JP4343601B2 - 撮像装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、被写体像を撮像する撮像装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、固体メモリ素子を有するメモリカードを記録媒体として、CCD等の固体撮像素子で撮像した静止画像や動画像を記録及び再生する電子カメラ等の画像処理装置が既に市販されている。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−135661号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
図10は、一般的な電子カメラ等の画像入力部の大まかな構成図である。
【0005】
図10において、固体撮像素子であるCCDセンサ51と、CDS(相関2重サンプリング)回路52と、増幅器53と、A/D変換器54とからなる。
【0006】
通常、CCDセンサの後段には、CCD転送時に生じたリセットノイズ成分を除去するためのCDS(相関2重サンプリング)回路52を有している。
【0007】
上記CCDセンサ(電荷結合素子)内部では、受光素子により露光、蓄積された電荷が転送パルスによって1画素分づつ出力部のフローティングキャパシタに転送される。
【0008】
そして、1画素の信号がフローティングキャパシタから出力バッファに与えられて、この出力バッファにより電圧レベルに変換されて、1画素単位の映像信号が順次出力されるようになされている。上記フローティングキャパシタは1画素の信号を出力するごとにリセットパルスによりクリアされる。
【0009】
したがって、CCD出力信号は、1画素ごとに、フローティングキャパシタのリセット動作により発生するリセット成分と、リセットパルスの相関ノイズが重畳するフィードスルー部分と、映像信号部分とからなる。
【0010】
上記CDS回路52は、CCD出力信号のうちフィードスルー部分のレベルと映像信号部分との画素レベルとの差分を求め、これによって相関ノイズ成分を映像信号から排除するノイズ除去回路である。
【0011】
図11に一般的なCDS回路の基本構成、図12にCCDセンサと上記フィードスルーレベルと映像信号となる光出力信号レベルのそれぞれを抽出するためのサンプルホールド回路の制御タイミングを示す。
【0012】
図11において、CDS回路は、直列接続されたサンプルホールド回路60,61とサンプルホールド回路62とを有し、それぞれのサンプルホールド信号SH1、SH2を用いてCCD撮像素子の出力をサンプルホールドする。そして、差分増幅器63でサンプルホールド回路61、62の各出力の差分がとられるように構成されている。
【0013】
CDS回路52を介して出力された撮像信号は、それぞれ増幅器53で後段のAD変換器58の入力レンジに合わせて、所定の信号レベルに増幅された後に、AD変換器54によりデジタル信号に変換されて、さらに後段のデジタル信号処理回路(不図示)に伝送される。
【0014】
ところで、電子カメラの撮影に係る解像度や動作スピードは、近年、高画質化、高精細化の市場ニーズを受けて、年々、高まる傾向にある。
【0015】
そして、解像度や動作スピードの向上にあわせて、上記電子カメラを構成するCCDセンサの画素数の増大化とそれに伴うCCDセンサを駆動するための転送パルスや、CDS回路を駆動するためのサンプルホールドパルスの駆動周波数の高速化が急速に進んでいる。
【0016】
そして、これらCCDセンサの画素数の増大や、駆動周波数の高速化は、撮像信号のS/Nを劣化させる大きな要因となりうる。
【0017】
さらに、これらの電子カメラの中には、絞りやシャッタースピードなどの撮影条件を選択することにより、自動的に、あるいは、手動により上記増幅器54の回路ゲインを切り換えて、ちょうど銀塩カメラにおけるフィルムのISO感度に相当する感度条件を切り換えることのできるものがある。
【0018】
そして、このような撮像信号のS/N劣化は、とりわけ、上記電子カメラのISO感度に相当する感度条件が高い設定の時ほど、最終的な記録・再生画像において顕在化しやすい(例えば、特許文献1参照)。
【0019】
本発明の目的は、感度条件に係わらず、撮像信号のS/N劣化を抑え、高品位な撮像画像を生成できる撮像装置を提供することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、被写体の光学像を電気信号に変換する撮像手段と、上記撮像手段による光電変換後の電気信号に対して、上記撮像手段の出力信号をそれぞれサンプルホールドする第1および第2のサンプルホールド手段と、上記第1および第2のサンプルホールド手段からの信号の差分処理を行う差分手段と、上記撮像手段の出力信号レベルが確定するまでの時間に応じて、上記第1および第2のサンプルホールド手段のうちの少なくとも一方の、サンプルホ−ルドするタイミングを変更するサンプルホールドタイミング切り換え手段とを有することを特徴とする撮像装置を提供する。
【0021】
また、被写体の光学像を電気信号に変換する撮像手段と、上記撮像手段による光電変換後の電気信号に対して通過周波数帯域を制限する低域濾過手段と、上記低域濾過手段の出力信号をサンプルホールドするサンプルホールド手段と、上記撮像手段の出力信号レベルが確定するまでの時間が一定になるように上記低域濾過手段の遮断周波数を変更する周波数特性切り換え手段とを有することを特徴とする撮像装置を提供する。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面と共に説明する。
【0023】
図1は、本発明の第1の実施の形態による撮像装置を示すブロック図、図2、図3はその動作を説明するための各信号のタイミングチャートである。
【0024】
図1において、まず、CCD撮像素子1の出力信号がサンプルホールド回路4及び6に供給される。サンプルホールド回路4でサンプルホールドされた出力は、さらにサンプルホールド回路5でサンプルホールドされ、その出力が差分増幅器7の正極に入力される。また、サンプルホールド回路6でサンプルホールドされた出力は差分増幅器7の負極に入力される。
【0025】
また、タイミング信号発生回路2からはCCD撮像素子1に対する複数の駆動信号が供給されると共に、上記サンプルホールド回路4、5、6に供給されるサンプルホールド信号SH1、SH2が供給されている。
【0026】
差分増幅器7からは正負の入力端子からの信号の引き算出力が、後段のAD変換器9に対する入力レンジに合わせた信号レベルに増幅器8にて増幅されて出力されるようになされている。
【0027】
制御回路3からは、タイミング信号発生回路2に対して各種信号のタイミング変更を含めた諸設定を行うための制御信号が供給され、また、装置の感度条件の設定に応じて増幅器8に対してゲインを切り換えるための制御信号が供給される。
【0028】
次に、上記構成による動作について、図2に示す各部の信号波形図を参照して説明する。
【0029】
タイミング信号発生器2は内部が同期回路で構成されており、このタイミング信号発生器2からは、CCD撮像素子1の各種駆動信号や、サンプルホールド信号SH1、SH2が生成される。
【0030】
CCD出力は、CCDシフトレジスタの最終転送段の転送クロック信号(各種駆動信号の中の一つ)に同期して出力信号を発生するまでに、その回路応答特性から所定の遅延時間を必要とする。このとき、転送動作を開始してからCCD出力のフィードスルー信号レベルが確定するまでの時間をtp、光出力信号(映像信号)レベルが確定するまでの時間をtdとする。
【0031】
そして、このようなCCD出力波形に対して、フィードスルー信号レベル及び光出力信号レベルを適切にサンプルホールドできるように、タイミング信号発生器2の内部では、まず、上記最終転送段の転送クック信号に同期したトリガ信号をタイミング発生回路2によりそれぞれ生成し、その後、これらのトリガ信号を遅延される。即ち、上記トリガ信号を時間tdだけ遅延されて光出力信号レベルをサンプルホールドするSH1信号が生成され、時間tpだけ遅延させてフィードスルー信号レベルをサンプルホールドするSH2信号が生成される。
【0032】
図2のCCD出力波形に示されるように、光出力信号の立ち上がり時間は、CCD内部における転送段の転送効率や出力段バッファアンプのスリューレート特性によってスロープ状に立ち上がり、光出力信号レベルの大きさに依存する。すなわち、光出力信号レベルの最大振幅で規定される。
【0033】
光出力信号レベルV1は、撮像装置の感度条件がISO100相当時に撮像信号として表現できる最大振幅である。すなわち、この感度設定時には、A/D変換器9においてちょうどフルレンジ(上限値)となるように、制御回路3により増幅器8に対してゲイン設定がなされる。
【0034】
これに対して、撮像装置の感度条件がISO200相当時には、上記V1の半分のレベルV2が、A/D変換器9のフルレンジ(上限値)となるように制御回路3により増幅器8に対してゲイン設定がなされる。
【0035】
したがって、撮像装置の感度条件が高いほど光出力信号レベルの上限値は低くなるため、立ち上がり時間はそれだけ短くなる。
【0036】
光出力信号(映像信号)レベルが確定するまでの時間tdも、その分だけ短くなる。
【0037】
そして、光出力信号レベルをサンプルホールドするSH1信号を生成するのに、光出力信号(映像信号)レベルが確定するまでの時間tdを考慮したテーブル参照値が、制御装置3の内部に、あらかじめ各感度条件ごとに用意されており、このテーブル参照値に基づいて光出力信号レベルをサンプルホールドするSH1信号が、各感度条件ごとにその都度、切り換えて生成される。
【0038】
図3は、そのときの撮像装置の感度条件がISO200相当時のCCD出力波形とサンプルホールド信号SH1、SH2のタイミング信号の関係をあらわしている。
【0039】
図2におけるサンプルホールド信号SH1、SH2のタイミング関係において、両者のサンプルホールド位置の時間間隔t1(SH1の立ち上がりからSH2の立ち上がりまでの時間)に対して、図3における両者のサンプルホールド位置の時間間隔t2も、光出力信号の立ち上がり時間が短くなった分だけ短くできる。
【0040】
すなわち、撮像装置の感度条件が高いほど、CDS回路のサンプルホールド信号SH1、SH2のサンプルホールド位置がより近接する結果となり、相関するリセットノイズ成分のキャンセル効果が高まり、CDS回路におけるS/N改善が実現できる。
【0041】
(第2の実施例)
ところで、CDS回路におけるS/N改善は、サンプルホールド信号の(パルス幅で決まる)サンプリング期間をできるだけ長く設定して信号成分をそれだけ精度良く抽出することにより、さらなる効果が期待できる。
【0042】
そこで、光出力信号レベルをサンプルホールドするSH2信号に関して、タイミング位相だけではなく、パルス幅を撮像装置の感度条件に応じて切り換えるように工夫した方式が、第2の実施例である。
【0043】
ハードウェアの基本構成および主たる動作は、図1および図2で説明したのと全く同様であるので、ここでは省略し、第1の実施例と異なる部分のみ説明する。
【0044】
第1の実施例と異なるのは、光出力信号レベルをサンプルホールドするSH2信号の生成方法に関する部分である。
【0045】
図4は、撮像装置の感度条件がISO200相当時のCCD出力波形とサンプルホールド信号SH1、SH2のタイミング信号の関係をあらわしている。
【0046】
第1の実施例の場合と同様に、撮像装置の感度条件がISO200相当時には、ISO100相当時の上限値V1の半分のレベルV2が、A/D変換器9のフルレンジ(上限値)となるように制御回路3により増幅器8に対してゲイン設定がなされる。
【0047】
したがって、撮像装置の感度条件が高いほど光出力信号レベルの上限値は低くなるため、立ち上がり時間はそれだけ短くなる。
光出力信号(映像信号)レベルが確定するまでの時間tdも、その分だけ短くなる。
【0048】
また、それに合わせて光出力信号レベルの有効期間が広がっている様子が、図4のCCD出力波形に示されている。
【0049】
これに対応して、光出力信号レベルをサンプルホールドするSH1信号を生成するのに、光出力信号(映像信号)レベルが確定するまでの時間tdを考慮したテーブル参照値と併せて光出力信号レベルの有効期間のテーブル参照値とが、制御装置3の内部に、あらかじめ各感度条件ごとに用意されており、これらのテーブル参照値に基づいて光出力信号レベルをサンプルホールドするSH2信号が、各感度条件ごとにその都度、切り換えて生成されるようになされたものが、図4に示されたSH2信号のタイミング波形である。
【0050】
撮像装置の感度条件がISO100相当時のSH2のパルス幅w1(図2)に対して、ISO200相当時のSH2のパルス幅w2(図3)が、光出力信号レベルの有効期間の拡大に合わせて拡張される。
【0051】
すなわち、撮像装置の感度条件が高いほど、CDS回路のサンプルホールド信号SH2のパルス幅が拡張されて、CDS回路におけるS/N改善が実現できる。
【0052】
(第3の実施の形態)
図5は、本発明の第3の実施の形態による撮像装置を示すブロック図、図6、図7はその動作を説明するための各信号のタイミングチャートである。
【0053】
図5において、まず、CCD撮像素子1の出力信号がLPF(低域濾過器)10に供給される。LPF10を通過したLPF出力は次に、サンプルホールド回路4及び6に供給される。サンプルホールド回路4でサンプルホールドされた出力は、さらにサンプルホールド回路5でサンプルホールドされ、その出力が差分増幅器7の正極に入力される。また、サンプルホールド回路6でサンプルホールドされた出力は差分増幅器7の負極に入力される。
【0054】
また、タイミング信号発生回路2からはCCD撮像素子1に対する複数の駆動信号が供給されると共に、上記サンプルホールド回路4、5、6に供給されるサンプルホールド信号SH1、SH2が供給されている。
【0055】
差分増幅器7からは正負の入力端子からの信号の引き算出力が、後段のAD変換器9に対する入力レンジに合わせた信号レベルに増幅器8にて増幅されて出力されるようになされている。
【0056】
制御回路3からは、タイミング信号発生回路2に対して各種信号のタイミング変更を含めた諸設定を行うための制御信号が供給され、また、装置の感度条件の設定に応じてLPF10の遮断周波数を切り換えるための制御信号や、同様に、装置の感度条件の設定に応じて増幅器8に対してゲインを切り換えるための制御信号が供給される。
【0057】
次に、上記構成による動作について、図6に示す各部の信号波形図を参照して説明する。
【0058】
タイミング信号発生器2は内部が同期回路で構成されており、このタイミング信号発生器2からは、CCD撮像素子1の各種駆動信号や、サンプルホールド信号SH1、SH2が生成される。
【0059】
CCD出力は、CCDシフトレジスタの最終転送段の転送クロック信号(各種駆動信号の中の一つ)に同期して出力信号を発生するまでに、その回路応答特性から所定の遅延時間を必要とする。このとき、転送動作を開始してからCCD出力のフィードスルー信号レベルが確定するまでの時間をtp、光出力信号(映像信号)レベルが確定するまでの時間をtdとする。
【0060】
そして、このようなCCD出力波形に対して、フィードスルー信号レベル及び光出力信号レベルを適切にサンプルホールドできるように、タイミング信号発生器2の内部では、まず、上記最終転送段の転送クック信号に同期したトリガ信号をタイミング発生回路2によりそれぞれ生成し、その後、これらのトリガ信号を遅延される。即ち、上記トリガ信号を時間tdだけ遅延されて光出力信号レベルをサンプルホールドするSH1信号が生成され、時間tpだけ遅延させてフィードスルー信号レベルをサンプルホールドするSH2信号が生成される。
【0061】
図6のCCD出力波形に示されるように、光出力信号の立ち上がり時間tsは、CCD内部における転送段の転送効率や出力段バッファアンプのスリューレート特性によってスロープ状に立ち上がり、光出力信号レベルの大きさに依存する。すなわち、光出力信号レベルの最大振幅で規定される。
【0062】
光出力信号レベルV1は、撮像装置の感度条件がISO100相当時に撮像信号として表現できる最大振幅である。すなわち、この感度設定時には、A/D変換器9においてちょうどフルレンジ(上限値)となるように、制御回路3により増幅器8に対してゲイン設定がなされる。
【0063】
これに対して、撮像装置の感度条件がISO200相当時には、上記V1の半分のレベルV2が、A/D変換器9のフルレンジ(上限値)となるように制御回路3により増幅器8に対してゲイン設定がなされる。
【0064】
したがって、撮像装置の感度条件が高いほど光出力信号レベルの上限値は低くなるため、立ち上がり時間tsはそれだけ短くなる。
【0065】
光出力信号(映像信号)レベルが確定するまでの時間tdも、その分だけ短くなる。
【0066】
そこで、光出力信号の立ち上がり時間ts、光出力信号(映像信号)レベルが確定するまでの時間tdが、撮像装置の最低感度条件(ISO100相当)を基準として、感度設定条件によらず、常に、一定の値となるように、制御装置3からLPF10に対して、遮断周波数の切り換えがなされる。制御装置3の内部には、あらかじめ、ISO感度条件ごとにそのための遮断周波数の設定値をテーブル参照値として内蔵する。
【0067】
図7は、そのときの撮像装置の感度条件がISO200相当時のCCD出力波形とサンプルホールド信号SH1、SH2のタイミング信号の関係をあらわしている。
【0068】
ISO100におけるCCD出力波形に対して、ISO200におけるCCD出力波形では、最大振幅がV1からV2(=V1/2)に変わり、光出力信号の立ち上がり時間が短くなった分だけ、遮断周波数の低下により、波形の立ち上がりが緩和されて、光出力信号の立ち上がり時間は等しくtsのままである。
【0069】
すなわち、撮像装置の感度条件が高いほど、撮像信号のノイズ周波数帯域がより制限される結果となり、CDS回路におけるS/N改善が実現できる。
【0070】
(第4の実施例)
撮像装置の感度条件が高いほど、CCDセンサ出力で必要とされる光出力信号レベルの最大振幅が低くなり、その結果、立ちあがり時間が短くできる。また、このことを利用して、CCDセンサ出力に対して、感度条件に応じて周波数帯域に制限がかけられることは、すでに説明したとおりである。
【0071】
しかし、前述のCDS回路におけるフィードスルー部分に関しては、本来、装置の感度条件に依存しないため、サンプルホールド以前で周波数帯域に制限がかけると、CCDセンサ出力の波形がなまることでリセットキズの波形領域も拡がり、フィードスルーレベルの出力期間が短くなって、サンプルホールドの時間余裕が無くなるため不利である。
【0072】
そこで、フィードスルーレベルに関しては、サンプルホールド以前で周波数帯域に制限をかけずに、光出力信号レベルをサンプルホールドするための撮像信号のみ、撮像装置の感度条件に応じて、低域濾過器により遮断周波数を切り換えるように工夫した方式が、第4の実施例である。
【0073】
図8は、本発明の第4の実施の形態による撮像装置を示すブロック図、図9はその動作を説明するための各信号のタイミングチャートである。
【0074】
図8において、まず、CCD撮像素子41の出力信号が一方で、LPF(低域濾過器)50に供給される。LPF50を通過したLPF出力は次に、サンプルホールド回路44に供給される。サンプルホールド回路44でサンプルホールドされた出力は、さらにサンプルホールド回路45でサンプルホールドされ、その出力が差分増幅器47の正極に入力される。CCD撮像素子41の出力信号はもう一方で、サンプルホールド回路46に供給され、て、サンプルホールド回路46でサンプルホールドされた出力は、LPF(低域濾過器)51に供給される。LPF50を通過したLPF出力は、差分増幅器47の負極に入力される。
【0075】
また、タイミング信号発生回路42からはCCD撮像素子41に対する複数の駆動信号が供給されると共に、上記サンプルホールド回路44、45、46に供給されるサンプルホールド信号SH1、SH2が供給されている。
【0076】
差分増幅器47からは正負の入力端子からの信号の引き算出力が、後段のAD変換器49に対する入力レンジに合わせた信号レベルに増幅器48にて増幅されて出力されるようになされている。
【0077】
制御回路43からは、タイミング信号発生回路42に対して各種信号のタイミング変更を含めた諸設定を行うための制御信号が供給され、また、装置の感度条件の設定に応じてLPF50、LPF51の遮断周波数を切り換えるための制御信号や、同様に、装置の感度条件の設定に応じて増幅器48に対してゲインを切り換えるための制御信号が供給される。
【0078】
以上が、本発明の第4の実施例の構成であるが、撮像信号の光出力信号レベルをサンプルホールドする手段および方法に関しては、すでに説明した本発明の第3の実施例と何ら変わるところはないのでここでは詳細な説明を省略する。
【0079】
違いが明確である撮像信号のフィードスルーレベルをサンプルホールドする手段および方法に関してのみ、以下に説明する。
【0080】
本発明の第3の実施例とは異なり、CCD撮像素子41の出力信号は、LPF(低域濾過器)50を介さずに、帯域制限されることなく、サンプルホールド回路46においてサンプルホールドパルスSH2によってフィードスルーレベルのサンプルホールドがなされる。
【0081】
また、LPF(低域濾過器)50を介して、帯域制限されたCCD撮像素子41の出力信号は、サンプルホールド回路44においてサンプルホールドパルスSH1によって光出力信号レベルのサンプルホールドがなされる。
【0082】
装置の感度条件の設定に応じて撮像信号に帯域制限をかける方法は、第3の実施例と全く同様である。
【0083】
図9は、そのときの撮像装置の感度条件がISO200相当時のCCD出力波形とサンプルホールド信号SH1、SH2のタイミング信号の関係をあらわしている。
【0084】
このとき、LPF(低域濾過器)50を介してサンプルホールドされた光出力信号レベルに対して、帯域制限されずにサンプルホールドされたフィードスルーレベルは、光出力信号レベルに無い高域のノイズ成分が含まれることになるので、LPF(低域濾過器)51を介して、サンプルホールド回路46のサンプルホールド出力に対して、その分の高域成分の除去が行われる。その後に、差分増幅器47において、同一周波数帯域での相関ノイズの差分によるキャンセルが適切に行われる。
【0085】
そのために、LPF(低域濾過器)50と51とは、装置の感度条件の設定に応じて、同様の遮断周波数に切り換えられる。
【0086】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、感度条件に係わらず画質劣化の少ない撮像画像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態による撮像装置の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態の動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図3】本発明の第1の実施の形態の動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図4】本発明の第2の実施の形態の動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図5】本発明の第3の実施の形態による撮像装置の構成を示すブロック図である。
【図6】本発明の第3の実施の形態の動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図7】本発明の第3の実施の形態の動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図8】本発明の第4の実施の形態による撮像装置の構成を示すブロック図である。
【図9】本発明の第4の実施の形態の動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図10】従来例の撮像装置の構成を示すブロック図である。
【図11】CDS回路の基本構成を示すブロック図である。
【図12】CDS回路の動作を説明するためのタイミングチャートである。
【符号の説明】
1 CCD
2 タイミング発生回路
3 制御回路
4、5、6 サンプルホールド回路
7 差分増幅器
8 増幅器
9 A/D変換機
10 LPF(低域濾過器)
Claims (4)
- 被写体の光学像を電気信号に変換する撮像手段と、
上記撮像手段による光電変換後の電気信号に対して、上記撮像手段の出力信号をそれぞれサンプルホールドする第1および第2のサンプルホールド手段と、
上記第1および第2のサンプルホールド手段からの信号の差分処理を行う差分手段と、
上記撮像手段の出力信号レベルが確定するまでの時間に応じて、上記第1および第2のサンプルホールド手段のうちの少なくとも一方の、サンプルホ−ルドするタイミングを変更するサンプルホールドタイミング切り換え手段と、
を有することを特徴とする撮像装置。 - 上記第1のサンプルホールド手段は、上記撮像手段の出力信号のリセットレベルを保持するフィードスルー期間をサンプルホールドするものであり、上記第2のサンプルホールド手段は、上記撮像手段の出力信号における光出力期間をサンプルホールドするものであることを特徴とする請求項1記載の撮像装置。
- 上記差分手段は、画像信号を生成するCDS(相関2重サンプリング)回路を構成することを特徴とする請求項1記載の撮像装置。
- 被写体の光学像を電気信号に変換する撮像手段と、
上記撮像手段による光電変換後の電気信号に対して通過周波数帯域を制限する低域濾過手段と、
上記低域濾過手段の出力信号をサンプルホールドするサンプルホールド手段と、
上記撮像手段の出力信号レベルが確定するまでの時間が一定になるように上記低域濾過手段の遮断周波数を変更する周波数特性切り換え手段と、
を有することを特徴とする撮像装置。
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