JPH11133227A - フルカラーパネルディスプレイのカラーフィルター層用着色組成物、カラーフィルター層の製造方法及びカラーフィルター層を付した物品 - Google Patents
フルカラーパネルディスプレイのカラーフィルター層用着色組成物、カラーフィルター層の製造方法及びカラーフィルター層を付した物品Info
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- JPH11133227A JPH11133227A JP31286897A JP31286897A JPH11133227A JP H11133227 A JPH11133227 A JP H11133227A JP 31286897 A JP31286897 A JP 31286897A JP 31286897 A JP31286897 A JP 31286897A JP H11133227 A JPH11133227 A JP H11133227A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 フルカラーフラットパネルプラズマディスプ
レイ等の表示パネルの画素として使用されている蛍光発
光体の三原色の自然の発色を補正し、色再現性に優れ、
シャープな画像情報の表示を可能とするフルカラー発光
型フラットパネルディスプレイの表示パネルのカラーフ
ィルター層用着色組成物及びカラーフィルター層の製造
方法を提供すること。 【手段】 フルカラー発光型フラットパネルディスプレ
イの表示パネルの基板のカラーフィルター層を形成する
ための着色組成物において、使用される着色剤が赤色蛍
光体、緑色蛍光体或は青色蛍光体の色補正をするための
有彩色無機顔料を含有することを特徴とするフルカラー
発光型フラットパネルディスプレイのカラーフィルター
層用着色組成物。
レイ等の表示パネルの画素として使用されている蛍光発
光体の三原色の自然の発色を補正し、色再現性に優れ、
シャープな画像情報の表示を可能とするフルカラー発光
型フラットパネルディスプレイの表示パネルのカラーフ
ィルター層用着色組成物及びカラーフィルター層の製造
方法を提供すること。 【手段】 フルカラー発光型フラットパネルディスプレ
イの表示パネルの基板のカラーフィルター層を形成する
ための着色組成物において、使用される着色剤が赤色蛍
光体、緑色蛍光体或は青色蛍光体の色補正をするための
有彩色無機顔料を含有することを特徴とするフルカラー
発光型フラットパネルディスプレイのカラーフィルター
層用着色組成物。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、テレビジョン、テ
レビジョン電話等の家庭用及び事務用受像機器、パーソ
ナルコンピューター、ワードプロセッサー等の事務用機
器、ファクトリーオートメーション機器、店舗用自動制
御機器、計測機器等のディスプレイに使用されるフルカ
ラー発光型フラットパネルディスプレイの表示パネルに
カラーフィルター層(以下単にCF層という)を形成す
るために使用される有彩色着色組成物、該CF層の製造
方法及び該CF層を付した物品に関する。
レビジョン電話等の家庭用及び事務用受像機器、パーソ
ナルコンピューター、ワードプロセッサー等の事務用機
器、ファクトリーオートメーション機器、店舗用自動制
御機器、計測機器等のディスプレイに使用されるフルカ
ラー発光型フラットパネルディスプレイの表示パネルに
カラーフィルター層(以下単にCF層という)を形成す
るために使用される有彩色着色組成物、該CF層の製造
方法及び該CF層を付した物品に関する。
【0002】更に詳しくは、本発明はプラズマディスプ
レイ等のディスプレイの表示パネルの基板にCF層を形
成させるための赤色、緑色及び青色蛍光体を補色する有
彩色無機顔料を含有する着色組成物において、有彩色無
機顔料として、優れた着色力及び耐紫外線性、耐電子線
性、耐光性、耐熱性等の優れた堅牢性を有する酸化物、
硫化物及び複合酸化物有彩色無機顔料を用いたCF層用
着色組成物、それを使用したCF層の製造方法及びその
方法で製造したCF層を付した物品に関する。
レイ等のディスプレイの表示パネルの基板にCF層を形
成させるための赤色、緑色及び青色蛍光体を補色する有
彩色無機顔料を含有する着色組成物において、有彩色無
機顔料として、優れた着色力及び耐紫外線性、耐電子線
性、耐光性、耐熱性等の優れた堅牢性を有する酸化物、
硫化物及び複合酸化物有彩色無機顔料を用いたCF層用
着色組成物、それを使用したCF層の製造方法及びその
方法で製造したCF層を付した物品に関する。
【0003】
【発明が解決しようとしている課題】発光型フラットパ
ネルディスプレイのフルカラー表示パネルとして、赤色
(以下Rと称す)、緑色(以下Gと称す)及び青色(以
下Bと称す)3原色の発光素子の種類によって種々の表
示方法のものが用いられてれている。例えば、電子線や
紫外線によって励起されたR、G、B三原色蛍光体の発
光による方法、R、G、B三原色の発光ダイオードの発
光による方法或は放電ガスによる発光による方法により
フルカラー表示されている。
ネルディスプレイのフルカラー表示パネルとして、赤色
(以下Rと称す)、緑色(以下Gと称す)及び青色(以
下Bと称す)3原色の発光素子の種類によって種々の表
示方法のものが用いられてれている。例えば、電子線や
紫外線によって励起されたR、G、B三原色蛍光体の発
光による方法、R、G、B三原色の発光ダイオードの発
光による方法或は放電ガスによる発光による方法により
フルカラー表示されている。
【0004】一般に表示パネルの画素としては、R、
G、B三原色を鮮明に、正確に表示できることが必須の
条件であるが、発光型ディスプレイにおいては蛍光発光
体の発光色の波長の問題がなかなか困難な問題であっ
た。自然の発色ではディスプレイの三原色としては発光
の波長が広くなってしまうことが多く、そのために画素
の三原色の光としてはシャープ性に欠け、表示パネルと
しての色情報の再現性や鮮明性等の表示機能に欠けてし
まうという欠点を有していた。
G、B三原色を鮮明に、正確に表示できることが必須の
条件であるが、発光型ディスプレイにおいては蛍光発光
体の発光色の波長の問題がなかなか困難な問題であっ
た。自然の発色ではディスプレイの三原色としては発光
の波長が広くなってしまうことが多く、そのために画素
の三原色の光としてはシャープ性に欠け、表示パネルと
しての色情報の再現性や鮮明性等の表示機能に欠けてし
まうという欠点を有していた。
【0005】カラープラズマディスプレイパネルの場合
は、放電セルと呼ばれる三原色の画素内で、グロー放電
によって発生した紫外線によって紫外線励起蛍光体を励
起発光させ、可視光に変換された発光が得られるという
発光原理によっている。発光化合物としては後述するよ
うな蛍光発光体が使用されているが、それらの発光色は
実用できる色相、彩度及び明度を有してはいるが、表示
パネルとしてより高度に且つ正確に画像情報の再現、表
示及び伝達が要求されており、その点では蛍光発光体の
自然の発色ではディスプレイの三原色としては発光の波
長が広くなってしまうものが多く、そのために画素の三
原色の光としてはシャープ性に欠け、表示パネルとして
の色情報の再現性や鮮明性等の表示機能に欠けてしまう
という欠点を有し、三原色画素としての色相及び彩度の
改良が求められている。
は、放電セルと呼ばれる三原色の画素内で、グロー放電
によって発生した紫外線によって紫外線励起蛍光体を励
起発光させ、可視光に変換された発光が得られるという
発光原理によっている。発光化合物としては後述するよ
うな蛍光発光体が使用されているが、それらの発光色は
実用できる色相、彩度及び明度を有してはいるが、表示
パネルとしてより高度に且つ正確に画像情報の再現、表
示及び伝達が要求されており、その点では蛍光発光体の
自然の発色ではディスプレイの三原色としては発光の波
長が広くなってしまうものが多く、そのために画素の三
原色の光としてはシャープ性に欠け、表示パネルとして
の色情報の再現性や鮮明性等の表示機能に欠けてしまう
という欠点を有し、三原色画素としての色相及び彩度の
改良が求められている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、表示パネ
ルの画素の発光色の色相及び彩度を改良するために、紫
外線励起蛍光体を有彩色無機顔料で色補正をすることに
よって発光した可視光の波長を制御し、色純度を上げる
ことができることを見い出し、それに使用しうる有彩色
無機顔料を種々検討した結果、特定の無機顔料が物性及
び性質に優れ、上記の問題解決に有効な手段を与えるこ
とを見出し本発明を完成した。
ルの画素の発光色の色相及び彩度を改良するために、紫
外線励起蛍光体を有彩色無機顔料で色補正をすることに
よって発光した可視光の波長を制御し、色純度を上げる
ことができることを見い出し、それに使用しうる有彩色
無機顔料を種々検討した結果、特定の無機顔料が物性及
び性質に優れ、上記の問題解決に有効な手段を与えるこ
とを見出し本発明を完成した。
【0007】即ち、本発明は、フルカラー発光型フラッ
トパネルディスプレイの表示パネルの基板のCF層を形
成するための着色組成物において、使用される着色剤が
赤色蛍光体、緑色蛍光体或は青色蛍光体の色補正をする
ための有彩色無機顔料を含有することを特徴とするフル
カラー発光型フラットパネルディスプレイのCF層用着
色組成物、該着色組成物を使用するCF層の製造方法及
びその結果得られるCF層を付した物品である。
トパネルディスプレイの表示パネルの基板のCF層を形
成するための着色組成物において、使用される着色剤が
赤色蛍光体、緑色蛍光体或は青色蛍光体の色補正をする
ための有彩色無機顔料を含有することを特徴とするフル
カラー発光型フラットパネルディスプレイのCF層用着
色組成物、該着色組成物を使用するCF層の製造方法及
びその結果得られるCF層を付した物品である。
【0008】
【発明の実施の形態】次に好ましい実施の形態により本
発明を更に詳しく説明する。本発明のCF層用着色組成
物は、フルカラー発光型フラットパネルディスプレイの
表示パネルにおける蛍光層の発色した赤色、緑色及び青
色のそれぞれの色の色補正をする為のものであり、後述
する如く酸化物、硫化物或は複合酸化物系の有彩色無機
顔料を感光性或いは非感光性樹脂ワニス等に練肉分散さ
せたものであり、従来公知の方法に準じて、例えば、フ
ルカラーフラットパネルプラズマディスプレイの表示パ
ネル(以下単に表示パネルという)のガラス基板等にパ
ターンを形成することにより、所望のCF層を形成する
ことができるものである。
発明を更に詳しく説明する。本発明のCF層用着色組成
物は、フルカラー発光型フラットパネルディスプレイの
表示パネルにおける蛍光層の発色した赤色、緑色及び青
色のそれぞれの色の色補正をする為のものであり、後述
する如く酸化物、硫化物或は複合酸化物系の有彩色無機
顔料を感光性或いは非感光性樹脂ワニス等に練肉分散さ
せたものであり、従来公知の方法に準じて、例えば、フ
ルカラーフラットパネルプラズマディスプレイの表示パ
ネル(以下単に表示パネルという)のガラス基板等にパ
ターンを形成することにより、所望のCF層を形成する
ことができるものである。
【0009】表示パネルの基板の蛍光体層を形成するた
めの蛍光発光体は、従来公知の蛍光体が使用され、例え
ば、赤色カラーフィルターとしては(Y,Gd)B
O3:Eu等、緑色カラーフィルターとしてはBaAl
12O19:Mn、Zn2SiO4:Mn等、青色カラーフィ
ルターとしてはBaMgAl14O23:Eu2+、BaMg
2Al16O27:Eu等が使用される。
めの蛍光発光体は、従来公知の蛍光体が使用され、例え
ば、赤色カラーフィルターとしては(Y,Gd)B
O3:Eu等、緑色カラーフィルターとしてはBaAl
12O19:Mn、Zn2SiO4:Mn等、青色カラーフィ
ルターとしてはBaMgAl14O23:Eu2+、BaMg
2Al16O27:Eu等が使用される。
【0010】本発明のCF層用着色組成物に使用される
酸化物、硫化物及び複合酸化物系有彩色無機顔料につい
て説明する。赤色蛍光体の色補正をするために使用され
る有彩色無機顔料として好ましい顔料は、赤色酸化鉄顔
料、赤色カドミウム顔料等であり、更に好ましくはその
BET比表面積が30m2/g以上の微粒子顔料であ
り、分光透過率曲線において波長に対する顔料の吸収曲
線がシャープになり、透過率が向上する。
酸化物、硫化物及び複合酸化物系有彩色無機顔料につい
て説明する。赤色蛍光体の色補正をするために使用され
る有彩色無機顔料として好ましい顔料は、赤色酸化鉄顔
料、赤色カドミウム顔料等であり、更に好ましくはその
BET比表面積が30m2/g以上の微粒子顔料であ
り、分光透過率曲線において波長に対する顔料の吸収曲
線がシャープになり、透過率が向上する。
【0011】又、緑色蛍光体及び青色蛍光体の色補正を
するために使用される有彩色無機顔料は、それぞれ酸化
物系及び複合酸化物系の緑色及び青色顔料が好ましく、
更に好ましくはそのBET比表面積が30m2/g以上
の微粒子顔料であり、同様に分光透過率曲線において波
長に対する顔料の吸収曲線がシャープになり、透過率が
向上する。
するために使用される有彩色無機顔料は、それぞれ酸化
物系及び複合酸化物系の緑色及び青色顔料が好ましく、
更に好ましくはそのBET比表面積が30m2/g以上
の微粒子顔料であり、同様に分光透過率曲線において波
長に対する顔料の吸収曲線がシャープになり、透過率が
向上する。
【0012】赤色酸化鉄顔料は酸化第二鉄を主成分とす
る合成赤色酸化鉄(ピグメントレッド101)であり、
乾式の熱分解法と水中で空気等により酸化する湿式法が
あるが、湿式法で製造された微粒子タイプが好ましい。
顔料として耐薬品性、耐熱性、耐光性、耐水性、耐溶剤
性等の諸性質に優れた特性を有し、又、ワニス中で分散
性も良好であり、保存安定性にも優れている。
る合成赤色酸化鉄(ピグメントレッド101)であり、
乾式の熱分解法と水中で空気等により酸化する湿式法が
あるが、湿式法で製造された微粒子タイプが好ましい。
顔料として耐薬品性、耐熱性、耐光性、耐水性、耐溶剤
性等の諸性質に優れた特性を有し、又、ワニス中で分散
性も良好であり、保存安定性にも優れている。
【0013】複合酸化物顔料は2種類以上の金属の酸化
物からなる顔料で、高温で焼成して作られており、顔料
として耐薬品性、耐熱性、耐光性、耐水性、耐溶剤性等
の諸性質に優れた特性を有し、又、ワニス中で分散性も
良好であり、保存安定性にも優れている。特に耐熱性に
ついては他の有彩色無機顔料に比べて優れており、約8
00℃まで安定に使用される。
物からなる顔料で、高温で焼成して作られており、顔料
として耐薬品性、耐熱性、耐光性、耐水性、耐溶剤性等
の諸性質に優れた特性を有し、又、ワニス中で分散性も
良好であり、保存安定性にも優れている。特に耐熱性に
ついては他の有彩色無機顔料に比べて優れており、約8
00℃まで安定に使用される。
【0014】プラズマディスプレイの表示パネルのCF
層形成時の高温の焼き付け工程においても安定であり、
最も適切な顔料である代表的な複合酸化物緑色顔料とし
てはチタン−亜鉛−コバルト−ニッケル系、コバルト−
アルミニウム−クロム系或はコバルト−アルミニウム−
クロム−チタン系等の二種以上の金属を主金属成分とす
る複合酸化物顔料等が挙げられる。
層形成時の高温の焼き付け工程においても安定であり、
最も適切な顔料である代表的な複合酸化物緑色顔料とし
てはチタン−亜鉛−コバルト−ニッケル系、コバルト−
アルミニウム−クロム系或はコバルト−アルミニウム−
クロム−チタン系等の二種以上の金属を主金属成分とす
る複合酸化物顔料等が挙げられる。
【0015】又、複合酸化物青色顔料としてはコバルト
−アルミニウム系或はコバルト−アルミニウム−クロム
系等の二種以上の金属を主金属成分とする複合酸化物顔
料等が挙げられる。これらは単独或は混合して使用され
る。これらの結晶構造としてはスピネル型或は逆スピネ
ル型である。
−アルミニウム系或はコバルト−アルミニウム−クロム
系等の二種以上の金属を主金属成分とする複合酸化物顔
料等が挙げられる。これらは単独或は混合して使用され
る。これらの結晶構造としてはスピネル型或は逆スピネ
ル型である。
【0016】具体的には、複合酸化物青色顔料としては
C.I.ピグメントブルー28(コバルト−アルミニウ
ム系)、C.I.ピグメントブルー36(コバルト−ア
ルミニウム−クロム系)等が挙げられ、複合酸化物緑色
顔料としてはC.I.ピグメントグリーン26(コバル
ト−アルミニウム−クロム系)、C.I.ピグメントグ
リーン50(チタン−ニッケル−コバルト−亜鉛系)等
が好ましいものとして挙げられる。
C.I.ピグメントブルー28(コバルト−アルミニウ
ム系)、C.I.ピグメントブルー36(コバルト−ア
ルミニウム−クロム系)等が挙げられ、複合酸化物緑色
顔料としてはC.I.ピグメントグリーン26(コバル
ト−アルミニウム−クロム系)、C.I.ピグメントグ
リーン50(チタン−ニッケル−コバルト−亜鉛系)等
が好ましいものとして挙げられる。
【0017】複合酸化物有彩色無機顔料の製造方法であ
る乾式合成法、湿式合成法及び均一沈殿法及びそれらの
方法による顔料の特性について述べる。従来一般に使用
されていた複合酸化物青色顔料製造法は乾式合成法であ
って、これは構成金属成分の酸化物等を混合燒結させる
合成法であり、構成金属成分の酸化物、水酸化物或は炭
酸塩を均一に混合し、フラックスの存在下で凡そ600
℃以上の所定温度で焼成し、次いで燒結した粗大粒子を
強力な粉砕機により粉砕して顔料化する製造法であり、
顔料の一次粒子は平均粒子径が凡そ0.3〜0.7μm
であり、顔料のBET比表面積は5m2/g程度であ
る。
る乾式合成法、湿式合成法及び均一沈殿法及びそれらの
方法による顔料の特性について述べる。従来一般に使用
されていた複合酸化物青色顔料製造法は乾式合成法であ
って、これは構成金属成分の酸化物等を混合燒結させる
合成法であり、構成金属成分の酸化物、水酸化物或は炭
酸塩を均一に混合し、フラックスの存在下で凡そ600
℃以上の所定温度で焼成し、次いで燒結した粗大粒子を
強力な粉砕機により粉砕して顔料化する製造法であり、
顔料の一次粒子は平均粒子径が凡そ0.3〜0.7μm
であり、顔料のBET比表面積は5m2/g程度であ
る。
【0018】乾式法の顔料のように粒子径の大きい顔料
の方がワニスに分散させて着色コーティング剤にした時
の顔料の含有率が高くでき、又、ほぼ同じ顔料含有量で
は着色コーティング剤の粘度を低くすることができる。
これに対し、湿式合成法は構成金属成分であるコバル
ト、アルミニウム或は更にチタン及び/又はクロムの塩
類を水中に溶解し、沈殿剤の添加によって酸化物や水酸
化物或は炭酸塩のような熱処理により酸化物となる化合
物の共沈を作り、これを焼成し、粉砕して顔料化する製
造法であり、顔料のBET比表面積は凡そ30〜120
m2/gを示し、その一次粒子の平均粒子径は凡そ0.
3μm以下である。
の方がワニスに分散させて着色コーティング剤にした時
の顔料の含有率が高くでき、又、ほぼ同じ顔料含有量で
は着色コーティング剤の粘度を低くすることができる。
これに対し、湿式合成法は構成金属成分であるコバル
ト、アルミニウム或は更にチタン及び/又はクロムの塩
類を水中に溶解し、沈殿剤の添加によって酸化物や水酸
化物或は炭酸塩のような熱処理により酸化物となる化合
物の共沈を作り、これを焼成し、粉砕して顔料化する製
造法であり、顔料のBET比表面積は凡そ30〜120
m2/gを示し、その一次粒子の平均粒子径は凡そ0.
3μm以下である。
【0019】又、均一沈殿法と呼称する新しい合成法が
あり、コバルト、アルミニウム或は更にチタン及び/又
はクロムの塩類と尿素を水中に溶解し、これを加熱する
ことによって酸化物や水酸化物或は炭酸塩の共沈を作
り、これを焼成し、粉砕して顔料化する製造法であり、
得られた顔料のBET比表面積は凡そ40〜120m2
/gであり、一次粒子の平均粒子径としては凡そ0.1
μm以下である。上記した如く、合成の方法により得ら
れた顔料の平均粒子径やBET比表面積は異なってい
る。乾式合成法による顔料に比べ、湿式合成法や均一沈
殿法による顔料では、その比表面積はBET比表面積で
見ると6〜20倍以上に大きくすることができ、一次粒
子の平均粒子径を非常に小さくすることができる。
あり、コバルト、アルミニウム或は更にチタン及び/又
はクロムの塩類と尿素を水中に溶解し、これを加熱する
ことによって酸化物や水酸化物或は炭酸塩の共沈を作
り、これを焼成し、粉砕して顔料化する製造法であり、
得られた顔料のBET比表面積は凡そ40〜120m2
/gであり、一次粒子の平均粒子径としては凡そ0.1
μm以下である。上記した如く、合成の方法により得ら
れた顔料の平均粒子径やBET比表面積は異なってい
る。乾式合成法による顔料に比べ、湿式合成法や均一沈
殿法による顔料では、その比表面積はBET比表面積で
見ると6〜20倍以上に大きくすることができ、一次粒
子の平均粒子径を非常に小さくすることができる。
【0020】従って、顔料としては着色力及び鮮明性等
の特性の向上を図ることができ、本発明の色補正をする
ための顔料としては、前記したように分光透過率曲線に
おいて波長に対する顔料の吸収曲線がシャープになり、
透過率が向上し、透過光が鮮明となる。本発明に使用さ
れる複合酸化物青色顔料はBET比表面積の大きさを目
安として示すと30m2/g以上の顔料が好ましい。
の特性の向上を図ることができ、本発明の色補正をする
ための顔料としては、前記したように分光透過率曲線に
おいて波長に対する顔料の吸収曲線がシャープになり、
透過率が向上し、透過光が鮮明となる。本発明に使用さ
れる複合酸化物青色顔料はBET比表面積の大きさを目
安として示すと30m2/g以上の顔料が好ましい。
【0021】前記した湿式合成法及び均一沈殿法につい
て好ましい実施態様を述べると、複合酸化物青色顔料の
各構成元素の塩は硫酸塩、硝酸塩、炭酸塩、塩化物、酢
酸塩等従来複合酸化物顔料を製造する時に使用されてい
るものは全て使用することができる。混合塩水溶液の濃
度は約5〜50重量%程度の濃度とするのが適当であ
る。沈殿剤は苛性ソーダ、炭酸ソーダ、重炭酸ソーダ等
が適当である。沈澱物の乾燥物を酸化性雰囲気下で90
0〜1200℃の温度で30分〜1時間焼成すると、完
全なスピネル構造の複合酸化物顔料が得られる。
て好ましい実施態様を述べると、複合酸化物青色顔料の
各構成元素の塩は硫酸塩、硝酸塩、炭酸塩、塩化物、酢
酸塩等従来複合酸化物顔料を製造する時に使用されてい
るものは全て使用することができる。混合塩水溶液の濃
度は約5〜50重量%程度の濃度とするのが適当であ
る。沈殿剤は苛性ソーダ、炭酸ソーダ、重炭酸ソーダ等
が適当である。沈澱物の乾燥物を酸化性雰囲気下で90
0〜1200℃の温度で30分〜1時間焼成すると、完
全なスピネル構造の複合酸化物顔料が得られる。
【0022】本発明においては、上記の複合酸化物顔料
は必要に応じてその表面を酸化ケイ素系或はガラス質系
無機材料等の無機表面処理性化合物で表面処理すること
ができる。それによって、特に微粒子化された顔料の分
散性等も改良される。又、焼成時に低融ガラスバインダ
ーへの親和性向上によるガラス基板への焼き付けが良く
なる。酸化ケイ素系或はガラス質系無機材料としては水
和無定形シリカ、無水無定形シリカ、それらの混合物、
低融ガラス質等が挙げられる。
は必要に応じてその表面を酸化ケイ素系或はガラス質系
無機材料等の無機表面処理性化合物で表面処理すること
ができる。それによって、特に微粒子化された顔料の分
散性等も改良される。又、焼成時に低融ガラスバインダ
ーへの親和性向上によるガラス基板への焼き付けが良く
なる。酸化ケイ素系或はガラス質系無機材料としては水
和無定形シリカ、無水無定形シリカ、それらの混合物、
低融ガラス質等が挙げられる。
【0023】これらの無機材料による表面処理は、従来
公知のこれらシリカ或はガラスコーティングの形成方法
により行われる。例えば、上記の有彩色無機顔料を必要
に応じてシランカップリング剤等で処理し、それを水中
に微細に分散させ、これに珪酸ナトリウム、珪酸カリウ
ム等の水溶液を、場合によりそれに硝酸鉛水溶液を加え
た液と希硫酸水溶液を同時に滴下ないし流下して添加
し、攪拌する方法、又、これら顔料をエタノール等の溶
媒中に微細に分散させ、これにテトラエチルオルソシリ
ケートやテトラメチルオルソシリケート等、場合により
それに有機鉛を添加し、加水分解反応及び縮合反応させ
る方法等によって得られる。生成した処理顔料において
は、有彩色無機顔料の表面は無定形シリカ、低融ガラス
質及びそれらの混合物でほぼ均質に表面処理される。
公知のこれらシリカ或はガラスコーティングの形成方法
により行われる。例えば、上記の有彩色無機顔料を必要
に応じてシランカップリング剤等で処理し、それを水中
に微細に分散させ、これに珪酸ナトリウム、珪酸カリウ
ム等の水溶液を、場合によりそれに硝酸鉛水溶液を加え
た液と希硫酸水溶液を同時に滴下ないし流下して添加
し、攪拌する方法、又、これら顔料をエタノール等の溶
媒中に微細に分散させ、これにテトラエチルオルソシリ
ケートやテトラメチルオルソシリケート等、場合により
それに有機鉛を添加し、加水分解反応及び縮合反応させ
る方法等によって得られる。生成した処理顔料において
は、有彩色無機顔料の表面は無定形シリカ、低融ガラス
質及びそれらの混合物でほぼ均質に表面処理される。
【0024】これら無機系被覆材料の処理量は、有彩色
無機顔料の表面が被覆される量が必要であり、100重
量部当たり1〜100重量部、好ましくは3〜50重量
部の割合で処理される。顔料粒子の粒子径及び比表面積
の大小によりそれに見合った量で処理することが望まし
く、顔料の吸油量を目安としてもよい。又、これらの被
覆は同一の有彩色無機顔料に対して多重に行ってもよ
い。
無機顔料の表面が被覆される量が必要であり、100重
量部当たり1〜100重量部、好ましくは3〜50重量
部の割合で処理される。顔料粒子の粒子径及び比表面積
の大小によりそれに見合った量で処理することが望まし
く、顔料の吸油量を目安としてもよい。又、これらの被
覆は同一の有彩色無機顔料に対して多重に行ってもよ
い。
【0025】被覆した無機系材料の量が過少であると分
散性や分散安定性等の改良が不十分であり、過剰である
と顔料の含有率が下がるために所望の着色度を確保する
ために多量の表面処理顔料を必要とする。更に、必要に
応じて、顔料に荷電性や親媒性を付与し、着色組成物の
製造時の分散性、保存後の分散安定性や再分散性等の改
良或はフォトリソグラフィー法におけるエッチング特性
を向上させる等のために上記した有彩色無機顔料の表面
を親媒性重合体で被覆表面処理することができる。親媒
性重合体としては、公知の重合体が使用されるが、例え
ば、ポリ(メタ)アクリレート系重合体、エポキシ系重
合体、ポリウレタン系重合体、ポリエステル系重合体、
セルロース誘導体等が好ましいものであり、CF層をパ
ターン化し焼成する際に燃焼してなくなる重合体が望ま
しい。
散性や分散安定性等の改良が不十分であり、過剰である
と顔料の含有率が下がるために所望の着色度を確保する
ために多量の表面処理顔料を必要とする。更に、必要に
応じて、顔料に荷電性や親媒性を付与し、着色組成物の
製造時の分散性、保存後の分散安定性や再分散性等の改
良或はフォトリソグラフィー法におけるエッチング特性
を向上させる等のために上記した有彩色無機顔料の表面
を親媒性重合体で被覆表面処理することができる。親媒
性重合体としては、公知の重合体が使用されるが、例え
ば、ポリ(メタ)アクリレート系重合体、エポキシ系重
合体、ポリウレタン系重合体、ポリエステル系重合体、
セルロース誘導体等が好ましいものであり、CF層をパ
ターン化し焼成する際に燃焼してなくなる重合体が望ま
しい。
【0026】前記した様に複合酸化物有彩色無機顔料の
特長の一つは、顔料が高温で焼成されてつくられた特定
の結晶構造を持つ複合金属酸化物からなっているために
耐熱性が高く、有機物が燃焼する温度、例えば、450
℃〜900℃においても変化しないで十分に耐えること
である。
特長の一つは、顔料が高温で焼成されてつくられた特定
の結晶構造を持つ複合金属酸化物からなっているために
耐熱性が高く、有機物が燃焼する温度、例えば、450
℃〜900℃においても変化しないで十分に耐えること
である。
【0027】従って、表示パネルのように、CF層をパ
ターン化した後に焼成方法で製造する場合においては、
複合酸化物有彩色無機顔料は、それに無機系バインダー
として低融ガラスフリット成分やエトキシシリカ等の有
機シリカに有機鉛を加えたもの等を使用することができ
る。
ターン化した後に焼成方法で製造する場合においては、
複合酸化物有彩色無機顔料は、それに無機系バインダー
として低融ガラスフリット成分やエトキシシリカ等の有
機シリカに有機鉛を加えたもの等を使用することができ
る。
【0028】又、CF層の形成に際しては、基板上に予
め低融点ガラス質を全面或いはパターン部分に塗布して
おき、その上にCF層をパターン化し、焼成することも
できる。低融ガラスフリット成分としては、例えば、酸
化鉛・酸化ケイ素・酸化ホウ素を主成分とする鉛ホウケ
イ酸系ガラスの微細粉末であり、その組成によりおよそ
焼成温度が500℃の低温焼成ガラスフリットからおよ
そ700℃の高温焼成のガラスフリットがあり、それら
は副成分として酸化ナトリウム、酸化チタン、酸化ジル
コニウム、酸化リチウム、酸化アルミニウム等が加えら
れたものである。
め低融点ガラス質を全面或いはパターン部分に塗布して
おき、その上にCF層をパターン化し、焼成することも
できる。低融ガラスフリット成分としては、例えば、酸
化鉛・酸化ケイ素・酸化ホウ素を主成分とする鉛ホウケ
イ酸系ガラスの微細粉末であり、その組成によりおよそ
焼成温度が500℃の低温焼成ガラスフリットからおよ
そ700℃の高温焼成のガラスフリットがあり、それら
は副成分として酸化ナトリウム、酸化チタン、酸化ジル
コニウム、酸化リチウム、酸化アルミニウム等が加えら
れたものである。
【0029】CF層用着色組成物は、基板への塗布方
法、パターンの形成方法等によって着色組成物の構成、
ワニス、添加剤類が決められる。CF層用着色組成物を
用いてCF層を形成する方法としては、例えば、孔版ス
クリーン印刷、凹版グラビア印刷、オフセット凹版印
刷、オフセット平版印刷、凸版印刷等の各種印刷法、電
着塗装法、電子印刷法、静電印刷法、熱転写法等が挙げ
られる。
法、パターンの形成方法等によって着色組成物の構成、
ワニス、添加剤類が決められる。CF層用着色組成物を
用いてCF層を形成する方法としては、例えば、孔版ス
クリーン印刷、凹版グラビア印刷、オフセット凹版印
刷、オフセット平版印刷、凸版印刷等の各種印刷法、電
着塗装法、電子印刷法、静電印刷法、熱転写法等が挙げ
られる。
【0030】感光性の着色組成物を使用してフォトリソ
グラフィー法でCF層を形成する方法としては、例え
ば、スピンコーティングやロールコーティング等により
全面塗布し、フォトリソグラフィーによりパターン化す
る方法、印刷法や熱転写法等により粗パターンを形成し
た後にフォトリソグラフィーにより精密なパターンを形
成する方法等が使用される。着色組成物を製造する為
に、有彩色無機顔料或は更に上記した無機系バインダー
を加たものを分散させるためのワニスとしては、上記し
た塗布方法、パターン形成方法によってそれぞれ適する
従来公知の非感光性及び感光性のワニスが用いられる。
グラフィー法でCF層を形成する方法としては、例え
ば、スピンコーティングやロールコーティング等により
全面塗布し、フォトリソグラフィーによりパターン化す
る方法、印刷法や熱転写法等により粗パターンを形成し
た後にフォトリソグラフィーにより精密なパターンを形
成する方法等が使用される。着色組成物を製造する為
に、有彩色無機顔料或は更に上記した無機系バインダー
を加たものを分散させるためのワニスとしては、上記し
た塗布方法、パターン形成方法によってそれぞれ適する
従来公知の非感光性及び感光性のワニスが用いられる。
【0031】非感光性のワニスとしては、例えば、孔版
スクリーンインキ、凹版グラビヤインキ、オフセット凹
版インキ、オフセット平版インキ、凸版インキ等の印刷
インキに使用するワニス、電着塗装に使用するワニス、
電子印刷や静電印刷の現像剤に使用するワニス、熱転写
リボンに使用するワニス等が挙げられ、感光性のワニス
として、例えば、紫外線硬化型インキ、電子線硬化型イ
ンキ等に用いられる感光性樹脂ワニス等が挙げられ、更
に上記した塗布方法及びフォトリソグラフィーの方法等
により適したワニスが使用できる。
スクリーンインキ、凹版グラビヤインキ、オフセット凹
版インキ、オフセット平版インキ、凸版インキ等の印刷
インキに使用するワニス、電着塗装に使用するワニス、
電子印刷や静電印刷の現像剤に使用するワニス、熱転写
リボンに使用するワニス等が挙げられ、感光性のワニス
として、例えば、紫外線硬化型インキ、電子線硬化型イ
ンキ等に用いられる感光性樹脂ワニス等が挙げられ、更
に上記した塗布方法及びフォトリソグラフィーの方法等
により適したワニスが使用できる。
【0032】非感光性樹脂バインダーの例としては、セ
ルロースアセテートブチレート系樹脂、ニトロセルロー
ス系樹脂、スチレン系(共)重合体、ポリビニルブチラ
ート系樹脂、アミノアルキッド系樹脂、ポリエステル系
樹脂、アミノ樹脂変性ポリエステル樹脂、ポリウレタン
系樹脂、アクリルポリオールウレタン系樹脂、可溶性ポ
リアミド系樹脂、可溶性ポリイミド系樹脂等、カゼイ
ン、ヒドロキシエチルセルロース、スチレン−マレイン
酸エステル系共重合体の水溶性塩、(メタ)アクリルエ
ステル系(共)重合体の水溶性塩、水溶性アミノアルキ
ッド系樹脂、水溶性アミノ樹脂変性ポリエステル系樹
脂、水溶性ポリアミド系樹脂等が挙げられ、これらは単
独或いは組み合わせて使用される。有彩色無機顔料と上
記のバインダーを従来公知の方法により、混合、分散混
練することにより本発明の着色組成物が得られる。
ルロースアセテートブチレート系樹脂、ニトロセルロー
ス系樹脂、スチレン系(共)重合体、ポリビニルブチラ
ート系樹脂、アミノアルキッド系樹脂、ポリエステル系
樹脂、アミノ樹脂変性ポリエステル樹脂、ポリウレタン
系樹脂、アクリルポリオールウレタン系樹脂、可溶性ポ
リアミド系樹脂、可溶性ポリイミド系樹脂等、カゼイ
ン、ヒドロキシエチルセルロース、スチレン−マレイン
酸エステル系共重合体の水溶性塩、(メタ)アクリルエ
ステル系(共)重合体の水溶性塩、水溶性アミノアルキ
ッド系樹脂、水溶性アミノ樹脂変性ポリエステル系樹
脂、水溶性ポリアミド系樹脂等が挙げられ、これらは単
独或いは組み合わせて使用される。有彩色無機顔料と上
記のバインダーを従来公知の方法により、混合、分散混
練することにより本発明の着色組成物が得られる。
【0033】感光性の樹脂ワニスとしては、例えば、紫
外線硬化性インキ、電子線硬化性インキ等に用いられ
る、特にフォトリソグラフィーとエッチングによるパタ
ーン形成方法に使用されている感光性の樹脂ワニスであ
る。例えば、感光性環化ゴム系樹脂、感光性フェノール
系樹脂、感光性(メタ)アクリル系樹脂、感光性スチレ
ン−(メタ)アクリル系樹脂、感光性ポリアミド系樹
脂、感光性ポリイミド系樹脂、感光性の不飽和ポリエス
テル樹脂、ポリエステル系アクリレート樹脂、ポリエポ
キシ系アクリレート樹脂、ポリウレタン系アクリレート
樹脂、ポリエーテル系アクリレート樹脂、ポリオール系
アクリレート樹脂等に反応性希釈剤として従来公知の多
官能性アクリル単量体、必要に応じて有機溶媒や水系媒
体が加えられたワニスが挙げられる。前記の有彩色無機
顔料と上記のワニスにベンゾインエーテル、ベンゾフェ
ノン等の光重合開始剤を加え、従来公知の方法により混
練することにより感光性有彩色無機顔料組成物とするこ
とができる。
外線硬化性インキ、電子線硬化性インキ等に用いられ
る、特にフォトリソグラフィーとエッチングによるパタ
ーン形成方法に使用されている感光性の樹脂ワニスであ
る。例えば、感光性環化ゴム系樹脂、感光性フェノール
系樹脂、感光性(メタ)アクリル系樹脂、感光性スチレ
ン−(メタ)アクリル系樹脂、感光性ポリアミド系樹
脂、感光性ポリイミド系樹脂、感光性の不飽和ポリエス
テル樹脂、ポリエステル系アクリレート樹脂、ポリエポ
キシ系アクリレート樹脂、ポリウレタン系アクリレート
樹脂、ポリエーテル系アクリレート樹脂、ポリオール系
アクリレート樹脂等に反応性希釈剤として従来公知の多
官能性アクリル単量体、必要に応じて有機溶媒や水系媒
体が加えられたワニスが挙げられる。前記の有彩色無機
顔料と上記のワニスにベンゾインエーテル、ベンゾフェ
ノン等の光重合開始剤を加え、従来公知の方法により混
練することにより感光性有彩色無機顔料組成物とするこ
とができる。
【0034】上記の感光性有彩色無機顔料組成物を用い
てCF層を形成する場合には、該顔料組成物を、例え
ば、スピンコート、ロールコート等のコーティング方式
により透明基板上に均一に塗布し、予備乾燥後フォトマ
スクを密着させ、超高圧水銀灯を使用し露光を行う。次
いで現像及び洗浄を行い、必要に応じポストベークを行
うことによりCF層を形成することができる。又、上記
の光重合開始剤に変えて熱重合開始剤を使用して熱重合
性着色組成物とすることができる。
てCF層を形成する場合には、該顔料組成物を、例え
ば、スピンコート、ロールコート等のコーティング方式
により透明基板上に均一に塗布し、予備乾燥後フォトマ
スクを密着させ、超高圧水銀灯を使用し露光を行う。次
いで現像及び洗浄を行い、必要に応じポストベークを行
うことによりCF層を形成することができる。又、上記
の光重合開始剤に変えて熱重合開始剤を使用して熱重合
性着色組成物とすることができる。
【0035】CF層用の有彩色無機顔料着色組成物にお
いて、該顔料に対する有機バインダーの使用割合は、該
顔料100重量部に対して5重量部〜300重量部、好
ましくは10重量部〜およそ200重量部の範囲であ
る。又、前記した無機バインダーである低融ガラスフリ
ットを用いて焼成する方法においては、該顔料に対する
無機バインダーの割合は、顔料100重量部に対し5重
量部〜200重量部、好ましくは10重量部〜およそ1
00重量部の範囲であり、ベーキング温度としては有機
バインダーが全量燃焼してなくなり、且つ無機バインダ
ーが溶融して有彩色無機顔料を固着する温度条件であれ
ばよく、凡そ450〜900℃が望ましい温度条件であ
る。
いて、該顔料に対する有機バインダーの使用割合は、該
顔料100重量部に対して5重量部〜300重量部、好
ましくは10重量部〜およそ200重量部の範囲であ
る。又、前記した無機バインダーである低融ガラスフリ
ットを用いて焼成する方法においては、該顔料に対する
無機バインダーの割合は、顔料100重量部に対し5重
量部〜200重量部、好ましくは10重量部〜およそ1
00重量部の範囲であり、ベーキング温度としては有機
バインダーが全量燃焼してなくなり、且つ無機バインダ
ーが溶融して有彩色無機顔料を固着する温度条件であれ
ばよく、凡そ450〜900℃が望ましい温度条件であ
る。
【0036】発光型フラットパネルディスプレイの表示
パネルの基板のCF層を形成する本発明の製造方法を以
下に述べる。先ず、それぞれ赤色蛍光体、緑色蛍光体或
は青色蛍光体の色補正をするための有彩色無機顔料、該
有彩色無機顔料の熱溶融性バインダーとしての低融ガラ
スフリット及びそれらを分散するための有機質バインダ
ーを含有する着色剤を使用してガラス基板上に蛍光体層
に対応したカラーフィルターパターン状の着色皮膜を形
成させ、次いで凡そ450℃〜900℃の温度にて有機
質バインダーを燃焼させて除去すると共にガラス質バイ
ンダーを熱溶融させ、有彩色無機顔料を基板に固着させ
ることによってCF層が製造される。
パネルの基板のCF層を形成する本発明の製造方法を以
下に述べる。先ず、それぞれ赤色蛍光体、緑色蛍光体或
は青色蛍光体の色補正をするための有彩色無機顔料、該
有彩色無機顔料の熱溶融性バインダーとしての低融ガラ
スフリット及びそれらを分散するための有機質バインダ
ーを含有する着色剤を使用してガラス基板上に蛍光体層
に対応したカラーフィルターパターン状の着色皮膜を形
成させ、次いで凡そ450℃〜900℃の温度にて有機
質バインダーを燃焼させて除去すると共にガラス質バイ
ンダーを熱溶融させ、有彩色無機顔料を基板に固着させ
ることによってCF層が製造される。
【0037】上記の如くして形成されたCF層は、表示
パネルとしてカラープラズマディスプレイパネル、蛍光
表示カラーディスプレイパネル、発光ダイオードカラー
ディスプレイパネル、カソードレイチューブカラーディ
スプレイパネル等に使用され、色相、彩度に優れ、鮮明
でくっきりとした画像を与える。
パネルとしてカラープラズマディスプレイパネル、蛍光
表示カラーディスプレイパネル、発光ダイオードカラー
ディスプレイパネル、カソードレイチューブカラーディ
スプレイパネル等に使用され、色相、彩度に優れ、鮮明
でくっきりとした画像を与える。
【0038】本発明のCF層を付した物品は、上記した
表示パネルに上記の有彩色無機顔料含有着色組成物を使
用したCF層が形成されていることを特徴とするもので
ある。表示パネルの製造の例として、カラープラズマデ
ィスプレイ等の表示パネルについて示す。着色剤とし
て、例えば、複合酸化物有彩色無機顔料を含有する着色
組成物を用いて前面ガラス基板上に前記した方法でCF
層の格子状のパターンを形成させ、次いで透明電極、金
属電極、透明誘電体層、ストライプ隔壁、シール層、酸
化マグネシウム層を形成させる。後面ガラス基板上には
データ電極、白色誘電体層、ストライプ隔壁、青色、緑
色及び赤色のCF層、シール層を形成させる。加工され
た前面ガラス基板及び後面ガラス基板を組み立て、封
着、排気、ガス封入の各工程を行い、組み立てられた回
路部と接続して表示パネルとする。
表示パネルに上記の有彩色無機顔料含有着色組成物を使
用したCF層が形成されていることを特徴とするもので
ある。表示パネルの製造の例として、カラープラズマデ
ィスプレイ等の表示パネルについて示す。着色剤とし
て、例えば、複合酸化物有彩色無機顔料を含有する着色
組成物を用いて前面ガラス基板上に前記した方法でCF
層の格子状のパターンを形成させ、次いで透明電極、金
属電極、透明誘電体層、ストライプ隔壁、シール層、酸
化マグネシウム層を形成させる。後面ガラス基板上には
データ電極、白色誘電体層、ストライプ隔壁、青色、緑
色及び赤色のCF層、シール層を形成させる。加工され
た前面ガラス基板及び後面ガラス基板を組み立て、封
着、排気、ガス封入の各工程を行い、組み立てられた回
路部と接続して表示パネルとする。
【0039】表示パネルのR、G及びB画素を形成する
ための着色組成物及びCF層を形成方法は、従来公知の
ものでよく、例えば、カラープラズマディスプレイパネ
ルに使用するカラーフィルター顔料の好ましい例として
は、例えば、赤色カラーフィルターとして(Y,Gd)
BO3:Eu等、緑色カラーフィルターとしてBaAl
12O19:Mn、Zn2SiO4:Mn等、青色カラーフィ
ルターとしてBaMgAl14O23:Eu2+、BaMg2
Al16O27:Eu等が挙げられ、又、発光ダイオードと
してはInGaN系青色発光ダイオード、GaAlAs
系赤色発光ダイオード、GaP系緑色発光ダイオード等
が挙げられる。
ための着色組成物及びCF層を形成方法は、従来公知の
ものでよく、例えば、カラープラズマディスプレイパネ
ルに使用するカラーフィルター顔料の好ましい例として
は、例えば、赤色カラーフィルターとして(Y,Gd)
BO3:Eu等、緑色カラーフィルターとしてBaAl
12O19:Mn、Zn2SiO4:Mn等、青色カラーフィ
ルターとしてBaMgAl14O23:Eu2+、BaMg2
Al16O27:Eu等が挙げられ、又、発光ダイオードと
してはInGaN系青色発光ダイオード、GaAlAs
系赤色発光ダイオード、GaP系緑色発光ダイオード等
が挙げられる。
【0040】本発明の要点及び好適な実施態様について
要約する以下のようになる。 (1)フルカラー発光型フラットパネルディスプレイの
表示パネルの基板のCF層を形成するための着色組成物
において、使用される着色剤が赤色蛍光体、緑色蛍光体
或は青色蛍光体の色補正をするための有彩色無機顔料を
含有することを特徴とするフルカラーパネルディスプレ
イのCF層用着色組成物。
要約する以下のようになる。 (1)フルカラー発光型フラットパネルディスプレイの
表示パネルの基板のCF層を形成するための着色組成物
において、使用される着色剤が赤色蛍光体、緑色蛍光体
或は青色蛍光体の色補正をするための有彩色無機顔料を
含有することを特徴とするフルカラーパネルディスプレ
イのCF層用着色組成物。
【0041】(2)赤色蛍光体の色補正をするための有
彩色無機顔料が、赤色酸化物顔料或は赤色硫化物及び/
又はセレン化物顔料である上記第(1)項に記載のCF
層用着色組成物。 (3)緑色蛍光体の色補正をするための有彩色無機顔料
が、緑色酸化物顔料である上記第(1)項に記載のCF
層用着色組成物。
彩色無機顔料が、赤色酸化物顔料或は赤色硫化物及び/
又はセレン化物顔料である上記第(1)項に記載のCF
層用着色組成物。 (3)緑色蛍光体の色補正をするための有彩色無機顔料
が、緑色酸化物顔料である上記第(1)項に記載のCF
層用着色組成物。
【0042】(4)青色蛍光体の色補正をするための有
彩色無機顔料が、青色酸化物顔料である上記第(1)項
に記載のCF層用着色組成物。 (5)赤色蛍光体の色補正をするための有彩色無機顔料
が、赤色酸化鉄顔料である上記第(1)項に記載のCF
層用着色組成物。
彩色無機顔料が、青色酸化物顔料である上記第(1)項
に記載のCF層用着色組成物。 (5)赤色蛍光体の色補正をするための有彩色無機顔料
が、赤色酸化鉄顔料である上記第(1)項に記載のCF
層用着色組成物。
【0043】(6)緑色蛍光体の色補正をするための有
彩色無機顔料が、二種以上の金属の酸化物からなる複合
酸化物緑色顔料である上記第(1)項に記載のCF層用
着色組成物。 (7)青色蛍光体の色補正をするための有彩色無機顔料
が、二種以上の金属の酸化物からなる複合酸化物青色顔
料である上記第(1)項に記載のCF層用着色組成物。
彩色無機顔料が、二種以上の金属の酸化物からなる複合
酸化物緑色顔料である上記第(1)項に記載のCF層用
着色組成物。 (7)青色蛍光体の色補正をするための有彩色無機顔料
が、二種以上の金属の酸化物からなる複合酸化物青色顔
料である上記第(1)項に記載のCF層用着色組成物。
【0044】(8)複合酸化物緑色顔料が、チタン−亜
鉛−コバルト−ニッケル、コバルト−アルミニウム−ク
ロム或はコバルト−アルミニウム−クロム−チタンを主
金属成分とする複合酸化物顔料である上記第(6)項に
記載のCF層用着色組成物。 (9)複合酸化物青色顔料が、コバルト−アルミニウム
或はコバルト−アルミニウム−クロムを主金属成分とす
る複合酸化物顔料である上記第(7)項に記載のCF層
用着色組成物。
鉛−コバルト−ニッケル、コバルト−アルミニウム−ク
ロム或はコバルト−アルミニウム−クロム−チタンを主
金属成分とする複合酸化物顔料である上記第(6)項に
記載のCF層用着色組成物。 (9)複合酸化物青色顔料が、コバルト−アルミニウム
或はコバルト−アルミニウム−クロムを主金属成分とす
る複合酸化物顔料である上記第(7)項に記載のCF層
用着色組成物。
【0045】(10)カラーフィルターの色補正をする
ための有彩色無機顔料のBET比表面積が30m2/g
以上である上記第(1)〜(9)のいずれか1項に記載
のCF層用着色組成物。 (11)有彩色無機顔料は、その表面が無定形シリカ及
び/又は低融ガラス質からなる被覆材料で表面処理され
ている上記第(1)〜(10)のいずれか1項に記載の
CF層用着色組成物。 (12)有彩色無機顔料が、熱溶融性バインダーである
低融ガラス質中に分散した着色フリット状で使用される
上記第(1)〜(10)のいずれか1項に記載のCF層
用着色組成物。
ための有彩色無機顔料のBET比表面積が30m2/g
以上である上記第(1)〜(9)のいずれか1項に記載
のCF層用着色組成物。 (11)有彩色無機顔料は、その表面が無定形シリカ及
び/又は低融ガラス質からなる被覆材料で表面処理され
ている上記第(1)〜(10)のいずれか1項に記載の
CF層用着色組成物。 (12)有彩色無機顔料が、熱溶融性バインダーである
低融ガラス質中に分散した着色フリット状で使用される
上記第(1)〜(10)のいずれか1項に記載のCF層
用着色組成物。
【0046】(13)有彩色無機顔料と熱溶融性バイン
ダーである低融ガラスフリットを混合してなる上記第
(1)〜(10)のいずれか1項に記載のCF層用着色
組成物。 (14)フルカラー発光型フラットパネルディスプレイ
の表示パネルの基板のCF層を形成する製造方法におい
て、それぞれ赤色蛍光体、緑色蛍光体或は青色蛍光体の
色補正をするための有彩色無機顔料、該有彩色無機顔料
の熱溶融性バインダーとしての低融ガラスフリット及び
それらを分散するための有機質バインダーを含有する着
色剤を使用してガラス基板上に蛍光体層に対応したカラ
ーフィルターパターン状の着色皮膜を形成させ、凡そ4
50℃〜900℃にて有機質バインダーを燃焼させて除
去すると共にガラス質バインダーを熱溶融させ、有彩色
無機顔料を基板に固着する工程を含むことを特徴とする
CF層の製造方法を提供するものである。
ダーである低融ガラスフリットを混合してなる上記第
(1)〜(10)のいずれか1項に記載のCF層用着色
組成物。 (14)フルカラー発光型フラットパネルディスプレイ
の表示パネルの基板のCF層を形成する製造方法におい
て、それぞれ赤色蛍光体、緑色蛍光体或は青色蛍光体の
色補正をするための有彩色無機顔料、該有彩色無機顔料
の熱溶融性バインダーとしての低融ガラスフリット及び
それらを分散するための有機質バインダーを含有する着
色剤を使用してガラス基板上に蛍光体層に対応したカラ
ーフィルターパターン状の着色皮膜を形成させ、凡そ4
50℃〜900℃にて有機質バインダーを燃焼させて除
去すると共にガラス質バインダーを熱溶融させ、有彩色
無機顔料を基板に固着する工程を含むことを特徴とする
CF層の製造方法を提供するものである。
【0047】(15)フルカラー発光型フラットパネル
ディスプレイの表示パネルの基板にCF層を付した物品
において、赤色カラーフィルター、緑色カラーフィルタ
ー或は青色カラーフィルターの色補正をするための有彩
色無機顔料が基板上に低融ガラス質バインダーで溶融、
固着されてなることを特徴とするCF層を付した物品を
提供するものである。
ディスプレイの表示パネルの基板にCF層を付した物品
において、赤色カラーフィルター、緑色カラーフィルタ
ー或は青色カラーフィルターの色補正をするための有彩
色無機顔料が基板上に低融ガラス質バインダーで溶融、
固着されてなることを特徴とするCF層を付した物品を
提供するものである。
【0048】
【実施例】次に実施例を挙げて本発明を更に具体的に説
明する。尚、文中、部又は%とあるのは特に断りのない
限り重量基準である。 合成例1 微粒子タイプのコバルト−アルミニウム系複合酸化物青
色顔料を合成した。硝酸アルミニウム9水塩41.4
部、硝酸コバルト6水塩16部、尿素60部及び硫酸ソ
ーダ5.5部を水を加え全体で600部とする。良く攪
拌して各成分を完全に溶解させた後、攪拌しながら昇温
する。100℃になったら一定に保ちそのまま放置す
る。しばらくすると沈殿が析出してくる。反応液を小量
採り、その濾液が希苛性ソーダを滴下しても透明である
ことを確認して反応の終了とする。次いで濾過、水洗し
て可溶性塩を十分に洗い流し、濾過ケーキを得る。これ
を120℃の温度にて12時間以上乾燥させる。乾燥さ
せた共沈物を1200℃で1時間酸化雰囲気にて焼成す
る。
明する。尚、文中、部又は%とあるのは特に断りのない
限り重量基準である。 合成例1 微粒子タイプのコバルト−アルミニウム系複合酸化物青
色顔料を合成した。硝酸アルミニウム9水塩41.4
部、硝酸コバルト6水塩16部、尿素60部及び硫酸ソ
ーダ5.5部を水を加え全体で600部とする。良く攪
拌して各成分を完全に溶解させた後、攪拌しながら昇温
する。100℃になったら一定に保ちそのまま放置す
る。しばらくすると沈殿が析出してくる。反応液を小量
採り、その濾液が希苛性ソーダを滴下しても透明である
ことを確認して反応の終了とする。次いで濾過、水洗し
て可溶性塩を十分に洗い流し、濾過ケーキを得る。これ
を120℃の温度にて12時間以上乾燥させる。乾燥さ
せた共沈物を1200℃で1時間酸化雰囲気にて焼成す
る。
【0049】このようにして得られた酸化コバルト−酸
化アルミニウム複合酸化物の微粒子青色顔料(BL−
1)は、乾式合成法のものに比べて一次粒子が小さく、
粒子径は0.1μm以下で、BET比表面積は50m2
/gであり、全くくすみがなく冴えた色調の青色であ
り、色調も乾式合成法のものに比べて赤みであった。
又、着色力もあり、分散性も優れたものであった。
化アルミニウム複合酸化物の微粒子青色顔料(BL−
1)は、乾式合成法のものに比べて一次粒子が小さく、
粒子径は0.1μm以下で、BET比表面積は50m2
/gであり、全くくすみがなく冴えた色調の青色であ
り、色調も乾式合成法のものに比べて赤みであった。
又、着色力もあり、分散性も優れたものであった。
【0050】合成例2 微粒子タイプのコバルト−アルミニウム系複合酸化物青
色顔料を合成した。硝酸アルミニウム9水塩41.4
部、硝酸コバルト6水塩16部及び硫酸ソーダ5.5部
を水を加え全体で100部とする。良く攪拌し各成分を
完全に溶解させ混合塩水溶液とする。次に沈殿剤として
炭酸ソーダ25.7部を水に溶解し合計100部の炭酸
ソーダ水溶液を作る。別に水400部を準備し、70℃
に保ちながら上記の混合塩水溶液と炭酸ソーダ水溶液と
を同時に滴下し、約30分から1時間かけて沈殿反応を
完結させる。この際のpHは3〜4になるように注意
し、すべての金属塩を沈澱させるために最終pHを7ま
で上げる。液温を70℃のまま1時間程度熟成を行う。
色顔料を合成した。硝酸アルミニウム9水塩41.4
部、硝酸コバルト6水塩16部及び硫酸ソーダ5.5部
を水を加え全体で100部とする。良く攪拌し各成分を
完全に溶解させ混合塩水溶液とする。次に沈殿剤として
炭酸ソーダ25.7部を水に溶解し合計100部の炭酸
ソーダ水溶液を作る。別に水400部を準備し、70℃
に保ちながら上記の混合塩水溶液と炭酸ソーダ水溶液と
を同時に滴下し、約30分から1時間かけて沈殿反応を
完結させる。この際のpHは3〜4になるように注意
し、すべての金属塩を沈澱させるために最終pHを7ま
で上げる。液温を70℃のまま1時間程度熟成を行う。
【0051】次いで濾過、水洗して可溶性塩を十分に洗
い流し、濾過ケーキを得る。これを120℃の温度にて
12時間以上乾燥させる。乾燥させた共沈物を1200
℃で1時間酸化雰囲気にて焼成する。このようにして得
られた酸化コバルト−酸化アルミニウム複合酸化物の微
粒子青色顔料(BL−2)は、乾式合成法のものに比べ
て一次粒子が小さく、粒子径は0.1μm以下で、BE
T比表面積は40m2/gであり、全くくすみがなく冴
えた赤みの色調の青色で、着色力もあり、分散性も優れ
たものであった。
い流し、濾過ケーキを得る。これを120℃の温度にて
12時間以上乾燥させる。乾燥させた共沈物を1200
℃で1時間酸化雰囲気にて焼成する。このようにして得
られた酸化コバルト−酸化アルミニウム複合酸化物の微
粒子青色顔料(BL−2)は、乾式合成法のものに比べ
て一次粒子が小さく、粒子径は0.1μm以下で、BE
T比表面積は40m2/gであり、全くくすみがなく冴
えた赤みの色調の青色で、着色力もあり、分散性も優れ
たものであった。
【0052】合成例3 微粒子複合酸化物青色顔料を無機被覆材料で表面処理を
した。合成例1で得た微粒子酸化コバルト−酸化アルミ
ニウム複合酸化物青色顔料(BL−1)50部を1部の
アニオン性分散剤を含む10%メタノール水溶液100
部を加えて湿潤させ、更に400部の水を加え、スチー
ルボールを充填したアトライターで均一で粘稠なスラリ
ーになるまで充分に分散させる。
した。合成例1で得た微粒子酸化コバルト−酸化アルミ
ニウム複合酸化物青色顔料(BL−1)50部を1部の
アニオン性分散剤を含む10%メタノール水溶液100
部を加えて湿潤させ、更に400部の水を加え、スチー
ルボールを充填したアトライターで均一で粘稠なスラリ
ーになるまで充分に分散させる。
【0053】得られたスラリーを網を通してスチールボ
ールと分離し、水で希釈して1,000容量部とした。
別に珪酸ナトリウム水溶液(無水珪酸として30%)1
6.7部を水で希釈して100容量部とした。又、2.
5%硫酸水溶液100部を準備した。顔料分散液を90
℃に加熱し、希水酸化ナトリウム水溶液の添加によりp
Hを10.0に調整した。
ールと分離し、水で希釈して1,000容量部とした。
別に珪酸ナトリウム水溶液(無水珪酸として30%)1
6.7部を水で希釈して100容量部とした。又、2.
5%硫酸水溶液100部を準備した。顔料分散液を90
℃に加熱し、希水酸化ナトリウム水溶液の添加によりp
Hを10.0に調整した。
【0054】そこへ上記の希釈珪酸ナトリウム水溶液及
び希硫酸水溶液を滴下して添加した。滴下量は反応液が
アルカリ性を保つように制御して添加した。上記の両液
の添加終了後1時間攪拌を続け、希硫酸を加えpHを
6.5〜7.0に調整する。次いでスラリーを濾過し、
可溶性塩がなくなるまで洗浄し、乾燥し、表面処理微粒
子複合酸化物青色顔料(BL−3)55部を得た。表面
処理量は顔料に対しておよそ10%である。
び希硫酸水溶液を滴下して添加した。滴下量は反応液が
アルカリ性を保つように制御して添加した。上記の両液
の添加終了後1時間攪拌を続け、希硫酸を加えpHを
6.5〜7.0に調整する。次いでスラリーを濾過し、
可溶性塩がなくなるまで洗浄し、乾燥し、表面処理微粒
子複合酸化物青色顔料(BL−3)55部を得た。表面
処理量は顔料に対しておよそ10%である。
【0055】合成例4 微粒子タイプのチタン−亜鉛−コバルト−ニッケル系複
合酸化物緑色顔料を合成した。硫酸チタン、硫酸亜鉛、
硫酸コバルト及び硫酸ニッケルを水に溶かして混合塩水
溶液とし、更に過酸化水素水を加える。それと苛性ソー
ダ水溶液を攪拌しながら同時に滴下し、pH7で沈殿反
応を行う。熟成、濾過、水洗し、濾過ケーキを得る。1
00℃〜120℃で乾燥させ、800℃で1時間酸化雰
囲気にて焼成する。得られた顔料は一次粒子が小さく、
粒子径はおよそ0.01〜0.1μmで、BET比表面
積は45m2/gであり、着色力のある、分散性の良好
な黄みの緑色を示すチタン−亜鉛−コバルト−ニッケル
系微粒子複合酸化物緑色顔料(GR−1と呼称する)で
ある。
合酸化物緑色顔料を合成した。硫酸チタン、硫酸亜鉛、
硫酸コバルト及び硫酸ニッケルを水に溶かして混合塩水
溶液とし、更に過酸化水素水を加える。それと苛性ソー
ダ水溶液を攪拌しながら同時に滴下し、pH7で沈殿反
応を行う。熟成、濾過、水洗し、濾過ケーキを得る。1
00℃〜120℃で乾燥させ、800℃で1時間酸化雰
囲気にて焼成する。得られた顔料は一次粒子が小さく、
粒子径はおよそ0.01〜0.1μmで、BET比表面
積は45m2/gであり、着色力のある、分散性の良好
な黄みの緑色を示すチタン−亜鉛−コバルト−ニッケル
系微粒子複合酸化物緑色顔料(GR−1と呼称する)で
ある。
【0056】合成例5 微粒子タイプの赤色酸化鉄顔料を合成した。硫酸第一鉄
を水に溶かして水溶液とし、それと炭酸ソーダ水溶液を
攪拌しながら同時に滴下し、pH8で沈殿反応を行う。
次いで空気等の酸素を含むガスを吹き込み、α−FeO
OHを生成させる。この間pHを一定に保つ。熟成、濾
過、水洗し、濾過ケーキを得る。100℃〜120℃で
乾燥させ、300℃〜350℃で1時間酸化雰囲気にて
焼成する。得られた顔料は一次粒子が小さく、粒子径は
およそ0.01〜0.1μmで、BET比表面積は10
0m2/gであり、着色力のある、分散性の良好な赤色
酸化鉄顔料(R−1と呼称する)である。
を水に溶かして水溶液とし、それと炭酸ソーダ水溶液を
攪拌しながら同時に滴下し、pH8で沈殿反応を行う。
次いで空気等の酸素を含むガスを吹き込み、α−FeO
OHを生成させる。この間pHを一定に保つ。熟成、濾
過、水洗し、濾過ケーキを得る。100℃〜120℃で
乾燥させ、300℃〜350℃で1時間酸化雰囲気にて
焼成する。得られた顔料は一次粒子が小さく、粒子径は
およそ0.01〜0.1μmで、BET比表面積は10
0m2/gであり、着色力のある、分散性の良好な赤色
酸化鉄顔料(R−1と呼称する)である。
【0057】実施例1 カラーフィルターを有するプラズマディスプレイ表示パ
ネルを作るために、合成例1で得られた複合酸化物青色
顔料BL−1を30部及び低融点ガラスフリット20部
をスクリーン印刷インキ用調合ワニス35部及びインキ
ソルベント5部と混合し、三本ロールを用いて混練して
充分に分散させた。スクリーン印刷インキ調合ワニスは
エチルヒドロキシエチルセルロース、ロジンのペンタエ
リスリトールエステル、石油系ソルベント、セロソルブ
を主成分とするものである。次いで上記青色インキを用
いて、スクリーン印刷機にて(フロント)ガラス基盤上
にストライプ状のパターンを印刷した。
ネルを作るために、合成例1で得られた複合酸化物青色
顔料BL−1を30部及び低融点ガラスフリット20部
をスクリーン印刷インキ用調合ワニス35部及びインキ
ソルベント5部と混合し、三本ロールを用いて混練して
充分に分散させた。スクリーン印刷インキ調合ワニスは
エチルヒドロキシエチルセルロース、ロジンのペンタエ
リスリトールエステル、石油系ソルベント、セロソルブ
を主成分とするものである。次いで上記青色インキを用
いて、スクリーン印刷機にて(フロント)ガラス基盤上
にストライプ状のパターンを印刷した。
【0058】これを200℃にて乾燥し、ブルーのパタ
ーンを形成した。同様にして複合酸化物緑色顔料GR−
1、同じく赤色顔料R−1をそれぞれ用いて緑色イン
キ、赤色インキを作成し、上記ガラス基盤上に各々グリ
ーン、レッドのパターンを形成した。3色のパターンが
印刷されたところでこのガラス基盤を550℃で1時間
焼成し、有機物質を燃焼させ、RGBカラーフィルター
を作成し、次いで透明電極、金属電極、透明誘電体層を
形成した。
ーンを形成した。同様にして複合酸化物緑色顔料GR−
1、同じく赤色顔料R−1をそれぞれ用いて緑色イン
キ、赤色インキを作成し、上記ガラス基盤上に各々グリ
ーン、レッドのパターンを形成した。3色のパターンが
印刷されたところでこのガラス基盤を550℃で1時間
焼成し、有機物質を燃焼させ、RGBカラーフィルター
を作成し、次いで透明電極、金属電極、透明誘電体層を
形成した。
【0059】更に複合酸化物黒色顔料(C.I.ピグメ
ントブラック26)インキでブラックマトリックスを形
成し、更にストライブ隔壁、シール層、酸化マグネシウ
ム層を形成させた。後面(リア)ガラス基盤上にはデー
タ電極、白色誘電帯層、R、G、B各蛍光体塗布、スト
ライブ隔壁、シール層を形成させた。
ントブラック26)インキでブラックマトリックスを形
成し、更にストライブ隔壁、シール層、酸化マグネシウ
ム層を形成させた。後面(リア)ガラス基盤上にはデー
タ電極、白色誘電帯層、R、G、B各蛍光体塗布、スト
ライブ隔壁、シール層を形成させた。
【0060】上記で得られた前面ガラス基盤及び後面ガ
ラス基盤を組み立て、封着、排気、ガス導入の各工程を
行い、組み立てられた回路部と接続してカラープラズマ
ディスプレイ表示パネルとした。青色、緑色及び赤色の
発光色が前面ガラス基板上のカラ−フィルターによって
色補正され、コントラストが高く、輝度に優れた鮮明な
画像を形成することができる。
ラス基盤を組み立て、封着、排気、ガス導入の各工程を
行い、組み立てられた回路部と接続してカラープラズマ
ディスプレイ表示パネルとした。青色、緑色及び赤色の
発光色が前面ガラス基板上のカラ−フィルターによって
色補正され、コントラストが高く、輝度に優れた鮮明な
画像を形成することができる。
【0061】実施例2 カラーフィルターを有するプラズマディスプレイ表示パ
ネルを作るために、複合酸化物青色顔料BL−1を40
部、低融点ガラスフリット10部をアルカリ現像タイプ
メタクリルエステルーメタクリル酸共重合樹脂20部、
ペンタエリスリトールトリアクリレート7部、ヂエチレ
ングリコールジアクリレート3部及びプロピレングリコ
ールモノメチルエーテルアセテート18部よりなる感光
性樹脂ワニスに添加、混合し、ボールミルを用いて分散
させ、更に光重合開始剤2部を添加、混合して、UV硬
化型のインキを調製した。
ネルを作るために、複合酸化物青色顔料BL−1を40
部、低融点ガラスフリット10部をアルカリ現像タイプ
メタクリルエステルーメタクリル酸共重合樹脂20部、
ペンタエリスリトールトリアクリレート7部、ヂエチレ
ングリコールジアクリレート3部及びプロピレングリコ
ールモノメチルエーテルアセテート18部よりなる感光
性樹脂ワニスに添加、混合し、ボールミルを用いて分散
させ、更に光重合開始剤2部を添加、混合して、UV硬
化型のインキを調製した。
【0062】UV硬化型青色インキをロールコーターを
用いて、前面ガラス基板上に乾燥前3μmの厚さで塗布
した。次いで60℃で5分間予備乾燥を行った。その
後、ストライプ状のパターンを有するフォトマスクを密
着させ、超高圧水銀灯250Wを用い、400mJ/c
mの光量で露光を行ない不溶化させた。次いで炭酸ナト
リウムを含む希イソプロピルアルコール水溶液を主成分
とする現像剤で未露光部を洗い流し、60℃で乾燥を行
い、ストライプ状のパターンを得た。
用いて、前面ガラス基板上に乾燥前3μmの厚さで塗布
した。次いで60℃で5分間予備乾燥を行った。その
後、ストライプ状のパターンを有するフォトマスクを密
着させ、超高圧水銀灯250Wを用い、400mJ/c
mの光量で露光を行ない不溶化させた。次いで炭酸ナト
リウムを含む希イソプロピルアルコール水溶液を主成分
とする現像剤で未露光部を洗い流し、60℃で乾燥を行
い、ストライプ状のパターンを得た。
【0063】それを200℃にて加熱、乾燥しブルーの
パターンを形成した。同様にして複合酸化物緑色顔料G
R−1、同じく赤色顔料R−1をそれぞれ用いて緑色イ
ンキ、赤色インキを作成し、上記ガラス基板上に各々グ
リーン、レッドのパターンを形成した。3色のパターン
が形成されたところでこのガラス基盤を550℃で1時
間焼成し、有機物質を燃焼させ、RGBカラーフィルタ
ーを作成し、次いで透明電極、金属電極、透明誘電体層
を形成した。
パターンを形成した。同様にして複合酸化物緑色顔料G
R−1、同じく赤色顔料R−1をそれぞれ用いて緑色イ
ンキ、赤色インキを作成し、上記ガラス基板上に各々グ
リーン、レッドのパターンを形成した。3色のパターン
が形成されたところでこのガラス基盤を550℃で1時
間焼成し、有機物質を燃焼させ、RGBカラーフィルタ
ーを作成し、次いで透明電極、金属電極、透明誘電体層
を形成した。
【0064】更に複合酸化物黒色顔料(C.I.ピグメ
ントブラック26)インキでブラックマトリックスを形
成し、さらにストライブ隔壁、シール層、酸化マグネシ
ウム層を形成させた。後面ガラス基盤上にはデータ電
極、白色誘電帯層、R、G、B各蛍光体塗布、ストライ
ブ隔壁、シール層を形成させた。
ントブラック26)インキでブラックマトリックスを形
成し、さらにストライブ隔壁、シール層、酸化マグネシ
ウム層を形成させた。後面ガラス基盤上にはデータ電
極、白色誘電帯層、R、G、B各蛍光体塗布、ストライ
ブ隔壁、シール層を形成させた。
【0065】上記で得られた前面ガラス基盤及び後面ガ
ラス基盤を組み立て、封着、排気、ガス導入の各工程を
行い、組み立てられた回路部と接続してカラープラズマ
ディスプレイ表示パネルとした。青色、緑色及び赤色の
発光色が前面ガラス基板上のカラ−フィルターによって
色補正され、コントラストが高く、輝度に優れた鮮明な
画像を形成することができる。
ラス基盤を組み立て、封着、排気、ガス導入の各工程を
行い、組み立てられた回路部と接続してカラープラズマ
ディスプレイ表示パネルとした。青色、緑色及び赤色の
発光色が前面ガラス基板上のカラ−フィルターによって
色補正され、コントラストが高く、輝度に優れた鮮明な
画像を形成することができる。
【0066】実施例3 カラーフィルターを有するプラズマディスプレイ表示パ
ネルを作るために、実施例1と同様にして複合酸化物青
色顔料BL−1を35部及び低融点ガラスフリット10
部をアルカリ現像タイプスチレン−メタクリルエステル
−メタクリル酸共重合樹脂15部、ペンタエリスリトー
ルトリアクリレート7部、ヂエチレングリコールジアク
リレート3部及びプロピレングリコールモノメチルエー
テルアセテート28部よりなる感光性樹脂ワニスに添
加、混合し、ボールミルを用いて分散させ、更に光重合
開始剤2部を添加、混合して、UV硬化型の青色カラー
を調製した。前面ガラス基板をスピンコーターにセット
し、上記UV硬化型青色カラーを200rpmで30
秒、次いで1000rpmで5秒間の条件でスピンコー
トし、燥前3μmの厚さで塗布した。
ネルを作るために、実施例1と同様にして複合酸化物青
色顔料BL−1を35部及び低融点ガラスフリット10
部をアルカリ現像タイプスチレン−メタクリルエステル
−メタクリル酸共重合樹脂15部、ペンタエリスリトー
ルトリアクリレート7部、ヂエチレングリコールジアク
リレート3部及びプロピレングリコールモノメチルエー
テルアセテート28部よりなる感光性樹脂ワニスに添
加、混合し、ボールミルを用いて分散させ、更に光重合
開始剤2部を添加、混合して、UV硬化型の青色カラー
を調製した。前面ガラス基板をスピンコーターにセット
し、上記UV硬化型青色カラーを200rpmで30
秒、次いで1000rpmで5秒間の条件でスピンコー
トし、燥前3μmの厚さで塗布した。
【0067】次いで60℃で5分間予備乾燥を行った。
その後、ストライプ状のパターンを有するフォトマスク
を密着させ、超高圧水銀灯250Wを用い、400mJ
/cmの光量で露光を行ない不溶化させた。次いで炭酸
ナトリウムを含む希イソプロピルアルコール水溶液を主
成分とする現像剤で未露光部を洗い流し、60℃で乾燥
を行い、ブルーのストライプ状パターンを形成した。
その後、ストライプ状のパターンを有するフォトマスク
を密着させ、超高圧水銀灯250Wを用い、400mJ
/cmの光量で露光を行ない不溶化させた。次いで炭酸
ナトリウムを含む希イソプロピルアルコール水溶液を主
成分とする現像剤で未露光部を洗い流し、60℃で乾燥
を行い、ブルーのストライプ状パターンを形成した。
【0068】同様にして複合酸化物緑色顔料GR−1、
同じく酸化鉄赤色顔料R−1及び複合酸化物黒色顔料
(C.I.ピグメントブラック26)をそれぞれ用いて
緑色インキ、赤色インキ及び黒色インキを作成し、同様
にして上記ガラス基盤上に各々グリーン、レッドのパタ
ーン及びブラックマトリックスを形成した。それを20
0℃にて加熱し、次いで焼成炉にて空気中550℃で1
時間焼成し、有機質成分を燃焼させ、フルカラーフィル
ターを形成させた。次いで、実施例1と同様にしてカラ
ープラズマディスプレイ表示パネルとした。青色、緑色
及び赤色のカラーの発光色が前面ガラス基板上のカラ−
フィルターによってコントラストが高く、輝度に優れた
鮮明な画像を形成することができる。
同じく酸化鉄赤色顔料R−1及び複合酸化物黒色顔料
(C.I.ピグメントブラック26)をそれぞれ用いて
緑色インキ、赤色インキ及び黒色インキを作成し、同様
にして上記ガラス基盤上に各々グリーン、レッドのパタ
ーン及びブラックマトリックスを形成した。それを20
0℃にて加熱し、次いで焼成炉にて空気中550℃で1
時間焼成し、有機質成分を燃焼させ、フルカラーフィル
ターを形成させた。次いで、実施例1と同様にしてカラ
ープラズマディスプレイ表示パネルとした。青色、緑色
及び赤色のカラーの発光色が前面ガラス基板上のカラ−
フィルターによってコントラストが高く、輝度に優れた
鮮明な画像を形成することができる。
【0069】上記した実施例1〜3において使用したB
L−1に代えてBL−2或はBL−3を使用して夫々の
実施例と同様にしてカラーフィルターを作成し、カラー
プラズマディスプレイ表示パネルを得た。いずれもコン
トラストが高く、輝度に優れた鮮明な画像を形成するこ
とができる。
L−1に代えてBL−2或はBL−3を使用して夫々の
実施例と同様にしてカラーフィルターを作成し、カラー
プラズマディスプレイ表示パネルを得た。いずれもコン
トラストが高く、輝度に優れた鮮明な画像を形成するこ
とができる。
【0070】
【発明の効果】従来、フルカラーフラットパネルプラズ
マディスプレイ等の表示パネルとしてより高度に且つ正
確に画像情報の再現、表示、伝達が要求されている。画
素として使用されている蛍光発光体の自然の発色がディ
スプレイの三原色としては発光波長が広いものが多く、
シャープ性に欠け、色相及び彩度の改良が求められてい
る。
マディスプレイ等の表示パネルとしてより高度に且つ正
確に画像情報の再現、表示、伝達が要求されている。画
素として使用されている蛍光発光体の自然の発色がディ
スプレイの三原色としては発光波長が広いものが多く、
シャープ性に欠け、色相及び彩度の改良が求められてい
る。
【0071】上記本発明によれば、表示パネルのガラス
基板にCF層を形成することによって赤色蛍光体、緑色
蛍光体或は青色蛍光体の色補正をすることによって解決
しようとするもので、そのために使用する有彩色無機顔
料を含有する着色組成物は着色塗膜の透明性、透過光の
鮮明性、光透過性等の光学的性質に優れ、優れた諸堅牢
性を有し、又、分散媒体中での分散安定性にも優れてお
り、従来方法に比べより容易に且つ安価に、色相、彩度
に優れ、耐熱性、耐紫外線性、耐光性、耐薬品性、耐溶
剤性等の堅牢性に優れたCF層が提供される。特に、無
機系バインダーを用いる高温焼成しに対して十分耐え得
る耐熱性を有する有彩色無機顔料として最も優れている
ものである。
基板にCF層を形成することによって赤色蛍光体、緑色
蛍光体或は青色蛍光体の色補正をすることによって解決
しようとするもので、そのために使用する有彩色無機顔
料を含有する着色組成物は着色塗膜の透明性、透過光の
鮮明性、光透過性等の光学的性質に優れ、優れた諸堅牢
性を有し、又、分散媒体中での分散安定性にも優れてお
り、従来方法に比べより容易に且つ安価に、色相、彩度
に優れ、耐熱性、耐紫外線性、耐光性、耐薬品性、耐溶
剤性等の堅牢性に優れたCF層が提供される。特に、無
機系バインダーを用いる高温焼成しに対して十分耐え得
る耐熱性を有する有彩色無機顔料として最も優れている
ものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中村 道衛 東京都足立区堀ノ内1−9−4 大日精化 工業株式会社技術研究センター内
Claims (3)
- 【請求項1】 フルカラー発光型フラットパネルディス
プレイの表示パネルの基板のカラーフィルター層を形成
するための着色組成物において、使用される着色剤が赤
色蛍光体、緑色蛍光体或は青色蛍光体の色補正をするた
めの有彩色無機顔料を含有することを特徴とするフルカ
ラー発光型フラットパネルディスプレイのカラーフィル
ター層用着色組成物。 - 【請求項2】 フルカラー発光型フラットパネルディス
プレイの表示パネルの基板のカラーフィルター層を形成
する方法において、それぞれ赤色蛍光体、緑色蛍光体或
は青色蛍光体の色補正をするための有彩色無機顔料、該
有彩色無機顔料の熱溶融性バインダーとしての低融ガラ
スフリット及びそれらを分散するための有機質バインダ
ーを含有する着色剤を使用してガラス基板上に蛍光体層
に対応したカラーフィルターパターン状の着色皮膜を形
成させ、450℃〜900℃にて有機質バインダーを燃
焼させて除去すると共にガラス質バインダーを熱溶融さ
せ、有彩色無機顔料を基板に固着する工程を含むことを
特徴とするカラーフィルター層の製造方法。 - 【請求項3】 フルカラー発光型フラットパネルディス
プレイの表示パネルの基板にカラーフィルター層を付し
た物品において、赤色カラーフィルター、緑色カラーフ
ィルター或は青色カラーフィルターの色補正をするため
の有彩色無機顔料が基板上に低融ガラス質バインダーで
固着されてなることを特徴とするカラーフィルター層を
付した物品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31286897A JPH11133227A (ja) | 1997-10-30 | 1997-10-30 | フルカラーパネルディスプレイのカラーフィルター層用着色組成物、カラーフィルター層の製造方法及びカラーフィルター層を付した物品 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31286897A JPH11133227A (ja) | 1997-10-30 | 1997-10-30 | フルカラーパネルディスプレイのカラーフィルター層用着色組成物、カラーフィルター層の製造方法及びカラーフィルター層を付した物品 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11133227A true JPH11133227A (ja) | 1999-05-21 |
Family
ID=18034412
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP31286897A Pending JPH11133227A (ja) | 1997-10-30 | 1997-10-30 | フルカラーパネルディスプレイのカラーフィルター層用着色組成物、カラーフィルター層の製造方法及びカラーフィルター層を付した物品 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11133227A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002208355A (ja) * | 2001-01-10 | 2002-07-26 | Nec Corp | プラズマディスプレイパネル |
US7695641B2 (en) | 2004-07-05 | 2010-04-13 | Kri, Inc. | Organic/inorganic composite |
-
1997
- 1997-10-30 JP JP31286897A patent/JPH11133227A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002208355A (ja) * | 2001-01-10 | 2002-07-26 | Nec Corp | プラズマディスプレイパネル |
US7695641B2 (en) | 2004-07-05 | 2010-04-13 | Kri, Inc. | Organic/inorganic composite |
US8153026B2 (en) | 2004-07-05 | 2012-04-10 | Kri Inc. | Organic/inorganic composite |
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