JP4345295B2 - 画像形成装置及び画像形成方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真複写機やレーザプリンタ等の画像形成装置及び画像形成制御方法に関し、特に、電子写真法等を用いてカラートナー像を形成して記録媒体上に転写し、記録媒体上に転写されたカラートナー像を定着器により定着する画像形成装置及び画像形成制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の電子写真方式のカラー画像形成装置等において、記録媒体上に転写されたトナー像を定着するための定着器としては、加熱ローラ及び加圧ローラが互いに対向するように設けられ、トナー像が転写された記録媒体をこれらローラ間に挟んでトナー像の形成面を加熱すると共に記録媒体を加圧することにより定着させる定着器が広く用いられている。加熱ローラの発熱手段としては、例えばヒータランプ等が用いられ、所定の温度で加熱することができる。
【0003】
カラー画像形成装置の定着器は、トナー像を記録媒体に固着させるだけでなく、トナーを十分溶融し、トナー表面を高光沢にして、目的の色に発色させるという機能が要求される。従って、熱容量の異なる様々な記録媒体においてもトナーを十分に溶融させるためには、十分な加熱温度、加熱時間が必要となる。
【0004】
しかしながら、これによりトナーが過加熱されると、トナー像が加熱ローラに融着して、記録媒体からトナー像の一部が取り去られる現象(ホットオフセット現象)や、記録媒体が加熱ローラに貼り付いてしまうことによる紙詰まり(ジャム)が発生しやすくなる。
【0005】
このような現象を防止するために、従来のカラー画像形成装置の定着器では、離型性オイル供給手段によって加熱ローラに離型性オイルを塗布し、剥離性能を高める方式が用いられている。
【0006】
しかしながら、この方式では、記録媒体(出力画像及び余白部)に離型性オイルが付着してしまうため、加筆が行えない、付箋紙の接着強度が弱まる等の問題がある。
【0007】
一方、近年、加熱ローラに離型性オイルを塗布せずに、パラフィンやカルナバ等のワックスを内包したトナーを用いて定着するオイルレス定着方式が急速に広まってきている。この方式によれば、上記問題は解決されるが、現像における流動性や転写性、画質等を考慮するとワックスの量はある程度までしか内包できないため、場合によっては剥離しにくいこともある。
【0008】
例えば、近年、カラー画像形成装置に入力される画像の種類は多様化してきており、テキストにより構成される一般文書の他に、グラフィック画像や写真画像が取り扱われることも多く、テキストや写真画像等、異なる画像種がページ内に混在する場合も多くなってきている。
【0009】
特に、写真画像は画像密度が高く、シアン(C)、マゼンダ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)の4色のトナーを重ねてフルカラー写真画像を形成した場合には、単位面積当たりのトナー総量が多くなるため、剥離が困難になる。剥離を容易にするには、用紙の先端領域にある程度の余白部分が必要となる。
【0010】
余白により剥離性能を高める画像形成装置としては、記録媒体の搬送方向の先端領域に転写される画像情報の画像密度を解析し、記録媒体に形成される画像余白量を可変設定制御する画像形成装置が知られている(例えば、参考文献1参照。)。
【0011】
しかしながら、このように画像余白量を変更すると、本来希望する出力結果が得られない、という問題がある。
【0012】
画像余白量の変更をせずに剥離性能を高める手法としては、単位面積当たりのトナー総量を、確実性高く剥離できる予め定められた規制値により規制する手法が知られている。通常、一般的な画像形成装置に採用されているトナー総量規制値は、剥離するに困難性が高い場合、例えば、トナー総量の多い写真画像が用紙の先端部に位置し、かつ出力用の用紙が腰(剛性)の弱い(用紙坪量の低い)用紙であっても、オフセット現象等が発生しないような値に設定されている。
【0013】
【特許文献1】
特開平5−142928号公報
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のトナー総量規制手法では、剥離に有利な場合、例えば、剥離しやすい腰のある紙等に画像を出力する場合や、用紙の先端部分に十分な余白がある場合であっても、予め定められた規制値によりトナー総量が必要以上に制限されるため、良好な色再現性及び光沢が得られない、という問題がある。
【0015】
本発明は、上述した問題を解決するためになされたものであり、定着処理時に発生するホットオフセットや剥離不良等の問題を防止しつつ、記録媒体及び記録媒体に形成する画像に応じて良好な色再現性及び光沢が実現された高画質な出力画像を得ることができる画像形成装置及び画像形成方法を提供することを目的としている。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の画像形成装置は、記録媒体に関する情報及び該記録媒体上に形成する画像に関する情報を取得する情報取得手段と、前記情報取得手段により取得された情報に基づいて、前記画像を前記記録媒体上に形成する際に使用されるトナーの単位面積当たりの質量の上限値と、前記記録媒体上に形成された画像を定着させる際の定着温度及び定着速度の少なくとも一方を含む定着条件とを設定する設定手段と、前記トナーの単位面積当たりの質量が前記設定手段により設定された上限値を超えないように前記画像の画像データを変換する変換手段と、前記変換手段により変換された画像データに基づいて前記記録媒体に画像を形成し、前記設定手段により設定された定着条件で前記記録媒体に形成された画像を定着させる形成定着手段と、を含んで構成されている。
【0017】
本発明では、記録媒体に関する情報及び該記録媒体上に形成する画像に関する情報を取得し、この情報に基づいて、画像を記録媒体上に形成する際に使用されるトナーの単位面積当たりの質量の上限値と、記録媒体上に形成された画像を定着させる際の定着温度及び定着速度の少なくとも一方を含む定着条件とを設定する。トナーの単位面積当たりの質量がこの上限値を超えないように、記録媒体上に形成する画像の画像データを変換し、変換した画像データに基づいて、記録媒体上に画像を形成し、前記設定手段により設定された定着条件で該記録媒体に形成された画像を定着させる
【0018】
本発明では、画像形成の際に用いられるトナーの単位面積当たりの質量の上限値を設定できるため、必要以上にトナーの使用量が規制されることが無くなり、定着処理時に発生するホットオフセットや剥離不良等の問題を防止しつつ、記録媒体及び記録媒体に形成する画像に応じて良好な色再現性及び光沢が実現された高画質な出力画像を得ることができる。
【0019】
なお、記録媒体は、例えば、普通紙の他、コーティングされたコート紙、或いはOHP(Overhead Projector)等で用いられるOHPシートであってもよく、特に限定されない。
【0020】
また、本発明において、前記記録媒体に関する情報には、前記画像を形成する記録媒体の坪量、該記録媒体表面の平滑度、該記録媒体の搬送方向の少なくとも1つの情報が含まれるようにすることができる。
【0021】
ここで、画像を形成する記録媒体の坪量は、単位面積当たりの記録媒体の質量を意味する。この坪量により記録媒体の腰の強さを判断することができる。また記録媒体表面の平滑度は、例えば記録媒体がコート紙であるか普通紙であるか等によってその平滑度を判断するようにしてもよい。すなわち、コート紙であれば平滑度が高く、普通紙であれば表面に粗さがあるため平滑度が低いと判断できる。また、記録媒体の搬送方向は、記録媒体の長手方向に沿って(すなわち、縦方向に)用紙が搬送されるのか、短手方向に沿って(すなわち、横方向に)搬送されるのかを意味する。このような記録媒体に関する情報を用いることによって、画像を記録媒体上に形成する際に使用されるトナーの単位面積当たりの質量の上限値をより精度高く設定することができる。
【0022】
更に、本発明の前記設定手段は、前記画像を形成する記録媒体の坪量に基づいて前記上限値を設定する場合には、前記坪量が小さいほど前記上限値が小さくなるように設定し、前記記録媒体表面の平滑度に基づいて前記上限値を設定する場合には、前記平滑度が高いほど前記上限値が小さくなるように設定し、前記記録媒体の搬送方向に基づいて前記上限値を設定する場合には、前記記録媒体の搬送方向が前記記録媒体の短手方向に沿う場合の上限値が、前記記録媒体の搬送方向が前記記録媒体の長手方向に沿う場合の上限値より小さくなるように設定することができる。
【0023】
すなわち、記録媒体の坪量が大きいほど腰があるためトナー画像形成後に行われる定着処理時に記録媒体が定着器の加熱ローラから剥離しやすく、逆に坪量が小さいほど腰がないため剥離しにくい傾向がある。従って、記録媒体の坪量が小さいほど記録媒体上に画像を形成する際に使用されるトナーの単位面積当たりの質量の上限値が小さくなるように設定すれば、定着処理時に発生するホットオフセットや剥離不良等の問題を防止し、高画質な出力画像を得ることができる。
【0024】
また、記録媒体の平滑度が高いほど、トナー像が主面に対して高く形成されるため、定着器の加熱ローラ側に記録媒体が貼り付きやすく、剥離しにくい。例えばコート紙と普通紙を比較すると、コート紙の方が平滑度が高いため、剥離しにくいと判断できる。従って、例えば記録媒体がコート紙の場合の上限値が、普通紙の場合の上限値より小さくなるように設定すれば、定着処理時に発生するホットオフセットや剥離不良等の問題を防止し、高画質な出力画像を得ることができる。
【0025】
また、記録媒体の搬送方向が縦方向には定着処理時に加熱ローラから剥離しやすく、逆に記録媒体の搬送方向が横方向の場合であれば剥離しにくい。従って、搬送方向が横方向の場合の上限値が、縦方向の場合の上限値より小さくなるように設定すれば、定着処理時に発生するホットオフセットや剥離不良等の問題を防止し、高画質な出力画像を得ることができる。
【0026】
また、本発明において、前記記録媒体上に形成する画像に関する情報には、前記画像の種別、前記画像の前記記録媒体における搬送方向の先端からの形成開始位置、前記画像の密度の少なくとも1つの情報が含まれるようにすることができる。
【0027】
ここで、画像の種別は、テキスト画像、グラフィック画像、写真画像のいずれかとすることができる。この種別により剥離性能は異なる。画像の記録媒体における搬送方向の先端からの形成開始位置は、その位置が先端から近いほど剥離性能が低下する。また、画像の密度は、使用されるトナーの単位面積当たりの質量を意味する。このような情報を用いることによって、画像を記録媒体上に形成する際に使用されるトナーの単位面積当たりの質量の上限値を、より精度高く設定することができる。
【0028】
更に、本発明の前記設定手段は、前記画像の種別に基づいて前記上限値を設定する場合には、前記画像の種別が写真画像である場合の上限値が、前記画像の種別がテキスト画像或いはグラフィック画像である場合の上限値より小さくなるように設定し、前記画像の前記記録媒体における搬送方向の先端からの形成開始位置に基づいて前記上限値を設定する場合には、前記画像の前記記録媒体における搬送方向の先端からの形成開始位置が所定値以内にある場合の上限値が、前記形成開始位置が該所定値を超えている場合の上限値より小さくなるように設定し、前記画像の密度に基づいて前記上限値を設定する場合には、前記画像の密度が高いほど前記上限値が小さくなるように設定することができる。
【0029】
すなわち、画像種別がテキスト画像やグラフィック画像であれば、画像を形成する際に使用されるトナーの単位面積当たりの質量は少なく、写真画像であれば多くなる傾向がある。従って、画像種別が写真画像の場合の上限値が、テキスト画像或いはグラフィック画像である場合の上限値より小さくなるように設定すれば、定着処理時に発生するホットオフセットや剥離不良等の問題を防止し、高画質な出力画像を得ることができる。
【0030】
また、上述したように、画像の記録媒体における搬送方向の先端からの形成開始位置については、その形成開始位置が先端に近いほど定着時に記録媒体が加熱ローラから剥離しにくくなる傾向がある。従って、画像の前記記録媒体における搬送方向の先端からの形成開始位置が所定値以内にある場合の上限値が、形成開始位置が該所定値を超えている場合の上限値より小さくなるように設定すれば、定着処理時に発生するホットオフセットや剥離不良等の問題を防止し、高画質な出力画像を得ることができる。
【0031】
更に、画像の密度は、その値が高いほど定着時に記録媒体が加熱ローラから剥離しにくい。従って、画像の密度が高いほど記録媒体上に画像を形成する際に使用されるトナーの単位面積当たりの質量の上限値が小さくなるように設定するようにすれば定着処理時に発生するホットオフセットや剥離不良等の問題を防止し、高画質な出力画像を得ることができる。
【0032】
なお、上述した記録媒体に関する情報と記録媒体に形成する画像に関する情報を複数組み合わせて判断しトナーの単位面積当たりの質量の上限値を判断するようにしてもよい。例えば、画像種別が写真画像であれば定着処理時に剥離しにくく、更に、その写真画像の形成開始位置が記録媒体先端付近に位置する場合には、更に剥離しにくい。また、画像密度の高い画像が記録媒体先端近傍にあれば、剥離しにくい。このように、上述した情報を複数組み合わせて判断すれば、適切に設定でき、より良質な出力画像が得られる。
【0034】
なお、定着温度が高温である(定着器における加熱ローラの加熱温度が高い)ほど、色再現性が高く十分な光沢が得られるが、記録媒体が加熱ローラから剥離しにくい、という問題がある。従って、記録媒体に関する情報と、記録媒体上に形成する画像に関する情報とが、剥離に不利な条件であるほど定着温度が低くなるように設定すれば、結果として良質な出力画像を得ることができる。
【0035】
また、定着速度が遅い(定着器における加熱時間が長い)ほど色再現性が高く十分な光沢が得られるが、記録媒体が加熱ローラから剥離しにくい、という問題がある。従って、記録媒体に関する情報と、記録媒体上に形成する画像に関する情報とが、剥離に不利な条件であるほど定着速度が速くなるように設定すれば、結果として良質な出力画像を得ることができる。
【0036】
更に、本発明において、前記トナーは離型材を含有する少なくとも1種類のトナーであり、前記記録媒体上に複数種のトナーが積層されて前記画像が形成される場合に、最上層のトナーに内包される離型材の含有量を、他の層のトナーに内包される離型材より多くするようにしてもよい。
【0037】
すなわち、複数色のトナーでカラー画像を形成する場合には、記録媒体上にはトナー像が各色毎に層状に転写される。従って、画像形成装置の定着器の加熱ローラに近い最上層に位置する色のトナーに内包される離型材の含有量を、下層の色のトナーに内包される離型材の含有量より多くするようにすれば、離型性が高まるため、通常の状態に比べて記録媒体上に画像を形成する際に使用されるトナーの単位面積当たりの質量の上限値を大きくすることができ、色再現性をより向上させることができる。なお、全てのトナーの離型材の含有量を多くした場合には、トナーの流動性や転写性が悪化してしまうが、最上層の色のトナーのみであれば、流動性や転写性に対する影響が少なくて済む。
【0038】
また、本発明の画像形成方法は、記録媒体に関する情報及び該記録媒体上に形成する画像に関する情報を取得し、取得した情報に基づいて、前記画像を前記記録媒体上に形成する際に使用されるトナーの単位面積当たりの質量の上限値と、前記記録媒体上に形成された画像を定着させる際の定着温度及び定着速度の少なくとも一方を含む定着条件とを設定し、前記トナーの単位面積当たりの質量が前記設定された上限値を超えないように前記画像の画像データを変換し、該変換された画像データに基づいて前記記録媒体に画像を形成し、前記設定手段により設定された定着条件で前記記録媒体に形成された画像を定着させるようにしたものである。
【0039】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
【0040】
図1は、本発明が適用される電子写真方式を用いた画像形成装置(カラーレーザプリンタ)の概略構成図である。
【0041】
図示される画像形成装置10は、帯電器で感光体表面を帯電した後、レーザ光線の照射により潜像電位パターンを形成し、この潜像電位パターンをトナーにより現像するマーキングステーションをイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色毎に備えたタンデム型のカラー電子写真方式のフルカラー画像形成装置である。なお、図1では、入力された画像データに対して各種画像処理を行うプリンタコントローラやプリンタインタフェース、トナー総量規制値(後述)等を設定する制御部については図示が省略されており、IOT(イメージアウトプットターミナル:画像出力部)のみが示されている。プリンタコントローラ、プリンタインタフェース、及び制御部については後述する。
【0042】
画像形成装置10には、図示されるように、4つの感光体12Y、12M、12C、12K、4つの感光体12Y、12M、12C、12Kの表面を帯電する帯電器14Y、14M、14C、14K、帯電された感光体12Y、12M、12C、12Kの表面を各色ごとに露光し、潜像電位パターンを形成するレーザ露光装置16、感光体12Y、12M、12C、12K上の潜像電位パターンを各色現像剤で現像してトナー像を形成する現像器18Y、18M、18C、18K、感光体12Y、12M、12C、12K上の各色トナー像を中間転写体22に転写する一次転写器20Y、20M、20C、20K、中間転写体22上のトナー像を用紙Pに転写する二次転写器24、用紙Pに転写されたトナー像を定着する定着器28、定着器28を制御する図示されない定着制御装置、用紙Pを収納する給紙トレイ29、感光体12Y、12M、12C、12Kの表面をクリーニングするクリーナ13Y、13M、13C、13K、及び中間転写体22表面をクリーニングする中間転写体クリーナ26が設けられている。
【0043】
なお、定着器28は、加熱ローラ及び加圧ローラが互いに対向するように設けられ、トナー像が転写された用紙をこれらローラに挟んでトナー像の形成面を加熱すると共に用紙を加圧することにより定着させる熱ローラ定着方式の定着器である。また、本画像形成装置10では、オイルレス定着方式が用いられ、画像形成に使用されるトナーには所定量の離型材(ワックス)が内包されている。
【0044】
図2は、パーソナルコンピュータ(以下PCと呼称)で作成されたソフト原稿を画像形成装置10で出力するフルカラープリントシステムの概略構成を示したブロック図である。
【0045】
本フルカラープリントシステムは、インタフェース部40と、プリンタコントローラ50と、プリンタインタフェース60と、画像出力部(IOT)30と、制御部70と、パラメータROM72とが設けられた画像形成装置10、及び、外部のPCに設けられたプリンタドライバ80から構成されている。
【0046】
プリンタドライバ80は、プリント指示や、プリントする原稿の色補正等の処理を行うためのユーザインタフェース82と、プリントする原稿のデータをページ記述言語(以下、PDLと呼称)に変換するページ記述言語生成部84とから構成されている。
【0047】
制御部70は、トナー総量規制値及び定着条件の設定処理を実行する処理ルーチンのプログラムを実行する。ここで、トナー総量規制値は、画像形成に使用されるYMCK4色のトナーの総量の、単位面積当たりの質量の上限値を意味する。また、定着条件は、定着器28の定着温度及び定着速度を意味する。
【0048】
なお、図2においては、制御部70はプリンタコントローラ50外部に設けられているが、プリンタコントローラ50内部に設けられていてもよい。
【0049】
パラメータROM72は、トナー総量規制値が用紙情報や画像情報(後述)に対応して格納されている。
【0050】
プリンタコントローラ50は、プリンタドライバ80から受信したPDLをラスタイメージに変換するラスタイメージ生成部52と、制御部70により設定されたトナー総量規制値を超えないようにラスタイメージをRGB色空間の画像データからYMCK色空間の画像データへ変換する色変換処理回路54と、色変換された画像データに平滑化処理或いは強調化処理等を施す精細度処理部56と、各色の画像データ毎に非線型なガンマ変換処理を施す出力階調補正部58とから構成されている。
【0051】
またプリンタインタフェース60は、ガンマ変換処理が施された画像データに、スクリーン線数及びスクリーン角度、ドット形状などを設定する中間調処理部62と、設定されたスクリーン線数などに基づいて、画像データをパルスのONタイムの長さに変換するパルス幅変調回路64と、画像出力部30のレーザ露光装置16を駆動するレーザドライバ66とから構成されている。
【0052】
以下、図2及び図3を用いて、本フルカラープリントシステムにおけるトナー総量規制値及び定着条件設定処理ルーチンを含む画像形成処理について、詳細に説明する。
【0053】
まず、外部のPC(図示せず)で作成された原稿を、画像形成装置10でフルカラー印刷するために、PCのユーザインタフェース82でプリント指示が入力される。プリント指示時にはソフト原稿を印刷するための用紙に関する情報の設定が行われる。ここでは、用紙坪量(1平方メートル辺りの用紙の重さ)と、用紙の種別(本実施の形態では、コート紙、普通紙のいずれかを指定)と、用紙送り方向(縦方向か、横方向かのいずれかを指定)とが設定される。以下、これら設定された用紙に関する情報を用紙情報と総称する。ここで設定された用紙情報は、インタフェース部40を介して制御部70に出力される(図2、▲1▼)。なお、ユーザインタフェース82では、用紙の設定の他、原稿の色補正の処理等も行われる。
【0054】
ユーザインタフェース82でプリント指示がなされると、ページ記述言語生成部84により、原稿データがPDLに変換される。
【0055】
変換されたPDLはインタフェース部40を介してプリンタコントローラ50に出力され、更に、ページ記述言語生成部84からプリントする原稿のレイアウト情報(用紙の搬送方向の先端からの画像形成開始位置情報)が同じくインタフェース部40を介して制御部70に出力される(図2、▲2▼)。
【0056】
プリンタコントローラ50では、入力されたPDLがラスタイメージ生成部52によりラスタイメージに変換される。すなわち、PDLのコードデータがビットマップ画像データに変換される。このとき、画像種別(テキスト画像、グラフィック画像、写真画像)を識別するための画像識別Tag信号が生成され、変換された画像データ(R,G,B)に付加されると共に、画像識別Tag信号と各画像の画像密度情報とが制御部70に出力される(図2、▲3▼)。
【0057】
以下、ページ記述言語生成部84から制御部70に出力されるレイアウト情報と、ラスタイメージ生成部52から制御部70に出力される画像識別Tag信号及び画像密度情報とを、画像情報と総称する。
【0058】
この画像情報と、上述した用紙情報とに基づいて、制御部70によりプリントする画像のトナー総量規制値及び定着条件が設定される。
【0059】
以下、図3を参照しながら、制御部70によるトナー総量規制値及び定着条件設定処理ルーチンについて説明する。なお、本実施の形態では、トナー総量規制値は、1から4の4段階の設定が可能であり、その値は段階が上がるに従って大きくなる。トナー総量規制値1は値が最も小さく、剥離困難性が高い場合に適用される。トナー総量規制値4は値が最も大きく、剥離が容易な場合に適用される。また、定着条件は1から3の3段階の設定が可能であり、段階が上がるに従って定着温度が高く、定着速度が遅くなる。
【0060】
まず、ステップ100で、画像情報及び用紙情報の入力があったか否かが判断される。入力があったと判断された場合には、ステップ102で、用紙坪量が第1所定値(例えば、70gsm)未満であり、且つ用紙先端近傍の領域(例えば、用紙先端から5mm以内の領域)に写真画像が存在するか否かが判断される。ここで肯定判断された場合には、ステップ104で、用紙先端近傍の領域(例えば、用紙先端から5mm以内の領域)において、画像密度が剥離限界値(すなわち用紙が剥離可能な画像密度の限界値)、例えば240%(後述)以上の画像密度の写真画像が、所定の占有率(例えば、50%)以上存在するか否かが判断される。存在すると判断された場合には、ステップ106で、用紙送り方向が横方向か否かが判断される。横方向であると判断された場合には、ステップ108で、本実施の形態においてはトナー総量規制値1を超えないように、プリントする画像データがRGB色空間の画像データからYMCK色空間の画像データに変換されるように色変換処理回路54が設定される(図2、▲4▼)。
【0061】
ここで、用紙は、用紙坪量が大きいほど腰があるためトナー画像形成後に行われる定着処理時に記録媒体が定着器の加熱ローラから剥離しやすく、逆に坪量が小さいほど腰がないため剥離しにくい、という傾向がある。
【0062】
また、画像種別が写真画像であればテキスト画像やグラフィック画像の場合に比して定着処理時に剥離しにくく、更に、その写真画像の形成開始位置が記録媒体先端付近に位置する場合には、更に剥離しにくい、という傾向がある。更にまた、画像密度の高い画像が記録媒体先端近傍にあれば、剥離しにくい、という傾向がある。
【0063】
また、用紙の搬送方向が縦方向には定着処理時に加熱ローラから剥離しやすく、逆に用紙の搬送方向が横方向の場合であれば剥離しにくい、という傾向がある。
【0064】
従って、ステップ108では、用紙坪量が小さく、画像密度の高い写真画像が用紙先端近傍の領域に占有率高く存在し、用紙送り方向が横方向である場合には、剥離困難性が非常に高いため、値の小さなトナー総量規制値が設定される。
【0065】
具体的には、例えば、YMCK各々の色のトナー使用量の最大値が画像密度100%とすれば、4色分のトナー総量値の最大値は400%となる。この値以下の値を上限値としてトナー総量が規制される。本実施の形態ではトナー総量規制値1を、剥離限界値、例えば、画像密度240%として設定する。このトナー総量規制値はパラメータROM72に格納されているので、制御部70はパラメータROM72から該当のトナー総量規制値を読み出して設定する。
【0066】
なお、図4に、トナー総量規制値1が設定される原稿及び用紙の一例を示す。図示される原稿は、用紙坪量が70gsm未満であり、用紙送り方向の先端から5mm以内に写真画像が配置され、該配置されている写真画像の密度は240%以上であり(図示せず)、先端から5mm以内において該写真画像の画像占有率は50%以上となっている。また用紙送り方向は横方向である。このため、ステップ102、104、106の全てで肯定判断されて、ステップ108でトナー総量規制値1を超えないように画像データが変換されるように色変換処理回路54が設定される。
【0067】
次に、ステップ110で、定着器28の定着処理で用いられる定着条件が指示される。この場合には剥離困難性が非常に高いため、画像出力部30の定着器28の駆動を制御する図示されない定着制御装置に対して、定着処理時に剥離が容易となるような定着条件である定着条件1を設定する(図2、▲5▼)。なお、定着条件1の定着温度は定着条件2、3に比して最も低く、定着速度は最も早くなる。
【0068】
また、ステップ104または106において否定判断がなされた場合には、剥離困難性がやや低くなる。このためステップ116で、トナー総量規制値1より値がやや大きいトナー総量規制値2(例えば、画像密度280%)を超えないように画像データが変換されるように色変換処理回路54が設定される(図2、▲4▼)。
【0069】
なお、図5に、トナー総量規制値2が設定される原稿及び用紙の一例を示す。図示される原稿は、用紙坪量が70gsm未満であり、用紙送り方向の先端から5mmを超えた位置に写真画像が配置され、用紙送り方向は縦方向である。この場合には、ステップ104で否定判断されるため、トナー総量規制値2を超えないように画像データが変換されるように色変換処理回路54が設定される。
【0070】
一方、ステップ102で、用紙坪量が第1所定値未満であり、且つ用紙先端近傍の領域に写真画像がないと判断された場合には、ステップ112で、用紙坪量が第1所定値よりも大きい第2所定値(例えば、150gsm)未満であり、且つ用紙先端近傍の領域(例えば、用紙先端から5mm以内の領域)に写真画像が存在するか否かが判断される。ここで肯定判断された場合には、ステップ114で用紙がコート紙か否かが判断される。コート紙であると判断された場合には、ステップ116で画像データがトナー総量規制値2を超えないように変換されるように色変換処理回路54が設定される(図2、▲4▼)。
【0071】
また、ステップ114で用紙がコート紙でないと判断された場合には、ステップ118で、トナー総量規制値3(例えば、画像密度320%)を超えないように画像データが変換されるように色変換処理回路54が設定される(図2、▲4▼)。
【0072】
なお、用紙は、用紙表面平滑度が高いほど、トナー像が用紙表面に対して高く形成されるため、定着器の加熱ローラ側に記録媒体が貼り付きやすく、剥離しにくい。コート紙と普通紙を比較すると、コート紙の方が平滑度が高いため、普通紙より小さな値のトナー総量規制値が設定される。
【0073】
なお、図6に、トナー総量規制値3が設定される原稿及び用紙の一例を示す。図示される原稿は、用紙坪量が150gsm未満であり、用紙送り方向の先端から5mmを超えた位置に写真画像が配置され、用紙は普通紙である。この場合には、ステップ112で肯定判断され、ステップ114で否定判断されて、ステップ118でトナー総量規制値3を超えないように画像データが変換されるように色変換処理回路54が設定される。
【0074】
ステップ116又はステップ118の処理後、ステップ120で、画像出力部30の図示されない定着制御装置に対して定着条件2が設定される(図2、▲5▼)。なお、定着条件2の定着温度は定着条件1よりも高く、定着条件3より低い。また、定着速度は定着条件1よりも遅く、定着条件3より速い。
【0075】
また、ステップ112で、用紙坪量が第2所定値(例えば、150sm)未満であり、且つ用紙先端近傍の領域(例えば、用紙先端から5mm以内の領域)に写真画像がないと判断された場合には、ステップ122で、用紙送り方向が縦方向か否かが判断される。用紙送り方向が縦方向であると判断された場合には、ステップ114に移行し、用紙の種別に従ってステップ116またはステップ118でトナー総量規制値2または3を超えないように画像データが変換されるように色変換処理回路54が設定される(図2、▲4▼)。
【0076】
また、ステップ122で、用紙送り方向が縦方向であると判断された場合には、ステップ124で、色変換処理回路54に対して、最も規制値の大きいトナー総量規制値4(例えば、画像密度350%)を超えないように画像データが変換されるように色変換処理回路54が設定される(図2、▲4▼)。
【0077】
すなわち、用紙坪量が十分大きく、写真画像が用紙先端近傍の領域に存在せず、用紙送り方向が縦方向である場合には、剥離が容易となる。このため、トナー総量を大きく規制する必要はなく、最も値の大きいトナー総量規制値4が設定される。
【0078】
例えば、テキスト画像やグラフィック画像は写真画像に比してトナーの総量が少なくなるため、用紙先端近傍の領域に位置する画像が写真画像ではなくテキスト画像やグラフィック画像である場合には、トナー総量を大きく規制する必要はない。従って、ステップ122で用紙方向が縦方向であると判断されれば、トナー総量規制値4が設定される。
【0079】
なお、図7に、トナー総量規制値4が設定される原稿及び用紙の一例を示す。図示される原稿は、用紙坪量が150gsmを超えており、用紙送り方向は縦である。この場合には、ステップ102やステップ112で否定判断され、ステップ122で肯定判断されて、ステップ124でトナー総量規制値4を超えないように画像データが変換されるように色変換処理回路54が設定される。
【0080】
ステップ124の処理後、ステップ126で、画像出力部30の定着制御装置に対して定着条件3が設定される(図2、▲5▼)。定着条件3の定着温度は、他の条件に比して最も高温であり、定着速度は最も遅い。
【0081】
以上説明したように、制御部70により、用紙情報及び画像情報に基づいてトナー総量規制値及び定着条件が設定される。
【0082】
その後、色変換処理回路54は、RGB信号をデバイスに依存しないL*a*b*、等のカラーバリューに変換したのち、上記設定されたトナー総量規制値に基づいて画像形成部30で用いられるトナーの再現色であるYMCK信号に変換する。
【0083】
なお、RGBからLabへの変換には、例えば標準RGBであるsRGB(D65)色空間における色の定義式及びD65からD50への光源変換(例えば、Vonkries、Bradford等)によってL*a*b*(D50)に変換される。L*a*b*色空間からYMCK信号への変換は、あらかじめ出力階調補正部58を通して出力された色パッチにより、L*a*b*色空間における値とYMCK色空間での値を関係づけたプリンタモデルを作成しておき、これを用いて変換する。このプリンタモデルの作成は、ニューラルネットワーク、重回帰法、ノイゲバウアーの理論式などあるが、ここでは特に方式を限定していない。色変換処理回路54では、このようにして作成したプリンタモデルによってRGB色空間からYMCK色空間への変換を行う。
【0084】
また、通常、モニタの色空間であるsRGBで表現できる色再現範囲(Color Gamut)とプリンタ部のYMCKによる色再現範囲は異なることはよく知られている。従って、プリンタにおいて再現可能な色に変換する必要があり、異なる色再現域間の変換をこの色変換処理回路54で行う。この色変換処理回路54で用いられるパラメータは画像種別によって異なり、各々異なる色変換処理が施される。例えば、テキスト画像は色味よりもシャープな画像再現が重要となり、グラフィック画像は、彩度や輪郭のシャープさが重要となり、写真画像は輪郭のシャープさよりも色の再現性が重要となるので、それに応じたパラメータが設定され、処理が施される。
【0085】
更に、本実施の形態では、上述したように画像種別と共に、画像密度や、用紙の坪量、平滑度(コート紙か否か)、用紙送り方向(縦・横)、及びページ内のレイアウト情報(用紙の搬送方向の先端からの画像形成開始位置情報)に応じてパラメータROM72に記憶されたトナー総量規制値が読み出されて設定され、該トナー総量規制値が上記パラメータの1つとして用いられる。すなわち、画像を用紙上に形成する際に使用される単位面積当たりのトナー量がトナー総量規制値を超えないように画像データを変換する。
【0086】
なお、本実施の形態では、制御部70により設定されたトナー総量規制値は、該当の写真画像に対しての色変換処理だけでなく、他の画像種別の色変換処理についても用いられる。例えば、該当の写真画像についてトナー総量規制値によりトナーが規制された場合、他の画像種別の色変換処理でも同様の割合でトナー総量が規制される。また、他の画像種別の画像については個別にトナー総量規制値を設定するようにしてもよいし、更には、画像種別及び用紙の領域毎にトナー総量規制値を設定してもよい。さらに、トナー総量規制値を超えている画像についてのみ指示されたトナー総量規制値でトナー総量を規制し、他の画像についてはそのままの値を用いるようにしてもよい。
【0087】
このように使用されるトナー量がトナー総量規制値を超えないように色変換された画像データは、さらに精細度処理部56で画像を滑らかにする平滑化処理、あるいは画像を強調する強調化処理が施され、出力階調補正部58で、平滑化処理あるいは強調化処理された各色信号に、例えば、後述する中間調処理部62により生成されるスクリーン線数およびスクリーン角度、ドット形状、用紙種別により最適化された画像形成部の出力特性に応じて、各色毎に非線型なガンマ変換処理が施される。なお、このガンマ変換処理は、例えば1次元のルックアップテーブル(LUT)などに基づいて行うことができる。
【0088】
プリンタインタフェース60の中間調処理部62は、ガンマ変換処理が施された画像データに対して、スクリーン線数及びスクリーン角度、ドット形状などを設定し、パルス幅変調回路64は、設定されたスクリーン線数などに基づいて、デジタル画像データをパルスのONタイムの長さに変換し、その変換された信号をレーザードライバ66に送る。レーザドライバ66は、パルスのONタイムの長さに変換された信号により画像形成部30のレーザ露光装置16を駆動する。
【0089】
ここで、図1を参照しながら、画像形成装置10(出力画像部30)の出力画像形成処理について、簡単に説明する。
【0090】
感光体12Y、12M、12C、12Kが、帯電器14Y、14M、14C、14Kで均一に所望電位に帯電される。上記レーザドライバ66により各色成分の画像信号毎に駆動されたレーザー露光装置16により感光体12Y、12M、12C、12Kが走査露光され、潜像電位パターンが形成される。潜像電位パターンは、現像器18Y、18M、18C、18Kにより現像され、トナー像が感光体12Y、12M、12C、12K上に形成される。感光体12Y、12M、12C、12K上のトナー像は一次転写器20Y、20M、20C、20Kによって中間転写体22にトナー像を多重転写する。給紙トレイ29に収容された用紙は、所定のタイミングで二次転写領域に搬送され、二次転写器24により中間転写体22上のカラートナー像を一括して用紙に二次転写する。トナー像が二次転写された用紙は、上記制御部70により設定された定着条件で定着制御装置により制御された定着器28で加熱定着され、カラー画像が良好に形成される。
【0091】
以上説明したように、用紙情報及び画像情報に基づいてトナー総量規制値及び定着器28の定着条件を設定するようにしたため、原稿や用紙の種別によらず、定着処理時に発生するホットオフセットや剥離不良等の問題を防止しつつ、原稿や用紙に応じて良好な色再現性及び光沢が実現された高画質な出力画像を得ることができる。
【0092】
なお、用紙上にはトナー像が各色毎に層状に転写されるが、図8に示されるように、定着器28の加熱ローラに接する最上層に位置する色(図ではY)のトナーに内包されるワックス量を、下層の色のトナーに内包されるワックス量より多くするようにしてもよい。
【0093】
このように最上層のトナーのワックス量を多くすることにより、離型性が高まるため、トナーのワックス量が通常の状態に比べてトナー総量規制値を大きくすることができ、色再現性をより向上させることができる。なお、全てのトナーのワックス量を多くした場合には、トナーの流動性や転写性が悪化してしまうが、最上層の色のトナーのみであれば、流動性や転写性に対する影響が少なくて済む。なお、ここでは最上層となるトナーをYとして、Yのトナーのワックス量を多くする例について説明したが、本発明はこの例に限定されず、最上層のトナーがMやC等どのような色であってもかまわない。
【0094】
なお、上述した実施の形態では、画像形成装置10(画像出力部30)を、色成分毎にマーキングステーションを設けたタンデム方式の画像形成装置として説明したが、本発明はこのような画像形成装置に限定されず、図9に示されるように、感光体上に順次画像を形成及び中間転写体への転写を繰り返す4サイクル方式の画像形成装置としてもよい。ここで、図9に示す符号と、図1に示す符号が同一の構成要素は、それぞれ、同一の機能を有する構成要素を意味するため説明を省略する。
【0095】
また、上述した実施の形態では、本発明に係る画像形成装置(カラーレーザプリンタ)をフルカラープリントシステムに用いた例について説明したが、例えば、印刷物などのハード原稿を画像読み取り装置で入力し画像処理を施した後、画像形成装置(複写機)で出力するフルカラー複写機システム等に用いてもよい。
【0096】
なお、上述した実施の形態における画像種別を識別するための画像識別Tag信号は、複写機であっても一般的に行われる絵文字分離処理により生成可能であり、カラープリンタシステムに限定されるものではない。
【0097】
また、上述した実施の形態では、制御部70は、用紙情報として、用紙坪量と用紙の平滑度(コート紙か否か)と用紙送り方向とを用い、画像情報として、画像種別とレイアウト情報(用紙の搬送方向の先端からの画像の形成開始位置)と画像密度とを用い、これら全ての情報に基づいてトナー総量規制値及び定着条件を設定する例について説明したが、本発明は特にこのような例に限定されず、全ての情報を用いずとも、上記用紙情報及び画像情報のうち各々いずれか1つの情報種のみで設定してもよいし、2つ以上の情報種に基づいて設定するようにしてもよい。
【0098】
また、上述した実施の形態では、コート紙であるか否かの判断を、用紙坪量が第1所定値より大きく第2所定値未満の用紙についてのみ行うようにしているが、用紙坪量が第1所定値未満の用紙や第2所定値より大きい用紙についても行うようにしてもよい。
【0099】
また、上述した実施の形態では、制御部70が画像出力部30の図示されない定着制御装置に対して定着条件を設定する例について説明したが、制御部70が画像出力部30の定着器28を直接制御するようにしてもよい。
【0100】
また、上述した実施の形態では、オイルレス方式で定着する画像形成装置の例について説明したが、本発明はこれに限定されず、定着器の加熱ローラにオイルを塗布する方式で定着する画像形成装置にも適用可能である。
【0101】
また、上述した実施の形態では、プリンタドライバ80により用紙情報を設定し、該用紙情報を用いて制御部70がトナー総量規制値や定着条件を設定する例について説明したが、画像出力部30で用紙の種別を検知することができるセンサを設け、該センサによる検知結果を用いて設定するようにしてもよい。例えば、用紙搬送路等に発光手段及び受光手段を備えたセンサを設け、透過性や反射率等を検知して、これにより用紙の種別を判断する。検知結果はプリンタドライバ80にフィードバックし、検知結果からプリンタドライバ80でパラメータ(用紙情報)を変更して、制御部70に出力するようにする。
【0102】
これにより、ユーザが用紙情報を設定せずとも画像形成装置で自動的に用紙情報を取得することができる。
【0103】
更にまた、上述した実施の形態で説明した画像形成装置の構成や画像形成装置を用いたシステムは一例であり、本発明の適用範囲は上述の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲内において適宜変更可能である。
【0104】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、出力する画像或いは出力に用いられる記録媒体(用紙)がどのようなものであっても、出力する画像に関する情報及び記録媒体に関する情報に応じてトナー総量規制値を設定することができるため、定着処理時に発生するホットオフセットや剥離不良等の問題を防止しつつ、良好な色再現性及び光沢が実現された高画質な出力画像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態に係る画像形成装置(IOT)の概略構成図である。
【図2】 パーソナルコンピュータで作成されたソフト原稿を画像形成装置で出力するフルカラープリントシステムの概略構成を示したブロック図である。
【図3】 トナー総量規制値及び定着条件設定処理ルーチンのフローチャートである。
【図4】 トナー総量規制値1が設定される原稿及び用紙の一例を示した図である。
【図5】 トナー総量規制値2が設定される原稿及び用紙の一例を示した図である。
【図6】 トナー総量規制値3が設定される原稿及び用紙の一例を示した図である。
【図7】 トナー総量規制値4が設定される原稿及び用紙の一例を示した図である。
【図8】 用紙に転写されるトナーについて、最上層に位置する色のトナーに内包されるワックス量を、下層の色のトナーに内包されるワックス量より多くする例を示した図である。
【図9】 4サイクル方式の画像形成装置の概略構成図である。
【符号の説明】
10 画像形成装置
16 レーザ露光装置
28 定着器
30 画像出力部(IOT)(形成手段)
50 プリンタコントローラ
52 ラスタイメージ生成部
54 色変換処理回路(変換手段)
60 プリンタインタフェース
66 レーザドライバ
70 制御部(情報取得手段、設定手段)
72 パラメータROM
80 プリンタドライバ
82 ユーザインタフェース
84 ページ記述言語生成部

Claims (7)

  1. 記録媒体に関する情報及び該記録媒体上に形成する画像に関する情報を取得する情報取得手段と、
    前記情報取得手段により取得された情報に基づいて、前記画像を前記記録媒体上に形成する際に使用されるトナーの単位面積当たりの質量の上限値と、前記記録媒体上に形成された画像を定着させる際の定着温度及び定着速度の少なくとも一方を含む定着条件とを設定する設定手段と、
    前記トナーの単位面積当たりの質量が前記設定手段により設定された上限値を超えないように前記画像の画像データを変換する変換手段と、
    前記変換手段により変換された画像データに基づいて前記記録媒体に画像を形成し、前記設定手段により設定された定着条件で前記記録媒体に形成された画像を定着させる形成定着手段と、
    を含む画像形成装置。
  2. 前記記録媒体に関する情報には、前記画像を形成する記録媒体の坪量、該記録媒体表面の平滑度、該記録媒体の搬送方向の少なくとも1つの情報が含まれる請求項1記載の画像形成装置。
  3. 前記設定手段は、前記画像を形成する記録媒体の坪量に基づいて前記上限値を設定する場合には、前記坪量が小さいほど前記上限値が小さくなるように設定し、前記記録媒体表面の平滑度に基づいて前記上限値を設定する場合には、前記平滑度が高いほど前記上限値が小さくなるように設定し、前記記録媒体の搬送方向に基づいて前記上限値を設定する場合には、前記記録媒体の搬送方向が前記記録媒体の短手方向に沿う場合の上限値が、前記記録媒体の搬送方向が前記記録媒体の長手方向に沿う場合の上限値より小さくなるように設定する請求項2記載の画像形成装置。
  4. 前記記録媒体上に形成する画像に関する情報には、前記画像の種別、前記画像の前記記録媒体における搬送方向の先端からの形成開始位置、前記画像の密度の少なくとも1つの情報が含まれる請求項1乃至請求項3のいずれか1項記載の画像形成装置。
  5. 前記設定手段は、前記画像の種別に基づいて前記上限値を設定する場合には、前記画像の種別が写真画像である場合の上限値が、前記画像の種別がテキスト画像或いはグラフィック画像である場合の上限値より小さくなるように設定し、前記画像の前記記録媒体における搬送方向の先端からの形成開始位置に基づいて前記上限値を設定する場合には、前記画像の前記記録媒体における搬送方向の先端からの形成開始位置が所定値以内にある場合の上限値が、前記形成開始位置が該所定値を超えている場合の上限値より小さくなるように設定し、前記画像の密度に基づいて前記上限値を設定する場合には、前記画像の密度が高いほど前記上限値が小さくなるように設定する請求項4記載の画像形成装置。
  6. 前記トナーは離型材を含有する少なくとも1種類のトナーであり、
    前記記録媒体上に複数種のトナーが積層されて前記画像が形成される場合に、最上層のトナーに内包される離型材の含有量を、他の層のトナーに内包される離型材より多くした請求項1乃至請求項のいずれか1項記載の画像形成装置。
  7. 記録媒体に関する情報及び該記録媒体上に形成する画像に関する情報を取得し、取得した情報に基づいて、前記画像を前記記録媒体上に形成する際に使用されるトナーの単位面積当たりの質量の上限値と、前記記録媒体上に形成された画像を定着させる際の定着温度及び定着速度の少なくとも一方を含む定着条件とを設定し、前記トナーの単位面積当たりの質量が前記設定された上限値を超えないように前記画像の画像データを変換し、該変換された画像データに基づいて前記記録媒体に画像を形成し、前記設定手段により設定された定着条件で前記記録媒体に形成された画像を定着させる画像形成方法。
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