JP4345159B2 - カラー液晶ディスプレー - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、カラーフィルタと特定のバックライトユニットを組み合わせてなる液晶ディスプレーに関する。
【0002】
【従来の技術】
カラー液晶ディスプレーは、2枚の偏光板に挟まれた液晶層が、層内に設けられた電極への印加する電圧を画素毎に調整することにより、1枚目の偏光板を通過したバックライトユニットからの光の偏光度合いを制御して、2枚日の偏光板を通過する光量をコントロールすることにより表示が行われる。この2枚の偏光板の間にカラーフィルタを設けることによりカラー表示を可能にしている。従って、バックライトユニットの発光スペクトルとカラーフィルタの分光特性が、カラー液晶ディスプレーの色特性を決定する重要な因子となっている。
従来、カラーフィルタとしては、耐熱性、耐光性等の諸耐性にすぐれた顔料分散型カラーフィルタが用いられている。また、バックライトユニットとしては、演色性にすぐれた三波長域発光型蛍光ランプ(以後「三波長管」と呼ぶ)を光源とするバックライトユニットが広く用いられている。
【0003】
これらの顔料分散型カラーフィルタおよび高演色性の三波長管の出現により、カラー液晶ディスプレーは、液晶カラーテレビやカーナビゲーション用および液晶ディスプレー一体型のノートパソコンとして大きな市場を形成するに至っている。更に、近年、省エネ、省スペースという特徴を活かした、デスクトップパソコン用のモニターとしても普及し始めており、従来のCRTモニターに代わるディスプレーとして注目されている。
【0004】
カラーテレビでは、(1)受像(カラーカメラ)、(2)伝送、(3)受像(受像機)のプロセスを通じて、被写体の形、動き、色相が受像画面上に再現されている。従って、色相も含めた画像信号の伝送方式が規格化されている。この方式の代表的なものはNTSC(National Television System Committee)で、アメリカ、カナダ、日本がこの方式で放送を行なっている主要な国である。一方、ヨーロッパでは EBU(European Broadcast Union:ヨーロッパ放送連合)が方式および規格を定めている。
【0005】
カラーテレビの再現色域を決定するのは、受像機の三原色(受像三原色)の色度であり、カラーカメラが持つべき分光特性もこれによって定まる。NTSC方式の受像三原色は下記のように定められている。
赤 : x=0.67 y=0.33
緑 : x=0.21 y=0.71
青 : x=0.14 y=0.08
一方、EBU規格の受像三原色は下記のように定められている。
赤 : x=0.64 y=0.33
緑 : x=0.29 y=0・60
青 : x=0.15 y=0.06
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、現状ではCRTの表示性能は液晶ディスプレーより高く、特にCRTの表示色の欧州規格であるEBU規格の色度を満足する液晶ディスプレーがまだ出現しておらず、この規格達成がテレビジョンの分野あるいはマルチメディア用ディスプレー分野で、液晶ディスプレーが大きく普及する一つの鍵となっている。
【0007】
具体的には、赤と緑については、現行の顔料分散型の着色組成物およびバックライトユニットの組合せにより、比較的容易にEBU規格を達成可能である。
しかし、青については、現在一般に用いられている三波長管を光源とするバックライトユニットを具備するカラー液晶ディスプレー用に、現行の青色の着色組成物を用いてEBU規格を満たす青のカラーフィルタを形成しようとするとその膜厚を厚くする必要があり現実的ではない。これに対して、バックライトユニットとして、その光強度分布、すなわちバックライトユニットの光強度の波長に対する分布I(入)が以上の条件を満たすものを用いることにより、青のカラーフィルタの膜厚を2.5μm程度まで下げることができるが、実用膜厚の点でまだ不十分である。
そこで、本発明の目的は、現行の材料では実現困難な、カラーフィルターを構成する各色の画素の膜厚が1〜2μmの範囲内でほぼ均一であり、EBU規格に対応するカラー液晶ディスプレーを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、上記課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、青色画素の色材として染料を用いたカラーフィルタと、三波長域発光型蛍光ランプを光源とする特定の光強度分布を有するバックライトユニットとを組み合わせることにより、EBU規格の色特性を具備するカラー液晶ディスプレーが得られることを見出した。
【0009】
すなわち、本発明の請求項1に係る発明は、赤色画素、緑色画素および青色画素を具備し、その各色の画素の膜厚が1〜2μmの範囲内であって、該赤色画素と緑色画素の色材は顔料を用い前記青色画素の色材として染料が用いられているカラーフィルタと、三波長域発光型蛍光ランプを光源とし、バックライトユニットの光強度の波長に対する分布I(入)が以下の条件を満たすバックライトユニットとを具備し、色度特性がEBU規格を満たすカラー液晶ディスプレーであることを特徴としている。
0.35≦α≦0.6
【0010】
【数2】
【0011】
また、本発明の請求項2に係る発明は、請求項1記載の発明を技術的に限定したものである。即ち請求項2に係る発明は、請求項1記載のカラー液晶ディスプレーにおいて、前記青色画素が染色されていることを特徴としている。
ここで、染色とは染料を用いて染色法で形成されている、という意味である。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明のカラーフィルタの青色画素は色材として染料を用いている。具体的にはC.I.Acid Blue 7、同9、同15、同22、同23、同25、同40、同45、同47、同59、同61:1、同62、同78、同80、同83、同90、同104、同109、同112、同127、同127:1、同129、同138、同140、同185、同197、同203、同204、同207、同227、同228、同232、同242、同243、同247、同249、同254、同255、同260、同264、同275、同277、同278、同279、同280、同283、同290、同333、同343、C.I.Basic Blue 1、同3、同5、同7、同9、同19、同21、同22、同24、同25、同26、同28、同29、同40、同41、同44、同45、同47、同54、同58、同59、同60、同64、同65、同66、同67、同68などが例示できる。
【0013】
カラーフィルタを形成する方法としては幾つかあるが、染料を色材とするカラーフィルタの最も基本的な方法はいわゆる染色法である。染色法によるカラ−フィルタの製法は、基体となるガラスなどの表面にストライブ状あるいはモザイク状等(パタ−ンという)の薄膜状の透明なカチオン性基を有する合成樹脂の皮膜またはゼラチン、カゼイン、グル−等の蛋白質系天然高分子物質の皮膜を設けて被着色皮膜とし、これを染料を用いて染色することを基本原理としている。染色法カラ−フィルタの具体的な製造プロセスとしては次の2つの方式が知られている。
【0014】
(a)着色すべき皮膜を基体表面に設けた後、マスクを介して露光、現像して得られるパタ−ンを染色して着色層を形成した後、タンニン酸などで染料の固着兼防染処理を施す。複数色の画素を同じく形成する場合には、これを所望の色数分繰り返す。
【0015】
(b)着色すべき皮膜(被着色皮膜)を基体表面にベタ状に設ける。その上にレジストの層を設けた後、マスクを介して露光、現像してパタ−ン状に露出した被着色皮膜を染色し、次いでレジスト層を剥離して着色部を形成する。さらに、上記ベタ状の皮膜の、着色部以外の別の位置が露出するようにレジスト層を設け、染色する。そしてレジスト層を剥離する。これを所望の色数分繰り返す。
【0016】
また、ゼラチン、カゼイン、グル−等の蛋白質系高分子物質はカチオン性基を有しているので、水溶性のアニオン性染料によって染色(着色)される。またこれらに代えて光硬化型の合成樹脂基材を用いる場合には、樹脂成分中にカチオン性基を保持せしめることにより、蛋白質系天然高分子物質と同様に水溶性のアニオン性染料で染色されるようになる。上記の様に染色法を用いると極めて微細なカラーパターンを自由に形成できる。
また、他の方法として染料分散法があげられる。これは、透明樹脂中あるいは感光性の透明樹脂組成物中に染料を混合し、着色樹脂組成物とし、透明基板上に画素を形成してもよい。この着色樹脂組成物の形成方法としては、フォトリソグラフィー法、エッチング法、印刷法等が適用できる。
また、上記の染色法、染料分散法を組み合わせて各色を形成してもよい。
【0017】
本発明のカラーフィルタの赤色及び緑色画素に用いられる色材は特に限定されない。上述の染色法や染料分散法を用いてもよく、また他の方法として、例えば顔料を用いることが可能である。赤色の着色組成物は、例えばC.I. Pigment Red 254とC.I. Pigment Red 177の混合物を用いて得られる組成物である。また、緑色の着色組成物は、例えばC.I.Pigment Green 36とC.I. Pigment Yellow 150、C.I. Pigment Yellow 139またはC.I.Pigment Yellow 13との混合物を用いて得られる組成物などが例示できる。
【0018】
カラーフィルタを形成する方法としては幾つかあるが、顔料を色材とするカラーフィルタの最も基本的な方法はいわゆる顔料分散法である。顔料分散法によるカラ−フィルタの製法は、顔料を分散させたレジストを用いて、基体となるガラスなどの表面にストライブ状あるいはモザイク状等のパターンを形成する方法である。
【0019】
まず、顔料を透明樹脂中に既知の方法で微細に分散して着色組成物を得る。上記樹脂としては熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、感光性樹脂や放射線照射により硬化して樹脂と同様の塗膜を形成するモノマーもしくはオリゴマー等があり、これらを単独または2種以上混合して用いることが出来る。
また、上記着色組成物には該組成物を紫外線照射により硬化するときには、光開始剤等が添加される。
【0020】
本発明のカラーフィルタ用着色組成物は、遠心分離、焼結フィルタ、メンブレンフィルタ等の手段にて、5μm以上の粗大粒子、好ましくは1μm以上の粗大粒子、さらに好ましくは0.5μm以上の粒子および混入した塵の除去を行うことが好ましい。
【0021】
本発明のカラーフィルタの青色画素を染料分散法で形成する場合、あるいは赤色画素、緑色画素を染料分散法や顔料分散法で形成する場合には、例えばフォトリソグラフィー法、エッチング法または印刷法を用いて、透明基板上に形成することができる。もちろん各色で形成方法が異なっていても形成可能である。
透明基板としては、ガラス板や、ポリカーボネート、ポリメタクリル酸メチル、ポリエチレンテレフタレートなどの樹脂板が用いられる。
【0022】
フォトリソグラフイー法により各色画素を形成する場合は、前記溶剤現像型あるいはアルカリ現像型着色組成物として調製した感光性着色組成物を、透明基板上に、スプレーコートやスピンコート、ロールコート等の塗布方法により、乾燥膜厚が1〜2μmとなるように塗布する。必要により乾燥された膜には、所定のパターンを有するマスクを接触あるいは非接触で通して紫外線露光を行う。その後、溶剤あるいはアルカリ現像液に浸漬もしくはスプレーなどにより現像液を噴霧して溶解度の高い部分を除去してパターン形成をした後、同様の操作を他色について繰り返して、カラーフィルタを製造する。更に着色組成物の重合を促進するため、加熱を施すことも必要に応じ行える。
【0023】
現像に際しては、例えばアルカリ現像液として炭酸ソーダ、苛性ソーダ等の水溶液が使用され、ジメチルベンジルアミン、トリエタノールアミン等の有機アルカリを用いることもできる。また、消泡剤や界面活性剤を添加することもできる。
なお、紫外線露光感度を上げるために、前記着色組成物を塗布乾燥後、水溶性あるいはアルカリ水溶性樹脂、例えばポリビニルアルコールや水溶性アクリル樹脂等を塗布乾燥し酸素阻害を防止する膜を形成した後、紫外線露光を行うこともできる。
【0024】
エッチング法により各色画素を形成する場合は、着色組成物を透明基板上に、スプレーコートやスピンコート、ロールコート等の塗布方法により、乾燥膜厚が1〜2μmとなるように塗布し乾燥し、被膜を形成する。その上にレジストを塗布し、所定のパターンを有するマスクを接触あるいは非接触で通して紫外線露光を行う。現像してレジストをパターニングした後、エッチング液に浸漬もしくはスプレーなどによりエッチング液を噴霧してレジストから露出した部分の被膜を除去してパターン形成をした後、レジストに適応した剥離液を用いてレジスト部分を除去する。同様の操作を他色について繰り返して、カラーフィルタを製造する。更に着色組成物の重合を促進するため、加熱を施すことも必要に応じ行える。
【0025】
印刷法による各色画素の形成は、前記各種の印刷インキとして調製した着色組成物の印刷と乾燥を繰り返すだけでパターン化ができるため、カラーフィルタの製造法としては、低コストで量産性に優れている。さらに、印刷技術の発展により高い寸法精度および平滑度を有する微細パターンの印刷を行うことができる。印刷を行うためには、印刷の版上にて、あるいはブランケット上にてインキが乾燥、固化しないような組成とすることが好ましい。また、ブランケットの膨潤、溶解等があると、それに伴うパターンの再現性の低下や透明性の低下を招くので印刷インキの溶剤の選択には、種々の注意を要する。さらに、印刷機上でのインキの流動性の制御も重要であり、分散剤や体質顔料によるインキ粘度の調整も行うことができる。
【0026】
カラーフィルタとバックライトユニットとを具備するカラー液晶ディスプレーの色特性は、カラーフィルタの透過スペクトルおよびカラーフィルタを通過するバックライトユニットの光の特性により決まり、バックライトユニットのスペクトル強度分布とカラーフィルタの透過スペクトルの積の波長分布により決定される。また、色特性は、人の視覚特性から(X,Y,Z)や(L*,a*,b*)
などの座標で表すことができ、カラーテレビや液晶ディスプレーなどの分野では、色度を(x,y)で表すことが多く、標準色となるNTSCやEBUにおける三原色も(x,y)で表現されている。
【0027】
光源のエネルギーの波長分布I(入)、カラーフィルタの透過スペクトルT(入)、および人の視覚特性を表す等色関数(外1)(入)、(外2)(入)、(外3)(入)と、色度(x,y)との関係は次のように表される。
【0028】
【外1】
【0029】
【外2】
【0030】
【外3】
【0031】
【数3】
ここで入は波長である。
【0032】
本発明のカラー液晶ディスプレーは前記カラーフィルタとバックライトユニットを具備し、バックライトユニットが以下の条件を備えていることが必要である。
0.35≦α≦0.6
【0033】
【数4】
【0034】
EBU規格の青は色純度が高い、即ち、x、yの値が小さいことが重要であり、等色関数(外3)(λ)のカーブと青のカラーフィルタの透過スペクトルの重なりが大きいことが必要となる。ここでαは、バックライトユニットの光のエネルギー分布の形状を表すパラメーターであり、バックライトユニットの可視域でのエネルギーのうちの、(外3)(λ)との重なり部分の比率に相当するものであり、バックライトユニットのEBU規格に対する適正に合致するものである。
【0035】
バックライトユニットの光源としては、現在ほとんど三波長管が用いられている。三波長管の発光スペクトルは、赤、緑、青に発光する蛍光体の種類、配合、コーテイング方法によって決定される。カラー液晶ディスプレーでは、三波長管をバックライトユニットに組み込んで用いられるが,この際、光源から出た光は、例えば導光板や拡散板等を通って、ディスプレーの画面全体に均一な輝度を有する面発光体となる。ただし、この導光板や拡散板等を光が通ることにより、散乱等によって、光源のスペクトルの短波長側の強度が一般に低下する。従って,本発明でバックライトユニットに要求される条件とは三波長管そのものの発光スペクトルではなく、バックライトユニットとしての発光スペクトルに要求される条件であり、バックライトユニットの発光スペクトルとは、三波長管と液晶層との間に配置されている偏光板への入射光の発光スペクトルのことである。
【0036】
α値は、バックライトユニットの発光エネルギーのうちの青に効く成分に相当し、大きいほど青に有効な成分の比率が向上する。従って、α値が大きければ大きいほどディスプレーとして青が再現し易くなり、小さければ出にくくなる。α値が0.35より小さいときは、実質的にEBU規格に合致する青の色は達成されない。つまり、カラー液晶ディスプレーは赤、緑、青全てがオンの時に、3色の合成(加色混合)で白である必要があり、α値が0.35より小さい場合には青成分が小さくなるため、白が青の補色である黄色味を帯びてくる。これを補正するには、カラーフィルタの緑と赤の透過率を下げる必要があり、ディスプレーとしては、バックライトユニットの利用効率が低く、暗い画面になってしまう。従って、α値は0.35以上、好ましくは0.4以上であることが必要である。一方、α値が0.6を越えると、逆に青のカラーフィルタの透過率を下げる必要が生じ、ディスプレーとしは、やはり暗い画面となってしまう。従って、α値は0.6以下、好ましくは、0.55以下であることが必要である。
【0037】
【実施例】
(バックライトユニット1)
赤色蛍光体にY2O3:Euを重量比で全体の30%、緑色蛍光体にLaPO4:Ce,Tbを重量比で全体の50%、青色蛍光体にSr5(PO4)3Cl:Euを重量比で全体の20%を混合機を用いて混合した。混合された蛍光体をニトロセルロースに溶解した酢酸ブチル中に投入し、よく混合してサスペンジョンを作った。これを管系32mmのガラス管内壁に塗布し蛍光体を乾燥させた後、500℃で焼き、40ワットの直管型蛍光蛍光ランプを作製した。導光板、拡散板と共に組み立て、バックライトユニットを作製した。バックライトユニットの発光スペクトルはα値0.43であった。
【0038】
(バックライトユニット2)
市販品バックライトを用いたが、導光板、拡散板と共に組み立てたバックライトユニットの発光スペクトルはα値0.29であった。
なお、バックライト1、バックライト2の発光スペクトルをそれぞれ、図1、図2に示した。
【0039】
次に着色組成物の作成例を以下に示す。
なお、アクリルワニスはモノマー組成がスチレン/メタクリル酸/メタクリル酸メチル/メタクリル酸ブチル=20/20/30/30(重量比)で、分子量が約40000のアクリル樹脂の20重量%シクロヘキサノン溶液を用いた。
【0040】
(赤色、緑色レジスト材)
下記組成の顔料及びワニスの一部を均一に攪拌混合した後、直径1mmのガラスビースを用いて、サンドミルで5時間分散した後、5μmのフィルタで濾過して分散体を作製した。この分散体に残りの材料を加えて撹拌し、1μmのフィルタで濾過して各種レジスト材を得た。
【0041】
(緑色レジスト材組成)
緑色顔料:C.I. Pigment Green 36 11部
(東洋インキ製造社製「リオノールグリーン 6YK」)
黄色顔料:C.I. Pigment Yellow 150 8部
(バイエル社製「ファンチョンファーストエロー Y−5688」)
分散剤(ゼネカ社製「ソルスパーズ20000」) 2部
アクリルワニス 102部
トリメチロールプロパントリアクリレート 14部
(新中村化学社製「NKエステルATMPT」)
光開始剤(チバガイギー社製「イルガキュアー907」) 4部
増感剤(保土ヶ谷化学社製「EAB−F」) 2部
シクロヘキサノン 257部
【0042】
(赤色レジスト材組成)
赤色顔料:C.I. Pigment Red 254 18部
(チバガイギー社製「イルガフオーレッド B−CF」)
赤色顔料:C.I. Pigment Red 177 2部
(チバガイギー社製「クロモフタールレッド A2B」)
分散剤(ゼネカ社製「ソルスパーズ20000」) 2部
アクリルワニス 108部
トリメチロールプロパントリアクリレート 13部
(新中村化学社製「NKエステルATMPT」)
光開始剤(チバガイギー社製「イルガキュアー907」) 3部
増感剤(保土ヶ谷化学社製「EAB−F」) 1部
シクロヘキサノン 253部
【0043】
上記着色組成物をガラス基板上にスピンコ一夕ーを用いて塗布し、70℃、20分熱風オーブンで乾燥した後、幅100μmのストライプ状の開口部を有するフォトマスクを介して紫外線露光し、5%炭酸ナトリウム水溶液で未露光部を洗い流し、230℃、30分熱風オーブンでベークして、100μm幅のストライプ状の赤および緑のカラーフィルタを作製した。なお、この際、カラーフィルタの色度がEBU規格にできるだけ近くなるように膜厚を設定した。
【0044】
赤および緑のパターンを形成した上記カラーフィルタ上にゼラチン水溶液(富士薬品工業(株)「FCR−500」)4部に対し、重クロム酸アンモニウムの8%水溶液1部を混合した感光液をスピンコーターを用いて塗布し、80℃、10分熱風オーブンで乾燥した後、幅100μmのストライプ状の開口部を有するフォトマスクを介して紫外線露光した後、40℃の温水中で現像した。次に、120℃、10分間熱風オーブンで乾燥しゼラチン膜を硬化させた。次に、酢酸でpHを調整したC.I.Acid Blue7の水溶液中に60℃で60分間浸漬した後、水洗、乾燥して、青色パターン得た。
【0045】
(比較例)
青色パターンの形成に色材として、顔料を用いた下記着色樹脂組成物を用いた。それ以外は実施例と同様に行った。
(銅フタロシアニン分散体)
下記組成の混合物を均一に攪拌混合した後、直径1mmのガラスビースを用いて、サンドミルで5時間分散した後、5μmのフィルタで濾過して銅フタロシアニンの分散体を作製した。
ε型銅フタロシアニン 60部
(東洋インキ製造社製「リオノールブルー ES」)
分散剤(ゼネカ社製「ソルスバーズ20000」) 6部
アクリルワニス 200部
シクロヘキサノン 134部
下記組成の混合物を均一に攪拌混合した後、1μmのフィルタで濾過して、青色レジスト材2を得た。
銅フタロシアニン分散体 150部
アクリルワニス 10部
トリメチロールプロパントリアクリレート 19部
(新中村化学社製「NKエステルATMPT」)
光開始剤(チバガイギー社製「イルガキュアー907」) 4部
増感剤(保土ヶ谷化学社製「EAB−F」) 2部
シクロヘキサノン 215部
【0046】
このようにして作製したカラーフィルタとバックライトユニットを組み合わせて表1の結果を得た。比較例においては膜厚が2μmを越え、かつxがEBU規格から大きくずれている。一方で、実施例では膜厚が1〜2μm以下で、かつEBU規格を達成している。
【0047】
【表1】
【0048】
【発明の効果】
本発明により、膜厚が1〜2μmの青のカラーフィルタが形成できるようになり、また色度特性においてEBU規格を満足させるカラー液晶ディスプレーが得らことができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】バックライトユニット1の発光スペクトル
【図2】バックライトユニット2の発光スペクトル
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