JP4345903B2 - 包装方法とその装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は包装方法とその装置に関し、より詳しくは商品のかさ密度を高めながら包装するようにすることを特徴とする包装方法とその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ポテトチップスのような破損し易くしかもかさ密度の低い商品を収容した包装物は収容効率が悪く、多大の包装材を要しかつ多大の輸送コストを必要とするため、包装するに先立って投入された商品に振動を加え、かさ密度を高めることによって、包装物を可能な限り小さくするようにすることが米国特許第5540035号明細書において提案されている。
【0003】
ところが、普通サイズの2倍もしくは3倍の量の商品を1度に収納するような大型の包装機に上述したような手段を講じた場合には、この種の装置をもってしても袋内のかさ密度を効率よく高めることはできず、結局、包装速度を著しく低下させてしまうといった不都合が生じる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はこのような問題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、商品のかさ密度をより効率よく高めながら大袋を包装することのできる新たな包装方法とその装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明はこのような課題を達成するための包装方法として、筒状包材の搬送経路に配設したシェーク機構により該筒状包材の中間部をクランプし、この状態のもとで充填すべき商品の全量を複数回に分けて計量機から投入する毎に振動させ、ついで最後の分の商品の投入を待って上記筒状包材のクランプを解くことによりかさ密度を高めた商品を底部の横シール処理を終えた上記筒状包材内に投下させて、上部を横シールするようにしたものであり、また、入力した包装条件としての「袋長さ」「計量値」及び「単位時間当たりの包装される袋数」のうち少なくとも1つの値と、予め制御手段に記憶させた「袋長さ」「計量値」及び「単位時間当たりの包装される袋数」の対応する値とを比較して、筒状包材を1袋毎に間欠送りするか、筒状包材を連続送りするかを制御手段が判断し、筒状包材を1袋毎に間欠送りすると判断した場合には、筒状包材を1袋毎に間欠送りしつつ上記した各工程を実行し、筒状包材を連続送りすると判断した場合には、上記した振動工程を中止させた状態のもとで筒状包材を連続送りするようにしたものであり、またさらに、この方法に適用する装置として、包材を筒状に形成しつつ引下すプルダウンベルトと、包材を横方向に封止する横シール機構との間に、商品を計量して投入する計量機と連動させて筒状の包材の一部をクランプしつつ、投入されたn−1回(n≧2)の商品に振動を加え、n回目の商品投入を待ってクランプを解除するシェーク機構を介在させるようにしたものである。
【0006】
【発明の実施の形態】
そこで以下に本発明の実施例について説明する。
図面はいずれも本発明の一実施例を示したものである。
【0007】
図1は本発明の一実施例をなす包装機の概要構成を示したもので、帯状のフィルムfをホッパ1と一体のチューブに沿わせて筒状に曲成するフォーマ2の下方には、制御手段9によって制御される駆動モータ33に駆動されて筒状のフィルムfを引下げてゆくプルダウンベルト31と、筒状フィルムfの縦の合わせ目をシールしてゆく縦ヒータ32とからなるプルダウン機構3が配設され、さらにその下方には、図示しない計量機と連動して筒状のフィルムfをクランプしつつ内部に投入されたポテトチップ等の商品に振動を加えてかさ密度を高めるためのシェーキング機構5が横シールジョー71の回動領域の直上部に配設され、さらにその下方には、制御手段9によって制御される駆動モータ73、74に駆動されて、左右一対の横シールジョー71、71に略D字型の旋回軌跡を描かせながら筒状フィルムfに横シールを施こす横シール機構7が配設されている。
【0008】
ところで、上記したシェーキング機構5は、筒状フィルムfを1袋分間欠送りする度毎にその一部をクランプし、例えば、2回目の商品投入で1袋分を包装する場合には、そこに投入された1回目の商品、例えばポテトチップスpに振動を加えてそのかさ密度を高め、ついで2回目のポテトチップスpの投入を待ってクランプを解くことにより、下端を封止した筒状フィルムfの中にかさ密度を高めた商品、つまりポテトチップスpを充填する役割りを持たせるようにしたものである。
【0009】
図2はこのシェーキング機構5の詳細を示したもので、筒状フィルムfを取囲むように形成された枠状のシェーカー本体51は、その巾方向に貫通させた枢軸52を介して左右のフレーム53、53に揺動自在に取付けられ、さらに、このシェーカー本体51の長手方向一端に設けた軸54を減速歯車55の軸56に連結棒58を介して偏心させて結合することにより、制御手段9によって制御されるシェーキング用の駆動モータ57の回転運動を上下運動に変換して、後述するタイミングをもってシェーカー本体51を枢軸52回りに上下に揺動するように構成されている。
【0010】
このシェーカー本体51を貫通する枢軸52の一端には、制御手段9により制御される駆動シリンダ59に駆動されて長手方向に前後動するラック60と噛合うピニオン61が固定され、さらに、この枢軸52に固定した駆動プーリ62とシェーカー本体51上の従動プーリ63との間に懸架したベルト64の相対向面には、ブラケット65を介して一対のシャッタ66、67が固定されていて、ラック杆60を前後に進退動させることにより、ベルト64を介してこれらのシャッタ66、67を接近離間させるように構成されている。
【0011】
なお、図中符号68は、減速歯車軸56に固定した被検出板69を検出することによってシェーカー本体51の揺動数を検出するセンサを示しており、また、図1において符号9は、プルダウンベルト31、シェーカー本体51あるいは横シール機構7を駆動する各モータ33、57、73、74等を以下に示すようなタイミングをもって制御する制御手段を示しており、さらに、図中符号10は、オペレーターが包装条件としての「袋長さ」「計量値」及び「包装速度(単位時間当たりの包装可能な袋数)」についてのデータを入力したり、その他の操作をする操作部を示している。
【0012】
つぎに、このように構成された装置の動作を、動作を示す図3とそのタイミングを示す図4をもとに説明する。
【0013】
この装置は、制御手段9が筒状フィルムfを連続送りすると判断した場合、例えば、操作部10に入力した包装速度が制御手段9に予め記憶させた設定値を上回ったとき、あるいは1回の計量排出動作で目標重量の商品を投入するときは、ポテトチップスpに振動を加える動作を中止した状態で筒状フィルムfを連続送りする通常の包装動作を行なわせ、また、制御手段9が筒状フィルムfを1袋毎に間欠送りすると判断した場合、例えば、操作部10に入力した包装速度が制御手段9に予め記憶させた設定値を下回ったとき、あるいは複数回の計量排出動作で目標重量の商品に到達させる分割計量を行うときは、筒状フィルムfを1袋分間欠送りする毎にポテトチップスpに振動を加えたり、あるいはポテトチップスpが投入される度にポテトチップスpに振動を加えて、そのかさ密度を高めながら包装動作を実行させる。
【0014】
したがって、いま2回の分割計量を行なうような場合、1回の計量包装動作が経過した時点では、横シールジョー71は互いに接合し合う直前の定位置Oで停止し、また、シェーキング機構5の各シャッタ66、67は筒状フィルムfをクランプした位置で停止し、さらにプルダウンベルト31は筒状フィルムfの送りを停止している(図3(a)及び図4の時点a)。
【0015】
この状態のもとで、いま包装機からの排出要求信号により図示しない計量機が目標重量の1/2の商品、例えばポテトチップスpを計量してこれをクランプした筒状フィルムf内に投入すると、シェーキング用の駆動モータ57はある一定時間T1回転して枢軸52回りにシェーカ本体51を上下に揺動させ、投入された1回目のポテトチップスpに振動を加えながらそのかさ密度を高めてゆく(図3(b)及び図4の時点b)。
【0016】
ついで、時点cに至って、残り1/2のポテトチップスpが投入され(図3(c))計量機から排出完了信号が出力すると、若干の時間T2をおいてジョー駆動モータ73、74が回転を始め、さらに若干の時間T3をおいて2回目のポテトチップスpがシェーキング機構5に到達する直前に左右の横シールジョー71、71を接合させて、筒状フィルムfの下端を封止するとともにシールジョー71、71の回転と同期してフィルムfの送りを開始する(図4の時点d)。
【0017】
そして同時に、駆動シリンダ59を作動させ、ラック杆60と噛合うピニオン61、このピニオン61と一体的に回転する駆動プーリ62及びこれと従動プーリ63との間に懸渡したベルト64を介して左右一対のシャッタ66、67を離間させ、ここにせき止めてかさ密度を高めた1回目のポテトチップスpと、つぎに投入された2回目のポテトチップスpとを下端が封止された筒状フィルムf内に落下させて充填させる(図3(d))。
【0018】
一方これとともに、筒状フィルムfは始動を始めたプルダウンベルト31により1袋分シールジョー71、71の下降速度と等しい速度で引下げられ、このためシェーキング操作によってカサ密度を高められた1回目のポテトチップスpとその上に落下してきた2回目のポテトチップスpは、時点eで所要の収容容積を確保した筒状フィルムf内に収容される(図3(e))。
【0019】
そして、時点eで横シールジョー71、71が再び定位置Oに停止し、それと前後して筒状フィルムfの1袋分の送りが停止すると、シャッタ66、67は、ポテトチップスpが落ち着くまでの若干の時間T4をおいた時点fでさきに続く筒状フィルムfの下端をクランプし、これとともにシェーキング機構5は再びシェーカ本体51を上下に揺動させて、袋B内の2回分のポテトチップスpと、つぎに落下してきた1回目(前回から数えて3回目)のポテトチップpとに再び振動を加えてそのかさ密度を大きくし、その収容率を高める動作を行なうことにより(図3(f))、袋Bの上部にシールジョー71、71が入り込むスペースsを形成して、以後は上述した動作を繰返す。
【0020】
他方、制御手段9が筒状フィルムfを連続送りすると判断した場合には、図5及び図6に示したように、シャッタ66、67を開放させ、シェーキング機構5を停止させた状態のもとで(図5(a)及び図6の時点a)包装機からの排出要求信号(図6の時点b)によりポテトチップスpがホッパ1に投入されて計量機から排出完了信号が出力し(図6の時点c)、若干の時間T2をおいてジョー駆動モータ73、74が回転を始めて、左右の横シールジョー71、71を回転させると同時に、プルダウンベルト駆動モータ33が回転を始めて筒状フィルムfを送り出す(図5(b)(c)及び図6の時点d)。
【0021】
そして、横シールジョー71、71を接合させ筒状フィルムfの下端を封止して、そこより上方の筒状フィルムf内にさきほど計量機から投入したポテトチップスpを収容する(図5(d))。そしてさらに、横シールジョー71、71の回転とともにプルダウンベルト31が筒状フィルムfの送りを続け(図5(e))、最後に横シールジョー71、71がポテトチップスpを収容した筒状フィルムfの上端とつぎの1袋分の下端を封止する。
【0022】
そして、つぎの排出要求信号(図6の時点e)に対して排出完了信号が出力したら、引続きプルダウンベルト31を連続的に回転させ、同時に横シールジョー71、71を1回の排出完了信号毎に1回転させる連続送りモードでもって、1パック毎に1回投入したポテトチップスpを収容しつつ、通常の包装動作を実行する。
【0023】
なお、図6の時点fで示したように、包装機からの排出要求信号に対して計量機から排出完了信号が出力しない場合には、所定時間T5経過後に、ポテトチップスpを収容した筒状フィルムfの上端とつぎの袋の下端を封止してから横シールジョー71、71を定位置Oで停止させ、同時にプルダウンベルト31による筒状フィルムfの送りを停止させて、つぎの排出完了信号が出力するまで停止の状態を保たせる。
【0024】
ところで、上述した実施例は、投入された1回目のポテトチップpに振動を加えて圧縮させた上、2回目のポテトチップpの投入を待ってこれらを1つの袋に収容するようにしたものであるが、投入されたn−1(n≧2)回の商品に順に振動を加えてかさ密度を高めた上、n回目の商品の投入を待ってこれら全体を1つの袋に収容するように構成することもできる。
【0025】
【発明の効果】
以上述べたように本発明によれば、筒状の包材の一部をクランプして投入されてきた商品を投入毎に振動させてカサ密度を高めた上、最後の投入を待って下端を封止する封止動作とともに商品を筒状包材内に充填するようにしたので、包装物に収容する商品のカサ密度を高めて、1回の秤量を上回るような多量の商品を収容する包装物の容積を可能な限り小さくして、その包装コスト及び搬送コストを大巾に軽減することを可能にするばかりでなく、このかさ密度を高める動作を横シール動作とともに行うことにより、包装速度を大巾に高めることができる。
【0026】
しかも、筒状包材を間欠送りする場合には、その搬送速度を高めることにより、シゴキ距離を増大させるとともにブラウジング効果を高めて、この種の包装動作をさらに高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す装置の構成図である。
【図2】(a)(b)は同上装置におけるシェーキング機構の上面図と側面図である。
【図3】(a)乃至(f)は一連の包装動作を示した図である。
【図4】一連の包装動作の各タイミングを示した図である。
【図5】(a)乃至(e)は筒状フィルムを連続送りする場合の、一連の包装動作を示した図である。
【図6】筒状フィルムを連続送りする場合の、一連の包装動作のタイミングを示した図である。
【符号の説明】
2 フォーマ
31 プルダウンベルト
5 シェーキング機構
51 シェーカー本体
59 駆動シリンダ
60 ラック杆
66、67 シャッタ
71 横シールジョー
Claims (5)
- 筒状包材の搬送経路に配設したシェーク機構により該筒状包材の中間部をクランプし、この状態のもとで充填すべき商品の全量を複数回に分けて計量機から投入する毎に振動させ、ついで最後の分の商品の投入を待って上記筒状包材のクランプを解くことによりかさ密度を高めた商品を底部の横シール処理を終えた上記筒状包材内に投下させて、上部を横シールするようにしたことを特徴とする包装方法。
- 設定された包装速度を下回るときは、上記筒状包材を1袋毎に間欠送りしつつ上記各工程を実行し、設定された包装速度を上回るときは、上記振動工程を中止させた状態のもとで上記筒状包材を連続送りするようにしたことを特徴とする請求項1記載の包装方法。
- 入力した包装条件と予め記憶した設定値とを比較して、筒状包材を間欠送りすると判断した場合には、上記筒状包材を1袋毎に間欠送りしつつ上記各工程を実行し、筒状包材を連続送りすると判断した場合には、上記振動工程を中止させた状態のもとで上記筒状包材を連続送りするようにしたことを特徴とする請求項1記載の包装方法。
- 間欠搬送される筒状包材の搬送経路に配設したシェーク機構により該筒状包材の中間部をクランプして振動させることにより、該筒状包材内に投入された商品に振動を付与してそのかさ密度を高める包装方法であって、上記シェーク機構によりクランプされた部分に1袋分のほぼ1/2の商品を投入して上下に振動させ、ついで残りの商品を該筒状包材内に投入するとともに該筒状包材を搬送させて、上記クランプを解きながらそれと入れ違いに該筒状包材の底を横シールして袋を成形しつつ該袋内に1袋分の商品を収納し、続いて上記包材の搬送を停止した後、上記シェーク機構で後続の筒状包材の中間部をクランプして、つぎのほぼ1/2の商品の投入を待って、下側の袋に収納された1袋分の商品とともに上側の筒状包材内に投入されたほぼ1/2の商品を同時に振動させることを特徴とする包装方法。
- 包材を筒状に形成しつつ引下すプルダウン機構と、上記包材を横方向に封止する横シール機構との間に、商品を計量して投入する計量機と連動させて上記包材の一部をクランプしつつ、投入される毎に投入されたn−1回の商品に振動を加え、n回目の商品投入を待ってクランプを解除するシェーク機構を介在させたことを特徴とする包装装置。
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