JP4344855B2 - 電子デバイス用基板の有機汚染防止法及び有機汚染を防止した電子デバイス用基板 - Google Patents

電子デバイス用基板の有機汚染防止法及び有機汚染を防止した電子デバイス用基板 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は清浄化された半導体シリコンウェーハ、液晶用ガラス基板等の電子デバイス用基板の清浄度を維持する有機汚染防止方法、及び該方法により有機汚染防止処理が施された電子デバイス用基板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
半導体の製造工程において、ウエーハ表面の有機汚染が有害であることは早くから知られている。有機汚染を出来るだけ低減することの重要性は、LSIの超高集積化が進むにつれてますます大きくなり、米国半導体工業会が発表するロードマップでも有機炭素の量についての項目が取上げられるようになった。1997年はDRAM256Mビットにおいて炭素原子/cm2の値が1×1014であったが、2001年には1Gビットで6×1013、2005年には16Gビットで3.5×1013、2009年には256Gビットで1.8×1013が示されている。
【0003】
半導体用のクリーンルームは超LSI用でも雰囲気中に有機物が多く、発表されている幾つかの資料によれば、この有機物量は100μg/m3 以上に達しているという。このような環境雰囲気にシリコンウェーハが暴露されると雰囲気からシリコン表面にデバイス製造上有害な有機物が付着するということが分ってきて、加熱脱離−ガスクロマトグラム/質量分析法により同定や定量がなされ、1992年頃からこれらに関する多数の論文が発表されている。ウェーハケース内に基板を保管している場合でもケースの材料からアウトガスがあり、同様の有機汚染が起こる。
【0004】
ウェーハ上の有機汚染を除去するために、従来からSC−1処理(標準的な洗浄液組成はNH4 OH:H22 :H2 O=1容:1容:5容で通常70℃,10分の浸漬)或いはピラニア処理(標準的な洗浄液組成はH2 SO4 :H22 =4容:1容で130℃,10分の浸漬)による湿式洗浄が有効とされてきた。特に後者が優れ、フォトレジストやHMDS(ヘキサメチルジシラザン)のようなリソグラフィ関係の有機膜除去ではこの処理しか効果がない。このような処理は一般に無塵環境、所謂クリーンドラフト(クラス1或いは10)内に装備された洗浄装置でなされているが、上述したようにこの雰囲気も有機物を含むので洗浄後のウェーハに有機汚染が起る。
【0005】
多くの学術報告において、このような清浄化の後の表面に、まず有機酸エステルのような比較的蒸気圧の高い物質が付着し、時間の経過とともに蒸気圧の低いDOPまたはDBP(フタル酸ジオクチルまたはジブチル)等が「椅子取りゲーム現象」と呼ばれる置換によって増加するとされている。特に半導体用のクリーンルーム雰囲気でのウェーハの暴露では、汚染の大部分がDOPという例が多い。
【0006】
97年秋の応用物理学会予稿5a−D−9では、ゲート酸化前処理用洗浄装置の中で、ウェーハは主にDOPで汚染し、約800ng/8インチウェーハ(DOPとして炭素原子1×1014atoms/cm2)の汚染で歩留りに影響があり、ケミカルフィルターを設置すると汚染量が約1/4となって不良がなくなることが示されている。また、3p−D−5ではSC−I処理にピラニア処理を連続させて強力に洗浄した後、クリーンルーム内に5日間暴露したウェーハでは有機物汚染量が約20ng/cm2であり、その中でDOPが15ng/cm2(炭素原子5×1014atoms/cm2)以上あったことが示されている。
【0007】
最近は、オゾンを数十ppm含む純水により室温の洗浄で強力な有機汚染除去が出来るという学術報告が多く見られ、表面炭素濃度を1012atoms/cm2オ−ダーにすることが可能といわれている。しかし、オゾンで生成するケミカル酸化膜は化学的活性がかなり強く有機物の吸着が極めて速い。このような記載は例えば、96年春の応用物理学会予稿27p−F−12にある。
【0008】
ケミカル酸化膜をもつシリコン表面はOH基で終端しそこへ水分子が結合する、即ち親水性面となる。このような基や水分子は極性が強いので、DOPのよう極性基をもつ有機物が吸着しやすい。最近化学的活性をこのように論じる報告が散見される。SC−1処理もピラニア処理も洗浄ウェーハ表面にはケミカル酸化膜が形成される為、同様の機構により環境雰囲気から有機汚染を受けるやすいのである。
【0009】
ウェーハケースに保管された場合は、付着する有機物がケース材質の添加剤例えばBHT(ブチルヒドロキシトルエン)に由来するものであることが違うだけで、濃度増加に関しては同様の傾向であり、この吸着もBHTの極性で論じられている。
【0010】
ウェーハ表面の有機炭素濃度を特に低く出来る清浄化法としては、学術論文などでは、熱酸化あるいは紫外線・オゾン処理のような乾式処理が代表的である。しかし清浄化出来ても、上述の湿式処理で生成したケミカル酸化膜面と同様に環境から有機汚染を受けやすい。例えば、97年秋の応用物理学会予稿3p−R−2によれば、熱酸化膜面をクリーンルーム環境中に暴露した場合の環境空気からのDOPの付着は1時間後では約2×1012atoms/cm2で少ないが、10時間後は約3×1013atoms/cm2でベアシリコン表面汚染量の約4倍、70時間後は1014atoms/cm2を越え、ベア表面汚染量の約2倍となっている。紫外線・オゾン処理面でも同様の傾向が示されている。
【0011】
そこで活性炭を主な捕集剤とするケミカルフィルターをクリーンルームやクリーンベンチ・ドラフトに装備し、有機物の点でも十分に清浄な環境でウェーハは扱うことが試みられ、上述のように効果が認められている。
【0012】
クリーンルーム製造工程にある電子デバイス用基板は殆どの時間プラスチックのケース内に保管されている。通常洗浄が終わるとリンス・乾燥直後の表面活性の特に強い時期にこのケースに移される。従来からこのケースは価格的な点もあってポリプロピレン製のものが多い。上記のようにこの材料からの有機アウトガスは主にBHTが問題となっている。そこで種々改良され、更に優れたケース材料とされるポリカーボネートには及ばないが、かなり有機汚染の減少したポリプロピレンケースが市販されている。
【0013】
上記のロードマップで分るように、2010年にはウェーハ上の有機炭素濃度は2×1013atoms/cm2程度までの低減が必要であろう。環境雰囲気中の有害有機不純物を除く機構をもちかつ特に無塵化されたクリーンドラフト内で処理され、ウェーハが暴露されるクリーンルームも同様の清浄さがあれば、上記のSC−1或いはピラニアの洗浄でも、ウェーハの表面有機炭素を常にこのレベルまで低減出来る筈である。しかしその為には、活性炭フィルターのような有機汚染除去用のケミカルフィルターを多数装備し、かつ十分な流速で清浄化した空気を供給できるような徹底した有機汚染除去対策が必要となる。上記の97年秋の応用物理学会予稿52−D−9の図から概算すると洗浄装置にケミカルフィルターを装備した不良がなくなった場合の表面炭素濃度は略3×1013atoms/cm2である。
【0014】
しかし、半導体用クリーンルーム雰囲気は、ウェーハには吸着しないが活性炭には吸着する有機物を多く含むので、装備した活性炭ケミカルフィルターは劣化しやすい。しかもケミカルフィルターは高価なので、経済的な見地からは、ケミカルフィルターを使わずに済ませることが望ましい。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明の目的は、例えば、特にケミカルフィルターは装備していないが、無塵化には十分に対策された一般的なクリーンルーム内の製造工程で、洗浄後の電子デバイス用基板の表面炭素濃度を3×1013atoms/cm2程度以上には増え難い有機汚染防止方法を提供するものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成する為の本発明の電子デバイス用基板の有機汚染防止法は、清浄化処理後の酸化膜または窒化膜の表面をもつ電子デバイス用基板を、濃度範囲が1ppmから100ppm但し100ppmは除く)のコリンを含む水溶液により処理し、乾燥することによって、乾燥後の電子デバイス用基板表面に5×1010分子/cm から7×1012分子/cmの面濃度コリンを吸着させて、雰囲気中の有機物の吸着による電子デバイス用基板の汚染を防止することを特徴とする。
また本発明のコリンを含む水溶液は、更にウェーハ鏡面の平坦性を確保するための補助剤を含み、必要に応じて、次いで純水によるリンスを施すことが好ましい。
また本発明は、補助剤が、過酸化水素又は界面活性剤であることが好ましい。
また本発明は、酸化膜が、酸又はアンモニアと、過酸化水素と、を含む洗浄剤による処理で形成されたシリコンの酸化膜、若しくはオゾンを含むガス、又はオゾンを含む洗浄液による処理で形成されたシリコンの酸化膜であることが好ましい
また本発明は、コリンを含む水溶液が、更に1ppm以下のホスホン酸系キレート剤を含むことが好ましい
【0017】
さらに本発明は、清浄化処理後の酸化膜または窒化膜の表面を持つ電子デバイス用基板に、アンモニアと、過酸化水素と、1ppmから100ppm(但し100ppmは除く)のコリンと、を含む水溶液による処理を施し、次に純水によるリンスを施し、乾燥することによって、乾燥後の電子デバイス用基板表面に5×1010分子/cm2から7×1012分子/cmの面濃度のコリンを吸着させて環境雰囲気からの有機汚染を防止することを特徴とする
【0018】
さらに、本発明の有機汚染を防止した電子デバイス用基板は、請求項1乃至7のいずれか1項記載の方法により、表面に5×1010分子/cmから7×1012分子/cmの面濃度のコリンを吸着させたことを特徴とする
【0019】
【発明の実施の形態】
本発明の対象である電子デバイス用基板は、例えば、ベアシリコンウェーハ並びに酸化膜、窒化膜、ポリシリコン膜等の膜を有するウェーハ、液晶用ガラス基板などである。
【0020】
第一の汚染防止法の処理対象は、清浄化処理直後の有機汚染を受け易い清浄な酸化膜または窒化膜の表面をもつ電子デバイス用基板である。ここで清浄化処理直後の有機汚染を受け易い清浄な酸化膜または窒化膜の表面としては次のものを例示できる。
【0021】
(1)化学反応で基板表面に生じる親水性面、即ちケミカル酸化膜の表面が挙げられる。このシリコンウェーハ表面はOH基で終端し、そこへ水分子が結合する。Si−OHの結合や水分子のある表面は強い極性をもつので、環境雰囲気からDOPやBHTのような極性基のある有機分子を吸着しやすい状態にある。有機汚染除去能力の強い洗浄剤、即ちSC−1,ピラニア,オゾン水、オゾンを溶解した酸等は酸化性が強く、洗浄後の面にはケミカル酸化膜が形成される。
【0022】
(2)ガスによる反応で、ケミカル酸化膜を生じるのは紫外線照射によるオゾン洗浄が代表的である。
【0023】
(3)加熱或いは堆積で作られた酸化膜や窒化膜の表面は、O原子やN原子の電気陰性度がSi原子よりかなり大きいのでSi−OやSi−Nの結合は極性が強く環境雰囲気から極性をもつ有機分子の汚染を受けやすい表面状態となる。従ってこのような面は親水性ではないが本発明の対象となる。特にウェーハの熱酸化は有機物の除去に極めて有効とされているが、ウェーハが酸化炉からでた時から環境からの有機汚染が始まる。
【0024】
(4)ケミカル酸化膜をフッ酸で処理すると疎水性となり、ウェーハ表面は電気陰性度がSi原子に近いH原子で終端し、極性が弱い。そこで極性をもつ有機分子は比較的吸着しにくい。しかしこのウェーハを空気中に暴露しておくと、時間の経過とともにH原子終端面はOH基終端に変わる、即ち自然酸化膜が形成される。従ってウェーハケース内保管のように空気中に放置される疎水性シリコン面も、自然酸化と共に上述と同様に環境雰囲気から極性をもつ有機分子の汚染を受けやすい表面状態となる。このような面も本発明の対象となる。
【0025】
本発明に使用されるコリンは、
[(CH33N(CH2CH2OH)]OH
の化学式で示される有機化合物で、1分子中に5個の炭素をもつ水溶性の強塩基である。ビタミンB複合体の1つで、重要な生理物質であるが、化学的にも容易に合成出来、一方容易に生物学的処理で分解されるので、環境にやさしい処理剤である。
【0026】
本発明の方法によって処理された電子デバイス用基板は5×1010分子〜7×1012分子/cm2、好ましくは1×1011分子〜3×1012分子/cm2面濃度で表面にコリンを吸着している。面濃度が5×1010分子/cm2未満では有機汚染防止効果が不十分であり、7×1012分子/cm2を超えるとコリン分子の吸着のみで表面炭素濃度が3.5×1013atoms/cm2以上になるという不都合がある。
【0027】
以下、各汚染防止法ごとの特徴について説明する。
〔第一の汚染防止法〕
本発明の方法は、5×1010分子〜7×1012分子/cm2の面濃度でコリンを基板表面に吸着させるものであるが、この面濃度はコリン水溶液中のコリン濃度、基板と水溶液との接触時間等に依存するので一概には言い難い。通常、この方法に使用されるコリン水溶液はコリン濃度1〜2000ppmの範囲が好ましく、実施の態様によっては1〜100ppmの範囲が好ましく、より好ましくは10から100ppmの範囲である。コリン濃度が高かったり、基板と水溶液の接触時間が長いと一般にコリンの吸着が高まり、基板表面へのコリン吸着の均一性が低下するので、コリン水溶液での処理の後に純水でのリンスを後続させることが好ましい。
【0028】
一実施形態として、水溶液中のコリン濃度が1〜100ppm、好ましくは10〜100ppmである場合には、平坦性補助剤は特に使用する必要はない。しかし、この濃度範囲であっても、基板表面のコリン吸着量の均一性を確保するためには、純水リンスを後続させることが好ましい。特に、コリン濃度が高濃度側である場合には純水リンスが好ましい。例えば、純水リンスを10分行うと、コリン吸着量は1/3〜1/10になる。そのため、コリン濃度は10〜100ppmが好ましい。なお、コリン濃度が低すぎると10分程度の処理時間では十分にコリンが吸着しなくなるので望ましくない。
【0029】
別の実施形態では、コリン水溶液がコリン濃度1〜2000ppm、好ましくは10〜1000ppmで使用される。この実施形態では基板表面の平坦性を確保するための補助剤が併用される。この補助剤の併用によりコリン濃度を2000ppm以下の範囲で高めることが可能になる。コリン濃度が高いほどアルカリ性が強くなるので前工程で行われた洗浄などの結果残存している恐れのある微粒子や有機物の除去能力が増すという利点がある。しかし、かかる観点からしてもコリン濃度が高すぎると、前記の平坦化補助剤を併用しても基板表面でのヘイズの発生を防止しがたくなるという不都合がある。
【0030】
基板の平坦性を確保する補助剤としては、過酸化水素、界面活性剤が使用される。コリン濃度1000ppm当り過酸化水素濃度は5〜0.3重量%が好ましく、さらに2〜0.5重量%が好ましい。コリン濃度100ppm当り、過酸化水素濃度は上記界面活性剤の場合のほぼ1/10でよい。該補助剤は特に前記した化学反応で形成された酸化膜が、酸或いはアンモニアと過酸化水素を含む洗浄剤による処理で形成されたシリコンケミカル酸化膜であるか、又はオゾンを含むガス或いは洗浄液による処理で形成されたシリコンケミカル酸化膜の場合に効果が著しい。
【0031】
使用する界面活性剤としては金属元素を含まない界面活性剤が好ましく、例えば代表的な非イオン性活性剤であるポリオキシエチレンアルキルフェノールエーテルが挙げられる。ただし、その濃度は0.005〜0.02重量%が好ましい。濃度が高すぎると表面有機汚染の大きな原因となり、低すぎると所要の効果が得られない。
【0032】
この実施形態ではコリン水溶液による処理の後に純水によるリンス処理が行われる。この処理は純水リンスを行わないとコリン吸着量が3〜10倍に増え、かつ場所によって極端に強い吸着域を生じる恐れがあるために行われる。
【0033】
〔第二の汚染防止法〕
本発明の第二の有機汚染防止法の処理対象は、電子デバイス用基板であり、この方法のよると基板は、清浄化と同時に汚染防止処理が施される。
この方法では、アンモニア、過酸化水素及び2000ppm以下のコリンを含む水溶液が処理剤として用いられる。アンモニア、過酸化水素及び水からなる洗浄剤(SC−1液)は公知であるが、これにコリンを添加することにより得られる。かかる処理液により処理し、通常の純水リンスをするだけで表面炭素濃度は大きく低減できる。この場合、アンモニア及びコリンの濃度は適宜薄くする必要がある。
【0034】
SC−1処理ではウェーハ表面にNH4 基の吸着が起こるが、この方法で使用される処理液にはコリンが含まれ、コリンは強塩基なのでこの吸着を置き換わり、汚染防止作用を発揮する。この方法は洗浄装置の変更を要せず、経済性生産性の点で望ましい。
【0035】
この方法におけるアンモニアの含有量は3〜0.2重量%、好ましくは2〜0.5重量%であり、過酸化水素の含有量は8〜0.2重量%、好ましくは2〜0.5重量%であり、コリン濃度は2000ppm以下、好ましくは500〜100ppmである。アンモニアとコリンを合わせた濃度が高いほど過酸化水素の濃度を高くしないと処理表面にヘイズが発生する。コリン濃度が2000ppmを超えると、過酸化水素濃度を増してもヘイズが発生する不都合がある。コリン濃度が低すぎると、有機汚染防止効果を十分に得ることが困難である。
【0036】
上記のコリン水溶液の処理後、純水によるリンス処理を行う。この処理により、処理直後の表面に異常に吸着していたコリンが離脱する。
【0037】
この方法によると、シリコン表面に有機物が除去されたシリコンケミカル酸化膜が生成すると共に、アンモニアが弱塩基でコリンが強塩基である故にこの膜面にコリンが吸着して、純水リンス・乾燥後の面は環境雰囲気からの有機汚染を防止する。気相との或いは気相間の化学反応で形成された直後の酸化膜または窒化膜に対し、このコリン処理をする場合も優れた効果を示す。
【0038】
本発明に使用されるコリン処理剤には、必要に応じて微量の他の添加剤を添加してもよい。例えば、ホスホン酸系キレート剤を添加すると金属汚染が抑制される。特に、アルカリ性処理液からウェーハに汚染しやすいFeの付着を妨げる。好ましい添加量は、1ppm〜0.1ppmである。ホスホン酸系キレートとしては、例えばニトリロトリス(メチレンホスホン酸)三コリン塩、エチレンジアミンテトラキス・メチレンホスホン酸等が挙げられる。
【0039】
従来の技術に関して引用したように、SC−I処理にピラニア処理を連続させる強力な洗浄の後で、クリーンルーム内に120時間暴露した時の有機物汚染量は約20ng/cm2と報告されている。大部分がDOPなので、これで換算すると有機炭素濃度は略8×1014atoms/cm2となる。DOPの汚染量は暴露時間に比例するという発表が多いので、15時間暴露で計算すると1×1014atoms/cm2となる。また、酸化膜上とオゾン処理面のクリーンルーム内暴露の引用例を15時間暴露で計算すると、DOPだけでも5×1013atoms/cm2となる。
【0040】
デバイス製造工程において、実際に基板表面がクリーンルーム雰囲気に直接晒される時間はそれ程連続するものではない。そこで実質的には15時間程度の暴露で、ウェーハ上の有機炭素濃度が目標とする3×1013atoms/cm2以下であればよいとした。上述のように通常のクリーンルームでは、強い有機汚染除去処理を受けた清浄なシリコン面や酸化膜面は、15時間暴露で少なくとも炭素濃度(5〜10)×1013atoms/cm2程度の汚染を雰囲気から受けるようである。
【0041】
製造工程では基板はそのケース内の空気に暴露している時間の方が遥かに長い。しかし、工程途中の基板が1週間以上連続してケース内に保管される場合は殆どないと思われるので、ケース保管時の雰囲気からの有機汚染に関する評価は保管期間を1週間とした。
【0042】
ウェーハ表面の親水性の程度は水滴接触角で容易に知ることが出来る。例えばSC−1で洗浄した直後のシリコン表面は親水性が非常に強いので2〜3°である。表面が有機汚染を受けると水滴接触角が大きくなる。SC−1洗浄直後のシリコンウェーハを前記改良ポリプロピレンウェーハケース内に1週間保管すると水滴接触角がかなり大きくなるが、本特許により、SC−1処理後のリンスの際に10ppmのコリン添加超純水リンスを挿入するだけで、同じ保管期間での水滴接触角はその1/4程度しか増大しない。荷電粒子放射化分析法によるこのウェーハ表面の炭素濃度定量結果は3×1013atoms/cm2以下であった。
【0043】
室温の100〜数ppm稀コリン水で、その濃度に応じた時間のリンスを行った場合、乾燥直後でもまたクリーンベンチ内雰囲気へ15時間程度暴露しても、ウェーハ表面の炭素濃度は3×1013atoms/cm2以下であって、本発明の目的は十分に達成している。このコリン処理は浸漬方式でも、枚葉スピン方式でも実施可能である。
【0044】
放射性の11Cで標識したコリンを使ったトレーサ実験では、上述のSC−1洗浄後10ppm稀コリン水で処理した場合、11C標識コリンのウェーハ表面への吸着量は(5〜20)×1011分子/cm2であった。このウェーハを3分純水リンスすると2×1011分子/cm2に低減した。一方、100ppmコリン水で処理し、その後のリンス時間が短い場合は、11C標識コリン吸着量は7×1012分子/cm2を越す場合もある。
【0045】
これらの結果から、電子デバイス用基板の洗浄後や酸化後においての、本発明の微量コリン添加超純水による環境雰囲気からの有機汚染防止効果は、基板表面におけるコリンの吸着によることは明らかである。吸着したコリン分子中のヒドロキシエチル基がケミカル酸化膜等の極性を弱める作用をして、極性基をもつ有機物の接近を妨げていると推測され、表面電位も低下しているものと思われる。
【0046】
11C標識コリン吸着7×1012分子/cm2のウェーハを窒素98%、酸素2%の雰囲気中で300℃、5分の加熱を行ったところ、コリンは検出されなかった。使われたトレーサ法の11C検出限界は1×1010分子/cm2である。従って、加熱を伴う半導体デバイス製造工程では本発明によるコリンの吸着は実質的に問題を生じない。
【0047】
コリンは苛性ソーダに匹敵する強塩基であるが、100ppm程度の稀コリン水の5〜10秒の室温処理や、10ppm程度の2〜3分の室温処理では、1:1:5組成のSC−1洗浄の加温処理に見られるようなヘイズモードのマイクロラフネスは通常は発生しない。しかしウェーハによっては、特にその履歴によってはこの種の平坦性に関して問題が起り得る。この場合、コリン水に過酸化水素のような酸化剤や界面活性剤(勿論組成に金属成分を含まないものである必要がある)を添加すると処理剤に基くマイクロラフネスの問題は確実に解決出来る。
【0048】
マイクロラフネスのような表面の平坦性に関しては、実際の製造工程では十分に余裕がある方が安全である。2000ppm以下の濃度のコリン水溶液にその濃度に応じた量の過酸化水素を添加すると、ヘイズモードは十分避けられるが、コリン濃度が2000ppmを超えると過酸化水素でヘイズが抑制できない。コリン濃度1000ppmでは過酸化水素濃度が適当であれば、この処理がアルカリ・過酸化水素洗浄であるので、SC−1と同様の微粒子除去効果がある。上記のような有機汚染を受けやすい表面状態となる洗浄に、コリン/H22 処理を後続させると、シリコン表面へコリンが吸着し、乾燥直後でもまたクラス10のクリーンベンチ雰囲気へ15時間暴露しても、表面炭素濃度は3×1013atoms/cm2程度以下とすることが出来、本発明の目的を十分に達成する。11C標識コリンによるトレーサ法によれば、この場合のコリン吸着は5×1012分子/cm2以下である。しかもこのコリン/H22 処理は先行した洗浄に対し、強力な微粒子除去作用を追加するものである。
【0049】
微粒子除去に関しては、20〜30ppmのオゾン水にコリンを微量添加しつつ、枚葉スピン洗浄を行うと効果が大きく、有機汚染も除去出来る。この洗浄が終った段階でオゾンの供給を停止すると、本発明のコリンによる有機汚染防止処理に環境からの汚染の暇なく直行出来、オゾン処理面の強い活性に基く異常有機汚染の問題が解決できる。
以下に実施例で本発明を説明するが、本発明はこれらの実施例で何等限定されるものではない。
【0050】
【実施例】
実験に用いた試料は、炭素濃度8×1014atoms/ccの6インチのP型(100)シリコンウェーハで、実施例5を除いて、材料メーカから購入したものをそのまま使用した。洗浄後や環境に放置したウェーハの表面炭素濃度の定量は、ESI社1076活性炭フィルターを装備したエア循環方式の評価用クリーンルーム中で、有機汚染のないように工夫された器具を使い、2cm×2cmのチップに切り出して、特願平10−253346「分析用試料ケース」の中に記載された荷電粒子放射化分析法で実施された。
【0051】
以下の実施例における洗浄の大部分は、ケミカルフィルターは装備されていないが、無塵には留意された即ちクラス10程度のクリーンドラフト内に洗浄器具を設置して行ったものである。浸漬洗浄は、3枚の6インチウェーハをセットし手動で出し入れする石英キャリアが入り、かつ石英製投込みヒーターの入った薬液処理用角型石英槽で行った。実施例5はこの2組を、他の浸漬処理実施例では1個を設置した。また、クイックダンプリンスが2分または3分の周期で行える石英槽のリンス器具を併置した。ウェーハの乾燥は、自製の6インチウェーハ用の4000rpm枚葉スピン乾燥器を傍らに置いて行った。このスピン乾燥器には1500rpmで洗浄できるよう、洗浄液とリンス液の供給機構を付属させてある。実施例の枚葉洗浄はすべてこの簡易スピン器具で行われた。
【0052】
また、処理後試料を長時間放置する環境、即ち、ウェーハ表面を暴露させる場所は洗浄ドラフトと同レベルの清浄化機能をもつクラス10のクリーンベンチ内とした。尚、実施例4と実施例6と実施例7は放射線管理区域内クリーンルームにあるクラス10のクリーンドラフト内で操作され、処理後の試料放置もこの中で行われた。各実施例で使用された超純水のTOCは、放射線管理区域内において30ppbであった他は、すべて1ppb以下である。
【0053】
[比較例1]
薬液槽にSC−1洗浄液(NH4 OH:H22 :H2 O=1容:1容:12容)を準備し、ウェーハを70℃で10分浸漬洗浄した後、15分クイックダンプリンスしてスピン乾燥した。乾燥直後に水滴接触角を測定したところ3°であった。このウェーハを上記した改良ポリプロピレンウェーハケース内に7日間密封保管した後、水滴接触角を測定したところ15°となった。
【0054】
[実施例1]
キャリアに2枚のウェーハをセットして比較例1と同様にSC−1液処理をした後、クイックダンプリンスの中間でコリン10ppm添加超純水によるリンス3分を挿入し、その後の超純水リンス・スピン乾燥を経てこれらのウェーハは上記ウェーハとー緒に保管した。この7日間保管ウェーハの1枚について上例と同時に水滴接触角を測定したところ、約6°であった。残り1枚の保管ウェーハの荷電粒子放射化分析による表面炭素濃度定量結果は2.1×1013atoms/cm2であった。
本実施例と同様に稀コリン水処理を加えたウェーハを10枚作成し、アウトガス対策されたポリカーボネート製のウェーハケース内に30日間密封保管したところ、表面炭素濃度は(1.9〜2.4)×1013atoms/cm2であった。
【0055】
[実施例2]
前実施例と同様にウェーハ2枚を処理した後、乾燥の直後の1枚について、荷電粒子放射化分析を行った。表面炭素濃度は1.9×1013atoms/cm2であった。残り1枚をクリーンベンチ内雰囲気に15時間暴露させた。そこで荷電粒子放射化分析を行ったところ、表面炭素濃度は1.7×1013atoms/cm2であった。
この実施例と同様の稀コリン水処理を加えたウェーハについて、ヘイズモードのマイクロラフネスを比較例1のSC−1処理だけのウェーハと比較したが、有意差は見られなかった。コリン濃度が十分に稀くかつ室温で短時間の浸漬であれば、通常のシリコンウェーハの場合、このような処理でのマイクロラフネス発生は実質的に防止される。
【0056】
[実施例3]
オゾン水の強い有機汚染除去効果を利用する枚葉スピン洗浄はウェーハの大直径化に対処する新方式として実用化しつつある。ここでは20ppmオゾン水処理15秒、稀フッ酸処理15秒、20ppmオゾン水処理30秒、超純水リンス、スピン乾燥の基本シーケンスに対して、超純水リンスの中間に100ppmコリン添加超純水の供給を10秒加えて、コリンの効果を調べた。乾燥直後の荷電粒子放射化分析法による表面炭素定量の結果は3.2×1013atoms/cm2、15時間後は減少し2.5×1013atoms/cm2が得られた。
リンス用の超純水はTOC(全有機炭素)1ppb以下を使用しており、また上記の実施例により、本発明のコリン処理面は環境雰囲気からの有機汚染を受け難いことが分っているので、この処理直後の表面炭素はほとんどがコリンの吸着によるものと推定される。計算上は、その量は略7×1012分子/cm2となる。
【0057】
[実施例4]
オゾン水はアルカリ性にすると、オゾンが容易に分解して短時間に消失することが知られている。しかし、枚葉スピン洗浄器を使って、稀コリン水とオゾン水を別々のノズルで同時にウェーハ上に供給した場合、ウェーハに対してオゾンはかなり濃い濃度で作用する。ウェーハ上の超微粒子はDOPのような油系有機物の斑点状汚染膜に液架橋機構で付着しているものも多いので、オゾン酸化力による液架橋の分解とコリンによるゼータ電位の制御で、含オゾンコリン液によるスピン洗浄は有機物除去と微粒子除去の両方に効果がある。そこで、この洗浄に連続して本発明を実施する例を示す。
【0058】
購入した親水性の6″シリコンウェーハを、稀フッ酸処理で自然酸化膜を除き、粒径0.1μm以下の放射性の 198Auコロイドを分散した略中性の液に浸漬して、コロイド吸着させた試料をまず準備した。ここでウェーハの放射能をウェーハ用NaIシンチレータで測定して、付着コロイドの重量を求めた。実施例3の枚葉スピン洗浄器を放射線管理区域内のドラフト内に移し、更に10ppmコリン水ノズルを追加して、実施例3のシーケンスにコリン水処理が加えられるようにした。即ち、20ppmオゾン水処理15秒、稀フッ酸処理15秒の後の20ppmオゾン水処理30秒に際し、同時に10ppmコリン水を供給した。30秒経過と同時にオゾン水の供給を停止し、10ppmコリン水のみを20秒供給してから、超純水リンス20秒、スピン乾燥へ移行させた。
【0059】
乾燥ウェーハを直ちに2cm×2cmのチップに切断し,その中の5個をウエル型NaIシンチレータで放射線計測し、この値からウェーハに残存したコロイド量を計算した。この結果コロイド粒子の93%が除去出来ていることが分った。切断直後のチップの荷電粒子放射化分析の結果は、洗浄直後の表面炭素濃度は2.1×1013atmos/cm2となった。切断時に別のチップを前記のクリーンベンチ中に15時間放置したが、表面炭素濃度は平均2.3×1013atmos/cm2であった。
【0060】
[実施例5]
半導体製造工程を管理する為のモニタ用シリコンウェーハとして、使用済みのものを再び研磨して使用することがあるが、この場合時としてマイクロラフネスに問題がある。また、特に裏面に強い有機汚染が残存する場合がある。このような場合を想定して、上記実施1のケース保管後の測定残りウェーハをウェーハ再生メーカに依頼して再研摩し、裏面にHMDSをスピンコートしたものを2枚準備して試料とした。これらに対し有機汚染除去能力の強いのピラニア洗浄を行い、続けてコリン0.1w%と過酸化水素1w%水溶液により浸漬処理を続行させ、1枚ではリンス・乾燥直後の表面炭素量を定量し、1枚は前記クリーンベンチでウェーハ面を垂直にして15時間暴露し、表面炭素量を求めた。
【0061】
上記ドラフト内の石英槽の1つには、H2 SO4 :H22 =4容:1容を満たし、他の石英槽にはコリン/H22 処理液を満たして、前者は130℃10分の浸漬が、後者は70℃10分の浸漬が出来るようにした。リンスは共通のドラフト内のリンス器により共に2分×5の繰返しを行った。表面炭素濃度はリンス・乾燥直後は鏡面側では2.3×1013atoms/cm2、裏面側では2.6×1013atoms/cm2、また15時間放置後鏡面側で2.5×1013atoms/cm2、裏面側で2.4×1013atomsと誤差範囲で殆ど同じであった。
【0062】
[実施例6]
ポジトロン放出型(β+ )崩壊をする11Cで標識したCH3 Iを自動合成装置で合成し、これとジメチルエタノ一ルアミンとを反応させてまずヨウ化コリンを作った。ついで、この放射性ヨウ化コリンからイオン交換膜を使って、メチル基の1つの炭素が放射性11Cとなった比放射能の極めて大きい放射性コリンを作った。これを本発明のコリン含有液にごく微量添加すると、11Cがβ崩壊のため、放射能強度の測定として同時計数法が可能となり、極めて検出感度の高いコリンの定量が出来る。処理をした後のウェーハ表面吸着コリンの定量についても2cm×2cmチップに切断して同様に行うことが出来る。ただし、11Cは半減期が20分の為、11C吸着ウェーハを数時間放置すると定量不可能になる。
【0063】
10ppm稀コリン水にこの添加を行い、標準的なSC−1洗浄を終えた直後のウェーハに対し、室温3分の浸漬と3分の純水リンスの後、乾燥させて放射能計数値からウェーハ表面吸着コリン量を測定したところ、2×1011分子/cm2で、極めて少ない付着量でも効果があることが分かる。尚、純水リンスを行わずにスピン乾燥すると、ウェーハ面コリン吸着量は3〜10倍の値を示し、場所によって数百倍の濃い吸着がみられた。従って通常はコリン処理の後に純粋リンスを行うことが好ましい。ちなみにSC-1洗浄ウェーハを1ppm希コリン水で10分リンスし、この後純水リンスを行わないと、ウェーハ上のコリン吸着は(5〜10)×1010分子/cm2程度である。次に実施例3の処理に関して、100ppmのコリン水にこの添加を行い,実施例どおりのリンス処理を行ったとき、ウェーハ表面吸着コリン量は7×1012分子/cm2であった。
【0064】
また、コリン0.5w%、H22 5%の処理液を作成してこの添加を行い、標準的なSC−1洗浄を終えた直後のウェーハに対し、約70℃、3分の浸漬処理を施して、超純水で10分のリンスの後、乾燥させてウェーハ表面吸着コリン量を測定したところ、1.5×1013分子/cm2のかなり多い結果となった。しかし、コリン0.2w%、H22 5%の処理液にこの添加を行い、同様標準的なSC−1洗浄を終えた直後のウェーハに対し、約70℃、10分の浸漬処理を施して、超純水で10分のリンスの後乾燥させてを測定したところ、5×1012分子/cm2の吸着量であった。
【0065】
表面吸着コリン量が7×1012分子/cm2のウェーハに対し、窒素98%、酸素2%の雰囲気中で300℃、5分の加熱を行ったところ、コリンは検出されなかった。この11Cトレーサ法の検出限界は1×1010分子/cm2である。従って、加熱を伴う半導体デバイス製造工程では実質的に問題は起こらない。
【0066】
[実施例7]
SC−1処理の微粒子除去能力を向上させかつマイクロラフネスを改良には界面活性剤の添加も効果がある。そこで、コリン水溶液に界面活性剤を添加することを試みた。この実施例では、酸化性雰囲気中で900℃,30分処理し、有機物を除去した酸化ウェーハに対して、粒径0.1μm以下の放射性の 198Auコロイドを実施例4のようにして吸着させ、放射線計数値から吸着コロイド量を算出した試料を準備した。これに対してコリン0.1w%,ポリオキシエチレンノニルフェノールエーテル0.01w%,ホスホン酸系のキレート剤1ppmを含む水溶液で枚葉処理を行った。上記の枚葉スピン洗浄器を使い、1分間処理液供給後超純水スピンリンスに切換え、1分リンスした後スピン乾燥した。このウェーハを2cm×2cmチップに切断し、その5個につき放射線強度を計数してウェーハのコロイド残存量を算出した。この結果コロイド粒子の90%が除去出来ていた。また1個のチップについて表面の炭素濃度を荷電粒子放射化分析で求めて、2.7×1013atoms/cm2を得た。
【0067】
このコリン処理では、コリンが共存する有機界面活性剤や有機キレート剤のウェーハ面への吸着を防止する。従来SC−1/界面活性剤処理のような有機物を含む洗浄剤を使うと、この活性剤がシリコン表面に吸着して、その為の除去洗浄(例えばオゾン水処理)を後続させねばならなかった。しかしこのコリン処理はこのような後処理を要せず、純水リンスの後続だけでかなりの低表面炭素濃度を達成することが出来る。
【0068】
この処理液に放射性の59Feを1ppb添加して同様のスピン処理を行い、ウェーハ面への59Fe吸着量を放射線計測で求めたところ、109 atoms/cm2以下であった。
またチップの1枚をそのままクリーンドラフト内に15時間放置したが、この表面炭素濃度は2.4×1013atoms/cm2で、環境からの有機汚染は防止されていることが分った。
【0069】
[実施例8]
購入した親水性のシリコンウェーハ2枚を稀フッ酸処理で自然酸化膜を除き疎水性にしてから、14Cで標識したDOPを底に入れた密封容器中に保持して、4時間加熱し、冷却後取り出して1枚についてイメージングプレートによる放射線強度測定を行った。この測定では14Cの濃度分布も得られ、この処理によるDOPの表面故意汚染濃度はほぼ均一で1.2×1014分子/cm2であった。他の1枚の試料はNH4 OH:H22 :H2 O=0.5容:1容:12容の組成のSC−1液にコリンを500ppm添加した処理液で70℃,10分の浸漬洗浄を行った。
【0070】
純水リンス後の表面はケミカル酸化膜が形成された超親水性面で・乾燥後ウェーハを2cm×2cmのチップに切断した。その3枚について表面に残存する14C標識DOPの量をイメージングプレートによる放射線強度測定で求め、洗浄後の残存率によりこの洗浄剤のDOPに対する洗浄効果を比較した。その結果、DOP残存量平均値は1.8×1011分子/cm2(炭素濃度は4×1012原子/cm2)で、残存率は0.15%となり、コリン添加SC−1は標準的組成のSC−1と同程度の有機汚染除去能力を有している。別のチップ3枚について、炭素濃度を荷電粒子放射化分析で分析し、平均値で9×1012原子/cm2となった。この濃度は他の実施例より、若干レベルがよい。DOP残存量との差の大部分は、コリン吸着量及び乾燥時並びに試料を分析用ケースに収納するまでの時間に表面のコリンが阻止しきれなかった環境からの有機汚染分と推定される。
【0071】
別のチップ3枚を前実施例のクリーンドラフト内に15時間放置し、表面炭素濃度を荷電粒子放射化分析で求めた。平均値で1.1×1013原子/cm2となり、環境からの有機汚染は防止されていることが分る。
【0072】
【発明の効果】
酸化膜形成直後のウェーハ表面や、有機汚染に対して強力な洗浄法、即ち、オゾン水洗浄、ピラニア洗浄、SC−1洗浄等で得られた清浄表面は、通常のクリーンルームの雰囲気中でさえDOPのような極性有機物を吸着し、暴露後15時間で表面炭素濃度が(5〜10)×1013atoms/cm2以上に増加する。一方、デバイス製造工程にあるシリコンウェーハの表面の炭素濃度は当面は3×1013atoms/cm2以下、出来得れば2×1013atoms/cm2以下に保たれることが求められている。
【0073】
本発明の方法は、ケミカルフィルターを装備していないクリーンルーム環境でも、暴露が15時間以内ならば、有機汚染を常に3×1013atoms/cm2以下に抑制することができる。通常電子デバイスの製造工程では、基板表面がクリーンルーム内雰囲気にこれ以上の時間暴露さることはほとんどないので、本発明によればケミカルフィルターを使用することなく実質的に有機汚染の防止が可能となる。防止される有機汚染物質の存在状態は特に限定されず、ガス状、ミスト状、コロイド状、微粒子状のものが挙げられる。これらについては、実際にはクリーンルーム雰囲気内で互いに変わり合い、厳密に分けられる性質のものではない。
過酸化水素や金属元素を含まない界面活性剤を処理液に添加するとマイクロラフネス発生の恐れを無くし、かつ微粒子除去性能を向上させる。
【0074】
処理液にホスホン酸系キレート剤を添加すると、半導体アルカリ性処理剤に特有な処理液からウェーハへFeが汚染しやすい問題を防ぐ効果がある。このような有機物を添加した含コリン水は、コリンの共存効果の為、処理ウェーハへの有機汚染が意外に少く、これも望ましい効果である。
【0075】
また、この処理液は環境に対し有害な気体不純物を発生させず、従来の洗浄装置に必須であった排気設備を必ずしも必要としない。従って環境汚染防止の点で大きな効果がある。オゾン水洗浄との組合せでは、オゾン水処理直後の強い表面活性化による有機汚染が、連続した工程で容易に避けられる。この場合だけは排気処理設備が必要となるが、逆にオゾン洗浄装置としては簡単な構造となる。
【0076】
通常電子デバイスの製造工程では、ほとんどの時間、基板はプラスチックケース内に保管されている。アウトガスに関して十分に対策されたケース内に本発明を施した基板を保管する限り、そのアウトガス量に応じてではあるが、基板表面の炭素濃度を3×1013atoms/cm2以下に長時間保持出来る。
【0077】
要するに本発明の効果は、ケミカルフィルターを装備しない一般に利用されているクラス10程度の清浄環境と、アウトガスの点で改良されているプラスチックケース内の保管に関して、電子デバイス用基板の表面の有機汚染を高性能の超LSI製造ですらほぼ十分な程度の低濃度に保守出来るところにある。

Claims (8)

  1. 清浄化処理後の酸化膜または窒化膜の表面をもつ電子デバイス用基板を、濃度範囲が1ppmから100ppm(但し100ppmは除く)のコリンを含む水溶液により処理し、乾燥することによって、乾燥後の前記電子デバイス用基板表面に5×1010分子/cm から7×1012分子/cmの面濃度コリンを吸着させて、雰囲気中の有機物の吸着による電子デバイス用基板の汚染を防止することを特徴とする電子デバイス用基板の有機汚染防止法。
  2. 前記コリンを含む水溶液は、更にウェーハ鏡面の平坦性を確保するための補助剤を含、必要に応じて、次いで純水によるリンスを施すことを特徴とする請求項1記載の電子デバイス用基板の有機汚染防止法。
  3. 前記補助剤が、過酸化水素は界面活性剤であることを特徴とする請求項2記載の電子デバイス用基板の有機汚染防止法。
  4. 前記酸化膜がはアンモニアと、過酸化水素、を含む洗浄剤による処理で形成されたシリコンの酸化膜であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の電子デバイス用基板の有機汚染防止法。
  5. 前記酸化膜がオゾンを含むガス、又オゾンを含む洗浄液による処理で形成されたシリコンの酸化膜であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の電子デバイス用基板の有機汚染防止法。
  6. 前記コリンを含む水溶液が、更に1ppm以下のホスホン酸系キレート剤を含むことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の電子デバイス用基板の有機汚染防止法。
  7. 清浄化処理後の酸化膜または窒化膜の表面を持つ電子デバイス用基板に、アンモニア、過酸化水素と、1ppmから100ppm(但し100ppmは除く)のコリンと、を含む水溶液による処理を施し、次純水によるリンスを施し、乾燥することによって、乾燥後の前記電子デバイス用基板表面に5×1010分子/cm2 から7×1012分子/cmの面濃度のコリンを吸着させて雰囲気中の有機物の吸着による電子デバイス用基板の汚染を防止することを特徴とする電子デバイス用基板の有機汚染防止法。
  8. 請求項1乃至のいずれか1項記載の方法により、表面に5×1010分子/cm から7×1012分子/cmの面濃度のコリンを吸着させたことを特徴とする有機汚染を防止した電子デバイス用基板。
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