JP4246479B2 - 撮像装置および撮像方法 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、固体撮像デバイス、たとえば電荷結合デバイス(Charge Coupled Device: 以下CCDという)型撮像素子内のCCDにより読み出された画像信号が入力され、ノイズを除去する相関二重サンプリング回路(Correlated Double Sampling:以下CDS という)に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
固体撮像デバイスには、CCD型撮像素子とX-Yアドレス型撮像素子がある。CCD型撮像素子では、周知のように、撮像セルアレイを水平走査すると、1画素期間がリセット成分、フィードスルー信号および画素信号よりなるCCD 出力信号を出力する。このCCD 出力信号が入力されノイズが最小化された映像信号を出力する固体撮像デバイス用の出力回路には、画素信号が含むフィードスルー信号に相関するノイズを除去した映像信号を出力する相関二重サンプリング(CDS) 方式がある。CDS方式はX-Yアドレス型撮像素子においても用いられることがある。
【0003】
CDS 方式では、固体撮像デバイス用の出力回路は、固体撮像デバイスの出力信号よりフィードスルー信号と画素信号を抽出するために2種類のサンプリングパルスを要する。従来、固体撮像装置でサンプリング位置を調節する場合に、個々のIC及び固体撮像素子のバラツキ等を考慮にいれたものがある。
【0004】
たとえば、1フィールドに含まれる画素全体のクロマ信号を積分し、積分値が最大になるようにサンプリング位置を1フィールドごとに制御する技術が開示されている(特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開平6−225222号公報。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来技術の場合、1フィールド全体にわたる積分値を用いているため、撮像素子全体の平均的な特性を考慮して、サンプリング位置を決定することができる。すなわち、従来技術の場合、撮像素子を構成する画素全体について一律にサンプリング位置を修正する。しかし、撮像素子を構成する画素についてサンプリング位置を画素単位で、当該画素にとって適切な位置に決定することはできない。
【0007】
本発明はこのような従来技術の欠点を解消し、撮像素子を構成する画素についてサンプリング信号を個別に適切に調整することができる撮像装置および方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は上述の課題を解決するために、撮像素子と、この撮像素子が検出した画像信号を入力されて、この画像信号をサンプリングするCDS部とを含む撮像装置において、CDS部は、サンプリングのためのサンプリング信号を入力され、サンプリング信号は、画像信号が有する第1の周期と、第1の周期とは異なる第2の周期とに従って生成されて、CDS部に入力されることを特徴とする。この発明によれば、撮像素子を構成する画素のサンプリング信号を個別に調整することができる。
【0009】
本発明においては、上記第2の周期は、撮像装置のデジタル処理系の基準クロックが有する周期とすることができる。これによれば、デジタル処理系の基準クロックを考慮してサンプリング信号を生成することができる。たとえば、基準クロックに同期したノイズが、画像信号に含まれている場合に、このノイズを避けて画像信号をサンプリングすることができる。
【0010】
また、第2の周期は、水平同期信号の有する周期であり、サンプリング信号は水平ライン上の所定の位置において、CDS部に入力されるタイミングが変わることとしてもよい。この場合、水平同期信号を考慮してサンプリング信号を生成することができる。たとえば、水平同期信号に同期したノイズが、画像信号に含まれている場合に、このノイズを避けて画像信号をサンプリングすることができる。
【0011】
さらに、第2の周期は、垂直同期信号の有する周期であり、サンプリング信号は垂直ライン上の所定の位置において、CDS部に入力されるタイミングが変わることとしてもよい。この発明によれば、垂直同期信号を考慮してサンプリング信号を生成することができる。
【0012】
また、上記のいずれかの場合において、サンプリング信号を生成する際には、第1の周期を有する信号の位相を変えることにより生成することができる。これによれば、小規模な回路を付加するだけで本発明を達成できる。
【0013】
さらに、上記のいずれかの場合において、サンプリング信号は、画像信号に含まれ第2の周期を有するノイズの位置を避けるように生成することとしてもよい。この発明によれば、ノイズ除去を個別の画素ごとに行うことが可能になる。
【0014】
また、本発明に係わる撮像方法は、上記課題を解決するために、撮像素子が検出した画像信号をCDS部に入力して、画像信号をサンプリングする撮像方法において、画像信号をサンプリングするためのサンプリング信号を、画像信号が有する第1の周期と、第1の周期とは異なる第2の周期とに従って生成するステップと、生成されたサンプリング信号をCDS部に入力するステップとを含むことを特徴とする。この方法によれば、上記撮像装置と同様に、撮像素子を構成する画素のサンプリング信号を個別に調整することができる。
【0015】
なお、上記の撮像方法において、第2の周期は、撮像素子とCDS部とを含む撮像装置のデジタル処理系の基準クロックが有する周期であるとすることができる。
【0016】
さらに上記の撮像方法において、第2の周期は、水平同期信号の有する周期であり、この方法は、水平ライン上の所定の位置において、CDS部にサンプリング信号を入力するタイミングを変えるステップを含むことができる。
【0017】
また上記の撮像方法において、第2の周期は、垂直同期信号の有する周期であり、この方法は、垂直ライン上の所定の位置において、CDS部にサンプリング信号を入力するタイミングを変えるステップを含むことができる。
【0018】
なお上記のいずれかの撮像方法において、この方法は、第1の周期を有する信号の位相を変えることによりサンプリング信号を生成するステップを含むこととしてもよい。
【0019】
また上記のいずれかの撮像方法において、この方法は、画像信号に含まれ第2の周期を有するノイズの位置を避けるようにサンプリング信号を生成するステップを含むこととしてもよい。
【0020】
なお、本発明に係わる、撮像素子と、この撮像素子が検出した画像信号を入力されて画像信号をサンプリングするCDS部とを含む撮像装置において、CDS部は、サンプリングのためのサンプリング信号を入力され、サンプリング信号は、画素位置に従って生成されて、CDS部に入力されることとしてもよい。この装置によれば、撮像素子を構成する画素のサンプリング信号を個別に適切に調整することができる。
【0021】
また、この撮像装置において、装置は、画素位置に応じたサンプリング信号の生成のための情報を有する記憶手段を含み、サンプリング信号は情報に従って生成されることとしてもよい。
【0022】
さらに、この撮像装置において、画素位置に応じた画像信号に含まれるノイズを考慮してサンプリング信号は生成されることが好ましい。この結果、ノイズの少ない画像を得ることができる。
【0023】
また、当該撮像装置において、画素位置に応じた画像信号に含まれるノイズが所定値より大きいときには、サンプリング信号は生成されないこととすることができる。
【0024】
ところで、上述の課題は、撮像素子と、撮像素子が検出した画像信号を入力されて画像信号をサンプリングするCDS部とを含む撮像装置において、画像信号に含まれるノイズを低減することを目的とするノイズ低減モード時に、撮像素子に供給する駆動信号の周波数を低下させる周波数低下手段と、画像信号に含まれるノイズの位置を避けてサンプリングを行うように、サンプリング信号を生成する信号生成手段とを含み、CDS部は、信号生成手段により生成されたサンプリング信号を入力されることによっても達成される。
【0025】
撮像素子を構成する画素についてサンプリング信号を個別に適切に調整する際に、ノイズ低減モード時、たとえば、高感度撮影モードや処理時間非制限モードのときには、撮像素子に供給する駆動信号の周波数を低下させることが可能である。駆動信号の周波数が低下すると、画像信号のパルス幅が広がる。一方、画像信号に含まれるノイズの時間幅は、駆動信号の周波数と無関係であり、駆動信号の周波数が低下しても、ノイズの時間幅は変化しない。したがって、相対的に、画像信号にノイズが載っていない期間が増えるため、ノイズの位置を避けて画像信号のサンプリングを行うことが容易になる。
【0026】
デジタルスチルカメラの高感度撮影モードでは、低感度撮影モードに比べて、ノイズ対策が重要になる。高感度撮影モードでは、ゲインが高くなっているため、ノイズが増幅されるからである。本発明では、高感度撮影モード等では、撮像素子駆動周波数を低下させ、サンプリングされた画像信号に含まれるノイズを低減させて、ノイズ対策を行う。駆動周波数が低下するため、カメラ等の動作速度は遅くなるが、高感度撮影モード等の限られた場合のみであるため、問題は少ない。
【0027】
ここで処理時間非制限モードとは、高感度撮影であるか通常撮影であるかを問わず、たとえば1回目の撮影時刻と、2回目の撮影時刻との間の撮影間隔が長く、撮影された画像データを処理するための時間にゆとりがある場合をいう。画像データの処理には、画像データのサンプリング、画像処理、記録媒体への記憶処理等が含まれる。処理時間非制限モードの場合も、撮像素子駆動周波数を低下させることが可能であり、低下させることにより、ノイズを除去することが容易になり、ノイズの少ない良好な画像を得ることができる。
【0028】
また、上述の課題は、撮像素子が検出した画像信号をCDS部に入力して、画像信号をサンプリングする撮像方法において、画像信号に含まれるノイズを低減することを目的とするノイズ低減モード時に、撮像素子に供給する駆動信号の周波数を低下させるステップと、画像信号をサンプリングするためのサンプリング信号を生成するステップと、画像信号に含まれるノイズの位置を避けてサンプリングを行わせるサンプリング信号を生成するステップと、生成されたサンプリング信号をCDS部に入力するステップとを含むことによっても達成される。
【0029】
【発明の実施の形態】
次に添付図面を参照して本発明による撮像装置の実施例を詳細に説明する。
【0030】
本実施例の撮像装置は、撮像装置内のデジタル信号処理系の基準クロックによって生じるノイズの影響を除去するために、1フィールド内の画素位置に応じてCDS部のサンプリングパルスの位相を調整する(変化させる)ものである。
【0031】
なお、以下の実施例ではCCD型撮像素子を用いたデジタルスチルカメラについて説明するが、本発明は、CDS部を有するX-Yアドレス型撮像素子を用いた撮像装置にも適用できるものである。また以下の実施例では撮像装置はデジタルスチルカメラであるとしているが、本発明は、デジタルスチルカメラ以外の撮像装置、たとえばデジタルビデオカメラや、デジタル処理回路を有するアナログビデオカメラ等にも適用できるものである。
【0032】
上記ノイズは、デジタル信号処理系の基準クロックに同期して発生し、撮像装置内のアナログ信号処理系に回り込んで、アナログ信号処理系の一部であるCCD型撮像素子の出力に加算され、出力が変化する。このため、画質のノイズ成分が増加する。この現象は、自動利得制御回路(AGC)のゲインが大きい場合、たとえば暗闇を撮影した場合に顕著に現れる。
【0033】
CCD型撮像素子の出力、すなわちCDS部の入力信号にノイズが重畳されているため、本実施例では、入力信号に重畳されているノイズの位置を避けるように、CDS部のサンプリングパルスの位相を調整する。この結果、低雑音画像を得ることができる。
【0034】
アナログ信号処理系の基準クロックの周期(第1の周期)は、デジタル信号処理系の基準クロックの周期(第2の周期)と異なる場合がある。そして、デジタル信号処理系の基準クロック信号の立ち上がり時にノイズが発生することが多い。本実施例は、デジタル信号処理系の基準クロック信号の立ち上がり時に生じるノイズを回避する場合の例である。CDS部のサンプリングパルスの位相は、上記第1の周期と第2の周期を考慮して決定される。
【0035】
本発明を適用した実施例のデジタルスチルカメラ10の構成を図1に示す。なお、以下では本発明と直接関係のない部分について図示および説明を省略する。ここで、信号の参照符号はその現れる接続線の参照番号で表す。また、本発明はビデオカメラにも適用できるものである。
【0036】
図1のデジタルスチルカメラ10では、光学レンズ系12に被写体からの入射光が入る。光学レンズ系12には、図示しないが、これら光学レンズの配置を調節して画面の画角を調節するズーム機構や被写体とカメラ10との距離に応じてピント調節するAF(Automatic Focus :自動焦点)調節機構等が含まれている。光学レンズ系12には、後述するアナログ系タイミングジェネレータ(アナログ系TG)20からこれらの機構を動作させる駆動信号(図示せず)が供給される。
【0037】
この駆動信号は、システム制御部14からの制御に応じて行う撮影動作のための信号である。システム制御部14は、撮像部16で光電変換され A/D変換部18でデジタル信号化された信号電荷18aを基に、AF処理を行うほか、AE(Automatic Exposure :自動露出)処理として絞りと露光時間を算出している。
【0038】
撮像部16では、光電変換する撮像素子(受光素子)を、光学レンズ系12の光軸と直交する平面(撮像面)を形成するように配置する。また、撮像素子の入射光側には、色分解する色フィルタが配設される。
【0039】
撮像素子には、 CCDタイプの固体撮像デバイスを用いる。撮像部16では、アナログ系TG 20から供給されるタイミング信号20a に応じて光電変換によって得られた信号電荷を、所定のタイミングに従って、たとえば、信号読出し期間の電子シャッタのオフの期間にフィールドシフトにより垂直転送路に読み出す。この垂直転送路をラインシフトした信号電荷が水平転送路に供給される。この水平転送路を経た信号電荷が、図示しない出力回路による電流/電圧変換によってアナログ電圧信号16a にされ、CDS部22に出力される。
【0040】
CDS部22は、 CCD型撮像素子の出力信号16aのフィードスルーレベルをアナログ系TG 20からのタイミング信号20b によりクランプするクランプ回路と、 CCD型撮像素子の出力信号16aの信号レベルをアナログ系TG 20からのタイミング信号20c によりホールドするサンプルホールド回路とを有する。CDS部は、 CCD型撮像素子の出力信号16aに含まれるノイズ成分を除去してアナログ出力信号22a を利得制御アンプ(GCA)24に送る。GCA 24は、信号22aの利得を調節して、アナログ信号24aとして A/D変換部18に送る。
【0041】
A/D変換部18は、供給されるアナログ信号24a の信号レベルを所定の量子化レベルにより量子化してデジタル信号18a に変換する A/D変換器を有する。 A/D変換部18はタイミング信号20d に従って、変換したデジタル信号18a を信号処理部26に出力する。
【0042】
信号処理部26には、図示しないが、色の補正を行うガンマ補正回路、自動的にホワイトバランスの調整を行うAWB (Automatic White Balance)回路等がある。各色における画面全体のプレーンデータを作成するプレーン演算部も信号処理部26に含まれる。
【0043】
このようにして得られた各画素位置における RGBの画素データが、信号26a として、信号処理部26からメモリ等(図示せず)に出力される。信号処理部26におけるデータ処理においては、デジタル系タイミングジェネレータ(デジタル系TG)28からのタイミング信号28aに同期して処理が行なわれる。
【0044】
システム制御部14は、たとえば CPU(Central Processing Unit :中央演算処理装置)を有する。システム制御部14には、デジタルスチルカメラ10の動作手順が書き込まれた ROM(Read Only Memory:読み出し専用メモリ)がある。システム制御部14は、 ROMの情報等を用いて各部の動作を制御する制御信号等を生成する。
【0045】
すなわちシステム制御部14は、信号26a を基にAF/AE処理としてピント合わせに関する情報や、絞り/露光時間を算出し、得られた情報や算出した値をアナログ系TG 20に送り、アナログ系TG 20は、AF/AE処理に必要な駆動信号を生成する。
【0046】
なお、システム制御部14は撮影開始時に、カメラ各部に対して処理の開始を指示する信号(図示しない)を出力する。さらに、システム制御部14はデジタル系TG 28、アナログ系TG 20、CG 34に対して、これらの間の同期を取るためのリセット信号40を、デジタルカメラ10の電源がオンされたときに出力する。また、アナログ系TG 20に対してはシリアル制御線60を介してタイミング信号20b, 20cの遅延量に関するデータを、デジタルカメラ10の電源がオンされたときに送る。遅延量およびリセット信号40の詳細については、後述する。
【0047】
クロックジェネレータ34は、発振器を内蔵し、生成したクロック信号34aをアナログ系TG 20およびデジタル系TG 28に出力する。アナログ系TG 20は、クロック信号34aを入力されて、アナログ信号処理系30全体の動作の同期を取るための駆動信号およびタイミング信号を生成する回路である。本回路は既述のように、撮像部16、CDS部22、A/D変換部18に対して、それぞれタイミング信号20a, 20b, 20c, 20dを出力する。
【0048】
一方、デジタル系TG 28は、クロック信号34aを入力されて、デジタル信号処理系32全体の動作の同期を取るためのタイミング信号を生成する回路である。
【0049】
以上述べたデジタルカメラ10の各部のうち、撮像部16、CDS部22、GCA24、A/D変換部18、アナログ系TG20は、アナログ信号処理系30を構成し、信号処理部26、デジタル系TG28、システム制御部14は、デジタル信号処理系32を構成する。
【0050】
アナログ信号処理系30は、たとえば16.36MHzのクロック周波数を有する基準クロックに従って動作する。この基準クロックは、クロックジェネレータ34からのクロック信号34a を受けて、アナログ系TG20が生成する。一方、デジタル信号処理系32は、24.54MHzのクロック周波数を有する基準クロック28aに従って動作する。この基準クロックは、クロックジェネレータ34からのクロック信号34aを受けて、デジタル系TG28が生成する。
【0051】
次に、本実施例におけるCDS部22のサンプリング用信号の位相調整について説明する。デジタル系の基準クロック28aの立ち上がりでノイズが発生する場合、アナログ系の基準クロックの周波数と、デジタル系の基準クロック28a の周波数の比に応じて、周期的にアナログ信号処理系30にノイズが発生する。本実施例の場合、この比は、2:3の整数比である。
【0052】
アナログ系の基準クロックと、デジタル系の基準クロック28a の同期が取れている場合、ノイズの発生するタイミングは一定であり、ノイズが周期的に発生することになる。したがって、デジタル系のクロックによるノイズの位相(位置)が一意に決まるため、ノイズの影響を受けにくくなるように、CDS部22に供給するサンプリング用のタイミング信号20b, 20cの位相を周期的に調整する。
【0053】
アナログ系の基準クロックと、デジタル系の基準クロック28a の同期が取れていないときは、たとえば、デジタルカメラ10の電源をオンするたびに、アナログ系の基準クロックと、デジタル系の基準クロックの位相関係が異なることになる。その結果、CDS部22の出力22aに生じるノイズの位置が、デジタルカメラ10の電源をオンするたびに異なることになる。これを図2により説明する。
【0054】
図2は、アナログ系の基準クロックやデジタル系の基準クロック等の位相関係を示すタイミングチャートである。図2(a)は、時刻t1においてアナログ系の基準クロック(iv)の立ち上がりと、デジタル系の基準クロック(v)の立ち上がりが一致している場合に、CDS部22の入力16a に生じるノイズ36の位置を示す(図2(a)(ii))。
【0055】
図2(b)は、時刻t1においてアナログ系の基準クロック(iv)の立ち上がりと、デジタル系の基準クロック(v)の立ち下がりが一致している場合に、CDS部22の入力16a に生じるノイズ38の位置を示す(図2(b)(ii))。図2(a), 2(b)において、本発明を適用する前のCDS部のサンプリング位置は図2(a)(iii)、図2(b)(iii)に矢印42, 44, 46, 48で示す。図2(a)(i)、図2(b)(i)は水平同期信号を示す。
【0056】
図2(a)と図2(b)とを比較すると、アナログ系の基準クロックとデジタル形の基準クロックとの位相関係を常に一定にしておかないと、CDS部22の入力16a に生じるノイズの位置が、水平同期信号に対して変化することがわかる。
【0057】
本実施例では、アナログ系の基準クロックとデジタル形の基準クロックとの位相関係を常に一定にするために、図1に示すように、システム制御部14からリセット信号40をクロックジェネレータ34、アナログ系TG 20、デジタル形TG 28に送る。そして、アナログ系の基準クロックとデジタル形の基準クロックとの位相関係が、たとえば、図2(a)の関係に常になるようにする。これを実現するためには、時刻t1がデジタルカメラ10の電源がオンになったときとすると、時刻t1にリセット信号40をシステム制御部14から出力して、アナログ系の基準クロックとデジタル形の基準クロックのパルスの立ち上がりを一致させればよい。
【0058】
図2(a)の場合、t1からt2の区間におけるノイズ発生パターンが繰り返されることになる。この区間におけるサンプリング位置42, 44, 46, 48のうち、デジタル系基準クロックに起因するノイズの影響を受ける位置44, 46についてそのサンプリング位置を変えればよい。本実施例では、位置44, 46を、ノイズを避けるように、位置50, 52に遅延させることとする。位置42, 48については変更しない。
【0059】
なお、サンプリング位置42, 46がクランプ回路用タイミング信号20bのサンプリング位置であり、サンプリング位置44, 48がサンプルホールド回路用タイミング信号20cのサンプリング位置である。
【0060】
サンプリング位置42, 50, 52, 48の生成、すなわちタイミング信号20b, 20cの生成は、アナログ系TG 20が行う。アナログ系TG 20の、タイミング信号20b, 20cの生成にかかわる部分を図3により説明する。
【0061】
図3は、アナログ系TG 20の、タイミング信号20b, 20cの生成にかかわる部分の構成図である。図3に示すように、アナログ系TG 20は、クロックジェネレータ34からクロック34aを入力され、また、システム制御部14から、3線シリアル制御線60を介してタイミング信号20b, 20cの遅延量を入力される。アナログ系TG 20は、基準となる(遅延のない)タイミング信号20b, 20cと、これを指定された遅延量だけ遅延させたタイミング信号20b, 20cとを生成し、遅延のないタイミング信号と、遅延させたタイミング信号とを交互に出力するものである。
【0062】
なお、図3においては、各タイミング信号20b, 20cについて遅延量が一種類の場合を説明するが、各タイミング信号20b, 20cについて遅延量が2種類以上ある場合は、後述の遅延回路段を複数設ければよい。
【0063】
また、本図においては、遅延回路を用いてサンプリング位置が異なるタイミング信号を生成しているが、遅延回路を用いずに、異なるサンプリング位置を有する複数のパルスを直接生成し、これらのパルスから適切なものを順次選択して出力することとしてもよい。
【0064】
クロック34aは、基準クロック生成手段62に入力される。基準クロック生成手段62は、クロック34aからアナログ系の基準クロック(図2(a)(iv))を生成し、パルス生成手段A 54とパルス生成手段B 56に出力する。パルス生成手段A 54は、アナログ系基準クロックから、遅延のないタイミング信号20b(図2(a)(iii)のサンプリング位置42, 46を有する信号)を生成し、信号54aとして遅延回路A 58に出力する。
【0065】
遅延回路A 58は、信号54aを入力されて、信号54aよりも遅延した信号58aを生成する。信号58aは、図2(a)(iii)のサンプリング位置52に対応する信号である。遅延回路A 58は、具体的には遅延線、もしくはバッファ、もしくはインバータ等を用いて実現される。信号58aは、セレクタ64の端子66に入力される。セレクタの端子68には、信号54aが入力される。
【0066】
セレクタ64は、端子66に入力された信号58aと、端子68に入力された信号54aとを、制御手段70からの選択信号70aに従って選択して、タイミング信号20bとして出力する。
【0067】
タイミング信号20cは、同様にしてパルス生成手段B 56、遅延回路B 74、セレクタ76により生成される。
【0068】
遅延量は、上述のように信号線60を介してシリアルインターフェース(シリアルI/F)72に入力される。3線からなるシリアル信号線60は、データを入力するためのデータ線、データが有効であることを示すイネーブル線、データを取り込むタイミングを示すクロック線からなる。データは、タイミング信号20bの遅延量に対応したデータ(たとえば「001」)、タイミング信号20cの遅延量に対応したデータ(たとえば「011」)の順で入力される。データは遅延量の大きさに対応し、「001」は、遅延回路を1段通過させた遅延量に相当し、「011」は、遅延回路を3段通過させた遅延量に相当する。図3では、遅延回路を1段通過したときの遅延量をデータとして指定された場合を示す。
【0069】
当該データは、デジタルカメラ10の電源がオンになったときに、初期設定としてシステム制御部14からアナログ系TG 20に送られる。本実施例では、初期設定のときにデータをアナログ系TG 20に入力することとしたが、製造段階で、アナログ系TGが必要とするデータの一部としてROM(リードオンリメモリ)に書き込んでおき、アナログ系TGが直接、ROMから当該データを読み込むこととし、システム制御部14からデータを入力することはしないとしてもよい。
【0070】
シリアルインターフェース72は、入力したデータをサンプリング調整レジスタ78に送る。サンプリング調整レジスタ78は、当該データをタイミング信号20b, 20cごとに設けられた記憶領域に格納する。当該データは、制御手段70により、電源オン時に読み出される。
【0071】
制御手段70は当該データを読み出す。そして当該データから、タイミング信号20b, 20cを遅延させるときの遅延量は、遅延回路を1段通過させたものであると判断する。また、タイミング信号20b, 20cを遅延させるときのタイミングは、図2(a)(iii), (iv)からわかるように、タイミング信号20bについては、アナログ系基準クロック62aでカウントしてリセット時t1から数えて、偶数番目のクロック62aがハイレベルのときである。タイミング信号20cについては、アナログ系基準クロック62aでカウントしてリセット時t1から数えて、奇数番目のクロック62aがハイレベルのときである。制御手段70には、このカウントを行うためにアナログ系基準クロック62aと、リセット信号40が入力され、アナログ系基準クロック62aをカウントするカウンタ(図示せず)を有する。
【0072】
制御手段70は、クロック62aをカウントし、タイミング信号20b用の切り替え信号70aによりセレクタ64の端子66, 68を切り替えて、信号54aと信号58aのいずれかをセレクタ64に出力させる。また、タイミング信号20c用の切り替え信号70bによりセレクタ76の端子80, 82を切り替えて、信号56aと信号74aのいずれかをセレクタ76に出力させる。
【0073】
このように生成されたタイミング信号20b, 20cが、CDS部22に入力されるため、デジタル系基準クロックに起因するノイズの位置を避けて、CDS部22は、画像信号をサンプリングすることができる。この結果、最終的に得られる画像の品質が向上する。
【0074】
次に本発明の別の実施例を図4〜図7を参照して説明する。以下の説明では、図1の実施例の構成要素と同一の機能を有するものについては同一の参照符号を用いることとし、その説明も一部省略する。
【0075】
本実施例は、デジタル信号処理系内の信号処理部26が生成した画像データをSRAM(Static Random Access Memory)に格納する際、もしくは、格納した画像データをSRAMから読み出す際に生じるノイズを回避するものである。
【0076】
図4は、本実施例に係わるデジタルカメラ110の全体構成を示す。図4に示すように、デジタル信号処理系132内の信号処理部26が生成した画像データは、バスライン86を介して圧縮伸長部88に送られて、圧縮された後、SRAM 90に格納される。また、格納された画像データはSRAM 90から圧縮伸長部88に送られて、伸長されて、インタフェース部92を介してデジタルカメラ110の内部もしくは外部に送られる。
【0077】
SRAMにアクセスすることにより生じるノイズは水平同期信号に同期している。これを図5により説明する。図5は、水平同期信号94、SRAMへのアクセス期間96等のタイミングを示すタイミングチャートである。図5に示すように、画像データがSRAM 90に格納されるタイミング96は、水平同期信号94に同期しており、1水平期間中の特定の期間であり、これが1垂直期間中、繰り返される。このときデジタル信号処理系132からはSRAM 90に対してアドレス信号等が出力されている。このタイミング96期間中にデジタル信号処理系132からノイズが発生し、ノイズがCDS部の入力信号に加算される。ノイズが1水平期間中の特定の期間に発生するため、図5(C)の画面98において縦すじ200として現れる。
【0078】
このように水平同期信号94に同期して発生するノイズは、発生のタイミングが既知であるため、その期間中は、CDS部のサンプリング信号の位相を調整することにより、ノイズの影響を低減できる。図6にCDS部のサンプリング信号とノイズとの位置関係を示す。図6は、サンプリング信号とノイズのタイミングを示すタイミングチャートである。
【0079】
図6(a)にCDS部への入力信号216を示す。図6(b)にCDS部へのサンプリング信号のタイミングを示す。図6(c)は、SRAM 90へのアクセス期間212と、SRAM 90へのアクセスがない期間214とを示す。
【0080】
ノイズは、SRAM 90へのアクセス期間212中に、CDS部への入力信号216の信号レベル218に表れるものとする。SRAM 90へのアクセスがない期間214中は、CDS部への入力信号216の信号レベル218にはノイズは表れないものとする。
【0081】
フィードスルーレベルをクランプするパルスのサンプリング点220は、期間212, 214において、その位相を変えない。信号レベルをサンプルホールドするタイミング信号120cのサンプリング点222, 224は、期間212と、期間214とでは、図6(b)に示すように、その位相を変える。
【0082】
タイミング信号120cの位相を変える回路を図7により説明する。タイミング信号120cは、アナログ信号処理系130のアナログ系TG 120により生成される。
【0083】
アナログ系TG 120には、CG34からクロック34aが入力される。クロック34aは、基準クロック生成手段62に入力される。基準クロック生成手段62は、クロック34aからアナログ系の基準クロック(図2(a)(iv))を生成し、パルス生成手段156に出力する。パルス生成手段156は、アナログ系基準クロックから、遅延のないタイミング信号120c(図6(b)のサンプリング位置222に対応する信号)を生成し、信号156aとして遅延回路174に出力する。
【0084】
遅延回路174は、信号156aを入力されて、信号156aよりも遅延した信号174aを生成する。信号174aは、図6(b)のサンプリング位置224に対応する信号である。信号174aは、セレクタ176の端子180に入力される。セレクタの端子182には、信号156aが入力される。
【0085】
セレクタ176は、端子180に入力された信号174aと、端子182に入力された信号156aとを、デジタル信号処理系132のデジタル系TG 128からの制御信号84に従って選択して、タイミング信号120cとして出力する。制御信号84は、図5(d)に示すように、SRAM 90へのアクセスがある期間は低レベルであり、その他の期間はハイレベルである信号である。セレクタ176は、制御信号84が低レベルであるときは端子182を選択し、高レベルであるときは、端子180を選択する。
【0086】
このようにして、水平同期信号に同期したノイズを回避したタイミング信号を生成することができ、画質が向上する。
【0087】
次に、本発明の他の実施例を図8, 9を参照して説明する。以下の説明では、図1, 4の実施例の構成要素と同一の機能を有するものについては同一の参照符号を用いることとし、その説明も一部省略する。
【0088】
図4の実施例は、水平同期信号に同期したノイズの影響を低減する方法であったが、本実施例は、垂直同期信号に同期したノイズの影響を低減する方法である。図8により、垂直同期信号に同期したノイズの影響を説明する。図8は、垂直同期信号246の1垂直期間内の特定の期間230にノイズが表れるとき、1枚の画像231上では、横すじ232としてその影響が現れることを示す。図8は、期間230以外の期間228には、ノイズが発生しない例である。
【0089】
具体的に横すじが現れる場合として、たとえば、動画再生時がある。この例を図9に示すタイミングチャートにより説明する。デジタルカメラが動画再生モードにあるとき、同一の垂直期間内で、デジタルカメラは撮像部により撮影した画像信号をCDS部で処理する作業と、すでにCDS部での処理が済んでいる画像データを液晶モニタに送って再生する作業とが並行して行われる。液晶モニタに再生する再生系では、SRAMに格納されている画像データを、CDS部の垂直同期信号234の周期の半分の周期を有する垂直同期信号236を用いて読み出す。読み出しの期間238は図9(c)に示す。
【0090】
そこで、本実施例では、期間238において低レベルであり、その他の期間は高レベルである制御信号240(図9(d))を用いて、期間238はサンプリング位相を調整する。制御信号240は、図7と同様に、デジタル系TGからアナログ系TGに送り、アナログ系TG内において、遅延回路、セレクタを用いてサンプリング位相の異なるタイミング信号を生成すればよい。
【0091】
本実施例によれば、垂直同期信号に同期したノイズの影響を低減することができる。
【0092】
なお、上記の実施例を組み合わせることはもちろん可能である。すなわち、図1、図4、図8の実施例に表れたノイズのすべて、もしくはいくつかを避けるようにサンプリング位置を決定することができる。その際に、上記のようにサンプリング信号の位相を調整する方法以外に、各画素ごとのサンプリング位相に関する情報を格納するメモリを設け、メモリに格納された情報を読み出し、この情報に従って各画素ごとにサンプリング位相を調整する方法も可能である。
【0093】
また、サンプリング位相の調整量(サンプリング位置)は、設計段階で決定することができるが、製造段階でカメラごとに試験を行い、カメラごとにサンプリング位相の調整量を決定することとしてもよい。
【0094】
なお、サンプリング信号に含まれるノイズが所定値より大きいときには、サンプリング信号を生成しないこととしてもよい。ノイズが大き過ぎるときは、サンプリングしないほうが好ましい場合があるからである。
【0095】
さらに、撮像装置にノイズ位置を検知する検知手段と、検知結果に基づいて、ノイズの発生位置を避けるようにサンプリング位置を決定する位置決定手段とを撮像装置に設けることとしてもよい。
【0096】
次に、本発明のさらに別の実施例を図10〜図13を参照して説明する。以下の説明では、既述の実施例の構成要素と同一の機能を有するものについては同一の参照符号を用いることとし、その説明も一部省略する。
【0097】
本実施例は、画像信号に含まれるノイズを低減することを目的とするノイズ低減モード時に、撮像素子に供給する駆動信号の周波数を低下させる周波数低下手段と、画像信号に含まれるノイズの位置を避けてサンプリングを行うサンプリング信号を生成する信号生成手段であるアナログ系TG 60とを含み、CDS部22に、信号生成手段により生成されたサンプリング信号を入力するものである。ノイズ低減モードとしては、高感度撮影時を考える。周波数低下手段は、後述の入力部310とシステム制御部314とクロックジェネレータ334からなる。
【0098】
本実施例におけるノイズ対策の原理を図10により説明する。図10は、ノイズの発生するタイミングを示す図である。図10(a)は、通常撮影時に撮像部16が出力する出力信号16aである。出力信号16aには飛込みノイズ300が乗っている。飛込みノイズ300は、たとえば図10(b)に示すデジタル信号処理系のクロック信号302の立ち上がりに起因して生じる。CCDの駆動周波数を、たとえば1/2に低下させるために、デジタルカメラ全体の基準クロックの周波数を1/2に低下させると、図10(c), 10(d)に示すように、出力信号16aおよびクロック信号302の周期は、図10(a), 10(b)と比べて2倍になる。しかし、飛込みノイズの幅はほとんど変化しない。
【0099】
すなわち、駆動信号の周波数が低下すると、画像信号のパルス幅は広がる。一方、画像信号に含まれるノイズの時間幅は、駆動信号の周波数と無関係であり、駆動信号の周波数が低下しても、ノイズの時間幅は変化しない。したがって、相対的に、画像信号にノイズが載っていない期間が増えるため、ノイズの位置を避けて画像信号のサンプリングを行うことが容易になる。
【0100】
出力信号16aをサンプリングする場合のサンプリング信号とノイズのタイミング関係を図11に示す。図11(a)は、通常の駆動周波数を有する駆動信号をCCDに加えた場合の出力信号16aと、サンプリング位置304a, 304bを示す。サンプリング位置304aがクランプ回路用タイミング信号30bによるサンプリング位置であり、サンプリング位置304bがサンプルホールド回路用タイミング信号20cによるサンプリング位置である。ノイズには、この例では、フィードスルー成分308a上のノイズ306aと、信号成分308b上のノイズ306bがあるものとする。ノイズ306a, 306bを避けるように、サンプリング位置304a, 304bの位相を調整することは、ノイズ306a, 306bの幅が、フィードスルー成分308aの幅や信号成分308bの幅に比べて比較的大きい図11(a)の場合は、困難である。
【0101】
図11(b)は、通常の駆動周波数の1/2の駆動周波数を有する駆動信号をCCDに加えた場合の出力信号16aと、サンプリング位置310a, 310bを示す。サンプリング位置310aがクランプ回路用タイミング信号20bによるサンプリング位置であり、サンプリング位置310bがサンプルホールド回路用タイミング信号20cによるサンプリング位置である。駆動周波数が低い場合、ノイズ306a, 306bを避けるように、サンプリング位置310a, 310bの位相を調整することは、ノイズ306a, 306bの幅が、フィードスルー成分308aの幅や信号成分308bの幅に比べて比較的小さいため、容易である。
【0102】
撮像素子に、高速および低速の2種類の駆動信号を供給する方法としては、いろいろある。本実施例では、図1のデジタルスチルカメラにおいて、デジタルカメラ全体の動作速度を決定するクロックジェネレータ(CG)が、1本の信号線34aに、通常の周波数のクロック信号と、これよりも低速の周波数のクロック信号を、システム制御部からの指示に応じて、カメラ全体に出力するものとする。
【0103】
アナログ信号処理系30およびデジタル信号処理系32は、クロック信号34aを受けて各種の処理を行い、クロック信号34aの周波数が通常であるときは、通常の速度で処理を行い、クロック信号34aの周波数が低速であるときは、低速で処理を行うものとする。したがって、本実施例のアナログ信号処理系30およびデジタル信号処理系32の構成は図1の実施例と同一である。
【0104】
ただし、デジタル信号処理系32内のシステム制御部は、クロックジェネレータ(CG)に、CGの出力するクロック信号の周波数を変えさせる機能が付加されているため、図1の実施例の構成とは異なる。
【0105】
以下では、本実施例に特有の部分について図12を参照して説明する。カメラのユーザが高感度撮影を行うときは、入力部310の撮影モード選択部(図示しない)を操作して高感度撮影モードに設定する。入力部310は、ユーザがカメラに関して種々の設定を行うためのものである。撮影モード選択部は、たとえば入力部310に設けた液晶表示部と、液晶表示部に表示された画面に対して選択操作を行うためのキーからなるものである。ユーザは、液晶表示部に表示される通常撮影、高感度撮影、処理時間非制限などの複数の撮影モード表示の中から、キー操作により高感度撮影を選択できる。
【0106】
高感度撮影が選択されたとき、入力部310は、入力部310とシステム制御部314との間に設けられたデータ線310aにより、高感度撮影が選択されたというモード情報をシステム制御部314に出力する。
【0107】
モード情報が入力されるシステム制御部314は、既述のシステム制御部14の機能に加えて、モード情報の内容を判定し、通常撮影の場合はCG 334に通常の周波数のクロック信号を出力させ、高感度撮影および処理時間非制限の場合はCG 334に、通常の周波数の1/2の周波数のクロック信号を出力させる機能を有する。具体的には、システム制御部314は、通常撮影の場合は制御線312に低レベルの周波数設定信号312を出力し、高感度撮影および処理時間非制限の場合は、高レベルの周波数設定信号312を出力する。
【0108】
高レベルの周波数設定信号312を出力するタイミングを図13により説明する。図13(a)は、垂直駆動信号316を示す。1垂直期間ごとに順次、図13(b)に示すようにAE処理318a、AF処理318b、露光処理318c、高感度撮影318d、動画撮影318eを行う。図13の横軸は時間である。露光処理318cとは、AE処理318aで決定した期間、撮像素子に入射光を照射するものであり、高感度撮影318dでは、撮像素子に蓄積された電荷の転送および画像処理を行う。動画撮影318eでは、画像の解像度を下げた動画撮影を行う。
【0109】
高感度撮影モードの場合、実際の高感度撮影318dの期間のみ、システム制御部314は高レベルの周波数設定信号312を出力し、他のAE処理318a、AF処理318b、露光処理318c、動画撮影318eの期間は低レベルの周波数設定信号を出力する。高レベルの周波数設定信号312を出力している期間318dは、1垂直期間の長さが、他の期間318a, 319b, 318c, 318eの2倍になる。なお、通常撮影モードの場合は、AE処理318a、AF処理318b、露光処理318c、高感度撮影318d、動画撮影318eの全期間について、低レベルの周波数設定信号312を出力する。
【0110】
周波数設定信号312を入力されたCG 334は、周波数設定信号312に応じて、通常の周波数のクロック信号34aと、通常の1/2の周波数のクロック信号34aとをカメラ全体に出力するものである。CG 334は、システム制御部314から既述のリセット信号40も入力される。CG 334は、通常の周波数のクロック信号316aを生成する発振器316を有する。クロック信号316aは、フリップフロップ(FF)318と、セレクタ320に出力される。
【0111】
クロック信号316aを入力されるFF 318は、入力されたクロック信号316aの周波数の1/2の周波数を有するクロック信号318aを生成するものである。FF 318は、たとえばT型フリップフロップ(FF)である。T型FFは、T型FFに入力されたクロック信号316aの立ち上がり時に、T型FFの出力318aを反転させるものであり、入力されたクロック信号316aの1/2の周波数のクロック信号318aを生成できる。生成されたクロック信号318aは、セレクタ320に出力される。
【0112】
クロック信号316aとクロック信号318aとを入力されたセレクタ320は、周波数設定信号312に応じて、通常の周波数のクロック信号316aと、通常の1/2の周波数のクロック信号318aのいずれかを選択し、選択した信号をクロック信号334aとして端子320cから出力する。クロック信号316aは、セレクタ320の端子320bに入力され、クロック信号318aは、端子320aに入力される。
【0113】
周波数設定信号312が低レベルのときは、クロック信号316aが選択され、周波数設定信号312が高レベルのときは、低速のクロック信号318aが選択される。クロック信号334aは、図1に示すデジタル系TG 28と、アナログ系TG 20に出力される。この結果、高感度撮影モードのときは、低速でカメラ全体が動作する。
【0114】
本実施例によれば、画像信号にノイズが載っていない期間が増えるため、ノイズの位置を避けて画像信号のサンプリングを行うことが容易になる。そのため高感度撮影モードにおけるノイズを低減することができ、高感度撮影時にも良好な画質を得ることができる。さらに、高感度撮影時の動作速度を落とすことにより、CCD以外の場所における回路のノイズも低減されるという効果も生じる。この結果、撮影系全体でのノイズ低減も図られる。
【0115】
なお、本実施例では、クロックジェネレータ334の出力信号の周波数を低下させることとしたが、本発明はこれに限られるものではなく、アナログ系のみを低速にする方法、CCDおよびCDSのみを低速にする方法も可能である。低速部と高速部との間の信号の受渡しを調整するために、たとえばバッファメモリを設けることができる。
【0116】
処理時間非制限モードの場合も、高感度撮影モードのときと同様な処理が行われる。すなわち、入力部310でユーザが処理時間非制限モードを選択すると、システム制御部314は、高レベルの周波数設定信号312を、図13の撮影期間318dの間出力する。この場合も動作速度が低減する。
【0117】
処理時間非制限モードは通常撮影および高感度撮影のいずれにおいても選択できる。処理時間非制限モードは、撮影時間を気にしない場合に選択できる。このモードによれば、通常撮影においても、ノイズが少ない良好な画質を得ることができる。
【0118】
【発明の効果】
このように本発明によれば、撮像素子を構成する画素についてサンプリング信号を個別に適切に調整することができる撮像装置および方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係わるデジタルスチルカメラの全体構成図である。
【図2】図1の実施例におけるサンプリング信号等のタイミングチャートである。
【図3】図1の実施例におけるアナログ系TGの構成図である。
【図4】本発明の別の実施例に係わるデジタルスチルカメラの全体構成図である。
【図5】図4の実施例における制御信号等のタイミングチャートである。
【図6】図4の実施例におけるサンプリング信号等のタイミングチャートである。
【図7】図4の実施例におけるサンプリング信号の生成に係わる部分の構成図である。
【図8】本発明の他の実施例に係わるノイズの影響の説明図である。
【図9】図8の実施例に係わる制御信号等のタイミングチャートである。
【図10】本発明のさらに別の実施例に関して、ノイズの発生するタイミングを示す説明図である。
【図11】図10の実施例に関して、サンプリング信号とノイズのタイミング関係を示す説明図である。
【図12】図10の実施例における基準クロックの生成方法を示すブロック図である。
【図13】図10の実施例における基準クロックを低速にするタイミングを示す説明図である。
【符号の説明】
10 デジタルカメラ
20 アナログ系TG
20a, 20b, 20c, 20d タイミング信号
22 CDS部
30 アナログ信号処理系
32 デジタル信号処理系
36, 38 ノイズ
42, 44, 46, 48, 50, 52 サンプリング位置
54 パルス生成手段A
56 パルス生成手段B
58 遅延回路A
64, 76 セレクタ
74 遅延回路B
78 サンプリング調整レジスタ

Claims (3)

  1. 撮像素子と、該撮像素子が検出した画像信号を入力て該画像信号をサンプリングするCDS部とを含む撮像装置において、該装置は、
    前記画像信号に含まれるノイズを低減するノイズ低減モード時に、前記撮像素子に供給する駆動信号の周波数を低下させる周波数低下手段と、
    前記画像信号に含まれるノイズの位置を避けて該画像信号をサンプリングするサンプリング信号を生成する信号生成手段とを含み、
    前記CDS部は、前記サンプリング信号を入力して前記画像信号をサンプリングすることを特徴とする撮像装置。
  2. 請求項に記載の撮像装置において、前記ノイズ低減モードは、高感度撮影モードおよび処理時間非制限モードのうちの少なくとも一方のモードのときであることを特徴とする撮像装置。
  3. 撮像素子が検出した画像信号をCDS部に入力して、該画像信号をサンプリングする撮像方法において、
    前記画像信号に含まれるノイズを低減するノイズ低減モード時に、前記撮像素子に供給する駆動信号の周波数を低下させるステップと
    記画像信号に含まれるノイズの位置を避けて該画像信号をサンプリングするサンプリング信号を生成するステップと、
    該サンプリング信号を前記CDS部に入力し、前記画像信号をサンプリングするステップとを含むことを特徴とする撮像方法。
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