JP4346303B2 - たばこ加工産業におけるフイルタ装着機およびその運転方法 - Google Patents

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、たばこ加工産業における製品のための移送装置およびこれらの移送装置のための少なくとも一つの第一の駆動機構および被覆材料テープと被覆材料テープ裁断装置のための引出し装置とを備えており、被覆材料テープが引出し装置から被覆材料テープ裁断装置へと移送され、この被覆材料テープ裁断装置により一定の長さを有するテープに裁断され、これに続いて移送装置の一つ上に存在している製品に引渡されるように構成されている様式のたばこ加工産業におけるフイルタ装着機に関する。
【０００２】
更に本発明は、たばこ加工産業における製品が、少なくとも一つの第一の駆動機構により駆動される移送装置により移送され、かつ被覆材料テープが引出し装置から被覆材料テープ裁断装置へと移送され、この被覆材料テープ裁断装置により一定の長さを有するテープに裁断され、これに続いて移送装置の一つ上に存在している製品に引渡される様式の、たばこ加工産業におけるフイルタ装着機を運転するための方法に関する。
【０００３】
【従来の技術】
本出願人の上記のような様式のフイルタ装着機は型式“ＭＡＸ”の名称の下に知られている。フイルタ装着機においてフイルタシガレットを製造するためには、被覆材料テープはボビンから引出され、片側に糊が塗布され、裁断装置内で連続的に被覆材料片に裁断される。被覆材料片は個別にシガレット−フイルタプラグ−シガレットの群に付着され、このシガレット−フイルタプラグ−シガレットの群を中心にして転動させられることにより、このシガレット−フイルタプラグ−シガレットの群が二重のフイルタシガレットの群に結合され、この二重のフイルタシガレットの群は引続いて行われる加工プロセスにおいて単個のシガレットに裁断され、更に加工される。被覆材料テープの裁断の際、裁断ローラ−この裁断ローラを巡って被覆材料テープが案内される−とナイフローラとが、ナイフが被覆材料テープを移送方向に対して横方向に裁断するように、供働する。
【０００４】
フイルタ装着機が停止している間、被覆材料テープの裁断の際に小さな切れ屑が裁断装置に生じる。フイルタ装着機が停止した際、最後のたばこストックと二重フイルタとが被覆材料片を付着された時点で紙の流れは遮断される。不必要な被覆紙の消費を回避するために、引出しローラの急峻な斜板が紙の流れを迅速に遮断する。同時に、フイルタ装着機は最後のシガレットを一定したアイドリング速度でフイルタ装着機から排除する。被覆装置がフイルタ装着機の移送ドラムと同期して駆動されるので、被覆紙と被覆紙引出しローラ間に大きな速度差が生じる。何故なら、引出しローラが短時間に制動され、裁断ローラとサクションローラとが、フイルタ装着機がアイドリングをし終わるまで一定した速度で回転し続けるからである。この速度差は支障をきたす被覆紙の切れ屑を生じさせる。何故なら、被覆紙引出しローラが更に自転し、制動されている被覆紙を吸い込むからである。その際、停止されている被覆紙はサクションローラにより付着摩擦が生じるので更に僅かに移送され、切断される。被覆紙巻き体の下方の細かく切断された切れ屑は著しい品質の低下を招く。小さな切れ屑を排除するために、切れ屑のための特別な吸込み機構が開発されている。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】
上記の公知技術を基礎として、本発明の根底をなす課題は、フイルタ装着機における被覆紙切れ屑の形成を阻止することである。
【０００６】
【課題を解決するための手段】
上記の課題は、冒頭に記載した様式のフイルタ装着機において、特許請求の範囲の請求項１の特徴部に記載の構成によって解決される。更に、上記の課題は冒頭に記載した様式のフイルタ装着機の運転方法において、特許請求の範囲の請求項４の特徴部に記載の構成によって解決される。本発明の他の有利な構成は請求項２と３および請求項５と６とに記載した。
【０００７】
本発明により、たばこ加工産業における製品のための移送装置およびこれらの移送装置のための少なくとも一つの第一の駆動機構および被覆材料テープと被覆材料テープ裁断装置のための引出し装置とを備えており、被覆材料テープが引出し装置から被覆材料テープ裁断装置へと移送され、この被覆材料テープ裁断装置により一定の長さを有するテープに裁断され、これに続いて移送装置の一つ上に存在している製品に引渡されるように構成されている様式のたばこ加工産業におけるフイルタ装着機は、引出し装置と被覆材料テープ裁断装置のための少なくとも一つの駆動機構が設けられているによって形成されている。
【０００８】
シガレット製品、即ちシガレットの均一な移送を達するために、フイルタ装着機の全ドラムは一般に第一の駆動機構により駆動される。他に依存しない（同期した）駆動により、引出し装置と裁断装置とが同じ速度で駆動されることが可能となる。このことは、フイルタ装着機の残余部分と無関係に行われる。共通した（同期した）駆動により、引出し装置と裁断装置との同じ回転運動が達せられる。このことにより、被覆材料片がフイルタ装着機の始動、連続作動およびフイルタ装着機の減速の際、常に一定した長さを有していることが可能となる。従来障害となってきた切れ屑は回避され。何故なら、切れ屑は全く生じないからである。更に、特別な切れ屑吸引装置を設けなくて済み、従ってフイルタ装着機のための経費と構造の点で好都合な結果が得られる。
【０００９】
フイルタ装着機の他の構成にあっては、このフイルタ装着機を停止させる際、引出し装置と被覆材料テープ裁断装置のための駆動機構が移送装置のための第一の駆動機構から解離されるように構成されているのが有利である。フイルタ装着機が減速した際は、駆動機構の第一の駆動機構からの解離により被覆紙の流れが同期して制動される。何故なら、引出し装置と被覆材料テープ裁断装置とが被覆紙テープを同じ移送速度で移送し、かつフイルタ装着機を停止させる際は同時に制動されるからである。同期走行により、被覆紙片が常に完全な長さで裁断される。これらの正確に裁断された紙片はその大き故に、細かい切れ屑よりもより良く吸引される。
【００１０】
更に、フイルタ装着機を始動させる際、引出し装置と被覆材料テープ裁断装置のための駆動機構が移送装置のための第一の駆動機構と同期駆動可能であるように構成されているのが有利である。この状態同期による始動により、被覆材料片を正確に二本分の長さのシガレットに引渡すことが可能である。
【００１１】
引出し装置と被覆材料テープ裁断装置のための駆動機構が同期駆動機構として形成されているのが有利である。
【００１２】
“同期駆動機構”と言う概念は、互いに同期されていて、従って引出し装置と被覆材料テープ裁断装置との同期が達せられるような、個別の（引出し装置と被覆材料テープ裁断装置のための）駆動機構をも意味する。
【００１３】
有利な構成により、引出し装置は引出しローラ対として形成されている。この引出しローラ対は被覆材料テープが通し案内されるローラから成る。駆動されるローラは被覆材料テープをボビンから引出す。
【００１４】
更に、被覆材料テープ裁断装置が裁断ドラムとナイフドラムにより形成されているのが有利である。
【００１５】
更に上記の課題は、たばこ加工産業における製品が、少なくとも一つの第一の駆動機構により駆動される移送装置により移送され、かつ被覆材料テープが引出し装置から被覆材料テープ裁断装置へと移送され、被覆材料テープ裁断装置により一定の長さを有するテープに裁断され、続いて移送装置の一つ上に存在している製品に引渡される様式の、フイルタ装着機を運転するための方法にあって、引出し装置と裁断装置とを少なくとも一つの駆動機構により駆動することによって解決される。
【００１６】
フイルタ装着機を停止させる際、引出し装置と被覆材料テープ裁断装置ためのの駆動機構を移送装置のための駆動機構から解離するのが有利である。
【００１７】
更に、フイルタ装着機を始動させる際、引出し装置と被覆材料テープ裁断装置の駆動機構が移送装置のための駆動機構と同期駆動させるのが有利である。
【００１８】
更に、引出し装置と被覆材料テープ裁断装置の駆動機構を同期駆動機構により形成するのが有利である。
【００１９】
他の構成にあっては、被覆材料テープを引出しローラ対により引出すのが有利である。
【００２０】
以下に添付した図面に図示した実施の態様につき本発明を詳細に説明する。
【００２１】
【実施例】
図１には、本出願人の型式“ＭＡＸ”のフイルタ装着機の概略正面図が示されている。このフイルタ装着機にあっては、走入ドラム１はシガレット製造機で製造されたシガレットを二つの陣形配列ドラム２に引渡す。この陣形配列ドラムは陣形に配列されて供給されてくるシガレットの陣形を解体し、列状態でシガレット間に中間空域を有しているそれぞれ二本として配列ドラム３に移行させる。これらのフイルタロッドはマガジン４から裁断ドラム６上に達し、そこで二本分の使用長さのフイルタプラグに裁断され、陣形配列ドラム７において陣形に配列され、送りドラム８によりプラグが相前後するような列に整向され、加速ドラム９により配列ドラム３上のシガレット列の中間空域内に載置される。
【００２２】
シガレット−フイルタ−シガレットの群は一緒に送られ、引渡しドラム１１により引取られる。
【００２３】
被覆紙ボビン１３から引出し装置１５により引出される被覆紙テープ１２は糊塗布装置１４により順次糊が塗布され、引続き裁断装置１６内で裁断ドラム１７上でナイフドラム１８のカッタにより被覆材料片に裁断される。裁断されたこれらの被覆材料片は引渡しドラム１１上のシガレット−フイルタ−シガレットの群に付着され、転動ドラム１９上でシガレット−フイルタ−群を中心にして転動される。できあがった二本分のフイルタシガレットは乾燥ドラム２１を経て裁断ドラム２２に供給され、この裁断ドラム上でフイルタプラグの中心が裁断されることにより単個のフイルタシガレットに調製される。
【００２４】
転向装置３３はシガレット列を転向させ、これらを同時に連続している転向されていないフイルタシガレット列内に移行させる。検査ドラム２４を経てフイルタシガレットは投棄ドラム２６に達する。制動ドラム２７と供働する載置ドラム２８はフイルタシガレットを載置ベルト２９上に載置する。
【００２５】
糊塗布装置１４は（詳細に説明してない）糊貯蔵部内に浸漬している取出しローラと、糊の層を被覆紙テープ１２上に塗布する糊塗布ローラとから成る。転向装置と共振装置とを経て、被覆紙テープ１２は裁断ドラム１７に供給される。この裁断ドラムは被覆紙テープをナイフドラム１８に対して所定の角度寸法で巻回する。裁断ドラム１７の周面には通常の方法で吸気が作用される。この吸気は吸気孔を介して供給され、被覆紙テープ１２を裁断ドラム１７の表面に固持する。この吸気は、被覆紙テープ１２と裁断ドラム１７の表面間でスリップが可能であるように設定されている。裁断ドラム１７はその周面に軸平行な溝を備えており、これらの溝の走行方向で前方の側面は被覆紙テープ１２から被覆材料片を分断する裁断部分のための裁断エッジとし形成されている。
【００２６】
裁断装置１６に所属しているナイフドラム１８はその周面に回転方向に対して横方向に指向しているナイフを担持しており、これらのナイフは回転の際順次裁断ドラム１７の溝内に進入する。
【００２７】
シガレットとフイルタとをフイルタ装着機に移送するために、ドラムが設けられている。第一の駆動機構５０は伝動機構ユニット５１を介して走入ドラム１、陣形配列ドラム２、配列ドラム３、裁断ドラム６、陣形配列ドラム７、送りドラム８、加速ドラム９、引渡しドラム１１、駆動ドラム１９、乾燥ドラム２１、裁断ドラム２２、転向ドラム２３、検査ドラム２４、評価ドラム２６、制動ドラム２７および載置ドラム２８を駆動する。
【００２８】
引出し装置１５と被覆材料テープ裁断装置１６のためには、第二の駆動機構５２が設けられており、この第二の駆動機構はそれに所属する伝動ユニット５３と同期して、引出し装置１５と被覆材料テープ裁断装置１６および場合によっては被覆紙テープ１２のための他の移送ローラをも駆動する。本発明によりこの同期駆動機構としての第二の駆動機構５２は引出し装置１５と被覆材料テープ裁断装置１６を同時に回転させ、かつフイルタ装着機が停止しても被覆紙テープの裁断が同じ長さで行われるようにする。フイルタ装着機が減速した際、同期駆動機構としての第二の駆動機構５２は第一の駆動機構５０から解離される。フイルタ装着機の始動は、第一の駆動機構５０と同期駆動機構としての第二の駆動機構５２との状態同期により行われる。
【００２９】
同期駆動機構としての第二の駆動機構５２との連携で、裁断装置１６により常に同じ長さの被覆紙テープが裁断されるので、フイルタ装着機が減速した際でも被覆紙の切れ屑は生じない。フイルタ装着機が停止した際、被覆紙テープが保持されるので、続いてなお裁断された被覆紙テープは確実に吸引により導出される。
【００３０】
【発明の効果】
本発明による装置および方法により、たばこ加工産業におけるフイルタシガレットを形成する際に、このシガレットとフイルタとを接合するための被覆紙テープの裁断が切れ屑は生じることなく行われ、生じたとしても確実に吸引により導出される。
【図面の簡単な説明】
【図１】 本発明による装置を備えていて、シガレット連続体を製造し、かつシガレットとフイルタとを接合するためのフイルタシガレット製造機におけるフイルタ装着機の概略図である。
【符号の説明】
１ 走入ドラム
２ 陣形配列ドラム
３ 配列ドラム
４ マガジン
６ 裁断ドラム
７ 陣形配列ドラム
８ 送りドラム
９ 加速ドラム
１１ 引渡しドラム
１２ 被覆紙テープ
１３ 被覆紙ボビン
１４ 糊塗布装置
１５ 引出し装置
１６ 裁断装置
１７ 裁断ドラム
１８ ナイフドラム
１９ 転動ローラ
２１ 乾燥ドラム
２２ 裁断ドラム
２３ 転向ドラム
２４ 検査ドラム
２６ 評価ドラム
２７ 制動ドラム
２８ 載置ドラム
２９ 載置ベルト
５０ 第一の駆動機構
５１ 引出し装置
５２ 同期駆動機構としての第二の駆動機構
５３ 伝動ユニット

Claims (6)

1. たばこ加工産業における製品のための移送装置（１から３，６から９，１１，１９，２１から２４，２６から２８）およびこれらの移送装置（１から３，６から９，１１，１９，２１から２４，２６から２８）のための少なくとも一つの第一の駆動機構（５０）および被覆材料テープ（１２）のための引出し装置（１５）と被覆材料テープ（１２）のための被覆材料テープ裁断装置（１６）とを備えており、被覆材料テープ（１２）が引出し装置（１５）から被覆材料テープ裁断装置（１６）へと移送され、この被覆材料テープ裁断装置（１６）により所定の長さを有するテープに裁断され、これに続いて移送装置（１１）の一つ上に存在している製品に引渡されるように構成されている様式の、たばこ加工産業におけるフイルタ装着機において、
   引出し装置（１５）と被覆材料テープ裁断装置（１６）のための第二の駆動機構（５２）が設けられており、
   フイルタ装着機を停止させる際、引出し装置（１５）と被覆材料テープ裁断装置（１６）のための第二の駆動機構（５２）が移送装置（１から３，６から９，１１，１９，２１から２４，２６から２８）のための第一の駆動機構（５０）から解離されるように構成されており、
   フイルタ装着機を始動させる際、引出し装置（１５）と被覆材料テープ裁断装置（１６）のための第二の駆動機構（５２）が移送装置（１から３，６から９，１１，１９，２１から２４，２６から２８）のための第一の駆動機構（５０）と同期駆動可能であるように構成されており、
   かつ
   引出し装置（１５）と被覆材料テープ裁断装置（１６）のための第二の駆動機構（５２）が同期駆動機構として形成されていること
   を特徴とするフイルタ装着機。
2. 引出し装置（１５）が引出しローラ対として形成されていることを特徴とする請求項１に記載のフイルタ装着機。
3. 被覆材料テープ裁断装置（１６）が裁断ドラム（１７）とナイフドラム（１８）により形成されていることを特徴とする請求項１或いは２に記載のフイルタ装着機。
4. たばこ加工産業における製品が、少なくとも一つの第一の駆動機構
   （５０）により駆動される移送装置（１から３，６から９，１１，１９，２１から２４，２６から２８）により移送され、かつ被覆材料テープ（１２）が引出し装置（１５）から被覆材料テープ裁断装置（１６）へと移送され、この被覆材料テープ裁断装置（１６）により所定の長さを有するテープに裁断され、これに続いて移送装置（１１）の一つ上に存在している製品に引渡される様式の、たばこ加工産業におけるフイルタ装着機を運転するための方法において、
   引出し装置（１５）と裁断装置（１７）とを第二の駆動機構（５２）により駆動し、
   フイルタ装着機を停止させる際、引出し装置（１５）と被覆材料テープ裁断装置（１６）のための第二の駆動機構（５２）を移送装置（１から３，６から９，１１，１９，２１から２４，２６から２８）のための第一の駆動機構（５０）から解離し、
   フイルタ装着機を始動させる際、引出し装置（１５）と被覆材料テープ裁断装置（１６）のための第二の駆動機構（５２）が移送装置（１から３，６から９，１１，１９，２１から２４，２６から２８）のための第一の駆動機構（５０）と同期駆動させ、
   かつ
   引出し装置（１５）と被覆材料テープ裁断装置（１６）とを同期駆動機構として形成されている第二の駆動機構（５２) により駆動すること
   を特徴とする上記方法。
5. 被覆材料テープ（１２）を引出しローラ対（１５）により引出すことを特徴とする請求項４に記載の方法。
6. 被覆材料テープ（１２）を裁断ドラム（１７）とナイフドラム（１８）とにより裁断することを特徴とする請求項４或いは５に記載の方法。

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