JP4345164B2 - トイレ装置用の乾燥装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、人体局部の洗浄及び乾燥を行うトイレ装置に内蔵される乾燥装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来この種のトイレ装置用の乾燥装置は、実開平5−32472号公報に記載されているようなものが一般的であった。この乾燥装置は図7、図8に示されているように、ヒータ1及びヒータケース2からなるヒータユニット3とヒータユニット3の暖気を送り出すための送風機4とヒータユニット3及び送風機4を内装する上ケース5と下ケース6との嵌合により構成されるハウジング7とからなり、ハウジング7はヒータユニット3の下流側に洗浄により濡れた人体局部へ暖気を導くための風路8及び温風吹出口9を構成すると共に、上ケース5と下ケース6との合部12に水遮断用の隙間10を設け、更に温風吹出口9には汚水の浸入を防止するためのシャッター11が回動自在に取り付けられていた
。ここで、乾燥機能が作動すると送風機4のファンが回転すると共に、ヒータ1に通電され、ヒータ1により加熱された暖気はハウジング7内の風路8を通過して温風吹出口9にあるシャッター11を開いて人体局部に到達させるようになっていた。
【0003】
また、前記シャッター11と温風吹出口9の間より進入した小便や洗浄水の飛散や掃除の際の水はね等の汚水が、風路を構成する上ケース5と下ケース6との嵌合部12から毛細管現象によって浸入してきても、隙間10により遮断されているヒータユニット3まで到達しないような構成となっており、汚水によるヒータ等、ハウジング内に内装された部品の腐食を防止するようになっていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のトイレ装置用の乾燥装置では、上ケース5と下ケース6との嵌合部12にある水遮断用の隙間12から温風が漏れて、実際に人体局部に到達する風量が減るとともに、漏れた温風によりトイレ装置内部の温度が上昇してしまい制御部品など耐熱性の低い部品の寿命が短くなるなどの影響を与えたり、トイレ装置内に内蔵された温度検出センサーの検出温度に誤差を生じるなどの課題を有していた。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題を解決するために、ヒータユニットをハウジングの内壁面から隔離手段により隔離したものであり、ハウジングの合部より汚水等の進入があってもヒータまで汚水が到達することを防止できる。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明のトイレ装置用の乾燥装置は、ヒータケース内にヒータを配設したヒータユニットと、前記ヒータユニットの暖気を送り出すための送風機と、前記ヒータユニット及び前記送風機を内装する2つ以上の部品の嵌合からなるハウジングで構成され、前記ハウジングは、前記ヒータユニットの下流側に人体局部へ暖気を導くための風路及びを温風吹出口を構成すると共に、前記ヒータユニットの前記ヒータケースは、隔離手段により前記ハウジングの内壁面より隔離されたものである。
【0007】
そして、ハウジングの合部から進入した汚水がヒータに達するのを防止し、ヒータの腐食等の不具合を防止することが出来る。
【0008】
また、前記隔離手段は、前記ハウジングに設けられた複数個の凸部からなることを特徴とするものである。
【0009】
そして、ハウジングを樹脂部品として成型する際に、同時に凸部を設けることで、ヒータユニットとハウジングの隔離を容易に実現できるのである。
【0010】
また、前記隔離手段は、前記ハウジングに設けられた風路に沿った複数のリブからなることを特徴とするものである。
【0011】
そして、ハウジングの合部から進入した汚水がヒータに達するのを防止し、かつハウジングの合部から進入した汚水がこのリブに沿って温風吹出口の方向に速やかに流れ出るためハウジング内に長時間にわたって留まることを防止できるので、この汚水による悪臭の発生を防止することができるのである。
【0012】
また、前記隔離手段は、前記ハウジングに設けられた複数個の凸部と、風路に沿った複数のリブを組み合わせてなることを特徴とするものである。
【0013】
そして、例えば、ヒータユニットの側面には凸部を配置し、下面にはリブを配置することにより、ハウジングの側面である合部から浸入してきた汚水は、ハウジングとヒータユニットの隙間を伝わって、ハウジングの下面に流れ落ちると共に、下面に達した汚水はリブを伝わって、風路先端の温風吹出口の方向に流れるようにできるのである。
【0014】
【実施例】
以下、本発明の実施例について図面を用いて説明する。なお、従来例と同一構成要素には、同一符号を付与する。
【0015】
(実施例1)
図1はトイレ装置及びトイレ装置に内蔵された乾燥装置の位置を示す外観図である。また第2図は、本発明の実施例1における乾燥装置の斜視図である。
【0016】
図1、図2において、トイレ装置は便器21上に載置固定され、本体22と、本体22と回動自在に枢着される便蓋23及び便座24とを有し、本体22内の略中央部は乾燥装置25が内装されている。乾燥装置25はヒータ1とヒータケース2からなるヒータユニット3と、ヒータユニット3の暖気を送り出すための送風機4と、ヒータユニット及び送風機4を内装するための上ケース5と下ケース6との嵌合によるハウジング7とからなり、ハウジング7はヒータユニット3の下流側に人体局部へ暖気を導くための風路8及びを温風吹出口9を構成し、温風吹出口9には上ケース5に回動自在に枢着される汚水の浸入を防止するためのシャッター11が設けられている。図3は、下ケース6の斜視図を示したもので、図に示すように下ケース6の内壁面に複数の凸部からなる隔離手段31を設けてある。この構成においてヒータユニット3は、隔離手段31によってハウジング7の内壁面より隔離されている。なお、32はヒータユニット3の位置決めを行う為のリブである。
【0017】
次に動作について説明すると、乾燥機能が作動すると送風機4のファンが回転すると共に、ヒータ1に通電され、ヒータ1により加熱された暖気はハウジング7内の風路8を通過して温風吹出口9にあるシャッター11を開いて局部に到達させるようになっている。ここで、小便や洗浄水の飛散や掃除の際の水はね等の汚水が、ハウジング7の上ケース5と下ケース6との嵌合部12から毛細管現象によって浸入してきても、この汚水はヒータケース2とハウジング7の隙間から落下するようになっている。
【0018】
従って、従来のように風路8の途中に水遮断用の隙間を必要としないので温風が漏れることなしに、毛細管現象により浸入してくる汚水がヒータ1に達することを阻止できるので、汚水によるヒータ1の腐食を防止することができるのである。
【0019】
また、温風が漏れることがないので従来のように漏れた温風によりトイレ装置内部の温度が上昇してしまい制御部品など耐熱性の低い部品の寿命が短くなるなどの影響を与えたり、トイレ装置内に内蔵された温度検出センサーの検出温度に誤差を生じるなどの不具合を防止できるのである。
【0020】
なお、隔離手段31は、ハウジング7を樹脂成形で製造する場合は、上ケース5、下ケース6に複数個の凸部を成型時に設けることにより、容易に実現することができる。
【0021】
(実施例2)
図5は、本発明の実施例2の下ケースの斜視図、図6は乾燥装置の要部断面図である。
【0022】
33は、下ケース6に設けた複数のリブからなる隔離手段である。同様のリブを上ケース5にも設けてある。この上ケース5と下ケース6でヒータユニット3を挟み込むように
合してハウジング7が構成される。そして、図4に示すように、ヒータユニット3とハウジング7の内壁面とはこのリブからなる隔離手段33によって隔離されている。
【0023】
そして、ハウジング7の合部12から浸入した汚水は、ヒータケース2とハウジング7の隙間から落下した後、このリブに沿って温風吹出口9の方向に速やかに流れるためハウジング内に長時間にわたって留まることを防止し出来るので、この汚水による悪臭の発生を防止することができるのである。なお、この汚水は温風吹出口9の下面に適当な径の貫通孔34を設けておくことで便器21内に排出することができる。
【0024】
従って、浸入してきた汚水は速やかにハウジング7より排出されるので、長時間に留まることが無く悪臭を生じることを防止できる。
なお、本実施例では、ヒータユニットとハウジングの内壁面との隔離は、ヒータユニットの全面で行うように記載しているが、必ずしも全面で行う必要はなく、最も効果的な面に限定して行うことも可能であることは言うまでもない。
【0025】
【発明の効果】
以上のように本発明のトイレ装置によれば次の効果が得られる。
【0026】
(1)ヒータユニットをハウジングの内側から隔離手段により隔離したものであり、ハウジングの合部より汚水等の進入があってもヒータまで汚水が到達することを防止できる。
【0027】
(2)温風が漏れることがないので従来のように漏れた温風によりトイレ装置内部の温度が上昇してしまい制御部品など耐熱性の低い部品の寿命が短くなるなどの影響を与えたり、トイレ装置内に内蔵された温度検出センサーの検出温度に誤差を生じるなどの不具合を防止できる。
【0028】
(3)隔離手段を凸部やリブで構成することが可能で、ハウジングを樹脂成型で製造する場合は容易に実現できる。
【0029】
(4)隔離手段を、風路に沿ったリブで構成することで、汚水が長時間にわたって風路内に留まることを防止でき、この汚水による悪臭発生を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例1の乾燥装置の内装位置を示す外観図
【図2】 同乾燥装置の斜視図
【図3】 同乾燥装置の下ケースの外観図
【図4】 同乾燥装置の要部断面図
【図5】 本発明の実施例2の乾燥装置の下ケースの斜視図
【図6】 同乾燥装置の要部断面図
【図7】 従来のトイレ装置用の乾燥装置のヒータユニットの斜視図
【図8】 従来のトイレ装置用の乾燥装置の外観図
【符号の説明】
3 ヒータユニット
4 送風機
7 ハウジング
8 風路
9 温風吹出口
31 隔離手段

Claims (4)

  1. ヒータケース内にヒータを配設したヒータユニットと、前記ヒータユニットの暖気を送り出すための送風機と、前記ヒータユニット及び前記送風機を内装する2つ以上の部品の嵌合からなるハウジングで構成され、前記ハウジングは、前記ヒータユニットの下流側に人体局部へ暖気を導くための風路及び温風吹出口を構成すると共に、前記ヒータユニットの前記ヒータケースは、隔離手段により前記ハウジングの内壁面より隔離されたことを特徴とするトイレ装置用の乾燥装置。
  2. 前記隔離手段は、前記ハウジングに設けられた複数個の凸部からなることを特徴とする請求項1記載のトイレ装置用の乾燥装置。
  3. 前記隔離手段は、前記ハウジングに設けられた風路に沿った複数のリブからなることを特徴とする請求項1記載のトイレ装置用の乾燥装置。
  4. 前記隔離手段は、前記ハウジングに設けられた複数個の凸部と、風路に沿った複数のリブを組み合わせてなることを特徴とする請求項1記載のトイレ装置用の乾燥装置。
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