JP3299670B2 - 振動波駆動装置 - Google Patents
振動波駆動装置Info
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- JP3299670B2 JP3299670B2 JP05017196A JP5017196A JP3299670B2 JP 3299670 B2 JP3299670 B2 JP 3299670B2 JP 05017196 A JP05017196 A JP 05017196A JP 5017196 A JP5017196 A JP 5017196A JP 3299670 B2 JP3299670 B2 JP 3299670B2
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- vibration
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、振動体に生じさせ
た振動波により、この振動体と加圧接触している移動体
を摩擦駆動する振動波駆動装置に関するものである。
た振動波により、この振動体と加圧接触している移動体
を摩擦駆動する振動波駆動装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】振動波モータは、金属等の弾性部材から
なる、例えば円環形状の振動体と、この振動体の裏面に
設けられた2群の圧電素子等の電気−機械エネルギー変
換素子とを有して構成される。圧電素子は、両群間にλ
/4の奇数倍のずれがあるように配置され、また各群内
でλ/2のピッチで且つ交互に逆の伸縮極性となるよう
に配置される。
なる、例えば円環形状の振動体と、この振動体の裏面に
設けられた2群の圧電素子等の電気−機械エネルギー変
換素子とを有して構成される。圧電素子は、両群間にλ
/4の奇数倍のずれがあるように配置され、また各群内
でλ/2のピッチで且つ交互に逆の伸縮極性となるよう
に配置される。
【0003】このような振動波モータでは、両群の圧電
素子に、振動体の固有振動数の周波数を有し、互いにπ
/2だけ位相のずれた交流電界を印加すると、振動体に
進行性振動波が形成され、振動体の表面側に加圧接触し
ている移動体が摩擦駆動される。
素子に、振動体の固有振動数の周波数を有し、互いにπ
/2だけ位相のずれた交流電界を印加すると、振動体に
進行性振動波が形成され、振動体の表面側に加圧接触し
ている移動体が摩擦駆動される。
【0004】この振動波モータから出力を取り出す方式
としては、振動体及び移動体をそれぞれ円環形状とする
とともに、回転の中心と同心に出力軸を配置して、この
出力軸と移動体とを連結し、移動体の回転出力を出力軸
を介して取り出すようにしたものがある。
としては、振動体及び移動体をそれぞれ円環形状とする
とともに、回転の中心と同心に出力軸を配置して、この
出力軸と移動体とを連結し、移動体の回転出力を出力軸
を介して取り出すようにしたものがある。
【0005】そして、従来の振動波モータにおいては、
移動体は、振動体に接触する部分から出力軸に連結され
る部分に至る一体部材として作られており、この移動体
の材料としては、振動体の振動への追従性をよくするた
めにある程度剛性が低く、耐摩耗性や熱伝導性に優れた
ものが選択される。
移動体は、振動体に接触する部分から出力軸に連結され
る部分に至る一体部材として作られており、この移動体
の材料としては、振動体の振動への追従性をよくするた
めにある程度剛性が低く、耐摩耗性や熱伝導性に優れた
ものが選択される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、移動体
の剛性が低いと、移動体自身の振動による機械的損失が
大きくなるため、出力軸への回転の伝達効率が悪くなる
という問題が生ずる。
の剛性が低いと、移動体自身の振動による機械的損失が
大きくなるため、出力軸への回転の伝達効率が悪くなる
という問題が生ずる。
【0007】
【0008】さらに、移動体が一体成形されていると、
振動体から伝わった振動が移動体を介して出力軸に伝達
されるため、出力軸の回転が不安定になるおそれがあ
る。
振動体から伝わった振動が移動体を介して出力軸に伝達
されるため、出力軸の回転が不安定になるおそれがあ
る。
【0009】そこで、本発明の第1の目的は、振動への
追従性や回転伝達効率を考慮した移動体の材料選択の幅
を広げることができるようにした振動波駆動装置を提供
することである。
追従性や回転伝達効率を考慮した移動体の材料選択の幅
を広げることができるようにした振動波駆動装置を提供
することである。
【0010】また、本発明の第2の目的は、出力軸の安
定的な回転が得られるようにした振動波駆動装置を提供
することである。
定的な回転が得られるようにした振動波駆動装置を提供
することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本願第1の発明では、振動波を発生する振動体
と、この振動体にバネ部材のバネ力を用いて加圧接触し
て前記振動波によって回転駆動する移動体と、この移動
体と一体的に回転する出力軸とを有する振動波駆動装置
において、前記移動体を、少なくとも前記振動体に接触
する接触部材と、前記出力軸に回転伝達可能に固定さ
れ、前記接触部材を保持する中間部材とを有する多体構
造とすると共に、前記中間部材を略円盤状とし、前記接
触部材を環状にして前記中間部材の外周部に位置させ、
前記接触部材と前記中間部材との間に弾性材を介在させ
ている。
めに、本願第1の発明では、振動波を発生する振動体
と、この振動体にバネ部材のバネ力を用いて加圧接触し
て前記振動波によって回転駆動する移動体と、この移動
体と一体的に回転する出力軸とを有する振動波駆動装置
において、前記移動体を、少なくとも前記振動体に接触
する接触部材と、前記出力軸に回転伝達可能に固定さ
れ、前記接触部材を保持する中間部材とを有する多体構
造とすると共に、前記中間部材を略円盤状とし、前記接
触部材を環状にして前記中間部材の外周部に位置させ、
前記接触部材と前記中間部材との間に弾性材を介在させ
ている。
【0012】すなわち、移動体において振動体の振動へ
の良好な追従性や高熱伝導性が要求される部分と、主と
して高剛性が要求される部分とを別部材によって作るこ
とにより、それぞれの部材に求められる特性条件を少な
くして材料選択の幅を広げている。
の良好な追従性や高熱伝導性が要求される部分と、主と
して高剛性が要求される部分とを別部材によって作るこ
とにより、それぞれの部材に求められる特性条件を少な
くして材料選択の幅を広げている。
【0013】
【0014】しかも、振動体から接触部材に伝わった振
動を弾性材に吸収させ、この振動が中間部材やこの中間
部材から回転伝達される出力軸に大きくは伝わらないよ
うにして、出力軸の安定的な回転を確保できるようにし
ている。
動を弾性材に吸収させ、この振動が中間部材やこの中間
部材から回転伝達される出力軸に大きくは伝わらないよ
うにして、出力軸の安定的な回転を確保できるようにし
ている。
【0015】なお、上記発明において、接触部材におけ
る振動体との接触部に摺動材を取り付けて、接触部材の
耐摩耗性を向上させるようにするのが望ましい。
る振動体との接触部に摺動材を取り付けて、接触部材の
耐摩耗性を向上させるようにするのが望ましい。
【0016】
【発明の実施の形態】(第1実施形態) 以下、本発明の第1実施形態である振動波駆動装置とし
ての振動波モータについて図面を参照しながら説明す
る。図1は、上記振動波モータの縦断面を示しており、
2はステンレス等からなる円環状の金属製振動体であ
る。この振動体2の裏面側には薄い円環形状の圧電素子
群1が耐熱性を有するエポキシ樹脂系接着剤で同心的に
固着されている。また、表面である摺動面には、進行性
振動波の振動振幅を大きくとるために軸方向に切り欠か
れた櫛歯状の溝部が周方向に多数形成されている。
ての振動波モータについて図面を参照しながら説明す
る。図1は、上記振動波モータの縦断面を示しており、
2はステンレス等からなる円環状の金属製振動体であ
る。この振動体2の裏面側には薄い円環形状の圧電素子
群1が耐熱性を有するエポキシ樹脂系接着剤で同心的に
固着されている。また、表面である摺動面には、進行性
振動波の振動振幅を大きくとるために軸方向に切り欠か
れた櫛歯状の溝部が周方向に多数形成されている。
【0017】3はアルミ合金等の高熱伝導性を有する金
属からなる筐体で、その中心部に第1のボール軸受11
が設けられている。このボール軸受11には、軸心と同
心的に振動体2が嵌合し、ネジ4で固定されている。
属からなる筐体で、その中心部に第1のボール軸受11
が設けられている。このボール軸受11には、軸心と同
心的に振動体2が嵌合し、ネジ4で固定されている。
【0018】10は中間にフランジ部10cが形成され
た出力軸で、一端部側10aが第1のボール軸受11の
内輪に軸方向摺動可能に貫通支持され、他端部側10b
が後記する第2のボール軸受12の内輪及び後記するバ
ネ圧調整ナット部材18の内孔に軸方向に摺動自在及び
回転自在に貫通挿入されている。
た出力軸で、一端部側10aが第1のボール軸受11の
内輪に軸方向摺動可能に貫通支持され、他端部側10b
が後記する第2のボール軸受12の内輪及び後記するバ
ネ圧調整ナット部材18の内孔に軸方向に摺動自在及び
回転自在に貫通挿入されている。
【0019】5はアルミ合金等の熱伝導性の高い金属に
より環状に形成された接触部材であり、この接触部材5
のうち振動体2に対向する面には、耐熱性複合樹脂から
なる環状の摺動体6(例えば厚みが1mmのもの)が耐
熱性エポキシ系接着剤で同心的に接着されている。接触
部材5はこの摺動体6を介して振動体2に接触する。
より環状に形成された接触部材であり、この接触部材5
のうち振動体2に対向する面には、耐熱性複合樹脂から
なる環状の摺動体6(例えば厚みが1mmのもの)が耐
熱性エポキシ系接着剤で同心的に接着されている。接触
部材5はこの摺動体6を介して振動体2に接触する。
【0020】15は出力軸10のフランジ部10cにネ
ジ16によって固定された円盤状の中間部材である。こ
の中間部材15の外周端部には、ゴム製の弾性シート部
材(請求の範囲にいう「弾性材」)17を介して接触部
材5が同心的に取り付けられている。なお、中間部材1
5と接触部材5とが請求の範囲にいう「移動体」を構成
する(以下、本説明においても、これらをまとめて移動
体と称する)。
ジ16によって固定された円盤状の中間部材である。こ
の中間部材15の外周端部には、ゴム製の弾性シート部
材(請求の範囲にいう「弾性材」)17を介して接触部
材5が同心的に取り付けられている。なお、中間部材1
5と接触部材5とが請求の範囲にいう「移動体」を構成
する(以下、本説明においても、これらをまとめて移動
体と称する)。
【0021】出力軸10のフランジ部10cと第2のボ
ール軸受12との間には、コイル状の圧縮バネ部材14
が配設されており、この圧縮バネ部材14が発生する軸
荷重は弾性シート部材17を介して接触部材5に軸方向
に付与される。これにより、振動体2の摺動面と接触部
材5(摺動体6)とが加圧接触する。
ール軸受12との間には、コイル状の圧縮バネ部材14
が配設されており、この圧縮バネ部材14が発生する軸
荷重は弾性シート部材17を介して接触部材5に軸方向
に付与される。これにより、振動体2の摺動面と接触部
材5(摺動体6)とが加圧接触する。
【0022】8は筐体カバーで、中央部に形成された軸
受嵌合孔8bに第2のボール軸受12を軸方向に摺動可
能に受容している。さらに、軸受嵌合孔8bに連設され
た内周面に螺子部が形成されたネジ孔8cには、バネ圧
調整ナット部材18が螺着されており、このバネ圧調整
ナット部材18はネジ9により筐体3に固定されてい
る。
受嵌合孔8bに第2のボール軸受12を軸方向に摺動可
能に受容している。さらに、軸受嵌合孔8bに連設され
た内周面に螺子部が形成されたネジ孔8cには、バネ圧
調整ナット部材18が螺着されており、このバネ圧調整
ナット部材18はネジ9により筐体3に固定されてい
る。
【0023】バネ圧調整ナット部材18は第2のボール
軸受12の外輪12aにのみ接している。また、第2の
ボール軸受12の内輪12bは出力軸10に対して軸方
向に摺動可能かつ回転可能に取り付けられている。この
ため、不図示の治具が有する2本の差し込み棒をバネ圧
調整ナット部材18に形成された2個の小孔18a,1
8aに差し込んで時計方向に回すと、バネ圧調整ナット
部材18が図中左方向に移動しながら第2のボール軸受
12を同方向に押して圧縮バネ部材14を縮めるので、
圧縮バネ部材14に発生するバネ力が大きくなり、逆方
向に回すと圧縮バネ部材14を広げるのでバネ力が小さ
くなる。こうして、バネのたわみ量の調整による出力軸
10の軸荷重の調整を行なうことができる。
軸受12の外輪12aにのみ接している。また、第2の
ボール軸受12の内輪12bは出力軸10に対して軸方
向に摺動可能かつ回転可能に取り付けられている。この
ため、不図示の治具が有する2本の差し込み棒をバネ圧
調整ナット部材18に形成された2個の小孔18a,1
8aに差し込んで時計方向に回すと、バネ圧調整ナット
部材18が図中左方向に移動しながら第2のボール軸受
12を同方向に押して圧縮バネ部材14を縮めるので、
圧縮バネ部材14に発生するバネ力が大きくなり、逆方
向に回すと圧縮バネ部材14を広げるのでバネ力が小さ
くなる。こうして、バネのたわみ量の調整による出力軸
10の軸荷重の調整を行なうことができる。
【0024】なお、圧縮バネ部材14は、たわみに対す
る軸荷重の変動を小さくするために、バネ定数の極力小
さなものが用いられている。また、組立時には、出力軸
10の軸荷重の調整が終了した後、筐体カバー8に形成
した小孔8aから接着剤を流し込み、第2のボール軸受
12の外輪12aを筐体カバー8に固着する。
る軸荷重の変動を小さくするために、バネ定数の極力小
さなものが用いられている。また、組立時には、出力軸
10の軸荷重の調整が終了した後、筐体カバー8に形成
した小孔8aから接着剤を流し込み、第2のボール軸受
12の外輪12aを筐体カバー8に固着する。
【0025】また、圧縮バネ部材14の一端と第2のボ
ール軸受12との間には、第2のボール軸受12の内輪
12bにのみ当接するスペーサー13が配置されてい
る。このスペーサー13に圧縮バネ部材14の一端を当
接させることにより、出力軸10がスムーズに回転させ
ることができる。
ール軸受12との間には、第2のボール軸受12の内輪
12bにのみ当接するスペーサー13が配置されてい
る。このスペーサー13に圧縮バネ部材14の一端を当
接させることにより、出力軸10がスムーズに回転させ
ることができる。
【0026】次に、圧電素子群1について詳しく説明す
る。圧電素子群1は、それぞれ図2に示すように分極処
理された駆動用のA圧電素子群1aとB圧電素子群1b
と、振動状態を検出する2つの振動検出用圧電素子1c
と、接地用の共通電極1dとから構成されている。B圧
電素子群1bは、A圧電素子群1aに対し、励起される
振動数の波長(λ)の1/4だけずれたピッチで配置さ
れている。
る。圧電素子群1は、それぞれ図2に示すように分極処
理された駆動用のA圧電素子群1aとB圧電素子群1b
と、振動状態を検出する2つの振動検出用圧電素子1c
と、接地用の共通電極1dとから構成されている。B圧
電素子群1bは、A圧電素子群1aに対し、励起される
振動数の波長(λ)の1/4だけずれたピッチで配置さ
れている。
【0027】そして、A圧電素子群1aとB圧電素子群
1bとに互いに位相が90°異なる周波電圧を印加する
ことにより振動体2の表面に進行性振動波が発生する。
このため、振動体2に接触部材5(摺動体6)を加圧接
触させると、接触部材5が摩擦駆動され、その駆動力が
中間部材15を介して出力軸10を回転させる。
1bとに互いに位相が90°異なる周波電圧を印加する
ことにより振動体2の表面に進行性振動波が発生する。
このため、振動体2に接触部材5(摺動体6)を加圧接
触させると、接触部材5が摩擦駆動され、その駆動力が
中間部材15を介して出力軸10を回転させる。
【0028】ここで、前述したように、移動体は、接触
部材5と中間部材5とを有する多体構造となっている。
部材5と中間部材5とを有する多体構造となっている。
【0029】さらに、移動体を構成するそれぞれの部材
に求められる特性条件は、これらが1つの材料によって
一体成形される場合に比べて少ない。したがって、選択
できる材料の幅が広がり、安価な材料を選択することも
可能となる。
に求められる特性条件は、これらが1つの材料によって
一体成形される場合に比べて少ない。したがって、選択
できる材料の幅が広がり、安価な材料を選択することも
可能となる。
【0030】また、接触部材5と中間部材15との間に
弾性シート部材17を介在させているため、振動体2の
振動が接触部材5に伝わっても、この振動は弾性シート
部材17に吸収されて中間部材15や出力軸10には大
きくは伝わらない。
弾性シート部材17を介在させているため、振動体2の
振動が接触部材5に伝わっても、この振動は弾性シート
部材17に吸収されて中間部材15や出力軸10には大
きくは伝わらない。
【0031】
【0032】(第2実施形態) 図3は、本発明の第2実施形態である振動波駆動装置と
しての振動波モータの縦断面を示している。なお、本実
施形態において第1実施形態と同じ構成要素について
は、第1実施形態と同一符号を付して説明に代える。
しての振動波モータの縦断面を示している。なお、本実
施形態において第1実施形態と同じ構成要素について
は、第1実施形態と同一符号を付して説明に代える。
【0033】第1実施形態では、コイル状の圧縮バネ部
材を用いていたが、本実施形態では、使用されるたわみ
量の近辺でバネ定数が近似的に零となる定荷重型皿バネ
形状の圧縮バネ部材を用いている。
材を用いていたが、本実施形態では、使用されるたわみ
量の近辺でバネ定数が近似的に零となる定荷重型皿バネ
形状の圧縮バネ部材を用いている。
【0034】本実施形態では、出力軸10にバネ支持環
23が軸方向に摺動自在に取り付けられている。このバ
ネ支持環23には、圧縮バネ部材24の内周端部が同心
に固定されている。また、圧縮バネ部材24の外周端部
は中間部材15に当接している。さらに、バネ支持環2
3は第2のボール軸受12の内輪12bに当接してい
る。
23が軸方向に摺動自在に取り付けられている。このバ
ネ支持環23には、圧縮バネ部材24の内周端部が同心
に固定されている。また、圧縮バネ部材24の外周端部
は中間部材15に当接している。さらに、バネ支持環2
3は第2のボール軸受12の内輪12bに当接してい
る。
【0035】本実施形態において、圧縮バネ部材24に
発生したバネ力による軸荷重は、高剛性の出力軸10お
よび中間部材15を介して弾性シート部材17さらには
接触部材5に伝わり、接触部材5を振動体2に加圧接触
させる。そして、第1実施形態と同様に、バネ圧調整ナ
ット部材18を回転させることにより、第2のボール軸
受12及び支持環23を軸方向に移動させて圧縮バネ部
材24のたわみ量調整による軸荷重の微調整を行うこと
ができる。
発生したバネ力による軸荷重は、高剛性の出力軸10お
よび中間部材15を介して弾性シート部材17さらには
接触部材5に伝わり、接触部材5を振動体2に加圧接触
させる。そして、第1実施形態と同様に、バネ圧調整ナ
ット部材18を回転させることにより、第2のボール軸
受12及び支持環23を軸方向に移動させて圧縮バネ部
材24のたわみ量調整による軸荷重の微調整を行うこと
ができる。
【0036】そして、本実施形態においても、第1実施
形態と同様に、移動体を、接触部材5と中間部材15と
を有する多体構造としている。さらに、弾性シート部材
17の存在により、接触部材5に振動体2の振動が伝わ
っても、ある程度吸収することができる。
形態と同様に、移動体を、接触部材5と中間部材15と
を有する多体構造としている。さらに、弾性シート部材
17の存在により、接触部材5に振動体2の振動が伝わ
っても、ある程度吸収することができる。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように、本願第1の発明で
は、移動体において振動体の振動への良好な追従性や高
熱伝導性が要求される部分と、主として高剛性が要求さ
れる部分とを別部材によって作っている。このため、本
発明を用いれば、移動体のそれぞれの部材に求められる
特性条件が少ないので材料選択の幅を広げることができ
る。
は、移動体において振動体の振動への良好な追従性や高
熱伝導性が要求される部分と、主として高剛性が要求さ
れる部分とを別部材によって作っている。このため、本
発明を用いれば、移動体のそれぞれの部材に求められる
特性条件が少ないので材料選択の幅を広げることができ
る。
【0038】しかも、接触部材と出力軸に回転伝達可能
に固定された中間部材との間に弾性材を介在させている
ので、振動体から接触部材に伝わった振動を弾性材に吸
収させて振動が中間部材や出力軸に大きくは伝わらない
ようにすることができ、出力軸の安定的な回転を確保す
ることができる。
に固定された中間部材との間に弾性材を介在させている
ので、振動体から接触部材に伝わった振動を弾性材に吸
収させて振動が中間部材や出力軸に大きくは伝わらない
ようにすることができ、出力軸の安定的な回転を確保す
ることができる。
【0039】なお、上記各発明において、接触部材にお
ける振動体との接触部に摺動材を取り付ければ、接触部
材の耐摩耗性を向上させ、振動波駆動装置の長寿命化を
図ることができる。
ける振動体との接触部に摺動材を取り付ければ、接触部
材の耐摩耗性を向上させ、振動波駆動装置の長寿命化を
図ることができる。
【図1】本発明の第1実施形態である振動波駆動装置と
しての振動波モータの縦断面図である。
しての振動波モータの縦断面図である。
【図2】上記振動波モータに用いられる圧電素子群の平
面図である。
面図である。
【図3】本発明の第2実施形態である振動波駆動装置と
しての振動波モータの縦断面図である。
しての振動波モータの縦断面図である。
1 圧電素子群 2 振動体 3 筐体 5 接触部材 8 筐体カバー 11、12 ボール軸受 13 スペーサ 14 圧縮バネ部材 15 中間部材 17 弾性シート部材 18 バネ圧調整ナット
Claims (2)
- 【請求項1】 振動波を発生する振動体と、この振動体
にバネ部材のバネ力を用いて加圧接触して前記振動波に
よって回転駆動する移動体と、この移動体と一体的に回
転する出力軸とを有する振動波駆動装置において、 前記移動体を、少なくとも前記振動体に接触する接触部
材と、前記出力軸に回転伝達可能に固定され、前記接触
部材を保持する中間部材とを有する多体構造とすると共
に、前記中間部材を略円盤状とし、前記接触部材を環状
にして前記中間部材の外周部に位置させ、 前記接触部材と前記中間部材との間に弾性材を介在させ
た ことを特徴とする振動波駆動装置。 - 【請求項2】 前記接触部材における前記振動体との接
触部に摺動材を取り付けたことを特徴とする請求項1に
記載の振動波駆動装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05017196A JP3299670B2 (ja) | 1996-03-07 | 1996-03-07 | 振動波駆動装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05017196A JP3299670B2 (ja) | 1996-03-07 | 1996-03-07 | 振動波駆動装置 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1054164A Division JPH02237479A (ja) | 1989-03-07 | 1989-03-07 | 振動波モータ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08256490A JPH08256490A (ja) | 1996-10-01 |
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