JP4345297B2 - 振動波モータ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、振動子や移動子の、位置規制部材との接触部の構造を改良した振動波モータ及びその組み立て方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の振動波モータは、圧電体の伸縮を利用して、弾性体の駆動面に進行性振動波を発生させ、この進行波によって、駆動面には楕円運動が生じ、この楕円運動の波頭に加圧接触した移動子が駆動される(例えば、特許文献1)。このような振動波モータは、低回転でも高トルクを有するという特徴があるので、駆動装置に搭載した場合に、その駆動装置のギアを省略することができるため、ギア騒音をなくしたり、位置決め精度が向上できるという利点がある。
【0003】
【特許文献1】
特公平1−17354号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
図5、図6は、一般的な振動波モ−タのもつ課題を説明する図である。
振動波モ−タ30は、モ−タとして成立させるためには、振動子31と移動子37以外にも、振動子31を固定したり、移動子37を回転可能に支持する支持部材301や、移動子31から出力を取り出すため出力伝達部材39等が必要となる。
【0005】
例えば、移動子37は、出力伝達部材39に嵌合され、出力伝達部材39は、支持部材301に対して、ベアリングなどよって回転可能(矢印A)となり、かつ、加圧方向に規制を受けるようになっているとともに、出力伝達部材39の内側で、径方向に規制を受けるようになっている。
また、振動子31は、支持部材301に設けられた回転止め(不図示)によって円周方向に規制され、振動子31の内周面31aで径方向に規制されるようになっている。
【0006】
しかし、このような振動波モ−タ30は、出力伝達部材39の内側が支持部材301の外側(B点)に接触したときに、摩擦力Cが発生し、それが負荷損になる可能性があった。
また、振動子31を径方向に自由度を持たせた構造の場合に、出力伝達部材39の内側が支持部材301の外側に接触したことが原因となって、振動特性が大きく損なわれて、回転ムラや、負荷トルクや駆動効率の減少になることがあった。
【0007】
さらに、出力伝達部材39の内側が支持部材301の外側に接触したときに、摩擦力Cが発生することは、前述した通りであるが、この摩擦力により、移動子31及び出力伝達部材39には、図5に示したように、径方向にずれようとする力Dが働く。
このような力Dが移動子37に働くと、図6に示したように、振動子31にはその反力で、移動子37のずれとは反対方向の径方向(矢印E)にずれようとする。すると、振動子31は、径方向にはガタ分の自由度があるため、振動子31の内周面31aと支持部材301の外周面301aとが接触し、振動子31の内周面31aには側圧がかかるようになる。
【0008】
振動子31は、進行性振動波が発生していて、その振動波は、加圧方向に振幅を有するため、駆動面に力がかかっても大きく性能劣化することはないが、この場合のように、振動波に振幅を持たない方向(径方向E)に力がかかると、振動特性が大きく損なわれ、回転ムラや、負荷トルクや駆動効率が減少するという問題が発生する。
【0009】
本発明の課題は、支持構造が簡素化され、小型化を保ったまま、性能を向上させることを可能にした振動波モ−タを提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、請求項1の発明は、駆動信号により励振される圧電体と、前記圧電体に接合され、その圧電体が接合される面とは異なる駆動面に振動波を生じる円環形状の弾性体と、前記弾性体の駆動面に加圧接触され、前記振動波によって前記弾性体に対して相対回転運動が生じる円環形状の相対運動部材と、前記相対運動部材を方向に位置規制する第1の位置規制部材と、を有する振動波モータにおいて、前記弾性体を回転方向に位置規制する回転方向規制部と、前記弾性体を径方向にガタを持って位置規制する径方向規制部とを有し、前記相対運動部材と前記第1の位置規制部材との少なくとも1方は、前記位置規制のために接触する部分に、フッ素を含有する乾性皮膜を有すること、を特徴とする振動波モータである。
【0011】
請求項2の発明は、請求項1に記載の振動波モータにおいて、前記相対運動部材と前記第1の位置規制部材とのうちで、前記フッ素を含有する乾性皮膜を有さない部材は、フッ素を含有する固体潤滑皮膜が焼き付け処理されていること、を特徴とする振動波モータである。
【0012】
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2に記載の振動波モータにおいて、前記径方向規制部は、前記位置規制のために接触する部分に、フッ素を含有する乾性皮膜、又は、フッ素を含有する固体潤滑皮膜が焼き付け処理されていること、を特徴とする振動波モータである。
【0013】
請求項4の発明は、請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の振動波モータにおいて、前記フッ素を含有する乾性皮膜は、円滑処理が施されていること、を特徴とする振動波モータである。
請求項5の発明は、請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の振動波モータにおいて、前記振動波は超音波域の振動波であること、を特徴とする振動波モータである。
請求項6の発明は、請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の振動波モータにおいて、前記弾性体の駆動面には、溝部が設けられており、前記回転方向規制部は、前記溝部に係合されていること、を特徴とする振動波モータである。
請求項7の発明は、請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載の振動波モータにおいて、前記弾性体および前記相対運動部材の内周側に設けられた円筒状の支持部材を有し、前記第1の位置規制部材、前記回転方向規制部および前記径方向規制部は、前記支持部材に設けられていること、を特徴とする振動波モータである。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明にかかる振動波モ−タの実施形態を添付図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以降の実施形態は、振動波モ−タとして、超音波の振動域を利用した超音波モ−タを例にとって説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明による超音波モ−タの第1実施形態を説明する図、図2は、第1実施形態に係る超音波モ−タの位置規制部材を示す図である。
第1実施形態の超音波モータ10は、振動子11と移動子17とを備え、振動子11側を固定とし、移動子(相対運動部材)17側を回転駆動する形態となっている。そして、振動子11の下側には、振動吸収部材14、加圧板15、加圧部材16が配置され、移動子17の上側には、振動吸収部材18、出力伝達部材19が配置されている。
【0015】
振動子11は、弾性体12と、弾性体12に接合され、後述する電気エネルギーを機械エネルギーに変換する圧電素子や電歪素子等を例とした電気機械変換素子(以下、圧電体と称する)13とから構成されている。この振動体11には、進行波が発生するが、本実施形態では、一例として、9波の進行波として説明する。
【0016】
弾性体12は、共振先鋭度が大きな金属材料からなり、その形状は、円環形状となっている。この弾性体12は、圧電体13が接合される反対面には、溝12aが切ってあり、突起部(溝12aがない箇所)12bの先端面が、駆動面12cとなり、移動子17に加圧接触される。
溝12aを切る理由は、進行波の中立面をできる限り圧電体13側に近づけ、これにより、駆動面12cの進行波の振幅を増幅させるためである。
【0017】
圧電体13は、円周方向に沿って2つの相(A相、B相)に分かれており、各相においては、1/2波長毎に分極が交互となった要素が並べられていて、A相とB相との間には、1/4波長分間隔が空くようにしてある。
【0018】
圧電体13の下には、振動吸収部材14、加圧板15、加圧部材16が配置されている。振動吸収部材14は、圧電体13の下に配置されており、振動子11の振動を加圧板15や加圧部材16に伝えないようするための部材であり、例えば、不織布、フェルトなどが使用されている。加圧板15は、加圧部材16の加圧を受けるための加圧力を伝達する部材である。この加圧部材16は、加圧板15の下に配置されていて、加圧力を発生させる部材である。本実施形態では、加圧部材16を皿バネとしたが、皿バネでなくとも、コイルバネやウェーブバネでもよい。
【0019】
移動子17は、アルミニウム等の軽金属からなり、摺動面の表面には、耐摩耗性向上のための表面処理がなされている。この移動子17の上には、移動子17の加圧方向の振動を吸収するために、ゴムなどの振動吸収部材18が配置され、その上には、出力伝達部材19が配置されている。
【0020】
この超音波モータ10は、振動モ−タユニット100に組み込まれている。この振動モ−タユニット100は、円筒状の支持部材101と、支持部材101の外側下端部にネジにより取り付けられた押さえ環102と、支持部材101の外周(円周等分3箇所、図1では1カ所のみ図示)に設けられ、弾性体12の溝部に係合して、振動子11の回転方向および径方向を規制する位置規制部材(第2の規制部材)103と、支持部材101の外周上端部に設けられたベアリング104と、支持部材101に形成され、出力伝達部材19の径方向の規制をする径方向規制部(第1の規制部材)105とを備えている。
【0021】
この振動モ−タユニット100は、上述した構造によって、押さえ環102がネジにより取り付けられ、これを取り付けることで、出力伝達部材19から移動子17、振動子11〜加圧部材16まで、つまり、出力伝達部材19を含む超音波モータ10を組み込んだ一つのユニットとして構成できるようになる。
そして、出力伝達部材19は、不図示の突起部が設けられており、その突起部から超音波モータ10の回転が、振動モ−タユニット100の外へ出力されるようになっている。
【0022】
第1実施形態では、出力伝達部材19は、ニッケルメッキを例とした硬い表面処理が施された表面処理層19aが形成されており、ベアリング104との接触面及び径方向規制部105との接触面(内周面)の表面粗さは、Ra=1.6μm以下の滑らかさになるように処理されており、出力伝達部材19の接触面(内周面)には、フッ素が含有された乾燥皮膜(乾性皮膜)19bが塗布されている。一方、径方向規制部105には、フッ素が含有された固体潤滑皮膜105aを焼き付け処理されている。
支持部材101には、ベアリング104と径方向規制部105とが設けられ、それらは、移動子17を回転方向には可動であるが、加圧方向と径方向との動きを規制している。
【0023】
また、位置規制部材103は、図2に示したように、振動子12の回転方向を規制する突起状の回転方向規制部103aと、径方向を規制する突起状の径方向規制部103bが設けられ(3箇所)、回転方向規制部103aは、弾性体12の溝部12aに係合されていて、径方向規制部103bは、弾性体12の内周面に、ガタを持った状態で接触されている。
径方向規制部103bは、弾性体12と接触する面には、フッ素含有の固体潤滑皮膜103cが焼き付けられている。
【0024】
次に、第1実施形態の振動モ−タユニット100の組立手順を説明する。
(1)支持部材101の径方向規制部105に、フッ素含有の固体潤滑皮膜105aを吹き付け(膜厚約20μm)、焼き付け温度230℃(30分)の雰囲気内で焼き付ける。
(2)径方向規制部105にフッ素が含有の固体潤滑皮膜105aを焼き付け済みの支持部材101に、ベアリング104を取り付ける。
(3)ニッケルメッキ層19aを施した出力伝達部材19の内周面に、フッ素が含有された速乾性の乾燥皮膜19bを刷毛で塗布して、乾燥させる(60℃の雰囲気で1時間放置)。
(4)出力伝達部材19に、振動吸収部材18と移動子17を組み込み、支持部材101に組み入れる。
(5)弾性体12と圧電体13とを接着した振動子11を、支持部材101に組み入れる。
(6)フェルト14、加圧板15、加圧部材(バネ)16の順番で組み入れ、押さえ環102をネジ込む。
【0025】
このように、第1実施形態によれば、出力伝達部材19の内周面に、フッ素が含有された乾燥皮膜19bを刷毛で塗布して、乾燥させ、支持部材101の径方向規制部105にフッ素含有の固体潤滑皮膜105aを焼き付けすることにより、出力伝達部材19の内側が支持部材101の外側に接触したときの摩擦力がほとんどなくなり、従来発生していた移動子17がずれようとする力の反力で振動子11がズレ、振動子11の内周面に側圧を受け、振動特性を損なうことがなくなった。これにより、回転ムラ、負荷トルク、効率の劣化がなくなった。
【0026】
(第2実施形態)
図3は、本発明による超音波モ−タの第2実施形態を説明する図、図4は、第2実施形態に係る超音波モ−タの位置規制部材を示す図である。
なお、前述した第1実施形態と同様な機能を果たす部分には、同一の符号又は末尾に統一した符号を付して、重複する説明や図面を適宜省略する。
第2実施形態では、移動子支持部材19Aに、移動子17と振動吸収部材18を組み込み、移動子支持部材19Aと支持部材101との間に、図4に示すような、遊星リング20を設け、遊星リング20から出力を取り出すような構成とした。
【0027】
遊星リング20は、リング本体21とコロ部22とからなり、コロ部22により、遊星リング20と移動子支持部材19Aの加圧方向が規制され、支持部材101に設けられた径方向規制部105と、リング本体21の内側とが接触することで、径方向を規制している。
移動子支持部材19Aは、遊星リング20のコロ部22との接触面には、土手部19aが設けられ、コロ部22の内周面に当たることによって、移動子支持部材19Aの径方向が規制される。
また、リング本体21には、突起部23があり、そこから回転が振動モ−タユニット100Aの外へ出力されるようになっている。
【0028】
リング本体21は、樹脂から構成されていて、径方向規制部105との接触面21aの表面粗さは、Ra=1.6μm以下の滑らかさになるように処理されている。また、接触面(内周面)21aには、フッ素が含有された速乾性の乾燥皮膜24が塗布されていて、塗布後に柔らかい布等で擦って磨かれている(円滑処理)。
【0029】
支持部材101は、径方向規制部105と、コロ接触部(加圧方向規制部)106とが設けられ、遊星リング20を回転方向には可動であるが、加圧方向と径方向との動きを規制している。
【0030】
また、位置規制部材103は、図2と同様に、突起状の回転方向規制部103aと、径方向規制部103bが設けられ(3箇所)、径方向規制部103bは、弾性体12の内周面に、ガタを持った状態で接触されている。径方向規制部103bは、弾性体12と接触する面には、フッ素含有の固体潤滑皮膜層103cが焼き付けられている。
【0031】
次に、第2実施形態の振動モ−タユニット100Aの組立手順を説明する。
(1)リング本体21にコロ22を取り付ける。
(2)リング本体21の内周面21aにフッ素が含有された速乾性の乾燥皮膜24を刷毛で塗布する。乾燥後に、30秒以上放置して、柔らかい布等で擦って磨く(円滑処理)。
(3)遊星リング20を支持部材101に組み込む。
(4)移動子支持部材19Bに振動吸収部材18と移動子17を組み込み、支持部材101に組み入れる。
(5)弾性体12と圧電体13とを接着した振動子11を、支持部材101に組み入れる。
(6)フェルト14、加圧板15、加圧部材(バネ)16の順番で組み入れ、押さえ環102をネジ込む。
【0032】
以上説明したように、第2実施形態によれば、リング本体21の内周面21aに、フッ素が含有された速乾性の乾燥皮膜24を刷毛で塗布して、乾燥後に磨くことにより、リング本体21の内周面21aが支持部材101の外側に接触したときの摩擦力がほとんどなくなり、従来発生していた移動子17がずれようとする力の反力で振動子11がズレ、振動子11の内周面に側圧を受け、振動特性を損なうことがなくなった。これにより、回転ムラ、負荷トルク、効率の劣化がなくなった。
【0033】
(変形形態)
以上説明した実施形態に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の均等の範囲内である。
(1)上記各実施形態では、超音波モ−タは9波の進行性振動波の超音波モ−タを用いた例で説明したが、他の波数の進行性振動波でも、他の振動を用いた超音波モ−タや振動アクチュエ−タでも、同様な構成をとれば、同様な効果が得られる。
【0034】
(2)第1実施形態では、径方向規制部105にフッ素が含有の固体潤滑皮膜105aを焼き付け、出力伝達部材19の内周面に、フッ素が含有された乾燥皮膜19bを塗布した例で説明したが、径方向規制部に乾燥皮膜を設け、出力伝達部材19の内周面に固体潤滑皮膜を設けるようにしてもよい。また、一方側に、乾燥皮膜を設けるだけでも、十分な効果は期待できる。
【0035】
(3)同様に、径方向規制部103bは、弾性体12と接触する面には、フッ素含有の固体潤滑皮膜層103cが焼き付けられている例で説明したが、乾燥皮膜を設けるようにしてもよい。
【0036】
(4)第2実施形態では、リング本体21の内周面21aにフッ素が含有された速乾性の乾燥皮膜24を刷毛で塗布して、乾燥後に円滑処理をしただけの例で説明したが、径方向規制部105にフッ素が含有の固体潤滑皮膜105aを焼き付けるようにしてもよい。また、それぞれ、逆の皮膜を、形成するようにしてもよい。
【0037】
(5)第2実施形態では、振動子11は、径方向に自由度を持つ構造のため、支持部材101と出力伝達部材である遊星リング20との摩擦により、振動特性の劣化が引き起こされる可能性があるが、振動子11にフランジを設け、そこを支持するような構造にすれば、このような減少が生じにくいと考えられる。
【0038】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、以下ような効果がある。
(1)相対運動部材と第1の位置規制部材との少なくとも一方は、位置規制のために接する部分に、フッ素含有された乾燥皮膜を形成したので、接触したときの摩擦力がほとんどなくなり、移動子がずれようとする力の反力で振動子がズレ、振動子の内周面に側圧を受け、振動特性を損なうことがなくなることにより、回転ムラ、負荷トルク、効率の劣化がなくなった。
(2)相対運動部材と第1の位置規制部材とのうちで、フッ素を含有する乾性皮膜を有さない部材は、フッ素を含有する固体潤滑皮膜が焼き付け処理すれ、よ有効である。
【0039】
(3)弾性体を少なくとも径方向にガタを持って位置規制する第2の位置規制部材にも、位置規制のために接触する部分に、フッ素を含有する乾性皮膜、又は、フッ素を含有する固体潤滑皮膜が焼き付け処理すると、弾性体との接触部分の摩擦が少なくなり、回転ムラ、負荷トルク、効率の劣化がさらに少なくなる。
(4)フッ素を含有する乾性皮膜は、円滑処理が施されていると、接触部分の摩擦がさらに、少なくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による超音波モ−タの第1実施形態を説明する図である。
【図2】第1実施形態に係る超音波モ−タの位置規制部材を示す図である。
【図3】本発明による超音波モ−タの第2実施形態を説明する図である。
【図4】第2実施形態に係る超音波モ−タの位置規制部材を示す図である。
【図5】一般的な振動波モ−タのもつ課題を説明する図である。
【図6】一般的な振動波モ−タのもつ課題を説明する図である。
【符号の説明】
10 超音波モータ
11 振動子
12 弾性体
12a 溝
12b 突起部
12c 駆動面
13 圧電体
14 振動吸収部材
15 加圧板
16 加圧部材
17 移動子
18 振動吸収部材
19 出力伝達部材
19b 乾燥皮膜
19A 移動子支持部材
20 遊星リング
21 リング本体
22 コロ部
23 突起部
24 乾燥皮膜
100 振動モ−タユニット
101 支持部材
102 押さえ環
103 位置規制部材
103c 固体潤滑皮膜
104 ベアリング
105 径方向規制部
105a 固体潤滑皮膜

Claims (7)

  1. 駆動信号により励振される圧電体と、
    前記圧電体に接合され、その圧電体が接合される面とは異なる駆動面に振動波を生じる円環形状の弾性体と、
    前記弾性体の駆動面に加圧接触され、前記振動波によって前記弾性体に対して相対回転運動が生じる円環形状の相対運動部材と、
    前記相対運動部材を方向に位置規制する第1の位置規制部材と、
    を有する振動波モータにおいて、
    前記弾性体を回転方向に位置規制する回転方向規制部と、
    前記弾性体を径方向にガタを持って位置規制する径方向規制部とを有し、
    前記相対運動部材と前記第1の位置規制部材との少なくとも1方は、前記位置規制のために接触する部分に、フッ素を含有する乾性皮膜を有すること、
    を特徴とする振動波モータ。
  2. 請求項1に記載の振動波モータにおいて、
    前記相対運動部材と前記第1の位置規制部材とのうちで、前記フッ素を含有する乾性皮膜を有さない部材は、フッ素を含有する固体潤滑皮膜が焼き付け処理されていること、
    を特徴とする振動波モータ。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の振動波モータにおいて、
    前記径方向規制部は、前記位置規制のために接触する部分に、フッ素を含有する乾性皮膜、又は、フッ素を含有する固体潤滑皮膜が焼き付け処理されていること、
    を特徴とする振動波モータ。
  4. 請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の振動波モータにおいて、
    前記フッ素を含有する乾性皮膜は、円滑処理が施されていること、
    を特徴とする振動波モータ。
  5. 請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の振動波モータにおいて、
    前記振動波は超音波域の振動波であること、
    を特徴とする振動波モータ。
  6. 請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の振動波モータにおいて、
    前記弾性体の駆動面には、溝部が設けられており、前記回転方向規制部は、前記溝部に係合されていること、
    を特徴とする振動波モータ。
  7. 請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載の振動波モータにおいて、
    前記弾性体および前記相対運動部材の内周側に設けられた円筒状の支持部材を有し、
    前記第1の位置規制部材、前記回転方向規制部および前記径方向規制部は、前記支持部材に設けられていること、
    を特徴とする振動波モータ。
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