾性部材14の上面に、キートップ3を固着する凸部を形成する必要がなく、その凸部が不要な分、弾性部材14の薄肉化と重量軽減を図ることができる。よって、キーシート11を薄型化できる。
第1実施形態におけるキーシート11の製造は、先に説明したベースシート12に、この台座部12aとなる比較的粘度の高い接着剤などでキートップ3を固着することによって行うことができる。
以上のようにして得たキーシート11は、弾性部材14を基部とし、格子状の補強部材13を弾性部材14の表面に埋め込むようにして形成したため、ベースシート12に歪みが生じない。したがって、キーシート11を直立させたり傾倒させてキートップ3の重量を補強部材13に持たせても、補強部材13の剛性によって、キーシート11の全体的な歪みが抑制される。したがって、押し子15と回路基板1dの接点スイッチ1eとの位置ずれによる操作不良、押圧ストローク量の相違による操作感の悪化、携帯電話機1のデザイン性への悪影響、キートップ3どうしの潜り込み、弾性部材14の補強部材15からの脱落を無くすことができる。また、補強部材13と弾性部材14とが強固に固着しているため、キートップ3の繰り返し押圧操作によっても補強部材13から弾性部材14が剥がれることがない。
第2実施形態〔図5,図6〕; 第2実施形態のキーシート21は第1実施形態の変形例である。図5、図6で示すように、補強部材23を両端面および裏面の三方から取り囲むように厚肉部28を形成した点が、先ず第1実施形態と異なる点である。したがって、第1実施形態で示したベースシート12と同様に、補強部材23と弾性部材24との固着力の向上が得られるため、全体的な剛性を高めることが可能である。本実施形態においても、接着層29は、ゴム状弾性体である弾性部材24と、補強部材23との境界面に形成されている。
キーシート21では、補強部材23をベースシート22をなす弾性部材24の上面に露出させている。そこで、例えば弾性部材24を透光性とし、ベースシート22の裏面に配置する照光源を発光させて、キートップ3が照光する照光式のキーシート21とする場合には、キートップ3の押圧方向からキーシート21を見ると、キートップ3間が狭いとはいえ、筐体の仕切桟もないことから各キートップ3の間から光漏れが生じることになる。そのため、補強部材23を黒色などの暗色とし光を吸収する遮光性のものすることにより、キートップ3以外からの光漏れを減らし、キートップ3を効率的に照光させることができる。さらに、接着層29を白色などの明色とし光を反射させる反射性のものとすれば、ベースシート22の下方から照射された光が補強部材23に当たる前に接着層29で反射するため、着色された補強部材23で吸収される光を少なくすることができる。そのため、接着層29を白色などの光を反射させる着色層とすることは好ましい。また、補強部材23の色彩をベースシート22のデザインの一部として構成することも可能であり、これまでにないデザイン効果を発揮するキーシート21を得ることができる。
補強部材23を遮光性のものとするには、原材料自体が暗色の樹脂を用いる他、補強部材23成形用の樹脂材にカーボンブラックなどの暗色顔料を含有させておいたり、成形した樹脂表面に暗色の樹脂層を別途形成するなどの方法により補強部材23を着色することにより行うことができる。
第2実施形態のキーシート21も第1実施形態で示したキーシート11と同様の材料を用い、同様の方法にて製造することができる。
第3実施形態〔図7,図8〕; 本形態のキーシート31は、弾性部材34に形成した浮動部37を仕切るように、補強部材33が弾性部材34の裏面に固着されて支持部34aを形成し、各キートップ3が押圧変位可能に支持されている。また、第1、第2実施形態と異なり、弾性部材34の上面に予め凸状に台座部32aが形成されている。したがって、本形態では、補強部材33によって支持部34aにおける剛性が向上する結果、ベースシート32の全体剛性が向上し、キーシート31の歪みの発生をより確実に抑制できる。本実施形態のキーシート31にも第1実施形態のキーシート11で用いた材料を用いることができる。
このようなベースシート32を製造するには、射出成形などの型成形によって補強部材33を製造し、支持部34aと接する部位に接着層39を形成しておく。次に、熱硬化性エラストマーを選択した場合には、その熱硬化性エラストマー成形用の成形金型キャビティ内に、また、熱可塑性エラストマーを選択した場合には、その熱可塑性エラストマーの射出成形金型のキャビティ内に、接着層39を設けた補強部材33を移載する。その後、浮動部37や支持部34aなどをなすゴム状弾性体を注入し型成形を行う。こうして弾性部材34の支持部34aが接着層39を介して補強部材33と一体成形されたベースシート32を得る。そして、各台座部32aに所定のキートップ3を接着剤(図示せず)で接着することで、本形態のキーシート31を得る。また、別の製造方法としては、接着層39となる接着剤を利用して弾性部材34の裏面に補強部材33を接着するようにしてもよい。
第4実施形態〔図9〕; 第1実施形態では補強部材13をベースシート12の底面に露出させており、第2実施形態ではその反対側の上面に露出させているが、図9で示すキーシート41のように、隣り合う押し子15の間に厚肉部48を形成せずに、補強部材43を設けた構成としてもよい。本実施形態のキーシート41も第1実施形態で示したキーシート11と同様の材料を用い、同様の方法にて製造することができる。
実施形態の変更例; 各実施形態の変更例を列挙して説明する。
以上の各実施形態については、キートップ3として熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂、シリコーンゴムや熱可塑性エラストマー等のゴム状弾性体を材質とするものを利用できる。また、ベースシート12,22,32,42の剛性が高いため、重量のある金属材質のものも利用できる。また、キートップ3については、文字、数字、記号等を、インキや鍍金等で表す表示部を形成できる。更に、キートップ3については、抜き文字照光式キートップ、文字照光式キートップとして構成することもできる。また、キートップ3の立体形状としても他の立体形状であってもよい。
前記実施形態では、浮動部17,27,37,47について、平面視長方形としたが、丸形でも楕円形でも、その他の多角形でもよい。また、ベースシート12,22,32,42の全体形状も、前記実施形態の例に示した各部分形状を組み合わせたような形状にすることが可能である。例えば、第1実施形態において、第3実施形態で示した上面に台座部を有する形状の弾性部材を用いても良い。さらに、これらの実施形態とは異なる他の形状としても良い。
また、各補強部材13,23,33,43の桟部13a,23a,33a,43aの形状に対応する単一の成形体とした補強部材13,23,33,43を例示したが、これを複数の成形体に分割構成してもよい。但し、分割された各補強部材は、少なくともベースシートの外縁側部分に連なったものとすることが好ましい。外縁側部分14b,24b,34b,44bから切り離されてベースシート12,22,32,42の中央部分にのみ存在する補強部材を有する構造とすると、その補強部材を支持することが困難になるからである。
ベースシート12,22,32,42における補強部材13,23,33,43の形成箇所についても、キートップ3の配置形態に応じて変更することが可能である。要するに、狭間配置で隣り合う少なくとも2つのキートップが存在すれば、補強部材で補強する必要性がある。したがって、キートップ3を固着する少なくとも2つの浮動部どうしの間に、補強部材を設けるようにすればよい。
以上の実施形態では、携帯電話機1に使用するキーシート11,21,31,41を例示したが、それ以外の機器、例えばPDAやリモートコントローラなどにも使用できる。
実施例1〔図5,図6〕; まず、厚さ0.05mmの一枚板として成形してある黒色のポリカーボネート樹脂フィルムを抜き加工し、格子状の補強部材(23)を得る。この補強部材(23)の弾性部材(24)と接する部位に白色ウレタン系塗料(セイコーアドバンス社製;MP−11(商品名))を塗布して接着層(29)を形成する。次に、弾性部材(24)を形成するための成形金型キャビティ内に、補強部材(23)を移載した後、液状シリコーンゴムをキャビティ内に注入する。そして110℃にて液状シリコーンゴムを硬化させて成形を行う。こうしてシリコーンゴムでなる弾性部材(24)と黒色ポリカーボネート樹脂フィルムでなる補強部材(23)とがウレタン系の接着層(29)で一体となったベースシート(22)を得る。最後に、ベースシート(22)の各浮動部(27)に透明なポリカーボネート樹脂でなるキートップ(3)を、無色の紫外線硬化型接着剤(22a)で接着して、本発明のキーシート(21)を得た。このキーシート(21)は、補強部材(23)によって弾性部材(24)が支持されているため、ベースシート(22)の歪みのないキーシート(21)であった。また、このキーシート(21)を照光式のキーシートとして利用すると、接着層(29)を白色としたため、ベースシート(22)裏面から照射される光は接着層(29)で反射し、接着層(29)に囲まれた黒色の補強部材(23)にはほとんど届かない。そのため、効率良くキートップ(3)を通じて照射され、照光性に優れたキーシート(21)となった。また、このキーシート(21)の繰り返し使用による安定性をみるために、キートップ(3)との接触部分がポリカーボネート樹脂製の叩打具で、キートップ(3)の部分を、3回/秒、1回あたりの負荷荷重7Nにて押打する、繰り返し押圧操作試験を行った。その結果、何十万回とキートップ(3)を叩打する押圧操作を繰り返しても補強部材(23)と弾性部材(24)が剥離することがなく、キーシート(21)の繰り返し使用によっても品質が劣化することはなかった。
実施例2〔図5,図6〕; 補強部材(23)として厚さ0.5mmの無色ポリカーボネート樹脂フィルムを、接着層(29)として、補強部材(23)側を黒色ウレタン系塗料(セイコーアドバンス社製;MP−11(商品名))とし、弾性部材(24)側を白色ウレタン系塗料(セイコーアドバンス社製;MP−11(商品名))として積層したものを用いた以外は、実施例1と同様にしてキーシート(21)を製造した。このキーシート(21)も、補強部材(23)によって弾性部材(24)が支持されているため、ベースシート(22)の歪みのないキーシート(21)であった。また、実施例1と同じ試験を行いキートップ(3)を繰り返し押圧操作しても補強部材(23)と弾性部材(24)とが剥離することはなかった。さらに、補強部材(23)が無色であっても、接着層(29)の一部が黒色であるため、キートップ(3)の間を暗くでき、また照光時には光漏れを防止することができた。
実施例3〔図1〜図4〕; 補強部材(13)として厚さ0.05mmの無色ポリエチレンテレフタレート樹脂フィルムを、弾性部材(14)としてエステル系熱可塑性エラストマーを、接着層(19)として白色ポリエステル系塗料(セイコーアドバンス社製;GAP(商品名))を、そして、ポリカーボネート樹脂製のキートップ(3)との接着に瞬間接着剤(12a)を用いて、図1〜図4で示したキーシート(11)を製造した。製造方法は、200℃程度にしたエステル系熱可塑性エラストマーを型に入れて型成形を行った点以外は実施例1と同様にして行った。このキーシート(11)も、補強部材(13)によって弾性部材(14)が支持されているため、ベースシート(12)の歪みのないキーシート(11)であった。また、実施例1と同じ試験を行いキートップ(3)を繰り返し押圧操作しても補強部材(13)と弾性部材(14)とが剥離することはなかった。また、キートップ(3)全面が明るいデザイン性に優れたキーシート(11)であった。
第1実施形態によるキーシート底面の外観図。 図1のSB−SB線断面図。 図1のSC−SC線断面図。 図1のSD−SD線断面図。 第2実施形態によるベースシート上面の外観図。 図5のSE−SE線断面図。 第3実施形態によるキーシート底面の外観図。 図7のSF−SF線断面図。 第4施形態によるキーシートの拡大要部断面図。 携帯電話機の外観斜視図。 図10の携帯電話機に備える一従来例によるキーシート上面の外観図。 図10のSA−SA線に沿う携帯電話機の概略断面図。 携帯電話機を直立させた状態を示す図12相当の概略断面図。 携帯電話機を傾倒させた状態を示す図12相当の概略断面図。
符号の説明
1 携帯電話機(機器)
1a 筐体
1b 操作開口
1c 裏面
1d 回路基板
1e 接点スイッチ
11,21,31,41 キーシート
12,22,32,42 ベースシート
12a,22a,32a,42a 台座部
12b 硬化領域
13,23,33,43 補強部材
13a,23a,33a,43a 桟部
13b 欠け部
14,24,34,44 弾性部材
34a 支持部
14b,24b,34b,44b 外縁側部分
15 押し子
16,26,36,46 凹部
17,27,37,47 浮動部
18,28,38,48 厚肉部
19,29,39,49 接着層

Claims (6)

  1. ベースシートと、ベースシートに配置されて機器の筐体に形成した仕切桟の無い操作開口から露出させる複数のキートップと、を備えるキーシートにおいて、
    キートップを固着する複数の浮動部を有するゴム状弾性体でなる弾性部材と、該浮動部を押圧変位可能に支持する硬質樹脂でなる補強部材とを備えるものとしてベースシートを構成し、
    弾性部材側接着剤と黒色の補強部材側接着剤を積層した接着層を弾性部材と補強部材との境界に設けたことを特徴とするキーシート。
  2. ベースシートと、ベースシートに配置されて機器の筐体に形成した仕切桟の無い操作開口から露出させる複数のキートップと、を備えるキーシートにおいて、
    キートップを固着する複数の浮動部を有するゴム状弾性体でなる弾性部材と、該浮動部を押圧変位可能に支持する硬質樹脂でなる補強部材とを備えるものとしてベースシートを構成し、
    補強部材を暗色の遮光性にして、該遮光性の補強部材と弾性部材との境界に着色した光反射性の接着層を設けたことを特徴とするキーシート。
  3. ベースシートと、ベースシートに配置されて機器の筐体に形成した仕切桟の無い操作開口から露出させる複数のキートップと、を備えるキーシートにおいて、
    キートップを固着する複数の浮動部を有するゴム状弾性体でなる弾性部材と、該浮動部を押圧変位可能に支持する硬質樹脂でなる補強部材とを備えるものとしてベースシートを構成し、弾性部材と補強部材との境界に接着層を設け
    補強部材を無色とし、接着層を白色としたことを特徴とするキーシート。
  4. 接着層が、弾性部材として用いるゴム状弾性体と同種の材質でなる請求項1〜請求項3何れか1項記載のキーシート。
  5. 接着層が、ウレタン系樹脂を主成分とする材質でなり、弾性部材がシリコーンゴムでなる請求項1〜請求項4何れか1項記載のキーシート。
  6. ベースシートの裏面に配置する照光源の発光によりキートップが照光する照光式のキーシートである請求項1〜請求項5何れか1項記載のキーシート。
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