JP4344443B2 - ラベル - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えば容器本体側に、応募シールやキャンペーンを目的とした付加的な表示を施すために貼着されるラベルに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、お茶やジュース等の飲料や各種調味料等は、ガラスやプラスチック製の容器本体に充填され、販売されている。そして、このような飲料商品では、販売促進のために、商品の購入者が応募することにより、種々の景品が当たるといった景品キャンペーン等が頻繁に行われており、そのようなキャンペーンを行う場合には、応募シールやキャンペーン専用の表示を容器に直接印刷したり、容器本体に装着された筒状のラベルに印刷したりする以外に、応募シールやキャンペーン用のラベルを容器本体側に別途装着することが行われている。
【0003】
前記ラベルは、図5に示す如く容器本体側に貼着可能な下層ベース50と、該下層ベース50に接着される上層ベース51とを備え、上層ベース51は基材53を二つ折りすることにより、第一ラベル部54と第二ラベル部55とが屈曲部56を介して開閉自在に設けられている。そして、各ラベル部54,55の両面が印刷されている。
【0004】
また、下層ベース50はタックシート57の裏面に粘着剤58が塗布されたもので、タックシート57及び粘着剤58を切り込むことにより、剥離可能な任意の形状の副タックラベル60が形成されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来のラベルにあっては、副タックラベル60が下層ベース50にのみ設けられているだけであるため、副タックラベル用の大きな表示面積を確保することができず、例えばテレビアニメーション等のキャラクターをかたどった副タックラベルをおまけのシールとして付属させる事による販売促進効果を十分に発揮することができないといった問題があった。
【0006】
また、上層ベース51側にタックシートを貼着して副タックラベルを設けることも考えられるが、上層ベース51は基材を折り曲げているため、基材とタックシートの複層で構成すると、その屈曲部分が厚くなり、折り曲げ難くなりタックシートが浮き上がったり、皺になったりしてしまう欠点がある。
【0007】
そこで、本発明は、副タックラベルを複数折りされた上層ベース側に設けることにより、副タックラベルを設けることができる面積を大きくし、しかも、副タックラベルを上層ベース側に設けるにもかかわらず、上層ベースの屈曲部分を厚くすることなく容易に屈曲することができるようにすることを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の上記の課題を解決するための手段は、被貼着体に貼着可能な下層ベースと、該下層ベースに接着される上層ベースとを備え、上層ベースは基材を複数折りすることにより、少なくとも第一ラベル部と第二ラベル部とが屈曲部を介して開閉自在に設けられたラベルにおいて、前記上層ベースの基材の屈曲部側が下層ベースに接着され、第一ラベル部及び第二ラベル部のそれぞれの対向面には、タックシートが接着され、さらに、第一ラベル部に接着されたタックシートの縁部が第一ラベル部の縁部に一致するように設けられ、第二ラベル部に接着されたタックシートの縁部が第二ラベル部の縁部に一致するように設けられ、各タックシートを切り込んで副タックラベルが剥離可能に形成され、前記屈曲部にはタックシートが接着されておらず、しかも、前記上層ベースにおける第二ラベル部の先端部側が、この第二ラベルに接着されたタックシートを介して前記下層ベースに剥離可能に接着されてなることにある。
【0009】
以上のように構成されたラベルでは、第一ラベル部及び第二ラベル部の互いの対向面には、副タックラベルが形成されるタックシートがそれぞれ接着されているので、副タックラベルを設ける面積を大きくすることができる。
【0010】
しかも、上層ベースの基材の屈曲部には、タックシートが接着されていないため、屈曲部分の肉厚が厚くなることはなく、屈曲部の屈曲を容易に行える。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態について図面を参照して説明する。図1及び図2に示すように、このラベル1は、例えば飲料商品の販売促進のために行われるキャンペーン用の表示を施したものであり、ポリエチレンテレフタレート製のボトルからなる容器本体Bの胴部に装着された筒状ラベル(被貼着体)L上に貼着されるものである。
【0012】
前記ラベル1は、下層ベース3と、上層ベース5とから構成されている。
前記下層ベース3は、例えば厚さ30〜300μmの矩形状の紙製シート又はプラスチック製シートからなる基材6の裏面に、粘着剤7が厚さ5〜50μm程度に塗布されたものである。従って、下層ベース3は粘着剤7を介して剥離紙(セパレータ)8に剥離可能に貼着されている。尚、基材6の表面には、所定の印刷表示9が施されている。また、粘着剤7は基材6の全面に塗布して基材6の全面が接着できるようにしても良いが、一部を残して非接着にするため粘着剤の表面にマスク印刷を施して良い。
【0013】
前記上層ベース5は基材10と、該基材10に粘着剤11を介して貼着された第一タックシート12aと、第二タックシート12bとから構成されている。基材10はセパレータとしての機能を有し、屈曲部13を中心にして二つ折りされている。上方の第二ラベル部10bは、下方の第一ラベル部10aよりも若干長く設定されている。
【0014】
そして、第一ラベル部10aの内面(第二ラベル部10bとの対向面)には前記第一タックシート12aが接着され、また、第二ラベル部10bの内面(第一ラベル部10aとの対向面)には第二タックシート12bがそれぞれ貼着されているのであるが、両方のタックシートは、屈曲部13には設けられていない。このように屈曲部13を単層(基材層のみ)で構成しているため、薄肉とすることができ、屈曲部13を容易に折り曲げることができ、折り癖を形成しやすくなる。
【0015】
各タックシート12a,12bには、ハーフカット(タックシートと粘着剤とを切り込み基材は切り込まないようにすることをいう。)14により、副タックラベル(タックラベル)15a,15bがそれぞれの形状に形成されている。尚、タックラベル15a,15bは、例えば同種類又は別種類の任意のキャラクターが印刷されている。尚、両方のラベル部10a,10bの外面には、それぞれ所定の印刷表示がなされている。
【0016】
前記第一ラベル部10aの一端(屈曲部13側)と前記下層ベースの基材6とは、接着剤(ホットメルト接着剤等)17により接着されている。一方、第二ラベル部10bの先端部側(屈曲部13と反対側)は、直接又はタックシート1212bを介して前記基材6に接着剤(ホットメルト等)18で接着されている。尚、第一ラベル部10aと基材6とは、強固に接着されており、第二ラベル部10bと基材6とは、簡単に剥離できるように、第一ラベル部10aの接着力に比し弱く接着されている。
【0017】
以上のように構成されたラベル1は、長尺状のセパレータ8に複数貼着されており、各ラベル1をセパレータ8から剥離し、図2(ロ)に示すように、第二ラベル部10bの外面の印刷表示が目視できるように、下層ベースの基材6をシュリンクラベルLの上端部に貼着する。このとき、第二ラベル部10bの印刷表示が、容器本体Bの胴部外周面から上方に起立して小径の首部分から離間した状態となって目立ちやすくなる。このため、キャンペーン用のタックラベル1による十分な宣伝広告効果が発揮される。
【0018】
ラベル1は、その屈曲部13にタックシート12a,12bが貼着されておらず、基材6のみを屈曲させていることから、容易に折り癖が付けれると共に、第二ラベル部10bの先端部側は、前記基材6に接着されているため、第一ラベル部10aと第二ラベル部10bとが浮き上がることはなく、綺麗で見栄えの良い状態にラベル1を貼着できる。
【0019】
更に、第二ラベル部10bの先端部を前記基材6から剥離させた場合には、第一ラベル部10a、第二ラベル部10b及び基材6を小冊子の如くそれぞれ見開き状態にすることができ、それぞれの印刷表示を目視することができる。また、第一ラベル部10a及び第二ラベル部10bの内面には、それぞれ副タックラベル15a,15bが貼着されていることから、所望のタックラベルを剥離して所定の箇所に貼着することができる。例えば、はがき等に貼着して応募ラベルとしても使用することもできる。
【0020】
次に、本発明のラベル1の製造方法の一例を図3を参照しながら説明する。先ず、上層ベース5の基材10に粘着剤11を介して積層されたタックシート12の長尺帯状シートに表示事項やキャラクター等のデザインを印刷する(同図(イ)参照。次に、それぞれの副タックラベル15a,15bの形状(周囲)と、第一タックシート12aと第二タックシート12bの間に、長尺帯状シートの長手方向に連続して形成される屈曲部13の両縁位置をダイカットによってハーフカットする(同図(ロ)参照)。
【0021】
その後に、屈曲部13に位置するタックシート12cを剥離除去して上層ベース5の長尺帯状シートを作成する(同図(ハ)参照)。このとき、タックシート12cは、長尺帯状シートの長手方向に連続しているため、容易に剥離することができる。
そして、上層ベース5を屈曲部13で折り曲げた帯状シートを、別途形成した下層ベース3の前記位置にホットメルト接着剤17,18を直線状に塗布した後重ね合わせて本発明のラベル1が連接された長尺状シートが作成できる。このようにして作成した長尺状シートを各ラベル1毎に切断(又は打ち抜き)して本発明のラベル1が得られる。
【0022】
本発明は、上記の実施の形態に限定されるものではなく、上層ベース5の基材10は二つ折りに限らず、図4に示す如く三つ折りやそれ以上の複数折りが可能である。三つ折りの場合には、前記第一ラベル部10aから屈曲部13aを介して第三ラベル部10cが、第二ラベル部10bを覆うように延設され、第三ラベル部10cの先端部が前記基材6に接着剤(ホットメルト接着剤等)18で剥離可能に接着されている。更に、第三ラベル部10cの内面にも、前記同様に副タックラベル15cが粘着剤11を介して貼着されている。
【0023】
また、ラベル1は、筒状のラベルL以外に容器本体に直接貼着しても良い。例えば、容器本体Bが角ボトル又は角形のカップ状容器の場合は、ラベル1を容器本体Bの胴部側方に張り出すように、シュリンクラベルLの正面部分の側縁部に貼着する等、種々の容器に種々の装着態様を採用することができる。
【0024】
【発明の効果】
以上のように本発明は、上層ベースの基材の屈曲部側が下層ベースに接着され、第一ラベル部及び第二ラベル部のそれぞれの対向面には、タックシートが剥離可能にそれぞれ接着されると共に、各タックシートを切り込んで副タックラベルが形成され、前記屈曲部にはタックシートが接着されておらず、しかも、前記上層ベースの基材の先端部側が、前記下層ベースに剥離可能に接着されているので、副タックラベルとして機能する表示領域を大きくすることができ、副タックラベルを利用したキャンペーン用のラベルとして最良の形態であるといえる。
【0025】
しかも、第一ラベル部及び第二ラベル部のそれぞれに副タックラベルを形成するタックシートを接着しているにもかかわらず、各タックシートが屈曲部にはタックシートが接着されていないため、屈曲部分の肉厚が厚くなるのを防止でき、屈曲部分を容易に屈曲することができ、第一ラベル部と第二ラベル部とが浮き上がることはなく、外観体裁も良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示し、(イ)はラベルを所定角度開いた状態の正面側の斜視図、(ロ)は同背面側の斜視図。
【図2】(イ)はセパレータにラベルを貼着した状態の全体断面図、(ロ)は使用状態を示す斜視図。
【図3】ラベルの製造方法を工程をそれぞれ示し、(イ)は基材にタックシートを接着させた状態の長尺帯状シートの幅方向の断面図、(ロ)は同ハーフカットした状態の断面図、(ハ)はタックシートの余分な部分を剥離した状態の断面図。
【図4】本発明の他の実施の形態を示す全体断面図。
【図5】従来例を示す全体断面図。
【符号の説明】
1…ラベル、3…下層ベース、5…上層ベース、10…基材、12a,12b…タックシート、13…屈曲部、15a,15b…副タックラベル、B…容器本体(被貼着体)、L…シュリンクラベル
Claims (1)
- 被貼着体に貼着可能な下層ベースと、該下層ベースに接着される上層ベースとを備え、上層ベースは基材を複数折りすることにより、少なくとも第一ラベル部と第二ラベル部とが屈曲部を介して開閉自在に設けられたラベルにおいて、前記上層ベースの基材の屈曲部側が下層ベースに接着され、第一ラベル部及び第二ラベル部のそれぞれの対向面には、タックシートが接着され、さらに、第一ラベル部に接着されたタックシートの縁部が第一ラベル部の縁部に一致するように設けられ、第二ラベル部に接着されたタックシートの縁部が第二ラベル部の縁部に一致するように設けられ、各タックシートを切り込んで副タックラベルが剥離可能に形成され、前記屈曲部にはタックシートが接着されておらず、しかも、前記上層ベースにおける第二ラベル部の先端部側が、この第二ラベルに接着されたタックシートを介して前記下層ベースに剥離可能に接着されてなることを特徴とするラベル。
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