JP4344915B2 - パーフルオロアルキン化合物の製造方法 - Google Patents

パーフルオロアルキン化合物の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体装置の製造分野で用いられるプラズマ反応用ガス、含フッ素ポリマーの原料であるモノマー、あるいは含フッ素医薬中間体として有用なパーフルオロアルキン化合物の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
炭素−炭素三重結合を有し、完全にフッ素化されたパーフルオロアルキン化合物は、含フッ素ポリマーや医農薬の製造原料、半導体製造工程で使用されるエッチング剤などとして有用である。特に炭素数5で鎖状のパーフルオロ−2−ペンチンあるいはそれに近い構造を有する比較的低分子量のパーフルオロアルキン化合物は適度な沸点を有し、取り扱い易いので利用価値が高く、その工業的な製造方法の確立が求められているが、生産性および操作性の面で満足すべき製造方法が見出されていないという問題がある。
【0003】
例えば、非特許文献1では、ヘキサクロロシクロペンタジエンから二塩化三フッ化アンチモンを用いて1,2−ジクロロ−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテンを合成する際に副生する、2,3−ジクロロ−1,1,1,4,4,5,5,5−オクタフルオロ−2−ペンチンを原料として亜鉛で脱塩素化し、パーフルオロ−2−ペンチンを合成する方法が記載されている。しかしながら、この方法は原料化合物の合成工程において、取り扱い注意を要する五価のハロゲン価アンチモンを用いる必要があり、その反応収率も低かった。
【0004】
さらに、非特許文献2および3では、パーフルオロ−1,2−ペンタジエン、パーフルオロ−1,4−ペンタジエンまたはパーフルオロ−1,3−ペンタジエンを原料として異性化反応によりパーフルオロ−2−ペンチンを得る方法が記載されている。しかし、これらの方法は原料化合物の入手が容易ではなかった。
【非特許文献1】
J.Am.Chem.Soc.,Vol.76,611(1954)
【非特許文献2】
J.Chem.Soc.,454(1969)
【非特許文献3】
J.Org.Chem.,Vol.30,3524(1965)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、上記のような従来技術の問題点に鑑み、パーフルオロアルキン化合物を効率良く、工業的に有利に製造する方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討したところ、特定構造のジヒドロハロゲノアルカン化合物および/またはモノヒドロハロゲノアルケン化合物を塩基性化合物またはゼオライト存在下で反応させることによりパーフルオロアルキン化合物を高収率で得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】
すなわち、本発明のパーフルオロアルキン化合物の製造方法は、下記式(1)で表されるジヒドロハロゲノアルカン化合物(式1)および/またはモノヒドロハロゲノアルケン化合物(式2)を、塩基性化合物またはゼオライトの存在下で反応させることを特徴とする。
−CHA−CHB−R (式1)
−CX=CY−R (式2)
(式1〜2のRおよびRは、同一または互いに異なる炭素数1〜6のパーフルオロアルキル基である。式1のAおよびBは、それぞれ独立に、F、Cl、Br、Iから選ばれるハロゲン原子である。式2のXおよびYは一方が水素であり、他方がF、Cl、Br、Iから選ばれるハロゲン原子である。)
【0008】
また、前記反応を気相連続流通式で行なう。
【0009】
さらに、前記パーフルオロアルキン化合物が、パーフルオロ−2−ペンチンであることが好ましい。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明のパーフルオロアルキン化合物の製造方法は、下記式(1)で表されるジヒドロハロゲノアルカン化合物(式1)および/またはモノヒドロハロゲノアルケン化合物(式2)を、塩基性化合物またはゼオライトの存在下で反応させることを特徴とする。
−CHA−CHB−R (式1)
−CX=CY−R (式2)
(式1〜2のRおよびRは、同一または互いに異なる炭素数1〜6のパーフルオロアルキル基である。式1のAおよびBは、それぞれ独立に、F、Cl、Br、Iから選ばれるハロゲン原子である。式2のXおよびYは一方が水素であり、他方がF、Cl、Br、Iから選ばれるハロゲン原子である。)
【0011】
前記式1の化合物は、隣りあった2つの炭素原子(−CHA−CHB−部の炭素原子)が不斉炭素原子である場合、トレオ型および/またはエリトロ型のジアステレオマーを含むものである。また、前記式2の化合物は、シス型および/またはトランス型を含むものである。
【0012】
前記パーフルオロアルキル基は、鎖状(直鎖および分岐鎖)であっても環状であってもよい。そのようなパーフルオロアルキル基としては、例えば、完全にフッ素化(パーフルオロ化)された、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、シクロブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、sec−ペンチル基、tert−ペンチル基、シクロペンチル基、n−ヘキシル基、イソヘキシル基、シクロヘキシル基などが挙げられる。
【0013】
前記RおよびRの組み合わせは特に限定されないが、パーフルオロメチル基、パーフルオロエチル基およびパーフルオロプロピル基から選ばれる2種の組み合わせ(同一のもの同士を含む)が好ましい。より好ましくは、パーフルオロメチル基とパーフルオロエチル基との組み合わせである。
【0014】
好ましい原料化合物の具体例は、式1に属する1,1,1,2,3,4,4,5,5,5−デカフルオロペンタン、1,1,1,2,3,4,4,5,5,6,6,6−ドデカフルオロヘキサン;式2に属する1,1,1,2,4,4,5,5,5−ノナフルオロ−2−ペンテン、1,1,1,3,4,4,5,5,5−ノナフルオロ−2−ペンテン、1,1,1,2,4,4,5,5,6,6,6−ウンデカフルオロ−2−ヘキセン、1,1,1,3,4,4,5,5,6,6,6−ウンデカフルオロ−2−ヘキセン;であり、1,1,1,2,3,4,4,5,5,5−デカフルオロペンタン、1,1,1,2,4,4,5,5,5−ノナフルオロ−2−ペンテン、1,1,1,3,4,4,5,5,5−ノナフルオロ−2−ペンテンが特に好ましい。
【0015】
前記式1で表される化合物の入手方法は特に限定されず、市販のものを用いてもよいし、公知の方法により製造してもよい。例えば、前記の1,1,1,2,3,4,4,5,5,5−デカフルオロペンタンは、テトラフルオロエチレンとヘキサフルオロプロピレンとを不均化反応させてパーフルオロ−2−ペンテンを合成し、このものを水素化することにより容易に製造できる。
【0016】
前記式2で表される化合物の入手方法も特に限定されず、市販のものを用いても良いし、公知の方法により製造しても良い。例えば、本発明に係る方法により、前記式1の化合物を原料として、パーフルオロアルキン化合物を製造する際に反応中間体として副生する前記式2で表される化合物を単離して用いることが出来る。また、RC≡CHで表される末端アルキン化合物にR−Zで表されるアルキルハライドを熱、光、あるいはラジカル開始剤の存在下に付加させて合成するなどの手段が適用できる。(RおよびRはパーフルオロアルキル基を表し、ZはCl,BrおよびIからなる群から選択されるハロゲン原子を表す。)
【0017】
前記式1および式2の化合物は、一種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。式1および式2の化合物の混合物を原料として使用する場合、それらの混合比は特に限定されない。
【0018】
本発明においては、ジヒドロハロゲノアルカン化合物(式1)および/またはモノヒドロハロゲノアルケン化合物(式2)を、塩基性化合物またはゼオライトの存在下で反応させる。
【0019】
塩基性化合物は特に限定されないが、例えば、ソーダライム(ソーダ石灰)、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化ルビジウム、水酸化セシウムなどのアルカリ金属水酸化物;酸化ナトリウム、酸化カリウムなどのアルカリ金属酸化物;水酸化ベリリウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化ストロンチウム、水酸化バリウムなどのアルカリ土類金属水酸化物;酸化ベリリウム、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化ストロンチウム、酸化バリウム等などのアルカリ土類金属酸化物;
【0020】
メチルリチウム、エチルリチウム、n-ブチルリチウム、s−ブチルリチウム、t−ブチルリチウム、リチウムジイソプロピルアミドなどの有機アルカリ金属化合物;ジメチルマグネシウム、ジエチルマグネシウム、メチルマグネシウムクロライド、メチルマグネシウムブロミド、エチルマグネシウムブロミド、フェニルマグネシウムブロミドなどの有機アルカリ土類金属化合物;トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、ジエチルアルミニウムクロライドなどの有機アルミニウム化合物;ジメチル亜鉛、ジエチル亜鉛などの有機亜鉛化合物;
【0021】
ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、ナトリウムプロポキシド、カリウム−t−ブトキシドなどアルコキシド化合物;水素化ナトリウム、水素化カリウム、水素化カルシウム、水素化リチウムアルミニウム、水素化ホウ素ナトリウムなどのハイドライド化合物;テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラブチルアンモニウムヒドロキシドなどの四級アンモニウム水酸化物;アンモニア;
【0022】
などが挙げられるが、これらの中でもアルカリ金属水酸化物、アルカリ金属酸化物、アルカリ土類金属酸化物、アルコキシド化合物、ハイドライド化合物または四級アンモニウム水酸化物が好ましく、アルカリ金属水酸化物がより好ましく、ソーダライムまたは水酸化カリウムがさらに好ましく、ソーダライムが特に好ましい。
【0023】
ソーダライムは、酸化カルシウムを水酸化ナトリウムの濃厚溶液に浸し加熱して製造してもよいが、市販のものを用いることも出来る。
【0024】
ゼオライトは、特に制約はないが、合成ゼオライトがより好ましく、合成ゼオライトの中でも均一な細孔径を有するモレキュラーシーブが特に好ましい。モレキュラーシーブの具体例としては、モレキュラーシーブ3A、モレキュラーシーブ4A、モレキュラーシーブ5A、モレキュラーシーブ13Xなどが挙げられるが、これらの中でもモレキュラーシーブ5Aが特に好ましい。これらは、反応開始前に加熱処理などを施すことにより、活性化させて使用しても良い。
【0025】
反応温度は特に限定されないが、通常30〜400℃、好ましくは100〜300℃、より好ましくは150〜300℃である。また、反応時の圧力は、通常、常圧〜5MPa,好ましくは常圧〜2MPaである。
【0026】
本発明の反応は、連続式反応で行う
【0027】
本発明においては、ジヒドロハロゲノアルカン化合物、モノヒドロハロゲノアルケン化合物または両者の混合物を、塩基性化合物またはゼオライトと接触させることにより反応させる。ジヒドロハロゲノアルカン化合物、モノヒドロハロゲノアルケン化合物または両者の混合物と、塩基性化合物またはゼオライトとの接触方法は、液−固状態での接触であっても良いが、ジヒドロハロゲノアルカン化合物およびモノヒドロハロゲノアルケン化合物は沸点が比較的低く容易に気化させることができ、かつ塩基性化合物およびゼオライト(特にモレキュラーシーブ)との分離が非常に容易なので気−固状態での接触が好ましく、塩基性化合物またはゼオライトを固定床とする気−固状態での接触がさらに好ましく、固定床反応器を用いた気相連続流通式が特に好ましい。固定床反応器を用いた気相連続流通式を用いることにより液相での反応に比べて装置、操作等を簡略化出来る。
【0028】
ジヒドロハロゲノアルカン化合物、モノヒドロハロゲノアルケン化合物または両者の混合物を気体の状態で接触させる場合には、液体の状態で供給したものを気化器等でガス化させて反応器内に供給することができる。
【0029】
また必要に応じて、ヘリウム、窒素、アルゴン等の不活性ガスを同伴させても良い。
【0030】
さらに、塩基性化合物またはゼオライトは金属等でできた反応管に充填して使用することができ、その場合、塩基性化合物またはゼオライト単独で充填しても良いし、シリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニア、ガラス、ステンレスなどから成る材質の担体を混合して充填しても良い。これら担体は、加工された成型体でも破砕物であっても良いが、例えば、粉末、球形、ペレット状などの粒状物が挙げられる。また、反応管の材質も特に制限はないが、通常、ステンレス、ハステロイなどが使用される。
【0031】
また、塩基性化合物またはゼオライトを充填した反応管は1本である必要はなく、複数本を直列に、または並列に並べて使用しても良い。また、反応管を複数本で用いる場合、充填物の中身を同じにする必要はなく、例えば、ソーダライムやモレキュラーシーブのように種類の異なる塩基性化合物をそれぞれの反応管に充填し、直列に結合させるなどの様式を取ることができる。さらに、場合によっては一本の反応管にソーダライム層とモレキュラーシーブ層を形成したものを用いることも出来る。
【0032】
なお、塩基性化合物を充填した反応管を用いる場合は、固定床を形成している塩基性化合物が、反応で生成するハロゲン化水素と反応して塩を形成することにより消費されて行くので、塩基性化合物を充填しなおしている間も反応を続けるために、反応管を複数本並列に並べて、充填作業をしていない反応管だけにガスを流通できるように切り替える方式が好適に用いられる。
【0033】
また、ゼオライトを充填した反応管を用いる場合は、ゼオライト自身はほとんど消費されず、反応管の出口からは、ハロゲン化水素とパーフルオロアルキン化合物との反応混合物が得られる。得られた反応混合物は別途設置したタンクにおいて塩基性化合物と接触させてハロゲン化水素を中和することも可能である。
【0034】
なお、塩基性化合物またはゼオライトが充填された反応管から出てくる反応混合物の後処理方法や精製方法は特に制限はなく、公知の方法が適用される。例えば、反応管から出てくる液状またはガス状の混合物をドライアイス−アセトン等の冷媒で冷却された凝縮器に捕集し、凝縮物を蒸留することにより、目的とするパーフルオロアルキン化合物を精製することができる。
【0035】
なお、固定床反応器を用いた気相連続流通式を用いる場合、空筒基準のガス空間速度(以下、「GHSV」と略す。)は、通常0.01〜500/hr、好ましくは0.1〜100/hrである。また、線流速は、好ましくは1m/s以下、特に好ましくは0.3m/s以下である。
【0036】
本発明の製造方法により得られるパーフルオロアルキン化合物としては、例えばパーフルオロ−2−ブチン、パーフルオロ−2−ペンチン、パーフルオロ−2−ヘキシン、パーフルオロ−3−ヘキシン、パーフルオロ−2−ヘプチン、パーフルオロ−3−ヘプチンなどが挙げられる。
【0037】
これらのパーフルオロアルキン化合物の中でも、パ−フルオロ−2−ペンチンが、本発明の方法により好ましく製造される。該化合物の沸点は5℃であり、含フッ素ポリマーや医農薬の製造原料、エッチング剤などとして有用である。
【0038】
【実施例】
以下に実施例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によってその範囲を限定されるものではない。なお、特に断りが無い限り、実施例および比較例中の「部」は、「重量部」を意味する。また、反応生成物の分析はガスクロマトグラフィー法(装置:ヒューレットパッカード社製HP6890、カラム:FRONTIER LAB製Ultra ALLOY−1(s))で行なった。
【0039】
[実施例1]
1,1,1,2,3,4,4,5,5,5−デカフルオロペンタンとソーダライムとの反応
SUS316製反応管にソーダライムNo1(和光純薬製、平均粒径1.5〜3.5mm)を充填し、そのソーダライム層の上部にステンレス製の粒状物を少量充填した。反応管を電気炉内にセットし、200℃に加温した。1,1,1,2,3,4,4,5,5,5−デカフロオロペンタン(三井デュポンフロロケミカル製)を一定の速度で気化器内に供給して気化させて、反応器上部より原料をGHSV=30/hrの供給速度でフィードした。反応管から出てくるガス状の混合物はドライアイス−アセトンで冷却した凝縮器内に捕集した。原料を合計で60部供給したところで、原料供給を停止した。凝縮器内に捕集した混合物を蒸留釜内に移送し、KS型蒸留塔(東科精器製、理論段数35段)を用いて常圧にて精留を行った。蒸留塔塔頂部の冷媒温度は−10〜−5℃に設定し、留分は−78℃に冷却した凝縮器に捕集した。この精留により、純度98%のパーフルロ−2−ペンチン(沸点5℃)が26部(収率46%)と、1,1,1,2,4,4,5,5,5−ノナフルオロ−2−ペンテン/1,1,1、3,4,4,5,5,5−ノナフルオロ−2−ペンテンの混合物(重量比:95/5)27部(収率42%)が得られた。
【0040】
[実施例2]
1,1,1,2,4,4,5,5,5−ノナフルオロ−2−ペンテン/1,1,1、3,4,4,5,5,5−ノナフルオロ−2−ペンテンの混合物とソーダライムとの反応
原料を1,1,1,2,3,4,4,5,5,5−デカフロオロペンタンから1,1,1,2,4,4,5,5,5−ノナフルオロ−2−ペンテン/1,1,1、3,4,4,5,5,5−ノナフルオロ−2−ペンテンの混合物(重量比:95/5)に変えて、合計で104部反応管に供給したこと以外は実施例1と同様に反応を行った。精留を行ったところ、純度98%のパーフルロ−2−ペンチン(沸点5℃)が46部(収率54%)と、1,1,1,2,4,4,5,5,5−ノナフルオロ−2−ペンテン/1,1,1、3,4,4,5,5,5−ノナフルオロ−2−ペンテンの混合物(重量比:94/6)43部(収率43%)が回収された。
【0041】
[実施例3]
1,1,1,2,3,4,4,5,5,5−デカフルオロペンタンとモレキュラーシーブス5Aとの反応
ソーダライムをビーズ状モレキュラーシーブス5A(ユニオン昭和製、直径約4mm)に変更したことと、反応温度を250℃に変更したこと以外は実施例1と同様に反応を行った。反応管出口より出てくる混合ガスを水層中にバブリングさせ、−78℃に冷却した凝縮器に捕集した。精留を行ったところ、純度98%のパーフルオロ−2−ペンチン(沸点5℃)が18部(収率20%)と、1,1,1,2,4,4,5,5,5−ノナフルオロ−2−ペンテン/1,1,1、3,4,4,5,5,5−ノナフルオロ−2−ペンテンの混合物(重量比:94/6)41部(収率71%)が得られた。
【0042】
【発明の効果】
本発明の製造方法は、ジヒドロハロゲノアルカン化合物および/またはモノヒドロハロゲノアルケン化合物からパーフルオロアルキン化合物を効率良く、且つ工業的に有利に取得することができるという効果を奏する。

Claims (3)

  1. 下記式で表されるジヒドロハロゲノアルカン化合物(式1)および/またはモノヒドロハロゲノアルケン化合物(式2)を、塩基性化合物またはゼオライトの存在下で、気相連続流通式で反応させることを特徴とするパーフルオロアルキン化合物の製造方法。
    −CHA−CHB−R (式1)
    −CX=CY−R (式2)
    (式1〜2のRおよびRは、同一または互いに異なる炭素数1〜6のパーフルオロアルキル基である。式1のAおよびBは、それぞれ独立に、F、Cl、Br、Iから選ばれるハロゲン原子である。式2のXおよびYは一方が水素であり、他方がF、Cl、Br、Iから選ばれるハロゲン原子である。)
  2. 反応温度が30〜400℃、反応時の圧力が常圧〜5MPaである請求項1記載の製造方法。
  3. 空筒基準のガス空間速度が0.01〜500/hr、線流速が1m/s以下の条件で、固定床反応器を用いた請求項1記載の製造方法。
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