JP4625292B2 - キーシート及びキーシートの製造方法 - Google Patents

キーシート及びキーシートの製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4625292B2
JP4625292B2 JP2004256906A JP2004256906A JP4625292B2 JP 4625292 B2 JP4625292 B2 JP 4625292B2 JP 2004256906 A JP2004256906 A JP 2004256906A JP 2004256906 A JP2004256906 A JP 2004256906A JP 4625292 B2 JP4625292 B2 JP 4625292B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
key
reinforcing film
base sheet
sheet
film
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2004256906A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005100981A (ja
Inventor
明 泉水
武 西村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Polymatech Co Ltd
Original Assignee
Polymatech Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Polymatech Co Ltd filed Critical Polymatech Co Ltd
Priority to JP2004256906A priority Critical patent/JP4625292B2/ja
Publication of JP2005100981A publication Critical patent/JP2005100981A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4625292B2 publication Critical patent/JP4625292B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01HELECTRIC SWITCHES; RELAYS; SELECTORS; EMERGENCY PROTECTIVE DEVICES
    • H01H2209/00Layers
    • H01H2209/006Force isolators
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01HELECTRIC SWITCHES; RELAYS; SELECTORS; EMERGENCY PROTECTIVE DEVICES
    • H01H2209/00Layers
    • H01H2209/01Increasing rigidity; Anti-creep
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01HELECTRIC SWITCHES; RELAYS; SELECTORS; EMERGENCY PROTECTIVE DEVICES
    • H01H2229/00Manufacturing
    • H01H2229/044Injection moulding
    • H01H2229/048Insertion moulding

Description

この発明は、携帯電話機、PDA、カーナビゲーション装置、カーオーディオ装置など各種機器の操作部に用いる押釦スイッチ用のキーシートに関し、特に機器の筐体に形成した仕切桟の無い操作開口から複数のキートップを露出させて使用するのに好適なキーシート及びキーシートの製造方法に関する。
図18で示す携帯電話機1のように、装置全体や操作部の小型化の要請、またデザイン性の要請などから、筐体1aに形成した仕切桟の無い操作開口1bから、キーシート2の複数のキートップ3が狭間配置で露出する押釦スイッチが要求されている。この背景技術によるキーシート2は、図19で示すように、シリコーンゴムでなるベースシート4に、複数すなわち計17個のキートップ3を固着したものである。即ち、中央上部にある大型で上下左右の方向入力を行う1個のキートップ3aと、その左右にある小型で4個のキートップ3bと、それらの下側にある12個の中型のキートップ3cとで構成される。隣り合うキートップ3a,3b,3cどうしの間隔は大変狭く、例えば0.15mm〜0.2mm程度の狭間で配置してあり、操作開口1bとの隙間も同程度で大変狭くなっている。こうした狭間配置のキーシート2の関連技術については、例えば、特願2003−114833号明細書に記載されている。
このようなキーシート2の取付構造は、図20で示すように、筐体1aの内部の構造要素、この背景技術では、筐体1aの裏面1cにおける操作開口1bの開口縁側部分と筐体1aに内蔵する回路基板1dとで、ベースシート4の外縁側部分を、全周にわたって圧接して保持した構造であり、圧接部分の内側では筐体1aや回路基板1dに対して拘束しない取付構造となっている。このため携帯電話機1の使用時にキーシート2を、例えば図21のように直立させたり、図22のように下向きに倒すと、柔軟なシリコーンゴム等のゴム状弾性体でなるベースシート4が、キートップ3の重量負荷によって、全体的に延びて歪んでしまうことがある。このようにキーシート2が全体的に歪んでしまうと、ベースシート4の押し子4aと、回路基板1dの金属皿ばねと接点回路でなる接点スイッチ1eと、の間に位置ずれが生じて、キートップ3を押圧しても入力出来なかったり、なかなか入力出来ない、という操作不良が生じることがある。また、ベースシート4の歪みの態様に応じてキートップ3ごとに入力時の押圧ストローク量が異なって、操作性に悪影響を及ぼすことがある。更に、携帯電話機1の見栄えを損ねてしまう、という問題もある。また、隣接する一方のキートップ3が横滑りして他方のキートップ3の下に潜り込んでしまうことがある。
これらの柔軟なゴム状弾性体でなるベースシート4の歪みに起因する問題は、図示のような操作開口1bからすべてのキートップ3を狭間配置で露出させるキーシート2について、特に解決すべき問題である。しかしながら、こうした諸問題は、例えば、筐体1aに、上下に位置するキートップ3bについて一つの操作開口を設けるような場合、つまり単一の操作開口あたりに配置するキートップが2つ以上であれば起こりうる。また、携帯電話機1のごとく使用時に直立させたり傾倒させることが想定されない機器に、複数のキートップを狭間配置したキーシートを取付けた場合であっても、柔軟性あるゴム状弾性体でなるベースシートの歪みを起因として、キートップどうしの潜り込み等の問題が起こりうるため、これらのキーシートについても同様に、その対応策が要請されている。
以上のような技術を背景になされたのが本発明である。その目的は、複数のキートップを狭間配置した柔軟なゴム状弾性体でなるベースシートの歪みを可及的に抑制することにある。
上記目的を達成すべく本発明は、ゴム状弾性体でなるベースシートと、ベースシートに狭間配置されて機器の筐体に形成した仕切桟の無い操作開口から露出させる複数のキートップと、を備えるキーシートについて、ベースシートに、キートップを押圧変位可能に浮動支持する複数の浮動支持部を設け、キートップの狭間配置に対応する浮動支持部どうしの隣接箇所に、補強フィルムを設けたことを特徴とするキーシートを提供する。
本発明のキーシートは、キートップの狭間配置に対応する浮動支持部どうしの隣接箇所に設けた補強フィルムによって、隣接箇所の剛性が高まり、柔軟なゴム状弾性体でなるベースシートの歪みを殆ど無くすか皆無にできる。したがって、ベースシートの歪みに起因して生じるキーシートの諸問題、すなわち、キートップと接点スイッチとの位置ずれによる操作不良、キートップごとに押圧ストローク量が相違することによる操作性の悪化、機器のデザイン性への悪影響、キートップどうしの潜り込み、を殆ど無くすか皆無にできる。
前記本発明のキーシートに設けられる補強フィルムは、その片面全体をベースシートに固着したものとして構成される。補強フィルムの片面全体をベースシートに固着したものとしたため、ベースシートと補強フィルムの接合面積が広くなる。そのため、ベースシートと補強フィルムの接合面での剥離が起きにくく、多数回にわたるキートップの押圧操作が行われても耐久性に強いキーシートである。
前記本発明のキーシートは、ベースシートの外端にまで及ぶ補強フィルムを設けたものとして構成される。ベースシート外端にまで及ぶ補強フィルムを設けたので、キーシートを携帯電話機などの機器に備え付ける際に、機器の筐体とプリント基板との間に補強フィルムを挟んだ状態でキーシートの外端(外縁側部分)が挟持されるため、補強フィルムが筐体の操作開口に張設されてキーシートの剛性が高まる。すなわち、キートップの狭間配置に対応する浮動支持部どうしの補強とともに、キーシートが機器に保持される部分と浮動支持部との間の補強になるため、キーシートの剛性をさらに高めることができる。
そして、この補強フィルムは、ベースシートの一の外端に及ぶだけでなく、この一の外端と対向する他の一の外端にまで及ぶ補強フィルムとすることができる。ベースシートの一の外端とこれに対向する他の一の外端とに及ぶ補強フィルムとしたため、キーシートを機器に保持するための2点間で繋がれた補強フィルムで補強されることになり、保持する2点間でキーシートに張りを持たせることができる。そして、キーシート全体の浮きを抑えることができる。ここで、一の外端とこれに対向する他の一の外端とは、例えば長方形状のキーシートであれば、対向する2辺に位置する部位をいうが、これに限らず、隣接する2辺であっても良い。要は問題とする少なくとも2つの外端がキーシートの内側を通して結ばれる位置にあれば良い。
前記本発明のキーシートは、ベースシートの外端に、キートップの押圧変位方向に突き出るリブを設けたものとして構成される。ベースシートの外端に、キートップの押圧変位方向に突き出るリブを設けたため、キーシートを携帯電話機などの機器に備え付ける際に、機器の筐体とプリント基板との間にリブを挟んだ状態でキーシートの外端が挟持される。そのため、機器とキーシートとの間のシール性が向上し、防水性能が高まる。
前記本発明のキーシートは、補強フィルムとリブとがキートップの押圧変位方向で重なったものとして構成される。補強フィルムとリブとがキートップの押圧変位方向で重なっているため、機器の筐体とプリント基板との間に補強フィルムとリブの双方を挟んだ状態でキーシートの外端が挟持されるため、キーシートの剛性が高まり、また、機器の防水性能も向上する。
前記本発明のキーシートは、補強フィルムを、狭間配置したキートップどうしの間隙から機器内部に設けた照光用光源の光の漏れを低減可能な遮光性フィルムにて構成し、この補強フィルムを、透光性ベースシートの表面に設けたものとして構成される。
補強フィルムが、照光用光源の光を、狭間配置したキートップどうしの間隙から漏れ出ることを低減可能な遮光性フィルムにて構成してあり、これを透光性ベースシートの表面に設けたため、透光性ベースシートを通過する照光用光源の光は、遮光性フィルムでなる補強フィルムで減光される。また、透光性ベースシートを通過して、透光性ベースシートの表面とキートップの底面との間を反射してくる照光用光源の光は、遮光性フィルムでなる補強フィルムで減光される。したがって、狭間配置した隣接するキートップどうしの間隙から漏れ出る照光用光源の光量を少なくでき、当該間隙からの光漏れに不都合がある機器のキーシートに好適である。
なお、この発明の遮光性フィルムとは、そのフィルム自体が、例えば黒や濃紺等のような、照光用光源の光の通過を遮断しやすい遮光性色彩を、全体的に又は部分的に有するものとして構成できる。そしてこの場合には更に、例えば印刷や他のフィルムによって白色層やパール調色層等のような、照光用光源の光を拡散させる拡散層を設けたものとして構成することができる。また、遮光性フィルムとは、そのフィルム自体は、照光用光源の光を通過する有色又は無色で透明又は半透明とした透光性とし、例えば黒や濃紺等のような遮光性色彩の遮光層を、全体的又は部分的に形成したものとしても構成できる。そしてこの場合には更に、例えば印刷や他のフィルムによって白色層やパール調色層などのような、照光用光源の光を拡散させる拡散層を、当該遮光層に積層形成したものとして構成することができる。また、当該フィルム自体を、例えば白色フィルム、パール調フィルム、或いは微小な凹凸加工がなされたエンボスフィルム等のような、照光用光源の光を拡散する拡散フィルムとし、これに遮光層を設けたものとして構成することもできる。
前記本発明のキーシートは、補強フィルムを、機器内部に設けた照光用光源からの光を導光可能な導光性フィルムにて構成し、この補強フィルムを透光性ベースシートの裏面に設けたものとして構成される。補強フィルムが、照光用光源からの光を導光可能な導光性フィルムにて構成してあり、これを透光性ベースシートの裏面に設けたため、補強フィルムを照光用光源からの光の導光手段としても機能させて、キートップからの照光性を高めることが可能となる。
なお、この発明の導光性フィルムとは、そのフィルム自体が、例えば透明性フィルムのような、照光用光源からの光を導光可能なものにて構成される。また、そのフィルム自体は導光性が低いか導光不能であるが、例えば透明性フィルムや透明性樹脂硬化体等でなる導光層を、補強フィルムに全体的又は部分的に設けたものとしても構成される。
前記本発明のキーシートは、補強フィルムを、複数の隣接箇所を補強する一体物として構成される。
補強フィルムが、複数の隣接箇所を補強する一体物であるため、複数の隣接箇所のそれぞれについて複数の補強フィルムを用意する必要がなく、全て又は幾つかの隣接箇所を纏めて補強することが可能であり、生産効率も高めることができる。
前記本発明のキーシートは、ベースシートに、補強フィルムの位置決め凹部を形成したものとして構成される。
位置決め凹部をベースシートに形成したため、例えば補強フィルムをインサート成形などの型成形によらずにベースシートに固着するような場合に、補強フィルムを特定箇所に容易に位置決めして固着できる。このような位置決め凹部は、補強フィルムの全体を収容するものとして構成されるだけでなく、補強フィルムを部分的に収容する凹部としても構成される。
以上のような補強フィルムは、ゴム状弾性体でなるベースシートとインサート成形などの型成形によって、ベースシートに固着される。また、予め型成形により得たベースシートに接着することもできる。このうち補強フィルムを接着するものとして本願では、以下の発明を提供する。
すなわち、前記本発明のキーシートは、補強フィルムが、接着部を介してベースシートに固着したものとして構成される。
また、機器の筐体に形成した仕切桟の無い操作開口から露出させる複数のキートップを、キートップを押圧変位可能に浮動支持する複数の浮動支持部を設けたゴム状弾性体でなるベースシートの各浮動支持部に、狭間配置で固着するキーシートの製造方法について本発明は、キートップの狭間配置に対応する浮動支持部どうしの隣接箇所に、補強フィルムを接着するものとして構成される。
ところで、貫通孔を有する補強フィルムの貫通孔の部分にゴム状弾性体が充填されて浮動支持部となり、貫通孔の孔縁で補強フィルムとゴム状弾性体が固着した図23で示した構造のキーシートは、インサート成形などの型成形によって補強フィルムとゴム状弾性体とを固着しても特に問題は生じない。補強フィルムとゴム状弾性体との固着部分が少なく、成形時の熱による補強フィルムのダメージが少ないからである。ところが、補強フィルムの片面全体をゴム状弾性体に固着した構造のキーシートは、インサート成形などを行うと、補強フィルムの面全体が熱による影響を受けるため、耐熱性に劣る材質の補強フィルムは使いにくい。しかしながら、補強部材とゴム状弾性体の固着を接着により行えば、補強フィルムとして型成形による耐熱性には劣るものの、耐久性やコストなどキーシートとして求められる他の要求特性には優れる素材のものを使用できる。また、成形時や脱型時における補強フィルムの熱変形が皆無であり、寸法精度の高い高品質のキーシートが得られる。この場合、接着の手段としては、いわゆる接着剤や粘着剤などであり、液状のもの、ペースト状のもの、あるいはテープ状のものを使って接着できる。そして得られるキーシートも補強フィルムがゴム状弾性体に強固に固着した剛性のあるキーシートとすることができる。
一方、接着剤を用いる方法も使いにくい場合がある。例えば、補強フィルムがベースシートの外端にまで及び、かつ、その補強フィルムが設けられている表面にキートップの押圧変位方向に突き出すリブが設けられたキーシートを製造する場合である。このような場合には、ゴム状弾性体の表面に補強フィルムを接着した後、改めて補強フィルムにゴム状弾性体を接着する工程が必要となるからである。
以上のような場合には、インサート成形などの型成形を行うことができる。しかし、通常のインサート成形では、ベースシート成形用金型のキャビティ面に補強フィルムの外縁を当接して成形するが、補強フィルムの浮きやズレが生じ、また補強フィルムの裏側に溶融材料が流れ込み易い。そのため、正確にベースシートを成形することが難しく、寸法精度が低いという問題がある。
このようなインサート成形時の問題を解決するものとして次の発明を提供する。
すなわち、本発明のキーシートの製造方法は、機器の筐体に形成した仕切桟の無い操作開口から露出させる複数のキートップを、キートップを押圧変位可能に浮動支持する複数の浮動支持部を設けたゴム状弾性体でなるベースシートの各浮動支持部に、狭間配置で固着するキーシートの製造方法であって、位置決め孔を有する補強フィルムの該位置決め孔を、ベースシート成形用金型の位置決め突起に合わせて補強フィルムを該金型に置き、ベースシート用溶融材料を該金型内に注入し、キートップの狭間配置に対応する浮動支持部どうしの隣接箇所に補強フィルムを設けたベースシートを形成するキーシートの製造方法として構成される。
この製造方法によると、位置決め孔を有する補強フィルムの該位置決め孔を、ベースシート成形用金型の位置決め突起に合わせて成形するため、キャビティ内に溶融材料を流しても補強フィルムの浮きやズレが起こらず、寸法精度が良い製品が得られる。
そして、本発明のキーシートの製造方法は、棒状の補強フィルムを、金型のリブ成形用キャビティに対して該リブ成形用キャビティの長手方向と交差方向に置き、ベースシート用溶融材料を該金型内に注入した後、ベースシートの外端から突き出す不要部位を取り除き、補強フィルムとリブとがキートップの押圧変位方向で重なるものとすることができる。
棒状の補強フィルムを、金型のリブ成形用キャビティに対して該リブ成形用キャビティの長手方向と交差方向に置き、ベースシート用溶融材料を該金型内に注入した後、ベースシートの外端から突き出す不要部位を取り除くこととしたため、ベースシートの端面に補強フィルムの端面が露出するようになり、また補強フィルムとリブとがキートップの押圧変位方向で重なる構成となる。そのため、機器にキーシートを組み込むと、機器の筐体とプリント基板との間に補強フィルムとリブとを挟んだ状態でキーシートが挟持されるため、キーシートの剛性が高まり、また、機器の防水性能も向上する。
前記本発明のキーシートの製造方法は、ベースシートと重ね合う補強フィルムの面内に位置決め孔を設けたものとして構成することもできる。ベースシートと重ね合う補強フィルムの面内に位置決め孔を設けたため、トリミング工程で不要部分として取り除く部位を減らすことができる。
前記本発明における補強フィルムの材質としては、柔軟なゴム状弾性体でなるベースシートの歪みを抑制できる合成樹脂、紙材、繊維織物、繊維編物などを使用することができる。
前記本発明における補強フィルムは、一枚構成として、又は複数枚の積層構成として構成される。このうち積層構成の場合には、材質や厚みが同じ補強フィルムを積層してもよいし、また材質や厚みが異なる補強フィルムを積層してもよい。
本発明のキーシート及びキーシートの製造方法によれば、補強フィルムによってベースシートの歪みに起因するキーシートの諸問題、すなわちキートップと接点スイッチとの位置ずれによる操作不良、キートップごとに押圧ストローク量が相違することによる操作性の悪化、機器のデザイン性への悪影響、キートップどうしの潜り込みを殆ど無くすか皆無にできる。このため、操作性に悪影響を及ぼすような方法、つまりキートップ自体のサイズを小型化することに依存すること無く、機器の筐体から隣り合うキートップどうしを仕切る仕切桟を無くした複数のキートップの狭間配置によって、機器全体の小型化と操作部の小型化の要請に応えることが可能である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しつつ説明する。なお、従来技術と共通する構成、各実施形態で共通する構成については、重複説明を省略する。なお、以下の説明では、「機器」として従来技術の説明と同様に携帯電話機に適用する押釦スイッチ用のキーシートを一例として説明する。
第1実施形態〔図1〜図4〕; 図1で示すように、携帯電話機の筐体5には、2つの操作開口5a,5bが貫通形成されている。そのうち操作開口5aには、本形態のキーシート6に備える3つのキートップ7,8が、狭間配置で露呈している。一方、操作開口5bには、キーシート6に備える13個のキートップ9,10が、同じく狭間配置で露呈している。
キーシート6は、図2,図3,図4で示す構成であり、ゴム状弾性体でなるベースシート11と、前述のキートップ7,8,9,10と、補強フィルム12と、を備えている。なお、図2ではキートップ7〜10を省略して、ベースシート11と補強フィルム12だけを図示してある。
ベースシート11の表面11aには、図3で拡大図示のように、補強フィルム12の“位置決め凹部”としての取付溝13が形成されている。補強フィルム12は、この取付溝13の内部に、接着部14を介して固着されている。取付溝13は、補強フィルム12を接着した状態で、補強フィルム12がベースシート11の表面11aから殆ど突出しない程度の深さに形成されている。したがって、ベースシート11の表面11aは、実質的に凹凸のない平坦面であり、これによって、キートップ7〜10の固着部分の薄肉化によるベースシート11の全体的な薄型化と重量軽減とが図られている。
ベースシート11の裏面11bには、押し子15を下向きに突設した複数の凹部16が形成されている。凹部16の形成部分におけるゴム状弾性体の肉厚は薄く、この薄肉部が、キートップ7〜10を押圧変位可能に支持する浮動支持部17となっている。凹部16と浮動支持部17の外側には、これらを取り囲む厚肉部18が形成されている。厚肉部18の肉厚は、浮動支持部17よりも厚く、ここが図外のプリント基板に載置されることで、押し子15と浮動支持部17がプリント基板の基板面に対して浮動支持される。
以上のようなベースシート11を構成するゴム状弾性体の材質としては、反発弾性が良く柔軟性のある、シリコーンゴム、イソプレンゴム、エチレンプロピレンゴム、ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、天然ゴム等の熱硬化性エラストマーを使用できる。また、スチレン系、エステル系、ウレタン系、オレフィン系、アミド系、ブタジエン系、エチレン−酢酸ビニル系、フッ素ゴム系、イソプレン系、塩素化ポリエチレン系等の熱可塑性エラストマーも使用できる。これらのうち、シリコーンゴム、スチレン系熱可塑性エラストマー、エステル系熱可塑性エラストマーであれば、特に良好な反発弾性と高い耐久性を持ち、キーシート6を照光式とする場合にも対応可能な透光性を有するベースシート11が得られる。
補強フィルム12には、操作開口5aの各キートップ7,8に対応する凹部16と浮動支持部17を取り囲むように、1つの角丸四角形の枠状開口12aと、八角形の枠状開口12bが形成されている。また、操作開口5bの各キートップ9,10に対応する凹部16と浮動支持部17を取り囲むように、4つの角丸横長長方形の枠状開口12cと、9つの角丸横長長方形の枠状開口12dが形成されている。このうち、枠状開口12a,12bは、桟部12eによって仕切られており、一方、枠状開口12c,12dは格子状の桟部12fにて仕切られている。そして、これらの桟部12e,12fによって、浮動支持部17どうしの隣接部分、つまり厚肉部18における剛性が高まり、ベースシート11に歪みが生じないようにしている。また、本形態の補強フィルム12は、桟部12e,12fによってベースシート11を部分的に補強するだけでなく、例えば、キートップ7の浮動支持部17とキートップ9の浮動支持部17との間にも補強フィルム12が介在するように、浮動支持部17を除く表面11aを、ほぼ全面的に覆ってベースシート11を補強している。したがって、桟部12e,12f以外においても、ベースシート11の剛性が向上されている。
このような形状の補強フィルム12は、合成樹脂、紙材、繊維織物、繊維編物などで構成される。このうち、紙材や繊維織物、繊維編物、ポリプロピレン樹脂、ポリオレフィン系樹脂などの汎用樹脂を材質としたものを使用すると、ベースシート11の歪みを抑制するのに必要な剛性を持ちながら、加工性、材料コストに優れる補強フィルム12が得られる。また、ポリカーボネート、アクリル、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート及びポリブチレンテレフタレートのポリマーアロイ樹脂、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、ポリアクリル系共重合樹脂、アクリロニトリルブタジエンスチレン樹脂、エポキシ系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリアミド樹脂、シリコーン系樹脂を材質とすれば、剛性だけでなく透明性について特に優れる補強フィルム12が得られる。また、金属系であれば、剛性だけでなく耐久性について特に優れる補強フィルム12が得られる。そして、これらの中から、照光方式、キーシート6の用途、補強フィルム12の形状や色彩などに応じて、好適なフィルム材が選択されることになる。
以上のような補強フィルム12は、前述のごとく接着部14を介してベースシート11の取付溝13に固着される。その具体的方法としては、例えば、補強フィルム12に接着部14をなす接着剤を塗布してからベースシート11に対して圧着する方法がある。また、接着部14をなすホットメルトの接着剤を補強フィルム12に塗布し、補強フィルム12の側又はベースシート11の側から加熱しラミネートして固着する方法でもよい。あるいは両面テープなどで接着してもよい。
キートップ7〜10は、高さのある接着層19によって、各底面7a,8a,9a,10aを、ベースシート11の表面11aから浮かせた状態で、薄肉の浮動支持部17に固着される。接着層19は、浮動支持部17の全面ではなく、その面内に部分的に塗布して硬化させている。このように接着層19の硬化領域19a(図2参照)を、薄肉の浮動支持部17よりも小面積に設定することで、浮動支持部17は、接着層19により拘束されない硬化領域19aの外側部分で柔軟に弾性変形して、キートップ7〜10を押圧変位できるようになっている。したがって、図23で示す従来例のベースシート4のように、その上面に、キートップ3を固着する厚肉の凸部を形成する必要がなく、その厚肉の凸部が不要な分、ベースシート11の薄肉化と重量軽減を図ることができる。よって、キーシート6を薄型化できる。
本形態の以上のようなキーシート6を製造するには、キートップ7〜10については、選択した素材に応じた製法によって予め製造する。ベースシート11については、ゴム状弾性体の型成形によって製造する。また、補強フィルム12については、通常は抜き加工により所定形状のものを得る。そして、補強フィルム12の裏面に、接着部14をなす接着剤を塗布し、ベースシート11の取付溝13に貼り込ませて硬化させて固着する。最後に、キートップ7〜10の底面7a〜10aに、接着層19をなす接着剤を塗布し、ベースシート11の浮動支持部17に貼り付けて硬化させて固着する。そして、この製法によれば、ゴム状弾性体でなるベースシート11の型成形で、補強フィルム12をインサートしないので、成形時や脱型時における補強フィルム12の熱変形が皆無であり、高品質のキーシート6が得られる。また、補強フィルム12として、耐熱性は低いが、耐久性やコスト等のキーシート6として求められる他の要求特性には優れるフィルム素材を使用することが可能である。
こうして得たキーシート6は、補強フィルム12を備えるため、柔軟なゴム状弾性体でなるベースシート11に歪みが生じない。したがって、ベースシート11の歪みに起因して生じるキーシート6の諸問題、すなわち押し子15と回路基板1dの接点スイッチ1eとの位置ずれによる操作不良、押圧ストローク量の相違による操作感の悪化、携帯電話機のデザイン性への悪影響、キートップ7〜10どうしの潜り込み、を無くすことができる。
ところで、本形態のキーシート6については、ベースシート11を透光性のゴム状弾性体で形成し、その表面11aに固着した補強フィルム12を“遮光性フィルム”とすると、図3で示すように、キートップ7〜10どうしの間隙Dから、照光用光源による光L1,L2,L3の漏れを低減することが可能である。すなわち、透光性のベースシート11を通過する光L1,L2は、遮光性フィルムでなる補強フィルム12で光路が遮断され、間隙Dには入光しない。また、ベースシート11の表面11aとキートップ7〜10の底面7a〜10aとの間を反射してくる光L3は、遮光性フィルムでなる補強フィルム12によって減光されて反射光の光量が少なくなる。したがって、間隙Dからの内部光源の光漏れを少なくできる。
そして、このような場合に、補強フィルム12をなす遮光性フィルムは、そのフィルム自体を、例えば黒や濃紺のような暗色で、照光用光源の光L1〜L3の通過を遮断しやすい遮光性色彩としたものを使用できる。あるいは、補強フィルム12自体は、照光用光源の光L1〜L3を通過する有色又は無色で透明又は半透明とした透光性とし、図3で二点鎖線で拡大図示するように、例えば黒や濃紺のような遮光性色彩を有する遮光層12gを、印刷や他のフィルムによって、補強フィルム12に設けることもできる。何れにしても、例えばキートップ7〜10を抜き文字状の照光式とした場合に、間隙Dからの光によって、キートップ7〜10の周囲が発光することが、抜き文字部分の明るさとの相対的な強弱関係で好ましくないような場合には好適である。なお、このような要求がなければ、補強フィルム12が透光性であっても良いことは勿論である。
第2実施形態〔図5,図6〕; 本形態のキーシート20が第1実施形態のキーシート6と相違する点は、ベースシート21の表面21aに、第1実施形態と同じ補強フィルム12を固着した点であり、残余の構成は同一である。つまり、本形態のベースシート21の表面21aは、第1実施形態の取付溝13が無く、完全な平坦面となっている。そして、このように完全な平坦面とした分、接着層19の層厚を第1実施形態よりもやや厚くして、キートップ7,8,9,10が押圧変位したときに表面21aと接触しないようにしている。
なお、接着層19の層厚を第1実施形態の場合と同じとする場合には、補強フィルム6の厚みを0.2mm以下とするのが好ましい。あるいは、このキーシート20については、図6で示すように、キートップ8,9,10の底面8a,9a,10aに、補強フィルム12との接触を回避する薄肉の逃げ部8b,9b,10bを形成してもよい。これによれば、キートップ8,9,10を押圧変位させたときに、接着層19を高くしなくても、押圧補強フィルム12との接触を回避できるので、確実な入力操作を行うことが可能であり、またキーシート20の高さをできるだけ低くできる。
第3実施形態〔図7〕; 本形態のキーシート30が第1実施形態のキーシート6と相違する点は、ベースシート31の表面31aではなく裏面31bに取付溝32を形成し、ここに補強フィルム12を固着したことであり、残余の構成は同一である。また、本形態のキーシート30の製造方法については、ベースシート31に対するキートップ7〜10の固着前に、補強フィルム12をベースシート31に固着しても、また固着後にキートップ7〜10の固着後に、補強フィルム12をベースシート31に固着しても、何れでもよい。そして、このキーシート30では、補強フィルム12をベースシート31の裏面31bに固着するので、第1実施形態よりも厚みがあって剛性の高い補強フィルム12を使用できる。
ところで、本形態のキーシート30については、ベースシート31を透光性のゴム状弾性体で形成し、その裏面31bに固着した補強フィルム12を、ベースシート31よりも透明性の高い導光性フィルムにて形成すると、照光用光源からの光が補強フィルム12を伝って浮動支持部17の直下に入光し、キートップ7〜10を裏面から明るく照光することができる。なお、補強フィルム12をなす導光性フィルムは、その素材自体が、照光用光源からの光を導光可能な例えば透明性フィルムなどにて構成する。あるいは、その素材自体は導光性が低いか導光不能であるが、例えば透明性フィルムや透明性樹脂硬化体等でなる導光層を、補強フィルムに設けたものとしても構成できる。
第4実施形態〔図8〕; 本形態のキーシート40は、第3実施形態のキーシート30の変形例である。キーシート30との相違点は、ベースシート41の裏面41bから、第3実施形態のベースシート30の厚肉部18に相当する部分を無くして浮動支持部17と等厚とし、またこれによって凹部16を無くしたこと、補強フィルム42の桟部42e,42fを、無くした厚肉部18と同程度となるように幅広としたこと、この補強フィルム42を二枚重ねた積層構成としたことである。これによれば、以上の実施形態よりも、更に補強面積と厚みが増えるため補強効果が高い。また、第3実施形態で記載したように、補強フィルム42を透明性の高い導光性フィルムにて形成すれば、厚肉部18を欠く分、第3実施形態よりも更に照光用光源からの光の減衰を抑制して、高輝度でキートップ7〜10を裏から照らすことが可能である。
第5実施形態〔図9〕; 本形態のキーシート50は、第1実施形態のキーシート6と第4実施形態のキーシート40の構成を併せ持つものである。すなわち、ベースシート51の表面51aには、第1実施形態と同様に補強フィルム12が取付溝13に固着されている。また、ベースシート51の裏面51bには、厚肉部18に対して、第4実施形態と同じ補強フィルム42が固着されている。なお、本形態では、第4実施形態と異なり、厚肉部18を残してあるが、そこに補強フィルム42を固着すれば良いため、より精度高く位置決めして固着可能である。このように、ベースシート51を表裏で補強する結果、このキーシート50によれば、ベースシート51の歪みを無くすことができる。
また、本形態のキーシート50については、表側の補強フィルム12を第1実施形態で記載した遮光性フィルムにて形成し、裏側の補強フィルム42を第3,4実施形態で記載したように導光性フィルムにて形成することで、裏側の補強フィルム42によって高輝度でキートップ7〜10を裏から照光しながらも、キートップ7〜10どうしの間隙Dからの光漏れを抑制できる、優れた照光性を持つキーパッド50とすることができる。
第6実施形態〔図10〜図15〕; 本形態のキーシート60は、第1実施形態のキーシート6の変形例である。キーシート6との相違点は、図11(B)に示すように、ベースシート61の外端にまで及ぶ補強フィルム62を有し、また、図11(A)に示すように、ベースシート61の外端にキートップ7,8,10の押圧変位方向、即ちベースシート61においては上方向(表面61a方向)、に突き出すリブ63を形成したことである。この構成によれば、リブ63が筐体5とプリント基板との間に挟持されることで、キーシート60のシール性が向上し、高い防水性能が得られる。また、リブ63と共に補強フィルム62の端部62aが、筐体5とプリント基板との間に挟持されることで、補強フィルム62が筐体5の操作開口5aに張設され、キーシート60の剛性を高めることができる。
本形態のキーシート60の製造にはインサート成形を用いることができる。まず、図12、図13で示す補強フィルム62を準備する。この補強フィルム62には、図14で示す金型65(上金型65a、下金型65b)に対して位置決めが正確に行えるようにするために、下金型65bに設けた位置決め突起65dと係合する位置決め孔62bを設けている。また、リブ63を形成するためのリブ成形用開口62cを設けており、このリブ成形用開口62cどうしの間が棒状の架橋部62dとなっている。
ベースシート61となるゴム状弾性体を注入する金型65のうち、上金型65aには、位置決め凹部65cが形成され、下金型65bには、位置決め凹部65cと係合する位置決め突起65dが形成されている。金型65への補強フィルム62の載置は、上下面を逆向きにして行うが、見易さの便宜のため、図14では便宜上、上金型65aと下金型65bとを上下逆にして描いている。さて、準備した補強フィルム62は、図14で示すように、上下面を逆向きにして位置決め孔62bを下金型65bに設けた位置決め突起65dに装着し、この上に上金型65aの位置決め凹部65cを係合させる。これにより、補強フィルム62は金型65に挟持される。この際、下金型65bのリブ成形用キャビティ65eの上に、このリブ成形用キャビティ65eの長手方向と交差方向に棒状の架橋部62dが配置するようにしておく。その後、ベースシート用溶融材料を該金型65のキャビティ内に流し込み、ゴム状弾性体を成形する。それから、ベースシート61の外端61bから突き出す架橋部64cやゴム状弾性体のバリなどの不要部位を図15で示す切断線で切除する。このようにして補強フィルム62が一体化したベースシート61を得る。
この製法を用いると、補強フィルム62から切断除去される側に形成した位置決め孔62bにより、正確に位置決めされて金型65に挟持されるため、ゴム状弾性体と補強フィルム62とが寸法精度良く固着する。また、上金型65aの側から溶融材料を注入しても下金型65b側にあるリブ成形用キャビティ65eに溶融材料が流れリブ63を形成することができるし、下金型65b側への溶融材料の流れ込みをほとんど抑制することができる。さらに、ゴム状弾性体と補強フィルム62との接着では製造が困難な、補強フィルム62とリブ63とがキートップ7、8,10の押圧変位方向で重なりある構造を容易に形成することができ、機器との接続部分でも強固なキーシート60を得ることができる。
第7実施形態〔図16〕; 本形態のキーシート70は、第6実施形態のキーシート60の変形例である。第6実施形態のキーシート60では、型成形後にトリミングして位置決め孔62bは除かれる。しかし、本形態のキーシート70では、ベースシート71と重ね合う補強フィルム72内に位置決め孔72bを形成してあるため、キーシート70に位置決め孔72bが残ることになる。このような補強フィルム72を用いる場合には、トリミングにより除かれる不要部分を少なくすることができ、材料の無駄を防止できる。
実施形態の変更例; 各実施形態の変更例を列挙して説明する。
以上の各実施形態については、キートップ7〜10として熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂、シリコーンゴムや熱可塑性エラストマー等のゴム状弾性体を材質とするものを利用できる。また、ベースシート11,21,31,41,51,61,71の剛性が高いため、重量のある金属材質のものも利用できる。また、キートップ7〜10については、文字、数字、記号等を、インキや鍍金等で表す表示部を形成できる。更に、キートップ7〜10については、抜き文字照光式キートップ、文字照光式キートップとして構成することもできる。また、キートップ7〜10の立体形状としても他の立体形状であってもよい。もちろんベースシート11,21,31,41,51,61,71も他の形状であってもよい。
以上の各実施形態では、補強フィルム12について、キートップ7,8に対応してベースシート11,21,31,41,51,61,71を補強する部分と、キートップ9,10に対応してベースシート11等を補強する部分とを一枚で形成した。このため、それぞれについての別々の補強フィルムを用意する必要がなく、纏めて面方向で一連一体的に補強でき、しかも生産効率も高めることができるが、それぞれについて別々の補強フィルムとすることもできる。
以上の各実施形態のキーシート6,20,30,40,50,60,70は、キートップ10の裏面から照光させる、いわゆる文字照光や抜き文字照光といった照光式として構成できるが、この場合には、例えば印刷や他のフィルムによって白色層やパール調色層などのような、照光用光源の光を拡散させる拡散層を、補強フィルム12に設けるようにすると、光がその周囲に拡散されて、キートップ10の裏面からの照光性を高めることができる。その具体的構成としては、例えば、第1実施形態で説明したように、遮光性色彩の補強フィルム12を“遮光性フィルム”とする場合には、図17(A)で拡大図示するように、補強フィルム12の裏面側に拡散層12hを設けるようにする。あるいは図3で拡大図示して説明した如く補強フィルム12を透光性とし、遮光層12gを設けて“遮光性フィルム”として構成する場合は、例えば図17(B)で拡大図示するように、遮光層12gの下に拡散層12hを積層形成することができる。また、これらのように拡散層12hを設けないで、補強フィルム12自体を、例えば白色フィルム、パール調フィルム、或いは微小な凹凸加工がなされたエンボスフィルム等のような、照光用光源の光を拡散する拡散フィルムとし、これに第1実施形態で説明した遮光層12gを設けるようにしてもよい。
第1実施形態(図3)、第3実施形態(図7)、第5実施形態(図9)では、補強フィルム12が突出しないように、ベースシート11,31,51の取付溝13を深く形成しているが、補強フィルム12が突出する程度の深さとし、ベースシート11,31,51に強度を持たせる構成としてもよい。
第6実施形態で型成形による製造方法を示したが、耐熱性に優れる補強部材12、42を用いる場合は第2実施形態〜第5実施形態で示したキーシート20,30,40,50に対しても第6実施形態で用いた型成形による製造方法を用いることができる。
以上の実施形態では、携帯電話機1に使用するキーシート6,20,30,40,50,60,70を例示したが、それ以外の機器、例えばPDAやリモートコントローラなどにも使用できる。
第1実施形態のキーシートを備える携帯電話機の操作部を示す正面図。 キートップ固着前の図1のキーシートの正面図。 キートップ固着後の図1のSB−SB線断面図。 キートップ固着後の図1のSC−SC線断面図。 第2実施形態のキーシートを示す図4相当の断面図。 第2実施形態の変形例によるキーシートを示す図4相当の断面図。 第3実施形態のキーシートを示す図4相当の断面図。 第4実施形態のキーシートを示す図4相当の断面図。 第5実施形態のキーシートを示す図4相当の断面図。 第6実施形態のキートップ固着前の図2相当のキーシートの正面図。 図11(A)は、キートップ固着後の図10のSD−SD線断面図。図11(B)は、キートップ固着後の図10のSE−SE線断面図。 第6実施形態の補強フィルムを示す正面図。 図13(A)は、図12のSF−SF線断面図。図13(B)は、図12のSG−SG線断面図 。 図14(A)は、金型に補強フィルムを挟持した状態での図12のSF−SF線断面図に相当する断面図。図14(B)は、金型に補強フィルムを挟持した状態での図1のSG−SG線断面図に相当する断面図。 図15(A)は、図12の部分拡大図。図15(B)は、図15(A)のSH−SH線断面。 第7実施形態における図2相当のキーシートの正面図。 実施形態の変更例を示す要部拡大断面図。 一従来例による携帯電話機の外観斜視図。 図18の携帯電話機に備えるキーシートの外観図。 図18のSA−SA線に沿う携帯電話機の概略断面図。 携帯電話機の直立状態を示す図20相当の概略断面図。 携帯電話機の傾倒状態を示す図20相当の概略断面図。 樹脂フィルムを用いたキーシートの一例を示す図4の一部に相当する断面図。
符号の説明
5 筐体
5a,5b 操作開口
6 キーシート(第1実施形態)
7,8,9,10 キートップ
7a,8a,9a,10a 底面
8b,9b,10b 逃げ部
11 ベースシート
11a 表面
11b 裏面
12 補強フィルム
12a,12b,12c,12d 枠状開口
12e,12f 桟部
12g 遮光層
12h 拡散層
13 取付溝(位置決め凹部)
14 接着部
15 押し子
16 凹部
17 浮動支持部
18 厚肉部
19 接着層
20 キーシート20(第2実施形態)
21 ベースシート
21a 表面
30 キーシート(第3実施形態)
31 ベースシート
31a 表面
31b 裏面
32 取付溝
40 キーシート(第4実施形態)
41 ベースシート
41b 裏面
50 キーシート(第5実施形態)
51 ベースシート
51a 表面
51b 裏面
60 キーシート(第6実施形態)
61 ベースシート
61a 表面
61b 外端
62 補強フィルム
62a 端部
62b 位置決め孔
62c リブ成形用開口
62d 架橋部
63 リブ
65 金型
65a 上金型
65b 下金型
65c 金型位置決め凹部
65d 位置決め突起
65e リブ成形用キャビティ
70 キーシート(第7実施形態)
71 ベースシート
72 補強フィルム
72b 位置決め孔

Claims (17)

  1. キートップを押圧変位可能に浮動支持する複数の浮動支持部を設けたゴム状弾性体でなるベースシートと、ベースシートに狭間配置されて機器の筐体に形成した仕切桟の無い操作開口から露出させる複数のキートップと、キートップの狭間配置に対応する浮動支持部どうしの隣接箇所に設けた補強フィルムと、を備えるキーシートにおいて、
    補強フィルムの外端で棒状に外方に突出する棒状端部を有するものに補強フィルムを構成するとともに、ベースシートの外端でキートップの押圧変位方向に向けて突き出るリブを有するものにベースシートを構成して、補強フィルムの棒状端部とベースシートのリブとがキートップの押圧変位方向で重なり、かつキーシートの端部で棒状端部が露出することを特徴とするキーシート。
  2. 補強フィルムを、狭間配置したキートップどうしの間隙から機器内部に設けた照光用光源の光の漏れを低減可能な遮光性フィルムにて構成し、この補強フィルムを、透光性ベースシートの表面に設けた請求項1記載のキーシート。
  3. 補強フィルムを、機器内部に設けた照光用光源からの光を導光可能な導光性フィルムにて構成し、この補強フィルムを、透光性ベースシートの裏面に設けた請求項1記載のキーシート。
  4. ベースシートの外端にまで及ぶ補強フィルムを設けた請求項1〜請求項3何れか1項記載のキーシート。
  5. 前記補強フィルムは、ベースシートの一の外端と、一の外端に対向する他の一の外端とに及ぶ補強フィルムである請求項4記載のキーシート。
  6. 補強フィルムを、複数の前記隣接箇所を補強する一体物とした請求項1〜請求項5何れか1項記載のキーシート。
  7. ベースシートに、補強フィルムの位置決め凹部を形成した請求項1〜請求項6何れか1項記載のキーシート。
  8. 補強フィルムが、接着部を介してベースシートに固着してある請求項1〜請求項7何れか1項記載のキーシート。
  9. キートップを押圧変位可能に浮動支持する複数の浮動支持部を設けたゴム状弾性体でなるベースシートと、ベースシートに狭間配置されて機器の筐体に形成した仕切桟の無い操作開口から露出させる複数のキートップと、キートップの狭間配置に対応する浮動支持部どうしの隣接箇所に設けた補強フィルムと、を備えるキーシートにおいて、
    補強フィルムを、透光性ベースシートの表面と裏面とに設けることを特徴とするキーシート。
  10. ベースシートの外端に、キートップの押圧変位方向に突き出るリブを設けた請求項9記載のキーシート。
  11. 補強フィルムとリブとがキートップの押圧変位方向で重なっている請求項10記載のキーシート。
  12. ベースシートの表面に設けた補強フィルムを、狭間配置したキートップどうしの間隙から機器内部に設けた照光用光源の光の漏れを低減可能な遮光性フィルムにて構成した請求項9〜請求項11何れか1項記載のキーシート。
  13. ベースシートの裏面に設けた補強フィルムを、機器内部に設けた照光用光源からの光を導光可能な導光性フィルムにて構成した請求項9〜請求項12何れか1項記載のキーシート。
  14. 透光性ベースシートの裏面に設けた前記補強フィルムが、ベースシートの外端にまで及ぶ請求項9〜請求項13何れか1項記載のキーシート。
  15. 透光性ベースシートの表面に設けた前記補強フィルムの位置決め凹部をベースシートに形成した請求項9〜請求項14何れか1項記載のキーシート。
  16. 前記補強フィルムは、その片面全体をベースシートに固着したものである請求項1〜
    請求項15何れか1項記載のキーシート。
  17. キートップを押圧変位可能に浮動支持する複数の浮動支持部を設けたゴム状弾性体でなるベースシートと、ベースシートに狭間配置されて機器の筐体に形成した仕切桟の無い操作開口から露出させる複数のキートップと、キートップの狭間配置に対応する浮動支持部どうしの隣接箇所に設けた補強フィルムと、を備え、補強フィルムが、その外端で棒状に外方に突出する棒状端部を有し、ベースシートが、その外端でキートップの押圧変位方向に向けて突き出るリブを有するキーシートの製造方法において、
    外縁側に複数のリブ成形用開口を設けた補強フィルムをベースシート成形用金型に載置してベースシート用溶融材料を該金型内に注入し、
    隣り合うリブ成形用開口に挟まれた棒状の架橋部を、その長手方向に対する交差方向に切断するようにして補強フィルムに棒状端部を形成するとともに不要部位を取り除き、
    前記棒状端部とベースシートのリブとがキートップの押圧変位方向で重なって、かつキーシートの端部で棒状端部を露出させたことを特徴とするキーシートの製造方法。
JP2004256906A 2003-09-03 2004-09-03 キーシート及びキーシートの製造方法 Expired - Fee Related JP4625292B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004256906A JP4625292B2 (ja) 2003-09-03 2004-09-03 キーシート及びキーシートの製造方法

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003312045 2003-09-03
JP2004256906A JP4625292B2 (ja) 2003-09-03 2004-09-03 キーシート及びキーシートの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005100981A JP2005100981A (ja) 2005-04-14
JP4625292B2 true JP4625292B2 (ja) 2011-02-02

Family

ID=34467598

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004256906A Expired - Fee Related JP4625292B2 (ja) 2003-09-03 2004-09-03 キーシート及びキーシートの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4625292B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104816469A (zh) * 2015-04-30 2015-08-05 苏州市盛博亿特机电设备有限公司 一种全自动笔记本电脑键帽压合机

Families Citing this family (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4394047B2 (ja) 2005-08-05 2010-01-06 信越ポリマー株式会社 キーフレームおよび押釦スイッチ用カバー部材
JP2007048619A (ja) * 2005-08-10 2007-02-22 Teikoku Tsushin Kogyo Co Ltd 照光型スイッチ機構
JP4646748B2 (ja) * 2005-09-06 2011-03-09 三洋電機株式会社 照明付キーパネル
KR100777156B1 (ko) * 2006-06-01 2007-11-16 김태원 휴대폰용 금속키패드
KR100796442B1 (ko) * 2006-12-27 2008-01-22 디케이 유아이엘 주식회사 휴대단말기용 키패드
CN101577186B (zh) * 2008-05-09 2013-05-29 深圳富泰宏精密工业有限公司 按键及应用该按键的电子装置
JP4832499B2 (ja) * 2008-12-01 2011-12-07 ポリマテック株式会社 キーシート及びキーシートの製造方法
JP4402735B1 (ja) 2008-12-16 2010-01-20 ポリマテック株式会社 キーシート、遮光性導光シート、押釦スイッチおよびキーシートの製造方法
JP5221425B2 (ja) * 2009-03-16 2013-06-26 信越ポリマー株式会社 キーパッド及び操作スイッチ
JP5605216B2 (ja) * 2010-12-27 2014-10-15 カシオ計算機株式会社 キーボード装置

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH078927U (ja) * 1993-07-13 1995-02-07 しなのポリマー株式会社 押釦スイッチ用カバー部材
JPH08180756A (ja) * 1994-12-22 1996-07-12 Oki Electric Ind Co Ltd 携帯機器における操作部の防水構造
JPH09259697A (ja) * 1996-01-16 1997-10-03 Taisei Plus Kk 電子機器のスイッチングシート構造
JPH11233973A (ja) * 1998-02-17 1999-08-27 Toshiba Corp キーボードユニット
JP2003178639A (ja) * 2001-12-12 2003-06-27 Sunarrow Ltd ハードベース・キーユニット

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH078927U (ja) * 1993-07-13 1995-02-07 しなのポリマー株式会社 押釦スイッチ用カバー部材
JPH08180756A (ja) * 1994-12-22 1996-07-12 Oki Electric Ind Co Ltd 携帯機器における操作部の防水構造
JPH09259697A (ja) * 1996-01-16 1997-10-03 Taisei Plus Kk 電子機器のスイッチングシート構造
JPH11233973A (ja) * 1998-02-17 1999-08-27 Toshiba Corp キーボードユニット
JP2003178639A (ja) * 2001-12-12 2003-06-27 Sunarrow Ltd ハードベース・キーユニット

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104816469A (zh) * 2015-04-30 2015-08-05 苏州市盛博亿特机电设备有限公司 一种全自动笔记本电脑键帽压合机
CN104816469B (zh) * 2015-04-30 2017-07-25 苏州市盛博亿特机电设备有限公司 一种全自动笔记本电脑键帽压合机

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005100981A (ja) 2005-04-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4165646B2 (ja) キーシート
JP4435507B2 (ja) キーシート
EP1022756B1 (en) Control panel for electronic equipment and method of producing the same
US7655878B2 (en) Key sheet and key sheet manufacturing method
JP4625292B2 (ja) キーシート及びキーシートの製造方法
EP2053621A1 (en) Key sheet, key unit having it, and key sheet manufacturing method
US7014377B2 (en) Key pad, resin key top injection mold, and resin key top manufacturing method
JP2010177202A (ja) キーシート及びキーシートの取付構造
JP4486395B2 (ja) キーシート及びキーシートの固定構造
JP4347679B2 (ja) キーシート
JP4355180B2 (ja) キーシート
JP4616897B2 (ja) キーシート
JP2005222786A (ja) 照光式キーシート
JP4214465B2 (ja) キーシート
JP2012230805A (ja) 防水・防塵キーシート及びその製造方法
JP4376572B2 (ja) キーシート
JP2005190743A (ja) キーシート一体型筐体パネル
JP2006209989A (ja) 補強板付きキーシート及びその製造方法
JP4094337B2 (ja) キートップ及びスイッチ機構
KR20120006815A (ko) 키패드의 제조방법 및 그 제조방법에 의하여 제조된 키패드
WO2007078019A1 (en) Synthetic resin front-cover for communication apparatus

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070828

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20091218

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20091225

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100219

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100709

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100907

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20101012

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20101105

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131112

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees