JP4343678B2 - 画像形成装置およびプロセスカートリッジ - Google Patents

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Description

本発明は、クリーニング装置の無い画像形成装置およびプロセスカートリッジに関するものである。
この種の画像形成装置には、潜像担持体とこれに接触しつつ表面移動する被転写体との間に転写電界を形成することで、潜像担持体上のトナー像を被転写体上に転写する静電転写方式を採用するものがある。このような装置では、転写後の潜像担持体表面部分に転写残トナーが残留する。この転写残トナーが除去されないまま、その潜像担持体表面部分が次の画像形成工程に供されることになると、その潜像担持体表面部分で帯電ムラ等の帯電不良が生じ、画質劣化の原因となる。そのため、従来は、転写領域から帯電領域までの潜像担持体表面に対向する位置にクリーニング装置を設け、転写残トナーを除去していた。このようなクリーニング装置には、潜像担持体表面から回収した転写残トナーを収容する廃トナータンクや、回収した転写残トナーを再利用するためにその転写残トナーを搬送するリサイクルトナー搬送通路などを設けるスペースが必要になる。そのため、画像形成装置が大型化してしまう。
このような装置の大型化の問題に対処できるものとして、例えば、特許文献1に開示された画像形成装置がある。この画像形成装置は、潜像担持体表面に残留した転写残トナーを現像装置を用いて回収する方式(以下、「現像器回収方式」という。)を採用している。この現像器回収方式では、クリーニングとは別の目的で設置されている現像装置で転写残トナーを回収するため、別個独立に上記のような廃トナータンクやリサイクルトナー搬送通路を設ける必要がない。よって、この現像器回収方式を採用すれば、装置の小型化に大きく貢献することができる。
また、特許文献1では、現像器回収方式の画像形成装置に搭載する帯電装置として、潜像担持体に帯電ローラを接触させて帯電を行う実施例が記載されている。従来から、潜像担持体表面を一様に帯電する方式には、その表面に帯電ローラ等の帯電部材を接触又は近接させて一様帯電する接触・近接帯電方式と、コロナチャージャ等によって一様帯電するチャージャ帯電方式とが知られている。しかし、チャージャ帯電方式では、潜像担持体表面を所望の電位とするためには大量の放電を発生させる必要があるため、オゾンやNOx等の放電生成物が大量に発生し、環境面で問題がある。これに対し、接触・近接帯電方式であれば、チャージャ帯電方式に比べて発生する放電量が少なく環境面で有利である。したがって、上記実施例に記載の画像形成装置によれば、装置の小型化を図りつつ、放電生成物の発生量が少なくて環境面で有利となるという効果が得られるものと考えられる。
しかし、このように現像器回収方式と接触・近接帯電方式を併用した画像形成装置においては、潜像担持体上の転写残トナーを現像領域まで搬送する間に、その転写残トナーと帯電部材とが接触又は近接することになる。そのため、帯電部材に転写残トナーが付着することがある。帯電部材に転写残トナーが付着すると、その付着した転写残トナーによって一様帯電が妨げられ、潜像担持体の表面電位を所望の電位にできなかったり、帯電ムラ等の帯電不良が生じたりする。その結果、画像濃度の低下や地肌汚れなどが生じ、画質劣化が生じるという不具合があった。この不具合は、現像器回収方式を採用する場合に限らず、転写残トナーを潜像担持体上から除去しないまま帯電部材との接触領域に搬送する構成を有するものであれば、同様に生じ得るものである。
本出願人は、特願2002−254142号において、上記不具合を解決し得る画像形成装置を提案した。この画像形成装置は、転写後に潜像担持体表面に残留した転写残トナーのうち、帯電バイアスと同極性に帯電した正規帯電トナーとは逆極性の逆帯電トナーを、ブラシ部材等の一時保持手段により潜像担持体表面から回収して保持する。このように逆帯電トナーを回収、保持することで、逆帯電トナーが帯電部材に付着するのを防ぐことができる。そして、その保持した逆帯電トナーを、一の画像形成を終えてから次の画像形成を行うまでの間などの所定のタイミングで、潜像担持体表面に戻す。このようにして潜像担持体上に戻された逆帯電トナーは、現像装置で回収されたり、被転写体やこれを搬送するための搬送部材などに転移されたりする。この装置によれば、戻された逆帯電トナーが帯電領域を通過する間、帯電バイアスの印加を停止したり、帯電部材を潜像担持体から離間させたりするので、逆帯電トナーが帯電部材に付着することがない。
特許第3091323号公報
しかしながら、転写残トナーのうちの正規帯電トナーはブラシ部材等の一時保持手段に回収されない。従って、次の画像形成工程中に潜像形成手段が対向する領域(以下、潜像形成領域)を通過して現像装置で回収されたり、被転写体などに転移されたりする。このため、潜像担持体表面に正規帯電トナーが付着したまま潜像形成手段によって潜像担持体表面に潜像画像が形成される。すると、トナーが付着した部分や、トナーによって陰となった部分は露光されない。その結果、ベタ画像部分に白ポチが発生するという不具合が発生する場合があった。
本発明は、上記問題に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、転写残トナーが潜像画像形成中に潜像形成領域を通過することによって生じる画質劣化を抑制することができるプロセスカートリッジ及び画像形成装置を提供することである。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、潜像担持体と、所定極性の帯電バイアスが印加される帯電部材を該潜像担持体表面に接触又は近接させて該潜像担持体表面を一様に帯電する帯電手段と、一様帯電された潜像担持体表面に潜像を形成する潜像形成手段と、上記帯電バイアスと同じ極性に帯電したトナーを該潜像に付着させて現像を行う現像手段と、該潜像担持体とこれに接触しつつ表面移動する表面移動部材との間に転写電界を形成して、該現像手段により該潜像担持体表面に形成されたトナー像を、該表面移動部材との間に挟持される記録材上又は該表面移動部材上に転写する転写手段とを備えた画像形成装置において、上記転写手段による転写後に上記潜像担持体表面に残留した転写残トナーが上記転写手段から上記潜像形成手段が上記潜像担持体表面に潜像を形成する潜像形成領域に到達するまでの間に上記潜像担持体に当接して該転写残トナーを堰き止めて一時保持する一時保持手段と、該一時保持手段を所定のタイミングで上記潜像担持体から離間させる制御を行って、該一時保持手段によって保持されたトナーを上記潜像担持体の表面移動によって現像領域へ搬送させるための制御手段とを備えるとともに、上記トナーは、トナー抵抗が1×10[Ωcm]以下、重量平均粒径が5[μm]以上10[μm]以下、平均円形度0.85以上であることを特徴とするものである。
また、請求項2の発明は、請求項1の画像形成装置において、上記転写手段による転写後に上記潜像担持体表面に残留した転写残トナーが上記転写手段から上記帯電手段を通過する間に、上記転写残トナーに帯電バイアスと同極性の電荷を注入する電荷注入手段を備えたことを特徴とするものである。
また、請求項3の発明は請求項1または2の画像形成装置において、上記一時保持手段は、上記潜像担持体に当接する弾性ブレードであり、上記制御手段は、少なくとも上記潜像形成手段が動作して上記潜像担持体表面に潜像が形成されている間は上記弾性ブレードを上記潜像担持体と当接させ、上記潜像形成手段が非動作中は上記弾性ブレードを上記潜像担持体から離間させる制御を行うことを特徴とするものである。
また、請求項の発明は、請求項1、2または3の画像形成装置において、上記一時保持手段よりも上記潜像担持体表面移動方向上流側に、上記転写残トナーのうち帯電バイアスの極性とは逆極性に帯電した逆帯電トナーを一時保持する逆帯電トナー一時保持手段を備えたことを特徴とするものである。
また、請求項の発明は、請求項の画像形成装置において、上記逆帯電トナー一時保持手段に上記転写残トナーに帯電バイアスと同極性の電荷を注入する電荷注入手段を設けたことを特徴とするものである。
また、請求項の発明は、請求項の画像形成装置において、上記逆帯電トナー一時保持手段は帯電手段であり、所定のタイミングで上記電荷注入手段を作動させて上記転写残トナーに帯電バイアスと同極性の電荷を注入して正規帯電トナーとして、上記帯電手段から再び潜像担持体表面に戻すための制御を行う制御手段を備えたことを特徴とするものである。
また、請求項の発明は、請求項1、2、3、4、5またはの画像形成装置において、上記帯電手段、上記現像手段のうち少なくともひとつと、上記潜像担持体とを一体に構成して、画像形成装置に対して着脱可能としたプロセスカートリッジを備えたことを特徴とするものである。
また、請求項の発明は、潜像担持体と、所定極性の帯電バイアスが印加される帯電部材を該潜像担持体表面に接触又は近接させて該潜像担持体表面を一様に帯電する帯電手段と、上記帯電バイアスと同じ極性に帯電したトナーを該潜像に付着させて現像を行う現像手段とを一体に構成して、画像形成装置に対して着脱可能としたプロセスカートリッジにおいて、上記潜像担持体表面に残留した転写残トナーが転写手段から潜像形成手段が上記潜像担持体表面に潜像を形成する潜像形成領域に到達するまでの間に配置され、上記潜像担持体に当接して上記転写残トナーを堰き止めて一時保持し、所定のタイミングで上記潜像担持体から離間して上記転写残トナーを上記潜像担持体へ戻す一時保持手段を備え、上記トナーは、トナー抵抗が1×10 [Ωcm]以下、重量平均粒径が5[μm]以上10[μm]以下、平均円形度0.85以上であることを特徴とするものである。
請求項1乃至の発明によれば、転写残トナーが転写手段から潜像形成手段に到達する間に潜像担持体に当接して転写残トナーが潜像形成手段と対向する位置を通過しないように一時保持手段で堰き止めて一時保持する。そして、一時保持手段に保持された転写残トナーは所定のタイミングで再び潜像担持体表面に戻される。所定のタイミングで戻された転写残トナーは、潜像担持体表面に付着して潜像形成手段と対向する位置を通過する。このとき、潜像形成手段は非動作中であり潜像担持体表面に潜像を形成していない。これにより、潜像画像形成中に潜像形成領域を通過する潜像担持体表面に転写残トナーが付着することが抑制される。また、トナー抵抗が1×10Ωcm以下、重量平均粒径が5μm〜10μm、平均円形度が0.85以上のトナーを用いることで、一時保持手段で確実にトナーを一時保持することができる。よって、一時保持手段で保持されずに、潜像画像形成中に転写残りトナーが潜像形成手段と対向する位置を通過するのをより抑制することができる。s
以下、本発明を画像形成装置であるカラー電子写真プリンタ(以下、プリンタという)に適用した一実施形態について説明する。
まず、このプリンタの基本的な構成について説明する。図1は本実施形態に係るプリンタの概略構成図である。このプリンタは、潜像を担持する潜像担持体であるドラム状の感光体1を備えている。この感光体1は、有機感光体、アモルファス等、既存の感光体を用いることがきる。本実施形態では、抵コスト化、設計の自由度、無公害性の観点から有機感光体を用いている。
この感光体1の表面は、帯電装置2によって一様に帯電させられる。この帯電装置2は、いわゆる接触帯電方式で帯電処理を行う帯電ローラ21を備えている。この帯電ローラ21は、アルミ芯金上に発泡スポンジ層、導電層、リーク発生防止用の保護層からなっている。帯電ローラ21は、感光体1の表面に接触しており、図示しない電源装置から負極性のバイアスを帯電ローラ21に印加して、感光体1の表面を一様に−500Vに帯電させる。
そして、露光手段としてのレーザ光学装置3によって画像情報に基づいた走査露光処理がなされて静電潜像が形成される。この画像情報は、ポリゴンモータでレーザ光をスキャンさせミラー33で反射した画像信号である。本実施形態の露光手段は、レーザ光学装置としているが、LEDアレイと結像手段からなる露光装置など、種々の方式の露光手段を用いることができる。
感光体1上に形成された静電潜像は、現像装置4によって現像されてトナー像となった後、転写装置5にて転写紙P上に静電転写される。転写装置5は、金属ローラ51に中抵抗ゴム層を設けた転写ローラ52であり、感光体1と接触して転写ニップを形成している。転写ローラ52は、図示しない電源装置から正極性の転写バイアスが印加されており、感光体1上のトナー像が転写紙Pに静電転写される。また、現像装置4は、図示しないトナーと磁性キャリアとを含有するいわゆる二成分現像剤を内部に収容しており、現像ローラ41上に担持したこの二成分現像剤を感光体1との対向位置に搬送して静電潜像を現像するものである。使用するトナーは、負電荷を持った負帯電トナーである。
トナー画像が形成される事で消費されるトナーは、プリンタ装置本体に対して着脱可能に構成された図示しないトナーボトルから現像装置4に供給されるようになっている。このように、トナーボトルをプリンタ装置本体に対して着脱可能に構成することで、トナーが無くなったときはトナーボトルだけを交換すればよい。従って、トナーエンド時にまだ寿命になっていない他の構成部材はそのまま利用でき、ユーザーの出費を抑えることができる。カラープリンタの場合は、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラック色のトナーボトルを別個に設ければ、トナーボトルをそれぞれ単体で交換できるようになり、ユーザーの出費を抑えることができる。
上記転写装置5の下方には、記録体たる転写紙Pを複数枚重ねて収容する複数の給紙カセット101、106が互いに鉛直方向に重なるように配設されている。これら給紙カセット101、106は、一番上の転写紙Pに押し当てているそれぞれの給紙ローラ102、107を所定のタイミングで回転駆動させ、その転写紙Pを給紙搬送路に給紙する。給紙搬送路内では、送り出された転写紙Pが複数の搬送ローラ対103を経た後、レジストローラ対104のローラ間に挟まれて止まる。レジストローラ対104は、挟み込んだ転写紙Pを、上述のようにして感光体1上に形成されたトナー像に重ね合わせ得るタイミングで転写ローラ52と感光体1との間の転写ニップに向けて送り出す。これにより、感光体1上のトナー像と、レジストローラ対104によって送り出された転写紙Pとが転写ニップで同期して密着される。そして、上記転写バイアスの影響によって転写紙P上に静電転写される。
上記転写ローラの図中左側方には、2本のローラ54、55に張架した紙搬送ベルト53を図中反時計回りに無端移動されている。また、この紙搬送ベルト53の更に左側方には、定着装置7、排紙ローラ対105が順次配設されている。上述のトナー像が静電転写された転写紙Pは、感光体1や転写ローラ52の回転に伴って転写ニップから紙搬送ベルト53上に送られた後、定着装置7内に入る。この定着装置7は、互いに当接しながら等速で回転する定着ローラ71と加圧ローラ72を対にして定着ニップを形成している。また、これらの定着ローラ71および加圧ローラ72の内部にはハロゲンランプ等の熱源73、74をそれぞれ有しており、定着ローラ71および加圧ローラ72を所定温度に制御している。定着装置7内に入った転写紙Pは、この定着ニップに挟まれて加熱処理及び加圧処理が施される。これにより、トナーが圧力を受けながら熱溶融して転写紙Pにトナー像が定着せしめられる。そして、転写紙Pは定着装置7内から排紙ローラ対105を経て機外へと排出される。本実施形態では、加圧ローラ72にも熱源73を内蔵してしているので、トナーの定着時間を短縮することができ、プリンタの速度を高速化することができる。
上記転写ニップで転写紙P上に静電転写されずに感光体1表面に残留した転写残トナーは、帯電装置2およびトナー保持手段8で一時保持された後、再び感光体1表面に担持され現像装置4に回収される。また、上記転写ニップで感光体1上から紙搬送ベルト53上に転移してしまったトナーは、紙搬送ユニットのベルトクリーニング装置56によって紙搬送ベルト53上から除去される。
本実施形態では、感光体ドラム1、その周囲に配置された現像装置4、帯電装置2、トナー保持手段8等を一体化したプロセスカートリッジ100として構成している。このプロセスカートリッジ100は、プリンタ本体に対して着脱自在となっている。よって、プロセスカートリッジ100内に収容された部品に寿命が到来したり、メンテナンスが必要になったりしたときには、そのプロセスカートリッジ100を交換すればよく、利便性が向上する。
次に、本発明の特徴部分である感光体ドラム1の表面に残留した転写残トナーのクリーニングについて説明する。図2(a)は、感光体ドラム1上に担持されたトナーの転写直前における帯電電位分布を示すグラフである。また、図2(b)は、転写後に感光体ドラム1上に残留した転写残トナーの帯電電位分布を示すグラフである。図2(a)に示すように、転写直前におけるトナーの帯電量は、ほぼ−30[μC/g]を中心に分布しており、そのほとんどが負極性に正規帯電している。一方、転写残トナーの帯電量は、およそ−2[μC/g]を中心に分布したものとなる。一般に、転写残トナーのほとんどは、1次転写ローラ14に印加された正極性バイアスによる電荷注入を受けるなどして、所望どおりの帯電が得られないトナーである。その結果、転写残トナーの中には、図2(b)中斜線部分で示すような正極性に反転してしまった逆帯電トナーが存在してしまう。
上述のように正極性に反転した逆帯電トナーが混在した転写残りトナーは、感光体表面に付着したまま帯電装置2の帯電ローラ21との対向位置まで搬送される。対向位置では、感光体1の表面電位が一様に−500Vとなるように直流の帯電バイアスを電源装置22から帯電ローラ21に印加している。この時、転写残トナーのうち正極性に反転したトナーが帯電ローラ21に静電吸着する。一方、負極性のトナーは帯電バイアスと同極性であるため帯電ローラ21に付着せずに通過して一時保持手段としてのトナー保持手段8に保持される。
帯電ローラ21を通過した負極性の転写残トナーは、図3に示すように、露光手段3よりも上流側に設けられたトナー保持手段8に一時保持される。このトナー保持手段8は感光体と接触する弾性ブレード81を備えている。弾性ブレード81は支持板83の一端に取り付けられている。支持板83の他端にはバネ84とソレノイド82がそれぞれ取り付けらている。バネ84は支持板83を図中左側に付勢している。また、支持板83の中央部付近には、支持部83aが設けられており、プロセスカートリッジに揺動自在に取り付けられている。ソレノイド82が動作時はバネ84の付勢力に抗って支持板83を図中右側に付勢する。すると、支持板83は支持部83aを中心にして図中時計回りに回転して、弾性ブレード81がある程度の圧力をもって感光体1に当接するようになる。露光手段3によって感光体表面に潜像が形成されているときはソレノイド82が動作しており、弾性ブレード81が感光体1と接触している。これにより、転写残トナーは弾性ブレード81に完全に堰き止められる。非潜像形成時には、ソレノイド82の動作が停止する。すると、図中右側の付勢力がなくなり、かわりにバネ84により支持板83を図中左側に付勢する。これにより、支持板83が支持部83aを中心にして図中反時計回りに回転する。その結果、弾性ブレード81が感光体1から離間し、弾性ブレード81に保持されていた転写残トナーが再び感光体表面に戻され、潜像形成領域を通過して現像領域に搬送される。そして、現像ローラに付着したキャリアに静電吸着して現像装置4に回収される。このように、露光手段3によって感光体表面に潜像が形成されているときは弾性ブレード81を感光体1に当接させ、非潜像形成時には弾性ブレード81を感光体表面から離間させる。これにより、露光手段3によって感光体表面に潜像が形成されているときに潜像形成領域を通過する感光体表面には転写残トナーが付着することがない。その結果、転写残トナーが陰となり未露光部を形成することがなくなり、ベタ画像部に白ポチなどの異常画像をなくすことができる。
また、感光体は負帯電しているため、逆帯電トナーは正規帯電トナーに比べ感光体への付着力が強い。このため、逆帯電トナーは弾性ブレード81と感光体との間をすり抜け易い。よって、逆帯電トナーを保持するためのには弾性ブレード81を感光体へ強く押し圧する必要がある。しかし、この実施形態では、逆帯電トナーは弾性ブレード81の上流側で帯電ローラ21に一時保持される。よって、弾性ブレード81に保持される転写残トナーは、全て正規帯電トナーとなる。正規帯電トナーは感光体との付着力が弱いので、弾性ブレード81を感光体へ強く押し圧しなくとも転写残トナーを確実に保持することができる。その結果、弾性ブレードおよび感光体へのストレスが少なく感光体および弾性ブレードの耐久性を向上することができる。また、露光手段が動作中に転写残トナーが潜像領域を通過するのを確実に抑制することができる。また、弾性ブレード81の設定条件を容易に設定することができる。
一方、帯電ローラ21に付着した正極性の逆帯電トナーは、図3に示すように帯電ローラの上に設けられた電荷注入板24によって一時保持される。電荷注入板24は、帯電ローラ21に所定の圧力もって当接し、帯電ローラ21と電荷注入板24との間をすり抜けるトナー量を0.1mg/cm以下、好ましくは0.05mg/cm以下としている。これにより、帯電ムラを防ぐ事ができる。また、電荷注入板24はステンレス等の金属板であり、その一端はスイッチ25に接続されている。露光手段3によって感光体表面に潜像が形成されているときは、スイッチ25はOFF状態であり、電荷注入板24はフロート状態となっている。非潜像形成時には、スイッチ25をONにして電荷注入板24をアースに接続する。すると、電荷注入板24の電位は0Vとなり、電荷注入板24と帯電ローラとの間で電位差が生じる。この結果、帯電ローラ21から電荷注入板24へ負極性のバイアスが印加されることとなり、帯電ローラ21と電荷注入板24との間の領域Aの間に保持されていた逆帯電トナーが再度負極性の帯電トナーとなる。この負極性の帯電トナーは再び感光体表面に付着し、帯電ローラ21との間をすり抜け、現像領域に搬送される。
この実施形態では、帯電ローラ21で逆帯電トナーを一時保持し、この一時保持された逆帯電トナーに電荷注入板24で電荷注入を行い正規帯電トナーとしている。このように、一時保持されている逆帯電トナーに電荷注入を行うので、確実に逆帯電トナーを正規帯電トナーとすることができる。
このように、現像領域に搬送される転写残トナーはすべて負極性に帯電されている。現像ローラ41には、作像時に必要な現像バイアスとは逆極性のバイアスすなわち+200Vのバイアスが印加されている。これにより、負極性に帯電された転写残トナーは、現像領域において現像ローラに向かって静電力が働く。この結果、転写残トナーが現像ローラ上のキャリアに静電吸着して現像装置4に回収される。現像ローラによって現像装置4の内部に回収された転写残トナーは内部で攪拌搬送された後、再度現像に寄与することになる。
次に、本実施形態の変形例について、図4および図5を用いて説明する。この変形例は、転写装置5と帯電装置2との間に電荷注入補助手段9を備えている。この電荷注入補助手段9は、転写後の正極性に逆帯電したトナーを正規の負帯電トナーに極性を反転させるために設けている。この電荷注入補助手段9は、金属プレートに複数のスリットを設けた櫛歯状ブラシ91と、この櫛歯状ブラシ91に電圧を印加するバイアス電源92とから構成されている。上記櫛歯状ブラシ91は感光体と接触し、バイアス電源92から負極性のバイアスが印加される。これにより、感光体表面に付着した正極性の逆帯電トナーを負極性の帯電トナーに反転させる。ここで、感光体表面電位との電位差によってトナーが櫛歯状ブラシ91に印加されるバイアスの極性に転極出来るだけのバイアスが、櫛歯状ブラシ91に印加される必要がある。具体的には、上記櫛歯状ブラシ91に印加する電圧は感光体の電位が約−50Vであることを考慮して−700Vとしている。
感光体1に付着した転写残トナーは櫛歯状ブラシ91のスリットを通過する。このとき、転写残トナーが櫛歯状ブラシ91と接触する。すると、転写残トナーに電荷注入が発生し、正帯電したトナーが負帯電に反転する。これにより、正極性の逆帯電トナーを負極性の正規帯電トナーとすることができる。また、上記帯電ローラで逆帯電トナーの極性を反転させる方法と異なり櫛歯状ブラシ91に電圧を印加するタイミングなどを考慮する必要がないので、櫛歯状ブラシ91には画像形成動作中でも電圧を印加しつづけることができる。また、帯電装置を通過する前に逆帯電トナーの一部を負帯電に転極させているので、帯電ローラに付着するトナーが減少して帯電装置への負担を軽減することができる。
櫛歯状ブラシ91を通過した転写残りトナーのうち負極性のトナーは帯電装置2を通過して、弾性ブレード81に一時保持される。櫛歯状ブラシ91で極性が反転されなかった逆極性の転写残トナーは帯電ローラ21に付着し電荷注入板24に一時保持される。そして、露光手段3が潜像を形成していない時に電荷注入板24に保持されたトナーは負極性に反転される。一方、弾性ブレード81に一時保持されているトナーは弾性ブレード81の離間により現像領域に移動して現像ローラによって現像装置内に回収される。
また、櫛歯状ブラシ91に印加するバイアスは直流バイアスに交流バイアスを重畳したバイアスとすることもできる。これにより、転写後のトナーの帯電量を均一にすることができる。よって、帯電ローラに付着するトナーをなくすことができ、常に安定した帯電装置を維持することが可能となる。また、上述の電荷注入手段としての電荷注入板24をなくし、上記櫛歯状ブラシ91を電荷注入手段とすることもできる。
この実施形態においては、弾性ブレード81の離間および電荷注入板24へのバイアス印加は、露光手段3の動作に同期して行っているがこれに限られない。例えば、画像形成動作終了時やある一定回数画像形成動作を行った後、クリーニングモードを設け、このクリーニングモード時に弾性ブレード81の開放および電荷注入板24へのバイアス印加を行っても良い。また、この実施形態においては、感光体1、その周囲に配置された現像装置4、帯電装置2、トナー保持手段8等を一体化したプロセスカートリッジ100として構成しているが、これに限定されない。例えば、上述の画像形成プロセス装置の他に、転写装置5、紙搬送ベルト53、紙搬送クリーニング装置56等を一体としたプロセスカートリッジとしてもよい。
また、上述の実施形態においては、ひとつの感光体およびひとつの現像装置を有するモノクロ画像形成装置を例に説明したがこれに限られない。例えば、図6に示すように、複数の感光体と現像装置を備えたカラー画像形成装置にも適用することが可能である。この場合、Y、M、C、K色それぞれの画像形成プロセス手段に上述の実施形態を用いることができる。その結果、各色ごとに個別の廃タンクやクリーニング装置を設ける必要がなくなるので、大幅に装置の小型化を図ることができる。また、このカラー画像形成装置の場合、Y、M、C、K色それぞれの画像形成プロセス手段をプロセスカートリッジとして装置本体から着脱可能に構成することができる。また、これに加えて中間転写ベルト・中間転写ベルトクリーニング等を一体化したプロセスカートリッジとすることも可能である。
次に、上述のプリンタに用いられるトナーについて説明する。上述のプリンタで使用されるトナーは櫛歯状ブラシ91や帯電装置2の電荷注入板24などの電荷注入手段によって電荷注入されやすいことが必要である。電荷注入されにくいトナーの場合、逆帯電トナーが櫛歯状ブラシ91や電荷注入板24によってバイアスを印加しても帯電バイアスと同極の正規帯電トナーに転極しにくい。このため、帯電ローラ21に静電吸着するトナーが多くなり帯電装置への負担が増加してしまう。また、電荷注入されにくいトナーの場合、弾性ブレード81に保持された正規帯電トナーの帯電電位分布が広いものとなり、帯電電位の高いトナーと低いトナーとが結合してしまう。この結合したトナーが弾性ブレードの一点を押し圧するようになり、その部分の弾性ブレードがめくりあがって感光体と弾性ブレードとの間に隙間ができる。そして、この隙間から、トナーがすり抜けてしまう。また、トナー粒径が小さいほど画像品質が向上するが、小さすぎると弾性ブレード81をすり抜けてしまうトナーが多くなる。すると、トナーが付着した感光体表面に潜像画像を形成してしまう。その結果、未露光部が形成され、ベタ画像部に白ポチが発生してしまう。このため、本実施形態のトナーは、抵抗が1×10Ωcm以下、重量平均粒径が5.0〜10.0μm、平均円形度が0.85以上であることが好ましい。
次に、本実施形態のトナーの製造方法について詳細する。本実施形態のトナーの製造方法は、従来公知の方法でよく、結着樹脂、離型剤、着色剤、磁性体、その他場合によっては帯電制御剤等を用いて混合する。そして、熱ロール、エクストルーダ等の混練機を用いて混練した後、冷却固化する。次に、これをジェットミル、ターボジェット、クリプトロン等の粉砕で粉砕し、その後分級しトナーが得られる。スーパーミキサ、ヘンシェルミキサなどの混合機を用いて、上記トナーに外添剤を添加する。
次に、本実施形態のトナーの材料について詳細する。
結着樹脂としては従来公知の樹脂が全て使用可能である。例えば、スチレン、ポリ−α−スチルスチレン、スチレン−クロロスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ブタジェン共重合体、スチレン−塩化ビニル共重合体、スチレン−酢酸ビニル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体、スチレン−α−クロルアクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル−アクリル酸エステル共重合体等のスチレン系樹脂(スチレンまたはスチレン置換体を含む単重合体または共重合体)、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、塩化ビニル樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂、フェノール樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、石油樹脂、ポリウレタン樹脂、ケトン樹脂、エチレン−エチルアクリレート共重合体、キシレン樹脂、ポリビニルブチラート樹脂などが挙げられる。
本実施形態では特にポリエステル樹脂が好ましい。ポリエステル樹脂は、アルコールとカルボン酸との縮重合によって得られる。使用されるアルコールとしては、例えばエチレングリコール、ジエングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール等のグリコール類、1、4−ビス(ヒドロキシメタ)シクロヘキサン、及びビスフェノールA等のエーテル化ビスフェノール類、その他二価のアルコール単量体、三価以上の多価アルコール単量体を挙げることができる。また、カルボン酸としては、例えばマレイン酸、フマール酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、コハク酸、マロン酸等の二価の有機酸単量体、1、2、4−ベンゼントリカルボン酸、1、2、5−ベンゼントリカルボン酸、1、2、4−シクロヘキサントリカルボン酸、1、2、4−ナフタレントリカルボン酸、1、2、5−ヘキサントリカルボン酸、1、3−ジカルボキシル−2−メチレンカルボキシプロパン、1、2、7、8−オクタンテトラカルボン酸等の三価以上の多価カルボン酸単量体を挙げることができる。
また上記の樹脂は単独使用も可能であるが、二種類以上併用しても良い。また、これら樹脂の製造方法も特に限定されるものではなく、塊状重合、溶液重合、乳化重合、懸濁重合いずれも使用できる。
次に、離型剤について説明する。本実施形態のトナーに使用される離型剤は公知のものが全て使用できる。特に脱遊離脂肪酸型カルナウバワックス、モンタンワックス及び酸化ライスワックスを単独又は組み合わせて使用する事が好ましい。カルナウバワックスは、微結晶のものが好ましい。また、酸価が5以下であり、トナーバインダー中に分散した時の粒子径が1μm以下の粒径であるものが好ましい。モンタンワックスについては、一般に鉱物より精製されたモンタン系ワックスを指し、カルナウバワックス同様、微結晶であり、酸価が5〜14であることが好ましい。酸化ライスワックスは、米ぬかワックスを空気酸化したものであり、その酸価は10〜30が好ましい。その他の離型剤としては、固形シリコーンワニス、高級脂肪酸高級アルコール、モンタン系エステルワックス、低分子量ポリプロピレンワックス等、従来公知のいかなる離型剤をも混合して使用できる。これらの離型剤の使用量は、トナー樹脂成分に対し、1〜20重量部、好ましくは3〜10重量部である。
次に、磁性体について説明する。本実施形態のトナーに用いる磁性体は、酸化鉄、マグネタイト、フェライトなどの従来使用されている全ての公知磁性微粉末を添加することができる。磁性体の添加量は5〜60重量部、好ましくは15〜45重量部である。
また外添剤としては、無機微粒子を好ましく用いることができる。この無機微粒子の一次粒子径は5mμ〜2μmであることが好ましく、特に5mμ〜500mμであることが好ましい。また、BET法による比表面積は20〜500m/gであることが好ましい。この無機微粒子の使用割合はトナーの樹脂成分に対し0.01〜5重量%であることが好ましく、特に0.01〜2.0重量%であることが好ましい。無機微粒子の具体例としては、例えばシリカ、アルミナ、酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化亜鉛、酸化スズ、ケイ砂、クレー、雲母、ケイ灰石、ケイソウ土、酸化クロム、酸化セリウム、ペンガラ、三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、硫酸パリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素などを挙げることができる。この他、高分子系微粒子例えばソープフリー乳化重合や懸濁重合、分散重合によって得られるポリスチレン、メタクリル酸エステルやアクリル酸エステル共重合体やシリコーン、ベンゾグアナミン、ナイロンなどの重縮合系、熱硬化性樹脂による重合体粒子が挙げられる。上記外添剤は表面処理を行って疎水性を上げ、高湿度下においても流動特性や帯電特性の悪化を防止することができる。例えばシランカップリング剤、シリル化剤、フッ化アルキル基を有するシランカップリング剤、有機チタネート系カップリング剤、アルミニウム系のカップリング剤などが好ましい表面処理剤として挙げられる。
本実施形態のトナーに使用される着色剤としては、従来からトナー用着色剤として使用されてきた顔料及び染料の全てが適用される。具体的には、カーボンブラック、ランプブラック、鉄黒、群青、ニグロシン染料、アニリンブルー、カルコオイルブルー、オイルブラック、アゾオイルブラックなど特に限定されない。着色剤の使用量は1〜10重量部、好ましくは3〜7重量部である。
本実施形態のトナーは、必要に応じて帯電制御剤を含有してもよい。帯電制御剤としては公知のものが全て使用でき、例えばニグロシン系染料、トリフェニルメタン系染料、クロム含有金属錯体染料、モリブデン酸キレート顔料、ローダミン系染料、アルコキシ系アミン、4級アンモニウム塩(フッ素変性4級アンモニウム塩を含む)、アルキルアミド、燐の単体または化合物、タングステンの単体または化合物、フッ素系活性剤、サリチル酸金属塩及び、サリチル酸誘導体の金属塩等である。具体的にはニグロシン系染料のボントロン03、第四級アンモニウム塩のボントロンPー51、含金属アゾ染料のボントロンSー34、オキシナフトエ酸系金属錯体のEー82、サリチル酸系金属錯体のEー84、フェノール系縮合物のEー89(以上、オリエント化学工業社製)、第四級アンモニウム塩モリブデン錯体のTPー302、TP一415(以上、保土谷化学工業社製)、第四級アンモニウム塩のコピーチャージPSY VP2038、トリフェニルメタン誘導体のコピーブルーPR、第四級アンモニウム塩のコピーチャージ NEG VP2036、コピーチャージ NX VP434(以上、ヘキスト社製)、LRAー901、ホウ素錯体であるLRー147(日本カ一リット社製)、銅フタロシアニン、ペリレン、キナクリドン、アゾ系顔料、その他スルホン酸基、カルボキシル基、四級アンモニウム塩等の官能基を有する高分子系の化合物が挙げられる。
〔実施例1〕
次に、本実施形態に係るトナーの実施例(以下、「実施例1」という。)について説明する。
(トナー処方)
ポリエステル樹脂 89重量部
(重量平均分子量:325000、Tg:67.5℃)
ポリエチレンワックス 5重量部
(分子量900)
マグネタイト微粒子 50重量部
カーボンブラック 5重量部
(ケッチェンブラックEC:ケッチングブラックインターナショナル)
荷電制御剤(スピロンブラックTR−H:保土ヶ谷化学) 1量部
以上の処方で2軸エクストルーダーを用いて70℃で混練後、気流式粉砕機により粉砕、分級し重量平均粒径7.0μmとした後ヘンシェルミキサーを用い、シリカ(R−972 日本アエロジル)0.5重量%を混合し表2に示す物性を有するトナーAを得た。
次に、比較例1〜9のトナーについて説明する。
〔比較例1〕
(トナー処方)
ポリエステル樹脂 84重量部
(重量平均分子量:382000、Tg:68.0℃)
ポリエチレンワックス 5重量部
マグネタイト微粒子 45重量部
カーボンブラック(#44 三菱化成工業社製) 5重量部
荷電制御剤(スピロンブラックTR−H:保土ヶ谷化学) 1重量部
以上の処方で2軸エクストルーダーを用いて120℃で混練後、気流式粉砕機により粉砕、分級し重量平均粒径7.0μmとした後ヘンシェルミキサーを用い、シリカ(R−972 日本アエロジル)0.3重量%を混合し、表2に示す物性を持ったトナーBを得た。
〔比較例2〕
(トナー処方)
ポリエステル樹脂 84重量部
(重量平均分子量:382000、Tg:68.0℃)
ポリエチレンワックス 5重量部
マグネタイト微粒子 45重量部
カーボンブラック(#44 三菱化成工業社製) 20重量部
荷電制御剤(スピロンブラックTR−H:保土ヶ谷化学) 1重量部
以上の処方で2軸エクストルーダーを用いて120℃で混練後、気流式粉砕機により粉砕、分級し重量平均粒径8.0μmとした後ヘンシェルミキサーを用い、シリカ(R−972 日本アエロジル)0.3重量%を混合し、表2に示す物性を持ったトナーCを得た。
〔比較例3〕
(トナー処方)
上記比較例2の処方で2軸エクストルーダーを用いて120℃で混練後、気流式粉砕機により粉砕、分級し重量平均粒径4.0μmとした後ヘンシェルミキサーを用い、シリカ(R−972 日本アエロジル)0.3重量%を混合し、表2に示す物性を持ったトナーDを得た。
〔比較例4〕
(トナー処方)
ポリエステル樹脂 89重量部
(重量平均分子量:280000、Tg:61℃)
カルナウバワックス 5重量部
マグネタイト微粒子 50重量部
カーボンブラック 3重量部
(ケッチェンブラックEC:ケッチングブラックインターナショナル)
荷電制御剤(スピロンブラックTR−H:保土ヶ谷化学) 1量部
以上の処方で2軸エクストルーダーを用いて140℃で混練後、機械式粉砕機により粉砕、分級し重量平均粒径4.0μmとした後ヘンシェルミキサーを用い、シリカ(R−972 日本アエロジル)0.5重量%を混合し表2に示す物性を有するトナーEを得た。
〔比較例5〕
(トナー処方)
ポリエステル樹脂 89重量部
(重量平均分子量:325000、Tg:67.5℃)
ポリエチレンワックス(分子量900) 5重量部
マグネタイト微粒子 35重量部
カーボンブラック 3重量部
(ケッチェンブラックEC:ケッチングブラックインターナショナル)
荷電制御剤(スピロンブラックTR−H:保土ヶ谷化学) 1重量部
以上の処方で2軸エクストルーダーを用いて120℃で混練後、気流式粉砕機により粉砕、分級し重量平均粒径3.0μmとした後ヘンシェルミキサーを用い、シリカ(R−972 日本アエロジル)0.3重量%を混合し、表2に示す物性を持ったトナーFを得た。
〔比較例6〕
(トナー処方)
ポリエステル樹脂 78重量部
(重量平均分子量:325000、Tg:67.5℃)
ポリエチレンワックス(分子量900) 5重量部
マグネタイト微粒子 45重量部
カーボンブラック 7重量部
(ケッチェンブラックEC:ケッチングブラックインターナショナル)
荷電制御剤(スピロンブラックTR−H:保土ヶ谷化学) 1量部
以上の処方で2軸エクストルーダーを用いて70℃で混練後、気流式粉砕機により粉砕、分級し重量平均粒径5.0μmとした後ヘンシェルミキサーを用い、シリカ(R−972 日本アエロジル)0.5重量%を混合し表2に示す物性を有するトナーGを得た。
〔比較例7〕
ポリエステル樹脂 89重量部
(重量平均分子量:280000、Tg:61℃)
カルナウバワックス 5重量部
マグネタイト微粒子 50重量部
カーボンブラック 3重量部
(ケッチェンブラックEC:ケッチングブラックインターナショナル)
荷電制御剤(スピロンブラックTR−H:保土ヶ谷化学) 1量部
以上の処方で2軸エクストルーダーを用いて140℃で混練後、機械式粉砕機により粉砕、分級し重量平均粒径8.0μmとした後ヘンシェルミキサーを用い、シリカ(R−972 日本アエロジル)0.5重量%を混合し表2に示す物性を有するトナーHを得た。
〔比較例8〕
(トナー処方)
スチレン−n−ブチルアクリレート共重合体 88重量部
(重量平均分子量:55000、Tg:52℃)
ライスワックス 5重量部
マグネタイト微粒子 50重量部
カーボンブラック 3重量部
(ケッチェンブラックEC:ケッチングブラックインターナショナル)
荷電制御剤(スピロンブラックTR−H:保土ヶ谷化学) 1量部
以上の処方で2軸エクストルーダーを用いて90℃で混練後、機械式粉砕機により粉砕、分級し重量平均粒径6.0μm(重量平均粒径/個数平均粒径1.29)とした後ヘンシェルミキサーを用い、シリカ(R−972 日本アエロジル)0.5重量%を混合し表2に示す物性を有するトナーIを得た。
〔比較例9〕
(トナー処方)
ポリエステル樹脂 89重量部
(重量平均分子量:325000、Tg:67.5℃)
ポリエチレンワックス 5重量部
マグネタイト微粒子 50重量部
カーボンブラック 3重量部
(ケッチェンブラックEC:ケッチングブラックインターナショナル)
荷電制御剤(スピロンブラックTR−H:保土ヶ谷化学) 1重量部
以上の処方で2軸エクストルーダーを用いて120℃で混練後、気流式粉砕機により粉砕、分級し重量平均粒径11.0μmとした後ヘンシェルミキサーを用い、シリカ(R−972 日本アエロジル)0.3重量%を混合し、表2に示す物性を持ったトナーJを得た。
次に、上記実施例1および比較例1〜9のトナーの抵抗、重量平均粒径、平均円形度を測定した。
各トナーの抵抗の測定は次のようにして測定した。トナー3.0gを6t/cmの荷重をかけ直径40mmの円盤状のペレットにしたものをTR−10C型誘電体損測定器(安藤電気株式会社)にて測定した。なお周波数は1KHz、RATIOは、11×10−9である。その結果を表2に示す。
各トナーの重量平均粒径の測定は、Coulter MULTISIZER 2eを用いた。なお、アパーチャー径は100μmである。上記測定器によって測定されたトナーの粒径分布の一例を表1に示す。こうして測定された各トナーの重量平均粒径を表2に示す。
Figure 0004343678
各トナーの平均円形度の測定は(株)SYSMEX製フロー式粒子像分析装置FPIA−2100を用いて測定した。測定は1級塩化ナトリウムを用いて1%NaCl水溶液に調整した。その後、0.45μmのフィルターを通した液50〜100mlに分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスルフォン酸塩を0.1〜5ml加え、試料を1〜10mg加える。これを、超音波分散機で1分間の分散処理を行い、粒子濃度を5000〜15000個/μlに調整した分散液を用いて測定を行なった。CCDカメラで撮像した2次元の画像面積と、同一の面積を有する円の直径を円相当径として、円相当径で0.6μm以上をCCDの画素の精度から有効とし平均円形度の算出に用いた。平均円形度は、各粒子の円形度の算出を行い、この各粒子の円形度を足し合わせ、全粒子数で割り算することによって得ることができる。各粒子の平均円形度は、粒子像と同じ投影面積をもつ円の周囲長を粒子投影像の周囲長で割ることにより算出する。その結果を表2に示す。
次に、上記実施例1のトナーと上記比較例1〜9との比較実験について説明する。
この比較実験は、リコーImagio MF7070を一部改造したプリンタを用いて行った。上記プリンタの現像装置はリコーImagio MF150に搭載されているものを用いた。実施例1および比較例1〜9のトナーをそれぞれ収納した現像装置を用意し、上記プリンタにこれらの現像装置を取り替えることで各トナーについて比較実験できるようにした。感光体と現像ローラとのギャップは0.3mmに設定した。帯電ローラ21には、−1000Vの帯電バイアスを印加し、感光体表面を一様に−500Vに帯電させるように設定した。また、電荷注入板24は、スイッチをON状態にしたとき接地して0Vとなるようにし、電荷注入板に保持されている逆帯電トナーに−1000Vのバイアスが印加されるように設定した。また、櫛歯状ブラシ91には、−700Vのバイアスを印加した。その他の条件は、上述の実施形態と同様とした。そして、上記プリンタでテスト画像を1000枚プリントした。プリント中は、弾性ブレードは感光体から一度も離間させないようにする。また、プリント枚数がある一定数に達したら電荷注入板24のスイッチをON状態にし、一定時間電荷注入板24に保持された逆帯電トナーに帯電バイアスを印加させるようにした。以上の条件で1000枚プリントした後、感光体に当接している弾性ブレードをすり抜けたトナーの帯電量およびトナー量を測定した。また、1000枚目のプリントされた画像を目視により確認した。
トナー量は、以下のようにして求めた。潜像形成領域に位置する感光体表面にノズル先端を当接させ、吸引ポンプによって感光体に付着したトナーを吸引し、フィルタを取り付けたノズル内部にトナーを溜める。ノズルはポンプから取り外し可能になっており、トナー吸引前後のノズルの重量から付着トナーの重量を算出する。そして、算出したトナー重量をノズル先端の断面積で除算することで、ブレードをすり抜けたトナー量[mg/cm]を求めた。また、トナーの帯電量は、上記フィルタに付着している単位面積あたりの帯電量を測定することにより求めた。その結果を表2に示す。なお、画像状態の評価は、黒ベタ画像に白ポチが確認されなかったものを○、黒ベタ画像に白ポチが確認されたものを×とした。
Figure 0004343678
表2から、実施例1のトナーAは、ブレードを通過したトナー量が0.02[mg/cm]となっており、画像の黒ベタ部に白ポチは確認されず良好な画像が得られた。一方、比較例1〜9のトナーB〜Jは、ブレードを通過したトナー量が0.05[mg/cm]以上であり、画像を確認したところ黒ベタ部に白ポチが見られた。
また、トナーAの帯電量は−30[μC/g]となっており、転写前の帯電量と同じレベルにまで下がっていた。また、帯電分布も−30[μC/g]を中心とした幅の狭い正規分布となっていた。一方、重量平均粒が5μm以上で、平均円形度0.85以上と良好な値を示しているが、トナー抵抗が1×10Ωcm以上の比較例Bの帯電量は、−18[μC/g]であり、帯電分布は非正規分布となっていた。この結果、弾性ブレードと感光体との間をすり抜けるトナー量が0.10[mg/cm]となった。この理由は、以下のとおりである。比較例1のトナーBは、トナー抵抗が高いため櫛歯状ブラシ91や電荷注入板24によって電荷が注入されにくい。この結果、逆帯電トナーが負帯電の正規トナーとなっても転写前の帯電量(−30[μC/g])には戻らず、これよりも高い帯電量を有することとなる。また、負の帯電特性が低くなったトナーも櫛歯状ブラシ91や帯電バイアスなどから電荷注入されにくいため、転写前の帯電量よりも高い帯電量をもつこととなる。その結果、帯電量も−18[μC/g]となり、転写前よりもと高い帯電量となってしまう。また、弾性ブレード81に一時保持されたトナーの帯電分布は、正規分布とならず、帯電電位の高いトナーと低いトナーが混在するようになる。すると、弾性ブレードに保持された高い電位のトナーと低い電位のトナーが結合してしまい、この結合したトナーが弾性ブレードの一点を圧接することとなる。その結果、結合したトナーの弾性ブレードを押し圧する力が増し、感光体と弾性ブレードとの間を結合したトナーがすり抜けてしまう。その結果、弾性ブレードと感光体との間をすり抜けるトナー量が0.10[mg/cm]となり、潜像形成時にこれらのトナーが陰となり、黒ベタ部に白ポチを形成してしまったと考えられる。一方、実施例1のトナーAの場合、トナー抵抗が1×10Ωcm以下であるので櫛歯状ブラシ91や電荷注入板24によって電荷が注入されやすい。よって、逆帯電トナーや負の帯電量が低くなったトナーが、これらの電荷注入手段によって転写前の帯電量(−30[μC/g])に戻されやすい。その結果、弾性ブレード81に一時保持されたトナーほとんどが、ほぼ−30[μC/g]の帯電量を有することとなる。このため、トナー同士が反発しあいトナー同士が結合することがない。よって、弾性ブレード81にトナーが分散した状態で弾性ブレード81を圧接することとなる。この結果、トナーは弾性ブレードを均一に押し圧するので、トナーの押し圧力が増して感光体と弾性ブレードとの間をすり抜けてしまうことはほとんどない。
また、比較例のトナーJは、トナー抵抗および重量平均粒径は良好な値であるが、平均円形度が0.85よりも低い値の0.80である。その結果、弾性ブレードと感光体との間をすり抜けるトナー量が0.10[mg/cm]となった。この理由は以下のとおりである。平均円形度が0.85未満のトナーは、トナー粒子が不定形であり感光体上でのトナー像の集合状態が不均一となっている。このため、転写効率が悪く、逆帯電トナーや帯電電位の高いトナーだけでなく、所望どおりの帯電特性が得らているトナーも転写残トナーとなる。また、トナー粒子が不定形であるため、トナーに効率的に電荷注入することが難しい。この結果、逆帯電トナーや帯電電位の高いトナーを櫛歯状ブラシ91や電荷注入板24によって、所望どおりの帯電特性に戻すことが難しい。よって、弾性ブレード81に保持されているトナーの帯電量は、−25[μC/g]と良好な帯電特性を示したが、帯電分布は、低い電位の帯電量を中心とする部分と、高い電位の帯電量を中心とする部分の2つの山を持つ帯電分布となっている。このため、トナーJにおいても、低い電位のトナーと高い電位のトナーが結合して、弾性ブレード81を押し圧する力が増し、この結合したトナーが感光体と弾性ブレードとの間をすり抜けてしまう。その結果、弾性ブレードと感光体との間をすり抜けるトナー量が0.10[mg/cm]となり、画像の黒ベタ部に白ポチが発生したと考えられる。また、トナーJの画像を確認したところ、ザラツキ感のある画像となっていた。これは、重量平均粒径が10μm以上であるためと考えられる。
また、トナーFは、トナーCに比べトナー抵抗が低いにも関わらず、弾性ブレードと感光体との間をすり抜けるトナー量が0.20[mg/cm]とトナーCに比べて多くなっている。これは、トナーFの重量平均粒径が5μm以下と小さいため、感光体と弾性ブレードとの間をすり抜けてしまうトナーの割合がトナーCに比べて多くなったと考えられる。
以上の考察から、トナー抵抗が1×10Ωcm以下、重量平均粒径が5μm〜10μm、平均円形度が0.85以上のトナーを用いることで、良好な画像が得られることがわかる。
以上、本実施形態によれば、転写ニップで転写紙P上に静電転写されずに感光体1表面に残留した転写残トナーは、潜像形成領域に到達する前にトナー保持手段8で一時保持される。そして、転写残トナーが潜像形成領域を通過する際に、露光手段3によって感光体表面に書き込みが行われていないようなタイミングで再び感光体表面にもどされる。これにより、露光手段3によって潜像画像形成中に潜像形成領域を通過する感光体表面に転写残トナーが付着することが抑制される。よって、転写残トナーによる未露光部が形成されることが抑制される。その結果、ベタ画像部分に白ポチが発生することが抑制され、良好な画像を得ることができる。また、トナー抵抗が1×10Ωcm以下、重量平均粒径が5μm〜10μm、平均円形度が0.85以上のトナーを用いることで、一時保持手段で確実にトナーを一時保持することができる。よって、一時保持手段で保持されずに、潜像画像形成中に転写残りトナーが潜像形成領域を通過するのをより抑制することができる。よって、ベタ画像部分に白ポチが発生することがより抑制され、良好な画像を得ることができる。
また、本実施形態によれば、転写残トナーが帯電ローラを通過する前に、電荷注入手段によって転写残トナーに電荷を注入して、帯電バイアスと同極性の転写残トナーとしている。これにより、逆帯電トナーが帯電バイアスと同極性の正規帯電トナーとすることができ、転写残トナーが帯電ローラに付着することが抑制される。よって、感光体の表面電位を所望の電位にできなかったり、帯電ムラ等の帯電不良が生じたりすることがない。その結果、画像濃度の低下や地肌汚れなどのない良好な画像をえることができる。また、転写残トナーの電荷を全て負極性の正規帯電トナーとすることができる。感光体は負帯電しているので、転写残トナーを負極性とすることで感光体への付着力を弱めることができる。その結果、転写残トナーを確実に現像装置に回収することができる。
また、本実施形態によれば、転写装置5と帯電装置2との間に電荷注入補助手段9を備えている。そして、この電荷注入補助手段9の櫛歯状ブラシ91によって、帯電バイアスと同極性の電荷が注入される。これにより、電荷注入手段を通過する前に逆帯電トナーの一部を帯電バイアスと同極性の極性に転極させることができる。よって、確実に電荷注入手段で逆帯電トナーを正規帯電トナーとすることができる。その結果、逆帯電トナーが帯電ローラ21に付着して帯電能力が低下することがより抑制される。また、転写残トナーの電荷を確実に整えることできるので、転写残トナーを確実に現像装置に回収することができる。
また、本実施形態によれば、弾性ブレード81は、露光手段動作中すなわち潜像画像形成中は感光体1に当接し、露光手段非動作中すなわち非潜像画像形成中は感光体から離間するようにしている。これにより、露光手段3によって潜像画像形成中に潜像形成領域を通過する感光体表面に転写残トナーが付着することがない。よって、転写残トナーによる未露光部が形成されることが抑制される。その結果、ベタ画像部分に白ポチが発生することが抑制され、良好な画像を得ることができる。
また、本実施形態によれば、帯電ローラ21に逆帯電トナーを付着させて逆帯電トナー一時保持手段として機能している。そして、この逆帯電トナー一時保持手段としての帯電ローラ21に電荷注入手段としての電荷注入板24を設けている。帯電ローラ21に一時保持されている逆帯電トナーは電荷注入板24によって電荷が注入され、正規帯電トナーとされる。このように、逆帯電トナーを一時保持して、この一時保持されたトナーに電荷を注入することで確実に正規帯電トナーとすることができる。よって、現像領域に搬送されるトナーは、すべて正規帯電トナーとすることができ、確実に現像装置に回収することができる。
また、帯電ローラ21に付着する転写残トナーを確実に除去することができ、逆帯電トナーが帯電ローラ21に付着して帯電能力が低下することが抑制される。また、従来のように帯電ローラ21に付着したトナーをクリーニングするクリーニング装置を設ける必要がなくなる。よって、帯電ローラから回収した転写残トナーを収容する廃トナータンク等を設ける必要がない。このため、装置の小型化に大きく貢献することができる。
さらに、本実施形態によれば、電荷注入手段としての電荷注入板24よりも感光体の移動方向に対して下流側に一時保持手段としての弾性ブレード81を設けている。これにより、弾性ブレード81に保持される転写残トナーは、全て正規帯電トナーとなる。正規帯電トナーは、逆帯電トナーに比べて感光体への付着力が弱いので弾性ブレード81を感光体に強く押し圧しなくても転写残トナーを確実に保持することができる。これにより、感光体および弾性ブレード81へのストレスが軽減され、弾性ブレード81および感光体の耐久性が向上する。また、弾性ブレード81の設定条件を容易に設定することができる。
また、プロセスカートリッジ化することにより、プロセスカートリッジ100内に収容された部品に寿命が到来したり、メンテナンスが必要になったりしたときには、そのプロセスカートリッジ100を交換すればよく、利便性が向上する。
本実施形態の画像形成装置の概略構成図。 (a)は、同感光体ドラム上に担持されたトナーの転写直前における帯電電位分布を示すグラフ。(b)は、転写後に感光体ドラム上に残留した転写残トナーの帯電電位分布を示すグラフ。 感光体周りの構成を示す概略構成図。 変形例における画像形成装置の概略構成図。 変形例における感光体周りの構成を示す概略構成図。 本実施形態のカラー画像形成装置の概略構成図。
符号の説明
1 感光体
2 帯電装置
3 露光手段
4 現像装置
5 転写装置
8 トナー保持手段
9 電荷注入補助手段
21 帯電ローラ
24 電荷注入板
41 現像ローラ
81 弾性ブレード
91 櫛歯状ブラシ
100 プロセスカートリッジ

Claims (8)

  1. 潜像担持体と、所定極性の帯電バイアスが印加される帯電部材を該潜像担持体表面に接触又は近接させて該潜像担持体表面を一様に帯電する帯電手段と、一様帯電された潜像担持体表面に潜像を形成する潜像形成手段と、上記帯電バイアスと同じ極性に帯電したトナーを該潜像に付着させて現像を行う現像手段と、該潜像担持体とこれに接触しつつ表面移動する表面移動部材との間に転写電界を形成して、該現像手段により該潜像担持体表面に形成されたトナー像を、該表面移動部材との間に挟持される記録材上又は該表面移動部材上に転写する転写手段とを備えた画像形成装置において、
    上記転写手段による転写後に上記潜像担持体表面に残留した転写残トナーが上記転写手段から上記潜像形成手段が上記潜像担持体表面に潜像を形成する潜像形成領域に到達するまでの間に上記潜像担持体に当接して該転写残トナーを堰き止めて一時保持する一時保持手段と、該一時保持手段を所定のタイミングで上記潜像担持体から離間させる制御を行って、該一時保持手段によって保持されたトナーを上記潜像担持体の表面移動によって現像領域へ搬送させるための制御手段とを備えるとともに、上記トナーは、トナー抵抗が1×10[Ωcm]以下、重量平均粒径が5[μm]以上10[μm]以下、平均円形度0.85以上であることを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1の画像形成装置において、上記転写手段による転写後に上記潜像担持体表面に残留した転写残トナーが上記転写手段から上記帯電手段を通過する間に、上記転写残トナーに帯電バイアスと同極性の電荷を注入する電荷注入手段を備えたことを特徴とする画像形成装置
  3. 請求項1または2の画像形成装置において、上記一時保持手段は、上記潜像担持体に当接する弾性ブレードであり、上記制御手段は、少なくとも上記潜像形成手段が動作して上記潜像担持体表面に潜像が形成されている間は上記弾性ブレードを上記潜像担持体と当接させ、上記潜像形成手段が非動作中は上記弾性ブレードを上記潜像担持体から離間させる制御を行うことを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項1、2または3の画像形成装置において、
    上記一時保持手段よりも上記潜像担持体表面移動方向上流側に、上記転写残トナーのうち帯電バイアスの極性とは逆極性に帯電した逆帯電トナーを一時保持する逆帯電トナー一時保持手段を備えたことを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項の画像形成装置において、上記逆帯電トナー一時保持手段に上記転写残トナーに帯電バイアスと同極性の電荷を注入する電荷注入手段を設けたことを特徴とする画像形成装置。
  6. 請求項の画像形成装置において、上記逆帯電トナー一時保持手段は帯電手段であり、所定のタイミングで上記電荷注入手段を作動させて上記転写残トナーに帯電バイアスと同極性の電荷を注入して正規帯電トナーとして、上記帯電手段から再び潜像担持体表面に戻すための制御を行う制御手段を備えたことを特徴とする画像形成装置。
  7. 請求項1、2、3、4、5またはの画像形成装置において、上記帯電手段、上記現像手段のうち少なくともひとつと、上記潜像担持体とを一体に構成して、画像形成装置に対して着脱可能としたプロセスカートリッジを備えたことを特徴とする画像形成装置。
  8. 潜像担持体と、所定極性の帯電バイアスが印加される帯電部材を該潜像担持体表面に接触又は近接させて該潜像担持体表面を一様に帯電する帯電手段と、上記帯電バイアスと同じ極性に帯電したトナーを該潜像に付着させて現像を行う現像手段とを一体に構成して、画像形成装置に対して着脱可能としたプロセスカートリッジにおいて、
    上記潜像担持体表面に残留した転写残トナーが転写手段から潜像形成手段が上記潜像担持体表面に潜像を形成する潜像形成領域に到達するまでの間に配置され、上記潜像担持体に当接して上記転写残トナーを堰き止めて一時保持し、所定のタイミングで上記潜像担持体から離間して上記転写残トナーを上記潜像担持体へ戻す一時保持手段を備え、
    上記トナーは、トナー抵抗が1×10 [Ωcm]以下、重量平均粒径が5[μm]以上10[μm]以下、平均円形度0.85以上であることを特徴とするプロセスカートリッジ。
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